JP3581100B2 - 鉄道車両用幌部材の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように設けられてなり、2つの車両の通路口を、それらの間を移動可能に連通する鉄道車両用幌部材の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄道車両の車両間は、隣り合う車両端部に設けられている通路口が、伸縮可能に構成された幌部材にて連通され、車両相互間を移動できるようになっているのが通例である。
【0003】
具体的には、例えば図4に示すように、車両用幌部材1は、可撓性の高い筒状の幌布2の内側にそれの形状を保持する複数の幌骨部材3(例えばSUS304)が設けられ、四角筒状とされている。そして、幌部材1の一端部が車両に固定される一方、他端部が解放されており、この解放側の端部が、前記車両に連結される別の車両の幌部材1の解放側の端部に連結され、それによって2つの車両の通路口(図示せず)が相互に連通され、それらの間を乗員が移動できるようになっている。
【0004】
前記幌部材1の各端部は、環状の幌金具4を介して、幌取付枠5に取り付けられるようになっている。その取付部位は、図5に示すように、幌取付枠5の内周側部分であって、上側部分に2箇所で、左右側部分に3箇所であり、それらの部位には取付ブラケット6が設けられている。そして、前記幌部材1の固定側の端部の幌取付枠5は、車両(図示せず)の通路口の周囲に取付固定される一方、解放側の端部の幌取付枠5は、連結される別の車両の幌部材1の解放側の端部の幌取付枠5に接触した状態で掛金7を用いて相互に連結されるようになっている。
【0005】
また、前記幌金具4は、図6に示すように、四角筒状の基部4aと、該基部4aの一側縁部に連設され前記基部4aの板厚方向に膨出した中空の膨大部4bとを有し、前記幌部材1の端部への取付けは、押さえ金具8と締結具9とを用いて行われる。
【0006】
一方、前記幌取付枠5は、凹溝部5aを形成するように断面コ字形状に形成され、その凹溝部5aの底部には弾性体である水切りパッキン10(例えば、CRスポンジゴム)が継ぎ目が下側位置になるように敷き込められ、接着されている。そして、前記取付ブラケット6が設けられた取付部位においては、取付ブラケット6に締結具9にて押さえ金具8の基端部が取り付けられ、幌金具4の膨大部4bが幌取付枠5の凹溝部5aに前記パッキン10を圧縮した状態で、前記押さえ金具8の先端部にて前記膨大部4bを押さえ付けるようにして、係止されている。
【0007】
前記幌布2の上側部分の外側には、きせ布13が設けられ、幌骨部材3が位置する部位においては、幌布2ときせ布13との間に補強材14と上部布押さえ15が設けられている。そして、幌布2の周縁部が、きせ布13と一緒に前記幌金具4の基部4aに幌布押さえ16を用いて締結具17にて締結固定され、外部と気密遮断されるようになっている。
【0008】
また、幌部材1の下面部の左右方向の中央部分においては、図7に示すように、幌布2を上下に挟む形で一定幅の垂れ止め布18が設けられ、幌布2の一緒に垂れ止め布18も幌金具4の基部4aに押さえ金具19と締結具20とを用いて取り付けられている。また、幌布2とそれの上下の垂れ止め布18とは、幌金具4に締結される前に、座金21及び締結具22を介して連結されている。
【0009】
そして、そのような幌部材の幌形状を保持する骨組みとして機能する前記幌骨部材3は、図8に示すように、間隔を存して設けられている複数の四角環状の金属リングで構成され、筒形状の幌布2の内周面側において、熱溶着などの結合手段23を用いて取り付けられ、幌布2の四角筒形状を保持すると共に、前記幌骨部材3間においては、前記幌骨部材3を相互に接近することでそれらの間に幌布2が折り込まれるように構成され、それによって長さ方向において無理なく伸縮できる構造とされている。
【0010】
しかしながら、そのような構造であると、幌骨部材3が金属材料からなり、かなりの重量があるので、長年の使用により幌布2が劣化してくると、垂れ止め布18を設けていても、幌骨部材3の重量を支えきれず、幌布2の前後方向の中央部分が下方に垂下するように変形し、見栄えが低下する。また、幌部材1の下方には、車両間の連結を行う連結器が配置されているので、幌布2の前後方向の中央部分が下方に垂下すると、前述したように単に見栄えが低下するだけでなく、連結器と干渉するおそれも生ずる。そのため、幌骨部材3が垂下しないように、後付けで、幌骨部材3を持ち上げる部材を設ける等の余分な作業が必要であった。
【0011】
このような幌布部材1の前後方向の中央部分が垂下するのは、幌骨部材3が環状リングで構成され、幌布2や垂れ止め布18のみによって支持されているだけであるので、幌布2や垂れ止め布18が経年変化により劣化すると、それらを定位置に支持することができなくなり、下方に変位するためであると考えられる。そこで、そのような動きを規制するために、図9に示すように、幌布2を支持する幌骨部材24を、四角螺旋形状の部材24Aを利用して形成することが考えられる。この場合、幌骨部材24の端部付近には、四角環状の部材24Bを配置し、前記部材24Aの端部を、部材24Bの角部に結合するようにすれば、従来の幌骨部材3に対し互換性をもって交換することができると考えられる。
【0012】
ところで、幌骨部材は、車両の連結面間における通常の幌布の伸縮運動に対しては異常な変形をすることはないが、車両が曲線軌道を走行する場合や、車線変更をする場合等において、幌連結部が上下方向及び左右方向において異常な運動を行う場合がある。このような場合に、従来の幌構造(図8参照)では、幌骨部材が独立して、可撓性の高い幌布に取り付けられているため、車両の連結部が異常な運動をしていても、幌骨部材自体及び幌部材の端部に反力は生じない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9に示すような幌構造にすると、幌骨部材24を四角螺旋状の部24Aと四角環状の部材24Bとが連続した一体構造であるため、走行中において車両の連結部が異常な動きをした場合には、幌骨部材24、特に四角螺旋状の部材24Aと四角環状の部材24Bとの結合部分付近に無理な力が作用することになる。
【0014】
すなわち、前記四角環状の部材24Bは一定の平面上にあり、それらの間隔が変化して、幌部材の長手方向であるX軸方向において幌部材が伸縮する場合には、前記結合部分には異常な力(反力)が作用することはない。また、上下方向であるZ軸方向において変位しても、比較的小さいな力(反力)しか生じないと考えられる。その一方、左右方向であるY軸方向における移動した場合には、前記結合部分付近に大きな力(反力)が生じ、前記結合部分に悪影響を与える。
【0015】
この発明は、走行中において車両の連結部が異常な動きをした場合に、幌骨部材が連続した一体構造であっても、幌骨部材が前記異常な動きによる悪影響を受けない鉄道車両用幌部材の構造を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る鉄道車両用幌部材の構造は、幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように設けられてなり、2つの車両の通路口を、それらの間を移動可能に連通する鉄道車両用幌部材の構造であって、前記幌骨部材は、中央部に位置し四角螺旋形状に形成された連続幌骨部と、両端部に位置し四角形状の環状リングである端部幌骨部を有し、該端部幌骨部の角部に、前記連続幌骨部の端部が結合されてなり、前記連続幌骨部は、前記端部幌骨部との結合部分付近に、前記連続幌骨部の幌骨方向の反力を吸収する反力吸収手段が設けられているものである。この反力吸収手段は、幌骨方向の反力を吸収するのに加えて、連続幌骨部の幌骨方向に直交する方向についての動きは適度に拘束され、幌部材の垂下量を減少させる機能を発揮するものであることが望ましい。
【0017】
このようにすれば、車両が曲線軌道を走行する場合や、車線変更をする場合等において、幌連結部が上下方向及び左右方向において異常な運動を行い、その結果、前記端部幌骨部との結合部分に無理な力が作用することとなっても、前記連続幌骨部と端部幌骨部との結合部分付近に設けた反力吸収手段によって前記力が吸収緩和され、前記結合部分に悪影響を与えることがない。また、前記幌骨部材は、両端部に位置し四角形状の環状リングである端部幌骨部を有し、前記端部幌骨部の角部に、前記連続幌骨部の端部が結合されているので、幌骨部材は、四角形状の環状リングを端部に有し、この環状リングが、従来の複数の四角環状リングを用いる場合の端部リングに対応することとなり、従来構造と同様の取付構造を採用することができ、既存の車両に対しても取り付けることができるようになる。さらに、端部幌骨部の角部に連続幌骨部の端部を結合するようにしているので、連続幌骨部の伸縮機能を損なうことなく、連続幌骨部及び端部幌骨部を一体的に結合することも実現される。
【0018】
また、反力吸収手段を設けても、幌骨部材は大部分が四角螺旋形状でつながっているので、経年変化により幌布が劣化して、幌部材の中央部分が垂下するという現象を抑制することができ、幌骨部材に四角螺旋形状の連続幌骨部を用いる効果を損なうこともない。よって、幌部材の下方に位置する連結器と干渉するのも回避される。
【0019】
前記反力吸収手段は、筒状部材と、該筒状部材の中心孔にスライド可能に挿通された軸部材とを有し、前記筒状部材又は軸部材の一方に前記端部幌骨部が、他方に前記連続幌骨部がそれぞれ結合されているように構成することができる。
【0020】
さらに、そのような反力吸収手段は、その内部に、アキュムレータを内蔵するようにすれば、幌部材を最適な形状に保持することが実現される。
【0021】
ところで、そのような構造において用いられる四角螺旋形状の部材は、線材を一定ピッチでもって四角螺旋形状に巻くことで形成することになるが、幌部材の上下左右側面部のいずれにおいても幌骨部材が、長さ方向において傾斜した状態となると、車両の側方から見た場合の見栄えが低下するのに加えて、幌布が従来の場合に比べて折り込みにくくなり、長さ方向において伸縮しにくい構造になってしまう。
【0022】
そこで、連続幌骨部が、前記幌布の上下面部で車両長手方向及び車両幅方向に対して傾斜し、前記幌布の左右両側面部で鉛直方向に向くように構成とすることもできる。
【0023】
このようにすれば、車両の側方から見た場合、幌布の左右両側面部では、幌骨部材の連続幌骨部は、鉛直方向に延びているので、従来の四角環状リングを用いている場合と同様に見えるので、見栄えが低下することはない。そして、幌部材の側面部では、幌骨部材の連続幌骨部が鉛直方向に平行に延びるようになっているので、それらの間には幌布が折り込まれやすくなり、その部材を基準として全体が折り込まれるようになり、従来の伸縮機能はほぼ維持される。
【0024】
さらに、前記連続幌骨部は、繊維強化プラスチックで成形されていることが望ましい。
【0025】
このようにすれば、金属材料で形成されるよりも繊維強化プラスチックで成形される方が重量が軽減され、全体重量が1/3程度とされる。よって、長年の使用により幌部材の中央部分が垂下するというのが抑制される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に沿って説明する。なお、本実施の形態は、幌骨部材の構造を除く点は、従来の技術として説明した図4〜図8に示す構造のものと同一であるので、同一の構成要素については同一の符号を用い、その詳細な説明を省略する。
【0027】
図1は本発明に係る鉄道車両用幌部材の構造に用いられる幌骨部材の概略説明図である。
【0028】
図1に示すように、幌骨部材31は、中央に位置し四角螺旋形状に形成された連続幌骨部32と、この連続幌骨部32の両端部に位置し四角形状の環状リングである端部幌骨部33とを有する。連続幌骨部32の各端部は、それぞれ、端部幌骨部33の角部33Aに、ワイヤー等の結合手段(図示せず)を用いて結合され、幌骨部材31として一体化されている。よって、幌骨部材31の端部から見ると、4つの角部を有する四角形に見えることになる。なお、前記幌骨部材31を構成する連続幌骨部32及び端部幌骨部33は、軽量化の観点から、共に繊維強化プラスチック、例えば炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維などで強化されたプラスチック材で成形されている。
【0029】
前記連続幌骨部32は、幌布2の上下面部に対応する部位で車両長手方向及び車両幅方向に対して傾斜する要素32Aと、前記幌布2の左右両側面部に対応する部位で鉛直方向に延びる要素32Bとを有し、これらの要素32A,32Bが周方向において交互に繰り返されように成形されて、最終的には四角螺旋状になるように形成されている。
【0030】
そして、前記連続幌骨部32の結合部近傍に、連続幌骨部32の幌骨方向に作用する反力を吸収緩和する反力吸収手段41が設けられている。具体的には、前記反力吸収手段41は、図2に示すように、前記端部幌骨部33の角部に結合される連続幌骨部32の一部も兼ねる線状要素41aと、該線状要素41aがスライド可能に挿通される円筒状部材41bとを有し、該円筒状部材41bに、前記連続幌骨部32の残部が結合されている。線状要素41aと円筒状部材41bとの関係は、幌骨方向の反力を吸収することができるように幌骨方向においては相対移動可能であるが、それに直交するX軸方向及びZ軸方向においては適度に拘束され、幌部材の垂下量を減少させるように配慮されている。尚、前記反力吸収手段41は、線状要素41aを円筒状部材41b内にスライド可能に挿通することでそれらが相対移動可能となる構成としているが、本発明は、それに限定されるものではなく、レール式、ガイド式で、相対移動可能となる構成とすることも可能である。また、線状要素41aと円筒状部材41bとのスライド範囲(相対移動許容範囲)は、幌部材の動作範囲に基づいて決定される。さらに、前記反力吸収手段41(線状要素41a、円筒状部材41b)も、前記幌骨部材31(連続幌骨部32、端部幌骨部33)と同様に、軽量化の観点から、繊維強化プラスチック(例えば炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維などで強化されたプラスチック材)で成形することもできる。
【0031】
上記のように構成すれば、車両が曲線軌道を走行する場合や、車線変更をする場合等において、車両の連結部が異常な動きをすると、前記幌骨部材31が四角螺旋状の連続幌骨部32を有するため、幌骨部材31、特に連続幌骨部32と端部幌骨部33の結合部分付近に大きな力が作用することになるが、反力吸収手段41の線状要素41aの円筒状部材41bに対する相対移動により、前記反力が吸収緩和され、前記反力が幌骨部材の連続幌骨部と端部幌骨部との結合部分に悪影響を与えるということが回避される。よって、幌骨部材31の耐久性が向上し、長期間にわたって使用することができる。
【0032】
また、車両の側方から見た場合、幌布2の左右両側面部では、幌骨部材31の連続幌骨部32は、鉛直方向に延びているので、従来の幌骨部材として四角環状リングを用いている構造の場合と同様に見えるので、見栄えが低下することはない。そして、幌部材の側面部では、幌骨部材31の連続幌骨部32が鉛直方向に平行に延びるようになっているので、それらの間には幌布2が折り込まれやすくなり、その部分を基準として全体が折り込まれるようになり、従来の伸縮機能はほぼ維持される。
【0033】
また、幌骨部材31は、四角形状の環状リングである端部幌骨部33を端部に有し、幌部材としては連続幌骨部32の構造を除き従来の構造と同一であるので、新造の車両だけでなく、既存の車両に対しても取り付けることができるようになり、互換性が生ずる。また、端部幌骨部33の角部に連続幌骨部32の端部をワイヤー等の結合手段(図示せず)を用いて結合するようにしているので、連続幌骨部32の伸縮機能を損なうことなく、連続幌骨部32及び端部幌骨部33を一体的に結合して幌骨部材31を構成することが実現できる。
【0034】
さらに、幌骨部材31を構成する連続幌骨部32及び端部幌骨部33を共に繊維強化プラスチックで成形しているので、金属材料の四角環状リングを用いる従来の構造に比べて、重量が大幅に軽減され、全体重量が1/3程度となる。よって、この点からも、幌部材の中央部分の垂下を抑制する上で有利となる。さらに、前記反力吸収手段41も、繊維強化プラスチックで成形すれば、より軽量化の点で有利となる。
【0035】
また、幌骨部材31は四角螺旋形状でつながっているので、経年変化により幌布2や垂れ止め布18が劣化しても、幌部材の中央部分が垂下するという現象を抑制することも実現される。よって、幌部材の下方に位置する連結器と干渉するのも回避される。
【0036】
前記実施の形態においては、前記幌骨部材を構成する連続幌骨部及び端部幌骨部を共に繊維強化プラスチックで構成しているが、幌骨部材の構成要素として占める割合が大きい連続幌骨部だけを繊維強化プラスチックで成形するようにしてもよい。
【0037】
また、前記反力吸収手段41内には、線状要素41aの端部と円筒状部材41bの内底面との間には線状要素41aと円筒状部材41bとが一定の範囲で相対移動できるように空間部が形成されているので、図3に示すように、その空間部にバネ部材42(アキュムレータ)を設けることもできる。そのようにすれば、幌骨方向の反力は、バネ部材42の伸びや縮みとして吸収され、前記反力が作用しなくなったときには、バネ部材42の弾発力により、反力吸収手段41の線状要素41aと円筒状部材41bとの位置関係がもとの状態に復帰されるようになるので、幌部材の形状を常時最適形状に保持させるようにすることができる。また、この場合、バネ部材42を用いる反力吸収手段に代えて、エアーやオイルを用いたシリンダ(ダンパー)構造の反力吸収手段とすることも可能である。
【0038】
【発明の効果】
この発明は、以上に説明したように実施され、以下に述べるような効果を奏する。
【0039】
本発明に係る鉄道車両用幌部材の構造は、連続幌骨部と端部幌骨部との結合部分付近に幌骨方向の反力を吸収する反力吸収手段を設けているので、前記連続幌骨部と端部幌骨部との結合部分に力が作用することとなっても、前記反力吸収手段によって前記力が吸収緩和され、前記結合部分に悪影響を与えることがなく、長期間にわたって使用することが可能となる。しかも、前記幌骨部材が、両端部に四角形状の環状リングである端部幌骨部を有するので、幌部材の端部構造は従来の四角環状リングを用いる場合と同様の構造とすることができ、既存の車両に対しても用いることができるようにすることができる。また、端部幌骨部の角部に連続幌骨部を結合するようにしているので、連続幌骨部の伸縮機能を損なうことなく、連続幌骨部及び端部幌骨部を一体的に結合することを実現できる。それに加えて、幌骨部材は四角螺旋形状の連続幌骨部を有するので、経年変化により幌布が劣化して、幌部材の中央部分が垂下するという現象を抑制し、幌部材の下方に位置する連結器と干渉するのを回避することができるという効果も併せて有することになる。
【0040】
また、そのような反力吸収手段を、筒状部材と、該筒状部材の中心孔にスライド可能に挿通された軸部材とを有し、前記筒状部材又は軸部材の一方の側に前記端部幌骨部との結合側が、他方の側に前記端部幌骨部との結合側がそれぞれ結合されているように構成すれば、簡単な構造で、前記端部幌骨部との結合部分付近に作用する幌骨方向の反力を吸収緩和することができる。
【0041】
さらに、その反力吸収手段が、その内部に、アキュムレータを内蔵するようにすれば、幌部材を常時最適な形状に保持するもできる。
【0042】
また、車両の側方から見た場合、幌布の左右両側面部では、幌骨部材の連続幌骨部が、鉛直方向に延びるようにすれば、見栄えが低下することはないし、幌部材の側面部で、幌骨部材の鉛直方向に平行に延びる部分の間には幌布が折り込まれやすくなるので、その部分を基準として幌布全体を折り込むようにすれば、従来の伸縮機能をほぼ維持することができる。
【0043】
その場合において、さらに、前記連続幌骨部を繊維強化プラスチックで成形するようにすれば、金属材料で形成する場合よりも重量を軽減することができ、長年の使用により幌部材の中央部分が垂下するという現象を抑制する上でより有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用幌部材の構造に用いられる幌骨部材の概略説明図である。
【図2】本発明に係る反力吸収手段の説明図である。
【図3】同反力吸収手段の変形例の説明図である。
【図4】本発明に係る鉄道車両用幌部材の一部省略側面図である。
【図5】図4のA−A線方向の矢視図である。
【図6】図5のB−B線における断面図である。
【図7】図5のC−C線における断面図である。
【図8】従来例についての図1と同様の図である。
【図9】従来例から考えられる構造についての図1と同様の図である。
【符号の説明】
31 幌骨部材
32 連続幌骨部
33 端部幌骨部
41 反力吸収手段
42 バネ部材

Claims (5)

  1. 幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように設けられてなり、2つの車両の通路口を、それらの間を移動可能に連通する鉄道車両用幌部材の構造であって、
    前記幌骨部材は、中央部に位置し四角螺旋形状に形成された連続幌骨部と、両端部に位置し四角形状の環状リングである端部幌骨部を有し、該端部幌骨部の角部に、前記連続幌骨部の端部が結合されてなり、
    前記連続幌骨部は、前記端部幌骨部との結合部分付近に、前記連続幌骨部の幌骨方向の反力を吸収する反力吸収手段が設けられていることを特徴とする鉄道車両用幌部材の構造。
  2. 前記反力吸収手段は、筒状部材と、該筒状部材の中心孔にスライド可能に挿通された軸部材とを有し、
    前記筒状部材又は軸部材の一方に前記端部幌骨部が、他方に前記連続幌骨部がそれぞれ結合されている請求項1記載の鉄道車両用幌部材の構造。
  3. 前記反力吸収手段は、その内部に、アキュムレータを内蔵するものである請求項1又は2記載の鉄道車両の幌部材の構造。
  4. 前記連続幌骨部は、前記幌布の上下面部で車両長手方向及び車両幅方向に対して傾斜し、前記幌布の左右両側面部で鉛直方向に向くように構成されている請求項1〜3のいずれかに記載の鉄道車両用幌部材の構造。
  5. 前記連続幌骨部は、繊維強化プラスチックで成形されている請求項4記載の鉄道車両用幌部材の構造。
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