JP2002187545A - 鉄道車両用幌部材の構造 - Google Patents

鉄道車両用幌部材の構造

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JP2002187545A JP2000385249A JP2000385249A JP2002187545A JP 2002187545 A JP2002187545 A JP 2002187545A JP 2000385249 A JP2000385249 A JP 2000385249A JP 2000385249 A JP2000385249 A JP 2000385249A JP 2002187545 A JP2002187545 A JP 2002187545A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】走行中において車両の連結部が異常な動きをし
た場合に、幌骨部材が前記異常な動きによる悪影響を受
けない。 【解決手段】幌布を支持する幌骨部材31は、中央部に
位置し四角螺旋形状に形成された連続幌骨部32と、端
部に位置し四角形状の環状リングである端部幌骨部33
を有する。端部幌骨部33の角部に、前記連続幌骨部3
2の端部を結合する。連続幌骨部32は、幌布の上下面
部で車両長手方向に対して傾斜し、左右両側面部で鉛直
方向に向くようになっている。連続幌骨部32及び端部
幌骨部33は、繊維強化プラスチックで成形する。連続
幌骨部32は、前記端部幌骨部33との結合部分付近
に、幌骨方向の反力を吸収する反力吸収手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、幌布に幌骨部材
が伸縮可能なるように設けられてなり、2つの車両の通
路口を、それらの間を移動可能に連通する鉄道車両用幌
部材の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉄道車両の車両間は、隣り合う
車両端部に設けられている通路口が、伸縮可能に構成さ
れた幌部材にて連通され、車両相互間を移動できるよう
になっているのが通例である。
【0003】具体的には、例えば図4に示すように、車
両用幌部材1は、可撓性の高い筒状の幌布2の内側にそ
れの形状を保持する複数の幌骨部材3(例えばSUS3
04)が設けられ、四角筒状とされている。そして、幌
部材1の一端部が車両に固定される一方、他端部が解放
されており、この解放側の端部が、前記車両に連結され
る別の車両の幌部材1の解放側の端部に連結され、それ
によって2つの車両の通路口(図示せず)が相互に連通
され、それらの間を乗員が移動できるようになってい
る。
【0004】前記幌部材1の各端部は、環状の幌金具4
を介して、幌取付枠5に取り付けられるようになってい
る。その取付部位は、図5に示すように、幌取付枠5の
内周側部分であって、上側部分に2箇所で、左右側部分
に3箇所であり、それらの部位には取付ブラケット6が
設けられている。そして、前記幌部材1の固定側の端部
の幌取付枠5は、車両(図示せず)の通路口の周囲に取
付固定される一方、解放側の端部の幌取付枠5は、連結
される別の車両の幌部材1の解放側の端部の幌取付枠5
に接触した状態で掛金7を用いて相互に連結されるよう
になっている。
【0005】また、前記幌金具4は、図6に示すよう
に、四角筒状の基部4aと、該基部4aの一側縁部に連
設され前記基部4aの板厚方向に膨出した中空の膨大部
4bとを有し、前記幌部材1の端部への取付けは、押さ
え金具8と締結具9とを用いて行われる。
【0006】一方、前記幌取付枠5は、凹溝部5aを形
成するように断面コ字形状に形成され、その凹溝部5a
の底部には弾性体である水切りパッキン10(例えば、
CRスポンジゴム)が継ぎ目が下側位置になるように敷
き込められ、接着されている。そして、前記取付ブラケ
ット6が設けられた取付部位においては、取付ブラケッ
ト6に締結具9にて押さえ金具8の基端部が取り付けら
れ、幌金具4の膨大部4bが幌取付枠5の凹溝部5aに
前記パッキン10を圧縮した状態で、前記押さえ金具8
の先端部にて前記膨大部4bを押さえ付けるようにし
て、係止されている。
【0007】前記幌布2の上側部分の外側には、きせ布
13が設けられ、幌骨部材3が位置する部位において
は、幌布2ときせ布13との間に補強材14と上部布押
さえ15が設けられている。そして、幌布2の周縁部
が、きせ布13と一緒に前記幌金具4の基部4aに幌布
押さえ16を用いて締結具17にて締結固定され、外部
と気密遮断されるようになっている。
【0008】また、幌部材1の下面部の左右方向の中央
部分においては、図7に示すように、幌布2を上下に挟
む形で一定幅の垂れ止め布18が設けられ、幌布2の一
緒に垂れ止め布18も幌金具4の基部4aに押さえ金具
19と締結具20とを用いて取り付けられている。ま
た、幌布2とそれの上下の垂れ止め布18とは、幌金具
4に締結される前に、座金21及び締結具22を介して
連結されている。
【0009】そして、そのような幌部材の幌形状を保持
する骨組みとして機能する前記幌骨部材3は、図8に示
すように、間隔を存して設けられている複数の四角環状
の金属リングで構成され、筒形状の幌布2の内周面側に
おいて、熱溶着などの結合手段23を用いて取り付けら
れ、幌布2の四角筒形状を保持すると共に、前記幌骨部
材3間においては、前記幌骨部材3を相互に接近するこ
とでそれらの間に幌布2が折り込まれるように構成さ
れ、それによって長さ方向において無理なく伸縮できる
構造とされている。
【0010】しかしながら、そのような構造であると、
幌骨部材3が金属材料からなり、かなりの重量があるの
で、長年の使用により幌布2が劣化してくると、垂れ止
め布18を設けていても、幌骨部材3の重量を支えきれ
ず、幌布2の前後方向の中央部分が下方に垂下するよう
に変形し、見栄えが低下する。また、幌部材1の下方に
は、車両間の連結を行う連結器が配置されているので、
幌布2の前後方向の中央部分が下方に垂下すると、前述
したように単に見栄えが低下するだけでなく、連結器と
干渉するおそれも生ずる。そのため、幌骨部材3が垂下
しないように、後付けで、幌骨部材3を持ち上げる部材
を設ける等の余分な作業が必要であった。
【0011】このような幌布部材1の前後方向の中央部
分が垂下するのは、幌骨部材3が環状リングで構成さ
れ、幌布2や垂れ止め布18のみによって支持されてい
るだけであるので、幌布2や垂れ止め布18が経年変化
により劣化すると、それらを定位置に支持することがで
きなくなり、下方に変位するためであると考えられる。
そこで、そのような動きを規制するために、図9に示す
ように、幌布2を支持する幌骨部材24を、四角螺旋形
状の部材24Aを利用して形成することが考えられる。
この場合、幌骨部材24の端部付近には、四角環状の部
材24Bを配置し、前記部材24Aの端部を、部材24
Bの角部に結合するようにすれば、従来の幌骨部材3に
対し互換性をもって交換することができると考えられ
る。
【0012】ところで、幌骨部材は、車両の連結面間に
おける通常の幌布の伸縮運動に対しては異常な変形をす
ることはないが、車両が曲線軌道を走行する場合や、車
線変更をする場合等において、幌連結部が上下方向及び
左右方向において異常な運動を行う場合がある。このよ
うな場合に、従来の幌構造(図8参照)では、幌骨部材
が独立して、可撓性の高い幌布に取り付けられているた
め、車両の連結部が異常な運動をしていても、幌骨部材
自体及び幌部材の端部に反力は生じない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示すような幌構造にすると、幌骨部材24を四角螺旋状
の部24Aと四角環状の部材24Bとが連続した一体構
造であるため、走行中において車両の連結部が異常な動
きをした場合には、幌骨部材24、特に四角螺旋状の部
材24Aと四角環状の部材24Bとの結合部分付近に無
理な力が作用することになる。
【0014】すなわち、前記四角環状の部材24Bは一
定の平面上にあり、それらの間隔が変化して、幌部材の
長手方向であるX軸方向において幌部材が伸縮する場合
には、前記結合部分には異常な力(反力)が作用するこ
とはない。また、上下方向であるZ軸方向において変位
しても、比較的小さいな力(反力)しか生じないと考え
られる。その一方、左右方向であるY軸方向における移
動した場合には、前記結合部分付近に大きな力(反力)
が生じ、前記結合部分に悪影響を与える。
【0015】この発明は、走行中において車両の連結部
が異常な動きをした場合に、幌骨部材が連続した一体構
造であっても、幌骨部材が前記異常な動きによる悪影響
を受けない鉄道車両用幌部材の構造を提供することを目
的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鉄道車両用
幌部材の構造は、幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように
設けられてなり、2つの車両の通路口を、それらの間を
移動可能に連通する鉄道車両用幌部材の構造であって、
前記幌骨部材が、中央部に位置し四角螺旋形状に形成さ
れた連続幌骨部と、両端部に位置し四角形状の環状リン
グである端部幌骨部とを有し、該端部幌骨部の角部に、
前記連続幌骨部の端部が結合されてなり、前記連続幌骨
部が、前記端部幌骨部との結合部分付近に、幌骨方向の
反力を吸収する反力吸収手段が設けられているものであ
る。この反力吸収手段は、幌骨方向の反力を吸収するの
に加えて、連続幌骨部の幌骨方向に直交する方向につい
ての動きは適度に拘束され、幌部材の垂下量を減少させ
る機能を発揮するものであることが望ましい。
【0017】このようにすれば、車両が曲線軌道を走行
する場合や、車線変更をする場合等において、幌連結部
が上下方向及び左右方向において異常な運動を行い、そ
の結果、前記端部幌骨部との結合部分に無理な力が作用
することとなっても、前記連続幌骨部と端部幌骨部との
結合部分付近に設けた反力吸収手段によって前記力が吸
収緩和され、前記結合部分に悪影響を与えることがな
い。また、前記幌骨部材は、両端部に位置し四角形状の
環状リングである端部幌骨部を有し、前記端部幌骨部の
角部に、前記連続幌骨部の端部が結合されているので、
幌骨部材は、四角形状の環状リングを端部に有し、この
環状リングが、従来の複数の四角環状リングを用いる場
合の端部リングに対応することとなり、従来構造と同様
の取付構造を採用することができ、既存の車両に対して
も取り付けることができるようになる。さらに、端部幌
骨部の角部に連続幌骨部の端部を結合するようにしてい
るので、連続幌骨部の伸縮機能を損なうことなく、連続
幌骨部及び端部幌骨部を一体的に結合することも実現さ
れる。
【0018】また、反力吸収手段を設けても、幌骨部材
は大部分が四角螺旋形状でつながっているので、経年変
化により幌布が劣化して、幌部材の中央部分が垂下する
という現象を抑制することができ、幌骨部材に四角螺旋
形状の連続幌骨部を用いる効果を損なうこともない。よ
って、幌部材の下方に位置する連結器と干渉するのも回
避される。
【0019】前記反力吸収手段は、筒状部材と、該筒状
部材の中心孔にスライド可能に挿通された軸部材とを有
し、前記筒状部材又は軸部材の一方の側に前記端部幌部
材との結合側が、他方の側に前記端部幌部材との反結合
側がそれぞれ結合されているように構成することができ
る。
【0020】さらに、そのような反力吸収手段は、その
内部に、アキュムレータを内蔵するようにすれば、幌部
材を最適な形状に保持することが実現される。
【0021】ところで、そのような構造において用いら
れる四角螺旋形状の部材は、線材を一定ピッチでもって
四角螺旋形状に巻くことで形成することになるが、幌部
材の上下左右側面部のいずれにおいても幌骨部材が、長
さ方向において傾斜した状態となると、車両の側方から
見た場合の見栄えが低下するのに加えて、幌布が従来の
場合に比べて折り込みにくくなり、長さ方向において伸
縮しにくい構造になってしまう。
【0022】そこで、本発明に係る車両用幌部材の構造
は、幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように設けられてな
り、2つの車両の通路口を、それらの間を移動可能に連
通する鉄道車両用幌部材の構造であって、前記幌骨部材
は、四角螺旋形状に形成された連続幌骨部を有し、該連
続幌骨部が、前記幌布の上下面部で車両長手方向に対し
て傾斜し、前記幌布の左右両側面部で鉛直方向に向くよ
うに構成とすることもできる。
【0023】このようにすれば、車両の側方から見た場
合、幌布の左右両側面部では、幌骨部材の連続幌骨部
は、鉛直方向に延びているので、従来の四角環状リング
を用いている場合と同様に見えるので、見栄えが低下す
ることはない。そして、幌部材の側面部では、幌骨部材
の連続幌骨部が鉛直方向に平行に延びるようになってい
るので、それらの間には幌布が折り込まれやすくなり、
その部材を基準として全体が折り込まれるようになり、
従来の伸縮機能はほぼ維持される。
【0024】さらに、前記連続幌骨部は、繊維強化プラ
スチックで成形されていることが望ましい。
【0025】このようにすれば、金属材料で形成される
よりも繊維強化プラスチックで成形される方が重量が軽
減され、全体重量が1/3程度とされる。よって、長年
の使用により幌部材の中央部分が垂下するというのが抑
制される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に沿って説明する。なお、本実施の形態は、幌骨部材
の構造を除く点は、従来の技術として説明した図4〜図
8に示す構造のものと同一であるので、同一の構成要素
については同一の符号を用い、その詳細な説明を省略す
る。
【0027】図1は本発明に係る鉄道車両用幌部材の構
造に用いられる幌骨部材の概略説明図である。
【0028】図1に示すように、幌骨部材31は、中央
に位置し四角螺旋形状に形成された連続幌骨部32と、
この連続幌骨部32の両端部に位置し四角形状の環状リ
ングである端部幌骨部33とを有する。連続幌骨部32
の各端部は、それぞれ、端部幌骨部33の角部33A
に、ワイヤー等の結合手段(図示せず)を用いて結合さ
れ、幌骨部材31として一体化されている。よって、幌
骨部材31の端部から見ると、4つの角部を有する四角
形に見えることになる。なお、前記幌骨部材31を構成
する連続幌骨部32及び端部幌骨部33は、軽量化の観
点から、共に繊維強化プラスチック、例えば炭素繊維、
ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維などで強化されたプ
ラスチック材で成形されている。
【0029】前記連続幌骨部32は、幌布2の上下面部
に対応する部位で車両長手方向に対して傾斜する要素3
2Aと、前記幌布2の左右両側面部に対応する部位で鉛
直方向に延びる要素32Bとを有し、これらの要素32
A,32Bが周方向において交互に繰り返されように成
形されて、最終的には四角螺旋状になるように形成され
ている。
【0030】そして、前記連続幌骨部32の結合部近傍
に、連続幌骨部32の幌骨方向に作用する反力を吸収緩
和する反力吸収手段41が設けられている。具体的に
は、前記反力吸収手段41は、図2に示すように、前記
端部幌骨部33の角部に結合される連続幌骨部32の一
部も兼ねる線状要素41aと、該線状要素41aがスラ
イド可能に挿通される円筒状部材41bとを有し、該円
筒状部材41bに、前記連続幌骨部32の残部が結合さ
れている。線状要素41aと円筒状部材41bとの関係
は、幌骨方向の反力を吸収することができるように幌骨
方向においては相対移動可能であるが、それに直交する
X軸方向及びZ軸方向においては適度に拘束され、幌部
材の垂下量を減少させるように配慮されている。尚、前
記反力吸収手段41は、線状要素41aを円筒状部材4
1b内にスライド可能に挿通することでそれらが相対移
動可能となる構成としているが、本発明は、それに限定
されるものではなく、レール式、ガイド式で、相対移動
可能となる構成とすることも可能である。また、線状要
素41aと円筒状部材41bとのスライド範囲(相対移
動許容範囲)は、幌部材の動作範囲に基づいて決定され
る。さらに、前記反力吸収手段41(線状要素41a、
円筒状部材41b)も、前記幌骨部材31(連続幌骨部
32、端部幌骨部33)と同様に、軽量化の観点から、
繊維強化プラスチック(例えば炭素繊維、ガラス繊維、
芳香族ポリアミド繊維などで強化されたプラスチック
材)で成形することもできる。
【0031】上記のように構成すれば、車両が曲線軌道
を走行する場合や、車線変更をする場合等において、車
両の連結部が異常な動きをすると、前記幌骨部材31が
四角螺旋状の連続幌骨部32を有するため、幌骨部材3
1、特に連続幌骨部32と端部幌骨部33の結合部分付
近に大きな力が作用することになるが、反力吸収手段4
1の線状要素41aの円筒状部材41bに対する相対移
動により、前記反力が吸収緩和され、前記反力が幌骨部
材の連続幌骨部と端部幌骨部との結合部分に悪影響を与
えるということが回避される。よって、幌骨部材31の
耐久性が向上し、長期間にわたって使用することができ
る。
【0032】また、車両の側方から見た場合、幌布2の
左右両側面部では、幌骨部材31の連続幌骨部32は、
鉛直方向に延びているので、従来の幌骨部材として四角
環状リングを用いている構造の場合と同様に見えるの
で、見栄えが低下することはない。そして、幌部材の側
面部では、幌骨部材31の連続幌骨部32が鉛直方向に
平行に延びるようになっているので、それらの間には幌
布2が折り込まれやすくなり、その部分を基準として全
体が折り込まれるようになり、従来の伸縮機能はほぼ維
持される。
【0033】また、幌骨部材31は、四角形状の環状リ
ングである端部幌骨部33を端部に有し、幌部材として
は連続幌骨部32の構造を除き従来の構造と同一である
ので、新造の車両だけでなく、既存の車両に対しても取
り付けることができるようになり、互換性が生ずる。ま
た、端部幌骨部33の角部に連続幌骨部32の端部をワ
イヤー等の結合手段(図示せず)を用いて結合するよう
にしているので、連続幌骨部32の伸縮機能を損なうこ
となく、連続幌骨部32及び端部幌骨部33を一体的に
結合して幌骨部材31を構成することが実現できる。
【0034】さらに、幌骨部材31を構成する連続幌骨
部32及び端部幌骨部33を共に繊維強化プラスチック
で成形しているので、金属材料の四角環状リングを用い
る従来の構造に比べて、重量が大幅に軽減され、全体重
量が1/3程度となる。よって、この点からも、幌部材
の中央部分の垂下を抑制する上で有利となる。さらに、
前記反力吸収手段41も、繊維強化プラスチックで成形
すれば、より軽量化の点で有利となる。
【0035】また、幌骨部材31は四角螺旋形状でつな
がっているので、経年変化により幌布2や垂れ止め布1
8が劣化しても、幌部材の中央部分が垂下するという現
象を抑制することも実現される。よって、幌部材の下方
に位置する連結器と干渉するのも回避される。
【0036】前記実施の形態においては、前記幌骨部材
を構成する連続幌骨部及び端部幌骨部を共に繊維強化プ
ラスチックで構成しているが、幌骨部材の構成要素とし
て占める割合が大きい連続幌骨部だけを繊維強化プラス
チックで成形するようにしてもよい。
【0037】また、前記反力吸収手段41内には、線状
要素41aの端部と円筒状部材41bの内底面との間に
は線状要素41aと円筒状部材41bとが一定の範囲で
相対移動できるように空間部が形成されているので、図
3に示すように、その空間部にバネ部材42(アキュム
レータ)を設けることもできる。そのようにすれば、幌
骨方向の反力は、バネ部材42の伸びや縮みとして吸収
され、前記反力が作用しなくなったときには、バネ部材
42の弾発力により、反力吸収手段41の線状要素41
aと円筒状部材41bとの位置関係がもとの状態に復帰
されるようになるので、幌部材の形状を常時最適形状に
保持させるようにすることができる。また、この場合、
バネ部材42を用いる反力吸収手段に代えて、エアーや
オイルを用いたシリンダ(ダンパー)構造の反力吸収手
段とすることも可能である。
【0038】
【発明の効果】この発明は、以上に説明したように実施
され、以下に述べるような効果を奏する。
【0039】本発明に係る鉄道車両用幌部材の構造は、
連続幌骨部と端部幌骨部との結合部分付近に幌骨方向の
反力を吸収する反力吸収手段を設けているので、前記連
続幌骨部と端部幌骨部との結合部分に力が作用すること
となっても、前記反力吸収手段によって前記力が吸収緩
和され、前記結合部分に悪影響を与えることがなく、長
期間にわたって使用することが可能となる。しかも、前
記幌骨部材が、両端部に四角形状の環状リングである端
部幌骨部を有するので、幌部材の端部構造は従来の四角
環状リングを用いる場合と同様の構造とすることがで
き、既存の車両に対しても用いることができるようにす
ることができる。また、端部幌骨部の角部に連続幌骨部
を結合するようにしているので、連続幌骨部の伸縮機能
を損なうことなく、連続幌骨部及び端部幌骨部を一体的
に結合することを実現できる。それに加えて、幌骨部材
は四角螺旋形状の連続幌骨部を有するので、経年変化に
より幌布が劣化して、幌部材の中央部分が垂下するとい
う現象を抑制し、幌部材の下方に位置する連結器と干渉
するのを回避することができるという効果も併せて有す
ることになる。
【0040】また、そのような反力吸収手段を、筒状部
材と、該筒状部材の中心孔にスライド可能に挿通された
軸部材とを有し、前記筒状部材又は軸部材の一方の側に
前記端部幌部材との結合側が、他方の側に前記端部幌部
材との反結合側がそれぞれ結合されているように構成す
れば、簡単な構造で、前記端部幌骨部との結合部分付近
に作用する幌骨方向の反力を吸収緩和することができ
る。
【0041】さらに、その反力吸収手段が、その内部
に、アキュムレータを内蔵するようにすれば、幌部材を
常時最適な形状に保持するもできる。
【0042】また、車両の側方から見た場合、幌布の左
右両側面部では、幌骨部材の連続幌骨部が、鉛直方向に
延びるようにすれば、見栄えが低下することはないし、
幌部材の側面部で、幌骨部材の鉛直方向に平行に延びる
部分の間には幌布が折り込まれやすくなるので、その部
分を基準として幌布全体を折り込むようにすれば、従来
の伸縮機能をほぼ維持することができる。
【0043】その場合において、さらに、前記連続幌骨
部を繊維強化プラスチックで成形するようにすれば、金
属材料で形成する場合よりも重量を軽減することがで
き、長年の使用により幌部材の中央部分が垂下するとい
う現象を抑制する上でより有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用幌部材の構造に用いら
れる幌骨部材の概略説明図である。
【図2】本発明に係る反力吸収手段の説明図である。
【図3】同反力吸収手段の変形例の説明図である。
【図4】本発明に係る鉄道車両用幌部材の一部省略側面
図である。
【図5】図4のA−A線方向の矢視図である。
【図6】図5のB−B線における断面図である。
【図7】図5のC−C線における断面図である。
【図8】従来例についての図1と同様の図である。
【図9】従来例から考えられる構造についての図1と同
様の図である。
【符号の説明】
31 幌骨部材 32 連続幌骨部 33 端部幌骨部 41 反力吸収手段 42 バネ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小牧 修 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内 (72)発明者 中野 清盛 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番18 号 川崎重工業株式会社兵庫工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように設
    けられてなり、2つの車両の通路口を、それらの間を移
    動可能に連通する鉄道車両用幌部材の構造であって、 前記幌骨部材は、中央部に位置し四角螺旋形状に形成さ
    れた連続幌骨部と、両端部に位置し四角形状の環状リン
    グである端部幌骨部を有し、該端部幌骨部の角部に、前
    記連続幌骨部の端部が結合されてなり、 前記連続幌骨部は、前記端部幌骨部との結合部分付近
    に、幌骨方向の反力を吸収する反力吸収手段が設けられ
    ていることを特徴とする鉄道車両用幌部材の構造。
  2. 【請求項2】 前記反力吸収手段は、筒状部材と、該筒
    状部材の中心孔にスライド可能に挿通された軸部材とを
    有し、 前記筒状部材又は軸部材の一方の側に前記端部幌部材と
    の結合側が、他方の側に前記端部幌部材との反結合側が
    それぞれ結合されている請求項1記載の鉄道車両用幌部
    材の構造。
  3. 【請求項3】 前記反力吸収手段は、その内部に、アキ
    ュムレータを内蔵するものである請求項1又は2記載の
    鉄道車両の幌部材の構造。
  4. 【請求項4】 前記連続幌骨部は、前記幌布の上下面部
    で車両長手方向に対して傾斜し、前記幌布の左右両側面
    部で鉛直方向に向くように構成されている請求項1〜3
    のいずれかに記載の鉄道車両用幌部材の構造。
  5. 【請求項5】 幌布に幌骨部材が伸縮可能なるように設
    けられてなり、2つの車両の通路口を、それらの間を移
    動可能に連通する鉄道車両用幌部材の構造であって、 前記幌骨部材は、四角螺旋形状に形成された連続幌骨部
    を有し、該連続幌骨部が、前記幌布の上下面部で車両長
    手方向に対して傾斜し、前記幌布の左右両側面部で鉛直
    方向に向くように構成されていることを特徴とする鉄道
    車両用幌部材の構造。
  6. 【請求項6】 前記連続幌骨部は、繊維強化プラスチッ
    クで成形されている請求項5記載の鉄道車両用幌部材の
    構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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