JP2014124278A - 面状弾性体の組付構造 - Google Patents

面状弾性体の組付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2014124278A
JP2014124278A JP2012281957A JP2012281957A JP2014124278A JP 2014124278 A JP2014124278 A JP 2014124278A JP 2012281957 A JP2012281957 A JP 2012281957A JP 2012281957 A JP2012281957 A JP 2012281957A JP 2014124278 A JP2014124278 A JP 2014124278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elastic body
planar elastic
hooking
seat frame
end portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012281957A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Yamashita
昌志 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2012281957A priority Critical patent/JP2014124278A/ja
Publication of JP2014124278A publication Critical patent/JP2014124278A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】大掛かりな組付設備を不要とし、面状弾性体の組付作業を容易化できると共に、組付作業のためだけに用いられる部品を不要として部品点数を削減でき、製造コストの低減を図ることを可能とする。
【解決手段】面状弾性体1にシートフレーム3へ掛止させるための掛止手段10を設け、掛止手段10は、面状弾性体1の端末1a,1bに接合される基端部10aと、シートフレーム3に掛合される先端部10bと、先端部10bから基端部10aとは反対側に向けて突設される掛止補助部11とを有し、掛止補助部11は、少なくとも一部が先端部10bにおけるシートフレーム3との掛合部位10cから延長した位置と重なって配置されている。これにより、大掛かりな組付設備が不要となり、組付作業のためだけに用いられる部品を不要とすることができるため、組付作業を容易化でき、製造コストの低減を図ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、シートフレームに張設されてシートの座面を構成する面状弾性体の組付構造に関する。
近年、鉄道や自動車等の車両に搭載される車両用シートにおいては、その座面を、通気性を備えた面状弾性体によって構成する技術が提案され実用されている(例えば、特許文献1参照)。この面状弾性体は、ナイロン,PP(ポリプロピレン),PE(ポリエチレン),PET(ポリエチレンテレフタレート)等を用いた合成樹脂繊維からなる織編物であり、シートフレームに張設されてシートの座面を構成する。これにより、当該座面に通気性を付与できると共に、従来のシートの座面を構成する際に要するスプリング部材等を省くことができるため、薄型化・軽量化を図ることができる。よって、面状弾性体の薄さによりスペース効率も向上可能であり、従来のシートと比較して様々なデザインを採用可能となる利点を有している。
特開2002−210270号公報
ところで、かかる特許文献1の車両用シートでは、前面側表皮材としての面状弾性体の端部(端末)に取り付けられたフック部材と、裏面側表皮材としての面状弾性体の端末に取り付けられた第2のフック部材とを引っ掛けた状態で係止させることで、矩形枠状に形成されたシートフレームに対し、面状弾性体を張設していた。
しかしながら、かかる特許文献1の車両用シートでは、シートフレームの前方側と後方側との双方から、それぞれ前面側表皮材としての面状弾性体のフック部材と、裏面側表皮材としての面状弾性体の第2のフック部材とを取り回さなければならず、これらを係止させるためには、各々の面状弾性体の弾性力(張力)に抗さなければならない。このため、組付作業が困難な問題があり、組付作業性の向上が求められている。
また、かかる特許文献1の車両用シートとは別の手法として、従来、次のような技術が提案されていた。すなわち、例えば、図7(a)に示すように、まず面状弾性体1の対向する端末(例えば、長手方向の両端部1a,1b)に、それぞれJ字形状のフック部材2,2を互いに先端が向き合うように取り付けておく。また、この面状弾性体1を張設するシートフレーム3の対応部位には、面状弾性体1のフック部材2,2を掛止させるための掛止部3a,3aを設けておく。
このとき、面状弾性体1における一方側の端部1aには、フック部材2の近傍に、シートフレーム3に対し張設する際に用いるタグ1cを取り付けておく。このタグ1cは、面状弾性体1と同様の材質からなり、面状弾性体1をシートフレーム3に組み付ける際に、図示しない取り付け用の治具を取り付けるためのもので、当該治具によって面状弾性体1を引っ張るために別途設けられている。
次に、図7(b)および図8に示すように、面状弾性体1の他方側の端部1bに設けられたフック部材2をシートフレーム3の対応する掛止部3aに掛止させる。このとき、シートフレーム3は、不図示の治具などを用いて面状弾性体1を引っ張る際の張力に抗するよう固定保持しておく。そして、この状態で面状弾性体1の一方側の端部1aに別途設けられたタグ1cを不図示の取り付け用の治具によって張力に反しながら引っ張り、当該端部1a側のフック部材2をシートフレーム3の対応する掛止部3aに掛止させる(図8の矢印参照)。このようにして、図7(c)および図9に示すように、面状弾性体1のフック部材2,2をシートフレーム3の掛止部3a,3aに掛止させて、面状弾性体1をシートフレーム3に張設する。
しかしながら、かかる技術においては、シートフレーム3を固定保持するための治具や、面状弾性体1を取り付ける際に用いる取り付け用の治具など、大掛かりな組付設備が必要であり、組付作業が困難な問題があった。加えて、面状弾性体1に取り付け用の治具を取り付けるためのタグ1cを別途設ける必要があり、組付作業のためだけに用いる部品によって部品点数が増加し製造コストが嵩む問題もあった。
そこで、本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、大掛かりな組付設備を不要とし、組付作業を容易化できると共に、組付作業のためだけに用いられる部品を不要として部品点数を削減でき、かくして製造コストの低減を図ることができる面状弾性体の組付構造を実現することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、シートフレームに張設されてシートの座面を構成する面状弾性体の組付構造であって、
前記面状弾性体は、前記シートフレームに掛止する掛止手段を備えており、
前記掛止手段は、
前記面状弾性体の端末に接合される基端部と、
前記シートフレームに掛合される先端部と、
前記先端部から前記基端部とは反対側に向けて突設される掛止補助部と、を有し、
前記掛止補助部は、少なくとも一部が前記先端部における前記シートフレームとの掛合部位から延長した位置と重なって配置されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の面状弾性体の組付構造において、
前記掛止手段は、前記基端部から前記先端部に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、
前記掛止補助部は、少なくとも一部が前記先端部の延長線上に配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の面状弾性体の組付構造において、
前記掛止手段は、前記基端部から前記先端部に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、
前記掛止補助部は、少なくとも一部が前記先端部における前記湾曲した内側面の延長線上に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造において、
前記掛止補助部は、一端側が前記先端部に接続され、他端側が前記基端部と高さ方向で重なる位置に配置されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の面状弾性体の組付構造において、
前記掛止補助部は、前記他端側の上面が前記基端部の上面と高さ方向で重なる位置に配置されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造において、
前記掛止補助部は、前記一端側から前記他端側に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、
前記一端側から前記他端側に進むにつれ、前記湾曲した内周面の開口が広がる方向に角度が設けられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造において、
前記面状弾性体には、パッド材が積層されており、
前記掛止補助部は、前記パッド材の左右方向の移動を規制する規制面を備えていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、シートフレームに張設されてシートの座面を構成する面状弾性体を有する車両用シートであって、請求項1〜7のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、面状弾性体に、シートフレームに掛止する掛止手段を設け、当該掛止手段は、面状弾性体の端末に接合される基端部と、シートフレームに掛合される先端部と、この先端部から基端部とは反対側に向けて突設される掛止補助部と、を有するようにした。このとき、掛止補助部は、少なくとも一部が先端部におけるシートフレームとの掛合部位から延長した位置と重なって配置されている。これにより、掛止手段の先端部から突設した掛止補助部を、剛性を確保しつつ形成することができる。このため、面状弾性体をシートフレームに組み付ける際、当該面状弾性体の両端末に設けられた掛止手段の掛止補助部を簡単な取り付け治具などによって、張力に反するように引っ張りながらシートフレームの掛止部へと掛止させることができる。よって、従来のような大掛かりな組付設備が不要となり、面状弾性体の組付作業を容易化できる。これと共に、組付作業のためだけに用いられる部品を別途設ける必要がないため、部品点数を削減できる。かくして、製造コストの低減を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、掛止手段が基端部から先端部に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、掛止補助部は、少なくとも一部が先端部の延長線上に配置されるので、先端部に対する掛止補助部の取付剛性を確保できる。
請求項3に記載の発明によれば、掛止手段が基端部から先端部に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、掛止補助部は、少なくとも一部が先端部における湾曲した内側面の延長線上に配置されるので、先端部に対する掛止補助部の取付剛性を確保できる。
請求項4に記載の発明によれば、掛止補助部は、一端側が先端部に接続され、他端側が基端部と高さ方向で重なる位置に配置されているので、面状弾性体をシートフレームに張設して座面を構成した際、当該座面から掛止補助部、つまり掛止手段が突出することを未然に防止することができる。よって、面状弾性体の組付作業を簡易化しつつ、シート利用者に対して座ったときに異物(座面から突出する掛止手段)による違和感を与えることなく、快適な座り心地を確保できる。
請求項5に記載の発明によれば、掛止補助部は、他端側の上面が基端部の上面と高さ方向で重なる位置に配置されているので、面状弾性体をシートフレームに張設して座面を構成した際、当該座面から掛止補助部、つまり掛止手段が突出することを確実に防止することができる。よって、面状弾性体の組付作業を簡易化しつつ、シート利用者に対して座ったときに異物(座面から突出する掛止手段)による違和感を与えることなく、より快適な座り心地を確保できる。
請求項6に記載の発明によれば、掛止補助部は、一端側から他端側に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、一端側から他端側に進むにつれ、湾曲した内周面の開口が広がる方向に角度が設けられているので、面状弾性体の組付作業時において、当該掛止補助部に対する取り付け治具の取り付けや取り外しを容易化でき、組付作業効率を格段と向上させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、面状弾性体には、パッド材が積層されており、掛止補助部は、パッド材の左右方向の移動を規制する規制面を備えているので、面状弾性体をシートフレームに対して張設した後においても、シートフレームの左右方向(すなわち、長手方向)に向けた座面の移動を規制することができるため、当該掛止補助部を規制部品として機能させることができる。
請求項8に記載の発明によれば、シートフレームに張設されてシートの座面を構成する面状弾性体を有する車両用シートとして、請求項1〜7のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造を備えるので、大掛かりな組付設備が不要で、面状弾性体の組付作業を容易化できると共に、部品点数を削減でき、製造コストの低減を図ることができる車両用シートを実現できる。このとき、当該車両用シートの構成部品(掛止手段)における剛性を確保できると共に、面状弾性体の組付作業を簡易化しつつ、シート利用者に対して座ったときに異物(座面から突出する掛止手段)による違和感を与えることなく、快適な座り心地を確保できる。しかも、当該車両用シートを構成する面状弾性体の組付作業時において、当該掛止補助部に対する取り付け治具の取り付けや取り外しを容易化でき、組付作業効率を格段と向上させることができる。加えて、その面状弾性体をシートフレームに対して張設した後においても、当該掛止補助部をシートフレームの左右方向に向けた座面の移動を規制する規制部品として機能させることができる。
本発明の一実施形態に係る面状弾性体の組付構造を示す全体斜視図である。 図1のシートフレームを部分的に拡大して示す分解斜視図であり、(a)はシートフレームのみを示す斜視図、(b)は組み付け前の面状弾性体およびシートフレームを示す斜視図、(c)はシートフレームに面状弾性体を組み付けた様子を示す斜視図である。 図2(c)におけるB−B断面を示す断面図である。 組付作業の説明に供する要部拡大断面図であり、(a)は取り付け用治具の一例を示す断面図、(b)は取り付け用治具の他の例を示す断面図である。 面状弾性体をシートフレームに組み付ける様子を示す側断面図である。 本発明の他の実施形態における掛止手段を示す拡大断面図である。 従来における面状弾性体の組付構造の説明に供する、シートフレームを部分的に拡大して示す分解斜視図であり、(a)は組み付け前の面状弾性体およびシートフレームを示す斜視図、(b)はシートフレームに面状弾性体を組み付ける途中の様子を示す斜視図、(c)はシートフレームに面状弾性体を組み付けた様子を示す斜視図である。 図7(c)におけるA−A断面を示す断面図である。 図8における要部を拡大して示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る面状弾性体の組付構造を示す全体斜視図であり、図2は、図1のシートフレームを部分的に拡大して示すと共に、図7との対応部分に同一符号を付した分解斜視図であり、(a)はシートフレームのみを示す斜視図、(b)は組み付け前の面状弾性体およびシートフレームを示す斜視図、(c)はシートフレームに面状弾性体を組み付けた様子を示す斜視図である。図3は、図2(c)におけるB−B断面を示す断面図であり、図4は、組付作業の説明に供する要部拡大断面図であり、(a)は取り付け用治具の一例を示す断面図、(b)は取り付け用治具の他の例を示す断面図である。また、図5は、面状弾性体をシートフレームに組み付ける様子を示す側断面図である。
なお、本実施形態では車両用シートとして、鉄道(電車等)の車両に搭載されるシートに適用する場合について述べるが、一例であってこれに限らず、車両用シートとしては、この他、自動車などの車両に関する乗物用シートも含むものとする。
また、本実施形態の説明に供する図1〜図6は、上述した従来の説明に供する図7〜9との対応部分に同一符号を付して示しており、本実施形態における面状弾性体1の組付構造と従来の組付構造との差異点は、面状弾性体1に対して別途、設けられていた組付作業用のタグ1cが廃止されている点と、掛止手段10の形状が異なる点であり、その詳細について、以下に説明する。従って、共通することに関しては、便宜上、詳細な説明を割愛するものとする。
図1に示すように、本実施形態における鉄道の車両用シートの場合、シートフレーム3が略矩形状の枠体からなり、そこに張設される面状弾性体1も同様に略矩形状をなしている。なお、これは一例であって、シートフレーム3の形状および面状弾性体1の形状は、これに限ることはない。
さて、図2〜図5に示すように、車両用シートの座面を構成する面状弾性体1は、その対向する端末である両端部1a,1bに、それぞれシートフレーム3の掛止部3a,3aへ掛止させるための掛止手段10が設けられている。この掛止手段10は、面状弾性体1の一方の端部1aおよび他方の端部1bに接合される基端部10aと、シートフレーム3に掛合される先端部10bと、先端部10bから基端部10aとは反対側に向けて突設される掛止補助部11とを有している。このとき、掛止補助部11は、少なくとも一部が先端部10bにおけるシートフレーム3との掛合部位10cから延長した位置と重なって配置されている。
具体的に、図3に示すように、掛止手段10は、基端部10aから先端部10bに向けて湾曲した略釣鉤形状(換言すれば、J字形状)をなすフック部材であり、基端部10aから先端部10bに掛けて湾曲した部位、すなわちシートフレーム3との掛合部位10cが第1フック部として機能する。
また、掛止補助部11は、一端11a側が第1フック部における先端部10bに接続され、他端11b側に向けて湾曲した略釣鉤形状(換言すれば、J字形状)をなすフック部材であり、一端11a側から他端11b側に掛けて湾曲した部位が第2フック部として機能する。そして、この第2フック部(掛止補助部11)は、後述するように面状弾性体1を組み付ける際に使用される組付作業用の部材であるが、従来のように、組付作業用に別途、配設されるような部材とは異なっている。すなわち、本実施形態の場合、これら第1フック部と第2フック部とが、一体的に成形されることで掛止手段10が構成されている。
かかる第2フック部として機能する掛止補助部11は、上述したように、少なくとも一部が上記掛合部位10cから延長した位置と重なって配置されている。
より具体的には、掛止補助部11は、少なくとも一部が第1フック部における先端部10bの延長線上に配置されているか、または、少なくとも一部が第1フック部における先端部10bにおける湾曲した内側面10dの延長線上に配置されていることが好ましい。
これにより、第1フック部に対する第2フック部(掛止補助部11)の取付剛性を確保できると共に、当該掛止補助部11に対し、図4(a)または図4(b)に示すような簡単な取り付け治具20,21を掛合させ、当該取り付け治具20,21によって面状弾性体1の外方に向けた張力を掛けるようにして、面状弾性体1をシートフレーム3に張設させることができるようになっている。すなわち、面状弾性体1の組付作業を簡易化することができるようになっている。
このとき、掛止補助部11は、図3に示すように、他端11b側が第1フック部の基端部10aと高さ方向で重なる位置に配置されるか、他端11b側の上面が第1フック部の基端部10aの上面と高さ方向で重なる位置に配置されることが望ましい。
これにより、図5に示すように、面状弾性体1をシートフレーム3に張設して座面を構成した際、当該座面から掛止補助部11、つまり掛止手段10が突出することを未然に防止することができるようになっている。よって、上述したように、面状弾性体1の組付作業を簡易化しつつ、シート利用者に対して座ったときに異物(座面から突出する掛止手段10)による違和感を与えることなく、快適な座り心地を確保できるようになっている。
しかも、図3に示すように、第2フック部としての掛止補助部11は、一端11a側から他端11b側に進むにつれ、湾曲した内周面11cの開口11dが広がる方向に角度が設けられている。これにより、面状弾性体1の組付作業時において、当該掛止補助部11に対する取り付け治具20,21(図4参照)の取り付けや取り外しを容易化でき、組付作業効率を格段と向上させることができるようになっている。
さらに、面状弾性体1に不図示のパッド材が積層される場合、掛止補助部11は、パッド材の左右方向(すなわち、シートフレームの長手方向)へ向けた移動を規制する規制面11eを備えている。これにより、面状弾性体1をシートフレーム3に対して張設した後においても、シートフレーム3の長手方向に向けた座面の移動を規制することができるようになっている。このため、当該掛止補助部11を規制部品として機能させることが可能になっている。
以上、説明したように、本実施形態によれば、面状弾性体1に、シートフレーム3に掛止する掛止手段10を設け、当該掛止手段10は、面状弾性体1の端末である両端部1a,1bに接合される基端部10aと、シートフレーム3に掛合される先端部10bと、この先端部10bから基端部10aとは反対側に向けて突設される掛止補助部11と、を有するようにした。このとき、掛止補助部11は、少なくとも一部が先端部10bにおけるシートフレーム3との掛合部位10cから延長した位置と重なって配置されている。これにより、掛止手段10の先端部10bから突設した掛止補助部11を、剛性を確保しつつ形成することができる。このため、面状弾性体1をシートフレーム3に組み付ける際、当該面状弾性体1の両端部1a,1bに設けられた掛止手段10の掛止補助部11を簡単な取り付け治具20,21などによって、張力に反するように引っ張りながらシートフレーム3の掛止部3a,3aへと掛止させることができる。よって、従来のような大掛かりな組付設備が不要となり、面状弾性体1の組付作業を容易化できる。これと共に、組付作業のためだけに用いられる部品を別途設ける必要がないため、部品点数を削減できる。かくして、製造コストの低減を図ることができる。
このとき、掛止手段10が基端部10aから先端部10bに向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、掛止補助部11は、少なくとも一部が先端部10bの延長線上に配置されるか、少なくとも一部が先端部10bにおける湾曲した内側面10dの延長線上に配置されることが好ましく、この場合、先端部10bに対する掛止補助部11の取付剛性を確保できる利点を有することができる。
さらに、掛止補助部11は、一端11a側が先端部10bに接続され、他端11b側が基端部10aと高さ方向で重なる位置に配置されているので、面状弾性体1をシートフレーム3に張設して座面を構成した際、当該座面から掛止補助部11、つまり掛止手段10が突出することを未然に防止することができる。よって、面状弾性体1の組付作業を簡易化しつつ、シート利用者に対して座ったときに異物(座面から突出する掛止手段10)による違和感を与えることなく、快適な座り心地を確保できる。
また、掛止補助部11は、他端11b側の上面が基端部10aの上面と高さ方向で重なる位置に配置されているので、面状弾性体1をシートフレーム3に張設して座面を構成した際、当該座面から掛止補助部11、つまり掛止手段10が突出することを確実に防止することができる。よって、面状弾性体1の組付作業を簡易化しつつ、シート利用者に対して座ったときに異物(座面から突出する掛止手段10)による違和感を与えることなく、より快適な座り心地を確保できる。
しかも、掛止補助部11は、一端11a側から他端11b側に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、一端11a側から他端11b側に進むにつれ、湾曲した内周面11cの開口11dが広がる方向に角度が設けられているので、面状弾性体1の組付作業時において、当該掛止補助部11に対する取り付け治具20,21の取り付けや取り外しを容易化でき、組付作業効率を格段と向上させることができる。
また、面状弾性体1にパッド材が積層される場合、掛止補助部11は、当該パッド材の左右方向への移動を規制する規制面11eを備えているので、面状弾性体1をシートフレーム3に対して張設した後においても、シートフレーム3の左右方向(すなわち、長手方向)に向けた座面の移動を規制することができるため、当該掛止補助部11を規制部品として機能させることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、掛止手段10を、先端部10bが下方に向けて配置された状態の第1フック部における掛合部位10cに対して、第2フック部としての掛止補助部11が、その他端11bを上方に向けて開口11dを配置した状態で一体的に成形される場合について述べたが、本発明はこれに限らず、第1フック部に対する第2フック部の配置態様は、この他、本実施形態とは反対に(つまり、下向きの第1フック部に対して下向きとなるように)第2フック部を配置するようにしても良い。また、第2フック部としての掛止補助部11の形状も、この他種々の形状を広く適用することができ、例えば、図6に示すように、略くさび形に突出するような形状でも良い。この場合、当該くさび形状の掛止補助部12を組付作業者が直接手で持ち、組付作業することも可能であり、面状弾性体1の組付作業性を一段と簡易にすることができる利点を有している。
また、上述した実施形態では、図2において、掛止手段10が面状弾性体1の両端部1a,1bにおけるそれぞれの全体に亙って形成されている場合について図示したが、本発明はこれに限ることはなく、掛止手段10としては、面状弾性体1の四隅や、対向する端部1a,1bにおける略中央部などのみに設けるようにしても良い。この場合であっても、実用上十分な面状弾性体1の組付構造を実現可能とすることができる。但し、組付状態における安定性からすると、上述した実施形態のように、各端部1a、1bの全体に亙って形成されていることが好ましい。
1…面状弾性体
1a…一方の端部(端末)
1b…他方の端部(端末)
3…シートフレーム
3a…掛止部
10…掛止手段(フック部材)
10a…基端部
10b…先端部
10c…掛合部位
10d…内側面
11…掛止補助部
11a…一端
11b…他端
11c…内周面
11d…開口
11e…規制面
12…掛止補助部
20,21…取り付け治具

Claims (8)

  1. シートフレームに張設されてシートの座面を構成する面状弾性体の組付構造であって、
    前記面状弾性体は、前記シートフレームに掛止する掛止手段を備えており、
    前記掛止手段は、
    前記面状弾性体の端末に接合される基端部と、
    前記シートフレームに掛合される先端部と、
    前記先端部から前記基端部とは反対側に向けて突設される掛止補助部と、を有し、
    前記掛止補助部は、少なくとも一部が前記先端部における前記シートフレームとの掛合部位から延長した位置と重なって配置されていることを特徴とする面状弾性体の組付構造。
  2. 前記掛止手段は、前記基端部から前記先端部に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、
    前記掛止補助部は、少なくとも一部が前記先端部の延長線上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の面状弾性体の組付構造。
  3. 前記掛止手段は、前記基端部から前記先端部に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、
    前記掛止補助部は、少なくとも一部が前記先端部における前記湾曲した内側面の延長線上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の面状弾性体の組付構造。
  4. 前記掛止補助部は、一端側が前記先端部に接続され、他端側が前記基端部と高さ方向で重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造。
  5. 前記掛止補助部は、前記他端側の上面が前記基端部の上面と高さ方向で重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の面状弾性体の組付構造。
  6. 前記掛止補助部は、前記一端側から前記他端側に向けて湾曲した略釣鉤形状をなしており、
    前記一端側から前記他端側に進むにつれ、前記湾曲した内周面の開口が広がる方向に角度が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造。
  7. 前記面状弾性体には、パッド材が積層されており、
    前記掛止補助部は、前記パッド材の左右方向の移動を規制する規制面を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の面状弾性体の組付構造を備えることを特徴とする車両用シート。
JP2012281957A 2012-12-26 2012-12-26 面状弾性体の組付構造 Pending JP2014124278A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012281957A JP2014124278A (ja) 2012-12-26 2012-12-26 面状弾性体の組付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012281957A JP2014124278A (ja) 2012-12-26 2012-12-26 面状弾性体の組付構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014124278A true JP2014124278A (ja) 2014-07-07

Family

ID=51404303

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012281957A Pending JP2014124278A (ja) 2012-12-26 2012-12-26 面状弾性体の組付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014124278A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016088364A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート
JP2016088361A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016088364A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート
JP2016088361A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5472474B2 (ja) シートバックボード及び車両用シート
WO2014024936A1 (ja) 車両用シート
JP6357173B2 (ja) 車両用シート
JP6852582B2 (ja) 乗物用シート
JP5962480B2 (ja) 線条材の乗物用シートへの取付構造
JP6292003B2 (ja) 乗物用シート
US20090033083A1 (en) Interior Structure For Vehicle Near Instrument Panel And Column Cover
JP2013047076A (ja) シートバックボード及びこれを用いた車両用シート
JP5708302B2 (ja) 樹脂製シートバックバネ及び車両用シート
JP2012035811A (ja) 車両用シート
JP2019006257A (ja) 車両用シート
JP2014124278A (ja) 面状弾性体の組付構造
JP5169535B2 (ja) 車両用シートの表皮材末端の掛け止め構造
WO2015159680A1 (ja) 車両用シート
JP2013193491A (ja) シートバックグリップの取付構造
JP6207286B2 (ja) シートクッション及び車両用シート
JP5880309B2 (ja) 車両用シート
JP2009112698A (ja) シートカバーの取付構造
JP5251377B2 (ja) 車両用シートの表皮材の引き込み構造
WO2017022250A1 (ja) ヘッドレスト支持装置
JP2017030619A (ja) ヘッドレスト支持装置
JP5782922B2 (ja) 樹脂製シートバックバネ及び車両用シート
JPWO2018003280A1 (ja) シートバックフレーム及びこれを使用した車両用シート
JP5424321B2 (ja) アームレスト
JP6492918B2 (ja) 乗物用シートのシートカバーおよび乗物用シート