JP3579917B2 - 電食防止転がり軸受 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、鉄道車両用電動機等に使用される電食防止転がり軸受に係り、特に、車両の高速化による軸受の発熱量の増大でグリースの劣化が促進されて軸受寿命が低下する現象を防止するのに有効な電食防止転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉄道車両用電動機等に使用される電食防止転がり軸受においては、ハウジングや軸からの洩れ電流が軸受の転動体と軌道輪との間に流れて電食が生じる現象を防止するために、外輪や内輪が嵌合するハウジングや軸の少なくとも一つの面に電気絶縁性の被膜(絶縁被膜)を設けて、外部からの電流を遮断することが行われている。
【0003】
従来の電食防止転がり軸受の絶縁被膜として、例えば特開平3−277818号公報に、ガラス繊維を含有したポリフェニレンサルファイド樹脂(以下PPS樹脂という)により形成したものが開示されている。
また、特開平5−240255号公報には、上記絶縁被膜をガラス繊維と炭酸カルシウムのような非繊維質の絶縁性無機充填材とを含有したPPS樹脂により形成したものが開示されている。
【0004】
前者は、PPS樹脂をガラス繊維で強化することにより、耐クリープ強度に優れた絶縁被膜を形成して安定した電食防止性能を得ようとしたものである。
後者は、ガラス繊維のみでなく非繊維質の無機充填材をも併用してPPS樹脂を強化することにより、射出成形性を低下させずに耐クリープ強度をあげて安定した電食防止性能と共に良好な成形性を得ようとしたものである。
【0005】
因みに、電食防止転がり軸受における絶縁被膜に高い耐クリープ強度が要求されるのは、当該絶縁被膜が回転軸とハウジングの間に締め代をもって組み込まれる軸受内外輪の少なくとも一方に形成されるので、耐クリープ強度が低いと時間経過に伴い絶縁被膜の肉厚減少を生じてしまい、軸受の締め代を一定に保てなくなくなるためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近時、鉄道車両の高速化の要求がますます高まり、それに伴って軸回転時の軸受の発熱量が増大する傾向が顕著になっている。しかるに、上記従来の電食防止転がり軸受にあっては、絶縁被膜に用いた材料はいずれも熱伝導率が小さく断熱作用が大きい。例えば樹脂の熱伝導率は約0.4 〜1 W/m・K程度であり、添加したガラス繊維も2〜6W/m・K程度に過ぎない。そのため、この絶縁被膜を軸受被覆材として使用した場合は軸受の回転により発生する熱が逃げにくくて軸受の温度が上昇する。すると、その軸受温度の上昇により軸受内のグリースの劣化等が促進される結果、軸受寿命の低下などの不具合をきたすという問題点がある。
【0007】
そこで本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたものであり、高熱伝導性の充填材を添加することにより絶縁被膜の熱伝導率を向上させて、鉄道車両用電動機の軸受などに使用した場合も高速回転時の軸受発熱をハウジング,シャフト等を介して系外に速やかに放出できる放熱性を有し、従来の軸受内の蓄熱によるグリースの劣化ひいては潤滑不良による軸受寿命の低下を防止できる高速回転に適応可能な電食防止転がり軸受を提供することを目的としている。
【0008】
また、本発明の他の目的は、上記放熱性に優れるとともに、電気絶縁性に優れハウジング,シャフトからの漏洩電流による転動体と外内輪軌道との放電,通電による電食を効果的に防止でき、且つ耐クリープ性にも優れハウジングや軸との間の嵌合力や嵌合すきまが長時間の運転で変化して共回りを生じることを防止でき、更には成形性にも優れた電食防止転がり軸受を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明は、外内輪の少なくとも一方に絶縁被膜を有する電食防止転がり軸受において、前記絶縁被膜はマトリックス樹脂の強化に貢献する繊維材〔A〕と、熱伝導率が10W/m・K以上で且つ比抵抗が1010Ω・cm以上の充填材〔B〕とを含み、前記充填材〔B〕の含有量が10〜40重量%で、且つ、両者の合計〔A+B〕が30〜50重量%であることを特徴とするものである。
【0010】
なお、前記両者の合計〔A+B〕は20重量%以上60重量%未満とすることができる。その場合は、上記の充填材〔B〕の含有量は10〜50重量%である。
【0011】
【作用】
一般に、樹脂や、ガラス繊維のような繊維材は熱伝導率が小さいため、この両者のみを混合した樹脂組成物から形成される絶縁被膜の熱伝導率も小さい。そこで繊維材の他に更に、熱伝導率が10W/m・K以上で且つ比抵抗が1010Ω・cm以上の高熱伝導性,高電気絶縁性の充填材を添加した樹脂組成物を用いることにより、形成される絶縁被膜の熱伝導率を上げ放熱特性を向上させる。かくして耐クリープ強度と共に耐熱性,絶縁性,放熱性にも優れたものになる。
【0012】
以下、更に本発明を詳細に説明すると、本発明の絶縁被膜の形成に使用する樹脂材料としては、PPS樹脂や芳香族ナイロン(芳香族ポリアミド樹脂)や脂肪族ポリアミド樹脂の4.6ナイロンなどを好適に用いることができる。PPS樹脂は吸水性が低く、また成形性が良好であることから、吸水特性に優れた絶縁被膜を射出成形により低コストで形成することができる。また、芳香族ナイロンは高融点,高強度を有し、軸受の高速回転時には絶縁被膜温度が120℃にも達する高温で絶縁性能を維持できて好ましい。一方、4.6ナイロン等の脂肪族ポリアミド樹脂も良好な電気絶縁性を有し、絶縁被膜に適する。
【0013】
但し、上記樹脂は単味で電食防止転がり軸受用の絶縁被膜に要求される複数の機能を同時に満たすことはできず、次に述べる添加材料と併用する。
その樹脂材料の強化に用いる本発明の繊維材〔A〕は、主としてマトリックス樹脂の耐クリープ性を向上させるために用いられ、特にグラスファイバ(GF)繊維が有効であるが、その他の無機繊維例えばセラミック繊維,岩石繊維,スラッグ繊維などを用いることもできる。これらの主として耐クリープ性向上のための繊維材〔A〕の添加量は、樹脂量の10〜60重量%であり、好ましくは30〜50重量%である。50重量%を越えると成形性が悪くなり、10重量%未満では耐クリープ性が悪くなる。
【0014】
本発明の充填材〔B〕は、絶縁被膜の電気絶縁性の向上と伝熱性の向上とを同時に満たすために用いられ、その熱伝導率は高い程好ましいが、少なくともガラス繊維よりも高い10W/m・K以上が必要である。一方、電気絶縁性についても高いことが必要で、比抵抗値で1010Ω・cm以上、より好ましくは1013Ω・cm以上である。このような条件を満たし得る充填材は、例えばSiC(炭化ケイ素),AlN(窒化アルミニウム),BeO(ベリリア),BN(窒化ホウ素),Al 2 O 3 (アルミナ)などの粉体,繊維またはホイスカ等から選定される。表1にこれらの充填材物質の熱伝導率と比抵抗を、Cu(銅),SiO2 (酸化ケイ素)と比較して示す。
【0015】
【表1】
【0016】
一般に無機材料は、比抵抗の大きいものは熱伝導性が小さくて放熱性が劣り、反対に、熱伝導性の大きいものは比抵抗が小さくて電気絶縁性が劣るものが多いが、上記充填材〔B〕は、比抵抗と熱伝導性との両条件を満たしている。
充填材〔B〕の添加量は、樹脂量の10〜40重量%であり、好ましくは20〜40重量%の範囲で選定される。40重量%を越えると耐クリープ性,成形性を満たすことが困難となり、一方、10重量%未満では伝熱性の向上が期待できず、そのため本願発明の電気絶縁性,伝熱性,耐クリープ性の3拍子そろった向上という効果が期待できなくなる。
【0017】
上記繊維材〔A〕と充填材〔B〕との合計添加量〔A〕+〔B〕は、30〜50重量%が好ましい。50重量%を越えるとマトリックス樹脂が不足して成形時の流動性低下をまねき、その結果、形成された絶縁被膜の表面粗さが悪くなると共にウエルド強度が低下する。一方、30重量%未満では、繊維材〔A〕,充填材〔B〕が共に最低必要量に近づくか、又は両者の必要量が確保できずに伝熱性,耐クリープ性の両立が困難になる。
【0018】
図1のグラフは、耐クリープ性を向上せしめる繊維材〔A〕と伝熱性を向上せしめる充填材〔B〕のそれぞれの添加割合と、得られた絶縁被膜の耐クリープ性,伝熱性,成形性(表面粗さとウエルド強度)との関係を表したもので、繊維材〔A〕と充填材〔B〕の添加量が、図中の領域〔I〕ではそれぞれ10〜20重量%、領域〔II〕は20〜30重量%、領域〔III〕は30〜40重量%で、いずれも本発明の範囲にある。これらの各領域の添加割合で形成した絶縁被膜を用いた電食防止転がり軸受の温度降下量ΔT℃を測定して従来品と比べたところ、領域〔I〕では ΔT≧10℃、領域〔II〕はΔT≧12〜13℃、領域〔III〕はΔT≧15℃となった。これから、各領域は〔I〕≦〔II〕≦〔III〕の順に温度下降効果が確実になることが明らかである。
【0019】
領域〔IV〕は耐クリープ性又は伝熱性のいずれかを満足するが成形性が不良となる範囲である。領域〔0〕は成形性は良好であるが耐クリープ性,伝熱性がいずれも不十分となる範囲である。表2に、上記繊維材〔A〕であるガラス繊維と充填材〔B〕であるAlNとの量的組み合わせと、これをPPS樹脂に添加して得た絶縁被膜の耐クリープ性,伝熱性,成形性,電気絶縁性の各特性との関係を上記領域毎に表示した。
【0020】
【表2】
【0021】
この表から、前記各特性をほぼ満たす絶縁被膜が得られる添加材料の合計添加量の範囲は最大でも20重量%以上60重量%未満であり、好ましくは領域〔I〕〜〔III〕の範囲、すなわち繊維材〔A〕+充填材〔B〕が30〜50重量%である。
なお、このような繊維材〔A〕,充填材〔B〕を含有する樹脂組成物にあっては、必要に応じて離型剤やカップリング剤等を添加しても良い。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。図2は、一実施例の転がり軸受1Aの断面図で、外輪11の外面を被覆する絶縁被膜2の材料として、表3の各実施例および比較例に示す樹脂組成物を用いたものを被試験体とし、それら各被試験体について以下の特性評価を実施した。この場合、内輪12は被覆なしとした。
【0023】
【表3】
【0024】
なお、各被試験体の転がり軸受1Aは、外輪11の外周及び左右両端面にそれぞれ溝11a,11bを形成し、所定厚さの絶縁被膜2を射出成形により外輪11の外周(ハウジングが嵌合される面)から両端面に連続して付着させることで製作した。すなわち、先ず、予め各材料組成を、ブレンダやヘンシェルミキサ等により混合して二軸押出機等の押出機に供給し、押出機から材料ペレットを得た。次に、外輪11の外側に、絶縁被膜2の厚さ(ここでは約1.0mm)に対応させて形成した金型を設置し、外輪11と金型との間の空間に前記ペレットを溶融した材料を射出し、所定の時間冷却後、外輪11と絶縁被膜2を有する成形品を得た。
【0025】
表3に示す樹脂において、芳香族ナイロン樹脂(N)としては三井石油化学(株)製の「アーレン」(商品名)を、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)としては呉羽化学工業(株)製の「フォートロンKPS」(商品名)を使用した。
試験方法は次の通り行った。
【0026】
前記のようにして製作した電食防止転がり軸受1A(内径75mm,外径160mm,幅37mm)をハウジングに圧入し、軸受内に所定量(軸受空間の約30%)のグリースを封入し、所定のならし運転を行った後、5000rpmまで急加速を行い、約30分間保持した。この間、外輪11の温度Tを記録した。
表4に、特性評価試験の結果を示している。
【0027】
【表4】
【0028】
表4の各評価項目について説明する。
▲1▼耐クリープ性の評価
耐クリープ性は、ハウジングに嵌合した外輪11が、長時間経過後もそのハウジング内でがたつかないようにするのに重要である。すなわち、電食防止転がり軸受は使用時に比較的高温にさらされることが多く、その場合は絶縁被膜2を構成する樹脂材料がハウジング内周面から加えられる押圧力によりクリープして側方に逃げ、絶縁被膜2の厚さ寸法が減少する傾向になる。この厚さ寸法減少量が多くなると、ハウジングの内側で外輪11ががたつき、電食防止転がり軸受を組こんだ回転支持部で異音や振動が発生する。また、ハウジングに対し外輪11が回転して絶縁被膜2の外周面が摩耗し一層がたつきが大きくなる等の不具合が生じる。そこで、上記被試験体を締め代30μmでハウジングに圧入したものを、100℃の雰囲気下で100時間放置し、放置前後の寸法変化量を測定して耐クリープ性の評価を行った。その変化量が8μm以下であれば合格(○)とし8μmを越えた場合は不合格(×)とした。
【0029】
▲2▼電気絶縁性の評価
電気絶縁性は、転がり軸受の構成各部材の電食を防止するために重要である。そこで、上記被試験体の表面に付着した水を拭き取った後、絶縁被膜2の外周面に金属製の環体を装着し、この環体と外輪11との間の電気抵抗値を測定することで電気絶縁性の評価を行った。抵抗値が2000MΩ以上を合格(○)とし、2000MΩ未満の場合は不合格(×)とした。
【0030】
▲3▼伝熱性の評価
伝熱性は、電食防止転がり軸受の回転により発生する熱が逃げにくくて軸受の温度が上昇すると、軸受内のグリースの劣化等が促進される結果、軸受寿命の低下などの不具合を招くので、特に高速回転の場合には重要である。ここでは、記録した外輪11の温度Tに基づいて伝熱性を下記のように評価した。
【0031】
すなわち、前記のようにして記録した外輪11の運転後の温度Tが、従来品である比較例1及び2の転がり軸受の外輪温度と比較して10℃以上低かった場合を合格(○)とし、10℃を越えた場合は不合格(×)とした。
▲4▼被膜成形性の評価
被膜成形性が良好であると、絶縁被膜を射出成形により低コストで形成することができることから、生産性向上,コスト低減等のために重要である。そこで、射出成形した上記被試験体のウエルドやゲート部等におけるボイド,割れ等の有無、絶縁被膜2の表面状態を観察して被膜成形性を評価した。それらのボイド,割れ等が無いものを合格(○)とし、被膜表面の粗悪なものを不合格(×)とした。
【0032】
表4の結果より、実施例1〜10は、耐クリープ性,絶縁性能,伝熱性,絶縁被膜成形性のいずれについても合格した。
これに対して、PPS樹脂にガラス繊維のみを40重量%充填した比較例1及び芳香族ナイロンにガラス繊維のみを同じく40重量%充填した比較例2等の伝熱性を向上させる充填材〔B〕が全く含まれていない従来品、並びに充填材〔B〕含有量が5重量%と少ない比較例3では、伝熱性が悪く外輪温度の上昇が顕著であった。
【0033】
また、繊維材〔A〕と充填材〔B〕との合計量が60重量%である比較例4は、本発明の条件を満たさず成形性が悪い。
特に、繊維材〔A〕と充填材〔B〕との合計量が65重量%である比較例5は成形不能で評価できなかった。
比較例6〜比較例8は、本発明の充填材〔B〕の代わりにSiO2 またはCu粉またはその両方をそれぞれ添加したものであるが、SiO2 またはCu粉は本発明の充填材〔B〕の熱伝導率が10W/m・K以上で且つ比抵抗が1010Ω・cm以上との条件を満たしていないので、伝熱性と電気絶縁性の両立が成り立たず、どちらかの性能が不合格であった。
【0034】
なお、上記実施例では、転がり軸受1Aの外輪11の外面のみを絶縁被膜2で被覆したものを例示したが、内輪12の方を絶縁被膜2で被覆しても、或いはまた外輪11と内輪12との双方を絶縁被膜2で被覆しても同様の効果を得ることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電食防止転がり軸受にあっては、マトリックス樹脂に耐クリープ性の大きい繊維材〔A〕と、熱伝導率及び比抵抗が一定値以上の充填材〔B〕とを両者の合計〔A+B〕30〜50重量%の範囲で混合して絶縁被膜を形成したため、耐クリープ性,伝熱性,成形性及び電気絶縁性に優れた絶縁被膜が得られて、例えば鉄道車両用電動機の軸受などのような高速回転で高温にさらされる使用条件下でも安定した性能が保証できる電食防止転がり軸受を提供できるという効果を奏する。
なお、前記両者の合計〔A+B〕は20重量%以上60重量%未満とすることも可能である。
【0036】
また、充填材〔B〕の含有量を当該充填材の種類に応じて10〜40重量%の範囲内で任意に調整することにより、絶縁被膜の耐クリープ性,伝熱性,成形性及び電気絶縁性の諸特性のバランスを調整すれば、軸受の使用条件等に応じて製品に多様性を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電食防止転がり軸受の電気絶縁被膜における〔A〕,〔B〕両充填材の添加割合と、絶縁被膜の特性との関係を表したグラフである。
【図2】本発明の電食防止転がり軸受の一実施例の断面図である。
【符号の説明】
2 絶縁被膜
11 外輪
12 内輪
Claims (2)
- 外内輪の少なくとも一方に絶縁被膜を有する電食防止転がり軸受において、前記絶縁被膜はマトリックス樹脂の強化に貢献する繊維材〔A〕と、熱伝導率が10W/m・K以上で且つ比抵抗が1010Ω・cm以上の充填材〔B〕とを含み、前記充填材〔B〕の含有量が10〜40重量%で、且つ、両者の合計〔A+B〕が30〜50重量%であることを特徴とする電食防止転がり軸受。
- 外内輪の少なくとも一方に絶縁被膜を有する電食防止転がり軸受において、前記絶縁被膜はマトリックス樹脂の強化に貢献する繊維材〔A〕と、熱伝導率が10W/m・K以上で且つ比抵抗が1010Ω・cm以上の充填材〔B〕とを含み、前記充填材〔B〕の含有量が10〜50重量%で、且つ、両者の合計〔A+B〕が20重量%以上60重量%未満であることを特徴とする電食防止転がり軸受。
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