JP3579456B2 - 電子カメラ - Google Patents

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誠 最上谷
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
高精細、高解像度の電子カメラとして、3板式や4板式の撮像装置を備えたものが提案されている(1993年テレビジョン学会年次大会において発表された「4板式CCDハイビジョン撮像実験」)。この4板式の撮像装置は、被写体像を光学的に4つの色成分に分解するダイクロイックプリズムと、このプリズムの4つの出射面にそれぞれ設けられた撮像素子(CCD)とを備えている。すなわち撮影レンズを経てプリズムへ入射した光束は、このプリズム内においてブルー(B)光、レッド(R)光および2つのグリーン(G)光に分解されて、4つのCCDへ導かれ、各CCDからの出力信号に基づいて高精細モードのカラーの画像信号が得られる。
【0003】
しかしながら、前記の構成のプリズムはその寸法が大きく、このため撮影レンズからCCDの受光面までの光路長が長くなるので、撮影レンズは長いバックフォーカル・ディスタンス(バックフォーカス)を有していることが必要となって、撮影レンズの光軸方向の長さおよび径が大きくなり、装置全体が大型化するといった問題がある。
【0004】
また、このように4つのCCDを設ける構成によると、CCDの設置位置調整に多くの手間がかかり、しかもCCDの合計消費電力が大きく、大容量の電源装置を必要とし、また、CCDは高価であるのでCCD数が多くなるほど電子カメラのコストが上昇するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、3板式または4板式の電子カメラと同等の性能(例えば、解像度等)を持ち、かつ撮影光学系および装置全体の小型化が可能な2板式の電子カメラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(10)の本発明により達成される。
【0007】
(1) カメラ本体と、撮影光学系と、前記カメラ本体に固定的に設置された第1の撮像素子および第2の撮像素子と、第1のプリズムおよび第2のプリズムを有するプリズム組立体と、前記プリズム組立体を移動し得る移動手段とを有する電子カメラであって、
前記第1のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束を分岐させ、かつその第1の色成分および第2の色成分をそれぞれ前記第1の撮像素子および第2の撮像素子へ導くことが可能なものであり、前記第2のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束を分岐させ、かつその第3の色成分および第4の色成分をそれぞれ前記第1の撮像素子および第2の撮像素子へ導くことが可能なものであり、
前記移動手段は、前記プリズム組立体を、少なくとも、前記第1のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第1の位置と、前記第2のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第2の位置とに移動させ得るよう構成され、
前記プリズム組立体が前記第1の位置に位置しているときに受光した前記第1および第2の撮像素子からの信号と、前記プリズム組立体が前記第2の位置に位置しているときに受光した前記第1および第2の撮像素子からの信号とに基づいて被写体の画像信号を得ることを特徴とする電子カメラ。
【0008】
(2) 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分ける第1の光束分離面と、該第1のプリズムの側面に設けられ、所定の色成分を透過させるフィルターとを有し、
前記第2のプリズムは、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の異なる色成分を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分ける第2の光束分離面と、該第2のプリズムの側面に設けられ、所定の色成分を透過させるフィルターとを有する上記(1)に記載の電子カメラ。
【0009】
(3) 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分けるハーフミラー面と、前記第1の撮像素子と対向する該第1のプリズムの側面に設けられ、前記第1の色成分を透過させるフィルターと、前記第2の撮像素子と対向する該第1のプリズムの側面に設けられ、前記第2の色成分を透過させるフィルターとを有し、
前記第2のプリズムは、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の前記第3の色成分および第4の色成分をそれぞれ該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分けるダイクロイック面と、前記第1の撮像素子と対向する該第2のプリズムの側面に設けられ、前記第3の色成分を透過させるフィルターとを有する上記(1)に記載の電子カメラ。
【0010】
(4) 前記第1および第2の色成分はそれぞれグリーン成分、前記第3の色成分はレッド成分、前記第4の色成分はブルー成分である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の電子カメラ。
【0011】
(5) カメラ本体と、撮影光学系と、前記カメラ本体に固定的に設置された第1の撮像素子および第2の撮像素子と、第1のプリズムおよび第2のプリズムを有するプリズム組立体と、前記プリズム組立体を移動し得る移動手段とを有する電子カメラであって、
前記第1のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束を分岐させ、かつその第1の色成分および第2の色成分をそれぞれ前記第1の撮像素子および第2の撮像素子へ導くことが可能なものであり、前記第2のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束の第3の色成分を前記第1の撮像素子へ導くことが可能なものであり、
前記移動手段は、前記プリズム組立体を、少なくとも、前記第1のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第1の位置と、前記第2のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第2の位置とに移動させ得るよう構成され、
前記プリズム組立体が前記第1の位置に位置しているときに受光した前記第1および第2の撮像素子からの信号と、前記プリズム組立体が前記第2の位置に位置しているときに受光した前記第1の撮像素子からの信号とに基づいて被写体の画像信号を得ることを特徴とする電子カメラ。
【0012】
(6) 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束の異なる色成分を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分ける光束分離面と、該第1のプリズムの側面に設けられ、所定の色成分を透過させるフィルターとを有し、
前記第2のプリズムは、その側面に設けられ、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の所定の色成分を透過させるフィルターを有する上記(5)に記載の電子カメラ。
【0013】
(7) 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束の前記第1の色成分および第2の色成分をそれぞれ該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分けるダイクロイック面と、前記第1の撮像素子と対向する該第1のプリズムの側面に設けられ、前記第1の色成分を透過させるフィルターとを有し、
前記第2のプリズムは、その側面に設けられ、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の前記第3の色成分を透過させるフィルターを有する上記(5)に記載の電子カメラ。
【0014】
(8) 前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子とは、光学的に1/2画素分ずらして配置されている上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の電子カメラ。
【0015】
(9) 前記プリズム組立体は、さらに、前記撮影光学系を経た光束をファインダ光学系へ導くことが可能な第3のプリズムを有し、
前記移動手段は、前記プリズム組立体を、前記第3のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第3の位置へも移動させ得るよう構成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の電子カメラ。
【0016】
(10) 前記プリズム組立体の移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段からの信号に基づいて前記プリズム組立体の移動を制御する上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の電子カメラ。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の電子カメラを添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の電子カメラの第1実施例を示すブロック図である。同図に示すように、第1実施例における電子カメラ(電子スチルカメラ)1aは、撮影光学系11と、プリズム組立体2と、第1の撮像素子(CCD)3と、第2の撮像素子(CCD)4と、制御手段10と、CCD駆動回路17と、CCD駆動回路18と、CCDクロック発生器・同期信号発生器19と、タイミングパルス発生器65と、図示しないカメラ本体とを有している。
【0018】
前記撮影光学系11は、カム環内に移動可能に設置されている撮影レンズ12と、絞り13とで構成されている。絞り13は、複数の羽根を有しており、絞り駆動回路16による羽根の移動や回転により、その開口径を変更し得るよう構成されている。
なお、プリズム組立体2、第1のCCD3および第2のCCD4の構成については、それぞれ後に詳述する。
【0019】
制御手段10は、通常、マイクロコンピュータ(CPU)で構成され、後述するプリズム組立体2の移動に関する制御の他、シーケンス制御、露出演算、自動露出や自動焦点合わせの実行等の電子カメラ1aにおける諸機能の制御等を行う。
【0020】
制御手段10には、操作部66および表示部67が接続されている。操作部66には、例えば、メインスイッチ(電源スイッチ)、レリーズスイッチ、撮影レンズ12のうちのズームレンズを駆動して焦点距離を望遠側または広角側に変更するためのズームスイッチ等が必要に応じて設置されている。
このうち、レリーズスイッチは、2段スイッチとなっている。レリーズスイッチの1段目をオンすると、後述する測光手段68および測距手段69がそれぞれ作動し、さらに、2段目をオンすると、CCD駆動回路17により第1のCCD3および第2のCCD4がそれぞれ駆動して撮影が行われる。
【0021】
表示部67には、例えば、メインスイッチ等のオン/オフの別、撮影の年月日等の情報、ズーム倍率、現在の時間等のうちの必要な情報が、例えば、液晶表示素子(LCD)や発光素子により表示される。
【0022】
また、電子カメラ1aは、ズーム駆動回路14、フォーカス駆動回路15、絞り駆動回路16、測光手段68および測距手段69を有している。測光手段68は、後述するファインダ光学系5を通過する光束に基づいて被写体の輝度を測定し、その情報を制御手段10へ入力する。測距手段69は、例えば、アクティブ方式、パッシブ方式により電子カメラ1aから被写体までの距離情報あるいは電子カメラ1a内の予定焦点面(CCD3、4の受光面)に対する焦点ずれ量(ディフォーカス量)を測定し、その情報(測距情報)を制御手段10へ入力する。
【0023】
ズーム駆動回路14は、カム環を回転させることにより撮影光学系11の焦点距離を望遠側または広角側へ駆動する回路であり、ズーム駆動用のモータを有している。このズーム駆動回路14は、前記ズームスイッチの操作により作動する。
【0024】
フォーカス駆動回路15は、合焦点駆動用のモータを有している。前述したように、測距手段69から制御手段10に測距情報が入力され、制御手段10は、この測距情報に基づいて、合焦させるための指令信号をフォーカス駆動回路15へ入力する。フォーカス駆動回路15は、この合焦指令により合焦点駆動用のモータを所定量回転駆動させて、撮影レンズ12のうちの焦点合わせレンズを駆動し、合焦状態を得る。
【0025】
絞り駆動回路16は、絞り駆動用のモータを有している。前述したように、測光手段68から制御手段10に被写体の輝度情報が入力され、制御手段10は、この輝度情報に基づいて、露出演算を行い適正な絞り値およびシャッター速度(CCD3、4での電荷蓄積時間)を決定する。そして、絞り13を前記適正絞り値にする指令信号を絞り駆動回路16へ入力する。絞り駆動回路16は、この指令により絞り駆動用のモータを所定量回転駆動させて、絞り13の羽根を駆動する。
【0026】
次に、電子カメラ1aにおけるプリズム組立体2、第1のCCD3および第2のCCD4の構成について説明する。
図2、図3、図4、図5および図6は、それぞれ、電子カメラ1aのプリズム組立体2の構成例を示す斜視図、側面図、斜視図、斜視図および平面図である。なお、撮影光学系11の光軸をx軸とするx−y−z座標系を想定して説明する。この場合、矢印の方向を「正の方向」とする。
【0027】
図2および図3に示すように、電子カメラ1aは、ファインダ光学系5を有している。プリズム組立体2は、ビームスプリッタとしての機能を有しており、撮影光学系11を経た光束のグリーン(G)成分を第1のCCD3および第2のCCD4へそれぞれ導く第1のプリズム(第1段目のプリズム)21と、撮影光学系11を経た光束のレッド(R)成分およびブルー(B)成分をそれぞれ第1のCCD3および第2のCCD4へ導く第2のプリズム(第2段目のプリズム)22と、撮影光学系11を経た光束をファインダ光学系5へ導く第3のプリズム(第3段目のプリズム)23とをこの順序でz方向に接合したものである。
【0028】
第1のプリズム21は、図5および図6(a)に示すように、側面形状が直角二等辺三角形のプリズム(直角プリズム)211および212をその斜面(直角二等辺三角形の底辺を含む面)同士で貼り合せたもので、一方の斜面にはハーフミラー(第1の光束分離膜)が形成されている。以下、この面をハーフミラー面(第1の光束分離面)24という。
また、第1のプリズム21の両出射面(側面)には、それぞれ、G成分(G光)を透過するG透過フィルター31および32が設けられている。
【0029】
図5および図6(a)に示すように、撮影光学系11から第1のプリズム21へ入射した光束(x方向に進む光束)は、ハーフミラー面24で2方向に分岐される。ハーフミラー面24でy方向へ反射した光束は、G透過フィルター32を透過し、その際G成分のみが抽出され第1のプリズム21から出射して第2のCCD4の受光面に結像する。また、ハーフミラー面24を透過した光束は、さらにx方向へ進みG透過フィルター31を透過し、その際G成分のみが抽出され第1のプリズム21から出射して第1のCCD3の受光面に結像する。
【0030】
また、第2のプリズム22は、図4および図6(b)に示すように、直角プリズム221および222をその斜面同士で貼り合せたもので、一方の斜面には、B成分(B光)を反射し、R成分(R光)およびG成分(G光)を透過するダイクロイック膜(第2の光束分離膜)が形成されている。以下、この面をダイクロイック面(第2の光束分離面)25という。
なお、第2のプリズム22のダイクロイック面25は、第1のプリズム21のハーフミラー面24と平行になるよう形成されている。
また、第2のプリズム22の第1のCCD3側の出射面(側面)には、R成分を透過するR透過フィルター33が設けられている。
【0031】
図4および図6(b)に示すように、撮影光学系11から第2のプリズム22へ入射した光束(x方向に進む光束)は、ダイクロイック面25で2方向に色分離される。B成分は、ダイクロイック面25でy方向へ反射され、第2のCCD4の受光面に結像する。また、R成分およびG成分は、ダイクロイック面25を透過し、さらにx方向へ進みR透過フィルター33を透過し、その際R成分のみが抽出され第2のプリズム22から出射して第1のCCD3の受光面に結像する。
【0032】
また、第3のプリズム23は、図2および図3に示すように、3つの直角プリズム231、232および233を有している。直角プリズム231および232のうちの一方の斜面には、全反射膜が形成されている。以下、この面を全反射面26という。
【0033】
直角プリズム233はz方向端部(図3中最上部)に配置されており、直角プリズム233と直角プリズム232は、その面233aと面232aとで貼り合されている。そして、直角プリズム233の斜面には全反射膜が形成され、前記全反射面26とほぼ平行な全反射面27となっている。
【0034】
なお、第2のプリズム22のダイクロイック面25と、第3のプリズム23の全反射面26とは、互いに、撮影光学系11の光軸(x軸)の回りに90°ずれた位置関係にある。すなわち、第3のプリズム23の全反射面26は、第2のプリズム22のダイクロイック面25を撮影光学系11の光軸の回りに90°回転させた面と平行になるよう形成されている。
【0035】
また、第3のプリズム23において、第1および第2のCCD3、4の受光面に対向する側面234、235および側面235の対向面(側面)には、それぞれ、遮光用塗料が塗布されている。
【0036】
図2および図3に示すように、撮影光学系11から第3のプリズム23へ入射した光束(x方向に進む光束)は、全反射面26でz方向に反射し、さらに全反射面27でx方向に反射する。すなわち、z方向の正方向(図中上方)へ所定距離平行にシフトし、ファインダ光学系5へ導かれる。
なお、プリズム組立体2の各プリズムの材質としては、例えば、各種樹脂(プラスチック)、ガラス材等を用いることができる。
【0037】
第1および第2のCCD3、4は、それぞれカメラ本体に固定的に設置されているのに対し、プリズム組立体2は、撮影光学系11の後方に配置され、図5および図6(a)に示す第1の位置と、図4および図6(b)に示す第2の位置と、図2および図3に示す第3の位置とを採り得るよう、第1のCCD3および第2のCCD4に対し移動可能に設置されている。なお、プリズム組立体2を移動させる移動手段70については後に詳述する。
【0038】
第1のCCD3および第2のCCD4は、それぞれ、多数の画素が行列状に配置され、各画素のそれぞれが受光光量に応じた電荷を蓄積し、この電荷を所定時に順次転送するように構成されている。この第1および第2のCCD3、4は、それぞれ、CCD駆動回路17および18によって駆動される。
【0039】
図6に示すように、第1および第2のCCD3、4は、それぞれ、受光面がy−z平面およびx−z平面と平行になるよう設置されており、前記プリズム組立体2は、その側面が第1および第2のCCD3、4の受光面と平行になるよう設置されている。
【0040】
この場合、撮影光学系11の光軸中心延長上に、第1および第2のCCD3、4の中心がほぼ位置し、かつ、それらの受光面同士がハーフミラー面24、ダイクロイック面25を介して光学的に共役な位置関係となるように配置されている。さらに、第1および第2のCCD3、4は、第1のCCD3が第2のCCD4に対しy方向へ光学的に1/2画素分ずれるように配置されている。
従って、図6に示すように、第1のCCD3から出力されるG 信号(画素信号)と、第2のCCD4から出力されるG 信号(画素信号)とにより、実質的なG成分の画素数を倍増することとなるので、解像度が向上する。
【0041】
次に、プリズム組立体2を移動させる移動手段70について説明する。
図7は、移動手段70の構成例を示す斜視図である。同図に示すように、カメラ本体内部には、z方向に延びる棒状の一対のガイド部材71、72が設置されている。
【0042】
また、第2のCCD4の受光面と対向するプリズム組立体2の側面29の反対側の側面30には、スライダ73が設けられている。このスライダ73には、前記一対のガイド部材71、72を挿入し得る挿通孔が形成されており、スライダ73は前記一対のガイド部材71、72に沿ってz方向に摺動する。
【0043】
また、プリズム組立体2の側面29の第1のCCD3側端部には、z方向に沿ってラックギヤ74が設置されている。
また、移動手段70は、プリズム組立体駆動用のモータ(DCモータ)77を有し、このモータ77の回転軸76には、ラックギヤ74に噛合するピニオンギヤ75が固定されている。
【0044】
プリズム組立体2の移動手段70は、前記一対のガイド部材71、72と、スライダ73と、ラックギヤ74と、ピニオンギヤ75と、モータ77とで構成されており、図1に示すように、移動手段70のモータ77は、制御手段10に接続され、制御手段10によってその駆動が制御されるようになっている。
【0045】
また、電子カメラ1aは、所定の角度間隔で遮光部と透過部(透明部)とが交互に形成された円盤81と、円盤81の回転数(回転量)を検出するフォトインタラプタ82とで構成されているエンコーダ80を有している。このエンコーダ80は、所定の基準位置からのプリズム組立体2の移動量を検出する移動量検出手段であり、エンコーダ80の円盤81は回転軸76に固定され、図1に示すように、エンコーダ80のフォトインタラプタ82は制御手段10に接続されている。該エンコーダ80の作用については後述する。
【0046】
次に、前述した電子カメラ1aの動作について説明する。
図2および図3に示すように、非撮影時(観察時)、すなわちレリーズスイッチの2段目がオンされるまでは、移動手段70の所望の制御により、プリズム組立体2は、第3の位置に位置している。この場合、絞り13は開放(全開)になっている。
【0047】
プリズム組立体2が第3の位置に位置している場合には、撮影光学系11を経てx方向へ進む光束は、第3のプリズム23に入射した後、全反射面26でz方向へ反射し、さらに全反射面27でx方向へ反射して、ファインダ光学系5に導かれる。これにより、撮影光学系11を介して(TTL方式)、被写体像を視認することができる。
【0048】
この場合、前述したようにプリズム組立体2の側面234および235は、それぞれ遮光面となっているので、第1および第2のCCD3、4への光照射はなされず、焼き付き等のCCDの劣化、破損が防止される。
【0049】
なお、第3のプリズム23の側面234、235が第1および第2のCCD3、4の受光面と対向する位置(プリズム組立体2が第3の位置)にあるとき、全反射面26を撮影光学系11の光軸(x軸)の回りに90°回転させた面は、第2のプリズム22の側面が第1および第2のCCD3、4の受光面と対向する位置(プリズム組立体2が第2の位置)にあるときのダイクロイック面25と一致する位置関係にある。すなわち、反射光の方向が光軸の回りに90°異なるようになっている。
レリーズスイッチの1段目がオンされると、前述したように、測光やオートフォーカス等、所定の各動作が行われる。
【0050】
そして、撮影時、すなわちレリーズスイッチの2段目がオンされると、プリズム組立体2が第3の位置から第2の位置へ移動し、CCD駆動回路17、18により駆動するCCD3、4により撮影し、続いて、プリズム組立体2が第2の位置から第1の位置へ移動し、同様にCCD3、4により撮影する。以下、この動作について詳述すると、まず、制御手段10の制御により、図7に示すように、プリズム組立体駆動用のモータ77の回転軸76およびピニオンギヤ75が図7中反時計回りに所定量回転し、ラックギヤ74とピニオンギヤ75とによりピニオンギヤ75の回転運動がプリズム組立体2の直線運動に変換され、プリズム組立体2は、ガイド部材71、72に沿ってz方向の正方向(図中上側)に移動する。
【0051】
この場合、回転軸76の回転によってエンコーダ80の円盤81が回転し、このエンコーダ80のフォトインタラプタ82から制御手段10に、円盤81の回転速度に対応したパルス信号が入力される。制御手段10では、このパルス数をカウントし、パルス数が、第3の位置から第2の位置までの距離に相当するパルス数N に達したら、制御手段10はモータ77の駆動を停止するよう制御する。これにより、図4に示すように、プリズム組立体2は第2の位置で停止する。
【0052】
また、絞り13は、前述したように絞り駆動回路16により適正絞り値になるよう駆動される。この場合の絞り駆動量は、前記エンコーダ80と同様の構造を有するエンコーダ(図示せず)に基づいて制御される。
【0053】
図4および図6(b)に示すように、プリズム組立体2が第2の位置に位置している場合、前述したように、第1のCCD3および第2のCCD4では、それぞれ、被写体像のR光およびB光が受光され、これらよりそれぞれ、R信号およびB信号が出力される。
【0054】
この第2の位置において、第1および第2のCCD3、4での露光(電荷蓄積)が完了すると、制御手段10の制御により、図7に示すように、プリズム組立体駆動用のモータ77の回転軸76が前記と同一方向に所定量回転し、これにより前記と同様にして、プリズム組立体2は、ガイド部材71、72に沿ってz方向の正方向(図中上側)に移動する。
【0055】
この場合も制御手段10では、エンコーダ80のフォトインタラプタ82から入力されるパルス信号のパルス数をカウントし、パルス数が、第2の位置から第1の位置までの距離に相当するパルス数N に達したら、制御手段10はモータ77の駆動を停止するよう制御する。これにより、図5に示すように、プリズム組立体2は第1の位置で停止する。
【0056】
図5および図6(a)に示すように、プリズム組立体2が第1の位置に位置している場合、前述したように、第1のCCD3および第2のCCD4では、それぞれ、被写体像のG光およびG光が受光され、これらよりそれぞれ、G 信号およびG 信号が出力される。
【0057】
この第1の位置において、第1および第2のCCD3、4での露光(電荷蓄積)が完了すると、制御手段10の制御により、図7に示すように、プリズム組立体駆動用のモータ77の回転軸76が前記とは反対方向に所定量回転し、これにより前記と同様にして、プリズム組立体2は、ガイド部材71、72に沿ってz方向の負方向(図中下側)に移動する。
【0058】
この場合も前記と同様、エンコーダ80のフォトインタラプタ82から制御手段10にパルス信号がN +N 個入力されたら、制御手段10はモータ77の駆動を停止する。これにより、図2および図3に示すように、プリズム組立体2は第3の位置に戻る。また、このとき、絞り13は、絞り駆動回路16により開放(全開)になるよう駆動される。
なお、前述のプリズム組立体駆動制御および絞り駆動制御は、それぞれパルスモータを用いてオープンループ制御としてもよい。
【0059】
次に、前述したプリズム組立体2の移動および絞り13の駆動の際の制御手段10の制御動作について具体的に説明する。
図8および図9は、レリーズスイッチがオンした後の制御手段10の動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
レリーズスイッチの2段目がオンすると、前述したようにしてプリズム組立体2を図2に示す第3の位置から図4に示す第2の位置へ移動する(ステップ101)。
【0060】
次いで、エンコーダ80から出力されるパルス信号に基づいて、プリズム組立体2が停止したか否かを判断し(ステップ102)、すなわち、パルス数がN となったか否かを判断し、プリズム組立体2が停止したと判断した場合には、絞り13を適正絞り値になるよう駆動する(ステップ103)。
【0061】
次いで、絞り13の駆動が停止したか否かを判断し(ステップ104)、絞り13の駆動が停止したと判断した場合には、第1および第2のCCD3、4のフォトダイオードに蓄積された不要電荷の掃き出し動作を行った後、前述したように、測光結果に基づいて算出された電荷蓄積時間だけ第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積を行う(ステップ105)。
【0062】
次いで、第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積が終了したか否かを判断し(ステップ106)、電荷蓄積が終了したと判断した場合には、プリズム組立体2を図4に示す第2の位置から図5に示す第1の位置へ移動する(ステップ107)。
【0063】
次いで、エンコーダ80から出力されるパルス信号に基づいて、プリズム組立体2が停止したか否かを判断し(ステップ108)、すなわち、パルス数がN となったか否かを判断し、プリズム組立体2が停止したと判断した場合には、第1および第2のCCD3、4のフォトダイオードに蓄積された不要電荷の掃き出し動作を行った後、前述したように、測光結果に基づいて算出された電荷蓄積時間だけ第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積を行う(ステップ109)。
【0064】
次いで、第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積が終了したか否かを判断し(ステップ110)、電荷蓄積が終了したと判断した場合には、プリズム組立体2を図5に示す第1の位置から図2に示す第3の位置へ移動する(ステップ111)。
次いで、絞り13を開放(全開)にする(ステップ112)。以上でこのプログラムは終了する。
【0065】
次に、前記撮影において第1および第2のCCD3、4に蓄積された電荷、すなわち第1および第2のCCD3、4から出力されるG 、G 、RおよびB信号から、被写体の画像信号を得る際の動作について説明する。
【0066】
図10は、第1および第2のCCD3、4から出力される各画素信号の第1および第2フィールドにおいて読み出される画素の配列を示した図である。同図に示すように、第1のCCD3から出力されるR信号(画素信号)と第2のCCD4から出力されるB信号(画素信号)とは、画像の水平方向(画素の配列に対し行方向)に関して相互に1/2画素分ずれており、同様に、第1のCCD3から出力されるG 信号(画素信号)と第2のCCD4から出力されるG 信号(画素信号)とは画像の水平方向(画素の配列に対し行方向)に関して相互に1/2画素分ずれている。これにより、再生画像において水平方向の解像度が高められる。
【0067】
第1および第2のCCD3、4において、列方向(図10中、上下方向)に隣接する2つのフォトダイオードからの画素信号は、それぞれ垂直転送部で混合され、例えば、各一対の画素信号A1、A2、A3およびA4は、それぞれ、第1および第2のCCD3、4から1画素の信号として出力される。
【0068】
このように、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき受光したR信号およびB信号が第1フィールド期間で読み出され、プリズム組立体2が第1の位置に位置しているとき受光したG 信号およびG 信号が第2フィールド期間で読み出される。
【0069】
図1に示すように、第1のCCD3からは、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき受光したR信号および第1の位置に位置しているとき受光したG 信号がそれぞれ時間をずらして出力される。同様に、第2のCCD4からは、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき受光したB信号および第1の位置に位置しているとき受光したG 信号がそれぞれ時間をずらして出力される。この第1および第2のCCD3、4からの信号の読出動作は、それぞれCCD駆動回路17、18によって制御される。
【0070】
CCD駆動回路17、18は、それぞれCCDクロック発生器・同期信号発生器19により生成されるクロック信号に基づいて作動し、このクロック信号はCCDクロック発生器・同期信号発生器19において、制御手段10から出力される指令信号に基づいて生成される。
【0071】
R信号およびG 信号は、サンプルホールド回路41においてサンプルホールドされ、B信号およびG 信号は、サンプルホールド回路42においてサンプルホールドされる。サンプルホールド回路41、42から出力されたR信号およびB信号は、それぞれRプロセス回路45およびBプロセス回路46に入力される。一方、サンプルホールド回路41、42から出力されたG 信号およびG 信号は、加算器43において相互に加算され、G信号として交互にGプロセス回路44に入力される。すなわちG 信号とG 信号は、上述したように、相互に1/2画素分ずれた状態で、Gプロセス回路44に入力される。
【0072】
G信号、R信号およびB信号は、それぞれ、プロセス回路44、45および46においてガンマ補正等の信号処理を施され、A/D変換器47、48および49においてデジタル信号に変換される。デジタルのG信号、R信号およびB信号は、それぞれ、Gメモリ51、Rメモリ52およびBメモリ53に一旦格納され、これらの各メモリから読み出されてD/A変換器54、55および56によりアナログ信号に変換される。
【0073】
アナログのG信号、R信号およびB信号は、それぞれマトリクス回路57において所定の演算処理を施され、これにより輝度信号と2つの色差信号とが求められる。これらの輝度信号と2つの色差信号とは、それぞれ、加算器58、59および61において、CCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力される複合同期信号(C.SYNC)を付加された後、増幅器62、63および64において増幅され、ハイビジョン方式等の高精細モードに準じたY信号(輝度信号)、Pr信号(色差信号)およびPb信号(色差信号)として図示しないモニタ装置等に出力される。また、これらのY信号、Pr信号およびPb信号は、所定のフォーマットに従い、図示しない記録媒体(例えば、磁気記録媒体)に記録される。
【0074】
サンプルホールド回路41、42、A/D変換器47〜49、Gメモリ51、Rメモリ52、Bメモリ53およびD/A変換器54〜56は、後述するように、それぞれ、タイミングパルス発生器65から出力されるクロック信号(CLK1、CLK2、CLK3)あるいはフィールド信号(F1、F2)に基づいて作動する。Gプロセス回路44、Rプロセス回路45およびBプロセス回路46は、それぞれCCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力される制御信号(BLK、CP、FLD)に基づいて作動する。制御信号(CP)はクランプパルスであり、この信号によりGプロセス回路44、Rプロセス回路45およびBプロセス回路46において画像信号の基準レベルが所定値に定められる。制御信号(BLK)はブランキング信号であり、この信号によりブランキング期間が挿入される。制御信号(FLD)はフィールドインデックス信号であり、この信号に基づいて第1フィールドと第2フィールドとの識別が行われる。
【0075】
タイミングパルス発生器65において、クロック信号(CLK1、CLK2、CLK3)は、それぞれCCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力される基本クロック信号(基本CLK)に基づいて生成され、第1フィールド信号(F1)および第2フィールド信号(F2)は、それぞれCCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力されるフィールドインデックス信号(FLD)に基づいて生成される。
【0076】
次に、第1および第2のCCD3、4から出力される画素信号が図1に示す回路において処理されるタイミングについて説明する。
図11は、画素信号をメモリ51〜53へ書き込む動作等に用いられる各クロック信号を示すタイミングチャート、図12は、第1フィールド信号(F1)および第2フィールド信号(F2)を示すタイミングチャートである。
【0077】
図11に示すように、クロック信号(CLK1)の周期は、CCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力される基本クロック信号(基本CLK)と等しい。また、クロック信号(CLK2、CLK3)の周期は、クロック信号(CLK1)の2倍であり、クロック信号(CLK2)とクロック信号(CLK3)の位相は、相互に半周期だけずれている。各クロック信号(CLK1、CLK2、CLK3)の立ち上がりにおいて、1つの画素信号に対するサンプリング等の処理が行われる。
【0078】
図12に示すように、タイミングパルス発生器65から第1フィールド信号(F1)が出力されているとき、第1および第2のCCD3、4からは、それぞれR信号およびB信号が出力される。また、タイミングパルス発生器65から第2フィールド信号(F2)が出力されているとき、第1および第2のCCD3、4からは、それぞれG 信号およびG 信号が出力される。
【0079】
サンプルホールド回路41では、クロック信号(CLK3)の立ち上がりRS3に同期して画素信号(R信号またはG 信号)がサンプリングされ、そのレベルは次の画素信号が入力されるまで、すなわち次の立ち上がりRS3まで保持される。同様に、サンプルホールド回路42では、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期して画素信号(B信号またはG 信号)がサンプリングされ、そのレベルは次の画素信号が入力されるまで、すなわち次の立ち上がりRS2まで保持される。
【0080】
Gプロセス回路44、Rプロセス回路45およびBプロセス回路46では、それぞれ、加算器43、サンプルホールド回路41およびサンプルホールド回路42から出力される画素信号に対して所定の信号処理が施され、A/D変換器47、48および49に出力される。
【0081】
A/D変換器48、Rメモリ52、D/A変換器55におけるR信号の処理は、クロック信号(CLK3)の立ち上がりRS3に同期して行われる。また、A/D変換器49、Bメモリ53、D/A変換器56におけるB信号の処理は、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期して行われる。R信号およびB信号のRメモリ52およびBメモリ53への書込み動作は、図12に示すように第1フィールド信号(F1)がハイレベル(H)の時行われる。すなわち、第1および第2のCCD3、4からR信号、B信号が出力されている時、このR信号およびB信号は、それぞれRプロセス回路45およびBプロセス回路46において処理されるので、これに同期してR信号およびB信号は、それぞれRメモリ52およびBメモリ53に書き込まれる。このR信号は、クロック信号(CLK3)の立ち上がりRS3に同期してRメモリ52から読み出されてD/A変換される。また、B信号は、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期してBメモリ53から読み出されてD/A変換される。
【0082】
同様に、A/D変換器47、Gメモリ51、D/A変換器54では、クロック信号(CLK1)の立ち上がりRS1に同期してG信号の処理が行われる。すなわち、クロック信号(CLK1)の立ち上がりRS1に同期して、G信号はA/D変換されるとともにGメモリ51に書き込まれる。この書込み動作は、図12に示すように第2フィールド信号(F2)がハイレベル(H)の時行われる。すなわち、第1および第2のCCD3、4からG 信号、G 信号が出力されている時、この画素信号がGプロセス回路44において処理されるので、これに同期してG信号はGメモリ51に書き込まれる。G信号は、クロック信号(CLK1)の立ち上がりRS1に同期してGメモリ51から読み出されてD/A変換される。
【0083】
以上説明したように、第1実施例の電子カメラ1aは、2つの撮像素子を持つ電子カメラでありながら従来の4板式の電子カメラと同等の水平解像度等の性能を有し、特に電子カメラ1aでは、第1のCCD3と第2のCCD4とは、光学的に1/2画素分ずらして配置されているので、極めて高い解像度が得られる。さらに、撮影レンズからの入射光束を3つのCCDまたは4つのCCDに結像させるプリズムを有する3板式の電子カメラや4板式の電子カメラ等に比べ、撮影レンズ12から第1および第2のCCD3、4の受光面までの光路長を短くすることができる。このため、撮影レンズ12の光軸方向の長さおよび径や、レンズ駆動量を小さくすることができ、撮影ユニットがコンパクトになり、これにより装置の小型化、軽量化を図ることができる。
【0084】
また、高価なCCDの数が減少し、これと撮影レンズや撮影ユニットの小型化とにより、コストの低減を図ることができる。
また、第1および第2のCCD3、4はそれぞれカメラ本体に固定的に設置されており、第1のCCD3に対する第2のCCD4の位置は常に一定であるので、高精度で位置調整された各CCDの配置がずれることがなく、これにより高解像度が保持される。
【0085】
また、電子カメラ1aはTTL方式のファインダを有しており、プリズム組立体2を撮影レンズ12(撮影光学系11)からの入射光束をファインダ光学系5へ導くことが可能な第3の位置へも移動させることが可能なように構成されているので、撮影レンズからの入射光束を3方向に分岐させ、2つのCCDとファインダ光学系にそれぞれ導くことが可能なビームスプリッタを設けた電子カメラや、撮影レンズとビームスプリッタの間にクイックリターンミラー等を配設した電子カメラに比べ、撮影レンズ12から第1および第2のCCD3、4の受光面までの光路長を短くすることができる。このため、撮影レンズ12の光軸方向の長さおよび径や、レンズ駆動量を小さくすることができ、撮影ユニットがコンパクトになり、これにより装置の小型化、軽量化を図ることができる。
【0086】
次に、本発明の電子カメラの第2実施例について説明する。
図13は、本発明の電子カメラの第2実施例を示すブロック図であり、図14および図15は、それぞれ、電子カメラ1bのプリズム組立体2の構成例を示す斜視図および平面図である。以下、前述した電子カメラ1aとの共通点については説明を省略し、相違点を説明する。
【0087】
図14に示すように、第2実施例における電子カメラ1bのプリズム組立体2は、ビームスプリッタとしての機能を有しており、撮影光学系11を経た光束のR成分およびG成分をそれぞれ第1のCCD3および第2のCCD4へ導く第1のプリズム(第1段目のプリズム)21と、撮影光学系11を経た光束のB成分を第1のCCD3へ導く第2のプリズム(第2段目のプリズム)22と、撮影光学系11を経た光束をファインダ光学系5へ導く第3のプリズム(第3段目のプリズム)23とをこの順序でz方向に接合したものである。
【0088】
第1のプリズム21は、図14および図15(a)に示すように、直角プリズム211および212をその斜面同士で貼り合せたもので、一方の斜面には、R成分およびB成分を透過し、G成分を反射するダイクロイック膜(光束分離膜)が形成されている。以下、この面をダイクロイック面(光束分離面)28という。
また、第1のプリズム21の第1のCCD3側の出射面(側面)には、R成分を透過するR透過フィルター33が設けられている。
【0089】
図15(a)に示すように、プリズム組立体2が第1の位置に位置しているとき、撮影光学系11から第1のプリズム21へ入射した光束(x方向に進む光束)は、ダイクロイック面28で2方向に色分離される。G成分は、ダイクロイック面25でy方向へ反射され、第2のCCD4の受光面に結像する。また、R成分およびB成分は、ダイクロイック面28を透過し、さらにx方向へ進みR透過フィルター33を透過し、その際R成分のみが抽出され第1のプリズム21から出射して第1のCCD3の受光面に結像する。これにより、第1のCCD3および第2のCCD4からそれぞれR信号およびG信号が出力される。
【0090】
また、第2のプリズム22は、図14および図15(b)に示すように、直角プリズム221および222をその斜面同士で貼り合せたものである。第2のプリズム22の入射面(側面)には、B成分(B光)を透過するB透過フィルター34が設けられている。
【0091】
図15(b)に示すように、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき、撮影光学系11からx方向に進む光束は、B透過フィルター34を透過し、その際B成分のみが抽出され第2のプリズム22へ入射し、さらにx方向へ進み第2のプリズム22から出射して第1のCCD3の受光面に結像する。これにより、第1のCCD3からB信号が出力される。
第3のプリズム23については、前述した電子カメラ1aのプリズム組立体2と同様であるので説明を省略する。
【0092】
図15に示すように、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき受光したB信号(画素信号)が第1フィールド期間で読み出され、プリズム組立体2が第1の位置に位置しているとき受光したR信号(画素信号)およびG信号(画素信号)が第2フィールド期間で読み出される。
【0093】
次に、撮影により第1および第2のCCD3、4に蓄積された電荷、すなわち第1および第2のCCD3、4から出力されるR、GおよびB信号から、被写体の画像信号を得る際の動作について説明する。
【0094】
図13に示すように、第1のCCD3からは、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき受光したR信号および第1の位置に位置しているとき受光したB信号がそれぞれ時間をずらして出力される。同様に、第2のCCD4からは、プリズム組立体2が第2の位置に位置しているとき受光したG信号が出力される。
【0095】
R信号およびB信号は、サンプルホールド回路41においてサンプルホールドされ、G信号は、サンプルホールド回路42においてサンプルホールドされる。サンプルホールド回路41、42から出力されたR信号およびB信号は、それぞれRプロセス回路45およびBプロセス回路46に入力される。一方、サンプルホールド回路42から出力されたG信号は、Gプロセス回路44に入力される。
【0096】
G信号、R信号およびB信号は、それぞれ、プロセス回路44、45および46においてガンマ補正等の信号処理を施され、A/D変換器49、47および48においてデジタル信号に変換される。デジタルのG信号、R信号およびB信号は、それぞれ、Gメモリ51、Rメモリ52およびBメモリ53に一旦格納され、これらの各メモリから読み出されてD/A変換器56、54および55によりアナログ信号に変換される。
【0097】
アナログのG信号、R信号およびB信号は、それぞれマトリクス回路57において所定の演算処理を施され、これにより輝度信号と2つの色差信号とが求められる。これらの輝度信号と2つの色差信号とは、それぞれ、加算器58、59および61において、CCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力される複合同期信号(C.SYNC)を付加された後、増幅器62、63および64において増幅され、ハイビジョン方式等の高精細モードに準じたY信号(輝度信号)、Pr信号(色差信号)およびPb信号(色差信号)として図示しないモニタ装置等に出力される。また、これらのY信号、Pr信号およびPb信号は、所定のフォーマットに従い、図示しない記録媒体(例えば、磁気記録媒体)に記録される。
【0098】
次に、第1および第2のCCD3、4から出力される画素信号が図13に示す回路において処理されるタイミングについて説明する。
図16は、画素信号をメモリ51〜53へ書き込む動作等に用いられる各クロック信号を示すタイミングチャート、図17は、第1フィールド信号(F1)および第2フィールド信号(F2)を示すタイミングチャートである。
【0099】
図16に示すように、クロック信号(CLK1)およびクロック信号(CLK2)の周期は、それぞれ、CCDクロック発生器・同期信号発生器19から出力される基本クロック信号(基本CLK)の2倍である。また、クロック信号(CLK1)とクロック信号(CLK2)の位相は、相互に半周期だけずれている。各クロック信号(CLK1、CLK2)の立ち上がりにおいて、1つの画素信号に対するサンプリング等の処理が行われる。
【0100】
図17に示すように、タイミングパルス発生器65から第1フィールド信号(F1)が出力されているとき、第1および第2のCCD3、4からは、それぞれR信号およびG信号が出力される。また、タイミングパルス発生器65から第2フィールド信号(F2)が出力されているとき、第1のCCD3からは、B信号が出力される。
【0101】
サンプルホールド回路41では、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期して画素信号(R信号またはB信号)がサンプリングされ、そのレベルは次の画素信号が入力されるまで、すなわち次の立ち上がりRS2まで保持される。同様に、サンプルホールド回路42では、クロック信号(CLK1)の立ち上がりRS1に同期して画素信号(G信号)がサンプリングされ、そのレベルは次の画素信号が入力されるまで、すなわち次の立ち上がりRS1まで保持される。
【0102】
Gプロセス回路44、Rプロセス回路45およびBプロセス回路46では、それぞれ、サンプルホールド回路42、サンプルホールド回路41およびサンプルホールド回路41から出力される画素信号に対して所定の信号処理が施され、A/D変換器49、47および48に出力される。
【0103】
A/D変換器47、Rメモリ52、D/A変換器54におけるR信号の処理は、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期して行われる。また、A/D変換器49、Gメモリ51、D/A変換器56におけるG信号の処理は、クロック信号(CLK1)の立ち上がりRS1に同期して行われる。R信号およびG信号のRメモリ52およびGメモリ53への書込み動作は、図17に示すように第1フィールド信号(F1)がハイレベル(H)の時行われる。すなわち、第1および第2のCCD3、4からR信号、G信号が出力されている時、このR信号およびG信号は、それぞれRプロセス回路45およびBプロセス回路46において処理されるので、これに同期してR信号およびG信号は、それぞれRメモリ52およびGメモリ51に書き込まれる。このR信号は、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期してRメモリ52から読み出されてD/A変換される。また、G信号は、クロック信号(CLK1)の立ち上がりRS1に同期してGメモリ51から読み出されてD/A変換される。
【0104】
同様に、A/D変換器48、Bメモリ53、D/A変換器55におけるB信号の処理は、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期して行われる。B信号のBメモリ53への書込み動作は、図17に示すように第2フィールド信号(F2)がハイレベル(H)の時行われる。すなわち、第1のCCD3からB信号が出力されている時、このB信号は、Bプロセス回路46において処理されるので、これに同期してB信号は、Bメモリ53に書き込まれる。このB信号は、クロック信号(CLK2)の立ち上がりRS2に同期してBメモリ53から読み出されてD/A変換される。
【0105】
以上説明したように、第2実施例の電子カメラ1bは、2つの撮像素子を持つ電子カメラでありながら従来の3板式の電子カメラと同等の水平解像度等の性能を有する。
【0106】
次に、本発明の電子カメラの第3実施例について説明する。この実施例で示される電子カメラ1cは、撮影光学系11とは独立したファインダ光学系を有し、よって、プリズム組立体2は、第3のプリズムを有していない。
【0107】
図18および図19は、それぞれ、電子カメラ1cのプリズム組立体2が第2の位置に位置しているときのプリズム組立体2の構成例を示す斜視図および第1の位置に位置しているときのプリズム組立体2の構成例を示す斜視図である。以下、前述した電子カメラ1aとの共通点については説明を省略し、相違点を説明する。
【0108】
図18に示すように、電子カメラ1cのプリズム組立体2は、ビームスプリッタとしての機能を有しており、撮影光学系11を経た光束のG成分を第1のCCD3および第2のCCD4へそれぞれ導く第1のプリズム(第1段目のプリズム)21と、撮影光学系11を経た光束のR成分およびブルーB成分をそれぞれ第1のCCD3および第2のCCD4へ導く第2のプリズム(第2段目のプリズム)22とをこの順序でz方向に接合したものである。なお、第1のプリズム21および第2のプリズム22の構成は、それぞれ、前述した電子カメラ1aの第1のプリズム21および第2のプリズム22と同様であるので、説明は省略する。
【0109】
次に、電子カメラ1cの動作について説明する。
図18に示すように、非撮影時、すなわちレリーズスイッチの2段目がオンされるまでは、移動手段70の所望の制御により、プリズム組立体2は、第2の位置に位置している。
レリーズスイッチの1段目がオンされると、前述したように、測光やオートフォーカス等、所定の各動作が行われる。
【0110】
そして、レリーズスイッチの2段目がオンされると、制御手段10の制御により撮影が開始される。すなわち、前述した電子カメラ1aの場合と同様、絞り13は、絞り駆動回路16により適正絞り値になるよう駆動され、この第2の位置において第1および第2のCCD3、4での露光(電荷蓄積)が行われる。この場合、前述した電子カメラ1aの場合と同様、第1のCCD3および第2のCCD4では、それぞれ、被写体像のR光およびB光が受光され、これらよりそれぞれR信号およびB信号が出力される。
【0111】
第2の位置において、第1および第2のCCD3、4での露光(電荷蓄積)が完了すると、前述した電子カメラ1aの場合と同様、制御手段10によって制御される移動手段70により、プリズム組立体2は、z方向の正方向(図中上側)に移動する。
【0112】
この場合、回転軸76の回転によってエンコーダ80の円盤81が回転し、このエンコーダ80のフォトインタラプタ82から制御手段10に、円盤81の回転速度に対応したパルス信号が入力される。制御手段10では、このパルス数をカウントし、パルス数が、第2の位置から第1の位置までの距離に相当するパルス数N に達したら、制御手段10はモータ77の駆動を停止するよう制御する。これにより、図19に示すように、プリズム組立体2は第1の位置で停止する。
【0113】
次いで、第1の位置において第1および第2のCCD3、4での露光(電荷蓄積)が行われる。この場合、前述した電子カメラ1aの場合と同様、第1のCCD3および第2のCCD4では、それぞれ、被写体像のG光およびG光が受光され、これらよりそれぞれG 信号およびG 信号が出力される。
【0114】
この第1の位置において、第1および第2のCCD3、4での露光(電荷蓄積)が完了すると、前述した電子カメラ1aの場合と同様、制御手段10によって制御される移動手段70により、プリズム組立体2は、z方向の負方向(図中下側)に移動する。
【0115】
この場合も前記と同様、エンコーダ80のフォトインタラプタ82から制御手段10にパルス信号がN 個入力されたら、制御手段10はモータ77の駆動を停止する。これにより、図18に示すように、プリズム組立体2は第2の位置に戻る。
【0116】
次に、前述したプリズム組立体2の移動の際の制御手段10の制御動作について具体的に説明する。
図20は、レリーズスイッチがオンした後の制御手段10の動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに基づいて説明する。
移動手段70の所望の制御により、プリズム組立体2は、図18に示す第2の位置に位置しており、レリーズスイッチの2段目がオンすると、絞り13を適正絞り値になるよう駆動する(ステップ301)。
【0117】
次いで、絞り13の駆動が停止したか否かを判断し(ステップ302)、絞り13の駆動が停止したと判断した場合には、第1および第2のCCD3、4のフォトダイオードに蓄積された不要電荷の掃き出し動作を行った後、前述したように、測光結果に基づいて算出された電荷蓄積時間だけ第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積を行う(ステップ303)。
【0118】
次いで、第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積が終了したか否かを判断し(ステップ304)、電荷蓄積が終了したと判断した場合には、プリズム組立体2を図18に示す第2の位置から図19に示す第1の位置へ移動する(ステップ305)。
【0119】
次いで、エンコーダ80から出力されるパルス信号に基づいて、プリズム組立体2が停止したか否かを判断し(ステップ306)、すなわち、パルス数がN となったか否かを判断し、プリズム組立体2が停止したと判断した場合には、第1および第2のCCD3、4のフォトダイオードに蓄積された不要電荷の掃き出し動作を行った後、前述したように、測光結果に基づいて算出された電荷蓄積時間だけ第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積を行う(ステップ307)。
【0120】
次いで、第1および第2のCCD3、4への電荷蓄積が終了したか否かを判断し(ステップ308)、電荷蓄積が終了したと判断した場合には、プリズム組立体2を図19に示す第1の位置から図18に示す第2の位置へ移動する(ステップ309)。以上でこのプログラムは終了する。
【0121】
以上説明したように、第3実施例の電子カメラ1cは、2つの撮像素子を持つ電子カメラでありながら従来の4板式の電子カメラと同等の水平解像度等の性能を有する。
【0122】
以上、本発明の電子カメラを、図示の構成例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、電子カメラのプリズム組立体2は、撮影光学系11を経た光束のR(またはB)成分およびG成分をそれぞれ第1のCCD3および第2のCCD4へ導く第1のプリズム(第1段目のプリズム)21と、撮影光学系11を経た光束のG成分およびB(またはR)成分をそれぞれ第1のCCD3および第2のCCD4へ導く第2のプリズム(第2段目のプリズム)22と、撮影光学系11を経た光束をファインダ光学系5へ導く第3のプリズム(第3段目のプリズム)23とをこの順序でz方向に接合したものであってもよい。
【0123】
この場合、例えば、プリズム組立体2の第1のプリズム21は、直角プリズム211と直角プリズム212の貼り合せ面を、R成分およびB成分を透過し、G成分を反射するダイクロイック面とし、第1のプリズム21の第1のCCD3側の出射面(側面)に、R透過フィルターを設けた構成とし、第2のプリズム22は、直角プリズム221と直角プリズム222の貼り合せ面を、R成分およびG成分を透過し、B成分を反射するダイクロイック面とし、第2のプリズム22の第1のCCD3側の出射面(側面)に、G透過フィルターを設けた構成とすることができる。
【0124】
また、本発明では、画素をずらす色信号の組み合わせは上記に限定されず、また、前述した第2実施例においては、このような画素ずらしを行わずに、すなわち、第1のCCD3と第2のCCD4とを、光学的に画素が一致するよう配置してもよい。
【0125】
また、第1および第2実施例では、図3に示すように、プリズム組立体2の第3のプリズム23において、直角プリズム232、233の角度θ 、θ は、それぞれ45°であるが、本発明では、このθ 、θ は45°には限定されず、撮影光学系11からの入射光束をファインダ光学系5へ導くことが可能であれば任意である。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の電子カメラによれば、2つの撮像素子を持つ電子カメラでありながら従来の3板式または4板式の電子カメラと同等の水平解像度等の性能を有する。特に、撮影レンズからの入射光束を3つの撮像素子または4つの撮像素子に結像させるプリズムを有する3板式の電子カメラや4板式の電子カメラ等に比べ、撮影レンズから第1および第2の撮像素子の受光面までの光路長を短くすることができる。このため、撮影レンズの光軸方向の長さおよび径や、レンズ駆動量を小さくすることができ、撮影ユニットがコンパクトになり、これにより装置の小型化、軽量化を図ることができる。
【0127】
また、撮像素子の数が減少し、これと撮影レンズや撮影ユニットの小型化とにより、コストの低減を図ることができる。
また、第1および第2の撮像素子はそれぞれカメラ本体に固定的に設置されており、第1の撮像素子に対する第2の撮像素子の位置は常に一定であるので、高精度で位置調整された各撮像素子の配置がずれることがなく、これにより高解像度が保持される。
【0128】
また、第1の撮像素子と第2の撮像素子とを、光学的に1/2画素分ずらして配置した電子カメラによれば、解像度をさらに向上させることができ、鮮明で高精細な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子カメラの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す斜視図である。
【図3】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す側面図である。
【図4】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す斜視図である。
【図5】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す斜視図である。
【図6】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す平面図である。
【図7】本発明におけるプリズム組立体の移動手段の構成例を示す斜視図である。
【図8】本発明においてレリーズスイッチがオンした後の制御手段の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明においてレリーズスイッチがオンした後の制御手段の動作の一例を示すフローチャート(図8の続き)である。
【図10】本発明において、第1および第2のCCDから出力される各画素信号の第1および第2フィールドにおいて読み出される画素の配列を示した図である。
【図11】本発明において画素信号をメモリへ書き込む動作等に用いられる各クロック信号を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明において第1フィールド信号(F1)および第2フィールド信号(F2)を示すタイミングチャートである。
【図13】本発明の電子カメラの構成例を示すブロック図である。
【図14】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す斜視図である。
【図15】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す平面図である。
【図16】本発明において画素信号をメモリへ書き込む動作等に用いられる各クロック信号を示すタイミングチャートである。
【図17】本発明において第1フィールド信号(F1)および第2フィールド信号(F2)を示すタイミングチャートである。
【図18】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す斜視図である。
【図19】本発明におけるプリズム組立体の構成例を示す斜視図である。
【図20】本発明においてレリーズスイッチがオンした後の制御手段の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a〜1c 電子カメラ
2 プリズム組立体
21 第1のプリズム
211、212 直角プリズム
22 第2のプリズム
221、222 直角プリズム
23 第3のプリズム
231〜、233 直角プリズム
232a、233a 面
234、235 側面
24 ハーフミラー面
25、28 ダイクロイック面
26、27 全反射面
29、30 側面
31、32 G透過フィルター
33 R透過フィルター
34 B透過フィルター
3 第1のCCD
4 第2のCCD
5 ファインダ光学系
10 制御手段
11 撮影光学系
12 撮影レンズ
13 絞り
14 ズーム駆動回路
15 フォーカス駆動回路
16 絞り駆動回路
17、18 CCD駆動回路
19 CCDクロック発生器・同期信号発生器
41、42 サンプルホールド回路
43 加算器
44 Gプロセス回路
45 Rプロセス回路
46 Bプロセス回路
47〜49 A/D変換器
51 Gメモリ
52 Rメモリ
53 Bメモリ
54〜56 D/A変換器
57 マトリクス回路
58〜61 加算器
62〜64 増幅器
65 タイミングパルス発生器
66 操作部
67 表示部
68 測光手段
69 測距手段
70 移動手段
71、72 ガイド部材
73 スライダ
74 ラックギヤ
75 ピニオンギヤ
76 回転軸
77 モータ
80 エンコーダ
81 円盤
82 フォトインタラプタ
101〜112 ステップ
301〜309 ステップ

Claims (10)

  1. カメラ本体と、撮影光学系と、前記カメラ本体に固定的に設置された第1の撮像素子および第2の撮像素子と、第1のプリズムおよび第2のプリズムを有するプリズム組立体と、前記プリズム組立体を移動し得る移動手段とを有する電子カメラであって、
    前記第1のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束を分岐させ、かつその第1の色成分および第2の色成分をそれぞれ前記第1の撮像素子および第2の撮像素子へ導くことが可能なものであり、前記第2のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束を分岐させ、かつその第3の色成分および第4の色成分をそれぞれ前記第1の撮像素子および第2の撮像素子へ導くことが可能なものであり、
    前記移動手段は、前記プリズム組立体を、少なくとも、前記第1のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第1の位置と、前記第2のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第2の位置とに移動させ得るよう構成され、
    前記プリズム組立体が前記第1の位置に位置しているときに受光した前記第1および第2の撮像素子からの信号と、前記プリズム組立体が前記第2の位置に位置しているときに受光した前記第1および第2の撮像素子からの信号とに基づいて被写体の画像信号を得ることを特徴とする電子カメラ。
  2. 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分ける第1の光束分離面と、該第1のプリズムの側面に設けられ、所定の色成分を透過させるフィルターとを有し、
    前記第2のプリズムは、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の異なる色成分を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分ける第2の光束分離面と、該第2のプリズムの側面に設けられ、所定の色成分を透過させるフィルターとを有する請求項1に記載の電子カメラ。
  3. 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分けるハーフミラー面と、前記第1の撮像素子と対向する該第1のプリズムの側面に設けられ、前記第1の色成分を透過させるフィルターと、前記第2の撮像素子と対向する該第1のプリズムの側面に設けられ、前記第2の色成分を透過させるフィルターとを有し、
    前記第2のプリズムは、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の前記第3の色成分および第4の色成分をそれぞれ該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分けるダイクロイック面と、前記第1の撮像素子と対向する該第2のプリズムの側面に設けられ、前記第3の色成分を透過させるフィルターとを有する請求項1に記載の電子カメラ。
  4. 前記第1および第2の色成分はそれぞれグリーン成分、前記第3の色成分はレッド成分、前記第4の色成分はブルー成分である請求項1ないし3のいずれかに記載の電子カメラ。
  5. カメラ本体と、撮影光学系と、前記カメラ本体に固定的に設置された第1の撮像素子および第2の撮像素子と、第1のプリズムおよび第2のプリズムを有するプリズム組立体と、前記プリズム組立体を移動し得る移動手段とを有する電子カメラであって、
    前記第1のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束を分岐させ、かつその第1の色成分および第2の色成分をそれぞれ前記第1の撮像素子および第2の撮像素子へ導くことが可能なものであり、前記第2のプリズムは、前記撮影光学系を経た光束の第3の色成分を前記第1の撮像素子へ導くことが可能なものであり、
    前記移動手段は、前記プリズム組立体を、少なくとも、前記第1のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第1の位置と、前記第2のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第2の位置とに移動させ得るよう構成され、
    前記プリズム組立体が前記第1の位置に位置しているときに受光した前記第1および第2の撮像素子からの信号と、前記プリズム組立体が前記第2の位置に位置しているときに受光した前記第1の撮像素子からの信号とに基づいて被写体の画像信号を得ることを特徴とする電子カメラ。
  6. 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束の異なる色成分を該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分ける光束分離面と、該第1のプリズムの側面に設けられ、所定の色成分を透過させるフィルターとを有し、
    前記第2のプリズムは、その側面に設けられ、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の所定の色成分を透過させるフィルターを有する請求項5に記載の電子カメラ。
  7. 前記第1のプリズムは、前記撮影光学系からの該第1のプリズムへの入射光束の前記第1の色成分および第2の色成分をそれぞれ該入射光束と同方向およびこれに垂直な方向に分けるダイクロイック面と、前記第1の撮像素子と対向する該第1のプリズムの側面に設けられ、前記第1の色成分を透過させるフィルターとを有し、
    前記第2のプリズムは、その側面に設けられ、前記撮影光学系からの該第2のプリズムへの入射光束の前記第3の色成分を透過させるフィルターを有する請求項5に記載の電子カメラ。
  8. 前記第1の撮像素子と前記第2の撮像素子とは、光学的に1/2画素分ずらして配置されている請求項1ないし7のいずれかに記載の電子カメラ。
  9. 前記プリズム組立体は、さらに、前記撮影光学系を経た光束をファインダ光学系へ導くことが可能な第3のプリズムを有し、
    前記移動手段は、前記プリズム組立体を、前記第3のプリズムが前記撮影光学系を経た光束の光路上に位置する第3の位置へも移動させ得るよう構成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の電子カメラ。
  10. 前記プリズム組立体の移動量を検出する移動量検出手段を有し、該移動量検出手段からの信号に基づいて前記プリズム組立体の移動を制御する請求項1ないし9のいずれかに記載の電子カメラ。
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