JP3579206B2 - 密閉型蓄電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池内圧が異常に上昇したときに電流を遮断して、電池の破損を防止する安全弁を内蔵する密閉型蓄電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
密閉型蓄電池は、使用環境によって一時的に内圧が上昇することがある。たとえば、大電流で放電したり、あるいは過充電したりすると、電池ケースの内部でガスが発生して、電池内圧が上昇することがある。この状態になると、電流を遮断し、さらに、安全弁を開弁してガスを排出して安全に使用できる。
【0003】
内圧が異常に高くなると、電流を遮断する機構を内蔵する封口蓋を図1の断面図に示す。この図の封口蓋1は、封口板2とキャップ3との間に電流遮断弁4を挟着している。電流遮断弁4は、ガスケット5で絶縁して封口板2に積層し、PTC6を介してキャップ3に電気的に接続している。さらに、電流遮断弁4は、中央を封口板2の連結部2Aに溶接して接続される。この構造の封口蓋1は、封口板2を電池ケース7に内蔵している電極体9に接続する。
【0004】
この構造の封口蓋1は、下記の動作をして、電池の内圧が異常に高くなったときに、電流を遮断する。
(1) 通常の使用状態において、電流遮断弁4は図に示すように封口板2に接続されている。したがって、電極体9は、封口板2と電流遮断弁4とを介してキャップ3に接続される。
【0005】
(2) 電池ケース7の内圧が異常に高くなると、電流遮断弁4の下面に高い圧力が作用する。この圧力は、電流遮断弁4を強く押し上げて、溶接部分を剥離させる。溶接が剥離すると、図2に示すように、電流遮断弁4の中央部分が連結部2Aから離れ、電流遮断弁4が封口板2に接続されなくなって、電流は遮断される。
【0006】
(3) さらに、電池の内圧が高くなると、電流遮断弁4自体が開弁する。この状態になると、電池内の圧力は、開弁した電流遮断弁4を通過して外部に放出される。したがって、電池の内圧の上昇が阻止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電池の内圧が上昇すると、溶接した部分を剥離させて電流を遮断する封口蓋は、正確な圧力で溶接を剥離することが大切である。溶接を剥離させる圧力が、電流を遮断する電池内圧を特定するからである。溶接部分が剥離する圧力にばらつきがあると、電流を遮断する異常な内圧まで上昇していない低い圧力で電流遮断弁が剥離して電池が使用できなくなったり、あるいは逆に、電池の内圧が異常に高くなっているのに、電流を遮断できなくなってしまう。
【0008】
電流遮断弁が、直接に封口板に溶接されるのに代えて、アルミニウム箔等の破断されやすい破断金属箔を介して接続する構造は、電流遮断弁が封口板から分離される内圧のばらつきを少なくできる。この封口蓋は、電流遮断弁の溶接部分を剥離させるのではなくて、破断金属箔を破断させて、電流遮断弁を封口板から切り離す。このため、破断金属箔が正確な内圧で破断されると、電流を遮断できる内圧を正確にできる。しかしながら、この構造の密閉型蓄電池も、充分に満足できる状態で、電流遮断弁を連結部から切り離しできない欠点がある。それは、破断金属箔の破断圧力を一定にすることが難しいからである。とくに、この構造の密閉型蓄電池は、電流遮断弁と連結部との接続状態、たとえば、破断金属箔を介して電流遮断弁を連結部に溶接する条件等によって、電流遮断弁が連結部から切り離される圧力が変動する欠点がある。
【0009】
本発明はこの欠点を解決することを目的に開発されたもので、本発明の重要な目的は、簡単な構造で、電流遮断弁を正確な圧力で連結部から分離して、異常時には確実に電流を遮断できる密閉型蓄電池を提供することにある。
【0010】
さらに、本発明の他の大切な目的は、破断金属箔を電流遮断弁と連結部とに確実に連結して、しかも電流遮断弁を正確な内圧で連結部から分離して電流を遮断できる密閉型蓄電池を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の密閉型蓄電池は、電池ケース7を、外装缶8と、この外装缶8の開口部を気密に閉塞する封口蓋1とで構成している。封口蓋1は、電池ケース7内の異常な内圧で、接続部分を破断して電流を遮断する電流遮断弁4を内蔵している。電流遮断弁4は、異常な内圧が作用すると破断される破断金属箔14を介して、電極体9に電気的に連結された連結部2Aに接続されている。破断金属箔14は、一方の面を電流遮断弁4に、他の面を連結部2Aに連結している。図において、破断金属箔14は上面を電流遮断弁4に、下面を連結部2Aに接続している。さらに、破断金属箔14は、電流遮断弁4と連結部2Aを同じ位置では連結せず、連結位置をずらせている。この状態で、電流遮断弁4と連結部2Aに接続される破断金属箔14は、電流遮断弁4に異常な圧力が作用したときに、それ自体が破断される。破断金属箔14が切断されると、電流遮断弁4は連結部2Aから離れて電流を遮断する。
【0012】
本発明の請求項2の密閉型蓄電池は、破断金属箔14が破断して電流を遮断する圧力よりも大きな圧力で開弁するアルミニウム製の薄板で、電流遮断弁4を製作している。この電流遮断弁4は、連結部2Aが外れて電流を遮断した後、さらに電池の内圧が上昇するとそれ自体が破れて電池内のガスを外部に放出する。
【0013】
本発明の請求項3の密閉型蓄電池は、封口板2とキャップ3を有する封口蓋1を備える。封口蓋1は、封口板2とキャップ3との間に、電流遮断弁4を挟着して固定している。電流遮断弁4は、封口板2からは絶縁され、キャップ3には通電する状態で固定されている。電流遮断弁4の中央部分は、封口板2の連結部2Aに破断金属箔14を介して接続されている。
【0014】
本発明の請求項4の密閉型蓄電池は、破断金属箔14を、厚さが40〜100μmのアルミニウム箔とする。アルミニウム箔の破断金属箔14は、電池内圧が異常に高くなったときに、確実に破断して電流遮断弁4を連結部2Aから切り離し、電流を遮断する。
【0015】
本発明の請求項5の密閉型蓄電池は、破断金属箔14の周縁を連結部2Aに連結し、中心部分を電流遮断弁4に連結している。この破断金属箔14は、電池内圧が異常に高くなると、リング状に破断されて、電流遮断弁4を連結部2Aから分離させる。
【0016】
さらに、本発明の請求項6の密閉型蓄電池は、超音波溶着して、破断金属箔14を連結部2Aと電流遮断弁4とに連結している。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための密閉型蓄電池を例示するものであって、本発明は密閉型蓄電池を下記のものに特定しない。
【0018】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0019】
図3と図4に示す密閉型蓄電池は、円筒状のリチウムイオン二次電池で、電池ケース7に、電極体9と電解液(図示せず)を充填している。電池ケース7は、外装缶8の開口部を封口蓋1で気密に閉塞している。図に示す密閉型蓄電池は、リチウムイオン二次電池であるが、本発明は電池をリチウムイオン二次電池に特定しない。密閉型蓄電池は、たとえば、ニッケル−水素電池やニッケルカドミウム電池等とすることもできる。密閉型蓄電池は、電極体9の+−極を、外装缶8と封口蓋1に電気接続している。
【0020】
外装缶8は、有底円筒状に成形されている。この外装缶8は、開口部に封口蓋1をかしめて固定して、気密に閉塞している。封口蓋1と外装缶8の間には、絶縁パッキン10を挟着している。絶縁パッキン10は外装缶8と封口蓋1とを電気的に絶縁すると共に、この間のガス漏れを防止している。
【0021】
図5は前記密閉型蓄電池の封口蓋1の断面図である。封口蓋1は、封口板2の上面に、絶縁材であるガスケット5と電流遮断弁4とPTC6とキャップ3を積層し、封口板2の周縁をかしめて、これ等を挟着して固定している。
【0022】
封口板2とキャップ3は円盤状の導電性の金属板である。封口板2はキャップ3よりも大きく、その周縁を上方に折曲してかしめて固定している。封口板2は、中心を電流遮断弁4の連結部2Aとし、連結部2Aの外側にガス抜孔11を開口し、さらに中央部分を下方に突出させる形状に成形している。キャップ3は中央部分を上方に突出させる形状に成形して、突出部の側部に排気口12を開口している。
【0023】
ガスケット5は、封口板2を、電流遮断弁4とキャップ3から絶縁するように、封口板2の上面から、周囲のかしめ部の内面に沿って固定されている。ガスケット5は、たとえば、プラスチック製の絶縁材が使用される。
【0024】
電流遮断弁4は、外形をキャップ3の外形にほぼ等しい円盤状とし、中央部分を下方に突出する形状に湾曲させている。この電流遮断弁4は、ガスケット5の上に積層して、中心の下面を連結部2Aに接触できる形状をしている。電流遮断弁4は、異常時に電流を遮断すると共に、電池内圧がさらに異常に高くなると破壊されて、内圧上昇を防止する。したがって、電流遮断弁4は、電流を遮断する圧力よりも大きな圧力で開弁するように、たとえば、0.1〜0.2mm厚のアルミニウム製薄板で製作される。
【0025】
電流遮断弁4は、同心円の切欠リング13を上下の両面に設けている。下面の切欠リング13は、ガスケット5とPTC6の内周円の近傍に位置する。上面の切欠リング13は、下面の切欠部よりも多少内側に配設される。ふたつの切欠リング13がある電流遮断弁4は、異常な内圧が作用して変形するときに、図6に示すように、外側の切欠リング13で上方に折曲され、内側の切欠リング13で下方に折曲される。この状態に折曲された電流遮断弁4は、電池内圧が正常に低下しても、ふたたび、中心部分が連結部2Aに接触することがない。このため、電池の内圧が異常に上昇して電流を遮断した後は、再び使用できる状態に復帰することがなく、安全に使用できる。
【0026】
電流遮断弁4は、下方に湾曲する中心の下面を、破断金属箔14を挟着する状態として、すなわち、破断金属箔14を介して封口板2の連結部2Aの上面に接続している。破断金属箔14は、超音波溶着されて、下面を封口板2の連結部2Aに、上面を電流遮断弁4に連結される。破断金属箔14は、上下の同じ位置を電流遮断弁4と封口板2には連結しない。破断金属箔14は、電流遮断弁4と封口板2の連結位置が異なるように、電流遮断弁4と封口板2の連結位置をずらせて連結している。
【0027】
破断金属箔14は、図7に示すように、外周部分を封口板2に連結し、中央部分を電流遮断弁4に連結している。この図において、Aのハッチング部分は、破断金属箔14と封口板2との連結部分を示し、Bのハッチング部分は、破断金属箔14と電流遮断弁4との連結部分を示している。破断金属箔14の中央部分は、下方に湾曲する電流遮断弁4の中央部分に接触して確実に連結される。ただ、破断金属箔は、外周部分を電流遮断弁に連結して、中央部分を封口板に連結することもできるのは言うまでもない。さらに、電流遮断弁は、局部的に異なる位置を、スポット状に電流遮断弁と封口板に連結することもできる。
【0028】
本発明の密閉型蓄電池は、破断金属箔14の異なる位置を、電流遮断弁4と連結部2Aとに連結し、電池内圧が異常に高くなったときに、破断金属箔14を破断して、電流遮断弁4を連結部2Aから分離することを特徴とするものである。したがって、本発明の密閉型蓄電池は、破断金属箔の同じ位置を、電流遮断弁と連結部に連結したとしても、破断金属箔のある特定の部分を電流遮断弁に強く連結し、破断金属箔の他の部分を連結部に強く連結する構造を含むものとする。この構造の密閉型蓄電池は、破断金属箔が強く連結される部分をずらせているので、電池内圧が異常に高くなったときには、弱く連結されている部分を速やかに剥離させて、強く連結されている部分を剥離させずに、破断金属箔を破断できる。すなわち、弱く連結している部分は、破断金属箔を破断する作用に影響を与えない。
【0029】
破断金属箔14は、好ましくは、超音波溶着して、電流遮断弁4と封口板2とに連結される。超音波溶着は、封口板2と破断金属箔14と電流遮断弁4を3層に積層する状態で、破断金属箔14の片面を、電流遮断弁4と封口板2のいずれか一方に選択的に連結できる。
【0030】
破断金属箔14は、下記のように超音波溶着して、電流遮断弁4と封口板2に連結される。
(1) 電流遮断弁4を連結していない破断金属箔14を、封口板2の上に積層し、破断金属箔14の周縁を超音波溶着する。この超音波溶着は、たとえば、封口板2を基台に載せ、破断金属箔14の表面を超音波ホーンで超音波振動させて破断金属箔14を封口板2の連結部2Aに連結する。
(2) 封口板2に連結された破断金属箔14の上に、電流遮断弁4を積層する。電流遮断弁4の表面を、超音波ホーンで超音波振動させる。超音波ホーンは、破断金属箔14の中心部分のみを電流遮断弁4に超音波溶着するために、破断金属箔14の中心部分のみを超音波振動させる。局部的に超音波振動される電流遮断弁4は、破断金属箔14との境界面が加熱されて、破断金属箔14の上面に溶着される。このとき、超音波ホーンの出力を調整して、破断金属箔14の上面を電流遮断弁4に超音波溶着して、下面を封口板2に溶着しないようにできる。
【0031】
破断金属箔14は、これが破断されて電流遮断弁4を封口板2の連結部2Aから切り離して電流を遮断する。したがって、破断金属箔14の材質と厚さで、電流を遮断する電池内圧を制御できる。破断金属箔14には、好ましくはアルミニウム箔が使用される。アルミニウム箔である破断金属箔14は、たとえば、厚さを40〜100μm、好ましくは50〜70μmとする。
【0032】
アルミニウム箔の破断金属箔14は、下記の材質と厚さにすると、電流を遮断する電池内圧、すなわち、破断金属箔14が破断されて電流遮断弁4が封口板2から切り離しされる電池内圧と、電池温度が以下のようになった。実施例1〜4のリチウムイオン二次電池は、破断金属箔14を下記の材質と厚さのアルミニウム箔とし、それぞれの実施例において10個の電池試作し、電流遮断内圧と電流遮断温度を測定した。試作された全てのリチウムイオン二次電池は、下記の内圧で確実に電流が遮断され、電池ケース7が破裂したり内部燃焼したものは皆無であった。ただし、破断金属箔14は、外周を封口板2に、中央部分を電流遮断弁4に超音波溶着した。
【0033】
(1) 実施例1…破断金属箔14に、50μmの1N30−Oのアルミニウム箔
(2) 実施例2…破断金属箔14に、60μmの1N30−Oのアルミニウム箔
(3) 実施例3…破断金属箔14に、50μmの1N30−Hのアルミニウム箔
(4) 実施例4…破断金属箔14に、70μmの1N30−Hのアルミニウム箔
【0034】
各実施例のリチウムイオン二次電池の電流遮断内圧は下記のようになった。
(1) 実施例1…11〜13kgf/cm2
(2) 実施例2…13〜15kgf/cm2
(3) 実施例3…10〜12kgf/cm2
(4) 実施例4…13〜14kgf/cm2
【0035】
各実施例のリチウムイオン二次電池の電流遮断温度は下記のようになった。
(1) 実施例1…55〜65℃
(2) 実施例2…60〜65℃
(3) 実施例3…50〜60℃
(4) 実施例4…65〜70℃
【0036】
電流遮断弁4とキャップ3との間に挟着されるPTC6は、電流遮断弁4とキャップ3とを電気的に接続する。PTC6は、温度が高くなると抵抗が大きくなる。このため、電池温度が上昇したときの電流を制限する働きがある。PTC6は、リング状で、電流遮断弁4の外周に積層される。
【0037】
この構造の封口蓋1は、封口板2の上に破断金属箔14を超音波溶着した後、ガスケット5と電流遮断弁4を積層して、電流遮断弁4を破断金属箔14を介して封口板2に連結し、さらに、PTC6とキャップ3とを積層し、封口板2の外周をかしめて製造される。
【0038】
この構造の密閉型蓄電池は、正常な使用状態では、図5に示すように、電流遮断弁4を、破断金属箔14を介して封口板2の連結部2Aに接続している。電池の内圧が上昇すると、図6に示すように、破断金属箔14が破断されて、電流遮断弁4が変形する。この状態になると、電流遮断弁4が連結部2Aから離れて電流が遮断される。さらに、電池の内圧が高くなると、図8に示すように、電流遮断弁4が変形し、その後内圧がより高くなると、図9に示すように電流遮断弁4が破壊されて、電池内のガスを外部に放出する。電流遮断弁4が破壊されると、電池内のガスは、ガス抜孔11から排気口12を通過して外部に放出される。
【0039】
【発明の効果】
本発明の密閉型蓄電池は、簡単な構造であるにもかかわらず、電流遮断弁を正確な圧力で連結部から分離し、異常時に、電流を確実に遮断できる特長がある。それは、本発明の密閉型蓄電池が、電流遮断弁を破断金属箔を介して連結部に連結すると共に、破断金属箔の異なる位置を電流遮断弁と連結部とに連結しているので、電池内圧が異常に上昇したときには、破断金属箔が破断されて電流遮断弁が連結部から分離されるからである。破断金属箔自体を破断させる力は、破断金属箔の材質や厚さで正確に制御できる。このため、破断金属箔を破断して、電流遮断弁を連結部から切り離して電流を遮断する本発明の密閉型蓄電池は、異常時に確実に電流を遮断できる特長がある。
【0040】
さらに、本発明の密閉型蓄電池は、破断金属箔を電流遮断弁と連結部とに確実に連結して、いいかえると、電流遮断弁と連結部との連結強度を調整することなく、電流遮断弁を正確な内圧で連結部から分離して電流を遮断できる特長がある。それは、本発明の密閉型蓄電池が、電流遮断弁の連結部分を分離して連結部から切り離すのではなく、破断金属箔を破断させて電流遮断弁を連結部から切り離すからである。このため、本発明の密閉型蓄電池は、破断金属箔を確実に剥離しないように電流遮断弁と連結部とに連結でき、この連結強度を調整する必要がないので、均質な電池を安価に多量生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の密閉型蓄電池の封口蓋を示す一部断面正面図
【図2】図1に示す封口蓋の電流遮断弁が連結部から離れた状態を示す一部断面正面図
【図3】本発明の実施例の密閉型蓄電池の一部断面正面図
【図4】図3に示す密閉型蓄電池の要部拡大一部断面正面図
【図5】図3に示す密閉型蓄電池の封口蓋を示す一部断面正面図
【図6】図4に示す封口蓋の電流遮断弁が連結部から離れた状態を示す一部断面正面図
【図7】破断金属箔が封口板および電流遮断弁と連結される部分を示す平面図
【図8】図6に示す封口蓋の電流遮断弁がさらに変形した状態を示す一部断面正面図
【図9】図8に示す封口蓋の電流遮断弁が破断した状態を示す一部断面正面図
【符号の説明】
1…封口蓋
2…封口板 2A…連結部
3…キャップ
4…電流遮断弁
5…ガスケット
6…PTC
7…電池ケース
8…外装缶
9…電極体
10…絶縁パッキン
11…ガス抜孔
12…排気口
13…切欠リング
14…破断金属箔
Claims (6)
- 電池ケース(7)が、外装缶(8)と、この外装缶(8)の開口部を気密に閉塞する封口蓋(1)とからなり、封口蓋(1)が、電池ケース(7)内の異常な内圧で、接続部分を破断して電流を遮断する電流遮断弁(4)を内蔵してなる密閉型蓄電池において、
電流遮断弁(4)が、異常な内圧が作用すると破断される破断金属箔(14)を介して、電極体(9)に電気的に連結された連結部(2A)に接続されており、破断金属箔(14)は、一方の面を電流遮断弁(4)に、他の面を連結部(2A)に連結すると共に、電流遮断弁(4)と連結部(2A)に連結される位置が異なり、電流遮断弁(4)に異常な圧力が作用すると、破断金属箔(14)が切断されて、電流遮断弁(4)が連結部(2A)から離れて電流を遮断するように構成されてなる密閉型蓄電池。 - 電流遮断弁(4)が、電流を遮断する圧力よりも大きな圧力で開弁するアルミニウム製の薄板である請求項1に記載される密閉型蓄電池。
- 封口蓋(1)が、封口板(2)とキャップ(3)とを備え、封口板(2)とキャップ(3)との間に電流遮断弁(4)が挟着して固定されると共に、電流遮断弁(4)は封口板(2)から絶縁され、キャップ(3)には通電する状態で固定されており、電流遮断弁(4)の中央部分が封口板(2)の連結部(2A)に破断金属箔(14)を介して接続されてなる請求項1に記載される密閉型蓄電池。
- 破断金属箔(14)が、厚さを40〜100μmとするアルミニウム箔である請求項1に記載される密閉型蓄電池。
- 破断金属箔(14)の周縁が連結部(2A)に連結され、中心部分が電流遮断弁(4)に連結されている請求項1に記載される密閉型蓄電池。
- 超音波溶着して破断金属箔(14)が連結部(2A)と電流遮断弁(4)に連結されている請求項1に記載される密閉型蓄電池。
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JPH10241653A (ja) | 1998-09-11 |
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