JP3578588B2 - 電子部品実装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品をプリント基板または液晶やプラズマディスプレイパネル基板などに自動的に実装する電子部品実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子部品実装装置においては、狭リードピッチ・狭リード幅のQFP・コネクターのような電子部品を実装する際には、プリント基板に装着する前に部品のリード浮きを自動検査するのが一般的である。
【0003】
図9は従来の電子部品実装装置の実装工程図である。
従来の電子部品実装装置では、図9に示すような一連の処理を経て、狭リードピッチの電子部品を実装するものが多い。
【0004】
すなわち、図9(a)に示す工程ではトレー3に格納されている電子部品2を実装装置のヘッド部7が吸着してピックアップする。
図9(b)に示す工程では、吸着された電子部品2の画像を位置決め用カメラ47で撮像し、画像処理装置を用いて位置決めし、その位置決め情報を得る。
【0005】
図9(c)に示す工程では、図9(b)の工程で得られた位置決め情報を用いて、電子部品2を透過式のリード浮きセンサー48でリード浮き検査するか、または、リード浮き検査用カメラ49でリードの先端部または先端部の影を撮像して画像処理装置でリード浮き検査をする。
【0006】
この検査の結果に異常がなければ、図9(d)に示す工程で、図9(b)の工程で得られた位置決め情報に基づいてプリント基板9および実装される電子部品2の補正計算を行い、電子部品2をプリント基板9の所定の位置に装着する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の電子部品実装装置では、図9に示す工程に従って行われる一連の処理を経て部品実装すると、図9(b)に示す工程での位置決め用カメラ47と、図9(c)に示す工程でのリード浮きセンサー48やリード浮き検査用カメラ49とは、物理的に離れて設置されており、図9(b)に示す工程で得られた位置決め情報を用いて図9(c)に示す工程で部品の機械的な位置決めをする必要があることから各々の工程での処理は並列化できず、必然的にシリアル処理になり、各々の工程に対して実装部品の移動・停止・上下動などの動作を必要とする。
【0008】
そのため、結果的に、実装部品の移動・停止・上下動などの動作時間も含めて、図9(b)および(c)に示す工程の処理時間が、そのまま全体の実装時間に利いてくることになり、それらの動作時間により全体の実装時間が増大化してしまうという問題点を有していた。
【0009】
その上、図9(c)に示す工程のように、透過式のリード浮きセンサー48でリード浮きの検査をする際には、物理的な実装部品の4辺個別走査が必要となり、このための処理時間は通常1〜3秒程度である。この処理時間はこのような部品の実装時間を長くさせる要因となる。これは特に、QFPやコネクターを数多く実装する場合には大きなデメリットとなる。
【0010】
一方、リード浮き検査用カメラ49を用いてリード浮き検査をする場合にも、そのカメラの焦点合わせや分解能不足に起因する分割画像取込などから、上記と同様に、リード浮き検査に長時間を必要とし、やはり実装タクトタイムの問題が発生する。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑み、リード浮き検査などの3次元形状の検査が必要な部品を実装する際の実装タクトタイムを短縮することができ、また、部品実装の際の撮像画像に対して水平・垂直両方向の画素サイズ(分解能)を保証することができ、さらに、QFPやコネクターなどの狭ピッチ部品の実装の際には、その実装の高速化・高分解能化(高精度化)に柔軟に対応することができる電子部品実装装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電子部品実装装置は、電子部品の3次元画像データに対する画像処理を行う制御部を備え、この制御部を、3次元画像撮像手段の上を移動する電子部品の移動方向に対して垂直方向のレーザー光走査により得られる電子部品の3次元画像を画像メモリーに取り込むとともに、電子部品を移動させる移動装置の動作速度を一定とするよう構成したことを特徴としたものであり、リード浮き検査などの3次元形状の検査が必要な部品を実装する際の実装タクトタイムを短縮することができ、また、部品実装の際の撮像画像に対して水平・垂直両方向の画素サイズ(分解能)を保証することができ、さらに、QFPやコネクターなどの狭ピッチ部品の実装の際には、その実装の高速化・高分解能化(高精度化)に柔軟に対応することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
なお、基板に実装すべき電子部品を供給する部品供給部と、前記電子部品を保持するヘッド部と、前記ヘッド部を移動させるヘッド部移動装置と、前記ヘッド部の移動領域の下方に配設されかつレーザー光によるライン走査を行うことにより前記ライン毎の高さデータを得る3次元画像撮像手段と、3次元画像撮像手段からの前記高さデータを3次元画像データとして記憶する画像メモリーと、前記電子部品の前記3次元画像データに対する画像処理を行う制御部とを備えた構成を考えた場合には、次のようになる。
【0014】
この場合には、3次元画像撮像手段にて実装部品の3次元画像を取り込み、この3次元画像に対する画像処理を行うことで、電子部品の位置決めと3次元的な部品形状の検査とを同時に行うことができる。
【0015】
これは、従来技術が図9に示すように、カメラによる位置決めとリード浮き検査のような3次元形状検査とがシリアル(別工程)の処理であったものを、図10に示すように位置決めと3次元検査の同時処理を可能とし、結果的には部品実装時間の大幅な短縮につながるものである。ここで、図10を用いて図9に示す従来技術との違いを簡単に説明する。
【0016】
図10において、2は実装される電子部品、3は電子部品2が載っているトレー、7は電子部品2を移動させるヘッド部、8は3次元画像を撮像する3次元画像撮像手段としての3次元センサー、9は電子部品2を実装する対象であるプリント基板である。
【0017】
図10(a)に示す工程では、電子部品2はトレー3からヘッド部7でピックアップ(吸着)される。図10(b)に示す工程では、3次元センサー8の上を電子部品2がヘッド部7の移動動作につれて移動するとき、この移動動作と3次元センサー8から発せられるレーザー光8aによる走査とで、吸着・移動されている電子部品2の底面部2aの3次元画像を、画像処理装置G1内の画像メモリーM1に取り込み、これを画像処理することで、電子部品2の位置決めと3次元形状検査との両方を行う。図10(c)に示す工程では、画像処理装置G1の画像処理により求まった位置決め情報をもとに、プリント基板9の上に電子部品2を実装する。
【0020】
請求項1に記載の電子部品実装装置は、基板に実装すべき電子部品を移動させるための電子部品移動装置と、ポリゴンミラーと、前記ポリゴンミラーに対してレーザー光を発光する半導体レーザーと、1つ以上の位置検出素子と、前記電子部品の底面に当たっているレーザー光を前記位置検出素子の上に結像させる結像レンズとを設け、前記半導体レーザーを、そのレーザー光が回転運動中の前記ポリゴンミラーに当たって反射して前記電子部品の底面に当たるように配置し、前記移動装置による電子部品の移動動作と前記ポリゴンミラーの回転運動によって発生するレーザー走査とに基づいて、前記位置検出素子が出力するデータを演算して得られる前記電子部品の3次元画像を画像メモリーに取り込み、前記3次元画像で電子部品の位置決めと部品形状検査とを行うことを特徴とする。
【0021】
この構成によると、ポリゴンミラーや半導体位置検出素子および半導体レーザーなどから構成される3次元画像撮像手段により、電子部品に対する3次元画像を撮像して、その電子部品の位置決めと3次元形状検査とを同時に行うことを可能にする。
【0022】
請求項2に記載の電子部品実装装置は、請求項1において、電子部品移動装置の基準位置からの移動量を算出する移動量検出回路と、ポリゴンミラーの回転量信号を受けて前記ポリゴンミラーの基準位置からの回転量を算出する回転量検出回路と、前記電子部品移動装置の移動量と前記ポリゴンミラーの回転量とを比較する第1の比較回路とを備えて、第1比較回路での比較結果として、両者の差が許容範囲内ならば、画像メモリーに記録されたデータを有効なデータとして取り扱い、前記許容範囲外ならばデータを無効とするようにしたことを特徴とする。
【0023】
請求項3に記載の電子部品実装装置は、請求項1または請求項2において、電子部品移動装置の各時間での移動速度を算出する移動速度検出回路と、ポリゴンミラーの回転量信号を受けて前記ポリゴンミラーの各時間での回転速度を算出する回転速度検出回路と、前記電子部品移動装置の移動速度と前記ポリゴンミラーの回転速度とを比較する第2の比較回路とを備えて、第2比較回路での比較結果として、両者の差が許容範囲内ならば、画像メモリーに記録されたデータを有効なデータとして取り扱い、前記許容範囲外ならば前記データを無効とするようにしたことを特徴とする。
【0024】
この構成によると実装する電子部品を移動させる移動装置の移動量とポリゴンミラーの回転量ないしは移動装置の移動速度とポリゴンミラーの移動速度の一方または両方とを回路的に監視することで、独立運動している移動装置とポリゴンミラーの両方の走査運動で取り込まれる3次元画像の正規性(部分的な歪みが無く画像縦横比が一致すること)を確保し、3次元画像を処理して得られる演算結果の精度・信頼性を保証する。
【0025】
請求項4に記載の電子部品実装装置は、請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、3次元画像を取り込むための基本クロックの速度を変更するクロック速度変更手段を備え、前記3次元画像に対して高分解能が必要な場合には、前記クロック速度変更手段により基本クロックを高速にするとともに、電子部品移動装置の移動速度を低速にし、前記3次元画像の取り込みに高速性が必要な場合には、前記クロック速度変更手段により前記基本クロックを低速にするとともに、前記電子部品移動装置の移動速度を高速にすることを特徴とする。
【0026】
この構成によると、3次元画像を取り込むための基本クロックの速度(周波数)を変更し、併せて撮像対象を移動させる移動装置の移動速度を加減速させて動作させ、取り込まれた画像の正規性を損なうことなく、実装部品に応じて電子部品の位置決めや3次元的な部品形状検査を行う際に、位置決めや検査の精度重視の場合には分解能向上し、スピード重視の場合には走査速度向上するという切替を容易に実現する。
【0027】
請求項5に記載の電子部品実装装置は、請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、電子部品が画像取り込み開始位置に位置したのち、レーザ光での走査開始位置に位置するまでの時間に、前記電子部品が移動する距離を計算する計算手段を備え、前記計算手段により計算された距離を考慮して、3次元画像で前記電子部品の位置決めを行うようにしたことを特徴とする。
【0028】
この構成よれば、前記計算手段により計算された計算結果に基づいて部品の位置決めを行うようにすれば、タイミングのずれのバラツキに伴う位置決め精度の低下を防止することができて、位置決めをより高精度に行うことができる。
【0029】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は本発明の実施の形態の電子部品実装装置を示す。
図1において、1は電子部品実装装置の実装装置本体、2は本装置で実装される電子部品(以下、部品と略記する)、3は部品2が載っているトレー、4はトレー3に載った部品2を自動供給する部品供給部としてのトレー供給部、7は実装時に部品2を吸装着するヘッド部、5はヘッド部7をx軸方向に移動させるものであって、xyロボットの一部を構成するx軸側のロボット(以下、x軸ロボットと略記する)、6aおよび6bはヘッド部7をx軸ロボット5とともにy軸方向に移動させるxyロボットの一部を構成するy軸側のロボット(以下、y軸ロボットと略記する)、8は3次元(以下、3Dと略記する)センサーであり、部品2の高さ画像を撮像する。9は部品2が実装されるプリント基板である。
【0030】
トレー3に載っている部品2がヘッド部7で吸着され3Dセンサー8の上をx軸ロボット5に沿って移動するときに、3Dセンサー8によって部品2の3D(高さ)画像が取り込まれる。3Dセンサー8によって得られた(高さ)画像をソフトウェア処理して、部品2の位置決めおよびリード浮きなどの3D形状検査を行い、位置決め情報に従って、部品2がプリント基板9の上の所定の位置に装着される。
【0031】
図2は3次元画像取り込みを表している。
図2において、2はx軸ロボット5の動作によって移動している部品、8は3次元センサー、44はポリゴンミラーによって走査されるレーザー光、45は部品2のリードの一つであり装着面と反対側に曲がっている(浮いている)リード、46はリード45を3Dセンサー8で撮像したときの高さデータである。
【0032】
図2(a)〜(c)は、3Dセンサー8の上を部品2を移動させ、レーザー光44を部品2の移動と垂直な方向に走査させて部品2の底面にレーザー光44を投光し、このレーザー光44の反射を半導体位置検出素子に結像させ、この半導体位置検出素子の出力を逐次高さ演算することで、部品2の3次元画像の画像メモリー35への取り込みが行われる様子を表している。
【0033】
画像メモリー35の各水平行に取り込まれるデータは、上記の方法で高さ演算された各レーザー走査線の上にある物体(この場合、部品2のリードやパッケージ部)の3Dセンサー8側からの高さデータで、X−Y断面図のごとくになる。
【0034】
図2(d)〜(f)は、部品2が3Dセンサー8の上を通過し終えた時点での画像メモリー35の様子を表しており、特にリード45が浮いているとすると、Z−W断面図のなかで、リード45に対応する高さデータ46は他のリードのものと比較すると大きい値となる。このデータ比較によりリードのリード浮き検査のような3次元形状の検査が可能になる。
【0035】
また、画像メモリー35には、2次元的な部品2の画像データが入力されるため、この情報を画像処理すれば、輝度データと高さデータの違いはあるが、カメラなどの撮像デバイスを用いて画像処理するのと同様の方法で部品の位置決めが可能となる。
【0036】
図3は実装動作を示す。
図3(a)において、点Aから点B、点Bから点C、点Cから点Dの各矢印で表される軌跡は、本実施の形態の電子部品実装装置が、部品2をトレー3からピックアップして3Dセンサー8の上を通過させ、3Dセンサー8により部品2の3次元画像を撮像し、この画像データを画像処理して部品の位置決め・検査を行って装着位置の補正計算をし、プリント基板9の上の所要の位置に部品2を装着する一連の動作を表している。
【0037】
図3(b)および(c)は、このときの図3(a)に示す部品2の軌跡に対応するx軸方向およびy軸方向の各々のロボットの移動動作の加減速の変化の様子を表わしている。ここで、点Bと点C間のx軸方向の移動の途中で3Dセンサー8の上を部品2が通過し、ここで3次元画像が撮像されるのであり、この間のx軸ロボットの動作速度は一定で、y軸ロボットについては停止させている。
【0038】
また、残りの動作については、トータルの実装時間を最短にするために、点Aと点B間の動作から点Bと点C間の動作、点Bと点C間の動作から点Cと点D間の動作、という速度切替点での一時停止を伴う加減速動作をなくし、機械実装の動作の高速化を図っている。
【0039】
3Dセンサー8の構成と働きについて、以下に詳細に説明する。
図4は3Dセンサー8をx軸方向に見た図であり、図5は3Dセンサー8をy軸方向に見た図である。図4および図5において、10はレーザー光を発光する半導体レーザー、11はこのレーザー光を集光整形する集光整形レンズ、12はミラー面に当たったレーザー光を機械的回転によって走査させるポリゴンミラー、13はレーザー光の一部を通過させ一部を反射させるハーフミラー、14は光を反射させるミラーである。
【0040】
15はポリゴンミラー12で機械的に振られたレーザー光を被写体である部品2に垂直に投射させるように光路変換させるF−θレンズ、16a,16bは部品2に当たったレーザー光の反射(散乱光)を結像させる結像レンズ、17a,17bは部品2に当たったレーザー光の反射光が結像レンズ16a、16bを通して結像される位置検出素子としての半導体位置検出素子(以下、PSDと略記する)であり、結像した光の位置と相関のある電気信号を発生する機能を有する。18a,18bはPSD17a,17bの出力信号である。
【0041】
ここで、半導体レーザー10で発光されたレーザー光は、集光整形レンズ11でビーム形状を集光整形された後、ハーフミラー13を通過し、ミラー14を反射して、ポリゴンミラー12に当たる。ポリゴンミラー12は定速回転運動をしており、ミラー面に当たったレーザー光は振られることとなる。更に、F−θレンズ15で光路変換されたレーザー光は部品2に垂直に当てられ、この反射光が結像レンズ16a,16bを介してPSD17a,17bに結像され、PSD17a,17bが部品2のレーザー反射面の高さを計測し得る出力信号18a,18bを発生する。
【0042】
図5において、19は光が入力されたことを感知する光センサー、20は光センサー19に光が入力されたことを外部に知らせる信号であり、この信号はポリゴンミラー12の各ミラー面が所定の角度に来たとき変化するもので、いわば、ポリゴンミラー12の各面の原点信号(面原点)にあたる。更に、例えば18面のポリゴンミラー12であれば一回転に18回の信号が、各々等間隔(18面であれば20度毎)の角度だけ回転したとき出力されることとなる。これをポリゴンミラー12の回転量信号と呼ぶ。
【0043】
本実施の形態における3Dセンサー8は、2系統のPSD回路を有しているが、これは1系統ではレーザー光が部品に当たったときに、角度的にPSDに反射光が帰ってこない場合があるため、これを補うのが主な目的で設けている。3系統以上設けるほうが有効な場合もあるが、技術的には同じことであり、ここでは2系統で説明する。
【0044】
ここで、前記の半導体位置検出素子(PSD)17a,17bによる計測対象物である部品2の上の高さの測定方法の一例を、半導体位置検出素子17aの場合について代表して、図11に基づいて説明する。
【0045】
図11において、F−θレンズ15から紙面に垂直方向に走査して部品2の上に投射されるレーザビームは、部品2から乱反射する。この場合、投射された点が、部品2の底面上の高さ0のA1点と前記底面から高さHのB1点とであるとする。
【0046】
乱反射したレーザビームは結像レンズ16aによって集光され、それぞれが半導体位置検出素子17aの上のA2点とB2点とに結像する。その結果、A2点とB2点とに起電力が発生し、それぞれC点から電流I1,I2、D点から電流I3,I4が取り出される。
【0047】
電流I1,I3は、A2点とC点との間の距離xAとA2点とD点との間の距離に比例する抵抗成分によって決まり、電流I2,I4は、B2点とC点との間の距離xBとB2点とD点との間の距離とに比例する抵抗成分によって決まるので、半導体位置検出素子17aの長さをLとすると、図11のxA,xBは次式のようにして決まる。
【0048】
xA=LI3/(I1+I3)
xB=LI4/(I2+I4)
従って、図11の半導体位置検出素子17aの上でのA2点とB2点との間の距離H’は次式で決まる。
【0049】
H’=xA−xB
このようにして求められたPSDの上の高さH’に基づいて前記高さHが決定される。
【0050】
次に、3D画像を撮像する仕組みを、図6と図7を用いて説明する。
図6において、21は本電子部品実装装置の主制御部、22はx軸ロボット5上で3D画像の撮像のための基準位置を主制御部21に知らせる基準位置センサー、23はヘッド部7がこの基準位置センサー22を通過したときに、これを主制御部21に知らせる基準位置信号、24はx軸ロボット5を移動させるモーターのエンコーダー、25はエンコーダー24の出力するエンコーダー信号である。
【0051】
トレー3からピックアップされた部品2がx軸ロボット5によってx軸の上を移動するとき、エンコーダー24は常にエンコーダー信号(AB相、Z相またはこれと等価な信号)25を主制御部21に与えており、基準位置センサー22を部品2が通過するとき、基準位置信号23が主制御部21に与えられることから、この両方の信号で部品2のx軸上の基準位置からの相対位置を主制御部21が算出できる。
【0052】
一方、3Dセンサー8内にあるポリゴンミラー12の回転量は、これが回転している間回転量信号20として常に主制御部21に与えられており、これと基準位置信号23とからポリゴンミラー12の基準位置通過後の回転量を算出することができる。
【0053】
ここで、ポリゴンミラー12の回転量はその速度に比例して増加し、x軸ロボット5の移動量も同様のことが言える。一方、本実施の形態における3Dセンサー8では、ポリゴンミラー12と3D画像撮像時のx軸ロボット5は各々等速に回転・直進することを前提としている。もしも、この条件が乱れる場合には、撮像される3D画像の水平・垂直方向の一画素当たりの分解能(画素サイズ)が速度ムラに応じてバラつくこととなる。これは、計測精度上の誤差要因である。そこで本実施の形態の電子部品実装装置では、上記構成の3Dセンサー8で3D画像を主制御部21内にある画像メモリー35に取り込むとともに、基本的に等速回転運動しているポリゴンミラー12と、サーボモーターなどのモーターで駆動されているヘッド部7の間の動作の整合性を監視・制御するために、ポリゴンミラー12の回転量信号20とモーターのエンコーダー信号25とを用いるものである。
【0054】
図7において、26はエンコーダー信号25を受けてx軸ロボット5の基準位置からの移動量(距離)を算出する移動量検出回路、27はエンコーダー信号25を受けてx軸ロボット5の各時間での移動速度を算出する移動速度検出回路、28はポリゴンミラー12の回転量信号20を受けてx軸ロボット5の基準位置からの回転量を算出する回転量検出回路、29は回転量信号20を受けてポリゴンミラー12の各時間での回転速度を算出する回転速度検出回路、30はx軸ロボットの動作とポリゴンミラー回転間の移動量の比較を行う第1の比較回路、31はx軸ロボットの動作とポリゴンミラー回転間の移動速度の比較を行う第2の比較回路、32,33は各々比較回路30,31の比較結果を格納する記憶回路、34は主制御部21の全体を制御・監視するプロセッサー回路、35は3D画像(高さ画像)を取り込みまた記憶させておくための画像メモリー、36は3Dセンサー8が送り出すPSD出力18a,18bを画像メモリー35に取り込むための各種のタイミング信号を発生するタイミング発生回路、37はPSD出力18a,18bを主制御部21が受け取るためのインターフェース回路、38はPSD出力18a,18bを高さ信号に変換・補正する高さ演算回路である。
【0055】
3Dセンサー8の発生するPSD出力18a,18bは、インターフェース回路37によって主制御部21に入力される。入力されたPSD出力18a,18bは、基本的にPSD17a,17bが出力する原信号であり、ソフトウェア的な処理を高さ画像に対して施すためには、高さ変換・補正演算などの種々の演算をPSD出力18a,18bに対して行う必要があり、高さ演算回路38でこれを行う。高さ演算回路38で演算された信号は、高さデータとして画像メモリー35に取り込まれ、プロセッサー回路34によって種々のソフトウェア処理が施される。
【0056】
また、画像メモリー35への高さデータの取り込みは、画像メモリー35の各水平行について逐次行われるが、ポリゴンミラー12の回転量信号20を各ポリゴン面の同期信号(基準信号)として用いるものである。
【0057】
このような一連の撮像動作において、x軸ロボット5の動作(つまり撮像対象部品の移動)とポリゴンミラー12の動作は独立になされており、エンコーダー信号25を基にx軸ロボット5の移動量・速度を移動量検出回路26および移動速度検出回路27で各々算出し、ポリゴンミラー12の回転量信号20を基にポリゴンミラー12の回転量・回転速度を回転量検出回路28および回転速度検出回路29で各々算出して、x軸ロボット5およびポリゴンミラー12の移動量と移動速度とを比較回路30,31で比較し、比較結果を記憶回路32,33に記憶することで、x軸ロボット5の移動およびポリゴンミラー12の回転の両動作の同期動作の監視あるいは制御を行うものである。
【0058】
監視の一例としては、前記比較回路30,31の各比較回路において、その比較結果として差が許容範囲内ならば、画像メモリーに記録されたデータを有効なデータとして取り扱う一方、前記差が許容範囲外ならば前記データを無効とするようにし、比較誤差が一定以上大きい場合には撮像不良として、再度撮像し直すか、あるいは比較結果を参照して、画像メモリー35内の3D画像をソフトウェアないし付加回路を設けて正規化や補正処理などが考えられる。
【0059】
ここで、ポリゴンミラー12の回転量を移動量に変換する一例を述べる。
今、仮に、ポリゴンミラー12が12面体であり、ポリゴンミラー12が30°( = 360°÷12 )回転する間に、部品2が40μm移動するように設計されているとする。このとき、画像取り込み開始後のポリゴンミラー12の回転量を125.5回転とすると、部品2は、125.5(回転)×12(面/回転)×40(μm)=60240(μm)だけ移動していることになる。
【0060】
これを回路的に実現するには、ポリゴンミラー12からの回転量信号20のパルス数(ポリゴンミラー12の各面の基準点である面原点からの信号の数)を画像取り込み中にカウントすればよい。前記の例では、125.5回転しているとき、125.5(回転)×12(面原点数)=1506だけ面原点がカウントされることになる。
【0061】
よって、回転量信号20のパルス数が1506個になると、部品2が40μm移動したとみなすことができて、ポリゴンミラー12の回転量を移動量に変換することができる。
【0062】
また、図8は高さ演算回路38の内部構成図であり、41はPSD出力18a,18bをA−D変換するA−D変換回路、42はクロック発生回路、43はクロック発生回路42から発生される複数のクロックから一つを選択してA−D変換回路41や画像メモリー35に一つの速さ(周波数)のクロックを与えるクロック速度変更手段としてのクロック選択回路、44はPSD出力18a,18bについて三角測量の原理で計算する高さ変換回路、45はPSD17a,17bの面上に結像する光の位置と測定対象に当たるレーザー光の位置との間の非線形関係を補正する高さ補正回路であり、ここではクロック発生回路42によって発生される2つまたはそれ以上の種類の周波数のクロックをクロック選択回路43で選択して、主制御部21の内でこの信号を必要とするA−D変換回路41や画像メモリー35などの所要の回路に選択されたクロックを与え、同時にx軸ロボットの動作速度をこのクロックの速さに反比例して加減速させることで、特別な回路を付加することなく撮像画像(3D画像)の水平・垂直方向の画素サイズを等しいものに保ちながら、分解能を変更することが可能となる。
【0063】
例えば、4MHzでA−D変換させており、100mm/sでx軸ロボット5を移動させたとき、水平・垂直方向の画素サイズが等しく50μm画素であるとする。このとき8MHzのクロックを選択して各所要の回路に与え、50mm/sでx軸ロボットを移動させれば、取り込まれる画像の画素サイズ(分解能)は25μm画素とすることができることになる。
【0064】
このとき、一行(水平行)当たりのデーター量は2倍になり、且つ垂直方向についても同様のことがいえる。このため、2倍の分解能の画像を同一視野サイズ分だけ得ようとすると、4倍の画像メモリー35の容量が必要になる。これについては、画像メモリー35の容量拡大を選択するか、または分解能向上時には視野サイズを限定して使用するかの選択になる。
【0065】
次に、主制御部21による画像取り込みから画像処理動作における各信号との関係について、図7と図8,図12と図13に基づいて説明する。
部品2を吸着する前記ヘッド部7を移動させるx軸ロボット5内には前記モータが内蔵されており、前記モータに付加されたエンコーダからは通常移動距離を表すAB相信号と、ある固定位置(モータのある回転角度)を表すZ相信号とが出力される。
【0066】
このZ相信号と、基準位置を検出する位置検出センサー(該センサーとしては、フォトセンサー、またはホール素子などが用いられる)からの位置検出センサー信号との両方が受け取られると、画像データ取り込み動作が開始される。
【0067】
前記Z相信号と位置検出センサー信号との両方が受け取られた後から画像データ取り込み開始までの時間は、ごく短いため、前記2種類の信号を受けて、図13のように、ポリゴンミラー12の面原点を表す回転量信号に同期して、レーザ発光と画像データ取り込みの一連の動作は、プロセッサ回路を介さないでハードウェア的に自動で行われるように、タイミング発生回路は画像データ取り込みタイミングを出力する。
【0068】
この出力により、例えば1000行分の画像データを取り込む。このように、回転量信号20が取り込まれた時点をポリゴンミラー12の各面の基準位置(面原点)として取り扱い、画像データ取り込みの開始基準とする。そして、例えば1つの部品あたり1000行の画像データを取り込む場合、1000行の画像データを取り込むと、自動的に当該部品に対する画像取り込みを終了するようにする。
【0069】
各PSD出力18a,18bからは前記したように2つのアナログ信号が入力され、図12に示すようにアンプ回路202で増幅されたのち、これらの2つのアナログ信号をインターフェース回路37を介して高さ演算回路38のA−D変換回路41でA−D変換する。その後、PSD出力18a,18bのデジタル化した2つの信号のそれぞれを基に前記した高さ演算を行ってリードの高さ位置を算出する。ここで、前記デジタル化した信号の値が許容範囲内ならば、正常なデータとして以後の処理を行う一方、許容範囲外ならば、異常なデータとして以後の処理を停止する。すなわち、2つのPSD出力18a,18bにおいて、一方の出力の値が許容範囲内ならば、その許容範囲内のPSD出力のみ使用し、両方の出力の値とも許容範囲内ならば両者の平均値を取る。両方の出力の値とも許容範囲外ならば両方のPSD出力についてのその後の処理は行わずに、エラーが発生したとして処理する。
【0070】
このようにしてリード高さデータを演算したのち、高さ補正回路45で高さ補正を行う。この高さ補正は、PSD17a,17bに対する入射光の位置が線形に変化しても、PSD17a,17b上での位置が線形に変化しないことに起因して行うものであり、予めテーブルや曲線式を記憶しておき、上記演算された高さデータを補正して、正確な高さデータとするものである。
【0071】
高さ補正された高さデータは、画像メモリー回路35に入力されて、タイミング発生回路36から得たタイミングをアドレスとして記憶させる。
そして、回転量検出回路28と移動量検出回路26との比較回路30での比較結果として記憶回路32に記憶されたデータから、画像データが許容範囲内のものか否か判断する。許容範囲外ならば、画像メモリ回路35に記憶された画像データを無効なものとして取り扱う。許容範囲内ならば、プロセッサー回路34から画像メモリー回路35に記憶されたデータを読み出して部品の位置決めなどの画像処理が行われる。
【0072】
以下に、より詳細に前記1つの部品2に対する画像取り込み動作および取り込まれた画像の処理動作の流れの一例を、図14に基づいて説明する。
まず、ステップ#60で部品2の画像取り込みを行う。
【0073】
次いで、ステップ#61で、画像が取り込まれた部品2のリードの位置決めを行う。この位置決めには、種々の方法(アルゴリズム)があるが、ここでは代表的なものを説明する。
【0074】
まず、図15(a)に示すように、QFPなどの四角形の電子部品2の1つの辺のリードの傾きを粗く検出する。
次いで、図15(b)に示すように、検出されたリードの中から任意に選択された2つのリードの位置を大まかに検出する。
【0075】
最後に、図15(c)に示すように、大まかに検出されたリード位置を基にリード位置を精度良く検出する。
このようにして、QFPのような四角形の部品の1つの辺のリードの位置が検出されれば、このリード位置を基に、他の辺のリードについては、図15(c)に示すようにリード位置を精度良く検出すればよい。
【0076】
次いで、#62でリードピッチが適正か否か判断する。適正であればステップ#63で前記したように各リードの高さの演算を行う。この高さの演算は、図17に示すように、ステップ#61で求められたリード位置情報から、各リードについてリード先端部204(図中、斜線部分)周辺の複数の画素(図17での小さな各四角形に相当)の高さ情報(これは画像メモリーに格納されているデータそのものである)を平均化することで、リード高さが求められる。位置決めで求められた各リードの位置に、このリード高さを加えた情報(xi,yi,zi)が各リードの3次元位置となる。ただし、i=1,・・・,nで、nはリード本数である。
次いで、ステップ#64で仮想平面(シーティング・プレーン)の計算を行う。ここで、仮想平面について説明する。
【0077】
一般に、QFPなどの複数のリードを有する部品では、基板に実装されたとき、一部のリードが基板の電極部から離れる、いわゆるリード浮きの状態が生じる場合がある。部品を実装する前に部品のリードの浮きを検出するための処理がステップ#65で行うリード浮き検出であるが、この処理を部品がノズルに吸着された状態で行おうとすると、図16(a)に示すように部品2が傾いてノズル7aに吸着されている可能性もあるため、単純にリード各点の高さを求めるだけでは正確にリードの浮きを求めることができない。そこで、部品を実装したときの接地平面ととなる仮想平面を求めて、その仮想平面から各リードまでの距離を求めて、リード浮き量を評価する必要がある。
【0078】
なお、図16(a)において、201は基準平面、200はノズル7aの吸着により部品2に生じた傾きによる2つのリードの高さ間の誤差(H1−H2)を示している。
【0079】
仮想平面202は、部品2の持つ3点のリード位置から構成される平面であり、以下の2つの条件を満たす平面が仮想平面202の構成点となりえる。
(1) 図16(b)に示すように、すべてのリード位置が、仮想平面202より上方若しくは仮想平面上に存在すること。
【0080】
(2) 図16(c)に示すように、部品2の重心を仮想平面202に投影した点(重心投影点)203が、仮想平面202を構成するリード位置の3点が生成する三角形内に存在すること。
【0081】
次いで、ステップ#63で演算された高さおよびステップ#64で求められた仮想平面を基に、ステップ#65でリードの浮きが許容範囲内か否か判断する。リードの浮きは、すべてのリードについて、リードの3次元位置から求められた仮想平面までの距離を計算することにより行われる。この距離が、各リードの仮想平面からのリード浮き量であり、この値が許容範囲内ならば画像処理動作を終了する。許容範囲外ならば、ステップ#67でリード浮きエラーとして画像処理動作を終了する。また、ステップ#62でリードピッチが許容範囲外ならば、ステップ#66でピッチエラーとして画像処理動作を終了する。
【0082】
次に、画像取り込みタイミングのずれの補正処理の一例について説明する。
図12は、図7の主制御部21と各装置との関係を示す図であり、検出回路26〜29、比較回路30,31、記憶回路32,33、プロセッサー回路34とを1つのポリゴンミラー制御部200として示されている。図13は画像取り込みタイミングを示すタイミングチャートである。
【0083】
図12と図13において、ヘッド部7の移動に従って部品2が特定位置に位置したとき3次元センサー8が前記位置検出センサー信号を出力し、かつ部品を移動させるモータのエンコーダ出力の1つで一定位置を保証する、Z相が出るタイミングでポリゴンミラー制御部200は画像データ取り込みのための準備動作に入る。
【0084】
この準備動作に入ったのち、実際の画像データの取り込みは、ポリゴンミラー12の面原点の検出動作に同期して1ライン毎に取り込む。すなわち、ポリゴンミラー12の面原点を示す回転量信号20が検出され、半導体レーザ10のレーザー光の発光がなされると同時的に画像取り込みが行われるようにしている。
【0085】
このとき、図13に示すように、ヘッド部7が画像データ取り込み開始位置に位置してから、実際に画像データ取り込み動作に入るにはタイムラグがある。このタイムラグは、ヘッド部7とポリゴンミラー12の動作が非同期であることから、画像取り込みまでに部品2が移動してしまう量tと、回路的なセットアッブのために固定時間分「準備期間」として遅れが出る分とによるものである。
【0086】
前記タイムラグ後に、1フレーム分の画像がポリゴンミラー12の同期で取り込まれる。
よって、部品2が3次元センサー8の画像取り込み開始位置に位置してから、3次元センサー8のポリゴンミラー12が走査開始位置に位置するまでの時間に部品2が移動する距離を、部品を移動させているモータのエンコーダ出力(AB相)を計数回路300で回路的に計数して求め、処理回路34に出力する。そして、その結果に基づいて部品2の位置決めを行うようにすれば、タイミングのずれのバラツキに伴う位置決め精度の低下を防止することができて、位置決めをより高精度に行うことができる。
【0087】
上記の実施の形態では、ヘッド部7が1つの吸着ノズルで1つの電子部品2を吸着する場合について述べたが、ヘッド部7が複数のノズルを備えている場合にも本発明は適用できる。また、このように複数のノズルで複数の部品を吸着した状態で、連続的に位置決めおよび部品形状検査を行うとき、例えば、1つの部品当たり1000行の画像データを取り込むとした場合、4個のノズルでは、4000行の画像データを取り込み、1000行ごとに1つの部品の画像データとして取り扱う。
【0088】
タクトタイムの中に占める部品の位置決めと3次元形状の検査に関する時間は極めて大きいものである。しかしながら、本発明によれば、複数ノズルで複数の部品を連続して3Dセンサーで3次元画像を取り込み、引き続いて順次装着するとき、部品の取り出しから装着対象基板までの部品移動に関する時間は、1ノズル1部品であっても、複数ノズル複数部品であっても、ほぼ一定であり、タクトタイムの短縮の点で特に効果が大きい。
【0089】
また、このように複数のノズルを備えたヘッド部7では、図18に示すように、電子部品2の装着順を考慮して、画像処理順を適宜変更可能とすることもできる。すなわち、例えば4本のノズル(No.1〜No.4)がこの順に部品2を吸着して画像データを画像メモリ回路35に取り込む一方、No.4〜No.1の順に4本のノズルが基板に対して実装を行うとき、各部品の画像データを取り込む毎に、取り込まれた画像データの画像処理を他の部品の画像データの画像処理よりも優先して行うべきか否か判断して、最も優先させるべき部品の画像処理を優先して行うこともできる。
【0090】
このような場合には、最も装着が早いものから順に画像処理を行うため、画像処理が終了すれば、他の部品の画像処理中であっても実装を行うことができる。また、上記の説明からも明らかなように、分解能を上げるためにはクロック速度の向上と同時に、x軸ロボット5の速度を落とす必要がある。
【0091】
いずれにしても、QFPやコネクターなどの部品の狭ピッチ化に対応するためには、画像の高分解能化が不可欠であり、一方である程度荒い分解能で計測できる部品については極力速い走査で撮像したいことになる。そのような場合にこの高分解能化の手段は非常に有効である。
【0092】
なお、上記の実施の形態においては、ヘッド部7のx軸ロボット5上の基準位置からの相対位置を検出するためエンコーダ24の出力を用いていたが、x軸ロボット5に直接リニアスケールを適用することにより、ヘッド部7の位置を検出することもできる。
【0093】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、3次元画像撮像手段を用いて高さ画像を撮像し、この3次元画像撮像手段で取り込まれた3次元画像に対する画像処理を行うことにより、一工程の中で、実装する電子部品の位置決めと、リード浮き検査に代表される3次元的な部品形状検査とを同時に行うことができる。
【0094】
そのため、リード浮き検査などの3次元形状の検査が必要な部品を実装する際の実装タクトタイムを短縮することができる。
また、ヘッド部を移動させるヘッド部移動装置(例えばx軸またはy軸ロボット)の動作速度を一定とし、この前後の実装動作のなかでも部品移動の停止をなくすとともに、基本的に非同期な2軸(例えば移動装置の移動方向沿いの駆動軸とポリゴンモーター軸)を機械的に動作させて、3次元画像撮像手段により3次元画像を撮像することにより、水平・垂直両方向の画素サイズ(分解能)が保証可能なシステムとすることができる。
【0095】
そのため、部品実装の際の撮像画像に対して水平・垂直両方向の画素サイズ(分解能)を保証することができる。
また、QFPやコネクター等の狭ピッチ部品の実装の際には、その実装部品の撮像画像において高分解能化した画像を取り込み、一方、ある程度荒い分解能で計測できる部品の実装の際には、その実装部品の撮像画像において画素の正規性を保ちつつ分解能を落として(高分解能化した場合に比べ)速い走査で撮像することができる。
【0096】
そのため、QFPやコネクター等の狭ピッチ部品の実装の際には、その実装の高速化・高分解能化(高精度化)に柔軟に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の電子部品実装装置の全体概略図
【図2】同実施の形態における3次元画像取り込みの説明図
【図3】同実施の形態における部品実装動作の説明図
【図4】同実施の形態における3Dセンサーのx軸方向の構成断面図
【図5】同実施の形態における3Dセンサーのy軸方向の構成断面図
【図6】同実施の形態における3Dセンサーからの出力信号の説明図
【図7】同実施の形態における主制御部の内部構成図
【図8】同実施の形態における高さ演算回路の内部構成図
【図9】従来の電子部品実装装置における実装工程図
【図10】本発明の実施の形態の電子部品実装装置における実装工程図
【図11】前記実施形態における高さ測定方法の例を示す説明図
【図12】前記実施形態における主制御部と各装置との関係を示す説明図
【図13】前記実施形態における画像取り込みタイミングを示すタイミングチャート図
【図14】前記実施形態における画像取り込みから画像処理までの動作を示すフローチャート図
【図15】電子部品のリードの認識に関する一例としてのアルゴリズムを示す説明図
【図16】電子部品のリードの浮きの高さ測定に関する説明図
【図17】電子部品の各リードの高さ演算の説明図
【図18】複数の電子部品の画像取り込みおよび画像処理を行う場合の実施形態のタイミングチャート図
【符号の説明】
4 トレー供給部
5 x軸ロボット
6a,6b y軸ロボット
7 ヘッド部
8 3次元センサー
10 半導体レーザー
12 ポリゴンミラー
17a,17b 半導体位置検出素子(PSD)
16a,16b 結像レンズ
21 主制御部
26 移動量検出回路
27 移動速度検出回路
28 回転量検出回路
29 回転速度検出回路
30 第1の比較回路
31 第2の比較回路
35 画像メモリー
43 クロック選択回路
Claims (5)
- 基板に実装すべき電子部品を移動させるための電子部品移動装置と、
ポリゴンミラーと、
前記ポリゴンミラーに対してレーザー光を発光する半導体レーザーと、
1つ以上の位置検出素子と、
前記電子部品の底面に当たっているレーザー光を前記位置検出素子の上に結像させる結像レンズと
を設け、前記半導体レーザーを、そのレーザー光が回転運動中の前記ポリゴンミラーに当たって反射して前記電子部品の底面に当たるように配置し、前記移動装置による電子部品の移動動作と前記ポリゴンミラーの回転運動によって発生するレーザー走査とに基づいて、前記位置検出素子が出力するデータを演算して得られる前記電子部品の3次元画像を画像メモリーに取り込み、前記3次元画像で電子部品の位置決めと部品形状検査とを行うことを特徴とする
電子部品実装装置。 - 電子部品移動装置の基準位置からの移動量を算出する移動量検出回路と、
ポリゴンミラーの回転量信号を受けて前記ポリゴンミラーの基準位置からの回転量を算出する回転量検出回路と、
前記電子部品移動装置の移動量と前記ポリゴンミラーの回転量とを比較する第1の比較回路と
を備えて、第1の比較回路での比較結果として、両者の差が許容範囲内ならば、画像メモリーに記録されたデータを有効なデータとして取り扱い、前記許容範囲外ならばデータを無効とするようにした
請求項1に記載の電子部品実装装置。 - 電子部品移動装置の各時間での移動速度を算出する移動速度検出回路と、
ポリゴンミラーの回転量信号を受けて前記ポリゴンミラーの各時間での回転速度を算出する回転速度検出回路と、
前記電子部品移動装置の移動速度と前記ポリゴンミラーの回転速度とを比較する第2の比較回路と
を備えて、第2の比較回路での比較結果として、両者の差が許容範囲内ならば、画像メモリーに記録されたデータを有効なデータとして取り扱い、前記許容範囲外ならば前記データを無効とするようにした
請求項1または請求項2記載の電子部品実装装置。 - 3次元画像を取り込むための基本クロックの速度を変更するクロック速度変更手段を備え、前記3次元画像に対して高分解能が必要な場合には、前記クロック速度変更手段により基本クロックを高速にするとともに、電子部品移動装置の移動速度を低速にし、前記3次元画像の取り込みに高速性が必要な場合には、前記クロック速度変更手段により前記基本クロックを低速にするとともに、前記電子部品移動装置の移動速度を高速にする
請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子部品実装装置。 - 電子部品が画像取り込み開始位置に位置したのち、レーザ光での走査開始位置に位置するまでの時間に、前記電子部品が移動する距離を計算する計算手段を備え、前記計算手段により計算された距離を考慮して、3次元画像で前記電子部品の位置決めを行うようにした
請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子部品実装装置。
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