JP3578365B2 - 故障事例獲得・整理装置及び知識獲得型故障診断システム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、故障診断に用いる故障事例を獲得し、整理するための故障事例獲得・整理装置、及び、該故障事例獲得・整理装置を利用した知識獲得型故障診断システムに係り、特に、診断型エキスパートシステム構築過程において、利用者が故障事例を入力する際に、洩れなく正確に、且つ、故障因果関係を明確に整理するのに最適な知識獲得・整理のための故障事例獲得・整理装置、及び、該装置を利用した知識獲得型故障診断システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エキスパートシステムは、当該技術分野の専門家の知識やノウハウを基に製作される。このエキスパートシステムは、専門家に代わり、本来専門家が担当すべき問題に回答を与える。特に診断型エキスパートシステムは、診断に特化したシステムであり、故障診断のための手段を与える。
【0003】
このエキスパートシステムの構築をコンピュータにより支援するためにエキスパートシステム構築ツールが用いられる。しかしながら、従来のエキスパートシステム構築ツールでは、当該技術分野の専門家からの知識獲得に際して、システム化を行うAI(人工知能)に詳しいナレッジエンジニアが、専門家にインタビューを行って知識を体系化する必要があった。これは、専門家の持つ知識やノウハウが整理・体系化されていることが少なく、且つ、専門家によって知識ベース化するのに使用する知識のレベルが異なるためである。ナレッジエンジニアが介在せずに、当該技術分野の専門家のみで整理・体系化する場合には、専門家が整理・体系化のための枠組を作る必要があった。そして、枠組を作っても、システムの対象設備が異なれば、応用が効かないという問題点もあった。
【0004】
このような問題点を解決するべく、特開平5−134872では、知識格納部に、知識編集部の対象モデルエディタで入力・編集がなされた、故障診断の対象に関する知識、即ち対象モデルを格納すると共に、因果関係生成知識エディタで入力・編集がなされた因果関係生成知識を格納し、因果関係生成部において、対象モデルエディタで入力・編集がなされた故障診断の対象に関する知識に、因果関係生成知識を適用することによって、診断対象の因果関係を自動生成するようにした知識獲得装置、及び、これを用いた診断型エキスパートシステムが提案されている。
【0005】
又、特開平6−44075では、診断対象の具体的な因果関係が専門家等によって指示されたときに、指示された具体的な因果関係の原因及び結果の故障事例から構造に関する条件・制約を取り出して提示し、提示した条件・制約のうちで不要な部分を削除して、削除の結果残った条件・制約を因果関係生成知識の条件・制約とし、又、指示された具体的な因果関係を結論部に持たせるよう、具体的な因果関係を一般化することによって因果関係生成知識を獲得するようにした因果関係生成知識獲得部を有する知識獲得装置、及び、これを用いた診断型エキスパートシステムが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−134872や特開平6−44075に記載されたようなやり方で「因果関係生成知識」を生成して利用する方法では、「対象モデルを生成する段階」、「因果関係生成知識を生成する段階」、「因果関係を生成する段階」の3段階を踏まなければ、最終的な整理・体系化された知識が生成されず、専門家にとって多大な負荷が発生する。又、複数の専門家によって知識を整理・体系化する場合、用語の不統一が発生する可能性があり、知識が不整合となる可能性がある。更に、入力時にフロー図が表示されないため、知識の整理・体系化が容易でない等の問題点を有していた。
【0007】
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたもので、整理・体系化された知識を容易に獲得することが可能な故障事例獲得・整理装置を提供することを第1の目的とする。
【0008】
本発明は又、前記故障事例獲得・整理装置によって獲得された知識に基づいて効率の良い故障診断、復旧を行うことが可能な知識獲得型故障診断システムを提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、故障事例獲得・整理装置を、発生した故障事例の原因追及ステップから故障復旧ステップまでの一連の故障因果関係の知識を入力するための故障因果関係入力部と、該故障因果関係入力部によって入力される入力用語を統一して管理するための、故障診断対象設備に関する用語が登録された用語辞書を有する用語辞書管理部と、フロー図を用いて、前記故障因果関係入力部によって入力された知識の洗練化を支援する知識洗練化支援部とを用いて構成することにより、前記第1の目的を達成したものである。
【0010】
又、該故障事例獲得・整理装置と、該故障事例獲得・整理装置によって獲得された知識に基づいて故障診断を行う故障事例診断装置とを用いて、知識獲得型故障診断システムを構成することにより、前記第2の目的を達成したものである。
【0011】
本発明によれば、故障診断対象設備に関する用語が登録された用語辞書を用いて、故障因果関係入力部によって入力される入力用語を統一して管理するようにしたので、用語を統一することができ、知識の不整合を防ぐことができる。又、整理・体系化された事例知識を、フロー図を用いて迅速に生成することができ、専門家の負荷が大幅に軽減される。
【0012】
又、前記故障事例獲得・整理装置によって獲得された知識に基づいて、故障診断を行う故障事例診断装置を組合せて知識獲得型故障診断システムを構成することにより、効率の良い故障診断復旧が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0014】
本実施形態は、図1に全体構成を示す如く、発生した故障事例の原因追及ステップから故障復旧ステップまでの一連の故障因果関係の知識を入力するための故障因果関係入力装置10と、該故障因果関係入力装置10によって入力される入力用語を統一して管理するための、故障診断対象設備に関する用語が登録された用語辞書14を有する用語辞書管理装置12と、フロー図を用いて、前記故障因果関係入力装置10によって入力された知識の洗練化を支援する知識洗練化支援装置16と、を用いて構成されている。
【0015】
前記故障因果関係入力装置10と、用語辞書管理装置12の間には、用語の参照機能及び用語の登録機能が設けられている。
【0016】
又、前記故障因果関係入力装置10と知識洗練化支援装置16の間には、事例入力シート→フロー図変換機能及びフロー図→事例入力シート変換機能が設けられ、更に、該故障因果関係入力装置10及び知識洗練化支援装置16は、共に、事例情報ファイル18にアクセス可能とされている。
【0017】
前記用語辞書管理装置12は、用語の統一を図るためのものである。即ち、前述したように、人間によって使用する用語が異なったり、同じ用語が別の意味に使用されたりするという問題があり、この問題を解決しないまま知識ベース(事例を集めて診断に使えるように整理したもの)を生成しても、実際に知識ベースを診断に使用することが難しい。従って、本発明では、この用語辞書管理装置12により、用語の登録、参照、削除を行い、用語を統一的に管理している。
【0018】
前記故障因果関係入力装置10は、事例の整理及び調査と復旧の切り分けを行うが、用語の入力の際に用語辞書14に登録済の用語を参照し、それを選択することによって入力させるという方法により、用語の統一を図る。
【0019】
即ち、故障因果関係入力装置10で用語を参照する場合は、全て用語辞書管理装置12に指令を出す。この用語の登録・参照の仕組みによって、統一した用語の使用が可能となり、誰が故障因果関係入力装置10を使用しても、同一の故障事例については、同一の故障事例データを生成することが可能となる。
【0020】
又、故障診断を行うには、十分な知識の属性(例えば、ランプ名称、異常発生場所等)を獲得することが重要である。従って、故障因果関係入力装置10には、発生した故障、事例の情報を洩れなく記入する枠組が設けられている。即ち、該故障因果関係入力装置10は、故障対応フローを、「徴候」→「行動」→「結果」という型に嵌め込むことによって、因果関係を明確にする機能を有する。故障が発生したときの作業フローは、全て、「徴候」→「行動」→「結果」という故障因果関係の組合せで表現することが可能であるため、このような型を用いて記入する項目を細分化することにより、「行動Aは何と言う徴候を受けての行動か」や、「結果Bは何という行動の結果か」というような故障報告書に明確に記述され難い情報を、入力枠を用意し、記入者に意識して記入させ、洩れなく記録することが可能になる。
【0021】
更に、「どういう状態を受けて(徴候)、どういうことを行ったら(行動)、どういう状態になったか(結果)」という人間の論理的な思考のままの構文になっているので、入力が容易である。
【0022】
又、この故障因果関係入力装置10では、基本的に「調査」の知識と、「復旧」の知識とを区別して扱うことが可能とされている。即ち、「調査」の知識は故障診断に使用され、「復旧」の知識は故障復旧に使用されるものとして処理される。故障因果関係入力装置10は、更に、故障復旧がどの時点から開始したかを明記する枠組を有する。
【0023】
前記知識洗練化支援装置16は、必要な知識の抽出、故障を悪化させる行動及びその結果の削除、診断順序の入れ換え、調査と復旧の切り分け、初期徴候の設定を行う。そのため、故障因果関係入力装置10によって入力された「徴候」・「行動」・「結果」の系列をフロー図として視覚的に表示する。人間は、表示されたフロー図を確認して、必要な部分(診断に用いる部分)の設定、不要な部分(調査に悪影響を与える行動の知識。具体的には、調査を長びかせるような行動の知識)、又は、順番を変更する部分の指定・削除・移動を容易にすることで、故障事例を整理・選別する。
【0024】
即ち、前記故障因果関係入力装置10は、実際に行った故障対応をそのまま入力する。従って、故障対応の中で冗長な行動を行っていれば、当該行動情報及び当該行動の結果情報も含めて故障事例データが生成される。該知識洗練化支援装置16は、故障事例データをフロー図に展開するので、これらの冗長な情報を人間が明確に認識できるようになり、知識洗練化支援装置16の知識削除機能により、冗長な情報を削除することができるようになる。同様に、フロー図への展開により、診断に必要な情報を認識できるようになる。故障事例データのフロー図への展開は、「徴候」、「行動」、「結果」のブロックで、それぞれフロー図の1セルを構成し、それぞれのセルを故障事例データが持つ因果関係のつながりの情報を基にセルを線で結ぶことで行う。フロー図から故障因果関係入力装置10の表への展開は、セルを結んだ線を基に「徴候」、「行動」、「結果」の因果関係を解析し、それを表へ当て嵌めることで行う。
【0025】
又、故障事例診断装置で診断する際には、診断木をトップからボトムへ属性をチェックしながら辿っていくため、診断木のトップの方には故障の初期徴候が存在する必要がある。そのために、知識洗練化支援装置16においても、初期徴候となる属性を設定する機能を有する。又、この知識洗練化支援装置16は、前記故障因果関係入力装置10にもある「調査」の知識と「復旧」の知識の切り分け機能も有する。
【0026】
以下第1実施形態の作用を説明する。
【0027】
まず、用語辞書14に用語を登録する。用語登録は、用語辞書管理装置12の表示装置に表示される、図2に例示するようなウィンドウに対して、キーボード操作又はマウス操作により行う。登録した用語は、用語辞書管理装置12によって用語辞書14に保存する。用語の登録の際には、用語を分割して、登録することにより、一般的な用語として汎用的に使用できるようにする。例えば、「8BR1ロールINV重故障」という用語の場合、設備用語「8BR(ブライドル)1ロール」、装置用語「INV(インバータ)」、機能用語「 」(無し)、状態用語「重故障」に分割する。
【0028】
又、用語の登録については、故障事例の入力の際にも、故障因果関係入力装置10から用語辞書管理装置12を呼び出して行うことができる。
【0029】
この用語辞書管理装置12を用いて用語を登録する際の表示画面の一例を図3に示す。この図3は、故障因果関係入力装置10の「属性名」に使用する用語の登録を行っている状態を示したものであり、「設備用語」、「装置用語」、「機能用語」、「状態用語」にリストされている用語を組合せて、1つの「属性名称」を生成し、登録する。図3の「登録名称一覧」の1行目の名称「MELPLACOPSサーバー軽故障」は、装置用語「MELPLAC」、機能用語「OPSサーバー」、状態用語「軽故障」を組合せて生成している。この場合、設備用語は使用していない。
【0030】
故障が発生し、それに対応を行ったときは、専門家が、故障因果関係入力装置10に故障事例を入力する。即ち、図4に示す如く、表示装置に表示される故障因果関係入力装置10のウィンドウに対して、キーボード操作又はマウス操作により行う。具体的には、故障因果関係入力装置10が、用語辞書管理装置12から用語を参照して用語リストを生成し、専門家が、そのリストから用語を選択することにより入力を行う。そして、用語の組合せで故障因果関係を事例入力シートで表現する。この故障因果関係入力装置10により獲得した故障事例データは、保存操作により事例情報ファイル18に保存される。
【0031】
この故障因果関係入力装置10の画面の項目構成の例を図5に示す。項目「故障名称」、「故障原因」、「設備」及び「徴候」又は「結果」の「初期徴候」については、故障事例を分類分けして、故障事例グループを生成するのに使用する。この故障事例グループは、故障事例診断装置で診断を行う際に使用する個々の知識ベースと対応している。
【0032】
本来、故障診断の知識は、調査部分の知識と復旧部分の知識とに分けられる。このうち、調査部分の知識は、故障事例診断装置において診断の際の判断要素として使用する部分である。復旧部分の知識は、故障事例診断装置において故障原因を特定したときに、故障復旧の手段を知るために使用する部分である。項目「復旧開始位置」は、故障事例の復旧開始のポイントを示すものである。項目「要・不要」は、該当行の内容が、故障診断に必要な知識か否かを区別するためのものである。項目「徴候」は、全体で項目「行動」の切っ掛けとなった徴候を表わす。入力の基準は、「場所」にある「設備・機械」の「属性名」が、「付帯条件」の下で「属性値」となっていたである。これらの小項目以外に、前述した「初期徴候」、「記号(新)」、「記号(旧)」、「メモ」という項目がある。「記号(新)」及び「記号(旧)」については、「結果」の「記号(新)」及び「記号(旧)」と共通して使用する。即ち、初めての徴候を入力する場合には、「記号(新)」に、初めて使用する記号を入力する。既に入力済の徴候(又は結果)を引き継ぐ場合は、2つのパターンがある。1徴候(又は結果)を引き継ぐ場合は、現在の行の「記号(新)」に、入力済の徴候(又は結果)の「記号(新)」の内容を入力する。2徴候(又は結果)以上を引き継ぐ場合は、現在の行の「記号(旧)」に、引き継ぐ徴候(又は結果)の「記号(新)」の内容を、範囲指定又は列挙して入力する。「メモ」には、「徴候」の備考を記入する。
【0033】
項目「行動」には、全体で項目「徴候」を受けて行った行動を表わす。入力の基準は、「場所」にある「設備・機械」の「何に対して」に対して、「タイミング」というタイミングに「どうする」という行動を行ったかである。これらの小項目以外に、「番号(新)」、「番号(旧)」という項目がある。この「番号(新)」及び「番号(旧)」についても、2つのパターンの使用方法がある。初めての行動を入力する場合は、「番号(新)」に、初めて使用する番号を入力する。入力済の行動の内容を複写する場合は、現在の行の「番号(旧)」に、入力済の行動の「番号(新)」の内容を入力し、現在の行の「番号(新)」に、初めて使用する番号を入力する。
【0034】
項目「結果」の小項目の構成及び使い方は、項目「徴候」の小項目と同じである。
【0035】
「徴候」、「行動」、「結果」の読み方の規則の例を次に説明する。
(1)左から右へ、上から下へ読む。
(2)「徴候」に対する「行動」が同行に入力されていない場合は、当該「徴候」を次行の「徴候」と並列に扱う。
(3)「行動」に対する「結果」が同行に入力されていない場合は、当該「行動」を次行の「行動」と並列に扱う。
(4)「結果」に対する「行動」が同行に入力されていない場合は、当該「結果」を前行の「結果」と並列に扱う。
(5)「行動」に対する「徴候」が同行に入力されていない場合は、当該「行動」を次行の「行動」と並列に扱う。
【0036】
この規則に従って、図5の例を読むと、次のようになる。
(1)故障監視CRTに「BセルバックアップロールINV伝送異常」が表示された。
(2)故障監視CRTに「Bセルバックアップロールスリップ発生」が表示された。
(3)(1)と(2)の徴候を受けて、INV盤にある「INV盤パネル表示」をチェックした。
(4)(3)の結果、「INV盤パネル表示」のLED−dL(伝送経路の異常を示す)が表示された。又、「INV盤パネル表示」のLED−OL(過負荷を示す)が表示された。
【0037】
このように、「徴候」対「行動」対「結果」が、単純に1対1対1にならないような状況でも、簡単に因果関係を表示することが可能である。
【0038】
次に、この故障因果関係入力装置10を使って整理した事例情報を知識洗練化支援装置16が読み込み、図6に示す如く、フロー図に展開して表示装置に表示する。そして、必要な知識の抽出、故障を悪化させる行動及びその結果の削除、診断順序の入れ替え、調査と復旧の区別、初期徴候の設定等の知識の編集(事例知識の整理・体系化)を行う。この知識の編集は、表示装置に表示される知識洗練化支援装置16のウィンドウに対して、キーボード操作又はマウス操作により行う。
【0039】
この知識洗練化支援装置16を用いて、図5の内容をフロー図化した例を図7に示す。図7中の記号A、B、1、C、Dは、図5中の同じ記号に対応している。
【0040】
整理・体系化した故障事例は、後段の故障事例診断装置に引き渡すために、データファイルとして保存することができる。
【0041】
なお、事例入力した時点で既に整理されており、前記知識洗練化支援装置16で事例知識の整理・体系化を行う必要がない場合は、故障因果関係入力装置10により前記事例情報ファイル18を直接生成することも可能である。
【0042】
次に、第1実施形態と同様の故障事例獲得・整理装置を、例えば特願平3−214320に記載されているような故障事例診断装置と組合せた、本発明の第2の実施形態である知識獲得型故障診断システムについて説明する。
【0043】
この第2実施形態は、図8に示す如く、図1と同様の因果関係入力装置10と、用語辞書管理装置12と、知識洗練化支援装置16とを含む故障事例獲得整理装置20に、更に、知識ベース生成装置32及び診断装置34を含む故障事例診断装置30と、知識ベースファイル36と、マルチメディア情報表示装置38とを組合せて、知識獲得型故障診断システムを構成したものである。
【0044】
前記故障事例獲得・整理装置20の構成及び作用は第1実施形態と同じであるので、同じ符号を付して、説明は省略する。
【0045】
前記故障事例診断装置30の知識ベース生成装置32は、事例を統合し、例えば、事例集合をC、属性集合Aを、事例集合Cの情報量として定義されたエントロピーをM(C)、対象Cを属性aの値によって分割したときに得られる情報量の期待値をB(C,a)としたとき、次式に示す如く、分割によって獲得される情報量の期待値(情報利得)M(C)−B(C,a)が最大となる属性aを選択して、ノードを展開することを繰り返して決定木を生成していくID3アルゴリズムにより、診断木を生成する。
【0046】
max{M(C)−B(C,a)} a∈A …(1)
【0047】
この知識ベース生成装置32における表示装置の表示例を図9に示す。
【0048】
図10は、前記故障因果関係入力装置10及び知識洗練化支援装置16を使って整理した事例データを基に診断木を生成する様子を示し、図11に、図10を基に生成した診断木の例を示す。
【0049】
ここで、図5の「徴候(又は結果)」の「設備・機械」+「属性名」が、図10の「属性」に対応し、図5の「徴候(又は結果)」の「属性値」が、図10の「属性」と「故障原因」の交差部分に対応し、図5の「故障原因」が図10の「故障原因」に対応する。このように、ID3アルゴリズムを使うタイプの故障事例診断装置30で、事例データの変換をうまく行うことができた。
【0050】
前記診断装置34は、図12に示す如く、図11の診断木の属性を上からチェックしながら診断していき、行動のナビゲーションを行う。
【0051】
前記マルチメディア情報表示装置38では、図13に示す如く、診断木への図面・資料等の紐付け及び図面等の表示が行われる。
【0052】
なお、この第2実施形態では、ID3アルゴリズムを使うタイプの故障事例診断装置30を用いていたが、本発明の適用範囲はこれに限定されず、基本的に故障原因と属性と属性値が必要な故障事例診断装置を用いる場合に有効である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、故障復旧知識を容易に獲得・整理することが可能となる。
【0054】
特に、故障事例診断装置と組合せた場合には、効率の良い故障診断復旧が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である故障事例獲得・整理装置の構成例を示すブロック線図
【図2】第1実施形態で用いられている用語辞書管理装置の表示装置の例を示す正面図
【図3】前記用語辞書管理装置における表示例を示す線図
【図4】前記第1実施形態で用いられている故障因果関係入力装置の表示装置の例を示す正面図
【図5】前記故障因果関係入力装置の表示例を示す線図
【図6】前記第1実施形態で用いられている知識洗練化支援装置の表示装置の例を示す正面図
【図7】前記知識洗練化支援装置の表示例を示す線図
【図8】本発明の第2実施形態である知識獲得型故障診断システムの例を示すブロック線図
【図9】前記第2実施形態で用いられている知識ベース生成装置の表示装置の例を示す正面図
【図10】前記知識ベース生成装置における診断木の生成状態を示す線図
【図11】同じく生成された診断木の例を示す線図
【図12】前記第2実施形態で用いられている診断装置の表示装置の例を示す正面図
【図13】同じくマルチメディア情報表示装置の例を示す正面図
【符号の説明】
10…故障因果関係入力装置
12…用語辞書管理装置
14…用語辞書
16…知識洗練化支援装置
18…事例情報ファイル
20…故障事例獲得・整理装置
30…故障事例診断装置
32…知識ベース生成装置
34…診断装置
36…知識ベースファイル
38…マルチメディア情報表示装置

Claims (7)

  1. 発生した故障事例の原因追及ステップから故障復旧ステップまでの一連の故障因果関係の知識を入力するための故障因果関係入力部と、
    該故障因果関係入力部によって入力される入力用語を統一して管理するための、故障診断対象設備に関する用語が登録された用語辞書を有する用語辞書管理部と、
    フロー図を用いて、前記故障因果関係入力部によって入力された知識の洗練化を支援する知識洗練化支援部と、
    を含むことを特徴とする故障事例獲得・整理装置。
  2. 請求項1において、前記故障因果関係入力部は、少なくとも、発生した故障の「徴候」と、これに従って行った「行動」、及びこの行動によって生じた「結果」を、時系列に従って順番に入力可能とされていることを特徴とする故障事例獲得・整理装置。
  3. 請求項2において、前記「徴候」、「行動」、「結果」は、少なくとも、対象設備の名称及び状態、行動内容を入力可能とされていることを特徴とする故障事例獲得・整理装置。
  4. 請求項1において、前記故障因果関係入力部の各入力欄は、前記用語辞書管理部と連携しており、各入力欄は、用語辞書に登録されている用語を選択することにより入力可能とされていることを特徴とする故障事例獲得・整理装置。
  5. 請求項1において、前記用語辞書管理部は、新規の用語登録や、既登録用語の修正・削除機能を持つことを特徴とする故障事例獲得・整理装置。
  6. 請求項1において、前記知識洗練化支援部は、
    前記故障因果関係入力部によって入力された情報の系列をフロー図として視覚的に表示する手段と、
    該表示されたフロー図を人間が確認して、必要な部分あるいは不要な部分、又は、順番を変更した方が良い部分を、指定・変更・再表示するためのインターフェイスを含むことを特徴とする故障事例獲得・整理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の故障事例獲得・整理装置と、
    該故障事例獲得・整理装置によって獲得された知識に基づいて故障診断を行う故障事例診断装置と、
    を含むことを特徴とする知識獲得型故障診断システム。
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