JPH0887412A - 故障因果関係生成システムおよび故障因果関係生成方法 - Google Patents

故障因果関係生成システムおよび故障因果関係生成方法

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JPH0887412A
JPH0887412A JP6224888A JP22488894A JPH0887412A JP H0887412 A JPH0887412 A JP H0887412A JP 6224888 A JP6224888 A JP 6224888A JP 22488894 A JP22488894 A JP 22488894A JP H0887412 A JPH0887412 A JP H0887412A
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rule
event
failure
fault
block
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JP6224888A
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English (en)
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Kayo Tsunekawa
佳世 恒川
Tsutomu Tsuyama
努 津山
Shigeru Sato
茂 佐藤
Makiko Kato
真紀子 加藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】操作者の技能に関わりなく、容易に品質にバラ
ツキのない因果関係ルールベースを構築することができ
る。 【構成】故障事象データベースに保持された事象データ
と、設計情報データベースに保持された処理対象機器の
構成要素のデータとの関係の入力を受け付け、事象デー
タを仮定部とし、構成要素データを結論部とするルール
を生成して、事象ルールベースを構築するステップと、
構成要素データを基に、事象ルールベースに保持された
ルールの結論部である構成要素に属する構成要素を結論
部とする故障因果関係ルールを生成し、故障因果関係ル
ールベースを構築するステップとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、故障診断を行なうため
のエキスパートシステムにおいて、外部からの処理対象
機器に関する故障知識の入力を受け付け、該故障知識
と、処理対象機器に関する機器構成の知識とを基に、処
理対象機器の故障の因果関係を生成し、故障因果関係ル
ールベースを構築する故障因果関係生成方法および故障
因果関係生成システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、あらかじめ構築され、記憶さ
れた故障因果関係ルールを用いて、故障原因を推論し、
故障原因候補を挙げることのできる故障診断支援のため
のエキスパートシステムが、機器の故障の原因の診断に
用いられている。このような故障診断支援システムで
は、あらかじめ保持された知識(多くの場合、診断対象
の機器の故障診断の専門家から得られた知識)に基づい
て、故障原因の推論が行なわれる。ここで用いられる故
障因果関係の知識には、特開平4−74224号公報に
示されているように、部品の状態を個々の部品構成に結
び付けるものなどがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、部品の状態と
部品構成のみで知識を構築したのでは、故障因果関係の
原因部分しかカバーできないため、故障の状況と一体と
なった故障因果関係を獲得するのは難しい。
【0004】また、従来、機器の故障の因果関係を記述
する方式の一つとして、フォールト・ツリー(FT:Fau
lt Tree)と呼ばれる樹木が用いられる。しかし、従来よ
り行われている樹木の作成では、様々な論理的関係を並
列に考慮し、原因や結果を階層構造にあてはめなくては
ならない。このため、人為的な抜けやミスが生じやす
い。
【0005】さらに、従来の方法による故障の因果関係
を表した樹木(FT図)の作成では、手作業で作成され
るため、故障現象の表現や、その範囲(詳細さ)の認識
が、個々の作成者により異なり、作成者の経験や知識な
どに応じて、作成されたFT図の品質にバラツキが生じ
るという問題があった。また、多品種、多機能にわたる
様々な製品についての診断が必要になっている現在、個
々の製品について、そのつど複雑な故障の因果関係をF
Tに展開していくのは運用面で実用的とは言い難い。
【0006】そこで本発明は、操作者の技能に関わりな
く、品質にバラツキのない因果関係ルールを生成し、容
易に因果関係ルールベースを構築することのできる故障
因果関係生成方法、および該方法を用いた故障因果関係
生成システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、処理対象機器の故障の事象データを保
持する故障事象データベースと、処理対象機器の構成要
素の機能的関係を示す情報を保持する設計情報データベ
ースとを有する故障因果関係生成システムにおける故障
因果関係ルールの生成方法であって、事象ルールベース
構築ステップと、故障因果関係ルールベース構築ステッ
プとを有する故障因果関係生成方法が提供される。
【0008】事象ルールベース構築ステップは、故障事
象データベースに保持された事象データと、設計情報デ
ータベースに保持された処理対象機器の構成要素のデー
タとの関係を示す情報の入力を受け付け、上記事象デー
タを仮定部とし、構成要素データを結論部とするルール
を生成して、事象ルールベースを構築するステップであ
る。また、故障因果関係ルールベース構築ステップは、
設計情報データベースに保持された処理対象機器の構成
要素の機能的関係を示す情報と、上記事象ルールベース
に保持されたルールとを基に、該事象ルールベースに保
持されたルールの結論部である構成要素との機能的関係
を有する構成要素を結論部とする故障因果関係ルールを
生成し、故障因果関係ルールベースを構築するステップ
である。
【0009】さらに、本発明では、上記の方法を用いた
故障因果関係生成システムが提供される。すなわち、本
発明では、記憶装置と、制御装置と、入力装置とを有
し、記憶装置は、処理対象機器の故障の事象データを保
持する故障事象データベースと、処理対象機器の構成要
素の機能的関係が保持されている設計情報データベース
と、入力装置を介して入力された故障事象と処理対象機
器の構成要素との関係を保持するための事象ルールベー
スと、生成した故障因果関係を保持するための故障因果
関係ルールベースとを有し、制御装置は、ルール獲得部
と、因果関係生成部とを備えることを特徴とする故障因
果関係生成システムが提供される。
【0010】ルール獲得部は、上記故障事象データベー
スに保持された事象データと、上記設計情報データベー
スに保持された処理対象機器の構成要素のデータとの関
係を示す情報の入力を、上記入力装置を介して受け付
け、上記事象データを仮定部とし、上記構成要素データ
を結論部とするルールを生成して、上記事象ルールベー
スに格納する手段である。
【0011】また、因果関係生成部は、上記設計情報デ
ータベースに保持された処理対象機器の構成要素の機能
的関係を示す情報と、上記事象ルールベースに保持され
たルールとを基に、該事象ルールベースに保持されたル
ールの結論部である構成要素との機能的関係を有する構
成要素を結論部とする故障因果関係ルールを生成し、上
記故障因果関係ルールベースに格納する手段である。
【0012】なお、本発明で提供されるシステムは、出
力装置をさらに有し、制御装置は、設計情報データベー
スに保持された処理対象機器の構成要素データのうち、
前記ルール獲得部の生成したルールの結論部とされなか
った構成要素のデータを検出し、該構成要素のデータの
うちの少なくとも一部を上記出力装置に出力する手段
と、ルール獲得部に、上記故障事象データベースに保持
された事象データと、上記出力した構成要素のデータと
の関係の入力を、上記入力装置を介して受け付けさせる
手段とを有するルール検査部をさらに備えることが望ま
しい。
【0013】また、制御装置は、因果関係生成部の生成
した因果関係ルールのうち、結論部の一致するものどう
しをリンクするルール検査部をさらに有することが望ま
しい。制御装置は、入力装置から入力された故障事象の
データを、前記故障事象データベースに格納する故障事
象獲得部をさらに有してもよい。
【0014】また、本発明のシステムは、表示画面を備
える出力装置をさらに有し、この表示画面は、故障現象
を表示する故障現象表示領域と、機器の構成要素を表示
する被疑箇所候補表示領域とを有し、ルール獲得部は、
事象データのうちの少なくとも一部を故障現象表示領域
に表示する手段と、構成要素データのうちの少なくとも
一部を被疑箇所候補表示領域に表示する手段と、故障事
象表示領域に表示された事象データのうちの任意の少な
くとも一つの指示の入力を受け付ける手段と、故障原因
候補表示領域に表示された構成要素データのうちの任意
の少なくとも一つの指示の入力を受け付ける手段とによ
り、故障事象と機器構成要素との関係を示す情報の入力
の受け付けを行うことが好ましい。
【0015】
【作用】本発明の因果関係生成方法および因果関係生成
システムでは、外部から入力された故障とその被疑箇所
に関する表面的な知識(すなわち、その結論部が大まか
な知識)を事象データベースに蓄積し、設計情報データ
ベースに保持された処理対象機器の構成要素の機能的関
係を示す情報を基に、その事象ルールベースに保持され
たルールの結論部である構成要素との機能的関係を有す
る構成要素を結論部とする故障因果関係ルールを生成
し、これを格納することにより故障因果関係ルールベー
スを構築する。
【0016】このようにすることにより、外部から入力
された表面的な故障知識に基づいて、より詳細な結論部
を有する故障因果関係ルールを、手作業を介することな
く生成することができる。
【0017】また、本発明の故障因果関係生成方法およ
びシステムでは、設計情報データベースに保持された処
理対象機器の構成要素データのうち、ルール獲得部の生
成したルールの結論部とされなかった構成要素のデータ
を検出し、該構成要素のデータを出力装置に出力して、
ルール獲得部に、故障事象データベースに保持された事
象データと、出力した構成要素のデータとの関係の入力
を受け付けさせるようにすることができる。ルールの作
成されなかった機器構成要素を出力することにより、ル
ールの抜けの可能性をユーザに警告し、注意を喚起でき
る。また、抜けていたルールの追加を受け付けることに
より、抜けのない事象ルールベースを得ることができ
る。
【0018】さらに、本発明の故障因果関係生成方法お
よびシステムでは、生成された因果関係ルールのうち、
結論部の一致するものどうしをリンクするようにするこ
とができる。このようにすれば、故障因果関係ルールベ
ースを使用して故障診断を行う際に、ルールの重複を容
易に知ることができる。また、リンクされたルールの下
位の階層のルール(結論部が重複したルールの結論部で
ある構成要素に含まれる構成要素であるルール)を重複
して生成せず、重複したルールの内のいずれか一つにつ
いてのみ下位の階層のルールを生成するようにすれば、
重複のために必要のないルールを生成しフォールト・ツ
リーを冗長にしてしまうことを回避できる。
【0019】なお、本発明の故障因果関係生成方法およ
びシステムでは、故障事象データベースとして、あらか
じめ構築されているものを用いてもよいが、入力装置か
ら入力された故障事象のデータを格納することによっ
て、故障事象データベースを新たに構築するようにして
もよい。このようにすれば、まだ故障事象が獲得されて
いない機器についても、故障因果関係を生成することが
できる。
【0020】本発明により生成される故障因果関係ルー
ルは、フォールト・ツリーとして表現できる構成を有し
ている。このフォールト・ツリーの第1階層(ルールの
仮定部)は故障の事象であり、第2階層以下の階層に
は、故障の被疑箇所から推定原因までの関係が記述され
る。具体的には、処理対象の機器を構成する回路、回路
を構成するブロック、ブロックの授受する信号、そのブ
ロックを構成する部品(信号の授受を行う部品および授
受に関係しない部品)が結論部として記述される。この
ように、部品の上位のルールの結論部に該部品の授受す
る信号を記述することにより、生成した故障因果関係ル
ールベースを使用して故障診断を行う際の、ユーザによ
る診断を容易にすることができる。ユーザが信号の授受
を検査することは比較的容易だからである。
【0021】また、本発明のシステムでは、ルール獲得
部による事象ルールベースの構築に際して、事象および
原因候補の入力受け付けを、メニュー表示からの選択を
受け付けることにより行うようにしてもよい。このよう
にすれば、使用者は、簡便、正確にルールの入力を行う
ことができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。 (システム構成)本実施例の故障因果関係生成システム
のハードウエア構成を図2に示す。本実施例のシステム
は、記憶装置1と制御装置2と入出力装置3とを有す
る。本実施例の制御装置2は、中央演算処理装置(CP
U)21と、主記憶装置22とを備える。また、本実施
例の故障因果関係生成システムの機能ブロック図を図1
に示す。
【0023】本実施例の故障因果関係生成システムは、
故障に関する事象の情報をデータベースに格納すること
による故障事象データベース4の構築と、故障の事象と
その原因と推定される箇所(被疑箇所)との関係をルー
ルベースに格納することによる事象ルールベース6の構
築と、事象ルールベース6に保持されたルールおよび設
計情報データベース5に保持された処理対象の構成要素
の機能的関係をもとに、故障の因果関係ルールを生成
し、格納することによる故障因果関係ルールベース11
の構築とを実行する機能を有するシステムである。な
お、本実施例の故障因果関係生成システムは、それぞ
れ、入出力装置3を介して受け付けられる開始指示に応
じて、故障事象データベース4の構築と、事象ルールベ
ース6および故障因果関係ルールベース11の構築との
処理を開始する。
【0024】A.入出力装置3 入出力装置3は、マウスおよびキーボードと表示画面を
備え、マウスまたはキーボードにより操作者からの入力
を受け付け、制御装置2に通知し、制御装置から送られ
た情報を表示画面に出力する。なお、入出力装置3のか
わりに、入力装置と出力装置を別々に備えてもよい。ま
た、本実施例の入出力装置は、表示画面に情報を表示す
ることにより出力を行なうが、例えば、印書など、他の
方法により出力を行なってもよい。さらに、マウスおよ
びキーボードの代わりに、他の入力手段を用いてもよ
い。
【0025】B.記憶装置1 記憶装置1には、故障事象データベース4と、設計情報
データベース5と、事象ルールベース6と、故障因果関
係ルールベース11とが備えられている。
【0026】(1)故障事象データベース4の構成 故障事象データベース4は、結果と原因の因果関係のう
ちの「結果」に相当する故障の事象を保持するデータベ
ースである。ここで、故障の事象とは、例えば、「電源
入らず」、「リモコン作動せず」といった、故障の具体
的な現象である。故障事象データベース4は、具体的な
故障現象の一覧表であるから、製品の種類毎に一種類あ
れば足り、機種や形式ごとに作り直す必要はない。
【0027】(2)設計情報データベース5の構成 設計情報データベース5は、因果関係のうちの「原因」
に相当する診断対象の機器の情報を保持するデータベー
スであり、あらかじめ構築されている。設計情報データ
ベース5は、回路属性データベースと、回路情報データ
ベースとを備える。
【0028】診断対象の機器は回路により構成され、回
路はブロック(機能的に区分けされた部品の集合)によ
り構成され、ブロックは部品により構成される。回路ご
とに、該回路に属するブロックが登録されているのが、
回路属性データベースであり、ブロックごとに、該ブロ
ックの授受する信号と該ブロックに属する主要部品とが
登録されているのが、回路情報データベースである。
【0029】回路属性データベースのデータ構成例を、
図5に模式的に示す。この回路属性データベース53
は、回路名格納領域530と、回路属性格納領域531
と、構成ブロック名格納領域532とを備える。回路名
格納領域530には、処理対象の機器を構成する回路の
名称が保持される。回路属性格納領域531は、回路名
称格納領域530に登録された回路名ごとに備えられ、
回路名ごとに、該回路名の示す回路の属性(どのような
作用を有する回路か、など)が登録される。構成ブロッ
ク名格納領域532も、回路名ごとに備えられ、回路名
ごとに、該回路名の示す回路に属する一以上のブロック
の名称が登録される。
【0030】回路情報データベースのデータ構成例を、
図4に模式的に示す。この回路情報データベース52
(図4(b)に図示)に保持される回路情報とは、部品
の機能的に区分けした集合であるブロックの、相互の関
係(授受される信号など)を示す情報である。ブロック
相互の関係は、ダイヤグラムで示すことができる。この
ダイヤグラムを、以下、ブロックダイヤグラムと呼ぶ。
図4(a)に、ブロックダイヤグラムの例を示す。この
ブロックダイヤグラムをから抽出された情報が、回路情
報データベース52に登録される。
【0031】回路情報データベース52は、ブロック名
格納領域41と、そのブロックの主要部品の名称格納領
域42と、そのブロックの出力する信号の種類(リンク
名)や電流の大きさなどの信号情報の格納領域43と、
該信号の授受の相手(リンク先)のブロック名の格納領
域44と、該リンク先の主部品名の格納領域45とを備
えるテーブルである。
【0032】例えば、図4(a)のブロックダイヤグラ
ムに示した例では、主要部品がJ001であるブロック
Aからは、主要部品がU001のブロックBへシグナル
1(Signal1)が、U002のブロックCへシグ
ナル2(Signal2)が出力される。従って、回路
情報データベース52には、ブロック名格納領域41に
「ブロックA」を保持し、主要部品名格納領域42に
「J001」を保持する列が2列保持される。一方の列
では、信号情報格納領域43には「Signal1」
が、リンク先ブロック名格納領域44には「ブロック
B」が、リンク先主部品名格納領域45には、「U00
1」が、それぞれ格納される。他方の列では、信号情報
格納領域43には「Signal2」が、リンク先ブロ
ック名格納領域44には「ブロックC」が、リンク先主
部品名格納領域45には、「U002」が、それぞれ格
納される。
【0033】(3)事象ルールベース6の構成 事象ルールベース6は、生成された故障因果関係ルール
(故障原因の被疑箇所であるブロック/回路と故障事象
との関係)を保持するルールベースである。事象ルール
ベース6のデータ構造を、図9に模式的に示す。事象ル
ールベース6は、故障事象を保持するための故障事象格
納領域61と、故障事象ごとに、該故障事象の原因候補
の登録されるブロック名/回路名格納領域62とを備え
る。各ブロック名/回路名格納領域62は、複数のブロ
ック名および/または回路名を保持することができる。
【0034】(4)故障因果関係ルールベース11 故障因果関係ルールベース11は、故障事象と、その原
因として推測される被疑箇所とが階層的に記述されたフ
ォールト・ツリー構造を有するルールベースである。本
実施例の故障因果関係ルールベース11に保持されるフ
ォールト・ツリーは、親から子への5つの階層からな
り、一つの親は、一以上の子を有する。一つの親の同一
階層内の子ノードには、優先順位が定められている。故
障因果関係ルールベース11の具体例を図7に示す。図
7において、C1〜C3は回路を、22〜51はブロッ
クを、IC0001、IC0002、IC0005、I
C0006、D971、Q25、およびQ971は部品
を、それぞれ示している。
【0035】第1階層(最上層)は故障事象が、第2階
層は事象ルールベースから得られる被疑箇所である回路
および/またはブロックが、それぞれ登録される。第2
階層のノードが回路であれば、回路属性データベース5
3の関係から該ノードの子(第3階層)は該回路を構成
するブロックである。
【0036】第2階層のノードがブロックであれば、次
に、そのブロックに授受する信号を調べる必要がある。
そこで、該ノードの子(第3階層)は、該ブロックの入
力信号および/または出力信号である。なお、ブロック
に入力信号および出力信号のいずれもなければ、該ノー
ドの子(第3階層)として、そのブロックを構成する部
品(本実施例では主要部品のみ)が登録される。
【0037】第3階層のノードがブロックの場合、該ブ
ロックに入力信号または出力信号があれば、該ノードの
子(第4階層)として、該ブロックの入力信号および/
または出力信号が登録される。該ブロックに入力信号お
よび出力信号のいずれもなければ、該ブロックのノード
の子(第4階層)として、該ブロックを構成する部品
(本実施例では主要部品のみ)のノードが登録される。
【0038】本実施例では、第3階層に登録されたブロ
ックが、第2階層に登録されたブロックと一致している
(すなわち、ブロックが重複している)場合には、第3
階層の該ブロックのノードの子として、第2階層の該ブ
ロックの登録されたノード(すなわち、第3階層のノー
ドの親ノードの兄弟)がリンクされる。
【0039】第3階層のノードがブロックの入出力信号
であれば、その子(第4階層)は検査対象(あるいは修
理対象)の部品である。第4階層のノードがブロックの
入出力信号であれば、この子(第5階層)は検査対象
(あるいは修理対象)の部品のノードである。
【0040】本実施例のフォールト・ツリーでは、各ノ
ードにはノード番号が付されている。一つの親の子孫で
あるノードのノード番号は、階層が下になるに従って大
きくなり、同一階層に属する子(兄弟)のノードに付さ
れたノード番号は、故障原因の推定における優先順位が
低いほど大きな番号となる。従って、本実施例により作
成される故障因果関係ルールベースを用いて故障原因を
推定する場合には、同一階層では、ノード番号の小さな
ノードから順に検索していけば、優先順位の高い原因か
ら順に検知することができる。
【0041】本実施例では、第2階層には回路のノード
とブロックのノードが混在することになるが、回路のノ
ードよりもブロックのノードの方が小さなノード番号が
付される。これは、回路よりもブロックの方がより具体
的に被疑箇所が推定されているからである。また、第3
階層または第4階層に登録される入出力信号では、同一
階層であれば、入力信号のノードの方が、出力信号のノ
ードよりも小さなノード番号が付される。出力信号に異
常がある場合の原因には、入力信号に異常があることも
含まれるからである。
【0042】本実施例では、故障因果関係ルールベース
11は、2種類のテーブルを有し、フォールト・ツリー
は、この2種類のテーブルにより実現される。各テーブ
ルのデータ構成例を図13に模式的に示す。
【0043】第1のテーブルは、文字列テーブル13a
であり、図13(a)に示すように、ノード番号(13
1として図示)ごとに、該ノード番号のノードに登録さ
れる文字列を保持する領域132を備える。すなわち、
本実施例の文字列テーブル13aは、各行に、その行の
行番号をノード番号とするノードに登録される文字列を
保持する文字列格納領域132を、それぞれ有する配列
構造をとっている。
【0044】第2のテーブルは、親子関係テーブル13
bであり、図13(b)に示すように、フォールト・ツ
リーを構成するノードごとに、該ノードのノード番号を
保持する領域134を備える。さらに、親子関係テーブ
ル13bには、領域134ごとに、該領域134に保持
されたノード番号の示すノードの親のノード番号を保持
する領域133と、領域134に保持された番号の示す
ノードの子の数を保持する領域135と、領域134に
保持された番号の示すノードの子のノード番号を保持す
る領域136とが備えられている。すなわち、親子関係
テーブル13bは、領域134に保持されたノード番号
が行番号と一致し、各行に領域133、135、136
を有する配列構造をとっている。なお、領域136は、
複数のノード番号を保持することができる。また、本実
施例では、親がない場合(すなわち、第1階層のノード
の場合)には、そのノードの親のノード番号は000と
する。
【0045】また、ここで親子関係テーブル13bは、
該ノードのノード番号を保持する領域134と、その親
のノード番号を保持する領域133のみを備えていても
よい。なぜなら、必要に応じて、同一の親のノード番号
を調べることによって、子のノードの数や子のノード番
号を得ることができるからである。
【0046】C.制御装置2 制御装置2は、図1に示すように、故障事象獲得部7
と、ルール獲得部8と、因果関係生成部9と、ルール検
査部10とを有する。なお、これらの各部7〜10は、
主記憶装置22上にあらかじめ保持されたインストラク
ションを、CPU21が実行することにより実現され
る。制御装置2による故障因果関係生成処理全体の流れ
を、図8に模式的に示す。またこの処理全体の流れ図を
図11に示す。
【0047】故障事象データベース4の構築を入出力装
置3を介して指示されると、制御装置2は、故障事象獲
得部7により故障事象データベース4を構築する(ステ
ップ110)。
【0048】因果関係ルールベース11の構築を入出力
装置3を介して指示されると、制御装置2は、処理対象
の機器に関する故障事象データベース4がすでに記憶装
置1に構築されていれば(ステップ111)、ルール獲
得部8により事象ルールベース6を構築し(ステップ1
12)、最後に因果関係生成部9により故障因果関係ル
ールベース11を構築する(ステップ113)。故障事
象データベース4がまだ記憶装置1に構築されていなけ
れば(ステップ110)、制御装置2は、故障事象がま
だ登録されていないことを入出力装置3に表示して(ス
テップ114)、処理を終了する。
【0049】図8に示すように、故障事象獲得部7は、
入出力装置3を介して故障に関する事象の入力を受け付
け、これを故障事象データベース4に格納して、データ
ベースを構築する。なお、故障事象データベース4は、
製品ごとに構築されていればよく、機種や形式ごとに作
成する必要はないので、すでに同じ製品についての故障
事象データベース4が存在している場合には、新たに故
障事象獲得部7により構築することなく、すでに存在し
ているものを用いればよい。
【0050】ルール獲得部8は、設計情報データベース
5(本実施例ではあらかじめ構築されている)に保持さ
れている設計情報と、故障事象データベース4に保持さ
れている故障事象のリストとを、入出力装置3に出力
し、表示された故障事象とブロックまたは部品との因果
関係についての入力を入出力装置3を介して受け付け、
これをif−then形式のルール(if部は仮定部
を、then部は結論部を表わす)として作成し、事象
ルールベース6に格納して、ルールベースを構築する。
【0051】因果関係生成部9は、設計情報データベー
ス5に保持された処理対象機器の構成要素の機能的関係
を示す情報(設計情報)と、事象ルールベース6に保持
された関係(故障原因の被疑箇所と故障事象との関係)
とを用いて、故障の因果関係ルールを生成し、これを故
障因果関係ルールベース11に格納する。
【0052】ルール検査部10は、if−thenルー
ルを獲得する際に、抜けや重複を防止するために、設計
情報に基づいて、ルール間の検査を行う。すなわち、ル
ール検査部10は、ルール獲得部による関係付けの際
に、抜けがないかどうか検査する。また、ルール検査部
10は、因果関係生成部9による因果関係ルールの生成
の際に、ルール間に重複がないかどうか検査する。
【0053】(1)故障事象獲得部7の処理 まず、本実施例の故障事象獲得部7による故障事象デー
タベース4の構築手段について述べる。上記入出力装置
3を介して受け付けられた開始指示により、故障事象登
録部7が起動される。故障事象登録部7は、故障事象の
内容の入力を入出力装置3を介して受け付ける。故障事
象獲得部7は、入力された事象を故障事象データベース
4に格納して、故障事象データベース4を構築する。
【0054】(2)ルール獲得部8の処理 ルール獲得部8の処理を、図6に概念的に示す。ルール
獲得部8の処理は、図6に示すように、入出力装置3を
介して入力された故障事象リスト4aの項目および回路
/ブロックリスト5aの項目の選択をもとに、if−t
henルール(if「故障事象」then「被疑箇所
(回路またはブロック)」)を作成し、これを事象ルー
ルベース6に格納するという処理である。
【0055】入出力装置3を介して、起動要求を受け付
けると、制御装置2は、ルール獲得部8を起動させる。
ルール獲得部8の処理の流れを図12に示す。
【0056】ルール獲得部8は、まず、故障事象データ
ベース4から読み出した故障の事象のリスト4aと、設
計情報データベース5から読み出した回路/ブロックリ
スト5a(回路属性データベース53の回路名格納領域
530に保持された回路名、および、構成ブロック名格
納領域532に保持された、該回路に属するブロック名
の一覧表)とを、入出力装置3に表示する(ステップ1
20)。これにより、操作者には、故障事象の項目と、
機器を構成する回路名およびブロック名とが提示され
る。このとき、回路/ブロックリスト5aの内容は、ブ
ロックダイヤグラムに再構築されて表示される。
【0057】図3に示す表示画面160は、故障現象を
表示する故障現象表示領域161と、機器の構成要素を
表示する故障原因候補表示領域162とを有する。ルー
ル獲得部8は、故障事象(図3では、A、B、C、D、
E、F、…として図示されている)の一覧表を故障現象
表示領域161に表示する。さらに、ルール獲得部8
は、回路名およびブロック名(図3では、ブロックA、
ブロックB、ブロックC、…として図示されている)の
ブロックダイヤグラムの一部を故障原因候補表示領域1
62に表示する。なお、一覧表は、領域161に表示し
きれないときは、入力された指示に応じて一部づつ順次
表示することにより全体を表示される。また、領域16
2に表示されるブロックダイヤグラムは、図4(b)に
示した回路情報データベース52から作成され、ノード
およびノード間の関係を表す線(リンク)からなる。ノ
ード内にはブロック名と主要部品名が、リンクを表す線
の上には信号名がそれぞれ表示される。つぎに、ルール
獲得部8は、入出力装置3のマウスを介して、故障事象
表示領域161のいずれかの位置と、故障原因候補表示
領域162のいずれかの位置との指示を受け付け、それ
らの位置に表示されたデータを、入力された故障事象お
よび故障原因(回路名/ブロック名)として受け付け
る。
【0058】つぎに、ルール獲得部8は、表示した故障
事象と回路名/ブロック名との関係付けの入力を受け付
け(ステップ121)、入力された情報が終了要求でな
ければ(ステップ122)、入力された情報をもとにi
f−thenルールを作成し、これを事象ルールベース
6に格納して(ステップ123)、処理をステップ12
1に戻す。
【0059】例えば、図6に示した例では、故障事象リ
スト4aから項目「電源入らず」601が選択され、被
疑箇所として、回路/ブロックリスト5aからブロック
B(602)が選択されると、これらの選択を入出力装
置3により通知されたルール獲得部8は、「if(電源
入らず)then(ブロックB)を点検せよ」というル
ール603を生成し、これを事象ルールベース6に格納
する。また、故障事象リスト4aから項目「選局操作で
きず」604が選択され、被疑箇所として、回路/ブロ
ックリスト5aからブロックC(605)が選択される
と、これらの選択を入出力装置3により通知されたルー
ル獲得部8は、「if(選局操作できず)then(ブ
ロックC)を点検せよ」というルール606を生成し、
これを事象ルールベース6に格納する。
【0060】また、ここでは「if(選局操作できず)
then(ブロックC)」というように、「点検せよ」
の文字列を除いたルールを格納し、因果関係生成部9で
ノードを作成する際に、文字列「点検せよ」を登録する
ようにしてもよい。
【0061】終了要求が入力されると(ステップ12
2)、ルール獲得部8は、ルール検査部10に抜け検査
処理を依頼する(ステップ124)。ルール検査部10
は、ルールが作成されなかったブロックを検出し、結果
をルール獲得部8に通知する。この通知を受けたルール
獲得部8は、ルールの作成されなかったブロックがなけ
れば(ステップ125)、そのまま制御を因果関係生成
部9に渡して処理を終了する。ルールの作成されなかっ
たブロックがあれば(ステップ125)、ルール獲得部
8は、該ブロックの名称を入出力装置3に表示させ、再
度選択を受け付ける(ステップ126)。本実施例で
は、このように、ルールの作成されなかったブロックを
操作者に提示することにより、操作者に注意を促して、
ルールの抜けを防ぐことができる。
【0062】ここで、選択が入力されれば(ステップ1
27)、ルール獲得部8は、処理をステップ123に戻
して、ルールを生成、格納した上、再度ステップ121
に処理を戻す。ステップ126において再度終了要求が
入力されれば(ステップ127)、ルール獲得部8は、
制御を因果関係生成部9に渡して処理を終了する。
【0063】(3)因果関係生成部9の処理 因果関係生成部9は、事象ルールベース6および設計情
報データベース5をもとに、故障因果関係ルールベース
11を構築する。因果関係生成部9の処理の流れを図1
0に示す。
【0064】まず、因果関係生成部9は、主記憶装置2
2内に、作業用の記憶領域(図示せず)を確保する(ス
テップ100)。該作業用領域は、故障因果関係ルール
ベース11の文字列テーブル13aと同様の構成を有す
る作業用文字列テーブル、および、故障因果関係ルール
ベース11の親子関係テーブル13bと同様の構成を有
する作業用親子関係テーブルを備える。
【0065】つぎに、因果関係生成部9は、上記作業用
領域を初期化したのち、事象ルールベース6から、処理
対象の故障事象を取りだし、該事象のノードを作成する
(ステップ101)。ここで事象のノードを作成すると
は、作業用文字列テーブルの開き領域に該事象を表わす
文字列を格納し、その領域の行番号(故障因果関係ルー
ルベース11の文字列テーブルでは、行番号がノード番
号になっている)と同じ行番号の、作業用親子関係テー
ブルの行の親番号格納領域133に000を格納する。
【0066】事象のノードを作成すると、因果関係生成
部9は、事象ルールベース6から、その事象をif部と
するルールのすべてについて、それぞれ、該ルールを読
み出し、そのthen部のノードを、直前のステップ1
01で作成したノード(第1階層)の子(第2階層のノ
ード)として作成する(ステップ102)。この際、因
果関係生成部9は、then部にブロックが登録されて
いるルールを、回路が登録されているルールよりも先に
処理する。このようにすることで、ブロックのノードの
ノード番号を、回路のノードのノード番号より小さくす
ることができる。なお、ここで、第2階層のノードの作
成は、つぎのようにして行われる。
【0067】すなわち、因果関係生成部9は、作業用文
字列テーブルの開き領域に読み出したルールのthen
部の文字列を格納し、その領域の行番号と同じ行番号
の、作業用親子関係テーブルの行の親番号格納領域13
3に直前のステップ101で作成したノードの行番号
(親のノードの登録された行の行番号。以下、親番号と
呼ぶ)を格納する。さらに、因果関係生成部9は、作業
用親子関係テーブルの、親番号の行の子数格納領域13
5に保持された値(初期値は0である)に1を足し、子
番号格納領域136に、作成した第2階層のノードの行
番号を格納する。
【0068】このようにして、第2階層のノードを作成
すると、因果関係生成部9は、回路処理(ステップ10
3)を実行する。回路処理の内容を図14に示す。
【0069】回路処理において、因果関係生成部9は、
まず、作業用文字列テーブルを参照し、最初に登録され
た回路について、その行番号を検出し、処理対象とする
(ステップ142)。なお、回路が登録されていなけれ
ば(ステップ141)、因果関係生成部9は、ステップ
148に処理を進めブロック処理を実行する。ここで、
作業用文字列テーブルに登録された文字列が、回路を示
すものか、ブロックを示すものかは、その文字列が、設
計情報データベース5の回路属性データベース53の回
路名格納領域530に登録されている回路名に一致する
かどうかにより判断される。
【0070】ステップ142で処理対象の回路を決定す
ると、因果関係生成部9は、処理対象の回路名が回路名
格納領域530に保持されている回路属性データベース
53の行の、構成ブロック名格納領域532を参照し、
処理対象の回路に属するブロックをひとつ読み込み、直
前のステップ142で処理対象として決定したノードの
子(第3階層のノード)として、そのブロックのノード
を作成する(ステップ143)。ここで第3階層のブロ
ックのノードの作成は、つぎのようにして行われる。
【0071】すなわち、因果関係生成部9は、作業用文
字列テーブルの開き領域に、読み出したブロックの名前
を格納し、その領域の行番号と同じ行番号の、作業用親
子関係テーブルの行の親番号格納領域133に直前のス
テップ142で処理対象として決定したノードの行番号
(親番号)を格納する。さらに、因果関係生成部9は、
作業用親子関係テーブルの、親番号の行の子数格納領域
135に保持された値(初期値は0である)に1を足
し、子番号格納領域136に、作成した第3階層のノー
ドの行番号を格納する。
【0072】つぎに、因果関係生成部9は、読み込んだ
ブロックの重複検査をルール検査部10に依頼する(ス
テップ144)。重複が検出された場合は(ステップ1
45)、ルール検査部10から重複する第2階層のノー
ド(すなわち、作業用文字列テーブルの文字列格納領域
に同じブロック名を保持するノード)の行番号が通知さ
れるので、因果関係生成部9は、この通知された行番号
を、ステップ143で作成した第3階層のブロックのノ
ードを示す作業用親子関係テーブルの行の子番号格納領
域136に格納し、子数格納領域135に、第2階層の
ノードであることを示す符号(本実施例ではEEE)を
格納する(ステップ146)。これにより、登録された
文字列の一致する第3階層のブロックのノードと、第2
階層のブロックのノードとがリンクされる。
【0073】また、通知された番号をステップ143で
作成した第3階層のブロックのノードを示す作業用親を
関係テーブルの行の自分の要素格納領域134に格納し
(すなわち、該領域に保持された番号を書き換え)、子
数格納領域135に第2階層のノードであることを示す
符号(本実施例ではEEE)を格納してもよい。
【0074】このようにして第3階層のブロックのノー
ドを作成すると、因果関係生成部9は、再度、処理対象
の回路名が回路名格納領域530に保持されている回路
属性データベース53の行の、構成ブロック名格納領域
532を参照し、未処理のブロックが登録されているか
どうか検査する(ステップ147)。未処理のブロック
が残っていれば、因果関係生成部9は、処理をステップ
143に戻し、ブロックのノード作成処理(ステップ1
43〜147)を繰り返す。これにより、処理対象の回
路に属するすべてのブロックについて、第3階層にノー
ドが作成される。
【0075】処理対象の回路に属するすべてのブロック
についてノードを作成すると、因果関係生成部9は、作
業用文字列テーブルを参照し、まだ未処理の回路が残っ
ているかどうか検査する(ステップ141)。未処理の
回路が残っていれば、因果関係生成部9は、すでに処理
したもののつぎに登録された回路について、ステップ1
42〜147の処理を繰り返す。未処理の回路が残って
いなければ、因果関係生成部9は、ブロック処理(ステ
ップ148)を実行する。
【0076】ブロック処理(ステップ148)の内容を
図15に示す。ブロック処理において、因果関係生成部
9は、まず、作業用文字列テーブルに最初に登録された
ブロックの行番号を検出し、処理対象とする(ステップ
1501)。ここで、因果関係生成部9は、作業用文字
列テーブルに登録された文字列が、設計情報データベー
ス5の回路情報データベース52のブロック名格納領域
41に登録されているブロック名に一致するかどうかに
より、該文字列がブロック名かどうかを判断する。
【0077】ステップ150で処理対象のブロックを決
定すると、因果関係生成部9は、作業用親子関係テーブ
ルの、処理対象のブロックの行の子数格納領域135に
「EEE」が保持されているかどうか検査する(ステッ
プ1502)。「EEE」が保持されていれば、該ノー
ドは第2階層のノードにすでにリンクされているので、
因果関係生成部9はそのブロックの処理を終了し、ステ
ップ1519に処理を進める。「EEE」が保持されて
いなければ、第2階層のノードにリンクされていないの
で、因果関係生成部9は処理対象のノードの子のノード
を作成処理(ステップ1503〜1518)を行う。
【0078】ステップ1503〜1507は入力信号に
ついてのノード作成処理である。因果関係生成部9は、
まず、回路情報データベース52から一行読み込み(ス
テップ1503)、リンク先ブロック名格納領域44に
処理対象のブロック名が保持されているかどうか検査す
る(ステップ1504)。
【0079】保持されていなければ、処理対象ブロック
への入力を行うブロックの行ではないということなの
で、因果関係生成部9は、入力信号のノード作成処理を
行わずに、ステップ1507に処理を進める。保持され
ていれば、処理対象ブロックへの入力を行うブロックの
行なので、因果関係生成部9は、その行の信号情報格納
領域43に保持されている信号について、処理対象のブ
ロックのノードの子(第3階層または第4階層のノー
ド)としてその信号のノードを作成する(ステップ15
05)。ここで、ノードの作成は、つぎのようにして行
われる。
【0080】まず、因果関係生成部9は、処理中の行に
登録された信号名(信号名格納領域43に保持されてい
る)と、出力元のブロック名(ブロック名格納領域41
に保持されている)とを用いて、例えば、「ブロックA
からの信号Signal1がない」というように文字列
を作成して、作業用文字列テーブルの開き領域に格納
し、その領域の行番号と同じ行番号の、作業用親子関係
テーブルの行の親番号格納領域133に、処理対象のブ
ロックのノードの行番号(親番号)を格納する。つぎ
に、因果関係生成部9は、作業用親子関係テーブルの、
親番号の行の子数格納領域135に保持された値(初期
値は0である)に1を足し、子番号格納領域136に、
作成した信号のノードの行番号を格納する。
【0081】入力信号のノードを作成すると、因果関係
生成部9は、さらにその子(第4階層または第5階層)
として部品のノードを作成し(ステップ1506)、処
理をステップ1507に進める。このときの部品ノード
の作成は、つぎのようにして行われる。
【0082】因果関係生成部9は、処理中の行に登録さ
れたリンク先主要部品名(リンク先主要部品名格納領域
45に保持されている)を用いて、例えば、「U001
を調べなさい」というように文字列を作成して、作業用
文字列テーブルの開き領域に格納し、その領域の行番号
と同じ行番号の、作業用親子関係テーブルの行の親番号
格納領域133に、直前のステップ1505で作成した
入力信号のノードの行番号(親番号)を格納する。つぎ
に、因果関係生成部9は、作業用親子関係テーブルの、
親番号の行の子数格納領域135に保持された値(初期
値は0である)に1を足し、子番号格納領域136に、
作成した信号のノードの行番号を格納する。
【0083】なお、本実施例では、部品のノードの文字
列として、部品名に付加する文字列(例えば「を調べな
さい」)の入力を受け付け、入力された文字列を用いて
部品のノードの文字列を作成する。
【0084】ステップ1507では、因果関係生成部9
は、回路情報データベース52のすべての行を処理した
かどうか検査する。因果関係生成部9は、まだ処理して
いない行があれば、ステップ1503に処理を戻し、未
処理の行についてステップ1503〜1507の処理を
繰り返す。すべての行が処理されていれば、因果関係生
成部9は、処理をステップ1508に進める。これによ
り、処理対象のブロックの登録されたすべての入力信号
について、入力信号のノードおよび原因として推定され
る部品のノードが作成される。
【0085】ステップ1508〜1513は出力信号に
ついてのノード作成処理である。まず、因果関係生成部
9は、回路情報データベース52から一行読み込み(ス
テップ1508)、ブロック名格納領域41に処理対象
のブロック名が保持されているかどうか検査する(ステ
ップ1509)。
【0086】保持されていなければ、処理対象ブロック
の行ではないということなので、因果関係生成部9は、
出力信号のノード作成処理を行わずに、ステップ151
3に処理を進める。保持されていれば、処理対象ブロッ
クの行なので、因果関係生成部9は、その行の信号情報
格納領域43に信号情報が保持されているかどうか検査
する(ステップ1510)。
【0087】保持されていなければ、出力信号の登録さ
れた行ではないということなので、因果関係生成部9
は、出力信号のノード作成処理を行わずに、ステップ1
513に処理を進める。保持されていれば、出力信号の
登録された行なので、因果関係生成部9は、保持されて
いる信号について、処理対象のブロックのノードの子
(第3階層または第4階層のノード)としてその信号の
ノードを作成する(ステップ1511)。ここで、信号
のノードの作成は、つぎのようにして行われる。
【0088】まず、因果関係生成部9は、処理中の行の
信号名(信号名格納領域43に保持されている)と、出
力先のブロック名(リンク先ブロック名格納領域44に
保持されている)とを用いて、例えば、「ブロックBま
での信号Signal1がない」というように文字列を
作成して、作業用文字列テーブルの開き領域に格納し、
その領域の行番号と同じ行番号の、作業用親子関係テー
ブルの行の親番号格納領域133に、処理対象のブロッ
クのノードの行番号(親番号)を格納する。つぎに、因
果関係生成部9は、作業用親子関係テーブルの、親番号
の行の子数格納領域135に保持された値(初期値は0
である)に1を足し、子番号格納領域136に、作成し
た信号のノードの行番号を格納する。
【0089】出力信号のノードを作成すると、因果関係
生成部9は、さらにその子(第4階層または第5階層)
として部品のノードを作成し(ステップ1512)、処
理をステップ1513に進める。このときの部品ノード
の作成は、つぎのようにして行われる。
【0090】まず、因果関係生成部9は、処理中の行に
登録された主要部品名(主要部品名格納領域42に保持
されている)を用いて、例えば、「J001を調べなさ
い」というように文字列を作成して、作業用文字列テー
ブルの開き領域に格納し、その領域の行番号と同じ行番
号の、作業用親子関係テーブルの行の親番号格納領域1
33に、直前のステップ1511において作成した出力
信号のノードの行番号(親番号)を格納する。つぎに、
因果関係生成部9は、作業用親子関係テーブルの、親番
号の行の子数格納領域135に保持された値に1を足
し、子番号格納領域136に、作成した信号のノードの
行番号を格納する。なお、上述の入力信号の場合と同
様、部品名に付加する文字列として入力された文字列が
用いられる。
【0091】ステップ1513では、因果関係生成部9
は、回路情報データベース52のすべての行を処理した
かどうか検査する。因果関係生成部9は、まだ処理して
いない行があれば、ステップ1508に処理を戻し、未
処理の行についてステップ1508〜1513の処理を
繰り返す。すべての行が処理されていれば、因果関係生
成部9は、処理をステップ1514に進める。これによ
り、処理対象のブロックの登録されたすべての出力信号
について、出力信号のノードおよび原因として推定され
る部品のノードが作成される。
【0092】ステップ1514〜1518は入力信号お
よび出力信号のいずれにもかかわりない部品のノード作
成処理である。まず、因果関係生成部9は、回路情報デ
ータベース52から一行読み込み(ステップ151
4)、ブロック名格納領域41に処理対象のブロック名
が保持されているかどうか検査する(ステップ151
5)。
【0093】保持されていなければ、処理対象ブロック
の行ではないということなので、因果関係生成部9は、
部品のノード作成処理を行わずに、ステップ1518に
処理を進める。保持されていれば、処理対象ブロックの
行なので、因果関係生成部9は、その行の信号情報格納
領域43に信号情報が保持されているかどうか検査する
(ステップ1516)。
【0094】保持されていれば、出力信号の登録された
行なので、因果関係生成部9は、部品のノード作成処理
を行わずに、ステップ1518に処理を進める。保持さ
れていなければ、出力信号の登録されていない行なの
で、因果関係生成部9は、処理対象のブロックのノード
の子(第3階層または第4階層のノード)としてその行
に登録された部品のノードを作成し(ステップ151
7)、処理をステップ1518に進める。ここで、信号
のノードの作成は、つぎのようにして行われる。
【0095】まず、因果関係生成部9は、処理中の行に
登録された主要部品名(主要部品名格納領域42に保持
されている)を用いて、例えば、「J002を調べなさ
い」というように文字列を作成して、作業用文字列テー
ブルの開き領域に格納し、その領域の行番号と同じ行番
号の、作業用親子関係テーブルの行の親番号格納領域1
33に、処理対象のブロックのノードの行番号(親番
号)を格納する。つぎに、因果関係生成部9は、作業用
親子関係テーブルの、親番号の行の子数格納領域135
に保持された値(初期値は0である)に1を足し、子番
号格納領域136に、作成した信号のノードの行番号を
格納する。
【0096】ステップ1518では、因果関係生成部9
は、回路情報データベース52のすべての行を処理した
かどうか検査する。因果関係生成部9は、まだ処理して
いない行があれば、ステップ1514に処理を戻し、未
処理の行についてステップ1514〜1518の処理を
繰り返す。すべての行が処理されていれば、因果関係生
成部9は、処理をステップ1519に進める。これによ
り、処理対象のブロックの登録された信号にかかわりの
ない部品のノードが作成される。
【0097】以上のステップ1503〜1518によ
り、処理対象のブロックについて、その子孫のノードの
作成が完了すると、因果関係生成部9は、作業用文字列
テーブルに未処理のブロックが登録されているかどうか
検査する(ステップ1519)。登録されていれば、因
果関係生成部9は、最後に処理したブロックのつぎに登
録されたブロックについて、ステップ1501〜151
9を繰り返す。作業用文字列テーブルに登録されたすべ
てのブロックが処理済みであれば、因果関係生成部は、
ブロック処理を終了する。
【0098】このようにしてブロック処理を終了する
と、因果関係生成部9は、回路処理を終了する。
【0099】回路処理を終了した因果関係生成部9は、
作業用文字列テーブルおよび作業用親子関係テーブルの
行を、階層が下になるほど大きな行番号になるように並
べ替え、並べ替え後のテーブルについて行番号を昇順に
付け直し、付け直し後の行番号をノード番号として、ノ
ード番号格納領域134を更新する(ステップ10
4)。なお、並べ替えに際しては、同一の親の同一階層
内の子の間では登録された順番が保持され、変更されな
いようにする。このようにして、ひとつの故障事象につ
いてのフォールト・ツリーを完成した因果関係生成部9
は、作業用文字列テーブルおよび作業用親子関係テーブ
ルの内容を、故障因果関係ルールベース11に格納する
(ステップ105)。
【0100】なお、このとき、上記の2つのテーブルの
内容からフォールト・ツリーを再現し、入出力装置3に
表示して、修正の有無および修正内容を受け付け、受け
付けた修正内容に応じて、2つのテーブルの内容を変更
するようにしてもよい。
【0101】最後に、因果関係生成部9は、事象ルール
ベース6を参照して、すべての事象を処理したかどうか
検査し(ステップ106)、未処理の事象が残っていれ
ば、処理をステップ101に戻してフォールト・ツリー
の作成処理を繰返し、事象ルールベース6に登録された
すべての故障事象が処理されていれば、ステップ100
で確保した作業領域を開放して、処理を終了する(ステ
ップ107)。
【0102】(4)ルール検査部10の処理 ルール検査部10は、要求に応じて、ルールの抜けまた
は重複を検査する。まず、抜けの検査について説明す
る。ルール獲得部8からの抜け検査要求(ステップ12
4)を受け付けると、ルール検査部10は、事象ルール
ベース6を参照して、回路情報データベース52のブロ
ック名格納領域41に登録されたすべてのブロックにつ
いて、ルールが格納されているかどうか検査する。ルー
ルが事象ルールベース6に保持されていないブロックを
検出すると、ルール検査部10は、これをすべてルール
獲得部8に通知する。また、ルール検査部10は、ルー
ルのないブロックが存在しなかった場合は、その旨をル
ール獲得部8に通知する。
【0103】つぎに、重複検査について説明する。因果
関係生成部9からの重複検査の要求を受け取ったルール
検査部10は、まず、検査を指示されたブロック名が、
検査対象のツリーの第2階層にすでに登録されているか
どうか検査し、検査結果を因果関係生成部9へ通知す
る。すなわち、検査対象として指示されたブロックと重
複するブロックが第2階層に存在していれば該第2階層
のノードの位置を、存在していなければ重複しないこと
を、因果関係生成部9へそれぞれ通知する。
【0104】D.本実施例の効果 以上のように、本実施例によれば、対象機器の設計情
報、および、入力された表面的なルール(故障知識)に
もとづいて、機器構成全体に渡る故障の因果関係を表現
した故障因果関係ルールベース11を得ることができ
る。
【0105】また、本実施例では、機器の構成要素の知
識に基づいて、入力された故障知識の抜けを検査するた
め、容易に品質にバラツキのない因果関係ルールを構築
することができる。
【0106】さらに、本実施例によれば、因果関係ルー
ルを各事象ごとに個々に構築しているため、ルールの追
加・修正が容易な故障因果関係ルールベース11を得る
ことができる。また、本実施例では、故障因果関係ルー
ルべース11上のルールに重複がある場合には、重複す
る最も上の層のノードをリンクすることにより、重複し
たルールが格納されることを回避する。
【0107】従って、本実施例のシステムは、従来の方
法では多大な付加となっていた故障の因果関係を表す樹
木を体系化する時間と工数を削減し、実用的かつ作業性
のよい故障因果関係生成システムである。本システムに
より、故障診断エキスパートシステム開発コストの大幅
な低減を図ることができる。
【0108】なお、本実施例のシステムにより構築され
る故障因果関係のフォールト・ツリーは、結論部の階層
構造が保証されているので、構築後の修正が容易である
という利点がある。
【0109】
【発明の効果】本発明によれば、故障に関する複雑な因
果関係を並列に思考することを必要とせず、断片的な故
障修理に関する知識を抽出することによって、容易かつ
効率的に信頼性のある故障の因果関係ルールベースを構
築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 故障因果関係生成システムの機能ブロック図
である。
【図2】 故障因果関係生成システムのハードウエア構
成図である。
【図3】 ルール獲得部の表示する画面を示す説明図で
ある。
【図4】 回路情報データベースのデータ構成例を示す
説明図である。
【図5】 回路属性データベースの例を示す説明図であ
る。
【図6】 ルール獲得部の処理を示す説明図である。
【図7】 故障因果関係ルールベースに保持されるフォ
ールト・ツリーの具体例を示す説明図である。
【図8】 処理の全体の流れを示す説明図である。
【図9】 事象ルールベースのデータ構造を示す模式図
である。
【図10】 因果関係生成部の処理を示す流れ図であ
る。
【図11】 制御装置の処理全体の流れを示す流れ図で
ある。
【図12】 ルール獲得部の処理を示す流れ図である。
【図13】 故障因果関係ルールベースを構成するテー
ブルの具体例を示す模式図である。
【図14】 回路処理を示す流れ図である。
【図15】 ブロック処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
1…記憶装置、 2…制御装置、 3…入出力装置、
4…故障事象データベース、 5…設計情報データベー
ス、 6…事象ルールベース、 7…故障事象獲得部、
8…ルール獲得部、 9…因果関係生成部、 10…
ルール検査部、11…故障因果関係ルールベース、 4
1…故障現象データベース、 42…確認内容データベ
ース、 43…点検内容データベース、 51…部品属
性データベース、 52…回路情報データベース、 5
3…回路属性データベース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 真紀子 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記憶装置と、制御装置と、入力装置とを有
    し、 上記記憶装置は、 処理対象機器の故障の事象データを保持する故障事象デ
    ータベースと、 処理対象機器の構成要素の機能的関係を示す情報が保持
    されている設計情報データベースと、 上記入力装置を介して入力された故障事象と処理対象機
    器の構成要素との関係を保持するための事象ルールベー
    スと、 生成した故障因果関係を保持するための故障因果関係ル
    ールベースとを有し、 上記制御装置は、 上記故障事象データベースに保持された事象データと、
    上記設計情報データベースに保持された処理対象機器の
    構成要素のデータとの関係を示す情報の入力を、上記入
    力装置を介して受け付け、上記事象データを仮定部と
    し、上記構成要素データを結論部とするルールを生成し
    て、上記事象ルールベースに格納するルール獲得部と、 上記設計情報データベースに保持された処理対象機器の
    構成要素の機能的関係と、上記事象ルールベースに保持
    されたルールとを基に、該事象ルールベースに保持され
    たルールの結論部である構成要素との機能的関係を有す
    る構成要素を結論部とする故障因果関係ルールを生成
    し、上記故障因果関係ルールベースに格納する因果関係
    生成部とを備えることを特徴とする故障因果関係生成シ
    ステム。
  2. 【請求項2】請求項1において、 出力装置をさらに有し、 前記制御装置は、 前記設計情報データベースに保持された処理対象機器の
    構成要素データのうち、前記ルール獲得部の生成したル
    ールの結論部とされなかった構成要素のデータを検出
    し、該構成要素のデータのうちの少なくとも一部を上記
    出力装置に出力する手段と、 上記ルール獲得部に、上記故障事象データベースに保持
    された事象データと、上記出力した構成要素のデータと
    の関係の入力を、上記入力装置を介して受け付けさせる
    手段とを有するルール検査部をさらに備えることを特徴
    とする故障因果関係生成システム。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記制御装置は、 前記因果関係生成部の生成した因果関係ルールのうち、
    結論部の一致するものどうしをリンクするルール検査部
    をさらに有することを特徴とする故障因果関係生成シス
    テム。
  4. 【請求項4】請求項1において、 前記制御装置は、 前記入力装置から入力された故障事象のデータを、前記
    故障事象データベースに格納する故障事象獲得部をさら
    に有することを特徴とする故障因果関係生成システム。
  5. 【請求項5】請求項1において、 前記設計情報データベースに保持された構成要素のデー
    タは、処理対象の機器を構成する回路と、該回路を構成
    するブロックと、該ブロックの授受する信号と、該ブロ
    ックを構成する部品とを備え、 前記事象ルールベースに保持されるルールの結論部は、
    処理対象の機器を構成する回路または該回路を構成する
    ブロックであり、 前記故障因果関係ルールベースに保持される因果関係ル
    ールの結論部は、処理対象の機器を構成する回路、該回
    路を構成するブロック、該ブロックの授受する信号、ま
    たは該ブロックを構成する部品であることを特徴とする
    故障因果関係生成システム。
  6. 【請求項6】請求項1において、 表示画面を備える出力装置をさらに有し、 上記表示画面は、故障現象を表示する故障現象表示領域
    と、機器の構成要素を表示する故障原因候補表示領域と
    を有し、 前記ルール獲得部は、 前記事象データのうちの少なくとも一部を上記故障現象
    表示領域に表示する手段と、 前記構成要素データのうちの少なくとも一部を上記故障
    原因候補表示領域に表示する手段と、 上記故障事象表示領域に表示された事象データのうちの
    任意の少なくとも一つの指示の入力を受け付ける手段
    と、 上記故障原因候補表示領域に表示された構成要素データ
    のうちの任意の少なくとも一つの指示の入力を受け付け
    る手段とにより、 前記事象データと、構成要素のデータとの関係を示す情
    報の入力の受け付けを行うことを特徴とする故障因果関
    係生成システム。
  7. 【請求項7】処理対象機器の故障の事象データを保持す
    る故障事象データベースと、 処理対象機器の構成要素の機能的関係を示す情報を保持
    する設計情報データベースとを有する故障因果関係生成
    システムにおける故障因果関係ルールの生成方法であっ
    て、 上記故障事象データベースに保持された事象データと、
    上記設計情報データベースに保持された処理対象機器の
    構成要素のデータとの関係を示す情報の入力を受け付
    け、上記事象データを仮定部とし、上記構成要素データ
    を結論部とするルールを生成して、事象ルールベースを
    構築する事象ルールベース構築ステップと、 上記設計情報データベースに保持された処理対象機器の
    構成要素の機能的関係を示す情報と、上記事象ルールベ
    ースに保持されたルールとを基に、該事象ルールベース
    に保持されたルールの結論部である構成要素との機能的
    関係を有する構成要素を結論部とする故障因果関係ルー
    ルを生成し、故障因果関係ルールベースを構築する故障
    因果関係ルールベース構築ステップとを備えることを特
    徴とする故障因果関係生成方法。
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