JP2000259636A - グラフ構造検査システム - Google Patents

グラフ構造検査システム

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JP2000259636A
JP2000259636A JP11058673A JP5867399A JP2000259636A JP 2000259636 A JP2000259636 A JP 2000259636A JP 11058673 A JP11058673 A JP 11058673A JP 5867399 A JP5867399 A JP 5867399A JP 2000259636 A JP2000259636 A JP 2000259636A
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Toshiyuki Sakuma
敏行 佐久間
Atsushi Kubota
敦之 窪田
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データの接続関係を効率よく検査し、その接続
関係の論理的重複・矛盾をユーザに容易に認識させる。 【解決手段】グラフの要素とその接続関係とを表現した
マトリクスを保持するためのマトリクス記憶部700
と、あらかじめ定められたパターンの基準マトリクスを
保持する知識ベース103と、マトリクス記憶部700
に保持されたマトリクスにおけるデータのパターンか
ら、基準マトリクスと一致するパターンを検出するパタ
ーン照合部203と、検出結果を出力するアラーム出力
部204とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はグラフ構造の接続関
係を検査する技術に係り、特に、故障診断システムある
いは品質機能展開支援システムなどの知識構造の精度を
認識させるグラフ構造の検査システム、検査方法、およ
び、該検査方法を実現するためのプログラムを保持する
記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、問題解決への着眼点を得るための
方法、または、言語データを整理する手法として、マト
リクス図法、連関図法、系統図法、親和図法などのいわ
ゆる「新QC(Quality Control)7つ道具」が提案さ
れている。
【0003】また、特開平3-137518号公報、特
開平3-154846号公報および特開平3-15484
7号公報では、故障現象とそれを引き起こす原因との関
係などを示すフォールトツリーを用いて、質問と回答と
の選択を対話形式で受け付けることにより、故障原因を
一つに絞り込むとともに、その故障の修復項目を表示
し、また、使用された回答の状態が生じる確率が高くな
るように学習する故障診断装置が紹介されている。
【0004】さらに、特開平3-108030号公報で
は、専門家の知識に原因候補条件を付加して知識ベース
に格納し、因果連鎖木を辿って故障の原因を探索する際
に、それまで辿ってきた原因候補条件の事象に基づいて
探索の分岐判断を行う故障診断エキスパートシステムが
紹介されている。
【0005】また、特開平6-309172号公報で
は、機器の故障診断・修繕に関する知識ベースを用いて
推論するとともに、推論失敗時にはその推論結果に事例
データベースからキーワード検索した結果を付加して新
たな知識を生成する知識ベース装置が紹介されている。
なお、この装置には、事例データが多くなった場合には
事例データをルール知識に変換して知識ベースに登録す
る手段が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一般にQC活動は複数
の人員からなるグループで行うため、新QC7つ道具は
グループで使用することが多く、グループの人数が増加
すると必然的にデータ量も多くなる。新QC7つ道具は
問題解決への着眼点を得たり、言語データを整理したり
するには優れているが、データ量が多くなるほど、言語
データ間の接続関係が複雑になるため、その論理的重複
・矛盾を認識することが困難になる。これは、上述の従
来技術の場合も同様である。従来のツリー構造を用いた
技術では、ツリー構造が大きくなるほど、頂点間の接続
関係の論理的重複・矛盾を認識することが困難になり、
検査に膨大な時間がかかってしまう。なお、このような
検査を行わない場合、必要以上に大きいツリー(グラ
フ)構造になってしまう。
【0007】そこで、本発明は、データ(特に言語デー
タ)間の接続関係を効率よく検査し、その接続関係の論
理的重複・矛盾をユーザに容易に認識させることのでき
る検査システムおよび検査方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、複数の頂点と、該頂点のうちの親頂点
から子頂点への接続関係を表す辺とを備えるグラフの構
造を検査する方法であって、グラフの要素およびその接
続関係表現したマトリクスにおけるデータのパターンか
ら、あらかじめ定められたパターンと一致するパターン
を検出するパターン照合ステップと、検出した結果を出
力するアラーム出力ステップとを備えるグラフ構造検査
方法が提供される。
【0009】また、本発明では、この本発明のグラフ構
造検査方法を実現するためのプログラムをあらかじめ保
持することを特徴とする機械読み取り可能な記録媒体が
提供される。本発明の記録媒体としては、例えば、フロ
ッピーディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、磁気テ
ープなどが挙げられ、その形態は特に限定されるもので
はない。
【0010】さらに本発明では、上述のグラフ構造検査
方法を実現するシステムが提供される。すなわち、本発
明では、複数の頂点と、該頂点のうちの親頂点から子頂
点への接続関係を表す辺とを備えるグラフの構造を検査
するシステムであって、グラフの要素およびその接続関
係を表現したマトリクスを保持するためのマトリクス記
憶部と、あらかじめ定められたパターンでデータを保持
するセル群からなる基準マトリクスを保持する知識ベー
スと、マトリクス記憶部に保持されたマトリクスにおけ
るデータのパターンから、基準マトリクスにおけるデー
タのパターンと一致するパターンを検出するパターン照
合部と、検出した結果を出力するアラーム出力部とを備
えることを特徴とするグラフ構造検査システムが提供さ
れる。
【0011】なお、マトリクスは、例えば配列など、親
頂点および子頂点ごとに、該親頂点から該子頂点への辺
の数に応じたデータを保持するためのセルを備えるデー
タ構造とすることができる。
【0012】また、知識ベースは、往復サイクルパター
ンまたは循環サイクルパターンの基準マトリクスを少な
くとも保持することが望ましい。このようなパターンを
備えることにより、従来検出ために煩雑な処理を必要と
したこれらのパターンを、簡便かつ容易に検出すること
ができる。なお、パターン照合部は、これらのパターン
だけでなく、切断、孤立、ループおよび重複の少なくと
もいずれかの状態を検出する手段を備えることが望まし
い。
【0013】さらに、本発明のシステムは、マトリクス
の変更の指示の入力を受け付け、該入力された指示に応
じて、マトリクス記憶部に保持されたマトリクスを変更
するパターン変更部を備えることが望ましい。このよう
にすれば、ユーザは、アラーム出力部の出力内容に応じ
て、適宜マトリクスを変更することで、容易に重複や矛
盾のないグラフ構造を作成することができる。
【0014】なお、本発明のグラフ構造検査システム
は、グラフを構成する要素および接続関係の情報を保持
するためのデータベースと、グラフを構成する要素およ
び接続関係の入力を受け付けて、データベースへ登録す
るデータベース登録部と、データベースの保持する情報
を基にマトリクスを作成してマトリクス記憶部700へ
格納するマトリクス作成部と、マトリクス記憶部に保持
されたマトリクスを基に、データベースの保持する情報
を更新するデータベース更新部と、データベースまたは
マトリクス記憶部の保持する情報を基に、グラフを作成
して出力するグラフ出力部とを、必要に応じて適宜備え
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、フォールトツリー形のグ
ラフ構造におけるデータの整合性検査を例にとって、本
発明の実施例を説明する。
【0016】A.システム構成 (1)ハードウエア構成 本実施例のグラフ構造検査システム100は、図1に示
すように、入力装置105と、出力装置104と、外部
記憶装置106と、解析ステーション101とを備える
情報処理装置である。
【0017】解析ステーション101は、入出力(I/
O)インタフェース1011と、中央演算処理装置(C
PU)1012と、メモリ1013とを備える。出力装
置104は、データベース102に基づいたマトリクス
やフォールトツリーなどを出力するための装置であり、
表示画面を備える。入力装置105は、当該出力装置1
04に出力されたマトリクスの要素・セルおよびフォー
ルトツリーにおける頂点・辺の選択や、それらの内容の
変更指示などの入力を受け付けるための装置であり、キ
ーボードおよびマウスを備える。解析ステーション10
1は、入出力インタフェース1011を介してこれら出
力装置104および入力装置105に接続されている。
また、CPUは外部記憶装置106に接続されている。
【0018】(2)機能構成 外部記憶装置106は、図1および図2に示すように、
データベース102と、知識ベース103とを備える。
データベース102は、製品の故障現象と当該故障現象
に対する原因や対策方法などと、それらを結びつける接
続情報などとを保持するための記憶領域である。また、
知識ベース103は、アラームを出力するためのパター
ンをあらかじめ保持する記憶領域である。
【0019】解析ステーション101は、図2に示すよ
うに、データベース102のレコードを集計するレコー
ド集計部201と、その集計結果をマトリクス形状に出
力するマトリクス作成部202と、マトリクスの表示パ
ターンの中から知識ベース102に格納されているアラ
ームパターンと同じものを抽出するパターン照合部20
3と、照合結果に応じてアラームを出力するアラーム出
力部204と、マトリクスのパターンを変更するパター
ン変更部205と、その変更に応じてデータベース10
2を更新するデータベース更新部206と、データベー
ス102に基づいてフォールトツリーなどのグラフ構造
を出力装置104に出力させるグラフ出力部207と、
データベース102へデータを登録するためのデータベ
ース登録部208と、マトリクスを保持するためのマト
リクス記憶部700とを有している。
【0020】なお、本実施例では、マトリクス記憶部7
00はメモリ1013に確保された記憶領域である。ま
た、解析ステーションを構成する各部201〜208
は、外部記憶装置106にあらかじめ保持され、メモリ
1013に読み込まれたプログラムをCPU1012が
実行することにより実現される。しかし、本発明はこの
ような汎用情報処理装置とソフトウエアとによる実現方
法に限定されるものではない。例えば、以下に説明する
各部の処理を行うハードワイヤードロジックを含むハー
ドウエアや、このようなハードウエアと、あらかじめプ
ログラムされた汎用情報処理装置により実現してもよ
い。
【0021】B.データ構造 (1)データベース データベース102のテーブル構造を図3に示す。デー
タベース102は、この図3に示すように、頂点テーブ
ル301と接続テーブル302と照合結果テーブル30
3とを備える。
【0022】頂点テーブル301は、フォールトツリー
における頂点の中身を登録するための頂点フィールド3
04を、頂点に付された頂点番号ごとに備える。なお、
頂点の中身とは、例えば、故障現象、調査項目、故障原
因、対策方法などである。
【0023】接続テーブル302には、辺のレコードご
とに、その辺により表される接続関係を示す情報を保持
するための子頂点フィールド306および親頂点フィー
ルド307と、レコード順に付された辺番号を保持する
ための辺番号フィールド305とを備える。
【0024】照合結果テーブル303は、アラームパタ
ーン名を保持するためのアラームパターン名フィールド
308と、該フィールド308ごとに設けられた一つ以
上の接続状態フィールド309とを備える。これらのフ
ィールド308,309への情報の格納は、パターン照
合後に行われる。なお、接続状態フィールド309に
は、辺番号フィールド305または頂点フィールド30
4の内容などが記載される。
【0025】ここで、グラフ(すなわち、ここで用いて
いる例ではフォールトツリー)の基本構造について、図
4を用いて説明しておく。なお、ここでは、頂点を四角
形で示し、親頂点402から子頂点401への関連付け
を示す辺403を矢印で示す。子頂点401はデータベ
ース102の子頂点フィールド306の一つの要素(=
データ)である。また、親頂点402はその子頂点フィ
ールド306と同じレコードの親頂点フィールド307
の要素である。辺403はその子頂点フィールド306
と同じレコードの辺番号フィールド305の要素であ
る。
【0026】(2)知識ベース 知識ベース103には、抽出対象のデータパターンがマ
トリクス(基準マトリクスと呼ぶ)の形で登録されてい
る。なお、本実施例では、基準マトリクスは配列として
保持されるが、本発明はこれには限られず、他のデータ
形式により保持されてもよい。
【0027】本実施例においてあらかじめ知識ベース1
03に登録されている基準パターンを、図9および図1
0を用いて説明する。なお、図9および図10におい
て、セルに付されたハッチングは、そのセルが「0」以
外の値を保持する「ON」の状態であることを表し、白
抜きのセルは保持するデータが「0」である「OFF」
の状態である。
【0028】フォールトツリーにおいて、A→B→Aの
ように同じ要素どうしの間に一つ別の要素が挟まってい
るパターンを、ここでは往復サイクルパターンと呼ぶ。
このようなパターンをマトリクスで表現した例を図9に
示す。なお、マトリクスの行、列はそれぞれ親頂点、子
頂点を表し、各セルの「ON」および「OFF」はその
行の表す頂点を親頂点とし、その列の表す頂点を子頂点
とする辺の有無を表す。
【0029】一方、A→B→C→Aのように同一要素の
間に二つ以上の別の要素が挟まっているパターンを、こ
こでは循環サイクルパターンと呼ぶ。このようなパター
ンをマトリクスで表現した例を図10に示す。パターン
1001およびパターン1005は要素が3つの場合の
3行3列のパターン例、パターン1002〜1004お
よびパターン1006〜1008は要素が4つの場合の
4行4列のパターン例である。
【0030】本実施例では、往復サイクルパターンのマ
トリクス900として、要素が二つの場合の2行2列の
マトリクスパターン901、要素が3つの場合の3行3
列のパターン902、および、要素が4つの場合の4行
4列のパターン903が知識ベース103に登録されて
おり、さらに、要素が5つ以上の場合に相当するパター
ンについても、同様に登録されている。また、循環サイ
クルパターン1000として、パターン1001〜10
04があらかじめ知識ベース103に登録されている。
なお、図10に示したパターン1005〜1008は、
基準となるパターン1001〜1004を180°回転
させることにより得ることができるため、本実施例では
知識ベース103に登録されていない。また、図9およ
び図10に示した例は、要素が4つまでのパターンであ
るが、本実施例では、要素が5つ以上の場合に相当する
パターンについても知識ベース103にあらかじめ登録
されている。登録するパターンの要素数は、処理対象と
するフォールトツリーの頂点数に応じて、適宜決定すれ
ばよい。
【0031】(3)マトリクス記憶部 マトリクス記憶部700に保持されるマトリクス(以
下、「マトリクス700」と表現する場合がある)は、
図7に示すように、行要素701と、列要素702と、
対応する行要素701のデータを親頂点とし、対応する
列要素702のデータを子頂点とする辺の数を保持する
ためのセル703とで構成される配列である。なお、図
7では、辺の数が「0」であるセル703の内容の図示
は省略した。
【0032】本実施例では、マトリクスは配列としてメ
モリ1013に一時的に保持されるが、本発明はこれに
は限られず、他のデータ形式により保持されてもよい。
また、外部記憶装置106に保持するようにしてもよ
い。
【0033】C.処理の流れ つぎに、本願発明の解析ステーション101における処
理の流れについて、図11を用いて説明する。
【0034】解析ステーション101が起動されると、
まず、データベース登録部208が、入力装置105を
介してフォールトツリーの入力を受け付け、入力された
情報を基に、頂点および辺の情報をデータベース102
に登録し(ステップ1100)、レコード集計部201
が、データベース102の頂点フィールドに入力されて
いる要素と要素との組合せに基づいて、データベース1
02のレコードを集計する(ステップ1101)。な
お、本実施例では、このように、レコード集計部201
による集計処理の前に、処理対象フォールトツリーの入
力が受け付けられるが、あらかじめ処理対象のフォール
トツリーに応じた情報が登録されていれば、このような
手順には限られない。例えば、あらかじめ登録されてい
るデータベース102を用いることにより、データベー
ス登録部208を省略してもよい。
【0035】次に、マトリクス作成部202が、レコー
ド集計部201による集計結果をマトリクスの形にした
後(ステップ1102)、パターン照合部203が得ら
れたマトリクスの表示パターンの中から知識ベース10
2に格納されているアラームパターンと同じものを抽出
し、照合の結果、アラームパターンと同じものが検出さ
れると、アラーム出力部204が、検出した結果に応じ
たアラームを出力装置104の表示画面に表示する(ス
テップ1103〜1107)。
【0036】続いて、データベース更新部206が検出
結果をデータベース102に登録した後(ステップ11
08)、パターン変更部205が、入力装置105を介
して変更の指示を受け付け、指示内容に応じてマトリク
スの要素・セルのパターンを変更し(ステップ110
9)、変更されたマトリクスに応じて、データベース更
新部206がデータベース102の内容を更新する(ス
テップ1110)。最後に、グラフ出力部207が、更
新されたデータベース102の内容に基づいて、フォー
ルトツリーなどのグラフ構造を出力装置104に出力す
る(ステップ1111)。
【0037】なお、あらかじめ処理対象のマトリクスが
用意される場合には、マトリクス作成部を省略すること
ができる。また、本実施例では、照合するパターンの処
理の応じた各処理が実行されるたびに、検出結果がアラ
ーム出力部204により表示されるが、本発明はこれに
は限られない。本実施例のように登録されたすべてのパ
ターンについての照合処理が終了してから、集計された
検出アラームパターンを一括して表示する(ステップ1
108)場合には、各照合処理における表示を省略して
もよい。
【0038】(1)データベースの登録(ステップ11
00) まず、データベース登録部208によるデータベース1
02への登録作業について、図5に示したフォールトツ
リーを処理対象とする場合を例にとって説明しておく。
【0039】図5に示したフォールトツリーは、A〜J
の10個の頂点と、それらを結ぶ15個の辺とからなっ
ている。データベース登録部208は、入力装置105
を介してフォールトツリーの入力を受け付け、受け付け
たフォールトツリーの各頂点に頂点番号を付して、図6
(a)に示すように頂点テーブル301に格納する。さ
らに、データベース登録部208は、各辺に辺番号を付
して、図6(b)に示すように、当該辺番号とその辺の
子頂点および親頂点とを接続テーブル302に格納す
る。
【0040】(2)マトリクスの作成(ステップ110
1〜1102) 以上のようにして登録されたデータベース102の情報
を基に、レコード集計部201が、データベース102
に保持されている頂点と辺との情報に基づいて、図11
に示すように、データベース102のレコードを集計し
て頂点と辺の数を求め(ステップ1101)、この集計
の結果に基づき、マトリクス作成部202が、マトリク
ス記憶部700に図7に示すようなマトリクスを作成
し、「0」以外の値を保持するマトリクスを「ON」、
「0」を保持するマトリクスを「OFF」とし、「O
N」のセルの数を求める(ステップ1102)。ここ
で、図7に示したマトリクスの例は、図6に示したデー
タベース102を処理対象として得られるものである。
【0041】マトリクス作成部202は、行要素701
および列要素702に、それぞれ、頂点テーブル301
の頂点フィールド304のデータを順番に記載する。ま
た、各セル703には、接続テーブル302の内容に基
づいて、行要素701のデータを親頂点とし、列要素7
02のデータを子頂点とする辺の数をセル703に格納
する。
【0042】なお、本実施例では、フォールトツリーの
入力を受け付け、これに基づいてデータベース102へ
の登録が行われる(ステップ1100)が、本発明はこ
れには限られず、最終的に、処理対象のグラフを表現し
たマトリクスがマトリクス記憶部700に保持されれ
ば、その入力・作成方法は特に限定されるものではな
い。例えば、マトリクスの入力を受け付けて、これに基
づいてデータベース102への登録を行うようにしても
よい。このようにする場合は、マトリクス作成部202
が、入力されたマトリクスをマトリクス記憶部700に
登録するようにすることにより、上述のマトリクス作成
処理(ステップ1101〜1102)を省略することが
できる。また、データベース登録部208は、ステップ
1100の処理を行う代わりに、このマトリクス作成処
理の後で、マトリクス記憶部700に保持されたデータ
を基に、データベース登録処理を行うようにすればよ
い。つぎに、この場合のマトリクス作成処理およびデー
タベース登録処理の具体例を、図24および図25を用
いて説明する。
【0043】まず、マトリクス作成部202が、要素お
よびセルに何も記入されていないマトリクスを出力装置
104の表示画面に表示しその行要素702への任意の
要素名の入力を受け付ける。要素名が入力されると、マ
トリクス作成部202は、入力された行要素と同じ要素
名を、列要素701および行要素702へ追加し、セル
への数値の入力を受け付けた後、図24に示すように、
マトリクス記憶部700へ格納する。なお、図24に示
した例では、要素A、要素B、および、辺A→Bの入力
が受け付けられている。
【0044】続いて、データベース登録部201が、マ
トリクス記憶部700に保持されたマトリクスのデータ
を、図25に示すように、データベース102の頂点テ
ーブル301と接続テーブル302に登録する。なお、
この図25に示す各テーブル301,302を基に、ス
テップ1111においてグラフ出力部207が作成し出
力するグラフの例を図26に示す。
【0045】(3)パターンの照合(ステップ1103
〜1107) 次に、パターン照合部203が、作成されたマトリクス
を知識ベース102に登録されているパターンと照合す
る(ステップ1103〜1107)。なお、ここでは、
ステップ1101において求められた頂点数(すなわ
ち、頂点テーブル301のレコード数)をαとし、辺数
(すなわち、接続テーブル302のレコード数)をβ0
とする。また、ステップ1102において求められたO
Nのセルの数をβ1とする。
【0046】照合処理において、パターン照合部203
は、マトリクス中の切断または孤立(ステップ110
3)、ループ(ステップ1104)、重複(110
5)、往復サイクル(ステップ1106)、循環サイク
ル(ステップ1107)のパターンの有無を検査し、こ
れらのパターンが検出されれば、アラーム出力部204
により、検出されたパターンに応じたメッセージを出力
装置104の表示画面に表示させる。なお、「切断」と
はそれより上位の親頂点がない状態(すなわち、いかな
る辺の子頂点ともなっていない状態)を指し、「孤立」
とは孤立した頂点、すなわち、次数が零の状態を指し、
「ループ」とはA→Aのように同じ頂点の間に辺が設け
られている状態を指し、「重複」とは同じレコードが二
つ以上ある状態を指す。
【0047】a.切断または孤立パターン検出処理(ス
テップ1103) ステップ1103における処理の流れを図27に示す。
ステップ1103において、パターン照合部203は、
頂点数αが0であればステップ1103を終了し(ステ
ップ2701)、そうでなければ、変数Nに1を代入し
た後(ステップ2702)、以下のステップ2703〜
2710の処理をNがαと一致するまで繰り返す(ステ
ップ2709,2710)。
【0048】まず、パターン照合部203は、マトリク
ス記憶部700に保持されたマトリクスのN列のセルが
すべてOFFであれば(ステップ2703,270
4)、さらにN行のセルがすべてOFFか否か検査する
(ステップ2705)。
【0049】ここで、N行のセルがすべてOFFであれ
ば(ステップ2706)、頂点番号Nの頂点は孤立して
いるので、パターン照合部203は、アラーム出力部2
04により孤立している旨のメッセージを出力装置10
4の表示画面に出力する(ステップ2708)。また、
N行のセルにONのセルがあれば(ステップ270
6)、頂点番号Nの頂点を子頂点とする辺がないことに
なるので、パターン照合部203は、アラーム出力部2
04により切断パターンを検出した旨のメッセージ(切
断アラーム)を出力装置104の表示画面に出力する
(ステップ2709)。いずれの場合も、アラーム出力
処理(ステップ2707,2708)の後、パターン照
合部203は、Nがαと一致しなければ(ステップ27
09)、Nを1増加させて(ステップ2710)、処理
をステップ2703に戻す。
【0050】ステップ2704において、N行のセルに
ONのセルがあった場合、パターン照合部203は、ア
ラーム出力部204によるアラーム出力処理を行うこと
なく、処理を上述のステップ2709に進める。
【0051】以上の処理の概要と、ステップ2707に
おける切断アラームの表示例を図12に模式的に示す。
この例では、1番目の列、すなわち要素Aの列のセルが
すべてOFFになっており、頂点Aを子頂点とする辺が
ない。パターン照合部203は、図12において矢印1
201で示す方向に検査対象を移動させながら、各列1
202ごとに検査(ステップ2703〜2706)を繰
り返す。要素Aの列の切断が検出されると、アラーム出
力部204は、この要素Aの列1202aを強調表示す
ることにより、頂点Aがフォールトツリーの最上流とな
っていることを示す。
【0052】なお、ステップ2707,2708におい
て、「頂点Aを子頂点とする辺がありません」または
「頂点Aが孤立しています」といったメッセージを表示
するようにしてもよい。 b.ループパターン検出処理(ステップ1104) ステップ1104における処理の流れを図28に示す。
ステップ1104において、パターン照合部203は、
頂点数αが0であればステップ1104を終了し(ステ
ップ2801)、そうでなければ、変数Nに1を代入し
た後(ステップ2802)、マトリクス記憶部700に
保持されたマトリクスのN行目N列目のセル(N,N)
の内容を検査する(ステップ2803)。ここで、セル
がONであれば(ステップ2804)、頂点番号Nの頂
点を親頂点および子頂点の両方とする辺があるというこ
とになるので、パターン照合部203は、アラーム出力
部204によりループしている旨のメッセージを出力装
置104の表示画面に出力した後(ステップ280
5)、Nがαと一致しなければ(ステップ2806)、
Nを1増加させて(ステップ2807)、処理をステッ
プ2803に戻す。
【0053】ステップ2804において、セル(N,
N)がOFFであった場合、パターン照合部203は、
アラーム出力部204によるアラーム出力処理を行うこ
となく、処理を上述のステップ2806に進める。
【0054】以上の処理の概要と、ステップ2805に
おけるループアラームの表示例を図13に模式的に示
す。この例では、10行目10列目(10,10)のセ
ルがONになっており、これは、頂点Jを親頂点および
子頂点とする辺があることを示す。パターン照合部20
3は、図13において矢印1301で示す方向に検査対
象を移動させながら、対角線上の各セル1302ごとに
検査(ステップ2803〜2804)を繰り返す。要素
Jのループが検出されると、アラーム出力部204は、
このセル(J,J)1302aを強調表示する。なお、
ステップ2805において、「頂点Jがループしていま
す」といったメッセージを表示するようにしてもよい。 c.重複パターン検出処理(1105) 重複パターンは、辺の数が2以上でなければ発生しな
い。そこで、ステップ1105において、パターン照合
部203は、図29に示すように、まず、総辺数β0を
チェックし、2未満であればステップ1105を終了す
る(ステップ2901)。総辺数β0が2以上であれ
ば、パターン照合部203は、総辺数β0からONのセ
ル変数β1を引き、得られた値を変数γに代入した後
(ステップ2902)、γの値をチェックする(ステッ
プ2903)。γの値が0であれば、重複した辺はない
ことになるので、パターン照合部203は、ステップ1
105を終了する。
【0055】ステップ2903においてγの値が1以上
であれば、パターン照合部203は、γの値に1を加え
て(ステップ2904)、マトリクス記憶部700に保
持されたマトリクスから、セルの値(すなわち辺の数)
がγと一致するセルを検出し、検出されれば、アラーム
出力部204により検出されたセルに対応する辺が重複
している旨のメッセージを出力装置104の表示画面に
出力する(ステップ2907)。続いて、パターン照合
部203は、γの値が2であれば処理を終了し(ステッ
プ2908)、そうでなければ、γの値から1を引いて
(ステップ2909)、処理をステップ2905に戻
す。
【0056】以上の処理の概要と、ステップ2907に
おける重複アラームの表示例を図14に模式的に示す。
この例では、10行10列目のセルがONになってお
り、これは、頂点Jを親頂点および子頂点とする辺があ
ることを示す。パターン照合部203は、図14におい
て矢印1401で示す方向に検査対象を移動させなが
ら、各セルの値の検査(ステップ2905〜2909)
を繰り返す。2以上の値を保持するセルが検出される
と、アラーム出力部204は、検出されたセル1402
を強調表示する。なお、ステップ2907において、
「辺A→Bが重複しています」といったメッセージを表
示するようにしてもよい。 d.往復サイクルパターン検出処理(ステップ110
6) 往復サイクルパターンは、頂点の数が2以上でなければ
発生しない。そこで、ステップ1106において、パタ
ーン照合部203は、図30に示すように、まず、頂点
数αをチェックし、2未満であればステップ1106の
処理を終了する(ステップ3001)。頂点数αが2以
上であれば、パターン照合部203は、変数Nに2を代
入した後(ステップ3002)、マトリクス記憶部70
0に保持されたマトリクス内のN行N列のセル群(ただ
し、nを任意の要素とするとき、n行n列目のセル
(n,n)を含むもの)と、知識ベース103にあらか
じめ保持されたN行N列の往復サイクルパターンマトリ
クス900とを照合する(ステップ3003)。
【0057】ここで、処理対象のマトリクス記憶部70
0に保持されたマトリクスと知識ベース103のマトリ
クス900とが一致すると(ステップ3004)、パタ
ーン照合部203は、アラーム出力部204により、往
復サイクルパターンを検出した旨のメッセージを出力装
置104の表示画面に出力した後(ステップ300
5)、Nがαと一致するまで(ステップ3006)、N
を1増加させて(ステップ3007)、処理をステップ
3003に戻し、変数Nが頂点数αと一致すると、処理
を終了する(ステップ3006)。
【0058】また、ステップ3003においてマトリク
ス記憶部700に保持されたマトリクスと、知識ベース
103のマトリクス900とが一致しなければ(ステッ
プ3004)、パターン照合部203は、アラーム出力
部204によるアラーム出力処理を行うことなく、処理
を上述のステップ3006に進める。
【0059】以上の処理の概要と、ステップ3005に
おける往復サイクルパターンのアラームの表示例を図1
5に模式的に示す。ここで用いている例(フォールトツ
リーを図5に図示した)では、C→G→Cのパターンが
含まれており、これは5行5列の往復サイクルパターン
に該当する。パターン照合部203は、図15において
矢印1501で示す方向に検査対象を移動させながら、
対角線上のN行N列の各セル群1502ごとに検査(ス
テップ3003〜3004)を繰り返す。この結果、N
=5のとき、5行5列のセル群1502aの往復サイク
ルパターンとの一致が検出され、アラーム出力部204
により、このセル群1502aが強調表示される。な
お、ステップ3005において、「C→G→Cの往復サ
イクルパターンがあります」といったメッセージを表示
するようにしてもよい。 e.循環サイクルパターン検出処理(ステップ110
7) 循環サイクルパターンは、頂点の数が3以上でなければ
発生しない。そこで、ステップ1107において、パタ
ーン照合部203は、図31に示すように、まず、頂点
数αをチェックし、3未満であればステップ1107の
処理を終了する(ステップ3101)。頂点数αが3以
上であれば、パターン照合部203は、変数Nに3を代
入した後(ステップ3102)、マトリクス記憶部70
0に保持されたマトリクス内のN行N列のセル群(ただ
し、nを任意の要素とするとき、n行n列目のセル
(n,n)を含むもの)と、知識ベース103にあらか
じめ保持されたN行N列の循環サイクルパターンマトリ
クス1000とを照合する(ステップ3103)。
【0060】ここで、処理対象マトリクス700と、照
合対象のマトリクス1000とが一致すると(ステップ
3104)、パターン照合部203は、アラーム出力部
204により、循環サイクルパターンを検出した旨のメ
ッセージを出力装置104の表示画面に出力する(ステ
ップ3105)。続いて、パターン照合部203は、照
合対象のマトリクス1000を180°回転させ(ステ
ップ3106)、再度、ステップ3103〜3105と
同様の処理を行い(ステップ3107〜3109)、N
がαと一致するまで(ステップ3110)、Nを1増加
させて(ステップ3111)、処理をステップ3103
に戻し、変数Nが頂点数αと一致すると、処理を終了す
る(ステップ3110)。
【0061】以上の処理の概要と、ステップ3105,
3109における循環サイクルパターンのアラームの表
示例を図16,17に模式的に示す。図5に示した例で
は、D→E→F→Dという3行3列のマトリクス100
1で表現されるの循環サイクルパターンと、C→J→G
→Cという8行8列のマトリクスで表現されるの循環サ
イクルパターンとが含まれている。
【0062】パターン照合部203は、図16または図
17において矢印1601で示す方向に検査対象を移動
させながら、対角線上のN行N列の各セル群1602ご
とに検査(ステップ3103〜3104,3107〜3
108)を繰り返し、N=3のとき、3行3列のセル群
1602a(図16に図示)の循環サイクルパターンを
検出して、アラーム出力部204により、このセル群1
602aを強調表示する(ステップ3105)。また、
N=8のとき、8行8列のセル群1602b(図17に
図示)の循環サイクルパターンを検出して、アラーム出
力部204により、このセル群1602bを強調表示す
る(ステップ3109)。なお、ステップ3105,3
109において、「D→E→F→Dの循環サイクルパタ
ーンがあります」または「C→J→G→Cの循環サイク
ルパターンがあります」といったメッセージを表示する
ようにしてもよい。 (4)照合結果の登録(ステップ1108) 以上の照合処理の結果は、データベース更新部206に
よりデータベース103の照合結果テーブル303に登
録される(ステップ1108)。
【0063】すなわち、まず、データベース更新部20
6が、照合結果を集計し、図18に示すようにアラーム
パターン名フィールド308と、それに対応する接続状
態フィールド309とに格納する。なお、接続状態フィ
ールド309には、アラームパターンが切断、孤立およ
びループの場合1801は検出した場所の子頂点フィー
ルド306のデータが記載され、重複の場合1802は
検出した場所の子頂点フィールド306、親頂点フィー
ルド307および重複する辺の数(すなわちセルの保持
する数値)が順に記載され、往復サイクルおよび循環サ
イクルの場合1803は検出した場所の辺番号フィール
ド305のデータが順に記載される。
【0064】(5)データベースの変更(ステップ11
09〜1110) 続いて、グラフ出力部207が、データベース更新部2
06による上述の集計結果と、マトリクス記憶部700
に保持されたマトリクスの内容とを出力装置104の表
示画面に表示する。なお、本実施例では、この集計結果
の表示は、図18と同様の表形式により行われる。ま
た、マトリクス記憶部700に保持されたマトリクスの
内容は、グラフ(フォールトツリー)の形で表示され
る。
【0065】ここで表示されるグラフの例として、図7
に示した変更前のマトリクス700を基に、グラフ出力
部207により出力されるグラフを、図8に示す。図8
に示したグラフは、図5に示したグラフと同じフォール
トツリーを表現したものであるが、頂点テーブル301
および接続テーブル302を基に作成されるため、頂点
が重複して表示されることがない。したがって、このグ
ラフを参照することにより、ユーザはアラームパターン
の存在を容易に認識することができる。
【0066】このグラフを表示する際、ステップ110
3〜1107において検出されたアラームパターンを強
調表示することが望ましい。強調表示の方法は特に限定
されないが、例えば、頂点や辺の表示を点滅させたり、
それらの表示色をアラームパターンの種類に応じて変更
するなどして、ユーザの認識をさらに容易にすることが
できる。また、図8に示したように、頂点番号や辺番号
を併記するようにすれば、表形式で表現された検出結果
との対応を容易に認識できるため、好ましい。
【0067】次に、パターン変更部205が、入力装置
105を介して、変更対象の要素と、その変更方法(削
除、追加、移動、合成など)の入力を受け付け、入力内
容に応じて、マトリクス記憶部700に保持されたマト
リクスを変更する(ステップ1109)。続いて、デー
タベース変更部206が、変更されたマトリクス700
の内容に応じて、データベース102の頂点テーブル3
01および接続テーブル302の内容を変更する(ステ
ップ1110)。
【0068】なお、変更後のデータベース102(また
はマトリクス70)に対して、終了が指示されるか、ア
ラームパターンが検出されなくなるまで、再度、ステッ
プ1101〜1110(またはステップ1103〜11
10)の処理を繰り返すようにしてもよい。また、本実
施例では、パターン変更部205によりマトリクス記憶
部700に保持されたマトリクスを変更し、これをデー
タベース変更部206がデータベース102へ反映させ
るが、入力に応じてデータベース102を直接変更する
ことで、パターン変更部205を省略してもよい。
【0069】(6)結果出力(ステップ1111) 最後に、グラフ出力部207が、更新されたデータベー
ス102の内容に基づいて、フォールトツリーなどのグ
ラフ構造を出力装置104に出力する(ステップ111
1)。
【0070】ステップ1109において、辺e7,e
8,e9,e13,e14を削除し、頂点D’を追加す
るという指示が入力された場合の、ステップ1111に
おける表示例を、図32に示す。本実施例によれば、こ
のようにループ、重複、往復サイクルおよび循環サイク
ルといった矛盾のないグラフを、容易に作成することが
できる。
【0071】なお、本実施例では、更新されたデータベ
ース102を基にグラフが作成されるが、マトリクス記
憶部700の保持するマトリクスを基にグラフを作成す
るようにしてもよい。
【0072】D.データの加工 ステップ1109において、パターン変更部205は、
マトリクス記憶部700に保持されたマトリクスにおけ
る要素(頂点)や接続関係(辺)の合成、削除、追加お
よび移動の指示を受け付け、指示内容に応じて当該マト
リクスの内容を変更する。この変更処理について、要素
の合成および接続関係の削除を例にとって説明する。な
お、要素や接続関係の追加または移動も、マトリクス7
00の行要素701・列要素702の増減、および、セ
ル703の保持するデータの変更により適宜行うことが
できる。
【0073】複数の人員からなるグループによるQC活
動で品質機能展開など行うと、似たような言語データが
いくつも発生し、しかも、それぞれの言語データが複雑
に接続しているのが普通である。したがって、このよう
な場合には、言語データと言語データとの合成や接続関
係の削除などの処理が必要になる。本実施例によれば、
このようなデータの加工を容易に行うことができる。
【0074】(1)要素の合成 マトリクス記憶部700に保持されたマトリクスの二つ
の要素を合成する(すなわち、グラフにおける二つの頂
点を合成する)手続きを、図7に示したマトリクス70
0において要素Fを要素Gに合成する場合を例にとっ
て、図19を用いて説明する。なお、図19では合成す
る要素のパターンと合成される要素のパターンとを太枠
で囲み、前者にハッチングを付した。
【0075】まず、パターン変更部205は、合成する
要素と合成される要素の選択を受け付け、選択された要
素のパターンを合成する。すなわち、パターン変更部2
05は、図20に示すように、合成する要素Fをマトリ
クス700から削除し、要素Gの各セルの保持する値
に、要素Fの各セルの保持する値を加算する。なお、図
20では、合成により値が変化したセルを太枠で囲ん
だ。
【0076】このようにして変更されたマトリクス70
0は、ステップ1110において、データベース更新部
206により、データベース102に反映される。すな
わち、データベース更新部206は、変更後のマトリク
ス700の内容に応じて、頂点テーブル301と接続テ
ーブル302とを変更する。ここで用いている例では、
図6に示したテーブル301,302が、図21に示し
たように変更される。図21においては、頂点テーブル
301から頂点Fのレコード301aが削除され、接続
テーブル302の辺e6のレコード302aに対応する
子頂点フィールド306(太枠で囲んで図示)の保持す
る値と、辺e9のレコード302bに対応する親頂点フ
ィールド307(太枠で囲んで図示)の保持する値と
が、それぞれ頂点Gに変更されている。
【0077】グラフ出力部207は、変更後のデータベ
ース102に基づいてグラフを作成し、表示する。変更
前のグラフを図22(a)に、ステップ1111におい
てグラフ出力部207により出力される変更後のグラフ
を図22(b)に、それぞれ示す。
【0078】(2)接続関係の削除 つぎに、接続関係を削除する手続きを、図23を用いて
説明する。図23に示した例では、動作開始年よりも故
障発生年が早い領域(ハッチングを付して図示)にある
データ(太枠で囲んで図示)は誤りである。そこで、こ
れらのデータを削除する必要がある。
【0079】ステップ1109において削除が指示され
ると、パターン変更部205は、削除する辺に対応する
セルの選択を受け付け、選択されたセルの保持する値か
ら1を引く。これにより、当該セルの表す辺が一つ削除
されたことになる。なお、ここで、選択されたセルの保
持する値を「0」にする(すなわち、当該セルの表す辺
をすべて削除する)ようにしてもよい。
【0080】このようにして変更されたマトリクス70
0は、データベース更新部206により、データベース
102に反映され、その結果は、グラフ出力部207に
よって表示される。
【0081】E.本実施例の効果 本実施例のグラフ構造検査システム100は、処理対象
グラフから得られたマトリクス700から、あらかじめ
用意されたアラームパターン900,1000と同じパ
ターンを抽出し、その抽出結果を表示する。したがっ
て、本実施例によれば、ユーザは、この抽出結果から、
要素や接続関係の論理的重複や矛盾などを容易に認識す
ることができる。しかも、検査がパターン照合によって
行われるので、処理対象のグラフ構造が大規模になって
も短時間で抽出処理を実行することができる。また、抽
出するアラームパターンとして、知識ベース103に蓄
積・保存されているパターンを用いるため、検査処理の
都度パターンを作成する必要はなく、効率的である。
【0082】さらに、本実施例のグラフ構造検査システ
ム100は、ユーザによるマトリクスの変更指示を受け
付けて、指示内容に応じてデータベース102の内容を
更新することができる。したがって、本実施例によれ
ば、上述の抽出処理の出力結果から認識された重複や矛
盾などの不具合に対して、ユーザは、接続関係の修正・
整理を、マトリクス表示を見ながら図式的に行うことが
でき、短時間で簡単に重複や矛盾のないグラフを作成す
ることができる。
【0083】なお、本実施例では、フォールトツリーを
処理対象としたが、本発明はこれには限られない。要素
とその接続関係とにより構成されるものであれば、マト
リクス図法、連関図法、系統図法、親和図法など、他の
図法により作成されたグラフの構造の検査にも適用する
ことができる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、データの接続関係を効
率よく検査し、その接続関係の論理的重複・矛盾をユー
ザに容易に認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のグラフ構造検査システムのハード
ウエア構成図である。
【図2】 実施例1における解析ステーションの機能ブ
ロック図である。
【図3】 データベースのテーブル構造を示す模式図で
ある。
【図4】 処理対象とするグラフの基本構造を示す模式
図である。
【図5】 処理対象とするフォールトツリーの構造例を
示す模式図である。
【図6】 頂点テーブルおよび接続テーブルのデータ例
を示す模式図である。
【図7】 マトリクスのデータ構造を示す模式図であ
る。
【図8】 フォールトツリーのグラフ表示例を示す説明
図である。
【図9】 往復サイクルパターンの例を示す説明図であ
る。
【図10】 循環サイクルパターンの例を示す説明図で
ある。
【図11】 実施例1におけるグラフ構造検査の処理を
示す流れ図である。
【図12】 切断パターン検出処理およびその結果を示
す説明図である。
【図13】 ループパターン検出処理およびその結果を
示す説明図である。
【図14】 重複パターン検出処理およびその結果を示
す説明図である。
【図15】 往復サイクルパターン検出処理およびその
結果を示す説明図である。
【図16】 循環サイクルパターン検出処理およびその
結果を示す説明図である。
【図17】 基準パターンを180度回転した循環サイ
クルパターン検出処理およびその結果を示す説明図であ
る。
【図18】 照合結果テーブルのデータ例を示す模式図
である。
【図19】 要素の合成処理を示す説明図である。
【図20】 要素合成後のマトリクスを示す説明図であ
る。
【図21】 要素合成後の頂点テーブルおよび接続テー
ブルを示す説明図である。
【図22】 要素合成処理前後のグラフを示す説明図で
ある。
【図23】 接続関係の削除処理を示す説明図である。
【図24】 マトリクスの入力例を示す説明図である。
【図25】 頂点テーブルおよび接続テーブルの作成例
を示す説明図である。
【図26】 グラフの表示例を示す説明図である。
【図27】 切断・孤立検査の処理を示す流れ図であ
る。
【図28】 ループ検査の処理を示す流れ図である。
【図29】 重複検査の処理を示す流れ図である。
【図30】 往復サイクル検査の処理を示す流れ図であ
る。
【図31】 循環サイクル検査の処理を示す流れ図であ
る。
【図32】 変更後のグラフの表示例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
100…グラフ構造検査システム、101…解析ステー
ション、102…データベース、103…知識ベース、
104…出力装置、105…入力装置、106…外部記
憶装置、201…レコード集計機能、202…マトリク
ス作成機能、203…パターン照合機能、204…アラ
ーム出力機能、205…パターン変更機能、206…デ
ータベース更新機能、207…グラフ出力機能、208
…データベース登録機能、301…頂点テーブル、30
1a…合成する要素のレコード、302…接続テーブ
ル、302a…合成する要素を子頂点とする辺のレコー
ド、302b…合成する要素を親頂点とする辺のレコー
ド、303…照合結果テーブル、304…頂点フィール
ド、305…辺番号フィールド、306…子頂点フィー
ルド、307…親頂点フィールド、308…アラームパ
ターン名フィールド、309…接続状態フィールド、4
01…子頂点、402…親頂点、403…辺、700…
マトリクス記憶部または該記憶部に保持されたマトリク
ス、701…行要素、702…列要素、703…セル、
900…往復サイクルパターン、901…2×2の往復
サイクルパターン、902…3×3の往復サイクルパタ
ーン、903…4×4の往復サイクルパターン、100
0…循環サイクルパターン、1001…3×3の循環サ
イクルパターン、1002…4×4の循環サイクルパタ
ーン1、1003…4×4の循環サイクルパターン2、
1004…4×4の循環サイクルパターン3、1005
…3×3の循環サイクルパターンの180度回転後、1
006…4×4の循環サイクルパターン1の180度回
転後、1007…4×4の循環サイクルパターン2の1
80度回転後、1008…4×4の循環サイクルパター
ン3の180度回転後、1011…入出力(I/O)イ
ンタフェース、1012…中央演算処理装置(CP
U)、1013…メモリ、1201,1301,140
1,1501,1601…照合方向、1202,150
2,1602…照合対象セル群、1202a,1502
a,1602a,1602b…強調表示されるセル群、
1302,1402…照合対象セル、1302a,14
02a…強調表示されるセル、1801…切断・ループ
パターン表示例、1802…重複パターン表示例、18
03…往復・循環パターン表示例。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の頂点と、該頂点のうちの親頂点から
    子頂点への接続関係を表す辺とを備えるグラフの構造を
    検査するシステムであって、 上記グラフの要素と該要素間の接続関係とを表現したマ
    トリクスを保持するためのマトリクス記憶部と、 あらかじめ定められたパターンでデータを保持するセル
    群からなる基準マトリクスを保持する知識ベースと、 上記マトリクス記憶部に保持されたマトリクスにおける
    データのパターンから、上記基準マトリクスにおけるデ
    ータのパターンと一致するパターンを検出するパターン
    照合部と、 上記検出した結果を出力するアラーム出力部とを備える
    ことを特徴とするグラフ構造検査システム。
  2. 【請求項2】上記マトリクスは、上記親頂点および上記
    子頂点ごとに、該親頂点から該子頂点への辺の数に応じ
    たデータを保持するためのセルを備えることを特徴とす
    る請求項1記載のグラフ構造検査システム。
  3. 【請求項3】上記知識ベースは、 往復サイクルパターンまたは循環サイクルパターンの基
    準マトリクスを少なくとも保持することを特徴とする請
    求項1記載のグラフ構造検査システム。
  4. 【請求項4】上記パターン照合部は、 上記マトリクス記憶部の保持するマトリクスから、切
    断、孤立、ループおよび重複の少なくともいずれかの状
    態を検出する手段を備えることを特徴とする請求項1ま
    たは3記載のグラフ構造検査システム。
  5. 【請求項5】上記マトリクスの変更の指示の入力を受け
    付け、該入力された指示に応じて、上記マトリクス記憶
    部に保持されたマトリクスを変更するパターン変更部
    を、さらに備えることを特徴とする請求項1記載のグラ
    フ構造検査システム。
  6. 【請求項6】上記グラフを構成する要素および接続関係
    の情報を保持するためのデータベースと、 上記グラフを構成する要素および接続関係の入力を受け
    付けて、上記データベースへ登録するデータベース登録
    部と、 上記データベースの保持する情報を基に上記マトリクス
    を作成して上記マトリクス記憶部へ格納するマトリクス
    作成部と、 上記マトリクス記憶部に保持されたマトリクスを基に、
    上記データベースの保持する情報を更新するデータベー
    ス更新部と、 上記データベースまたは上記マトリクス記憶部の保持す
    る情報を基に、上記グラフを作成して出力するグラフ出
    力部とを、さらに備えることを特徴とする請求項1また
    は5記載のグラフ構造検査システム。
  7. 【請求項7】複数の頂点と、該頂点のうちの親頂点から
    子頂点への接続関係を表す辺とを備えるグラフの構造を
    検査する方法であって、 上記グラフの要素と該要素間の接続関係とを表現したマ
    トリクスにおけるデータのパターンから、あらかじめ定
    められたパターンと一致するパターンを検出するパター
    ン照合ステップと、 上記検出した結果を出力するアラーム出力ステップとを
    備えることを特徴とするグラフ構造検査方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載のグラフ構造検査方法を実現
    するためのプログラムをあらかじめ保持することを特徴
    とする機械読み取り可能な記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102761473A (zh) * 2011-04-29 2012-10-31 无锡江南计算技术研究所 部件模型间通信的模拟及路由方法、并行事务级模拟系统
JP2017097698A (ja) * 2015-11-26 2017-06-01 富士通株式会社 グラフ処理プログラム、グラフ処理方法、および情報処理装置
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