JP3577222B2 - スパイラルインダクタ、それが形成されたモノリシックマイクロ波集積回路およびその製造方法 - Google Patents

スパイラルインダクタ、それが形成されたモノリシックマイクロ波集積回路およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信、衛星通信または衛星放送等のマイクロ波領域で動作するモノリシックマイクロ波集積回路(以下、MMICと呼ぶ)において、高周波インピーダンスの整合に用いられるスパイラルインダクタに関し、特に、MMICの高集積化を可能にするスパイラルインダクタおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動通信等のマイクロ波を利用した装置が広く普及し、その装置に搭載されるマイクロ波集積回路(MIC)の開発も進んでいる。MICは、一般にハイブリッド型とモノリシック型とに大別される。ハイブリッドMICは、GaAsFET(GaAs Field Effect Transistor)等のトランジスタを、回路要素であるインダクタ素子、キャパシタ素子および抵抗等とともにアルミナ誘電体基板上に集積するもので、少量生産の特殊用途の回路に適している。
【0003】
一方、モノリシックMICは、半導体基板上にトランジスタと回路要素とを同時に製造するもので、GaAsまたはInP等の半絶縁性化合物半導体基板上に、インダクタ素子、キャパシタ素子および抵抗等の受動素子と、トランジスタおよびダイオード等の能動素子とが集積される。周波数が1GHz以上の高い周波数帯域では、回路要素の寸法を小さくできるため、半導体基板面積を有効に利用できるモノリシックICが適している。
【0004】
MMICにおいて使用されるインダクタ素子の特性は、インダクタンスとQ値とによって評価することができる。インダクタンスは、インダクタ素子の配線長が増加するとともに増加する値である。また、インダクタ素子の複素インピーダンスZを次式で表すと、Q値はリアクタンスと抵抗との比X/Rで表される。
【0005】
Z=R+jX(R:抵抗、X:リアクタンス) …(1)
このQ値は、伝送される信号の無損失の度合いを表す因子であるということができ、伝送線路の抵抗の増加にともなって減少する値である。整合回路におけるインダクタ素子のQ値の低下は、高周波信号の損失に大きく影響する。したがって、このQ値を大きくして高周波信号の損失を小さくすることが重要となる。
【0006】
また、上述したように、MMICはGaAsまたはInP等の高価な半絶縁性化合物半導体基板上に能動素子および受動素子を集積することが多い。このため、MMICを高集積化すれば半導体基板の面積を削減することができ、MMICの低コスト化が可能となる。MMICを高集積化するためには、集積回路を構成する素子の小型化が必要であり、その中でも大きな面積が必要となるインダクタ素子の小型化が特に重要となる。
【0007】
図10は、従来のMMICにおいて形成されるスパイラルインダクタを示す図である。図10(b)に示すように、スパイラルインダクタ300は、半導体基板301上に金属等の導電性物質からなる伝送線路302を渦巻き状に配置した構造を有している。スパイラルインダクタ300の伝送線路302は幅303を有しており、さらに伝送線路302は間隔304だけ隔てて渦巻き状に1本の線路によって構成されている。また、スパイラルインダクタ300は、インダクタとして機能させるために他の回路から隔離して形成する必要があり、他の回路と間隔305だけ隔てて形成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして形成されるスパイラルインダクタ300の占有面積は、領域306の面積であり、伝送線路302の幅303、間隔304、305および伝送線路302の巻き数によって決定される。このスパイラルインダクタ300を小型化するためには、伝送線路の幅303、間隔304または間隔305を小さくすれば良い。しかし、伝送線路の幅303を小さくすれば、抵抗Rの値が大きくなり、Q値が低下して高周波信号の損失を招くことになり、インダクタとしての特性を低下させることになる。
【0009】
また、間隔304はプロセスにおけるフォトリソグラフィ等の最小寸法の制約によって、ある一定の大きさ以上にする必要がある。また、間隔304があまりに狭いと、容量成分が発生することになり特性の低下を招くことになる。さらには、間隔305はスパイラルインダクタ300を他の回路から隔離するために必要であるため、この間隔305を著しく小さくすることはできない。
【0010】
このように、MMICを高集積化するために、従来のスパイラルインダクタの占有面積を小さくしようとすると、Q値の低下や容量成分の発生等により特性の低下を招くという問題点があった。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、第1の目的は、Q値の低下や容量成分の発生等により特性の低下を招くことなく、MMICの高集積化が可能なスパイラルインダクタを提供することである。
【0012】
第2の目的は、Q値の低下や容量成分の発生等により特性の低下を招くことなく、高集積化が可能なスパイラルインダクタが形成されたMMICを提供することである。
【0013】
第3の目的は、Q値の低下や容量成分の発生等により特性の低下を招くことなく、MMICの高集積化が可能なスパイラルインダクタを製造する方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のスパイラルインダクタは、信号伝送方向に沿って、半導体基板に接するように形成される第1の配線部と、信号伝送方向に沿って、一方は第1の配線部に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される第2の配線部とを含み、第2の配線部が第1の配線部の上にならないように、第2の配線部が形成される。
【0015】
第2の配線部は、信号伝送方向に沿って、一方は第1の配線部に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成されるので、特性の低下を招くことなく、スパイラルインダクタの占有面積を縮小することができる。
【0016】
請求項2に記載のスパイラルインダクタは、請求項1記載のスパイラルインダクタであって、第1の配線部のうち第2の配線部に接していない方の端部が、隣接する第2の配線部のうち半導体基板から離れている方の端部の鉛直下にある。
【0017】
第1の配線部のうち第2の配線部に接していない方の端部が、第2の配線部のうち半導体基板から離れている方の端部の鉛直下になるよう第2の配線部が形成されるので、スパイラルインダクタの占有面積を効果的に縮小することができる。
【0018】
請求項3に記載のスパイラルインダクタは、請求項1または2記載のスパイラルインダクタであって、スパイラルインダクタはさらに半導体基板と第2の配線部との間に形成され、絶縁体によって形成されるパターンを含む。
【0019】
半導体基板と第2の配線部との間に絶縁体のパターンが形成されるので、第2の配線部の強度を増すことが可能となる。
【0020】
請求項4に記載のスパイラルインダクタは、信号伝送方向に沿って、一部が半導体基板に接するように形成される第1の配線部と、信号伝送方向に沿って、一方は第1の配線部に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される第2の配線部と、半導体基板と第1の配線部および第2の配線部との間に形成され、絶縁体によって形成されるパターンとを含む。
【0021】
半導体基板と第1の配線部および第2の配線部との間に絶縁体のパターンが形成されるので、第2の配線部の強度を増すことが可能となる。
【0022】
請求項5に記載のモノリシックマイクロ波集積回路は、スパイラルインダクタを含む受動素子および能動素子が形成されるモノリシックマイクロ波集積回路であって、スパイラルインダクタは、信号伝送方向に沿って、半導体基板に接するように形成される第1の配線部と、信号伝送方向に沿って、一方は第1の配線部に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される第2の配線部とを含み、第2の配線部が第1の配線部の上にならないように、第2の配線部が形成される
【0023】
スパイラルインダクタに含まれる第2の配線部は、信号伝送方向に沿って、一方は第1の配線部に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成されるので、特性の低下を招くことなく、スパイラルインダクタの占有面積を縮小することができる。
【0024】
請求項6に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、半導体基板上に配線膜をスパイラル形状に形成するステップと、信号伝送方向に沿って、スパイラル形状に形成された配線膜の一方を覆うように第1のレジストパターンを形成するステップと、半導体基板に配線膜を蒸着するステップと、スパイラル形状に形成された配線膜と蒸着された配線膜とが重なる部分以外を覆うように第2のレジストパターンを形成するステップと、第2のレジストパターンをマスクにして蒸着された配線膜を除去するステップと、第2のレジストパターンを除去するステップとを含む。
【0025】
スパイラル形状に形成された配線膜と蒸着された配線膜とが重なる部分以外を覆うように第2のレジストパターンを形成し、第2のレジストパターンをマスクにして蒸着された配線膜を除去した後、第2のレジストパターンを除去するので、信号伝送方向に沿って、配線部の一方は半導体基板に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される。したがって、特性の低下を招くことなく、占有面積を縮小することが可能なスパイラルインダクタを形成することができる。
【0026】
請求項7に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、請求項6記載のスパイラルインダクタの製造方法であって、スパイラルインダクタの製造方法はさらに第1のレジストパターンを除去するステップを含む。
【0027】
請求項8に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、半導体基板上に第1のレジストパターンをスパイラル形状に形成するステップと、半導体基板に第2のレジストを塗布するステップと、信号伝送方向に沿って、スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成するステップと、第2のレジストパターンをマスクにして第1のレジストパターンを除去するステップと、半導体基板に配線膜を蒸着するステップとを含む。
【0028】
スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成し、第2のレジストパターンをマスクにして第1のレジストパターンを除去した後、半導体基板に配線膜を蒸着するので、信号伝送方向に沿って、配線部の一方は半導体基板に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される。したがって、特性の低下を招くことなく、占有面積を縮小することが可能なスパイラルインダクタを形成することができる。
【0029】
請求項9に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、請求項8記載のスパイラルインダクタの製造方法であって、第2のレジストパターンを形成するステップは、第1のレジストパターン上にある第2のレジストパターンの端部を、断面が順テーパとなるよう形成し、第1のレジストパターンを除去するステップは、第1のレジストパターンの断面が逆テーパとなるよう除去する。
【0030】
第1のレジストパターン上にある第2のレジストパターンの端部を、断面が順テーパとなるよう形成し、第1のレジストパターンの断面が逆テーパとなるよう第1のレジストパターンを除去するので、伝送線路を自己整合的に形成でき、特性誤差の少ないスパイラルインダクタを製造することが可能になる。
【0031】
請求項10に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、半導体基板上に第1のレジストパターンをスパイラル形状に形成するステップと、半導体基板に絶縁膜を形成するステップと、信号伝送方向に沿って、スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方以外を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成するステップと、第2のレジストパターンをマスクにして絶縁膜を除去するステップと、第2のレジストパターンを除去するステップと、絶縁膜をマスクにして第1のレジストパターンを除去するステップと、半導体基板に配線膜を蒸着するステップとを含む。
【0032】
スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方以外を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成し、第2のレジストパターンをマスクにして絶縁膜を除去し、第2のレジストパターンを除去し、絶縁膜をマスクにして第1のレジストパターンを除去した後、半導体基板に配線膜を蒸着するので、信号伝送方向に沿って、配線部の一方は半導体基板に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される。したがって、特性の低下を招くことなく、占有面積を縮小することが可能なスパイラルインダクタを形成することができる。
【0033】
請求項11に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、請求項10記載のスパイラルインダクタので製造方法であって、絶縁膜を除去するステップは、第1のレジストパターン上にある絶縁膜の端部を、断面が順テーパとなるよう形成し、第1のレジストパターンを除去するステップは、第1のレジストパターンの断面が逆テーパとなるよう除去する。
【0034】
第1のレジストパターン上にある絶縁膜の端部を、断面が順テーパとなるよう形成し、第1のレジストパターンの断面が逆テーパとなるよう第1のレジストパターンを除去するので、伝送線路を自己整合的に形成でき、特性誤差の少ないスパイラルインダクタを製造することが可能になる。
【0035】
請求項12に記載のスパイラルインダクタの製造方法は、半導体基板上に第1のレジストパターンをスパイラル形状に形成するステップと、半導体基板に導電性膜を形成するステップと、信号伝送方向に沿って、スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方以外を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成するステップと、第2のレジストパターンをマスクにして導電性膜を除去するステップと、第2のレジストパターンを除去するステップと、導電性膜をマスクにして第1のレジストパターンを除去するステップと、半導体基板に配線膜を蒸着するステップとを含む。
【0036】
スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方以外を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成し、第2のレジストパターンをマスクにして導線性膜を除去し、第2のレジストパターンを除去し、導電性膜をマスクにして第1のレジストパターンを除去した後、半導体基板に配線膜を蒸着するので、信号伝送方向に沿って、配線部の一方は半導体基板に接するように形成され、他方は半導体基板から離れて形成される。したがって、特性の低下を招くことなく、占有面積を縮小することが可能なスパイラルインダクタを形成することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、各実施の形態におけるスパイラルインダクタについて説明する。
【0038】
(実施の形態1)
図1(a)は本発明の実施の形態1におけるスパイラルインダクタの断面斜視図を、図1(b)はその平面図を示している。図1(b)に示すように、スパイラルインダクタ100は、半導体基板101上に金属等の導電性物質からなる伝送線路(102および103)を渦巻き状に配置した構造を有している。スパイラルインダクタ100の伝送線路は、斜線で示した半導体基板101に接触している配線部102と、半導体基板101から離れて持ち上がった形状を有する配線部103とからなる。
【0039】
間隔104は、伝送線路の配線部102の端部と、隣接する伝送線路の配線部102との間隔を示している。また、間隔105は、伝送線路の配線部103と、隣接する伝送線路の配線部102との最短距離を示している。ただし、これらの間隔104および105は、スパイラルインダクタの伝送線路を形成する際のプロセス上の制限において問題とならず、特性の低下をともなう容量成分が発生しない程度の寸法とする。具体的には、間隔104および105は、それぞれ1μm以上であれば良いが、高周波における特性を考慮すれば2μm以上である方が望ましい。
【0040】
図10を用いて説明した従来のスパイラルインダクタの場合、間隔304を上述した、たとえば1μm以上にする必要があった。しかし、本実施の形態におけるスパイラルインダクタにおいては、間隔104および105を1μm以上にすれば良い。すなわち、配線部103の幅に相当する長さだけ伝送線路を詰めて配置することが可能になる。このため、図1(b)に示すように、本実施の形態におけるスパイラルインダクタ100を上から見た場合、スパイラルインダクタ100のうち、他の回路までの間隔(スペース)を除いた占有面積にくまなく伝送線路が巻かれたような構造となる。
【0041】
また、スパイラルインダクタの占有面積を低減するには、配線部103の幅を配線部102の幅に対して1割以上に設定するのが望ましい。また、配線部103の下端は、配線部102の上端から間隔105だけ隔てて設けられている。したがって、スパイラルインダクタ100を上から見た場合に、たとえ配線部103が隣接する配線部102にオーバラップして形成されたとしてもショートすることはなく、配線間の容量成分が増大することもない。
【0042】
図2は、本実施の形態におけるスパイラルインダクタの製造工程の一例を示す図であり、(a)〜(e)は、各工程におけるスパイラルインダクタの断面を示している。まず、図2(a)に示すように、フォトリソグラフィ工程および蒸着等により、半導体基板上にスパイラル形状を有する配線パターン601を作成する。たとえば、半導体基板の全面に導電性金属膜を蒸着した後、レジスト等によりスパイラル形状のパターンを形成し、レジストに覆われた部分以外の部分をエッチング等によって除去することにより、配線パターン601を作成する。または、半導体基板上にレジストでスパイラル形状のパターンを形成し、その上に導電性金属膜を蒸着した後、レジストとその上の金属膜とを除去するリフトオフ工程を用いても良い。なお、本実施の形態においては、導電性金属膜としてTi/Auを用い、配線パターン601の厚さが2μm以下となるようにしている。
【0043】
次に、図2(b)に示すように、信号伝送方向に沿って、配線パターン601のいずれか一方の端を覆うようにレジストを形成し、フォトリソグラフィ工程によってこのレジストを加工して、スパイラル形状の配線パターン601に沿って連続したパターン602を形成する。本実施の形態においては、このパターン602の側面が角度605を有する順テーパとなるように形成され、パターン602の厚さが4μm以上となるようにしている。
【0044】
次に、図2(c)に示すように、配線膜603を半導体基板の全面に蒸着する。本実施の形態においては、配線膜603にTi/Auを用い、配線膜603の厚さが2μm以下となるようにしている。
【0045】
そして、図2(d)に示すように、レジストで覆った後にフォトリソグラフィ工程によりこのレジストを加工して、パターン604を形成する。
【0046】
最後に、図2(d)に示すレジスト604をマスクにして、上から見て配線パターン601と重なる配線膜603の部分をエッチングにより除去する。そして、有機溶剤による洗浄およびプラズマ処理等により、残ったレジスト602および604を除去することにより図2(e)に示す配線パターンが形成される。このようにして、図1(a)および(b)に示すスパイラルインダクタが形成される。
【0047】
上述した工程においては、配線パターン601および603にTi/Auを用いたが、Au、Pt、TiまたはTi/Pt/Au等の導電性膜であれば同様の効果が得られる。また、レジスト602にノボラックポジレジストのフォトレジストやポリイミドを利用したり、絶縁体のSiN、SiO、酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウム等を加工してパターン602を形成しても良い。
【0048】
レジスト602に、上述したフォトレジストやポリイミド等の有機レジスト剤を用いた場合、図2(b)に示す工程において露光、現像後に加熱処理を施すことにより、パターン602の順テーパ角605の形成に寄与するだけでなく、角度605を小さくしてパターン602の側面を滑らかにして、パターン602上に蒸着される配線膜の強度を向上させることもできる。
【0049】
また、パターン602がポリイミド、SiN、SiO、酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウム等によって形成される場合、パターン602を除去せずに残すことができる。パターン602を残すことにより、スパイラルインダクタの強度が補強されるとともに、歩留まりが向上して量産に適した構造とすることができる。
【0050】
次に、上述した本実施の形態におけるスパイラルインダクタの特性と、従来のスパイラルインダクタの特性とを比較した結果について説明する。図10に示す従来のスパイラルインダクタにおける配線長を2,570μm、線路幅303を5μm、配線間隔304を5μm、およびインダクタ周囲スペース幅305を70μmとし、領域306の占有面積を102,400μmとした。一方、本実施の形態におけるスパイラルインダクタの配線長および占有面積を従来のスパイラルインダクタと同じにし、配線幅(102、103)を10μmとした。
【0051】
まず、本実施の形態におけるスパイラルインダクタのSパラメータと、従来のスパイラルインダクタのSパラメータとを求め、それぞれのインダクタンスを算出した結果、ほぼ同じ値を持つことが判った。
【0052】
次に、SパラメータからそれぞれのQ値を算出し、その周波数依存性を示すグラフを作成した。そのグラフを図3に示す。
【0053】
図3に示すグラフは、横軸を周波数(GHz)、縦軸をQ値としており、本実施の形態におけるスパイラルインダクタのQ値が、従来のスパイラルインダクタのQ値よりも大きいことが判る。また、図4は本実施の形態におけるスパイラルインダクタのQ値と、従来のスパイラルインダクタのQ値との比を示すグラフである。本実施の形態におけるスパイラルインダクタのQ値は、10GHz程度の周波数においても向上していることが判るが、1GHzまではほぼ一定値(約1.435)となっており、高周波領域では1GHz付近において最も高い効果が得られることが判る。
【0054】
図5は、本実施の形態におけるスパイラルインダクタと、従来のスパイラルインダクタとを、占有面積、配線長およびQ値において比較した表である。ただし、従来のスパイラルインダクタの配線幅303を10μm、および配線間隔304を10μmとし、本実施の形態における配線幅(102、103)を10μmとして、周波数2.223GHzにおいて同じインダクタンス(4.8nH)を持つときのスパイラルインダクタの各値を比較している。なお、インダクタ周囲スペース間隔はともに70μmとしている。
【0055】
図5に示すように、インダクタンス4.8nHのスパイラルインダクタを得るために必要な占有面積は、本実施の形態におけるスパイラルインダクタでは102,400μm、従来のスパイラルインダクタでは159,900μmだけ必要になる。したがって、本実施の形態におけるスパイラルインダクタの占有面積は、従来のスパイラルインダクタの占有面積と比較して約64%となり、面積を著しく縮小させることが可能になる。また、このときのQ値においても、本実施の形態におけるスパイラルインダクタは44.0であり、41.9である従来のスパイラルインダクタと比較して向上していることが判る。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態におけるスパイラルインダクタによれば、同じインダクタンス値を有するスパイラルインダクタを、従来よりも小さい面積で実現することができ、Q値においても改善することが可能となった。
【0057】
(実施の形態2)
図6は、本実施の形態におけるスパイラルインダクタの製造工程の一例を示す図であり、(a)〜(e)は、各工程におけるスパイラルインダクタの断面を示している。まず、図6(a)に示すように、有機または無機レジストを塗布し、フォトリソグラフィ工程によりレジストを加工して、半導体基板上にスパイラル形状を有するパターン701を作成する。このパターン701は、順テーパ角を有している。
【0058】
次に、図6(b)に示すように、レジスト702をその上に塗布する。そして、図6(c)に示すように、レジスト702をフォトリソグラフィ工程により加工して、信号伝送方向に沿って、パターン701のいずれか一方のみを覆うようにパターン703を形成する。
【0059】
次に、図6(d)に示すように、パターン703をマスクにして、レジスト701を加工して逆テーパ角を有するパターン704を形成する。本実施の形態においては、このパターン703と704とを合わせた厚さを4μm以上となるようにしている。
【0060】
次に、図6(e)に示すように、配線膜705を半導体基板の全面に蒸着する。本実施の形態においては、配線膜705にTi/Auを用い、配線膜705の厚さが2μm以下となるようにしている。なお、配線パターン705にTi/Auを用いたが、Au、Pt、TiまたはTi/Pt/Au等の導電性膜であれば同様の効果が得られる。最後に、レジスト703および704を有機溶媒等によって洗浄して除去し、図1(a)および(b)に示すスパイラルインダクタが形成される。
【0061】
また、図6(d)に示すレジスト704の形状をドライエッチングによって形成する場合、レジスト701とレジスト702とを選択エッチングが可能な材料とする必要がある。また、露光および現像により下地構造(703、704)を形成する場合、パターン702を露光および現像した後に、さらにパターン701を露光および現像できる材料を用いる必要がある。さらには、レジスト701とレジスト702とを、露光条件または現像条件が異なる組み合わせとする必要がある。たとえば、レジスト701に有機レジストであるポリメチルグルタルイミドポジフォトレジスト剤(以下、PMGIと呼ぶ)を用い、レジスト702に有機レジストであるノボラックポジレジスト剤を用いる。そして、PMGIを露光するときに、ノボラックポジレジスト剤の露光条件よりも短波長の紫外光を用いることにより、レジスト701とレジスト702とを別々に除去することが可能となる。
【0062】
また、レジスト701に有機レジストを用いた場合、露光および現像によってレジスト701の断面を矩形の形状にすることができ、さらに加熱処理を施すことによってレジスト701を順テーパ角を有する形状にすることができるとともに、パターン側面を滑らかにすることも可能となる。したがって、レジスト701の上に形成されるパターン703の側面も滑らかになるため、その上に形成される配線膜705が切断されるのを防ぐことができる。
【0063】
次に、パターン703および704を用いて伝送線路を形成する場合の自己整合的形成について説明する。図6(d)に示すように、パターン703の左端が順テーパ角を有し、パターン704の左端が逆テーパ角を有している。このように、レジスト形状が順テーパ角と逆テーパ角とを有しているため、図6(e)に示すように、配線膜705を蒸着した場合でもその上部先端位置706と半導体基板に接する配線部先端位置707とが水平位置において一致し、伝送線路が自己整合的に形成されることになる。しかも、上部先端位置706における配線705と、隣接する配線部先端位置707における配線705とがつながることはないため、アライメント精度に関係なく隣接する配線がショートしない。
【0064】
このようにして、伝送線路が自己整合的に形成されるため、隣接する配線の間隔を一様にすることができ、特性誤差が少ないインダクタを形成することが可能となった。また、本実施の形態における工程によって作成されたスパイラルインダクタは、実施の形態1における工程によって作成されたスパイラルインダクタと同じ形状を有するため、同じインダクタンス値を有するスパイラルインダクタを、従来よりも小さい面積で実現することができ、Q値においても改善することが可能となる。
【0065】
(実施の形態3)
図7は、本実施の形態におけるスパイラルインダクタの製造工程を示す図であり、(a)〜(e)は、各工程におけるスパイラルインダクタの断面を示している。まず、図7(a)に示すように、有機または無機レジスト剤を塗布し、フォトリソグラフィ工程によりレジストを加工して、半導体基板上にスパイラル形状を有するパターン801を作成する。このパターン801は順テーパ角を有し、本実施の形態においては4μm以上となるようにしている。
【0066】
次に、図7(b)に示すように、P−CVD法(Plasma−Chemical Vapor Deposition)等により、その上から半導体基板全面に絶縁膜802を形成する。本実施の形態においては1μm以下となるようにしている。
【0067】
次に、図7(c)に示すように、絶縁膜802上にレジスト剤を塗布した後、フォトリソグラフィ工程によって絶縁膜802上にパターン803を形成する。このパターン803は、信号伝送方向に沿って、パターン801上に形成されたパターン802の片側のみが開口した形状を有している。
【0068】
次に、図7(d)に示すように、パターン803をマスクにし、絶縁膜802をエッチングしてパターン804を形成した後、レジスト803を剥離する。そして、図7(e)に示すように、パターン804をマスクにしてエッチング等によりパターン801を加工する。
【0069】
次に、図7(f)に示すように、その上に配線膜805を蒸着してパターンを形成する。本実施の形態においては、配線膜805としてTi/Auを用い、配線膜805の厚さが2μm以下となるようにしている。なお、配線パターン805にTi/Auを用いたが、Au、Pt、TiまたはTi/Pt/Au等の導電性膜であれば同様の効果が得られる。最後に、レジスト801を有機溶媒等によって洗浄して除去し、図1(a)および(b)に示すスパイラルインダクタが形成される。
【0070】
また、レジスト801と絶縁膜802とは、選択エッチングができる材料を用いる必要がある。レジスト801にノボラックポジレジスト剤、ポリイミド、SiO、SiN、酸化アルミニウム、または窒化アルミニウム等を用いた場合、図7(f)に示す工程においてレジスト801を除去せずに残しても良い。これらの材料のうち、SiO、SiN、酸化アルミニウム、または窒化アルミニウム等は互いに選択エッチングが可能であるので、絶縁膜802として用いることも可能である。
【0071】
本実施の形態における工程で、パターン804を除去しないのは、持ち上がった配線パターン805の構造的な強度を増すためであり、レジスト801に除去する必要がない材料を用いることにより、さらに強度を増すことができる。その結果、スパイラルインダクタの歩留まりも向上し、量産に適した構造を有するということができる。
【0072】
また、レジスト801に有機レジストを用いた場合、露光および現像によってレジスト801の断面を矩形の形状にすることができ、さらに加熱処理を施すことによってレジスト801を順テーパ角を有する形状にすることができるとともに、パターン側面を滑らかにすることも可能となる。したがって、レジスト801の上に形成されるパターン804の側面も滑らかになるため、その上に形成される配線膜805が切断されるのを防ぐことができる。
【0073】
また、図7(e)に示すように、パターン804の右端が順テーパ角を有し、パターン801の右端が逆テーパ角を有している。このように、レジスト形状が順テーパ角と逆テーパ角とを有しているため、図7(f)に示すように、配線膜805を蒸着した場合でも伝送線路が自己整合的に形成されることになる。したがって、隣接する配線がつながることはないため、アライメント精度に関係なく隣接する配線がショートしない。
【0074】
このようにして、伝送線路が自己整合的に形成されるため、隣接する配線の間隔を一様にすることができ、特性誤差が少ないインダクタを形成することが可能となった。また、本実施の形態における工程によって作成されたスパイラルインダクタは、実施の形態1における工程によって作成されたスパイラルインダクタと同じ形状を有するため、同じインダクタンス値を有するスパイラルインダクタを、従来よりも小さい面積で実現することができ、Q値においても改善することが可能となる。
【0075】
(実施の形態4)
実施の形態4におけるスパイラルインダクタの製造工程は、図7に示す実施の形態3におけるスパイラルインダクタの製造工程と同じである。ただし、絶縁膜802の代わりに導電性膜を用いた点のみが異なる。したがって、重複する工程についての詳細な説明は繰返さない。なお、絶縁膜802の代わりに用いられる導電性膜の参照符号を802’とし、その導電性膜を加工することによって得られたパターンの参照符号を804’として説明する。
【0076】
本実施の形態においては、導電性膜802’としてTi/Auを用い、レジストパターン801の厚さが4μm以上となるようにし、パターン804’および805を合わせた厚さが2μm以下となるようにしている。なお、導電性膜802’にTi/Auを用いたが、Au、Pt、TiまたはTi/Pt/Au等の導電性膜であれば同様の効果が得られる。
【0077】
このように、配線パターン805の下に導電性膜804’を形成することにより、配線の導電性が増して抵抗が低減するので、高周波信号の損失を小さくすることが可能になる。すなわち、Q値が増大してインダクタの特性が向上することになる。
【0078】
また、実施の形態3において説明したように、レジスト801にノボラックポジレジスト剤、ポリイミド、SiO、SiN、酸化アルミニウム、または窒化アルミニウム等を用いた場合、レジスト801を除去せずに残しても良い。
また、実施の形態3において説明したように、伝送線路が自己整合的に形成されるため、隣接する配線の間隔を一様にすることができ、特性誤差が少ないインダクタを形成することも可能となる。また、本実施の形態における工程によって作成されたスパイラルインダクタは、実施の形態1における工程によって作成されたスパイラルインダクタと同じ形状を有するため、同じインダクタンス値を有するスパイラルインダクタを、従来よりも小さい面積で実現することができ、Q値においても改善することが可能となる。
【0079】
(実施の形態5)
次に、本発明のスパイラルインダクタを適用したMMICの実施の形態について説明する。このMMICは、GaAs等の半導体基板上にヘテロバイポーラトランジスタ(以下、HBTと呼ぶ)等の能動素子、およびインダクタやキャパシタ等の伝送線路が形成される。
【0080】
図8は、1GHz付近の周波数で使用されるMMICに形成されたパワーアンプ回路の一例を示す図である。図8に示すように、HBTで構成される3段のトランジスタTr1〜Tr3によって電力増幅をしている。また、HBTで構成されるトランジスタTd1〜Td2は、制御電圧VctrlによってトランジスタTr1〜Tr2への電源電圧Vccの供給を制御している。さらには、インダクタ111〜114が整合回路として、トランジスタTr1〜Tr3に電気的に接合されている。
【0081】
図9は、図8に示すパワーアンプ回路の各素子を配置した場合を示す図である。図9に示すように、領域121〜123がそれぞれトランジスタTr1〜Tr3に対応し、領域131〜134がそれぞれスパイラルインダクタ111〜114に対応し、その他の領域がトランジスタTd1〜Td2やキャパシタに対応し、各領域の間は素子間を接合する伝送線路等に対応している。
【0082】
このパワーアンプ回路が形成されるチップ全体の面積は5mmとなり、スパイラルインダクタ111〜114が形成される領域131〜134の面積の合計はチップ全体の面積の約25%となる。これらのインダクタ111〜114に実施の形態1〜4において説明したスパイラルインダクタを適用した場合のチップ全体の面積は、従来のスパイラルインダクタを適用した場合のチップ全体の面積の約90%に縮小されることになる。
【0083】
また、本実施の形態におけるMMICのパワーアンプ回路の電源電圧Vccに4.7Vを、制御電圧Vctrlに3.4Vを印加したときの入出力パワー特性は、1GHzの周波数における入力パワー1mW(0dBm)に対し、出力パワーが3.4W(35.3dBm)となり、電力負荷効率が34%となる。一方、従来のスパイラルインダクタを用いたパワーアンプ回路の場合には、出力パワーが3.2W(35.1dBm)、電力負荷効率が32%となる。したがって、本実施の形態におけるMMICの方が、出力パワーおよび電力負荷効率ともに向上していることが判る。
【0084】
以上説明したように、本実施の形態におけるMMICによれば、チップ全体の面積を縮小することができ、パワーアンプ回路等の整合回路にスパイラルインダクタを適用した場合に特性を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明のスパイラルインダクタの断面斜視図、(b)は、その平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるスパイラルインダクタの製造工程を示す図である。
【図3】本発明および従来のスパイラルインダクタのQ値と周波数との関係を示すグラフである。
【図4】本発明のスパイラルインダクタのQ値と従来のスパイラルインダクタのQ値との比と周波数との関係を示すグラフである。
【図5】本発明および従来のスパイラルインダクタの占有面積、スパイラル配線長、およびQ値を示す表である。
【図6】本発明の実施の形態2におけるスパイラルインダクタの製造工程を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態3におけるスパイラルインダクタの製造工程を示す図である。
【図8】本発明のスパイラルインダクタをMMICに適用した場合のパワーアンプ回路の構成の一例を示す図である。
【図9】図8に示すパワーアンプ回路の各素子の配置を説明するための図である。
【図10】(a)は、従来のスパイラルインダクタの断面図、(b)は、その平面図である。
【符号の説明】
100 スパイラルインダクタ
101 半導体基板
102 半導体基板に接する配線部
103 半導体基板から離れた配線部
301 半導体基板
302 伝送線路
601 配線パターン
602 レジストパターン
603 配線膜
604 レジストパターン
701 第1のレジスト
702 第2のレジスト
703 第2のレジストパターン
704 第1のレジストパターン
705 配線膜
801 レジストパターン
802 絶縁膜
803 レジストパターン
804 絶縁体パターン
805 配線膜
111〜114 インダクタ素子
Tr1〜Tr3,Td1,Td2 HBT

Claims (12)

  1. 信号伝送方向に沿って、半導体基板に接するように形成される第1の配線部と、
    前記信号伝送方向に沿って、一方は前記第1の配線部に接するように形成され、他方は前記半導体基板から離れて形成される第2の配線部とを含み、
    前記第2の配線部が前記第1の配線部の上にならないように、前記第2の配線部が形成される、スパイラルインダクタ。
  2. 前記第1の配線部のうち前記第2の配線部に接していない方の端部が、隣接する前記第2の配線部のうち前記半導体基板から離れている方の端部の鉛直下にある、請求項1記載のスパイラルインダクタ。
  3. 前記スパイラルインダクタはさらに、前記半導体基板と前記第2の配線部との間に形成され、絶縁体によって形成されるパターンを含む、請求項1または2記載のスパイラルインダクタ。
  4. 信号伝送方向に沿って、一部が半導体基板に接するように形成される第1の配線部と、
    前記信号伝送方向に沿って、一方は前記第1の配線部に接するように形成され、他方は前記半導体基板から離れて形成される第2の配線部と、
    前記半導体基板と前記第1の配線部および第2の配線部との間に形成され、絶縁体によって形成されるパターンとを含む、スパイラルインダクタ。
  5. スパイラルインダクタを含む受動素子および能動素子が形成されるモノリシックマイクロ波集積回路であって、
    前記スパイラルインダクタは、信号伝送方向に沿って、半導体基板に接するように形成される第1の配線部と、
    前記信号伝送方向に沿って、一方は前記第1の配線部に接するように形成され、他方は前記半導体基板から離れて形成される第2の配線部とを含み、
    前記第2の配線部が前記第1の配線部の上にならないように、前記第2の配線部が形成される、モノリシックマイクロ波集積回路。
  6. 半導体基板上に配線膜をスパイラル形状に形成するステップと、
    信号伝送方向に沿って、前記スパイラル形状に形成された配線膜の一方を覆うように第1のレジストパターンを形成するステップと、
    前記半導体基板に配線膜を蒸着するステップと、
    前記スパイラル形状に形成された配線膜と前記蒸着された配線膜とが重なる部分以外を覆うように第2のレジストパターンを形成するステップと、
    前記第2のレジストパターンをマスクにして前記蒸着された配線膜を除去するステップと、
    前記第2のレジストパターンを除去するステップとを含むスパイラルインダクタの製造方法。
  7. 前記スパイラルインダクタの製造方法はさらに、前記第1のレジストパターンを除去するステップを含む、請求項6記載のスパイラルインダクタの製造方法。
  8. 半導体基板上に第1のレジストパターンをスパイラル形状に形成するステップと、
    前記半導体基板に第2のレジストを塗布するステップと、
    信号伝送方向に沿って、前記スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方を覆うように前記第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成するステップと、
    前記第2のレジストパターンをマスクにして前記第1のレジストパターンを除去するステップと、
    前記半導体基板に配線膜を蒸着するステップとを含むスパイラルインダクタの製造方法。
  9. 前記第2のレジストパターンを形成するステップは、前記第1のレジストパターン上にある前記第2のレジストパターンの端部を、断面が順テーパとなるよう形成し、
    前記第1のレジストパターンを除去するステップは、前記第1のレジストパターンの断面が逆テーパとなるよう除去する、請求項8記載のスパイラルインダクタの製造方法。
  10. 半導体基板上に第1のレジストパターンをスパイラル形状に形成するステップと、
    前記半導体基板に絶縁膜を形成するステップと、
    信号伝送方向に沿って、前記スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方以外を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成するステップと、
    前記第2のレジストパターンをマスクにして前記絶縁膜を除去するステップと、
    前記第2のレジストパターンを除去するステップと、
    前記絶縁膜をマスクにして前記第1のレジストパターンを除去するステップと、
    前記半導体基板に配線膜を蒸着するステップとを含むスパイラルインダクタの製造方法。
  11. 前記絶縁膜を除去するステップは、前記第1のレジストパターン上にある前記絶縁膜の端部を、断面が順テーパとなるよう形成し、
    前記第1のレジストパターンを除去するステップは、前記第1のレジストパターンの断面が逆テーパとなるよう除去する、請求項10記載のスパイラルインダクタの製造方法。
  12. 半導体基板上に第1のレジストパターンをスパイラル形状に形成するステップと、
    前記半導体基板に導電性膜を形成するステップと、
    信号伝送方向に沿って、前記スパイラル形状に形成された第1のレジストパターンの一方以外を覆うように第2のレジストを加工して第2のレジストパターンを形成するステップと、
    前記第2のレジストパターンをマスクにして前記導電性膜を除去するステップと、
    前記第2のレジストパターンを除去するステップと、
    前記導電性膜をマスクにして前記第1のレジストパターンを除去するステップと、
    前記半導体基板に配線膜を蒸着するステップとを含むスパイラルインダクタの製造方法。
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