JP3577192B2 - 半導体素子用冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体素子から発生する熱を外部に伝導し放散するための半導体素子用冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、大電力用の半導体素子として外形が平形状に構成されたものがあり、この種の半導体素子が通電中に発生する熱を効率よく放散させるべく、使用時に半導体素子の平坦な放熱面部が圧接状態とされる水冷方式の冷却装置があった。
【0003】
例えば、図8ないし図10に示される如く、この種の冷却装置1として、冷却ブロック本体3と、該冷却ブロック本体3の下面側に接合された蓋ブロック4とを備えた直方体形状に構成されたものがあった。そして、これら冷却ブロック本体3や蓋ブロック4の材質としては熱伝導性の観点から通常、銅材が使用されている。
【0004】
前記冷却ブロック本体3には、その下面側に適宜数の冷却フィン部5を構成すべく、適宜深さの溝部6が縦横に形成されており、また、前記蓋ブロック4は冷却ブロック本体3に対応する矩形の平板状に形成されていた。
【0005】
そして、溝部6開口側を閉塞状として、冷却ブロック本体3の下面側に蓋ブロック4がろう付けされており、冷却ブロック本体3下面と蓋ブロック4上面とが液密状にシールされた接合構造とされていた。
【0006】
ここに、溝部6は冷却ブロック本体3および蓋ブロック4を冷却するための冷却水を案内する水路を構成する。
【0007】
また、冷却ブロック本体3の一側面に、前記溝部6に連通する流入管7が接続されると共に、冷却ブロック本体3の他側面に、溝部6に連通する排出管8が接続されており、冷却水が一側の流入管7を通じて溝部6に案内され、他側の排出管8より排出されるように構成されている。
【0008】
そして、図9に示される如く、冷却ブロック本体3上面の平坦な圧接平面9に、仮想線で示される半導体素子10の平坦な放熱面部を圧接した状態で所定位置にバネ材等を介してボルト止め等により固定することによって、放熱面部が圧接平面9に所定の加圧力により圧接された状態で保持される。この状態で、冷却装置1の溝部6に冷却水を流し、半導体素子10に通電されれば、通電中に発生する熱は、放熱面部から冷却ブロック本体3や蓋ブロック4側に伝導され、冷却水を通じて外部に放熱される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来構造の冷却装置1によれば、図10に示される如く、冷却ブロック本体3の下面側と蓋ブロック4上面側とをろう付けにより接合する方法であり、また、この種のろう付けに際して、一般に銀ろう等のろう材が用いられている。
【0010】
従って、このろう付け時におけるろう材の溶融温度は800〜900゜C程度となり、この熱が銅製の冷却ブロック本体3と蓋ブロック4に伝わり、その材料となっている銅の軟化によって変形が生じるおそれがあった。
【0011】
そして、冷却装置1の使用時においては、冷却装置1の圧接平面9には半導体素子10の放熱面部が加圧状態で当接されており、冷却ブロック本体3および蓋ブロック4を介して蓋ブロック4下面との間に垂直方向の荷重が付与されることとなる。
【0012】
この付与される荷重は4.5kN〜118kNにもなり、前記ろう付け時における銅の軟化によって冷却ブロック本体3や蓋ブロック4に変形が生じている場合、この荷重によって銅製である冷却ブロック本体3の圧接平面9や蓋ブロック4の下面の平坦状態が変形し、この変形によって圧接平面9に圧接されている半導体素子10の放熱面部に不均一の力が作用し、放熱面部における圧力分布が不均一になるという事態を招いていた。
【0013】
そして、この放熱面部における不均一な圧力分布は半導体素子10の電気的特性を不安定にさせるおそれがあった。また、半導体素子10の通電中に発生する熱が圧接平面9を介して冷却ブロック本体3側に十分に熱が伝わらない部分が生じ、そのために熱が半導体素子10内の一部に集中し、この熱によって半導体素子10が破壊されるというおそれもあった。
【0014】
そこで、この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、半導体素子が均一に圧接されて効率のよい冷却機能が発揮でき、半導体素子の電気的特性の安定化や信頼度の向上が図れる半導体素子用冷却装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る課題解決手段は、互いに接合された接合面部分に冷却流体用の流路を形成してなる第1の冷却ブロックと第2の冷却ブロックとを備え、半導体素子が通電中に発生する熱を外部に放散させるべく半導体素子が圧接状態とされる圧接平面を、第1の冷却ブロックもしくは第2の冷却ブロックの前記接合面部分と反対側の面に有してなる半導体素子用冷却装置において、前記第1の冷却ブロックもしくは第2の冷却ブロックのいずれか一方側の前記接合面外周部に、周方向に沿って連続する凹溝部が設けられると共に、他方側の前記接合面外周部に、前記凹溝部に液密状に嵌合装着される周方向に沿って連続する突条部が設けられてなる点にある。
【0016】
この発明の請求項2に係る課題解決手段は、前記第1の冷却ブロックと前記第2の冷却ブロックとが、互いに硬度の異なる材料よりなると共に、前記突条部の突出高さが前記凹溝部の溝深さより長く形成されてなる点にある。
【0017】
この発明の請求項3に係る課題解決手段は、前記凹溝部側と前記突条部とが互いに硬度の異なる材料よりなると共に、前記突条部の突出高さが前記凹溝部の溝深さより長く形成されてなる点にある。
【0018】
この発明の請求項4に係る課題解決手段は、前記凹溝部にシール材を介在させて、前記突条部を嵌合装着してなる点にある。
【0019】
この発明の請求項5に係る課題解決手段は、前記突条部が突出方向に漸次肉厚となる逆テーパ状もしくは突出端に外方弧状に膨出する膨出部を有する形状とされ、前記凹溝部が前記突条部に対応する内部で拡開する溝形状とされてなる点にある。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1を図面に基づいて説明すると、図1ないし図4において、20は冷却装置で、第1の冷却ブロックとしての銅製の冷却ブロック本体22と、第2の冷却ブロックとしての銅製の蓋ブロック23とから主構成されている。また、本実施の形態においては、冷却ブロック本体22と蓋ブロック23とは異なる種類の銅材が使用され、冷却ブロック本体22の方が蓋ブロック23の方より硬度が高い銅材が使用されている。
【0021】
前記冷却ブロック本体22は、平面視矩形の直方体形状に構成され、その下面側に適宜深さの溝部24が縦横に形成され、該溝部24によって溝部24間に複数の冷却フィン部25が下方突出状に備えられた構造とされている。さらに、溝部24外方に位置する冷却ブロック本体22下面外周部には、周方向に沿って連続する環状の凹溝部26が形成されている。また、凹溝部26は図2ないし図4に示される如く、下半部、即ち溝開口側近くで幅狭とされ、上半部、即ち溝底部側で弧状に膨出する幅広とされた内部で拡開する溝形状とされている。
【0022】
前記蓋ブロック23は冷却ブロック本体22に対応する平面視矩形の平板状に形成されており、冷却ブロック本体22の凹溝部26に対応する蓋ブロック23上面側の外周部には、周方向に沿って連続する環状の突条部27が形成されている。また、突条部27は図3および図4に示される如く、下半部、即ち基部側近くで幅狭とされ、上半部、即ち突出端部側で外方弧状に膨出する膨出部27aを有する幅広とされたいわゆる突出側で肉厚となる形状とされている。
【0023】
なお、膨出部27aの肉厚は凹溝部26における溝底部側の溝幅よりも若干狭く構成されており、また、突条部27の突出高さHは凹溝部26の溝深さLよりも僅かに長く形成されている。
【0024】
そして、蓋ブロック23の突条部27を冷却ブロック本体22の凹溝部26内に挿入し、図4に示される挿入状態でさらに上下方向からプレス機等により圧縮荷重を加えることにより、硬度の低い蓋ブロック23側の突条部27先端部等が潰されて幅方向に広がる。この突条部27先端部の幅方向の広がりによって凹溝部26内の隙間部が埋められ、図2に示される如く、凹溝部26内に突条部27が隙間無く嵌合された状態が得られ、ここに、冷却ブロック本体22下面側と蓋ブロック23上面側とが液密状にシールされた接合状態が得られる。
【0025】
なお、この接合状態において、接合面を構成する冷却ブロック本体22下面側、即ち冷却ブロック本体22下面周縁部および各冷却フィン部25下面と、蓋ブロック23上面側とが互いに密接するように、凹溝部26の溝深さLおよび突条部27の突出高さH等が適宜設定されている。
【0026】
また、冷却ブロック本体22の一側面に、前記溝部24に連通する流入管29が接続されると共に、冷却ブロック本体22の他側面に、溝部24に連通する排出管30が接続されており、冷却流体の一例としての冷却水が一側の流入管29を通じて溝部24に案内され、溝部24内を通じて他側の排出管30より排出されるように構成されている。ここに、溝部24は冷却水を案内する流路としての水路を構成する。
【0027】
そして、図2に示される如く、冷却ブロック本体22上面の平坦な圧接平面32に、従来同様、仮想線で示される半導体素子34の平坦な放熱面部を圧接した状態で所定位置にバネ材等を介してボルト止め等により固定することによって、放熱面部が圧接平面32に所定の加圧力により圧接された状態で保持される。この状態で、流入管29側より冷却装置20の溝部24内に冷却水を流し、半導体素子34に通電されれば、通電中に発生する熱は、放熱面部から圧接平面32を通じて冷却ブロック本体3や蓋ブロック4側に伝導され、冷却水を通じて外部に放熱される。
【0028】
以上のように、本実施の形態によれば、冷却ブロック本体22と蓋ブロック23との接合が、凹溝部26内に突条部27を挿入して、加圧し、液密状に接合する構造であり、従来のようなろう付け時における熱による冷却ブロック本体22や蓋ブロック23自体の軟化が防止でき、ここに材質の軟化による変形が有効に防止できる。
【0029】
そして、冷却ブロック本体22の圧接平面32に半導体素子34の放熱面部が圧接されて、冷却ブロック本体22および蓋ブロック23を介して圧接平面32と蓋ブロック23下面との間に垂直方向の荷重が付与された場合であっても、圧接平面32や蓋ブロック23下面の変形が防止でき、それらの面の平坦状態が維持できる。ここに、圧接平面32に圧接されている半導体素子34の放熱面部には均一な荷重が作用し、放熱面部における面内の圧力分布が均一となる。
【0030】
従って、半導体素子34の電気的特性が安定し、また通電中に半導体素子34から発生する熱は圧接平面32を介して冷却ブロック本体22側に均一に伝わり、効率のよい冷却機能が発揮でき、半導体素子34内の一部に熱が集中することもなくなり、熱の集中による半導体素子34の破損も有効に防止できる。ここに、品質的にもより安定し、通電能力の向上した信頼度の高い半導体装置を提供できることとなる。
【0031】
また、蓋ブロック23側を冷却ブロック本体22側より硬度の低い銅材で形成しているため、突条部27と凹溝部26との嵌合装着時に突条部27側が容易に潰れて変形し、目的とする良好な液密状態を容易に得ることができ、さらに、凹溝部26は内部で拡開する溝形状であり、凹溝部26からの突条部27の不用意な離脱も有効に防止できる。
【0032】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2を図5および図6に基づいて説明する。なお、実施の形態1と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
この実施の形態においては、予め、冷却ブロック本体22の凹溝部26における溝底部に沿って所定量のシール材36が装着された状態で、蓋ブロック23の突条部27を冷却ブロック本体22の凹溝部26内に挿入し、前記実施の形態1と同様、上下方向から加圧することにより、硬度の低い蓋ブロック23側の突条部27先端部等が潰されて幅方向に広がり、この突条部27先端部の幅方向の広がりとシール材36の広がりによって凹溝部26内の隙間部が埋められ、図6に示される如く、凹溝部26内に突条部27が嵌合された状態が得られ、ここに、冷却ブロック本体22下面側と蓋ブロック23上面側とが液密状にシールされた接合状態が得られる。
【0034】
なお、この接合状態においても、冷却ブロック本体22下面側、即ち冷却ブロック本体22下面周縁部および各冷却フィン部25下面と、蓋ブロック23上面側とが密接するように、凹溝部26の溝深さLおよび突条部27の突出高さH等が適宜設定されている。
【0035】
また、冷却ブロック本体22の一側面に、前記溝部24に連通する流入管29が接続されると共に、冷却ブロック本体22の他側面に、溝部24に連通する排出管30が接続され、冷却流体の一例としての冷却水が一側の流入管29を通じて溝部24に案内され、溝部24内を通じて他側の排出管30より排出されるように構成される。
【0036】
本実施の形態によっても、冷却ブロック本体22や蓋ブロック23の前記軟化による変形が防止でき、実施の形態1と同様の効果が得られる。また、冷却ブロック本体22と蓋ブロック23との接合に際して、シール材36を介在させる方式であり、接合部分における凹溝部26側と突条部27側とのより高い密着性が得られ、より高いシール効果が得られる。
【0037】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3を図7に基づいて説明する。なお、実施の形態1と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0038】
この実施の形態においては、蓋ブロック23の突条部27が突出方向に漸次肉厚となる逆テーパ状に形成され、対応する冷却ブロック本体22側の凹溝部26は溝底部方向に漸次拡開する溝形状に形成されている。
【0039】
そして、蓋ブロック23の突条部27を冷却ブロック本体22の凹溝部26内に挿入し、前期実施の形態1と同様、上下方向から加圧することにより、硬度の低い蓋ブロック23側の突条部27先端部等が潰されて幅方向に広がり、この突条部27先端部の幅方向の広がりによって凹溝部26内の隙間部が埋められ、凹溝部26内に突条部27が隙間無く嵌合された状態が得られる。ここに、冷却ブロック本体22下面側と蓋ブロック23上面側とが液密状にシールされた接合状態が得られる。
【0040】
なお、この接合状態においても、冷却ブロック本体22下面側、即ち冷却ブロック本体22下面周縁部および各冷却フィン部25下面と、蓋ブロック23上面側とが密接するように、凹溝部26の溝深さLおよび突条部27の突出高さH等が適宜設定されている。
【0041】
また、冷却ブロック本体22の一側面に、前記溝部24に連通する流入管29が接続されると共に、冷却ブロック本体22の他側面に、溝部24に連通する排出管30が接続され、冷却流体の一例としての冷却水が一側の流入管29を通じて溝部24に案内され、溝部24内を通じて他側の排出管30より排出されるように構成される。
【0042】
本実施の形態によっても、冷却ブロック本体22や蓋ブロック23の前記軟化による変形が防止でき、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0043】
なお、上記各実施の形態において、蓋ブロック23に突条部27が一体に具備された構造を示しているが、蓋ブロック23を冷却ブロック本体22と同じ銅材で構成し、蓋ブロック23の上面外周部に、該蓋ブロック23の銅材より硬度の低い別の種類の銅材で構成された突条部27を別途、装着した構造であってもよい。さらには、冷却ブロック本体22側と蓋ブロック23側とを同じ銅材で構成し、突条部27側が変形容易な薄肉状に形成し、凹溝部26を構成する周囲の冷却ブロック本体22側をより厚肉状に構成してもよい。
【0044】
また、冷却ブロック本体22側に凹溝部26を設け、蓋ブロック23側に突条部27を設けた構造を示しているが、冷却ブロック本体22側に突条部27を設け、蓋ブロック23側に凹溝部26を設ける構造としてもよい。さらには、凹溝部26や突条部27の形状も上記各実施の形態に限られず、良好な接合状態が確保できる形状であればよい。
【0045】
さらに、冷却ブロック本体22や蓋ブロック23が銅材で構成されたものを例示しているが、銅材に限らず、熱伝導性に優れるその他の金属等で冷却ブロック本体22や蓋ブロック23を形成してもよい。
【0046】
また、流入管29や排出管30の接続位置も各実施の形態に示されるような冷却ブロック本体22の側面に限られず、支障のない位置に適宜接続すればよい。
【0047】
【発明の効果】
この発明における請求項1に係る半導体素子用冷却装置によれば、第1の冷却ブロックもしくは第2の冷却ブロックのいずれか一方側の接合面外周部に、周方向に沿って連続する凹溝部が設けられると共に、他方側の接合面外周部に、前記凹溝部に液密状に嵌合装着される周方向に沿って連続する突条部が設けられてなるものであり、従来のようなろう付けが不要となるため、ろう材の溶融による熱の影響が皆無となり、各冷却ブロックの熱による軟化が防止できて変形が有効に防止でき、半導体素子が圧接状態で使用される場合においても、均一な圧力分布状態が有効に確保でき、電気的特性が安定する利点がある。また、半導体素子の通電中に発生する熱は各冷却ブロックを通じて一部に集中することなく均一に伝導、放散されるので品質的にもより安定し、信頼度も高い半導体素子を提供できるという利点がある。
【0048】
この発明における請求項2に係る半導体素子用冷却装置によれば、第1の冷却ブロックと第2の冷却ブロックとが、互いに硬度の異なる材料よりなると共に、突条部の突出高さが凹溝部の溝深さより長く形成されてなるものであり、突条部と凹溝部との嵌合装着時に硬度の低い側が容易に潰れて変形し、良好な液密状態が容易に得られるという利点がある。
【0049】
この発明における請求項3に係る半導体素子用冷却装置によれば、凹溝部側と突条部とが互いに硬度の異なる材料よりなると共に、突条部の突出高さが凹溝部の溝深さより長く形成されてなるものであり、この場合にも突条部と凹溝部との嵌合装着時に硬度の低い側が容易に潰れて変形し、良好な液密状態が容易に得られるという利点がある。
【0050】
この発明における請求項4に係る半導体素子用冷却装置によれば、凹溝部にシール材を介在させて、突条部を嵌合装着してなるものであり、接合部分における凹溝部側と突条部側とのより高い密着性が得られ、より高いシール効果が得られるという利点がある。
【0051】
この発明における請求項5に係る半導体素子用冷却装置によれば、突条部が突出方向に漸次肉厚となる逆テーパ状もしくは突出端に外方弧状に膨出する膨出部を有する形状とされ、凹溝部が前記突条部に対応する内部で拡開する溝形状とされてなるものであり、凹溝部と突条部との液密状の嵌合装着状態において、不用意な離脱が有効に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における平面図である。
【図2】図1におけるII−II線断面矢視図である。
【図3】本発明の実施の形態1における製造工程説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1における製造工程説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2における製造工程説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2における製造工程説明図である。
【図7】本発明の実施の形態3における製造工程説明図である。
【図8】従来例を示す平面図である。
【図9】図8におけるIX−IX線断面矢視図である。
【図10】従来例における製造工程説明図である。
【符号の説明】
20 冷却装置、22 冷却ブロック本体、23 蓋ブロック、24 溝部、25 冷却フィン部、26 凹溝部、27 突条部、32 圧接平面、34 半導体素子、36 シール材。

Claims (5)

  1. 互いに接合された接合面部分に冷却流体用の流路を形成してなる第1の冷却ブロックと第2の冷却ブロックとを備え、半導体素子が通電中に発生する熱を外部に放散させるべく半導体素子が圧接状態とされる圧接平面を、第1の冷却ブロックもしくは第2の冷却ブロックの前記接合面部分と反対側の面に有してなる半導体素子用冷却装置において、
    前記第1の冷却ブロックもしくは第2の冷却ブロックのいずれか一方側の前記接合面外周部に、周方向に沿って連続する凹溝部が設けられると共に、他方側の前記接合面外周部に、前記凹溝部に液密状に嵌合装着される周方向に沿って連続する突条部が設けられてなることを特徴とする半導体素子用冷却装置。
  2. 前記第1の冷却ブロックと前記第2の冷却ブロックとが、互いに硬度の異なる材料よりなると共に、前記突条部の突出高さが前記凹溝部の溝深さより長く形成されてなることを特徴とする請求項1記載の半導体素子用冷却装置。
  3. 前記凹溝部側と前記突条部とが互いに硬度の異なる材料よりなると共に、前記突条部の突出高さが前記凹溝部の溝深さより長く形成されてなることを特徴とする請求項1記載の半導体素子用冷却装置。
  4. 前記凹溝部にシール材を介在させて、前記突条部を嵌合装着してなることを特徴とする請求項1、2または3記載の半導体素子用冷却装置。
  5. 前記突条部が突出方向に漸次肉厚となる逆テーパ状もしくは突出端に外方弧状に膨出する膨出部を有する形状とされ、前記凹溝部が前記突条部に対応する内部で拡開する溝形状とされてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の半導体素子用冷却装置。
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