JP3576601B2 - ヘッドボックスの調節方法と装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、紙/板紙抄紙機のヘッドボックスの調節方法と装置に関するものであり、本発明による方法と装置によれば、紙/板紙ウエブの幅全体にわたって信頼できるように紙の重量プロファイルに対して、さらに紙/板紙ウエブの幅全体にわたって紙/板紙ウエブの繊維配列プロファイルに対しても有利に作用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来技術に知られているように、ヘッドボックスから流出するパルプ懸濁液の排出流は紙/板紙抄紙機の横の方向に一定の速度のものでなければならない。横方向の流れ、これは繊維配列の歪を生じさせるが、例えば強度と伸縮の異方性などの、生産される紙の品質要因に影響を与える。横方向の異方性の強度と変化もまた紙の印刷特性に影響を及ぼす。特に重要なことは、紙における繊維メッシュの方向分布、すなわち配列の主軸が紙の主軸の方向と一致すること、およびその配列がこれらの軸に対して対称をなしていることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ヘッドボックスにおけるパルプ流ダクトのエッジでは、少量のパルプが流れる。このエッジ効果がプロファイルに非常に強い線形歪を生じる。ヘッドボックスの乱流発生器におけるプロファイル欠陥は、通常、流れダクトの横領域内のプロファイルに非線形歪を生じる。
【0004】
紙の乾燥収縮による重量プロファイルの不均一性をスライスのクラウン形成によってそのスライスをパルプ噴射の中央で厚くして修正する試みがなされている。紙ウエブは乾燥すると、ウエブの中央領域においては横領域におけるよりも収縮度が低く、その収縮率は原則として、中央で約4%、横領域で約5〜6%である。前記収縮プロファイルはウエブの横方向の重量プロファイルにおいても同様な変化を生じさせるので、収縮のために、横方向の重量プロファイルがプレス後に均等であったウエブの乾燥重量プロファイルは乾燥中に変化し、そのため、ウエブの両方の横領域において重量はその中央領域におけるよりも若干大きくなる。従来技術から知られているように、前記重量プロファイルをプロファイル・バーによって調節し、ヘッドボックスのプロファイル・バーは中央領域においては横領域におけるよりも開くようにする。前記配置により、パルプ懸濁液はウエブの中央領域へ強制移動される。前記状況はさらに繊維配列の整列に影響を及ぼす。繊維メッシュの方向分布の、すなわち配列の主軸が紙の主軸の方向と一致している必要があり、その配列はこれらの軸に対して対称になっている必要がある。前記プロファイル・バーの調節において、配列の変化は、パルプ懸濁液流が横の方向に成分を受けるために生じる。
【0005】
ヘッドボックスのリップの調節もまた、例えばその調節の目的が重量プロファイル、すなわち供給されるパルプ懸濁液層の厚さのプロファイルにしか影響を及ぼさないはずであっても、パルプ噴射の横方向の流れに変化を生じる。したがって、横方向の流れは繊維配列の分布と直接関係がある。
【0006】
従来技術では、繊維配列の調節を試みる装置方式が別に知られており、ウエブの重量プロファイルの調整を試みる装置方式が別に知られている。しかし、重量プロファイルを従来技術の方法で、プロファイル・バーによって調節すると、ウエブの繊維配列もまたどうしても同時に影響を受ける。
【0007】
従来技術から、抄紙機のヘッドボックスにおいて紙ウエブの繊維配列の歪を調整する方法が知られている。この方法では、複数の中間流がヘッドボックスの乱流発生器のレベルに配置されている横の流路へ流入され、前記流れの大きさと相互の均衡を調整することによってパルプ懸濁液の横方向の流れに影響を与え、それによって繊維配列の歪を調整している。この横方向の流路へ流入された流れによって横方向の流速が生じ、それが繊維配列の歪を補正する。
【0008】
他方、本出願人の初期のフィンランド特許出願第884408号からは、抄紙機のヘッドボックスにおいて紙ウエブの繊維配列の分布を機械の横方向に調整する方法が知られており、その方法では、吐出噴射の横方向の速度成分は、乱流発生器の乱流チューブを整列させることによって調整されている。
【0009】
上述の紙ウエブにおける繊維配列調整用の従来技術の方法によると、原則としては、線形歪のプロファイルだけしか調整することができない。この従来技術は、繊維配列の調整には適しているが、使用する場合、一般的には、均一に分布した配列と比較すると、大きな非線形残留欠陥さえも残ってしまう。この従来技術の方法は、配列の歪を基本的に調整するのによく適している。しかし、この従来技術の方法によれば、ウエブの中央領域の配列に発生することがある、例えば乱流発生器のパイプ系統内の欠陥から発生する個々の欠陥を調整することはできない。
【0010】
プロファイル・バーの調整に関しては多くの方法が知られているが、これらの場合、重量プロファイルが測定され、抄紙機のヘッドボックス内のプロファイル・バーの位置が変更され、そのプロファイル・バーによってワイヤ上に吐出されるパルプ懸濁液の厚さが左右され、これによって紙ウエブの重量が左右される。上述のように、しかし、前記調整は配列において欠点を生じるが、それはこの調整によって流れがいたるところで絞られ、それによって横方向の速度成分がその流れの中に生成されるからである。
【0011】
本出願人のフィンランド特許第50,260号からは、1つの方式が知られているが、それでは、ヘッドボックスがその幅全体にわたって隔壁により複数の区画に分割され、その個々の区画内にはパルプ流へ希釈水を供給する成分流の通路用の少なくとも1つのダクトがある。
【0012】
本願発明において、詳細な方法と装置の方式を説明しているが、それによればパルプ懸濁液の濃度は、希釈流がその中へ導入される幅の位置に留まり、交差する方向で他の区画へ移動されることがないように、ウエブの幅の様々な位置で確実に調整することができる。
【0013】
重量の濃度調整の目的は、横方向の重量プロファイルと繊維配列プロファイルの間の相互依存関係を解消することにある。重量の横方向のプロファイルを濃度のプロファイルリングによって調整する場合、例えば、ゼロ・ウォータを用いる場合、希釈水の最大量はその濃度領域の全流量の50% になる。この水量が横の流れを発生せず、さらに濃度調整の目的を失わないようにするために、希釈流の量を、乱流発生器から来る水量が機械の横方向に一定になるように補正する必要がある。混合/濃度調整流量は一定になる必要がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による方法と設備の解決方法は、ヘッドボックスが、パルプ入口ヘッダと、パルプ流の方向から見て該パルプ入口ヘッダの後に、中間室の中へ開口している複数のパイプを有するディストリビュータ・マニホールドと、該中間室に関連して配置されている減衰室と、該中間室の後に、それぞれの出口端では排出ダクトの中へ、またそれぞれの入口端では該中間室の中へ開口している複数のチューブを有する乱流発生器とを有し、該ヘッドボックスの幅に沿って様々な位置へパルプ懸濁液流が導入され、前記流れの濃度は2つの成分流を混合させることによって調節することが可能なヘッドボックスの調節方法において、該パルプ懸濁液へ送り込まれる流れの濃度調節にあたって、2つの成分流は、追加流を該パルプ懸濁液流に導入して混合され、該混合流の混合比は前記追加流を調節することにより調節され、該追加流は該ヘッドボックスの入口ヘッダから取り出されたパルプ流へ流入されることを特徴とする。
【0015】
本発明によればまた、ヘッドボックスが、パルプ流の流れの方向において、パルプ入口ヘッダと、中間室内に開口している複数のディストリビュータパイプを有するディストリビュータ・マニホールドとを含み、前記中間室は、それに関連して配置されている減衰室を有し、該減衰室によって前記中間室内にあるパルプの圧力を調節し、前記中間室には乱流発生器が続き、該乱流発生器の複数の乱流チューブは排出ダクトの中へ開口し、流れが該ヘッドボックスのパルプ懸濁液に導入され、紙の重量は前記流れの濃度を調節することによってウエブの幅全体にわたり所望のレベルに調節することができるヘッドボックスの調節装置において、該パルプ懸濁液へ流入される流れは少なくとも2つの成分流からなり、該装置は該ヘッドボックス内の幅の様々な位置に複数の追加流ダクトを有し、それらのダクトを介して、追加流が該パルプ懸濁液へ導入され、該追加流ダクトは該パルプ入口ヘッダから流出される該パルプ流の複数のパイプのどれかの系統に連通していることを特徴とするヘッドボックスの調節装置が提供される。
【0016】
【作用】
本発明によれば、ヘッドボックスの調節装置においては、ヘッドボックスはパルプ入口ヘッダと、そのパルプ入口ヘッダの後に、そのパルプ流の方向から見て、複数のパイプが中央室内へ開口しているディストリビュータ・マニホールドとを有している。ヘッドボックスは、中央室に関連して配置された減衰室と、その中央室の後に、複数のチューブをその出口端では排出ダクト内へ、またその入口端では中央室内へ開口している乱流発生器とを有している。本方法において、ヘッドボックスの幅に沿って様々な位置にパルプ懸濁液が導入されるが、前記流れの濃度は2つ成分流を混合することによって調節することができる。その方法では、パルプ懸濁液へ流入される流れの濃度調整においては、2つ成分流は、追加流をパルプ懸濁液流に導入して混合される。この混合流の混合比は前記追加流を調整することによって調整される。この追加流はヘッドボックスの入口ヘッダから取り出されたパルプ流へ流入される。
【0017】
【実施例】
次に添付図面に示す本発明のいくつかの実施例を参照して、本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されることはない。
【0018】
図1は、本発明による紙/板紙抄紙機のヘッドボックスを示し、そのヘッドボックスはパルプ懸濁液Mの流れ方向Sに向かって、入口ヘッダ10と、ディストリビュータ・パイプ11a1.1、11a1.2 ...、11a2.1、11a2.2 ...が一方を他方の上にかつ並んで配置されたディストリビュータ・マニホールド11と、中央室12と、並んでかつ一方を他方の上に配置された多数の乱流チューブ13a1.1、13a2.1...、13a1.2、13a2.2... を有する乱流発生器13と、乱流発生器13の乱流チューブ13a1.1、13a2.1...、13a1.2、13a2.2... が内部へ開口している排出ダクト14 から成る。排出ダクト14は、固定下部リップ壁15と、関節継手Nを中心に旋回する上部リップ壁16によって画成されている。以下に、本発明を説明し、また抄紙機について言及するときは、板紙抄紙機とそのヘッドボックスも関係することは明白である。さらに、本発明によるヘッドボックスは、中央室内へ開口している減衰室17を有している。この減衰室17は機械の全幅にわたって伸びており、その中央室12はダクト18を介して減衰室17の内部空間Dに連通している。空間D内の圧力が調整されると、中央室12内にあるパルプMの圧力度合が調整されて、減衰室17により決められた一定のレベルに維持される。図1に示すように、オーバーフローQ2 がダクト18を介して減衰室17内へ供給される。オーバーフロー敷居Tを越えてオーバーフローQ2 はトラフGへ、さらにトラフGから終端ダクトEへ入る。圧力は空間Dへ、フランジ継手Fを介して送り込まれる。均圧室17は内部圧力空間Dを有し、それに向けて流れ 2 が中央室12からパルプM用に供給される。圧力は均圧室17の空間D内へ導入され、空間Dからの圧力の排出は別のバルブにより調節される。したがって、空間Dにある圧力によって、均圧室の中の空間D内へ送り込まれたパルプM(流れQ 2 )の圧力レベルは調節され、そのようにして中央室12内のパルプMにさらに作用する圧力も調整される。減衰室17の下に配置されているトラフGの両端には排水ダクトEがあり、流れQ 2 均圧室17へ入りさらにトラフGを通り抜けてパルプ循環へ戻る。前記流れQ2 によって、パルプMの余剰量は中央室から除去されるが、中央室はその混合流Q1 +Q3 を一定の数値に留めておくために、希釈流Q1混合点に導入される時は、変位しなければならない。
【0019】
図4は、図1の線II−IIに沿って取った断面図である。図に示すように、均圧室17は機械の全幅にわたって延びており、そのため均圧室の幅のすべての位置から、ダクト連結部18は機械の幅全体に延びている中央室12内へ入っている。乱流発生器13は中央室12の後にはっきりと配置されている。
【0020】
本発明の解決方法において、希釈流Q1.1、Q1.2...Q1.n は上述の種類のヘッドボックス内を通り乱流発生器13へ流入する。本発明の方式では、各希釈流Q1.1、Q1.2...Q1.n は乱流発生器13の幅の様々な位置内へ、望ましくは中央のレベルにある乱流チューブ13a3.1、13a3.2...13a3.n に流入するが、この場合追加流、すなわち希釈流Q1.1、Q1.2...Q1.n を前記幅の位置に配置されているチューブ13a3.1、13a3.2...13a3.n によって形成されている隔室へ流入させることによって、紙の重量は、前記追加流が幅の各特定の位置で、中央室から出て乱流発生器13の乱流チューブ13a3.1、13a3.2...13a3.n 内へ既に流入しているパルプM、すなわちそのパルプ流Q3.1、Q3.2...Q3.n と混合されるので、幅の各特定の位置で調節される。
【0021】
図1に示す乱流発生器13は、並んで幅の方向と縦の方向に配置されている多数の乱流チューブを有する。中央のレベルの乱流チューブ13a3.1、13a3.2...13a3.n は追加流ダクト20a、20a...20a 、望ましくはゼロ・ウォータダクト、望ましくはパイプに連通されている。各流れダクト20a、20a... はバルブ21a、21a...21a を有し、これにより追加流Q1.1、Q1.2...Q1.n のスロットルが調整され、したがって流速が調整され、希釈水入口ヘッダ19から乱流発生器13内のチューブ13a3.1、13a3.2...13a3.n で構成されているそれぞれの特定の隔室へ送られる流量が調整される。この追加流Q1.1、Q1.2...Q1.n が乱流チューブ13a3.1、13a3.2...13a3.n へ流入すると、それは乱流チューブの混合室130 において、中央室から送られたパルプ流Q3.1、Q3.2...Q3.n と混合される。本発明による方式において、導入される追加流Q の量は中央室12から流出するパルプMの流量Q から差し引かれる。したがって、合計流量Q =Q +Q は混合比がバルブ21a、21a...21a による追加流の調整により調節されている間は一定に保たれる。Q の余剰流は、流れQ として、減衰室Dへ送られ、さらに前記室から出て、パルプの循環へ戻る。
【0022】
図2は、図1のX断面の別の図である。乱流発生器13の中央層内の乱流チューブ内へは、通常の濃度のパルプ流Q がヘッドボックスの中央室12から流入する。乱流発生器13の乱流チューブにおいて、各追加流Q はパルプ流Q と効率的に混合される。追加流Q1.1、Q1.2...Q1.n は乱流発生器13の乱流チューブ内の混合室130 に流入する。この混合室130 により、流れQ とQ は均等に混合することができ、中央室12内に維持された均一な圧力はその混合点へ送られる。混合流Q +Q の量は一定に保たれているが、その混合比は追加流Q によって調整される。図の実施例において、乱流発生器における中央層は調節層として用いられる層であり、この層で、追加流、望ましくは水流と、中央室12から出る平均濃度のパルプMの流れが合流される。このような場合、調整された濃度の流れは乱流発生器13を通り抜け、前記流れQ4.1、Q4.2...Q4.n は垂直の方向に、乱流発生器の他のチューブから出てくるパルプM流の他の非調整流と合流するが、ウエブの幅の各位置では、中央層はウエブの重量を調節する層として機能する。
【0023】
本発明によるヘッドボックスは、作動している間はその重量が追加流Q1.1、Q1.2...Q1.n の調整によって明らかに調整されるように調節される。したがって、運転中は、プロファイル・バーが移動しないので、プロファイル・バーKの制御およびモニタシステムはその時は継続されない。プロファイル・バーKがある場合、それは運転開始時だけ繊維配列の事前調整のために使用される。このプロファイル・バーは、重量の調整には決して使用されない。プロファイル・バーKは、たまにスペーシング操作や手動操作に使用される複数の調節用のスピンドルを有している。
【0024】
追加流Q は、望ましくは水だけを含む流れ、すなわちいわゆるゼロ・ウォータ流である。追加流Q もまた、濃度が全体的にヘッドボックス内のパルプ懸濁液の平均濃度と異なり、したがって流れQ の濃度とも異なるパルプ流にすることもできる。
【0025】
図3は、図1の線I−Iに沿って取った断面図である。各追加流ダクト20a、20a... は、望ましくはパイプであるが、バルブ21a、21a... を有しており、この場合抄紙機の幅の方向において、流れQ4.1、Q4.2...Q4.n の所望の混合比を幅の各位置で調節することができ、その流れは乱流発生器13から、その乱流チューブ13a3.1、13a3.2... から出て来る際、さらに調整流としてパルプ懸濁噴射の幅の所望の位置で機能する。
【0026】
図4は、図1の線II−IIに沿って取った断面図である。希釈水入口ヘッダ19からは、希釈液、望ましくは希釈水がダクト20a、20a... 内へ送り込まれ、各ダクト、望ましくはパイプ内に配置されているバルブ21a、21a... により、希釈流はそのバルブの調整にしたがって前記流れを絞ることによって調節される。
【0027】
図5は、図1に示す減衰室17の断面図である。図に示すように、減衰室17は機械の幅全体にわたって延びている。
【0028】
図6は、図2に示す方式の拡大図である。中央室12からは、流れQ3.1 が乱流発生器13の乱流チューブ13a3.1内の混合室130 へ流入する。前記混合室内へは、流れダクト20aが希釈液用に設けられている。図6の実施例において、この流れダクトは混合室にその混合室の長さに対して中央に結合している。混合室130 の流れS(矢印S)の方向における断面流面積はA であり、この面積は乱流発生器の乱流チューブ内の混合室の後に続いているダクト部分131 の断面流面積A よりも実質的には大きい。
【0029】
図7は、図6の線IV−IVに沿って取った断面図である。
【0030】
図8は、混合室に関連した構造の第2の実施例を示す。フランジ部品1320は流れダクト132 を有している。この流れダクト132 は円形部の直線ダクト部分132a と、その中に断面流面積A と、混合室130 の壁130’に連結している円錐状に広がるダクト部分132a から成る。流れダクト132 は中央室12と混合室130 の間に配置されている。断面流面積A は、混合室130 の断面流面積A よりも実質的には小さい。フランジ部品1320は押ばめ金具またはネジ付き継手によって、中央室12により画成されている乱流発生器13のフレーム13R の面の中に作られている逃げf と連結されている。さらに、この実施例において、混合室130 には乱流チューブ内にダクト部131 が続いているが、その断面流面積は混合室130 の断面流面積よりも実質的には小さい。
【0031】
図9は、混合室に関連した実施例を示すが、パイプまたはダクト133 が中央室12から混合室130 の中へ延びている。パイプ133 が混合室130 の中へ延びて、このパイプが混合室130 の端部で開口し、混合室130 の中心軸X 上の中央に位置するようにする。中央室12からの流れQ はパイプ133 を介して混合室130 へ入る。その外面133’上に、パイプ133 はスロットルフランジ133d、望ましくは環状フランジを有するが、それは前記外面から突き出て、それによって希釈流Q が絞られる。環状フランジ133dはパイプ133 の円周上に配置されている。希釈流Q1.1 はパイプ133 の面133’と混合室130 の面130’の間の空間内へ、図9に示す方法で2つの希釈用ダクト20a’ 、20aに沿って流入する。もちろん、希釈流ダクトは1本だけにすることもできる。空間を考慮して、図9に示す方法で2つのダクトを使うことができる。また、パイプ133 はフランジ133c、望ましくは環状フランジをその端部に有し、そのフランジによってパイプは乱流発生器のフレーム13R 内の逃げf に連結されている。この連結は、押ばめ金具またはネジ付き継手によって行なわれる。これはまた、接着により達成することもできる。フランジ133cの前面は中央室12に面して配置されている。
【0032】
図10は、図9の線V−Vに沿って取った断面図である。追加流ダクト20aからの流れQ は、パイプのフランジ133dを迂回しているパイプ133 の端部へ環状に流れる。流れQ とQ は、混合室内でパイプ133 の端部で混合される。
【0033】
図11は、本発明による紙/板紙抄紙機のヘッドボックスを示し、そのヘッドボックスはパルプ懸濁液Mの流れの方向Sに向かって、入口ヘッダ10と、ディストリビューション・マニホールド11と、中央室、すなわち本願発明では混合室12と、多数の乱流チューブ13a1.1、13a2.1...、13a1.2、13a2.2... を並べて、かつ一方を他方の上に配して成る乱流発生器13と、乱流発生器13の乱流チューブ13a1.1、13a2.1...、13a1.2、13a2.2... が中に開口している排出ダクト14とを有している。この排出ダクト14は固定下部リップ壁15と、関節継手を中心に旋回する上部リップ壁16とによって画成されている。次に、本発明を説明し、抄紙機について言及する時には、板紙抄紙機とそのヘッドボックスも関連することは明白である。
【0034】
図11に示す構造において、中央室12は抄紙機のヘッドボックスの幅の方向において、多数の区画またはブロック12a、12a... 12aに分割されて並んで配置されている。各ブロック12a、12a... は追加流20a、20a...20a 、望ましくはゼロ・ウォータダクト、および望ましくはパイプと連結されている。各流れダクト20a、20a... はバルブ21a、21a...21a を有し、これによって追加流Q のスロットルが調節され、したがってその速度と、中央室12へ、すなわちそれぞれの特定の時間にその対応した区画12a、12a、12a... 12aの中へ流入される流量も調節される。
【0035】
各区画12a、12a... はディストリビューション・マニホールド11のディストリビューション・パイプ11a、11a ...と連結されている。入口ヘッダ10からは、平均濃度のパルプ流がディストリビュータ・パイプ11a、11a... を通って抄紙機のヘッドボックスの中央室12へ、すなわち前記室12の様々な区画12a、12a... 内に流入される。各追加流Q は高速でダクト20a、20a... へ導入され、それによって中央室12内の区画12a、12a... においてパルプ流Q と効率的に混合される。区画12a、12a... 12aから、この混合流Q は乱流発生器13へ、その上列の乱流チューブ13a、13a、 13a...、 13a内へ流入される。
【0036】
混合室12において、各混合区画12a、12a... は隔室としてヘッドボックスの幅の方向に配列されて各区画12a、12a... は分離され、隣接区画とは連通していない。さらに、各区画12a、12a... からは、オーバーフロー22a、22a...22a が減衰室17の中へ配置されている。これらのオーバーフロー22a、22a... は共通の空気空間23を有している。各オーバーフローは、望ましくは中央室12内の区画12a、12a... の上に取り付けられている空間から生成され、その空間はオーバーフロー22a、22a... の共通の空気空間と、各オーバーフローのための別個のオーバーフロー敷居180a 、180a...とから成っている。各オーバーフロー空間は隣接する空間に対して、仕切壁170a 、170a...によって画成されている。したがって、本発明による装置の方式では、オーバーフロー敷居180a 、180a...の高さを調節することによって中央室12の区画12a、12a... に広がっている圧力を調節することができ、さらにこのようにして、オーバーフロー敷居の位置を調節することによって隔室12a、12a... から出る流れQ の流量を調節することができる。オーバーフローは共通の排出ダクトE の中へ開口している。
【0037】
追加流Q がダクト20a、20a... に沿ってヘッドボックスの平均濃度のパルプ懸濁液流Q へ導入されると、排出流がオーバーフローQ として生成される。この場合、乱流発生器13へ流入し、それから流出した混合流Q はディストリビューション・チューブ11a、11a... から出てくる流れQ と等しい量を有している。したがって、混合比が、追加流Q を流れQ の中へダクト20a、20a... に沿って送り込むことによって調節されると、乱流発生器13の乱流チューブ13a、13a... へ流入する流量Q は一定に保たれる。したがって、オーバーフローQ の量は、導入された追加流Q の量に等しくなる。
【0038】
追加流Q は、望ましくは水だけで構成される流れ、すなわちいわゆるゼロ・ウォータ流である。追加流Q は、またその濃度が全体的にヘッドボックス内のパルプ懸濁液の平均濃度と異なり、したがって、流れQ の濃度と異なるパルプ流にすることもできる。
【0039】
図12は、図11の線VI−VIに沿って取った断面図である。図に示すように、各オーバーフロー区画、すなわちブロック12a、12a... 12aは仕切壁170a 、170a...によって画成されている。区画12a、12a... のオーバーフローは、オーバーフロー敷居180 の反対側に設置されている共通の出口Eの中へ開口している。各追加流ダクト20a、20a... はバルブ21a、21a... を有しており、この場合、抄紙機の幅の方向において、流れQ4.1、Q4.2...Q4.n の所望の混合比を幅の各位置で調節することができるが、その流れは乱流発生器13からのその乱流チューブ13a、13a... から出てくるので、さらに調整流としてパルプ懸濁液噴射の幅の所望の位置で機能する。区画またはブロック12a、12a... 12aは、幅の各位置で壁170a 、170a...がヘッドボックス内の中間室の下部から垂直にその上部へ、さらにオーバーフロー空間へ延び、そこで各オーバーフロー空間を前記幅の位置の区画のところで複数のブロックに分割するように作ることができる。これらの区画12a、12a... はまた、それらが底部Dを有し、その場合ブロックまたは区画12a、12a... が抄紙機のヘッドボックスの中間室12の中へ、その中の幅の各位置に形成されるように、さらにそれらのブロックが中間室12の上部内に配置され、壁170a 、170a...と、底部Dとによって画成されるように作ることもできる。
【0040】
図13は、抄紙機のヘッドボックスにおける配置の一部を示す斜視図であり、上述したように、幅の方向に、パルプ懸濁液の濃度と繊維配列の調整を互いに個別に幅の所望の位置で行なうことができるようにしてある。
【0041】
図14は、抄紙機のヘッドボックスの原理の図であり、そのヘッドボックスは、隔室の配置がパイプの連結によって行なわれていることを除いた他の点では、図11ないし図13に示す実施例に類似している。流量Q4.1、Q4.2... の調節のために、バルブ24a、24a... が各オーバーフローパイプ220a 、220a...に取り付けられている。図の実施例において、各追加流Q1.1、Q1.2...Q1.n は入口ヘッダ25から、追加流パイプ20a、20a... に設けられているバルブ21a、21a... によって調整されながら、ディストリビューション・マニホールド11内のディストリビューション・チューブ11a、11a... 内へ直接に流入される。このディストリビューション・チューブ11a、11a... はさらに中間室12内に設置されている別個のパイプ26a、26a... の中へ通っており、そのパイプ26a、26a... はオーバーフローパイプ220a 、220a...と連結されている。このオーバーフローパイプ220a 、220a...は減衰室17内へ開口しており、それはオーバーフロー220a 、220a...の共通の収集室28と、共通の空気室23と、共通のオーバーフロー敷居29と、共通の出口Eから成っている。
【0042】
図15は、図14の線VII−VII に沿って取った断面図である。中間室12内に配置されているパイプ26a、26a... は、混合流Q +Q が中間室12内のパルプ流の残りと混合するのを防止する。
【0043】
図16は、図14の線VIII−VIII に沿って取った断面図である。
【0044】
図17は、本発明の実施例を示すが、この実施例では、流量Q は、乱流発生器13内の上列に幅の方向で交互に隣接して乱流チューブ13a、13a... 内に配置されているバルブ31a、31a...31a によって調節される。
【0045】
図18は、図17の線IX−IX に沿って取った断面図である。
【0046】
【発明の効果】
本発明による方法および装置における望ましい実施例において、希釈液は直接に乱流チューブへ、その混合室の中へ流入される。その導入された希釈流は中間室から既に導入されているパルプ流と入れ代わり、このパルプ流は、それ自体の量だけ前記希釈流と混合される。したがって、総流量は一定不変である。本発明の第2の実施例において、流量はヘッドボックスの幅の様々な位置で調節することができるので、繊維配列を抄紙機の幅の方向の全体の流れにおいて調節することができる。前記実施例において、その流れは、全体に、パルプ入口ヘッダの後のパイプ系統の中へ、この実施例では、複数のディストリビュータ・パイプの系統の中へ導入される。この方式において、ヘッドボックスは幅の方向に複数の隔室に分割され、パルプ流と希釈流は各隔室へ送り込まれるが、混合点の後には、減衰室へのオーバーフローがある。したがって、幅の各位置では、紙の重量の調整に加えて、流れの圧力、すなわち流量を幅のそれぞれの特定の位置で調整することができ、したがって、紙の繊維配列の調整を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紙/板紙抄紙機のヘッドボックスの中へゼロ・ウォータがそれ自身のダクトにしたがって導入されている断面側面図である。
【図2】図1の断面Xを示す図である。
【図3】図1の線I−Iに沿って取った部分断面図である。
【図4】図1の線II−II に沿って取った部分断面図である。
【図5】図1の線III−III に沿って取った断面図である。
【図6】乱流発生器内の乱流チューブの混合室の構造の拡大図である。
【図7】図6の線IV−IV に沿って取った拡大断面図である。
【図8】乱流チューブの混合室に関連した第2の実施例を示す図である。
【図9】乱流発生器内の乱流チューブの混合室に関連する本発明による第3の実施例を示す図である。
【図10】図9の線V−Vに沿って取った拡大断面図である。
【図11】希釈流がディストリビュータ・パイプの系統に流入されている本発明の実施例を示す図である。同図は、紙/板紙抄紙機のヘッドボックスの概略図であり、そのヘッドボックスの中へゼロ・ウォータがそれ自身のダクトにしたがって流入して、ヘッドボックスの幅の所定の位置で混合比を調整し、中間室はオーバーフローを有し、混合比の調整に応じて、流量を一定に保つ。
【図12】図11の線VI−VI に沿って取った断面図である。
【図13】図11と図12に示す紙/板紙抄紙機の幅の方向におけるブロックの構造の部分斜視図である。
【図14】紙/板紙抄紙機のヘッドボックスの幅全体にわたって様々な位置に形成されている別個の複数の区画、またはブロックをパイプの連通により作った抄紙機のヘッドボックスの原理図と断面図である。
【図15】図14の線VII−VII に沿って取った断面図である。
【図16】図14の線VIII−VIII に沿って取った断面図である。
【図17】流量Q が乱流発生器の上列の乱流チューブに取り付けられているバルブによって調整される、本発明による実施例を示す図である。
【図18】図17の線IX−IX に沿って取った断面図である。
【符号の説明】
10 パルプ入口ヘッダ
11 ディストリビュータ・マニホールド
11a, 11a ディストリビュータ・パイプ
12 中間室
12a, 12a 隔室
13 乱流発生器
13a, 13a 乱流チューブ
14 排出ダクト
15 固定下部リップ壁
16 上部リップ壁
17 減衰室
18 ダクト
19 希釈水入口ヘッダ
20a, 20a... 追加流パイプ
21a, 21a...,24a, 24a...,31a, 31a... バルブ
22a, 22a... オーバーフロー
23 空気空間
25 入口ヘッダ
26a, 26a...,133 パイプ
130 混合室
131,132 ダクト部
133c,133d フランジ
130’,133’ 外面
170a,170a 仕切壁
180,180a,180a... オーバーフロー敷居
A 断面流面積
K プロファイル・バー
M パルプ懸濁液
Q 流れ
S 流れ方向

Claims (23)

  1. ヘッドボックスが、パルプ入口ヘッダと、パルプ流の方向から見て該パルプ入口ヘッダの後に、中間室の中へ開口している複数のディストリビュータ・パイプを有するディストリビュータ・マニホールドと、該中間室に関連して配置されている減衰室と、該中間室の後に、それぞれの出口端では排出ダクトの中へ、またそれぞれの入口端では該中間室の中へ開口している複数の乱流チューブを有する乱流発生器とを有し、該ヘッドボックスの幅に沿って様々な位置へパルプ懸濁液流が導入され、前記流れの濃度は2つの成分流を混合させることによって調節することが可能なヘッドボックスの調節方法において、前記2つの成分流は、追加流と、前記ヘッドボックスの入口ヘッダから取り出されたパルプ懸濁液流であり、該2つの成分流は、該追加流を該パルプ懸濁液流に導入して混合され、該混合流の混合比は前記追加流を調節することにより調節され、該追加流と該パルプ懸濁液流の合流点の後で、該混合流の一部はオーバーフローとして除去され、その残りは、流れとして前記排出ダクトへ送られ、前記追加流は直接に前記ヘッドボックスのディストリビュータ・マニホールドのディストリビュータ・パイプへ、さらに該ディストリビュータ・パイプから中間室内のパイプを介して前記乱流発生器の乱流チューブへ流入されることを特徴とするヘッドボックスの調節方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記パルプ懸濁液へ流入される前記流れの濃度調節において、前記2つの成分流は、前記追加流を前記中間室から流出する該パルプ懸濁液流に導入して混合され、該混合流の混合比は、前記追加流の絞り量をバルブによって増減して前記追加流を調節することによって調整されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、前記追加流はその入口ヘッダから、前記ヘッドボックスの幅の様々な位置のそれぞれに配置されている追加流ダクトへ流入されることを特徴とする方法。
  4. 請求項1ないしのいずれかに記載の方法において、ウエブの重量は、前記追加流を調節することによってのみ調節され、運転中にはプロファイル・バーの調節およびモニタは用いられないことを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、前記パルプ懸濁液へ流入される前記流れの濃度調節において、前記混合流における混合比は、前記追加流の絞り量をバルブによって増減して前記追加流を調節することによって調整され、該追加流と該パルプ懸濁液流の前記合流点の後で該混合流の一部は前記オーバーフローとして除去され、その残りは流れとしてヘッドボックス内のパルプ懸濁液へ流入され、このような場合、例えば、合計流が該流れが大きくなるに従って増加すると、その余剰量は前記オーバーフローとして除去され、前記排出ダクトへの流れを不変に保つことを特徴とする方法。
  6. 請求項に記載の方法において、流れの方向においてオーバーフローの後に、前記中間室から出る調節された混合比の流れは前記乱流発生器へ流入され、該追加流はヘッドボックス内の平均パルプ懸濁液濃度に一致する濃度を有する流れに流入され、該追加流は水流から成ることを特徴とする方法。
  7. 請求項5または6に記載の方法において、前記混合流の前記ヘッドボックスの幅の方向における混合は、該ヘッドボックスの中間室を該ヘッドボックスが少なくともその幅全体にわたって複数の区画に分割されるように隔室を分割することによって防止され、それぞれの区画は隣接する区画から隔絶され、それによって該混合流のヘッドボックスの幅の方向における混合が防止されることを特徴とする方法。
  8. 請求項ないしのいずれかに記載の方法において、前記中間室は仕切壁により複数の区画またはブロックに分割され、各区画は該方法におけるその独自のオーバーフローを有していることを特徴とする方法。
  9. 請求項ないしのいずれかに記載の方法において、前記区画室から出る各流れの流量は前記中間室内の区画に関連したオーバーフローを調節することによって調節されることを特徴とする方法。
  10. 請求項ないしのいずれかに記載の方法において、前記流れの流量は各オーバーフローに関連したバルブの絞り量を調節することによって調節されることを特徴とする方法。
  11. 請求項に記載の方法において、前記流れの流量は前記バルブの絞り量を調節することによって、したがって該流れの流れ抵抗を調節することによって調節されることを特徴とする方法。
  12. 請求項ないし11のいずれかに記載の方法において、前記追加流は入口ヘッダからヘッドボックスの全体の幅の様々な位置に設けられた追加流ダクトのそれぞれに流入されることを特徴とする方法。
  13. ヘッドボックスが、パルプ流の流れの方向において、パルプ入口ヘッダと、中間室内に開口している複数のディストリビュータ・パイプを有するディストリビュータ・マニホールドとを含み、前記中間室は、それに関連して配置されている減衰室を有し、該減衰室によって前記中間室内にあるパルプの圧力を調節し、前記中間室には乱流発生器が続き、該乱流発生器の複数の乱流チューブは排出ダクトの中へ開口し、流れが該ヘッドボックスのパルプ懸濁液に導入され、紙の重量は前記流れの濃度を調節することによってウエブの幅全体にわたり所望のレベルに調節することができるヘッドボックスの調節装置において、該パルプ懸濁液へ流入される流れは少なくとも2つの成分流からなり、該2つの成分流は、追加流と、前記ヘッドボックスの入口ヘッダから取り出されたパルプ懸濁液流であり、該装置は該ヘッドボックス内の幅の様々な位置に複数の追加流ダクトを有し、それらのダクトを介して、該追加流が該パルプ懸濁液へ導入され、該追加流ダクトは該パルプ入口ヘッダから流出される該パルプ流の複数のパイプのどれかの系統に連通しており、該混合流の混合比は前記追加流を調節することにより調節され、該追加流と該パルプ懸濁液流の合流点の後で、該混合流の一部はオーバーフローとして除去され、その残りは、流れとして前記排出ダクトへ送られ、前記追加流ダクトはディストリビュータ・マニホールドのディストリビュータ・パイプに直接に連結されていることを特徴とするヘッドボックスの調節装置。
  14. 請求項13 記載の装置において、前記追加流ダクトは流れを調節するバルブを有し、そのバルブによって流れ抵抗が調節され、したがって該追加流の流量も調節されることを特徴とする装置。
  15. 請求項13に記載のヘッドボックスの調節装置において、該装置は前記混合流の該ヘッドボックスの幅の方向における混合を防止する手段を有し、さらに該装置は該ヘッドボックスの幅の方向に複数の区画を有し、それぞれの区画には前記オーバーフローが設けられ、これによって、該オーバーフローを使用して各区画ごとに、該区画を出る混合パルプ流の流量が該パルプ懸濁液に導入される追加流の量に関係なく不変に保たれることを特徴とする装置。
  16. 請求項15に記載の装置において、前記追加流ダクトは前記流れを調節するバルブを有し、該バルブによって流れ抵抗が調節され、したがって該流れの流量も調節され、複数の区画への分割は該中間室内で行われていることを特徴とする装置。
  17. 請求項15または16に記載の装置において、個々の区画のそれぞれに関連した前記各オーバーフローは、該オーバーフローを調節し、それにより前記中間室から出る混合流の流量を調節する手段を有することを特徴とする装置。
  18. 請求項15ないし17のいずれかに記載の装置において、前記中間室内の各区画は前記乱流発生器に、該乱流発生器の幅の前記関連位置に配置されている少なくとも1つの乱流チューブで連結されていることを特徴とする装置。
  19. 請求項15ないし18のいずれかに記載の装置において、前記流れの混合点の後の隔室の配列はパイプによって行なわれ、該パイプはオーバーフローダクトに連結され、オーバーフローを調節するバルブを有することを特徴とする装置。
  20. 請求項19に記載の装置において、前記オーバーフローダクトはパイプであることを特徴とする装置。
  21. 請求項15ないし20のいずれかに記載の装置において、前記オーバーフローパイプは前記中間室内に取り付けられて、該パイプを介して前記混合流がディストリビュータ・マニホールドのディストリビュータ・パイプから前記乱流発生器の乱流チューブへ流入されることを特徴とする装置。
  22. 請求項15ないし18または21のいずれかに記載の装置において、該装置は前記乱流発生器の乱流チューブ内に配置されているバルブを有し、該流れの流れ抵抗が前記バルブにより調節され、したがって該流れの流量も調節されることを特徴とする装置。
  23. 請求項15に記載の装置において、前記各オーバーフローは高さの位置を調節可能なオーバーフロー敷居を有していることを特徴とする装置。
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