JP3576522B2 - 伸縮性シート部材の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伸縮性シート部材、特に、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品の立体ギャザーに用いて好適な伸縮性シート部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
生理用ナプキンや使い捨ておむつ等の吸収性物品には、当該吸収性物品の身体への装着性、排出物の漏れを防止する目的で、着用者の大腿部に面で当接させて、排泄物の漏れを防止しようとする立体ギャザーを備えているものがある(例えば、特開平7−323044号公報参照)。
斯かる立体ギャザーは、不織布シートの基面部にその長手方向に沿って弾性部材を伸張状態で接着剤等で固定し、固定された該弾性部材を内包するように該不織布シートを折り曲げて製造された伸縮性シート部材で構成されている。
【0003】
このため、弾性部材の収縮によって形成される不織布シート表面の起伏が不揃いとなりやすく、得られる吸収性物品も、風合いや身体へのフィット性が良好なものが得られ難く、ズレが生じ易いものであった。
【0004】
従って、本発明の目的は、風合い、身体に装着したときのフィット性が良好で、ズレ難い吸収性物品を製造することが可能な伸縮性シート部材の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、帯状のシートを搬送経路に沿って搬送しながら該シートの基面部にその長手方向に沿って弾性部材を伸張状態で固定し、固定された該弾性部材を内包するように該シートを折り曲げた後に、外周面部に弾性を有するアンビルロールと外周面部に山型の歯型を有するダイロールとを備えたエンボス加工手段で、該シートの表面にその長手方向に略波形状に起伏するエンボス加工を施す伸縮性シート部材の製造方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
【0007】
図1〜6は、本発明の伸縮性シート部材の製造方法を生理用ナプキンの立体ギャザー形成用部材の製造に適用した場合に用いられる装置を模式的に示すものであり、これらの図において、符号1は、装置を示している。
【0008】
装置1は、図8に示すような、生理用ナプキン2に用いられる立体ギャザー形成用部材3を形成する伸縮性シート部材の製造装置である。
【0009】
図3に示すように、装置1は、基面部50の内面に伸張状態の6本の糸状の弾性部材4が配された帯状のシート5を搬送経路Rに沿って搬送する搬送手段11と、搬送経路Rの幅をW両側から狭めるように搬送経路Rの両側に配設され且つ搬送経路Rの上方において基面部50を部分的に覆うように内向きに突出する突出部120、130をそれぞれ有する第1、第2のガイド12、13とを備えている。
【0010】
図1に示すように、前記搬送手段11は、シート5を搬送する通気性の無端状の搬送ベルト110と、搬送ベルト110を搬送経路Rに沿って回転駆動させる駆動ローラー111を含むローラー群と、搬送ベルト110に前記基面部50を負圧吸着させるバキュームボックス(吸引手段)112とを備えている。
【0011】
搬送コンベア112は、シート5の基面部50が、第1、第2のガイド12、13による張出し部の形成エリアへの進入前後において所定の角度θで搬送されるように巻回されている。角度θは、搬送コンベア面を基準とし、コンベア吸引面から100〜150度とすることが好ましく、135〜145度とすることがより好ましい。100度未満であるとシート5がたるんで成形できない場合があり、150度を超えるとシート5が張りすぎて成形できない場合がある。
【0012】
図2及び図3に示すように、第1のガイド12の突出部120は、上流側の端部が下流に向かうにつれて漸次内側に突出する平面視台形状に形成されており、前記基面部50を部分的に覆うように基面部50の一方の側面部51を絞りこんで前記第1の張出し部31を形成し得るようになしてある。
【0013】
第1のガイド12の上流側の端部121は、前記斜めに立ち上がっている。この立ち上がりの角度θ12は、搬送コンベア面を基準として5〜15度であることが好ましく、10〜12度であることがより好ましい。5度未満であるとシート5が折れ曲がらない場合があり、15度を超えるとシート5にしわが入り成形に支障をきたす場合がある。
第1のガイド12の突出部120における上流側の端部の絞り角度(シートの搬送方向に対する角度)θ120は、第1ガイド12の搬送方向Rの端面を基準として8〜15度であることが好ましく、10〜12度であることがより好ましい。8度未満であるとシート5が折れ曲がらずに成形不良になる場合があり、15度を超えると角度が付きすぎてシート5にしわが入る場合がある。
突出部120の突出幅W12は、第1のガイド12の端面を基準として、8〜15mmであることが好ましく、10〜12mmであることがより好ましい。8mm未満であると第1のガイドの折り幅を出すことができなくなる場合があり、15mmを超えると第2のガイドとの干渉が生じて成形が困難とな場合がある。
突出部120の下面と搬送ベルト110の上面との間隔D12(図7(b)参照)は、第1のガイド12、第2のガイド13が交差する点において、1.0〜2.5mmであることが好ましく、1.5〜2.0mmであることがより好ましい。1.0mm未満であるとシート5の抵抗が高くなり成形不良となる場合があり、2.5mmを超えるとシート5にしわ等の成形不良が発生する場合がある。
【0014】
第2のガイド13は、突出部130が搬送経路Rを斜めに横切るように平面視V字状に形成されている。第2のガイド13の突出部130は、第1のガイド12の突出部120を覆うように配設されており、前記基面部50における一方の側面部51で覆われていない部分を覆い且つ絞りこまれた一方の側面部51の上面に重ね合わせるように、基面部50の他方の側面部52を長手方向に沿って内側に折り曲げて前記第2の張出し部32及び前記基壁部30を形成し得るようになしてある。
【0015】
第2のガイド13の上流側の端部131は、前記斜めに立ち上がっている。この立ち上がりの角度θ13は、材料の加工性の点から5〜15度であることが好ましく、8〜10度であることがより好ましい。
第2のガイド13の突出部130における上流側の端部の絞り角度θ130は、立体ギャザーの加工性の点において、5〜15度であることが好ましく、8〜10度であることがより好ましい。
突出部130の下面と搬送ベルト(搬送手段)110の上面との間隔D13(図7(c)参照)は、第1のガイド12の突出部120との干渉を防ぐとともに、シート5の側面部52を折り曲げる際の折りずれを防ぎ、折りの安定性を図る点において、3〜6mmであることが好ましく、4.5〜5.5mmであることがより好ましい。
【0016】
また、図3(a)に示すように、絞り終了点E12は、第2のガイド13の突出部との交点C13よりも前にあることが好ましい。特に、立体ギャザー形成用部材3の加工性の点から、絞り終了点E12と交点C13との間隔は、5〜10mmであることが好ましく、15〜20mmであることがより好ましい。
【0017】
また、装置1は、基面部50に固定された弾性部材4を内包するように折り曲げられたシート5を、当該弾性部材4とともに挟持するニップロール14と、シート5及び弾性部材4を押圧してシート5の表面にエンボス加工を施す加工手段15とを備えている。
【0018】
図4に示すように、エンボス加工手段15は、外周面部に弾性を有するアンビルロール150と外周面部に放射状に突出する山型の歯型151aを有する剛性のダイロール151とを備えている。このように、外周面部に弾性を有するアンビルロール150と外周面部に歯型151aを有する剛性のダイロール151とを用いることで、図5に示すように、アンビルロール150とダイロール151とが噛み合ってアンビルロール150の外周面が歯型151aの谷間を埋めるように追随できるように構成されている。
【0019】
アンビルロール150は、外周面部が弾性部材で構成されているか又は弾性部材で一体的に構成されているものが好ましいが、アンビルロール150を構成する該弾性部材は、ゴム硬度(JIS A)が60°〜90°であるものが好ましく、65°〜75°であるものがより好ましい。ゴム硬度が60°未満であると、ダイロールの歯型がアンビルロールに噛み込み過ぎてシートが破断する場合があり、90°を超えるとダイロールの歯型がアンビルロールに噛み込まなくなりシートにエンボス加工が施されなくなる場合がある。また、該弾性部材は、その引張強度が7.5〜12.5MPaであるものが好ましく、8〜8.5MPaであるものがより好ましい。引張強度が7.5MPa未満であると、柔らかすぎてダイロールの歯型が噛み込み過ぎてシートが破断する場合があり、12.5MPaを超えると硬すぎて歯型がうまく噛み込まなくなる場合がある。
アンビルロール150を構成する該弾性部材は、上記のゴム硬度及び引張強度を有するものであれば、特にその材質は制限されないが、硬度の調整が容易で、成形性も良好であり、ホットメルト等の接着剤が付着し辛い等の点からシリコーンゴム等の非粘着性の弾性材で構成されているものを用いることが好ましい。
【0020】
前記ダイロール151の外周面に設けられた歯型151aは、図4に示すように、その山及び谷の部分が当該ダイロール151の軸方向に沿って形成されており、ダイロール151は、当該軸が搬送方向Rに略直交するように略水平に配置されている。これによって立体ギャザー形成用部材3の上面部33に形成される略波形のエンボス模様の谷及び山が弾性部材4の伸張方向に略直交する方向に形成されるように構成されている。
【0021】
また、歯型151aは、図6に示すように、隣り合う歯型の頂部間のピッチPが1.0〜5mmであることが好ましく、1.5〜2.0mmであることがより好ましい。該歯型151aのピッチPが1.0mm未満であると歯型がアンビルロールに噛み込まず、シート表面に波形状に起伏するエンボス加工が鮮明に施されない場合があり、5mmを超えるとピッチが広すぎて繊細で柔らかなギャザーを形成できなくなる場合がある。
また、歯型151aの先端部の曲率半径rは、0.1〜0.5mmであることが好ましく、0.15〜0.2mmであることがより好ましい。該曲率半径rが0.1mm未満であるとシートが歯型の先端部で切断される場合があり、0.5mmを超えるとシート表面に波形状に起伏するエンボス加工が鮮明に施されない場合がある。
さらに、隣り合う歯型151aの側面部のなす角度θ151は、45〜90度であることが好ましく、55〜65度であることがより好ましい。該角度θ151が45度未満であるとピッチが狭くなりすぎ、また、90度を超えるとピッチが広くなりすぎ、いずれも目的とする間隔の波形状の起伏を有するエンボス加工が施せない場合がある。
【0022】
ダイロール151は、当該ダイロール151の回転軸152が油圧駆動のシリンダーユニット153のロッドで支持されており、シリンダーユニット153を駆動させることで該ロッドを上下動させ、アンビルロール150とダイロール151との間をシート5及び弾性部材4を所定の圧力で押圧し、シート5の表面、即ち立体ギャザー形成用部材3の上面部33に長手方向に沿った略波形のエンボス加工を施せるように構成されている。
【0023】
なお、図には示していないが、エンボス加工手段15は、ダイロール151を加熱する加熱手段を備えており、当該加熱手段で当該ダイロール151を所定温度に加熱することで、立体ギャザー形成用部材3の上面部33にエンボス加工が良好に行えるように構成されている。
【0024】
また、装置1は、図1に示すように、前記弾性部材4に接着剤を間欠塗工する塗工手段16と、重ね合わせた前記シート5の側面部51、52を部分的に接合できるように当該側面部52に接着剤を間欠塗工する塗工手段17とを備えている。
塗工手段14は、弾性部材4に対応して所定間隔おきに接着剤の吐出口を有する櫛歯状のノズル(図示せず)を備えており、各弾性部材4にそれぞれ接着剤を塗工できるように構成されている。
【0025】
次に、本発明の伸縮性シート部材の製造方法を、その好ましい実施形態として、装置1を用いた立体ギャザー形成用部材の製造方法に基づいて図面を参照しながら説明する。
【0026】
先ず、図3(b)に示すように、帯状のシート5を搬送経路Rに沿って搬送手段11のバキュームボックス112当該シート5を搬送ベルト110に負圧吸着させた状態で搬送しながら、シート5の基面部50の内面にその長手方向に沿ってほぼ等間隔に6本の糸状の弾性部材4を伸張状態で固定する(図7(a)参照)。
【0027】
搬送ベルト110によるシート5の搬送速度は、立体ギャザーの加工性と各寸法の安定性から、ベルト11と同速度であることが好ましく、50〜200m/minであることが好ましく、100〜150m/minであることがより好ましい。
【0028】
搬送ベルトでシート5を搬送する場合には、第1、第2のガイド12、13による張出し部の形成エリアへの進入前後におけるシート5の基板部50の角度(同エリアへの進入前後の搬送経路R’搬送経路Rとの角度)θが、所定の角度となるように搬送することが好ましい。この角度θは、安定的に加工を行える点から100〜150度、好ましくは135〜145度となるようにシート5を搬送することが好ましい。
【0029】
バキュームボックス112による負圧吸引力は、シート及び弾性部材を確実に保持できる点から980〜9800Paであることが好ましく、4900〜7840Paであることがより好ましい。
【0030】
前記立体ギャザー形成用部材3を構成するシート5としては、立体ギャザー形成用部材3が肌に直接当接することから、肌触りの良好なものが好ましい。また、低表面張力の液が透過することを防止する観点から疎水性のものであることが好ましい。これらの要請を満足するシートとして、疎水性繊維からなるか又は疎水化処理されたエアスルー不織布、スパンボンド不織布又はスパンボンド/メルトブロー複合不織布を用いることが好ましい。
【0031】
立体ギャザー形成用部材3を不織布で構成する場合、該不織布は、立体ギャザーの長さ方向について測定されたバルクソフトネスが0.03〜0.3N、特に0.05〜0.2Nであることが好ましく、立体ギャザーの幅方向(高さ方向)について測定されたバルクソフトネスが0.05〜0.5N、特に0.07〜0.3Nであることが好ましい。更に幅方向のバルクソフトネス値が、長さ方向のバルクソフトネス値と同等又はそれ以上であることが好ましい。前記不織布の長さ方向及び幅方向のバルクソフトネス値を前記範囲とし、また両バルクソフトネス値の大小関係を前述のものとすることにより、両張出し部31、32に配された弾性部材4が、長さ方向に収縮し易くなる。また、立体ギャザー形成用部材3の両張出し部31、32による面シール効果、及び立体ギャザー形成用部材3の起立性が、着用者の動作にかかわらず安定的に維持される。
【0032】
前記バルクソフトネスは、以下の方法で測定される。即ち、テンシロン(東洋ボールドウィン製、型式:RTM−25)を用い、不織布サンプルを120mm×10mmにカットし、10mmの高さの円筒を作り、その上端と下端をステープルで止め、測定用の円筒サンプルを作る。この円筒サンプルの高さ方向に圧縮速度10mm/minで圧縮した時の最大荷重を測定し、その値をバルクソフトネス値とする。長さ方向のバルクソフトネス値とは、不織布の長さ方向が圧縮方向となる場合の値をいい、幅方向のバルクソフトネス値とは、不織布の幅方向が圧縮方向となる場合の値をいう。
【0033】
シート5に固定する際の弾性部材4の伸張率は、100〜300%であることが好ましく、120〜150%であることがより好ましい。伸張率が100%未満であると弾性部材4が搬送中にたわみ、立体ギャザーが形成されない場合があり、300%を超えると伸張率が高すぎて弾性部材4の張力が高く、シートに固定できない場合がある。
また、弾性部材4の引張強度は、200〜600gfであることが好ましく、300〜400gfであることがより好ましい。引張強度が200gf未満であると弾性部材を伸張した場合に該弾性部材が破断する場合があり、600gfを超えるとソフトな伸張率を出すことができなくなる場合がある。
弾性部材4の構成材料は、上記伸張率及び引張強度が得られるものであれば、生理用ナプキンに通常用いられるものを特に制限なく用いることができるが、低伸張率で引張強度(張力)が得られる点からポリオレフィン類及びポリウレタン類の発泡体並びに天然ゴムが特に好ましい。
弾性部材4は、線径が0.2〜0.5mm、特に0.25〜0.3mmの糸状のものが好ましいが、帯状、フィルム状等の形態のものを用いることもできる。
【0034】
前記シート5に内包される弾性部材4全体の弾性率は、形成する伸縮性シート部材の形態に応じて適宜設定することができる。
【0035】
弾性部材4のシート5への固定手段は、生理用ナプキンに通常用いられるものであれば特に制限されないが、ホットメルト接着剤、ヒートシールが好ましく用いられる。
【0036】
本実施形態では、シート5に弾性部材4を固定する前に、側面部51又は52の所定位置に、前記基壁部30を部分的に接合するための接着剤53を塗工手段17で間欠塗工する。基壁部30の接合に用いられる接着剤は、生理用ナプキンに用いられる通常のものであれば特に制限されないが、ホットメルト接着剤、ヒートシールが好ましく用いられる。
【0037】
次に、搬送経路の幅を前記ガイド12、13で両側から狭めて、基面部50の両側に延在する両側面部51、52のうち、側面部51を基面部50を部分的に覆うようにガイド12の突出部120で絞りこんで前記立体ギャザー形成用部材3における第1の張出し部31を形成する(図7(b)参照)。
【0038】
その一方、前記基面部50における前記側面部51で覆われていない部分を覆い且つ絞り込まれた側面部51の上面に重ね合わせるように、他方の側面部52を、前記ガイド13の突出部130で長手方向に沿って内側に折り曲げて前記立体ギャザー形成用部材3における第2の張出し部32及び前記基壁部30を形成する(図7(c)参照)。
【0039】
次に、図1及び図3(b)に示すように、立体ギャザー形成用部材3をニップロール14で挟持して当該立体ギャザー形成用部材3を平坦にする。ニップロール14による立体ギャザー形成用部材3の挟持圧は、弾性部材4とシート5とを強固に接着させる目的で0.2〜0.5MPaであることが好ましく、0.4〜0.45MPaであることがより好ましい。
【0040】
次に、弾性部材4を内包したシート5をエンボス加工手段15のアンビルロール150及びダイロール151の間に通して押圧し、シート5の表面にその長手方向に略直交する筋状の形態で当該長手方向に略波形に起伏するエンボス加工を施す。
【0041】
アンビルロール150及びダイロール151による弾性部材4を内包したシート5の挟持圧は、1〜3MPaであることが好ましく、1.5〜2MPaであることがより好ましい。該挟持圧が1Pa未満であると充分な圧力を与えることができず接着不良となる場合があり、3MPaを超えると弾性部材4やシート5が破断する場合がある。
【0042】
また、ダイロール151の温度は、70〜120℃であることが好ましく、80〜100℃であることがより好ましい。該温度が70℃未満であると成形後のシートに目的とする波形状の起伏を有するエンボス加工が施されなくなる場合があり、120℃を超えるとシートが溶け始め、シート表面が硬くごわごわとして肌触りの悪いものとなる場合がある。
【0043】
エンボス加工手段15の回転するアンビルロール150及びダイロール151間に繰り込まれたシート5及び弾性部材4には、ダイロール151の歯型151aがアンビルロール150に噛み合う際にその形態がシート5の表面に転写される。この際、アンビルロール150の外周面が前記弾性部材で形成されているため、ダイロール151の歯型151aがアンビルロール150に噛み込み、シート5の表面に歯型151aに対応する形状が転写されて略波形の起伏が形成されるが、弾性部材4が断裂されずにエンボス加工が施される。
【0044】
このようにして形成されたエンボス加工手段15を通過したシート5の表面(立体ギャザー形成用部材3における上面33)には、図3(b)に示すように、その長手方向に1.0〜3.0mm間隔おきに当該長手方向に略直交する方向に筋状に揃った凹部(谷)を有し当該長手方向に略波形に起伏するエンボス加工が施される。
【0045】
エンボス加工が施された立体ギャザー形成用部材3は、基壁部30の端部をプレカットした後、前記生理用ナプキン2の製造ラインに供給される。そして、図8に示すように、基壁部30及び基壁部30から横方向に両側に張り出す第1、第2の張出し部31、32を有する断面が略T字状の形態で、第1、第2の張出し部31、32のそれぞれに糸状の弾性部材4が6本内包され、上面部33に略波形のエンボス形状が形成された形態で生理用ナプキン2の立体ギャザーに適用される。
【0046】
このようにして生理用ナプキン2に適用された立体ギャザーの高さHは、5〜50mmであり、第1の張出し部31の先端と、張出し部32の先端との間の距離Wは、6〜40mmである。
【0047】
以上説明したように、本実施形態の立体ギャザー形成用部材の製造方法は、シート5を搬送経路に沿って搬送しながらシート5の基面部50にその長手方向に沿って弾性部材4を伸張状態で固定し、固定された弾性部材4を内包するようにシート5を折り曲げた後に、外周面部に弾性を有するアンビルロール150及び外周面部に山型の歯型を有するダイロール151を備えたエンボス加工手段15で、シート5の表面(立体ギャザー形成用部材3の上面部33)にその長手方向に略波形状に起伏するエンボス加工を施すようにしたので、風合い及び身体に装着したときのフィット性が良好で、ズレ難い立体ギャザーを製造することができる。
【0048】
本発明は前記実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【0049】
本発明は、前記実施形態におけるように、断面が略T字状の立体ギャザーの形成に用いる伸縮性シート部材の製造に特に好適であるが、帯状のシートを搬送経路に沿って搬送しながら該シートの基面部にその長手方向に沿って弾性部材を伸張状態で固定し、固定された該弾性部材を内包するように該シートを折り曲げた形態を有する伸縮性シート部材であればその形態には特に制限はない。例えば、図9に示す生理用ナプキン2’のような、外側にのみ張り出す張り出し部31’を有する立体ギャザーの形成に用いる伸縮性シート部材の製造にも適用することができる。
【0050】
本発明は、前記実施形態のように、シート及び弾性部材の長手方向に略直交するように山及び谷が形成される歯型を有するエンボスロールを用いることが好ましいが、シート及び弾性部材の長手方向に斜めに交差するように山及び谷が形成されるように歯型を設けたエンボスロールを用いることもできる。
【0051】
本発明は、前記実施形態におけるように、吸引手段112によってシート5の基面部50を搬送ベルト110に吸着させた状態で搬送しながら行うことが好ましいが、吸引手段112による吸着は、必要に応じて省略することもできる。
【0052】
本発明においては、前記実施形態におけるように、重ね合わされた前記シート5の前記側面部51、52を部分的に接合して前記基壁部30を部分的に接合することが好ましいが、基壁部30の接合は必要に応じて省略することもできる。
【0053】
本発明においては、前記実施形態におけるように、前記弾性部材4に間欠的に接着剤を塗工してシート5に固定することが好ましいが、弾性部材4に接着剤を連続的に塗工することもできる。
【0054】
本発明の伸縮性シート部材は、生理用ナプキンの他、使い捨ておむつ、失禁パッド等の吸収性物品に用いられる立体ギャザー形成用部材や表面シートの製造にも適用できる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、風合い及び身体に装着したときのフィット性が良好で、ズレ難い吸収性物品を製造することが可能な伸縮性シート部材の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の伸縮性シート部材の製造方法を生理用ナプキンの立体ギャザー形成用部材の製造に適用した一実施形態における製造装置を模式的に示す図である。
【図2】同装置の一部を模式的に示す斜視図である。
【図3】同装置の一部を平面視した状態を模式的に示す図であり、(a)は装置のみの図、(b)は製造状態を示す図である。
【図4】同装置におけるエンボス加工手段を模式的に示す正面図である。
【図5】同エンボス加工手段におけるアンビルロールとダイロールとのかみ合い状態を模式的に示す図である。
【図6】本発明に用いられるダイロールの歯型の形態を示す図である。
【図7】本発明の立体ギャザー形成用部材の製造方法の手順を模式的に示す図であり、(a)はシートの基面部に弾性部材を配設した状態を示す図、(b)は一方の側面部を絞りこんで第1の張出し部を形成した状態を示す図、(c)は、他方の側面部を折り曲げて第2の張出し部及び基壁部を形成した状態を示す図である。
【図8】本発明の立体ギャザー形成用部材の製造装置で作成された立体ギャザーの一実施形態を備えた生理用ナプキンの要部断面図である。
【図9】本発明の立体ギャザー形成用部材の製造装置で作成された立体ギャザーの他の実施形態を備えた生理用ナプキンの要部断面図である。
【符号の説明】
1 立体ギャザー形成用部材の製造装置
2 生理用ナプキン(吸収性物品)
3 立体ギャザー形成用部材(伸縮性シート部材)
4 弾性部材
5 シート
11 搬送手段
12 第1のガイド
13 第2のガイド
14 ニップロール
15 エンボス加工手段
150 アンビルロール
151 ダイロール
16、17 塗工手段

Claims (3)

  1. 帯状のシートを搬送経路に沿って搬送しながら該シートの基面部にその長手方向に沿って弾性部材を伸張状態で固定し、固定された該弾性部材を内包するように該シートを折り曲げた後に、外周面部に弾性を有するアンビルロール及び外周面部に山型の歯型を有するダイロールを備えたエンボス加工手段で、該シートの表面にその長手方向に略波形状に起伏するエンボス加工を施す伸縮性シート部材の製造方法。
  2. 前記シートが不織布である請求項1記載の伸縮性シート部材の製造方法。
  3. 前記搬送経路の幅を両側から狭めて、前記シートにおける前記基面部の両側に長手方向に沿って延在する両側面部の一方を該基面部を部分的に覆うように絞りこむ一方、前記基面部における一方の前記側面部で覆われていない部分を覆い且つ絞り込まれた該側面部の上面に重ね合わせるように、他方の側面部を長手方向に沿って内側に折り曲げて、基壁部及び該基壁部から横方向に両側に張り出す第1、第2の張出し部を形成し、前記弾性部材を該第1、第2の張出し部内に内包する請求項1又は2記載の伸縮性シート部材の製造方法。
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