JP7353738B2 - 伸縮性シートの製造方法、及び、伸縮性シートの製造装置 - Google Patents

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本発明は、伸縮性シートの製造方法、及び、伸縮性シートの製造装置に関する。
伸縮性シートの製造方法として、シート間に伸長状態の糸ゴムを接着材で取り付ける方法が知られている。一方、特許文献1には、シート間に伸長状態の糸ゴム(ワイヤ状要素)を配したものを、一対のローラー間に通すことでシートを押圧し、糸ゴムに対して横切るように糸ゴムの両側に接続部を形成する方法が開示されている。糸ゴムの両側の接続部の間に形成される狭部において、張力がなくなった状態の糸ゴムを固定でき、糸ゴムをシートに取り付けることができる。このように、接着剤を使用せずに、糸ゴムをシートに取り付けることで、接着剤の硬化に起因する糸ゴムの収縮性能の低下や、伸縮性シートの柔軟性の低下を抑制できる。
特許第3212615号公報
しかし、特許文献1では、シート及び糸ゴムがローラーに巻き付けられずに、一対のローラー間に直線状に供給されている。そのため、回転軸方向における糸ゴムの位置が安定せず、回転軸方向に並ぶ凸部の間の溝部に糸ゴムが収まっていない状態で、糸ゴムが一対のローラー間に供給されやすい。その場合、糸ゴムが切断されてしまう。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、外周面が凹凸面である圧着ローラーと圧着部とを用いてシートの接合部を形成する際に、糸ゴムの切断を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
第1シート部と第2シート部とが糸ゴムを介在させて積層された伸縮性シートの製造方法であって、
外周面が凹凸面であって隣り合う凸部の間に溝部が形成された圧着ローラーの回転方向における供給角度位置において、前記圧着ローラーの径方向において前記糸ゴムが前記第1シート部よりも外側に位置するように、前記圧着ローラーに前記糸ゴムを供給する工程と、
前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触し外周面が平滑なプレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムを通すことにより、前記回転方向における押圧角度位置において、前記第1シート部を押圧する工程と、
前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触する圧着部との間に、前記糸ゴムを介在させた前記第1シート部及び前記第2シート部を通すことにより、前記回転方向における接合角度位置において、前記第1シート部と前記第2シート部とを圧着して互いに接合する複数の接合部であって、前記糸ゴムを前記第1シート部及び前記第2シート部に取り付けるための前記複数の接合部を形成する工程と、を有し、
前記押圧角度位置と前記供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であり、
前記押圧する工程では、前記第1シート部及び前記第2シート部が、前記圧着ローラーの前記凸部に対応する位置において前記プレスローラーに押圧され、
前記複数の接合部を形成する工程では、前記糸ゴムが前記溝部に入り込んだ状態で前記複数の接合部を形成し、
前記第2シート部は、前記プレスローラーに巻き付けられてから、前記プレスローラーと前記圧着ローラーの間に供給されることを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、外周面が凹凸面である圧着ローラーと圧着部とを用いてシートの接合部を形成する際に、糸ゴムの切断を抑制することができる。
本実施形態の製造方法で製造される伸縮性シート10の平面図である。 図1の伸縮性シート10の概略断面図である。 図3Aは伸縮性シート10を使用したパンツ型使い捨ておむつ1の概略斜視図であり、図3Bは展開状態且つ伸長状態のパンツ型使い捨ておむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。 第1実施形態における伸縮性シートの製造装置20の概略断面図である。 図5Aはアンビルローラー25とホーンローラー26の表面の説明図であり、図5Bはアンビルローラー25とホーンローラー26の最近接部の概略拡大図である。 図6A及び図6Bは接合部jによる糸ゴム14の取り付け方法の説明図である。 図7A及び図7Bは糸ゴム14の供給方向の説明図である。 第3搬送ローラー213の配置の説明図である。 第2実施形態における伸縮性シートの製造装置20の概略断面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
第1シート部と第2シート部とが糸ゴムを介在させて積層された伸縮性シートの製造方法であって、外周面が凹凸面である圧着ローラーの回転方向における供給角度位置において、前記圧着ローラーの径方向において前記糸ゴムが前記第1シート部よりも外側に位置するように、前記圧着ローラーに前記糸ゴムを供給する工程と、前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触するプレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムを通すことにより、前記回転方向における押圧角度位置において、前記第1シート部を押圧する工程と、前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触する圧着部との間に、前記糸ゴムを介在させた前記第1シート部及び前記第2シート部を通すことにより、前記回転方向における接合角度位置において、前記第1シート部と前記第2シート部とを圧着して互いに接合する複数の接合部であって、前記糸ゴムの伸縮方向の位置を規制する前記複数の接合部を形成する工程と、を有し、前記押圧角度位置と前記供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であることを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、プレスローラーの上流側において、糸ゴムが圧着ローラーの曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、伸縮方向と交差する方向に動くことができる。よって、糸ゴムは圧着ローラーの溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、前記回転方向における第2の供給角度位置において、前記圧着ローラーに前記第1シート部を供給し、前記押圧角度位置と前記第2の供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であることを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、プレスローラーの上流側において、第1シート部が圧着ローラーの曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、第1シート部は圧着ローラーの溝部に撓み込みやすくなる。よって、糸ゴムは溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、前記圧着ローラーの回転中心から前記プレスローラーに引いた接線から、前記回転方向における前記押圧角度位置までの範囲である、前記圧着ローラーの外周面、又は、前記プレスローラーの外周面に、前記糸ゴムを供給することを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、プレスローラーの上流側において、糸ゴムが伸縮方向と交差する方向に動くことができる。よって、糸ゴムは圧着ローラーの溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、前記範囲である前記圧着ローラーの外周面に、前記糸ゴムを供給することを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、プレスローラーの上流側において、糸ゴムが圧着ローラーの外周面上を動く時間的余裕が増える。よって、糸ゴムは圧着ローラーの溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、前記範囲である前記圧着ローラーの外周面に、前記第1シート部も供給することを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、プレスローラーの上流側において、第1シート部が圧着ローラーの曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、第1シート部は圧着ローラーの溝部に撓み込みやすくなる。よって、糸ゴムは溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、前記圧着ローラーと前記プレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムと共に、前記第2シート部も通すことを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、圧着ローラーの溝部に入り込んだ糸ゴムの上に第2シート部が供給されて、プレスローラーにより押圧される。そのため、糸ゴムが溝部に入り込んだ状態が維持されて、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、搬送ローラーを用いて、前記糸ゴムを前記圧着ローラーに供給し、前記回転方向における前記押圧角度位置から前記接合角度位置までの範囲において、前記圧着ローラーに巻き付く前記糸ゴムの長さを長さL1とした場合、前記搬送ローラーから前記押圧角度位置までの間で搬送される前記糸ゴムの長さは、前記長さL1よりも長いことを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、搬送ローラーがプレスローラーから離れて配置されるため、搬送ローラーとプレスローラーの間で糸ゴムが伸縮方向と交差する方向に動くことができる。よって、糸ゴムは圧着ローラーの溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
かかる伸縮性シートの製造方法であって、前記プレスローラーの外周面は、弾性材料によって形成されていることを特徴とする伸縮性シートの製造方法である。
このような伸縮性シートの製造方法によれば、プレスローラーは、第1,第2シート部を介して圧着ローラー(凸部)にしっかりと密着でき、第1,第2シート部及び糸ゴムの位置がしっかりと固定される。
また、第1シート部と第2シート部とが糸ゴムを介在させて積層された伸縮性シートの製造装置であって、外周面が凹凸面である圧着ローラーの回転方向における供給角度位置において、前記圧着ローラーの径方向において前記糸ゴムが前記第1シート部よりも外側に位置するように、前記圧着ローラーに前記糸ゴムを供給する供給部と、前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触するプレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムを通すことにより、前記回転方向における押圧角度位置において、前記第1シート部を押圧する押圧部と、前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触する圧着部との間に、前記糸ゴムを介在させた前記第1シート部及び前記第2シート部を通すことにより、前記回転方向における接合角度位置において、前記第1シート部と前記第2シート部とを圧着して互いに接合する複数の接合部であって、前記糸ゴムの伸縮方向の位置を規制する前記複数の接合部を形成する接合部形成部と、を有し、前記押圧角度位置と前記供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であることを特徴とする伸縮性シートの製造装置である。
このような伸縮性シートの製造装置によれば、プレスローラーの上流側において、糸ゴムが圧着ローラーの曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、伸縮方向と交差する方向に動くことができる。よって、糸ゴムは圧着ローラーの溝部に入り込むことができ、接合部の形成時に糸ゴムが切断されてしまうことを抑制できる。
===実施形態===
<<伸縮性シート10の構成>>
図1は、本実施形態の製造方法(製造装置)で製造される伸縮性シート10の平面図である。図1は、伸縮性シート10を皺なく伸長させた状態の図である。図2は、図1の伸縮性シート10の概略断面図である。
伸縮性シート10は、互いに直交する伸縮方向と、厚さ方向と、幅方向とを有する。また、伸縮性シート10は、厚さ方向に積層された第1シート部11と第2シート部12とを有するとともに、第1シート部11と第2シート部12の間に介在された複数の糸ゴム14と、複数の接合部jとを有する。
複数の糸ゴム14は、伸縮性シート10の伸縮方向に沿わせられつつ、幅方向に間隔をあけて複数本配置されている。糸ゴム14は、伸長状態で第1シート部11及び第2シート部12に取り付けられている。よって、伸縮性シート10には、糸ゴム14が沿う方向に伸縮性が付与されている。糸ゴム14(糸状弾性部材)としては、糸状の天然ゴムの他、スチレン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン等の各種公知の合成ゴムを適用できる。
複数の接合部jは、第1シート部11と、第2シート部12とを、圧着して互いに接合するものであり、伸縮性シート10の伸縮方向及び幅方向に間欠的に配されている。また、複数の接合部jは、第1シート部11と、第2シート部12とに対して、糸ゴム14の伸縮方向の位置を規制する。詳しくは後述するが、幅方向において糸ゴム14の両側に対となるように形成された接合部対jPによって、その糸ゴム14の位置が規制される。図1で例示する接合部jの平面形状は矩形形状であるが、接合部jの平面形状は特に限定されず、楕円形状、円形状、平行四辺形状等、任意の形状を採用できる。
なお、図2の伸縮性シート10は2枚のシートから構成されているが、例えば、1枚のシートを折り返し、折り返された部位を第1シート部とし、折り返されていない部位を第2シート部としてもよい。また、第1,第2シート部11,12に単数又は複数の別のシート部を重ねた伸縮性シート10であってもよい。すなわち、伸縮性シート10は、3層以上であってもよい。
<<伸縮性シート10の使用例>>
図3Aは、伸縮性シート10を使用したパンツ型使い捨ておむつ1の概略斜視図である。図3Bは、展開状態且つ伸長状態のパンツ型使い捨ておむつ1を肌側面側から見た概略平面図である。本実施形態の製造方法(製造装置)で製造される伸縮性シート10は、例えば使い捨ておむつ等の吸収性物品の部品として使用される。
図示するパンツ型使い捨ておむつ1(以下「おむつ」ともいう)は、排泄物を吸収保持する吸収性本体2と、着用者の腹側部に当てられる腹側胴回り部3と、着用者の背側部に当てられる背側胴回り部4とを有する。図3Bの展開状態にて示されるように、吸収性本体2の長手方向一方側の端部に、腹側胴回り部3の左右方向の中央部が重なり、吸収性本体2の長手方向他方側の端部に、背側胴回り部4の左右方向の中央部が重なっている。展開状態のおむつ1が長手方向の略中央で二つ折りされ、腹側胴回り部3の左右方向の両側部と背側胴回り部4の左右方向の両側部とが溶着等で接合されることにより、おむつ1はパンツ型となる。
腹側胴回り部3及び背側胴回り部4は、平面視略長方形状の部材であり、おむつ1の左右方向に伸縮する複数の糸ゴム5が上下方向に間隔を空けて並んで配されている。よって、腹側胴回り部3及び背側胴回り部4は、おむつ1の左右方向に伸縮可能であり、着用者の胴回りにフィットする。この腹側胴回り部3及び背側胴回り部4に、伸縮性シート10を使用できる。なお、伸縮性シート10の伸縮方向が、おむつ1の左右方向に対応し、伸縮性シート10の幅方向が、おむつ1の上下方向に対応する。
伸縮性シート10が吸収性物品の部品として使用される場合、伸縮性シート10を構成する第1シート部11、及び、第2シート部12として、柔らかいシート部材を例示できる。例えば、スパンボンド不織布やSMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布等の不織布である。また、第1シート部11と第2シート部12の少なくとも片方を、伸縮性シート1の伸縮方向に伸縮可能な伸縮性シート(伸縮性フィルムや伸縮性不織布)としてもよい。また、第1シート部11と第2シート部12の間に、伸縮性フィルムや伸縮性不織布を挟み込んでもよい。
また、伸縮性シート10は、腹側胴回り部3及び背側胴回り部4に使用されるに限らない。例えば、使い捨ておむつが着用者の脚周りにフィットするように、おむつの左右方向における吸収性本体の両側部に設けられるレッグギャザー部に、伸縮性シート10を使用できる。レッグギャザー部は吸収性本体の長手方向に伸縮するため、吸収性本体の長手方向が伸縮性シート10の伸縮方向に対応する。
また、テープ型の使い捨ておむつ(不図示)では、背側胴回り部から左右方向の両外側に、ファスニングテープ(フック部材)が延出している。ファスニングテープを背側胴回り部に取り付けるサイドパネルに、伸縮性シート10を使用できる。サイドパネルはおむつの左右方向に伸縮するため、おむつの左右方向が伸縮性シート10の伸縮方向に対応する。
また、伸縮性シート10は、パンツ型やテープ型の使い捨ておむつに限らず、パッド型の使い捨ておむつや、生理用のナプキン、生理用のショーツ型ナプキン等の吸収性物品の部品としても使用可能である。また、吸収性物品に限らず、マスクや掃除用シート等にも使用できる。
===伸縮性シートの製造装置及び製造方法===
<<第1実施形態>>
(伸縮性シートの製造装置20の構成)
図4は、第1実施形態における伸縮性シートの製造装置20の概略断面図である。図5Aは、アンビルローラー25とホーンローラー26の表面の説明図である。図5Bは、アンビルローラー25とホーンローラー26の最近接部の概略拡大図である。図6A及び図6Bは、接合部jによる糸ゴム14の取り付け方法の説明図である。図7A及び図7Bは、糸ゴム14の供給方向の説明図である。図8は、第3搬送ローラー213の配置の説明図である。
伸縮性シートの製造装置20は、搬送ローラー群21と、超音波溶着装置22と、プレスローラー23と、排出ローラー24とを有する。伸縮性シート10は、その伸縮方向に連続した連続シートとして製造される。伸縮性シートの製造装置20において、資材が連続する方向を搬送方向とし、搬送方向に直交する方向(すなわち伸縮性シート10や資材の幅方向)をCD方向とする。
搬送ローラー群21は、超音波溶着装置22よりも搬送方向の上流側に配置され、伸縮性シート10を構成する資材を搬送して超音波溶着装置22に供給する。具体的には、搬送ローラー群21は、第1シート部11の連続体を搬送する第1搬送ローラー211と、第2シート部12の連続体を搬送する第2搬送ローラー212と、糸ゴム14の連続体を複数搬送する第3搬送ローラー213とを有する。
第1~第3搬送ローラー211~213は、不図示の駆動源(例えばモーター)によって、CD方向に沿った回転軸回りに回転する。第1~第3搬送ローラー211~213は、一対のローラーであっても、単独のローラーであってもよい。また、ベルトコンベア等で資材を超音波溶着装置22に供給してもよい。
以下、第1シート部11の連続体、第2シート部12の連続体、糸ゴム14の連続体、伸縮性シート10の連続体を、単に、第1シート部11、第2シート部12、糸ゴム14、伸縮性シート10ともいう。
超音波溶着装置22(接合部形成部)は、伸縮性シート10の接合部jを形成するためのものであり、対向配置されたアンビルローラー25(圧着ローラー)、及び、アンビルローラー25に接触するホーンローラー26(圧着部)を有する。アンビルローラー25及びホーンローラー26は、不図示の駆動源によって、CD方向に沿った回転軸回りに回転する。なお、アンビルローラー25及びホーンローラー26は、少なくとも間を通過する資材を介して接触可能であればよく、好ましくは資材がない状態で接触可能であるとよい。
アンビルローラー25の外周面には、図5Aに示すように、複数の凸部251が形成された凹凸面である。この凸部251が、ホーンローラー26と共に、資材を超音波溶着して接合部jを形成する。よって、伸縮性シート10における接合部jの配置パターンに対応して、凸部251が配置されている。
ホーンローラー26の外周面は、凹凸を有さない平滑面であり、アンビルローラー25の表面との間の間隔を拡縮する方向(すなわち間を通過する資材の厚さ方向)に振動する。振動の周波数は例えば20kHz~40kHzの所定値であり、また、振幅は例えば20ミクロン~30ミクロンの所定値である。よって、ホーンローラー26の表面は超音波振動する。かかる振動の発生は、ホーンローラー26に接続された不図示のコンバータのピエゾ素子に上記周波数の電気信号を入力すること等で行われる。
また、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14は、アンビルローラー25に巻き付いた後に、アンビルローラー25とホーンローラー26の間を通過する。第1,第2シート部11,12を搬送する第1,第2搬送ローラー211,212の周速値は、それぞれ、アンビルローラー25の周速値と概ね同値である。よって、第1,第2シート部11,12については、概ね伸長せずに、しかも弛まない程度に張った状態でアンビルローラー25に巻き付く。
一方、糸ゴム14を搬送する第3搬送ローラー213の周速値は、アンビルローラー25の周速値の略伸長倍率分の1の大きさである。伸長倍率とは、伸長状態の伸縮性シート10における糸ゴム14の全長E1を、自然長たる無負荷状態の全長E0の何倍まで伸ばしているかを示す倍率R(R=E1/E0)である。よって、糸ゴム14については、第4搬送ローラー214とアンビルローラー25の間を通過する間に、上記の伸長倍率まで伸長されるとともに、当該伸長状態でアンビルローラー25に巻き付く。
プレスローラー23は、ホーンローラー26よりも搬送方向の上流側において、アンビルローラー25の外周面に接触するように対向配置されたローラーである。プレスローラー23は、不図示の駆動源によって、CD方向に沿った回転軸回りに回転する。なお、プレスローラー23は、少なくとも間を通過する資材を介して接触可能であればよく、好ましくは資材がない状態で接触可能であるとよい。
排出ローラー24は、製造された伸縮性シート10を下流の工程に排出するローラーである。排出ローラー24は、不図示の駆動源によって、CD方向に沿った回転軸回りに回転する。
(伸縮性シート10の製造方法)
上記構成の製造装置20による伸縮性シート10の製造方法では、まず、搬送ローラー群21(供給部)が第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14をアンビルローラー25に供給する。具体的には、アンビルローラー25の回転方向における第2の供給角度位置P2において、アンビルローラー25に第1シート部11が供給される。次に、アンビルローラー25の回転方向における第2の供給角度位置P2よりも下流の供給角度位置P1において、アンビルローラー25に糸ゴム14が供給される。よって、アンビルローラー25の径方向において糸ゴム14が第1シート部11よりも外側に位置する。
次に、アンビルローラー25及びプレスローラー23(押圧部)の間に、糸ゴム14を介在させた第1シート部11及び第2シート部12を通すことにより、アンビルローラー25の回転方向における押圧角度位置P3において、第1シート部11及び第2シート部12を押圧する。なお、第2シート部12は、プレスローラー23に巻き付きながら搬送されて、アンビルローラー25及びプレスローラー23の間に通される。
プレスローラー23の外周面は凹凸を有さない平滑面であり、プレスローラー23はアンビルローラー25の凸部251に接触する。第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14が、プレスローラー23とアンビルローラー25の間を通過する際に、第1,第2シート部11,12は、アンビルローラー25の凸部251に対応する位置においてプレスローラー23に押圧される。この時、糸ゴム14は、アンビルローラー25の外周面のうちCD方向に隣り合う凸部251の間の溝部252(図5A,図5B参照)に位置し、押圧されないものとする。図4では図面のわかりやすさのために、アンビルローラー25の凸部251の上に糸ゴム14が位置している。しかし、実際は溝部252に糸ゴム14が位置している。
また、プレスローラー23での押圧時に、第1シート部11と、第2シート部12と、糸ゴム14は、互いに接合されていない状態とする。具体的には、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14には接着剤が塗布されておらず、また、第1,第2シート部11,12は互いに圧着されていない状態とする。
次に、アンビルローラー25及びホーンローラー26の間に、糸ゴム14を介在させた第1シート部11及び第2シート部12を通すことにより、アンビルローラー25の回転方向における接合角度位置P4において、第1シート部11と、第2シート部12とを、超音波溶着(圧着)して互いに接合する複数の接合部jを形成する。こうして、伸縮性シート10が製造される。
具体的には、第1,第2シート部11,12は、アンビルローラー25の凸部251に対応する位置において、ホーンローラー26からの超音波振動を受けて溶融し、接合される。この時、糸ゴム14は、アンビルローラー25の溝部252に位置し、超音波溶着されないものとする。
また、前述したように、複数の接合部jは、第1シート部11と、第2シート部12とに対して、糸ゴム14の伸縮方向の位置を規制する役目、すなわち第1,第2シート部11,12に糸ゴム14を取り付ける役目も担う。
そのために、本実施形態では、図6Aに示すように、CD方向において、糸ゴム14の両側に位置する接合部対jPの間隔Djを、接合部jの形成時に伸長している糸ゴム14のCD方向の大きさD14と同寸又はそれよりも大きいとする。さらに、間隔Djを、自然長たる無負荷状態における糸ゴム14のCD方向の大きさよりも小さいとする。伸長状態の糸ゴム14は、自然状態の糸ゴム14の太さよりも伸長した分だけ細くなっている。よって、接合部jの形成後に糸ゴム14の連続体が切断される等して、糸ゴム14の伸長状態が緩和された際には、図6Bに示すように、搬送方向に収縮しつつCD方向に拡大しようとする糸ゴム14を、接合部対jPがCD方向から挟圧できる。これにより、糸ゴム14の伸縮方向の位置が規制され、糸ゴム14がシート部に取り付けられた状態となる。
その他、接合部対jPの間隔Djを、接合部jの形成時に伸長している糸ゴム14のCD方向の大きさD14よりも小さくしてもよい。つまり、アンビルローラー25の溝部252とホーンローラー26で囲われた空間により糸ゴム14を圧縮しながら、接合部jを形成してもよい。また、糸ゴム14の一部を、第1~第2シート部11~12と共に、アンビルローラー25の凸部251とホーンローラー26で圧着してもよい。これらの場合、接合部jが形成された時点で(すなわち糸ゴム14の伸長状態が緩和される前に)、糸ゴム14の伸縮方向の位置が規制され、糸ゴム14がシート部に取り付けられた状態となる。
また、接合部jを形成する圧着ローラー及び圧着部は、超音波溶着装置22に限定されず、複数のシート部を圧着して互いに接合できる装置であればよい。例えば、ヒートシール装置を用いて接合部j(熱溶着部)を形成してもよい。ヒートシール装置としては、加熱された一対のローラーであり、一方のローラーは、接合部jに対応した凸部を外周面に有するローラーであり、他方のローラーは、上記凸部を平滑な外周面で受けるローラーであるものを例示できる。
以上のように、本実施形態の伸縮性シート10の製造方法では、超音波溶着装置22によって接合部jが形成される前に、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14がプレスローラー23及びアンビルローラー25の間を通り、第1シート部11及び第2シート部12が押圧される。
そのため、プレスローラー23によって、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14のCD方向の位置が固定される。また、プレスローラー23からホーンローラー26までの範囲において、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14は、アンビルローラー25の外周面(曲面)に巻き付いて搬送される。よって、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14は、プレスローラー23によって固定されたCD方向の位置を保ちつつ、安定して搬送される。
特に、アンビルローラー25とプレスローラー23のニップ点において、溝部252に入り込んでいる糸ゴム14のCD方向の位置が固定される。そのため、プレスローラー23が無い場合に比べて、プレスローラー23よりも上流の糸ゴム14が溝部252に入り込むように誘導されやすくなる。また、プレスローラー23の上流側において、糸ゴム14及び第1シート部11が溝部252内に入り込んでいない場合には、プレスローラー23によって、糸ゴム14及び第1シート部11を溝部252に押し込むことができる。そのため、プレスローラー23からホーンローラー26までの範囲において、糸ゴム14がアンビルローラー25の溝部252に入り込んだ状態が維持されて、安定して搬送される。よって、接合部jの形成時に糸ゴム14が凸部251上に位置してホーンローラー26により糸ゴム14が切断されてしまうことを抑制できる。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、アンビルローラー25の回転方向における押圧角度位置P3と糸ゴム14の供給角度位置P1との角度差θ1を、押圧角度位置P3と接合角度位置P4との角度差θ2以下とする(θ1≦θ2)。
そのため、糸ゴム14が、プレスローラー23からホーンローラー26までの範囲において、アンビルローラー25の曲面に巻き付いて密着している長さ(すなわち糸ゴム14のCD方向の位置が固定されて安定して搬送される長さ)に比べて、糸ゴム14が、アンビルローラー25に供給されてからプレスローラー23を通るまでの範囲において、アンビルローラー25に巻き付く長さを短くすることができる。
よって、プレスローラー23の上流側において、糸ゴム14は、アンビルローラー25の曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、CD方向に動くことができる(ふらつくことができる)。ゆえに、糸ゴム14がアンビルローラー25の凸部251上に供給されたとしても、プレスローラー23に供給される前に、糸ゴム14はアンビルローラー25の外周面上をCD方向に転がる等して、溝部252に入り込むことができる。その後、糸ゴム14は、溝部252に入り込んだ状態が維持されて、ホーンローラー26まで安定して搬送される。そのため、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
また、第1シート部11も糸ゴム14と同様に供給されることが好ましい。つまり、アンビルローラー25の回転方向における押圧角度位置P3と第2の供給角度位置P2との角度差θ3は、押圧角度位置P3と接合角度位置P4との角度差θ2以下であることが好ましい(θ3≦θ2)。
そうすることで、第1シート部11がアンビルローラー25に供給されてからプレスローラー23を通るまでの範囲において、アンビルローラー25に巻き付く第1シート部11の長さを短くできる。よって、プレスローラー23の上流側において、第1シート部11は、アンビルローラー25の曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、アンビルローラー25の溝部252に撓み込みやすくなる。ゆえに、第1シート部11の上に糸ゴム14が重ねられた際に、糸ゴム14の伸長力によって、糸ゴム14及び第1シート部11が溝部252に入り込みやすくなり、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
なお、角度差θ1(θ3)は、製造装置20のCD方向に直交する断面において、アンビルローラー25の回転中心と、糸ゴム14(第1シート部11)がアンビルローラー25に接触し始める点とを繋ぐ仮想線、及び、アンビルローラー25の回転中心と、アンビルローラー25とプレスローラー23の接触点とを繋ぐ仮想線で成す角度θ1(θ3)ともいえる。
同様に、角度差θ2は、製造装置20のCD方向に直交する断面において、アンビルローラー25の回転中心と、アンビルローラー25とプレスローラー23の接触点とを繋ぐ仮想線、及び、アンビルローラー25の回転中心と、アンビルローラー25とホーンローラー26の接触点とを繋ぐ仮想線で成す角度θ2ともいえる。
また、より好ましくは、図7Aに示すように、アンビルローラー25の回転方向における押圧角度位置P3でのアンビルローラー25の表面に対する接線Laの方向と平行又は略平行に、糸ゴム14が供給されるとよい。詳しくは、接線Laとは、製造装置20のCD方向に直交する断面において(糸ゴム14が供給されるCD方向の位置の断面において)、アンビルローラー25(凸部251)とプレスローラー23の押圧点p1における、アンビルローラー25(凸部251)の表面に対する接線Laである。
そして、接線Laの方向と平行又は略平行とは、具体的には以下であるとよい。アンビルローラー25の回転中心p2からプレスローラー23に引いた接線Lbから、押圧角度位置P3までの範囲(すなわち押圧点p1及びアンビルローラー25の回転中心p2を通る線を仮想線Lcまでの範囲)である、アンビルローラー25の外周面(Ra1,Ra2)に、糸ゴム14を供給するとよい。なお、仮想線Lcの延長線上に、プレスローラー23の回転中心p3が位置する。
詳しくは、アンビルローラー25の溝部252の底面と接線Lbとの交点p4から、アンビルローラー25の溝部252の底面と仮想線Lcとの交点p5までの範囲Ra1に(すなわち溝部252上に)、糸ゴム14が供給されるとよい。ただしこれに限らず、アンビルローラー25の凸部251の表面と接線Lbとの交点p6から押圧点p1までの範囲Ra2に(すなわち凸部251上に)、糸ゴム14が供給されてもよい。
上記の範囲で糸ゴム14をアンビルローラー25に供給することで、接線Laの方向と平行又は略平行に糸ゴム14を供給できる。そうすることで、プレスローラー23の上流側において、糸ゴム14は、アンビルローラー25の曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、CD方向により動きやすくなる。そのため、糸ゴム14がアンビルローラー25の凸部251上に供給されたとしても、プレスローラー23に供給される前に、糸ゴム14はアンビルローラー25の溝部252に入り込むことができる。また、糸ゴム14がCD方向に動きやすいので、糸ゴム14が凸部251上でプレスローラー23に押圧されたとしても、凸部251上の糸ゴム14は、その下流側で溝部252に入り込んでいる糸ゴム14に誘導されて、プレスローラー23が次の凸部251を押圧する前に溝部252に入り込むこともできる。よって、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
また、図7Bに示すように、糸ゴム14をプレスローラー23に巻き付けてから、プレスローラー23とアンビルローラー25の間に供給してもよい。この場合、図7Aに示すように、接線Lbから押圧角度位置P3(仮想線Lc)までの範囲であるプレスローラー23の外周面(Rb)に、糸ゴム14を供給するとよい。つまり、プレスローラー23の外周面と接線Lbとの交点p7から押圧点p1までの範囲Rbに、糸ゴム14を供給するとよい。
そうすることで、アンビルローラー25とプレスローラー23の押圧点p1の直上流側において、アンビルローラー25の溝部252の底面に向かって、接線Laの方向と略平行に(例えば図7Bの矢印Aの方向に)、糸ゴム14を供給できる。そのため、プレスローラー23の直上流側において糸ゴム14はCD方向に動きやすく、プレスローラー23に供給される前に、糸ゴム14はアンビルローラー25の溝部252に入り込むことができる。また、糸ゴム14がCD方向に動きやすいので、糸ゴム14が凸部251上でプレスローラー23に押圧されたとしても、凸部251上の糸ゴム14は、その下流側で溝部252に入り込んでいる糸ゴム14に誘導されて、プレスローラー23が次の凸部251を押圧する前に溝部252に入り込むこともできる。よって、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
ただし、接線Lbから押圧角度位置P3(仮想線Lc)までの範囲であるアンビルローラー25の外周面(Ra1,Ra2)に、糸ゴム14を供給する方が好ましい。
そうすることで、プレスローラー23の上流側において、糸ゴム14がアンビルローラー25の外周面上をCD方向に動く時間的余裕が増える。そのため、糸ゴム14がプレスローラー23に供給される前に、糸ゴム14はアンビルローラー25の溝部252により入り込みやすくなる。よって、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
また、第1シート部11も、糸ゴム14と同様に、接線Lbから押圧角度位置P3(仮想線Lc)までの範囲であるアンビルローラー25の外周面(Ra1,Ra2)に供給することが好ましい。
そうすることで、第1シート部11も接線Laの方向と平行又は略平行に供給できる。よって、プレスローラー23の上流側において、第1シート部11は、アンビルローラー25の曲面にしっかりと巻き付いて密着することなく、アンビルローラー25の溝部252に撓み込みやすくなる。ゆえに、糸ゴム14及び第1シート部11が溝部252に入り込みやすくなり、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
また、図4に示すように、アンビルローラー25とプレスローラー23との間に、第1シート部11及び糸ゴム14と共に、第2シート部12も通すことが好ましい。そうすることで、アンビルローラー25の溝部252に入り込んだ糸ゴム14の上から第2シート部12が供給されて、プレスローラー23により第2シート部12が押圧される。そのため、糸ゴム14は溝部252に入り込んだ状態が維持されて、ホーンローラー26まで搬送される。よって、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
さらに、図4に示すように、第2シート部12をプレスローラー23に巻き付けてから、プレスローラー23とアンビルローラー25の間に供給するとよい。そうすることで、糸ゴム14がアンビルローラー25に供給された際に、糸ゴム14の上に第2シート部12が位置しない。そのため、第2シート部12によって糸ゴム14のCD方向の動きが阻害されにくくなる。よって、糸ゴム14が溝部252に入り込みやすくなる。
ただし、上記に限定されず、第2シート部12は、プレスローラー23に巻き付けられることなく、プレスローラー23とアンビルローラー25の間に供給されてもよい。また、第2シート部12は、プレスローラー23とアンビルローラー25の間を通らずに、例えば、ホーンローラー26に巻き付けられてから、ホーンローラー26とアンビルローラー25の間に供給されてもよい。
また、図8に示すように、アンビルローラー25の回転方向における押圧角度位置P3から接合角度位置P4までの範囲において、アンビルローラー25に巻き付く糸ゴム14の長さを長さL1とした場合、糸ゴム14を搬送する第3搬送ローラー213から押圧角度位置P3までの間で搬送される糸ゴム14の長さL2を、長さL1よりも長くすることが好ましい(L1<L2)。
そうすることで、糸ゴム14がアンビルローラー25の曲面に巻き付いて拘束されている長さL1に比べて、糸ゴム14が、第3搬送ローラー23による拘束から離れてプレスローラー23により再び拘束されるまでの間の長さL2(すなわち拘束されていない長さL2)を長くすることができる。そのため、プレスローラー23の上流側において、糸ゴム14はCD方向に動くことができる。換言すると、第3搬送ローラー213がプレスローラー23から離れて配置されるため、第3搬送ローラー213とプレスローラー23の間で糸ゴム14がしっかりと拘束されることなく、プレスローラー23の上流側において、糸ゴム14はCD方向に動くことができる。よって、糸ゴム14はアンビルローラー25の溝部252に入り込むことができ、接合部jの形成時における糸ゴム14の切断を抑制できる。
なお、長さL1とは、アンビルローラー25(溝部252)における半径をr1とし、押圧角度位置P3と接合角度位置P4との角度差をθ2とした場合の長さ2πr1×θ2/360ともいえる。また、長さL2とは、糸ゴム14が第3搬送ローラー213を離れた地点から押圧角度位置P3を通るまでの長さともいえる。
また、プレスローラー23の外周面は、ゴム等の弾性材料によって形成されていることが好ましい。そうすることで、プレスローラー23は、第1,第2シート部11,12を介して、アンビルローラー25の凸部251にしっかりと密着でき、第1,第2シート部11,12をしっかりと押圧できる。よって、第1,第2シート部11,12及び糸ゴム14のCD方向の位置がしっかりと固定される(糸ゴム14が溝部252に入り込んだ状態が維持される)。また、第2シート部12がプレスローラー23とアンビルローラー25の間を通らない場合にも、プレスローラー23が糸ゴム14を傷付けることなく、溝部252に押し込むことができる。特に、プレスローラー23が凹凸を有さない平滑面である場合、アンビルローラー23の溝部252に噛み合うプレスローラーの凸部で糸ゴム14を傷付けることがなく、糸ゴム14の強度を保つことができる。
<<第2実施形態>>
図9は、第2実施形態における伸縮性シートの製造装置20の概略断面図である。第2実施形態では、第1実施形態と超音波溶着装置22が異なる。超音波溶着装置22は一対のローラーで構成されるに限らない。例えば、図9に示すように、ホーンローラー26の代わりに、アンビルローラー25の表面に対向して配された平らな振動面27aを有する非回転のホーン27を用いてもよい。このホーン27の振動面27aがアンビルローラー25の表面との間の間隔を拡縮する方向に振動し、接合部jが形成される。
また、図示しないが、ホーンローラー26の外周面を、アンビルローラー25の凹凸に噛み合う凹凸面としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
1 パンツ型使い捨ておむつ、
2 吸収性本体、3 腹側胴回り部、4 背側胴回り部、5 糸ゴム、
10 伸縮性シート、
11 第1シート部、12 第2シート部、14 糸ゴム、
20 伸縮性シートの製造装置、21 搬送ローラー群(供給部)、
22 超音波溶着装置(接合部形成部)、
23 プレスローラー(押圧部)、24 排出ローラー、
25 アンビルローラー(圧着ローラー、押圧部)、
26 ホーンローラー(圧着部)、
27 ホーン(圧着部)、
j 接合部、jP 接合部対

Claims (9)

  1. 第1シート部と第2シート部とが糸ゴムを介在させて積層された伸縮性シートの製造方法であって、
    外周面が凹凸面であって隣り合う凸部の間に溝部が形成された圧着ローラーの回転方向における供給角度位置において、前記圧着ローラーの径方向において前記糸ゴムが前記第1シート部よりも外側に位置するように、前記圧着ローラーに前記糸ゴムを供給する工程と、
    前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触し外周面が平滑なプレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムを通すことにより、前記回転方向における押圧角度位置において、前記第1シート部を押圧する工程と、
    前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触する圧着部との間に、前記糸ゴムを介在させた前記第1シート部及び前記第2シート部を通すことにより、前記回転方向における接合角度位置において、前記第1シート部と前記第2シート部とを圧着して互いに接合する複数の接合部であって、前記糸ゴムを前記第1シート部及び前記第2シート部に取り付けるための前記複数の接合部を形成する工程と、を有し、
    前記押圧角度位置と前記供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であり、
    前記押圧する工程では、前記第1シート部及び前記第2シート部が、前記圧着ローラーの前記凸部に対応する位置において前記プレスローラーに押圧され、
    前記複数の接合部を形成する工程では、前記糸ゴムが前記溝部に入り込んだ状態で前記複数の接合部を形成し、
    前記第2シート部は、前記プレスローラーに巻き付けられてから、前記プレスローラーと前記圧着ローラーの間に供給されることを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  2. 請求項1に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    前記回転方向における第2の供給角度位置において、前記圧着ローラーに前記第1シート部を供給し、
    前記押圧角度位置と前記第2の供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であることを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    前記圧着ローラーの回転中心から前記プレスローラーに引いた接線から、前記回転方向における前記押圧角度位置までの範囲である、前記圧着ローラーの外周面、又は、前記プレスローラーの外周面に、前記糸ゴムを供給することを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  4. 請求項3に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    前記範囲である前記圧着ローラーの外周面に、前記糸ゴムを供給することを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  5. 請求項4に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    前記範囲である前記圧着ローラーの外周面に、前記第1シート部も供給することを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    前記圧着ローラーと前記プレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムと共に、前記第2シート部も通すことを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    搬送ローラーを用いて、前記糸ゴムを前記圧着ローラーに供給し、
    前記回転方向における前記押圧角度位置から前記接合角度位置までの範囲において、前記圧着ローラーに巻き付く前記糸ゴムの長さを長さL1とした場合、
    前記搬送ローラーから前記押圧角度位置までの間で搬送される前記糸ゴムの長さは、前記長さL1よりも長いことを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  8. 請求項1から7の何れか1項に記載の伸縮性シートの製造方法であって、
    前記プレスローラーの外周面は、弾性材料によって形成されていることを特徴とする伸縮性シートの製造方法。
  9. 第1シート部と第2シート部とが糸ゴムを介在させて積層された伸縮性シートの製造装置であって、
    外周面が凹凸面であって隣り合う凸部の間に溝部が形成された圧着ローラーの回転方向における供給角度位置において、前記圧着ローラーの径方向において前記糸ゴムが前記第1シート部よりも外側に位置するように、前記圧着ローラーに前記糸ゴムを供給する供給部と、
    前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触し外周面が平滑なプレスローラーとの間に、前記第1シート部及び前記糸ゴムを通すことにより、前記回転方向における押圧角度位置において、前記第1シート部を押圧する押圧部と、
    前記圧着ローラーと、前記圧着ローラーに接触する圧着部との間に、前記糸ゴムを介在させた前記第1シート部及び前記第2シート部を通すことにより、前記回転方向における接合角度位置において、前記第1シート部と前記第2シート部とを圧着して互いに接合する複数の接合部であって、前記糸ゴムを前記第1シート部及び前記第2シート部に取り付けるための前記複数の接合部を形成する接合部形成部と、を有し、
    前記押圧角度位置と前記供給角度位置との角度差は、前記押圧角度位置と前記接合角度位置との角度差以下であり、
    前記押圧部は、前記第1シート部及び前記第2シート部を、前記圧着ローラーの前記凸部に対応する位置において前記プレスローラーで押圧し、
    前記接合部形成部は、前記糸ゴムが前記溝部に入り込んだ状態で前記複数の接合部を形成し、
    前記第2シート部は、前記プレスローラーに巻き付けられてから、前記プレスローラーと前記圧着ローラーの間に供給されることを特徴とする伸縮性シートの製造装置。
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