JP3575255B2 - ハイブリッド車の作動気筒数制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷に応じて内燃機関の作動気筒数を変えるハイブリッド車の作動気筒数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
作動気筒数を変更するときにスロットル開度を補正し、作動気筒数を変えたときのトルク変動を抑制するようにしたエンジンの可変気筒数制御装置が知られている(例えば、特開平5−1579号公報参照)。
【0003】
しかし、一般のエンジンにはスロットル開度を調節してから実際に出力トルクが変化するまでに遅れがあり、エンジン固有の遅れに応じてスロットル開度を補正しなければならず、調整に時間がかかる。その上、正確に調整しないと作動気筒数を変えたときのトルク変動(トルクショック)を十分に抑制できないという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、作動気筒数を変えたときのトルク変動を抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1) 請求項1の発明は、内燃機関と、内燃機関に機械的に連結された電動機Aと、内燃機関にトルク伝達手段を介して機械的に連結された電動機Bと、電動機Aと電動機Bに電力を供給するバッテリーとを備え、電動機Bから変速機を介して駆動輪に動力を伝達するハイブリッド車の作動気筒数制御装置であり、バッテリーの充電状態を検出する手段と、車速を検出する手段と、所要駆動力を検出する手段と、バッテリーの充電状態検出値、車速検出値、所要駆動力検出値および作動気筒数ごとの燃費情報とに基づいて、内燃機関の作動気筒数を決定する手段とを備える。
(2) 請求項2のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、内燃機関の出力トルクを検出する手段と、作動気筒数を増加する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御するとともに、トルク伝達手段の伝達トルクが内燃機関の出力トルク検出値と等しくなるように制御する駆動制御手段とを備える。
(3) 請求項3のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、駆動制御手段によって、作動気筒数増加後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Aの回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了するようにしたものである。
(4) 請求項4のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、作動気筒数を低減する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御し、トルク伝達手段の伝達トルクを低減するとともに、伝達トルク低減量だけ電動機Bの出力トルクを増加する駆動制御手段を備える。
(5) 請求項5のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、駆動制御手段によって、作動気筒数低減後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Bの出力トルクを低減するようにしたものである。
(6) 請求項6のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、駆動制御手段によって、作動気筒数低減後、電動機Aの出力トルクを、内燃機関のトルクリップルと絶対値が等しく位相が逆のトルクに制御するようにしたものである。
(7) 請求項7のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、トルク伝達手段をパウダークラッチとしたものである。
【0006】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明によれば、バッテリーの充電状態検出値、車速検出値、所要駆動力検出値および作動気筒数ごとの燃費情報とに基づいて、内燃機関の作動気筒数を決定するようにしたので、作動気筒数ごとに最少燃費で運転することができる上に、バッテリーの充電状態に応じて充電量を制御することができる。
(2) 請求項2の発明によれば、作動気筒数を増加する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御するとともに、トルク伝達手段の伝達トルクが内燃機関の出力トルク検出値と等しくなるように制御するようにしたので、作動気筒数を増加したときのトルク変動(トルクショック)を防止できる。
(3) 請求項3の発明によれば、作動気筒数増加後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Aの回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了するようにしたので、作動気筒数を増加したときのトルク変動を防止できる。
(4) 請求項4の発明によれば、作動気筒数を低減する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御し、トルク伝達手段の伝達トルクを低減するとともに、伝達トルク低減量だけ電動機Bの出力トルクを増加するようにしたので、作動気筒数を低減したときのトルク変動を防止できる。
(5) 請求項5の発明によれば、作動気筒数低減後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Bの出力トルクを低減するようにしたので、作動気筒数を低減したときのトルク変動を防止できる。
(6) 請求項6の発明によれば、作動気筒数低減後、電動機Aの出力トルクを、内燃機関のトルクリップルと絶対値が等しく位相が逆のトルクに制御するようにしたので、作動気筒数低減後の内燃機関の回転ムラを抑制することができる。
(7) 請求項7の発明によれば、トルク伝達手段にパウダークラッチを用いたので、内燃機関から電動機への伝達トルクを正確に制御でき、作動気筒数増減時のトルク変動を十分に抑制できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を、低負荷時にはシリーズ・ハイブリッド車両SHEVとして走行し、高負荷時には内燃機関で走行するシリーズ・パラレルハイブリッド車両SPHVに応用した一実施の形態を説明する。なお、本発明はシリーズ・パラレルハイブリッド車両SPHVに限定されず、走行中に内燃機関の機械出力と電動機の機械出力とをクラッチで切り換える方式のすべての車両に適用することができる。
【0008】
図1、図2に一実施の形態の構成を示す。なお、図中の太い実線は機械力の伝達経路を示し、太い破線は電力の伝達経路を示し、細い実線は制御線を示す。
この車両のパワートレインは、モーター1、エンジン2、クラッチ3、モーター4、変速機5,動力伝達機構6から構成される。モーター1の出力軸、エンジン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結されており、また、クラッチ3の出力軸、モーター4の出力軸および変速機5の入力軸は互いに連結されている。クラッチ3の投入時はモーター1、エンジン2およびモーター4が車両の推進源となり、クラッチ3の解放時はモーター4のみが車両の推進源となる。
【0009】
モーター1および4には交流誘導電動機、交流同期電動機あるいは直流電動機などを用いることができる。また、エンジン2にはガソリン・エンジンやディーゼル・エンジンなどを用いることができる。クラッチ3はパウダークラッチであり、伝達トルクを調節することができる。なお、クラッチ3はパウダークラッチに限定されず、伝達トルクを制御できるものであればどのような断続器でもよい。変速機4はベルト式変速機CVTであり、変速比を無段階に調節することができる。なお、変速機4にギア式変速機を用いることもできる。
【0010】
モーター1、エンジン2、クラッチ3、モーター4および変速機5はそれぞれ、制御装置8〜12により駆動制御される。モーター1、4に交流電動機を用いる場合にはモーター制御装置8、11にインバーターを用い、モーター1、4の回生交流電力を直流電力に変換して高圧バッテリー14を充電するとともに、高圧バッテリー14の直流電力を交流電力に変換してモーター1、4へ供給する。モーター1、4に直流電動機を用いる場合にはモーター制御装置8、11にDC/DCコンバーターを用い、モーター1、4の回生直流電力を所定の電圧に調節して高圧バッテリー14を充電するとともに、高圧バッテリー14の直流電力を所定の電圧に調節してモーター1、4へ供給する。いずれの場合も、モーター制御装置8、11はモーター1、4の回転速度、出力トルクを制御することができる。
【0011】
エンジン制御装置9は各種アクチュエータや機器を備え、エンジン2の燃料噴射制御、点火制御、作動気筒数制御などを行う。クラッチ制御装置3はパウダークラッチ3の励磁電流を変えて伝達トルクを制御する。また、変速機制御装置12は変速機5の変速比を制御する。
【0012】
車両コントローラー13はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、制御装置8〜12を制御して車両自体の動作、機能を制御する。車両コントローラー13には、図2に示すように、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサー15、車両の走行速度を検出するための車速センサー16、エンジン2の回転速度を検出するための回転センサー17、クラッチ3の出力軸の回転速度を検出するための回転センサー18、エンジン2のスロットルバルブ開度を検出するスロットル開度センサー19、高圧バッテリー14の充電状態SOC(State Of Charge)を検出する装置20などが接続される。
【0013】
図3は作動気筒数制御プログラムを示すフローチャートである。このフローチャートにより、一実施の形態の動作を説明する。
車両コントローラー13は、所定時間ごとにこの作動気筒数制御プログラムを実行する。ステップ1において、センサー15、16、17からそれぞれアクセルペダルの踏み込み量、車速およびエンジン回転速度を読み込み、続くステップ2で、バッテリーSOC検出装置20から高圧バッテリー14の充電状態SOCを読み込む。
【0014】
ステップ3で、作動気筒数を決定する。具体的には、まず、乗員の要求駆動力を表すアクセルペダル踏み込み量と車速とに基づいて所要駆動軸トルクを演算する。このとき、高圧バッテリー14の充電状態SOCを考慮し、SOCが低いほど要求駆動力を増加する。次に、所要駆動軸トルクと変速機5の変速比とに基づいてエンジン2の出力軸における所要トルクを演算する。そして、作動気筒数ごとに予め測定されたエンジン回転速度と出力トルクと等燃費線との関係を示すマップから、所要回転速度と所要トルクを満たし、且つ、最小燃費となる作動気筒数を決定する。
【0015】
ステップ4で、作動気筒数を増加するかどうかを確認し、増加する場合はステップ5へ進む。ステップ5では、図4に示す作動気筒数増加ルーチンを実行する。一方、作動気筒数を増加しない場合はステップ6へ進み、作動気筒数を低減するかどうかを確認する。作動気筒数を低減する場合はステップ7へ進み、図5に示す作動気筒数低減ルーチンを実行する。なお、作動気筒数の増減がない場合はこの作動気筒数制御を終了する。
【0016】
図5は、作動気筒数増加時のエンジントルク、クラッチ伝達トルク、モーター1の回生トルクの変化を示す図である。この図を参照しながら、図4に示す作動気筒数増加ルーチンを説明する。
ステップ11で、クラッチ3の出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を開始する。この時点ではまだクラッチ3が締結状態にあるので、クラッチ3の入出力軸の回転速度は機械的に一致している。ステップ12において、エンジン2の出力トルクを検出する。具体的には、予め測定したエンジン2の回転速度と出力トルクとスロットル開度との関係を示すマップから、現在の回転速度とスロットル開度に対応する出力トルクを表引き演算し、出力トルクを推定する。
【0017】
ステップ13で、クラッチ3の伝達トルクがエンジン2の出力トルク推定値に等しくなるように、クラッチ3の励磁電流を調節する。図5に示すように、時刻t0でエンジントルク推定値T1に相当する励磁電流をパウダークラッチ3の電磁コイルに通電すると、電磁コイルのインダクタンスによる遅れのために時刻t1でクラッチ伝達トルクがT1になる。クラッチ伝達トルクがエンジントルク推定値T1になったら、ステップ14で作動気筒数を増加する(図5の時刻t2)。これにより、図5に示すように作動気筒数が増加した分(T2)だけエンジントルクが増加する(図5の時刻t2〜t3)。
【0018】
このとき、エンジントルクの増加によりエンジン2の回転速度が増加しようとするが、クラッチ出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を行っているので、モーター1はエンジントルクの増加分(T2)に等しい回生トルクを発生してエンジン回転速度の増加を抑制し、クラッチ3の入出力軸回転速度差、すなわちクラッチ3の滑りを0にする。
【0019】
ステップ15において、クラッチ3の滑りが0かどうかを確認し、滑りが0になったらステップ16へ進み、クラッチ3の励磁電流を増加してクラッチ伝達トルクを増やすとともに、モーター1の回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了する(図5の時刻t4〜t6)。クラッチ3が締結し、モーター1の回生トルクが0になった時刻t6では、クラッチ出力軸のトルクがエンジントルク(T1+T2)と等しくなる。
【0020】
図7は、作動気筒数低減時のエンジントルク、クラッチ伝達トルクおよびモーター1、4の出力トルクの変化を示す図である。この図を参照しながら、図6に示す作動気筒数低減ルーチンを説明する。
ステップ21で、クラッチ3の出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を開始する。この時点ではまだクラッチ3が締結状態にあるので、クラッチ3の入出力軸の回転速度は機械的に一致している。ステップ22において、上述した方法によりエンジン2の出力トルクを推定する。ここでは、図7に示すようにエンジントルク推定値をT3とし、作動気筒数低減による低減トルク推定値をT4とする。
【0021】
ステップ23において、クラッチ伝達トルクを低減するとともに、モーター4の出力トルクを増加する(図7の時刻t11〜t12)。このとき、図7に示すように、クラッチ伝達トルクの減少分T4とモーター4の出力トルクの増加分T4が常に等しくなるように、各トルクを増減する。これにより、クラッチ伝達トルクの減少分とモータートルクの増加分が相殺されてクラッチ出力軸におけるトルクが変化せず、エンジントルクT3のままとなる。
【0022】
一方、エンジン2の出力トルクが一定のままでクラッチ伝達トルクを減少させると、エンジン2の回転速度が増加しようとするが、クラッチ出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を行っているので、クラッチ伝達トルクが減少した分だけモーター1の回生トルクが増加し(図7の時刻t11〜t12)、エンジン2の吹き上がりが防止される。
【0023】
クラッチ伝達トルクとモーター4の出力トルクの増減が終了したら、ステップ24で作動気筒数を低減する(図7の時刻t13)。これにより、図7に示すように作動気筒数が減少した分(T4)だけエンジントルクが減少する(図7の時刻t13〜t14)。
【0024】
このとき、エンジントルクの減少によりエンジン2の回転速度が減少しようとするが、クラッチ出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を行っているので、エンジン回転速度は低下せず、エンジントルクが減少した分だけモーター1の回生トルクが減少する(図7の時刻t13〜t14)。そして、クラッチ3の入出力軸回転速度差、すなわちクラッチ3の滑りは0になる。
【0025】
ステップ25においてクラッチ3の滑りが0かどうかを確認し、滑りが0になったらステップ26へ進み、クラッチ3の励磁電流を増加してクラッチ伝達トルクを増加するとともに、モーター4の出力トルクを低減する。クラッチ3が締結し、モーター4の出力トルクが0になった時刻t16では、クラッチ出力軸のトルクがエンジントルク(T3−T4)と等しくなる。
【0026】
なお、作動気筒数の低減処理が完了した後も、モーター1の回転速度制御を継続する。一般に、エンジン2の作動気筒数を減らすとトルクリップルが増加する。そこで、ステップ27において、作動気筒数低減時はモーター1によりエンジン2のトルクリップル吸収制御を行う(図7の時刻t14以降)。
【0027】
図8は、作動気筒数低減時のモーター1のトルクリップル吸収制御を示す制御ブロック図である。
エンジン回転速度Neにはトルクリップルに比例した回転速度のリップルが含まれているので、ローパスフィルター13aを通してエンジン回転速度Neの平均値を求め、減算器13bでエンジン回転速度Neから平均値を差し引いて回転速度のリップル分、すなわち回転ムラΔNeを求める。そして、PI制御器13cにより回転ムラΔNeからモーター1のトルク指令値τ*を演算し、モーター制御装置8へへ出力する。モーター制御装置8は、モーター1の出力トルクがトルク指令値τ*に一致するようにトルク制御を行う。これにより、図7に示すように(時刻t14以降)、エンジン2のトルクリップルと位相が逆で絶対値が等しいトルクがモーター1から出力され、エンジン2のトルクリップルとモーター1の出力トルクとが相殺されて、エンジン2のトルクリップルが吸収される。なお、ローパスフィルター13a、減算器13b、PI制御器13cは、車両コントローラー13のマイクロコンピューターのソフトウエア形態で構成される。
【0028】
以上の一実施の形態の構成において、エンジン2が内燃機関を、モーター1が電動機Aを、モーター4が電動機Bを、クラッチ3がトルク伝達手段を、高圧バッテリー14がバッテリーを、変速機5が変速機を、バッテリーSOC検出装置20がバッテリー充電状態検出手段を、車速センサー16が車速検出手段を、アクセルセンサー15が所要駆動力検出手段を、車両コントローラー13が作動気筒数決定手段およびトルク検出手段を、モーター制御装置8、11、クラッチ制御装置10および車両コントローラー13が駆動制御手段をそれぞれ構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1に続く、一実施の形態の構成を示す図である。
【図3】作動気筒数制御プログラムを示すフローチャートである。
【図4】作動気筒数増加ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】作動気筒数増加時のエンジントルク、クラッチ伝達トルクおよびモーター回生トルクの変化を示す図である。
【図6】作動気筒数低減ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】作動気筒数低減時のエンジントルク、クラッチ伝達トルクおよびモーター出力トルクを示す図である。
【図8】作動気筒数低減時のモーターによるエンジントルクリップル吸収制御を示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
1,4 モーター
2 エンジン
3 クラッチ
5 変速機
6 動力伝達機構
7 駆動輪
8,11 モーター制御装置
9 エンジン制御装置
10 クラッチ制御装置
12 変速機制御装置
13 車両コントローラー
13a ローパスフィルター
13b 減算器
13c PI制御器
14 高圧バッテリー
15 アクセル開度センサー
16 車速センサー
17 エンジン回転センサー
18 クラッチ出力軸回転センサー
19 スロットル開度センサー
20 バッテリーSOC検出装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷に応じて内燃機関の作動気筒数を変えるハイブリッド車の作動気筒数制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
作動気筒数を変更するときにスロットル開度を補正し、作動気筒数を変えたときのトルク変動を抑制するようにしたエンジンの可変気筒数制御装置が知られている(例えば、特開平5−1579号公報参照)。
【0003】
しかし、一般のエンジンにはスロットル開度を調節してから実際に出力トルクが変化するまでに遅れがあり、エンジン固有の遅れに応じてスロットル開度を補正しなければならず、調整に時間がかかる。その上、正確に調整しないと作動気筒数を変えたときのトルク変動(トルクショック)を十分に抑制できないという問題がある。
【0004】
本発明の目的は、作動気筒数を変えたときのトルク変動を抑制することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(1) 請求項1の発明は、内燃機関と、内燃機関に機械的に連結された電動機Aと、内燃機関にトルク伝達手段を介して機械的に連結された電動機Bと、電動機Aと電動機Bに電力を供給するバッテリーとを備え、電動機Bから変速機を介して駆動輪に動力を伝達するハイブリッド車の作動気筒数制御装置であり、バッテリーの充電状態を検出する手段と、車速を検出する手段と、所要駆動力を検出する手段と、バッテリーの充電状態検出値、車速検出値、所要駆動力検出値および作動気筒数ごとの燃費情報とに基づいて、内燃機関の作動気筒数を決定する手段とを備える。
(2) 請求項2のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、内燃機関の出力トルクを検出する手段と、作動気筒数を増加する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御するとともに、トルク伝達手段の伝達トルクが内燃機関の出力トルク検出値と等しくなるように制御する駆動制御手段とを備える。
(3) 請求項3のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、駆動制御手段によって、作動気筒数増加後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Aの回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了するようにしたものである。
(4) 請求項4のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、作動気筒数を低減する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御し、トルク伝達手段の伝達トルクを低減するとともに、伝達トルク低減量だけ電動機Bの出力トルクを増加する駆動制御手段を備える。
(5) 請求項5のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、駆動制御手段によって、作動気筒数低減後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Bの出力トルクを低減するようにしたものである。
(6) 請求項6のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、駆動制御手段によって、作動気筒数低減後、電動機Aの出力トルクを、内燃機関のトルクリップルと絶対値が等しく位相が逆のトルクに制御するようにしたものである。
(7) 請求項7のハイブリッド車の作動気筒数制御装置は、トルク伝達手段をパウダークラッチとしたものである。
【0006】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明によれば、バッテリーの充電状態検出値、車速検出値、所要駆動力検出値および作動気筒数ごとの燃費情報とに基づいて、内燃機関の作動気筒数を決定するようにしたので、作動気筒数ごとに最少燃費で運転することができる上に、バッテリーの充電状態に応じて充電量を制御することができる。
(2) 請求項2の発明によれば、作動気筒数を増加する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御するとともに、トルク伝達手段の伝達トルクが内燃機関の出力トルク検出値と等しくなるように制御するようにしたので、作動気筒数を増加したときのトルク変動(トルクショック)を防止できる。
(3) 請求項3の発明によれば、作動気筒数増加後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Aの回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了するようにしたので、作動気筒数を増加したときのトルク変動を防止できる。
(4) 請求項4の発明によれば、作動気筒数を低減する前に、トルク伝達手段の滑りが0になるように電動機Aの回転速度を制御し、トルク伝達手段の伝達トルクを低減するとともに、伝達トルク低減量だけ電動機Bの出力トルクを増加するようにしたので、作動気筒数を低減したときのトルク変動を防止できる。
(5) 請求項5の発明によれば、作動気筒数低減後、トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、電動機Bの出力トルクを低減するようにしたので、作動気筒数を低減したときのトルク変動を防止できる。
(6) 請求項6の発明によれば、作動気筒数低減後、電動機Aの出力トルクを、内燃機関のトルクリップルと絶対値が等しく位相が逆のトルクに制御するようにしたので、作動気筒数低減後の内燃機関の回転ムラを抑制することができる。
(7) 請求項7の発明によれば、トルク伝達手段にパウダークラッチを用いたので、内燃機関から電動機への伝達トルクを正確に制御でき、作動気筒数増減時のトルク変動を十分に抑制できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を、低負荷時にはシリーズ・ハイブリッド車両SHEVとして走行し、高負荷時には内燃機関で走行するシリーズ・パラレルハイブリッド車両SPHVに応用した一実施の形態を説明する。なお、本発明はシリーズ・パラレルハイブリッド車両SPHVに限定されず、走行中に内燃機関の機械出力と電動機の機械出力とをクラッチで切り換える方式のすべての車両に適用することができる。
【0008】
図1、図2に一実施の形態の構成を示す。なお、図中の太い実線は機械力の伝達経路を示し、太い破線は電力の伝達経路を示し、細い実線は制御線を示す。
この車両のパワートレインは、モーター1、エンジン2、クラッチ3、モーター4、変速機5,動力伝達機構6から構成される。モーター1の出力軸、エンジン2の出力軸およびクラッチ3の入力軸は互いに連結されており、また、クラッチ3の出力軸、モーター4の出力軸および変速機5の入力軸は互いに連結されている。クラッチ3の投入時はモーター1、エンジン2およびモーター4が車両の推進源となり、クラッチ3の解放時はモーター4のみが車両の推進源となる。
【0009】
モーター1および4には交流誘導電動機、交流同期電動機あるいは直流電動機などを用いることができる。また、エンジン2にはガソリン・エンジンやディーゼル・エンジンなどを用いることができる。クラッチ3はパウダークラッチであり、伝達トルクを調節することができる。なお、クラッチ3はパウダークラッチに限定されず、伝達トルクを制御できるものであればどのような断続器でもよい。変速機4はベルト式変速機CVTであり、変速比を無段階に調節することができる。なお、変速機4にギア式変速機を用いることもできる。
【0010】
モーター1、エンジン2、クラッチ3、モーター4および変速機5はそれぞれ、制御装置8〜12により駆動制御される。モーター1、4に交流電動機を用いる場合にはモーター制御装置8、11にインバーターを用い、モーター1、4の回生交流電力を直流電力に変換して高圧バッテリー14を充電するとともに、高圧バッテリー14の直流電力を交流電力に変換してモーター1、4へ供給する。モーター1、4に直流電動機を用いる場合にはモーター制御装置8、11にDC/DCコンバーターを用い、モーター1、4の回生直流電力を所定の電圧に調節して高圧バッテリー14を充電するとともに、高圧バッテリー14の直流電力を所定の電圧に調節してモーター1、4へ供給する。いずれの場合も、モーター制御装置8、11はモーター1、4の回転速度、出力トルクを制御することができる。
【0011】
エンジン制御装置9は各種アクチュエータや機器を備え、エンジン2の燃料噴射制御、点火制御、作動気筒数制御などを行う。クラッチ制御装置3はパウダークラッチ3の励磁電流を変えて伝達トルクを制御する。また、変速機制御装置12は変速機5の変速比を制御する。
【0012】
車両コントローラー13はマイクロコンピューターとその周辺部品から構成され、制御装置8〜12を制御して車両自体の動作、機能を制御する。車両コントローラー13には、図2に示すように、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルセンサー15、車両の走行速度を検出するための車速センサー16、エンジン2の回転速度を検出するための回転センサー17、クラッチ3の出力軸の回転速度を検出するための回転センサー18、エンジン2のスロットルバルブ開度を検出するスロットル開度センサー19、高圧バッテリー14の充電状態SOC(State Of Charge)を検出する装置20などが接続される。
【0013】
図3は作動気筒数制御プログラムを示すフローチャートである。このフローチャートにより、一実施の形態の動作を説明する。
車両コントローラー13は、所定時間ごとにこの作動気筒数制御プログラムを実行する。ステップ1において、センサー15、16、17からそれぞれアクセルペダルの踏み込み量、車速およびエンジン回転速度を読み込み、続くステップ2で、バッテリーSOC検出装置20から高圧バッテリー14の充電状態SOCを読み込む。
【0014】
ステップ3で、作動気筒数を決定する。具体的には、まず、乗員の要求駆動力を表すアクセルペダル踏み込み量と車速とに基づいて所要駆動軸トルクを演算する。このとき、高圧バッテリー14の充電状態SOCを考慮し、SOCが低いほど要求駆動力を増加する。次に、所要駆動軸トルクと変速機5の変速比とに基づいてエンジン2の出力軸における所要トルクを演算する。そして、作動気筒数ごとに予め測定されたエンジン回転速度と出力トルクと等燃費線との関係を示すマップから、所要回転速度と所要トルクを満たし、且つ、最小燃費となる作動気筒数を決定する。
【0015】
ステップ4で、作動気筒数を増加するかどうかを確認し、増加する場合はステップ5へ進む。ステップ5では、図4に示す作動気筒数増加ルーチンを実行する。一方、作動気筒数を増加しない場合はステップ6へ進み、作動気筒数を低減するかどうかを確認する。作動気筒数を低減する場合はステップ7へ進み、図5に示す作動気筒数低減ルーチンを実行する。なお、作動気筒数の増減がない場合はこの作動気筒数制御を終了する。
【0016】
図5は、作動気筒数増加時のエンジントルク、クラッチ伝達トルク、モーター1の回生トルクの変化を示す図である。この図を参照しながら、図4に示す作動気筒数増加ルーチンを説明する。
ステップ11で、クラッチ3の出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を開始する。この時点ではまだクラッチ3が締結状態にあるので、クラッチ3の入出力軸の回転速度は機械的に一致している。ステップ12において、エンジン2の出力トルクを検出する。具体的には、予め測定したエンジン2の回転速度と出力トルクとスロットル開度との関係を示すマップから、現在の回転速度とスロットル開度に対応する出力トルクを表引き演算し、出力トルクを推定する。
【0017】
ステップ13で、クラッチ3の伝達トルクがエンジン2の出力トルク推定値に等しくなるように、クラッチ3の励磁電流を調節する。図5に示すように、時刻t0でエンジントルク推定値T1に相当する励磁電流をパウダークラッチ3の電磁コイルに通電すると、電磁コイルのインダクタンスによる遅れのために時刻t1でクラッチ伝達トルクがT1になる。クラッチ伝達トルクがエンジントルク推定値T1になったら、ステップ14で作動気筒数を増加する(図5の時刻t2)。これにより、図5に示すように作動気筒数が増加した分(T2)だけエンジントルクが増加する(図5の時刻t2〜t3)。
【0018】
このとき、エンジントルクの増加によりエンジン2の回転速度が増加しようとするが、クラッチ出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を行っているので、モーター1はエンジントルクの増加分(T2)に等しい回生トルクを発生してエンジン回転速度の増加を抑制し、クラッチ3の入出力軸回転速度差、すなわちクラッチ3の滑りを0にする。
【0019】
ステップ15において、クラッチ3の滑りが0かどうかを確認し、滑りが0になったらステップ16へ進み、クラッチ3の励磁電流を増加してクラッチ伝達トルクを増やすとともに、モーター1の回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了する(図5の時刻t4〜t6)。クラッチ3が締結し、モーター1の回生トルクが0になった時刻t6では、クラッチ出力軸のトルクがエンジントルク(T1+T2)と等しくなる。
【0020】
図7は、作動気筒数低減時のエンジントルク、クラッチ伝達トルクおよびモーター1、4の出力トルクの変化を示す図である。この図を参照しながら、図6に示す作動気筒数低減ルーチンを説明する。
ステップ21で、クラッチ3の出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を開始する。この時点ではまだクラッチ3が締結状態にあるので、クラッチ3の入出力軸の回転速度は機械的に一致している。ステップ22において、上述した方法によりエンジン2の出力トルクを推定する。ここでは、図7に示すようにエンジントルク推定値をT3とし、作動気筒数低減による低減トルク推定値をT4とする。
【0021】
ステップ23において、クラッチ伝達トルクを低減するとともに、モーター4の出力トルクを増加する(図7の時刻t11〜t12)。このとき、図7に示すように、クラッチ伝達トルクの減少分T4とモーター4の出力トルクの増加分T4が常に等しくなるように、各トルクを増減する。これにより、クラッチ伝達トルクの減少分とモータートルクの増加分が相殺されてクラッチ出力軸におけるトルクが変化せず、エンジントルクT3のままとなる。
【0022】
一方、エンジン2の出力トルクが一定のままでクラッチ伝達トルクを減少させると、エンジン2の回転速度が増加しようとするが、クラッチ出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を行っているので、クラッチ伝達トルクが減少した分だけモーター1の回生トルクが増加し(図7の時刻t11〜t12)、エンジン2の吹き上がりが防止される。
【0023】
クラッチ伝達トルクとモーター4の出力トルクの増減が終了したら、ステップ24で作動気筒数を低減する(図7の時刻t13)。これにより、図7に示すように作動気筒数が減少した分(T4)だけエンジントルクが減少する(図7の時刻t13〜t14)。
【0024】
このとき、エンジントルクの減少によりエンジン2の回転速度が減少しようとするが、クラッチ出力軸回転速度を目標回転速度とするモーター1の回転速度制御を行っているので、エンジン回転速度は低下せず、エンジントルクが減少した分だけモーター1の回生トルクが減少する(図7の時刻t13〜t14)。そして、クラッチ3の入出力軸回転速度差、すなわちクラッチ3の滑りは0になる。
【0025】
ステップ25においてクラッチ3の滑りが0かどうかを確認し、滑りが0になったらステップ26へ進み、クラッチ3の励磁電流を増加してクラッチ伝達トルクを増加するとともに、モーター4の出力トルクを低減する。クラッチ3が締結し、モーター4の出力トルクが0になった時刻t16では、クラッチ出力軸のトルクがエンジントルク(T3−T4)と等しくなる。
【0026】
なお、作動気筒数の低減処理が完了した後も、モーター1の回転速度制御を継続する。一般に、エンジン2の作動気筒数を減らすとトルクリップルが増加する。そこで、ステップ27において、作動気筒数低減時はモーター1によりエンジン2のトルクリップル吸収制御を行う(図7の時刻t14以降)。
【0027】
図8は、作動気筒数低減時のモーター1のトルクリップル吸収制御を示す制御ブロック図である。
エンジン回転速度Neにはトルクリップルに比例した回転速度のリップルが含まれているので、ローパスフィルター13aを通してエンジン回転速度Neの平均値を求め、減算器13bでエンジン回転速度Neから平均値を差し引いて回転速度のリップル分、すなわち回転ムラΔNeを求める。そして、PI制御器13cにより回転ムラΔNeからモーター1のトルク指令値τ*を演算し、モーター制御装置8へへ出力する。モーター制御装置8は、モーター1の出力トルクがトルク指令値τ*に一致するようにトルク制御を行う。これにより、図7に示すように(時刻t14以降)、エンジン2のトルクリップルと位相が逆で絶対値が等しいトルクがモーター1から出力され、エンジン2のトルクリップルとモーター1の出力トルクとが相殺されて、エンジン2のトルクリップルが吸収される。なお、ローパスフィルター13a、減算器13b、PI制御器13cは、車両コントローラー13のマイクロコンピューターのソフトウエア形態で構成される。
【0028】
以上の一実施の形態の構成において、エンジン2が内燃機関を、モーター1が電動機Aを、モーター4が電動機Bを、クラッチ3がトルク伝達手段を、高圧バッテリー14がバッテリーを、変速機5が変速機を、バッテリーSOC検出装置20がバッテリー充電状態検出手段を、車速センサー16が車速検出手段を、アクセルセンサー15が所要駆動力検出手段を、車両コントローラー13が作動気筒数決定手段およびトルク検出手段を、モーター制御装置8、11、クラッチ制御装置10および車両コントローラー13が駆動制御手段をそれぞれ構成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態の構成を示す図である。
【図2】図1に続く、一実施の形態の構成を示す図である。
【図3】作動気筒数制御プログラムを示すフローチャートである。
【図4】作動気筒数増加ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】作動気筒数増加時のエンジントルク、クラッチ伝達トルクおよびモーター回生トルクの変化を示す図である。
【図6】作動気筒数低減ルーチンを示すフローチャートである。
【図7】作動気筒数低減時のエンジントルク、クラッチ伝達トルクおよびモーター出力トルクを示す図である。
【図8】作動気筒数低減時のモーターによるエンジントルクリップル吸収制御を示す制御ブロック図である。
【符号の説明】
1,4 モーター
2 エンジン
3 クラッチ
5 変速機
6 動力伝達機構
7 駆動輪
8,11 モーター制御装置
9 エンジン制御装置
10 クラッチ制御装置
12 変速機制御装置
13 車両コントローラー
13a ローパスフィルター
13b 減算器
13c PI制御器
14 高圧バッテリー
15 アクセル開度センサー
16 車速センサー
17 エンジン回転センサー
18 クラッチ出力軸回転センサー
19 スロットル開度センサー
20 バッテリーSOC検出装置
Claims (7)
- 内燃機関と、
前記内燃機関に機械的に連結された電動機Aと、
前記内燃機関にトルク伝達手段を介して機械的に連結された電動機Bと、
前記電動機Aと前記電動機Bに電力を供給するバッテリーとを備え、
前記電動機Bから変速機を介して駆動輪に動力を伝達するハイブリッド車の作動気筒数制御装置であって、
前記バッテリーの充電状態を検出する手段と、
車速を検出する手段と、
所要駆動力を検出する手段と、
バッテリーの充電状態検出値、車速検出値、所要駆動力検出値および作動気筒数ごとの燃費情報とに基づいて、前記内燃機関の作動気筒数を決定する手段と、を備えることを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車の作動気筒数制御装置において、
前記内燃機関の出力トルクを検出する手段と、
作動気筒数を増加する前に、前記トルク伝達手段の滑りが0になるように前記電動機Aの回転速度を制御するとともに、前記トルク伝達手段の伝達トルクが前記内燃機関の出力トルク検出値と等しくなるように制御する駆動制御手段とを備えることを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。 - 請求項2に記載のハイブリッド車の作動気筒数制御装置において、
前記駆動制御手段は、作動気筒数増加後、前記トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、前記電動機Aの回生トルクを徐々に低減して回転速度制御を終了することを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド車の作動気筒数制御装置において、
作動気筒数を低減する前に、前記トルク伝達手段の滑りが0になるように前記電動機Aの回転速度を制御し、前記トルク伝達手段の伝達トルクを低減するとともに、前記伝達トルク低減量だけ前記電動機Bの出力トルクを増加する駆動制御手段を備えることを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。 - 請求項4に記載のハイブリッド車の作動気筒数制御装置において、
前記駆動制御手段は、作動気筒数低減後、前記トルク伝達手段の伝達トルクを増加するとともに、前記電動機Bの出力トルクを低減することを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。 - 請求項4または請求項5に記載のハイブリッド車の作動気筒数制御装置において、
前記駆動制御手段は、作動気筒数低減後、前記電動機Aの出力トルクを、前記内燃機関のトルクリップルと絶対値が等しく位相が逆のトルクに制御することを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。 - 請求項1〜6のいずれかの項に記載のハイブリッド車の作動気筒数制御装置において、
前記トルク伝達手段はパウダークラッチであることを特徴とするハイブリッド車の作動気筒数制御装置。
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