JP3572818B2 - 変速操作レバーのノブ構造 - Google Patents

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    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H59/0278Constructional features of the selector lever, e.g. grip parts, mounting or manufacturing
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  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の自動変速機用の変速操作レバーのノブ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の自動変速機用変速操作レバーのノブ構造を示すもので、20は図外のフロアセンターに配設した変速操作機構のベースプレートに前後方向に回動自在に軸支した中空のシャフトで、その上端部に樹脂材からなるノブ21を固着してある。
【0003】
ノブ21のノブヘッド22には左右何れか一側に開口する釦収容孔23を水平方向に形成して、該釦収容孔23に樹脂材からなるプッシュ釦24を摺動自在に挿入配置してある。
【0004】
釦収容孔23の内奥部には、後述するカム溝25およびスリーブ29の配置部分と略同軸線上に、プッシュ釦24のリターンスプリング24aを配設してある。
【0005】
プッシュ釦24の内側端部には下側に開口するカム溝25を形成してある。
【0006】
カム溝25の端壁26側の溝面は垂直に形成してあると共に、その反対側の溝面は斜めに傾斜成形したカム面27として形成してある。
【0007】
シャフト20内には図外のポジションピンをポジションプレートのシフトパターン溝に係脱させるためのポジションピン作動ロッド28を摺動自在に配設してあり、その上端部に設けた樹脂材からなるスリーブ29を前記カム溝25に収容配置してある。
【0008】
スリーブ29はその脚部30を介してポジションピン作動ロッド28の上端部に嵌合固着してある。
【0009】
このスリーブ29は左右方向が長辺となる平面長方形状に形成してあって、その一側端面をカム溝25の端壁26側の垂直な溝面に係合してプッシュ釦24を抜止めしてあり、その反対側の端面の上縁部は丸みをもって面取りして前記カム面27に摺接するカムフォロワ面29aとして形成してある。
【0010】
このノブ構造によれば、ノブヘッド22を把持してプッシュ釦24をリターンスプリング24aのばね力に抗してプッシュ操作することにより、カム面27でスリーブ29のカムフォロワ面29aを押圧して該スリーブ29を下方に押動し、ポジションピン作動ロッド28を下動させてポジションピンのシフトパターン溝からの離脱を行わせ、シャフト20の前後方向回動、即ち、変速操作レバーの変速操作を行えるようになっている。
【0011】
図4中、31は釦収容孔23の開口縁部に装着したエスカッションを示す。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
自動変速機用の変速操作レバーの中には、近年、その変速動作をマニュアル式変速操作レバーの変速動作に模した形態を採るようにすることが行われているが、このような変速動作を模すことと併せて、ノブヘッドを小型化して握り感までマニュアル式変速操作レバーと同じ感触が得られることが望まれている。
【0013】
ところが、前記従来の構成では、ポジションピン作動ロッド28の上端部に左右方向が長辺となる平面長方形状に形成したスリーブ29を、プッシュ釦24のカム溝25内に収容係合させて配置してあるため、プッシュ釦24が長くなって所要のプッシュストロークを確保するためには、ノブヘッド22の左右方向寸法を大きくして釦収容孔23の形成長さを十分に大きくする必要がある。
【0014】
また、リターンスプリング24をカム溝25およびスリーブ29の配置部分と略同軸線上に配設してあるため、釦収容孔23はこのリターンスプリング24の収容スペース分更に長く形成する必要があって、ノブヘッド22の左右方向寸法を更に大きくせざるを得ず、前述の要求に応えることができなくなってしまう。
【0015】
そこで、本発明は簡単な構造でノブヘッドの左右方向寸法を短くしてその小型化を実現でき、マニュアル式変速操作レバーと同様の握り感を得ることができる変速操作レバーのノブ構造を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1にあっては、フロアセンターに配設した変速操作機構の中空のシャフト端に固着したノブに、その一側に開口する釦収容孔を水平方向に形成して、該釦収容孔にプッシュ釦を摺動自在に挿入配置すると共に、釦収容孔の内奥部にプッシュ釦のリターンスプリングを配設し、かつ、プッシュ釦の内側端部に前記シャフト内に配設したポジションピン作動ロッドの上端部のスリーブを収容するカム溝を形成し、該カム溝にスリーブを収容してスリーブとカム溝の端壁とを係合させ、プッシュ釦のプッシュ操作によりカム溝の端壁と反対側のカム面でスリーブを下方に押動して、ポジションピン作動ロッドを下動させるようにした構造において、前記スリーブを基部とその一側面にカム溝の端壁側に向けて突設した突起部とで平面T字状に形成する一方、カム溝の端壁に該突起部を収容するスリットを形成して、これらカム溝の端壁とスリーブとをラップさせて配設すると共に、プッシュ釦の内側端部の外周縁に、丸みをもった面取り部を形成し、この面取り部に対応する釦収容孔の奥隅部を該面取り部に合わせて丸みをもって形成したことを特徴としている。
【0017】
請求項2にあっては、請求項1に記載のリターンスプリングをカム溝とスリーブの配置部分に隣接して、平面視してこれらカム溝およびスリーブと並列に配設したことを特徴としている。
【0018】
請求項3にあっては、請求項1,2に記載の釦収容孔にプッシュ釦を摺動ガイドするインナスリーブを嵌合固定したことを特徴としている。
【0019】
請求項4にあっては、請求項3に記載の釦収容孔の外側に突出したプッシュ釦の外側端部を、段差部を境に小径に形成する一方、インナスリーブの外側端部に該段差部に係合する内周フランジを形成したことを特徴としている。
【0020】
請求項5にあっては、請求項1〜4に記載のプッシュ釦の内側端部の外周縁に、丸みをもった面取り部を形成したことを特徴としている。
【0021】
【発明の効果】
請求項1によれば、スリーブを平面T字状に形成してその突起部をカム溝の端壁に形成したスリットに収容させているため、カム溝はスリーブの基部を収容するだけの長さでその左右方向寸法を短くできることと併せて、これらスリーブとカム溝の端壁とのラップ配置によって、プッシュ釦の長さを可及的に短くすることができ、従って、ノブの左右方向寸法を小さくすることができて、ノブの小型化を実現することができる。
また、釦収容孔の奥隅部をプッシュ釦の内側端部外周縁の面取り部に合わせて丸みをもって形成することができるから、ノブの前記奥隅部に対応した部分の肉厚を薄くすることなくノブの左右方向寸法を短く形成することができて、ノブを更に小型化することができる
【0022】
請求項2によれば、請求項1の効果に加えて、リターンスプリングをカム溝およびスリーブと平面視して並列に配設してあるから、釦収容孔のリターンスプリング収容長さを短くすることができて、ノブの左右方向寸法をより一層短くすることができる。
【0023】
請求項3によれば、請求項1,2の効果に加えて、プッシュ釦を釦収容孔内に嵌合固定したインナスリーブで摺動ガイドすることができるから、プッシュ釦のガタツキをなくして品質感を向上することができる。
【0024】
請求項4によれば、請求項3の効果に加えて、プッシュ釦の外側突出端部をスリーブの外側端部との間に隙間を生じることなくニーズに合わせて小径化することができて、操作感を向上することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面と共に詳述する。
【0027】
図1〜3において、1は図外のフロアセンターに配設した変速操作機構のベースプレートに前後方向に回動自在に軸支した中空のシャフトで、その上端部に樹脂材からなるノブ2を固着してある。
【0028】
ノブ2のノブヘッド3には左右何れか一側、例えば右側に開口する釦収容孔4を水平方向に形成して、該釦収容孔4内に樹脂材からなるプッシュ釦5を摺動自在に挿入配置してある。
【0029】
プッシュ釦5の内側端部には下側に開口するカム溝6を形成してある。
【0030】
カム溝6の端壁7側の溝面は垂直に形成してあると共に、その反対側の溝面は斜めに傾斜成形したカム面8として形成してある。
【0031】
シャフト1内には図外のポジションピンをポジションプレートのシフトパターン溝に係脱させるためのポジションピン作動ロッド9を摺動自在に配設してあり、その上端部に設けた樹脂材からなるスリーブ10を前記カム溝6に収容配置してある。
【0032】
スリーブ10はその脚部11を介してポジションピン作動ロッド9の上端部に嵌合固着してある。
【0033】
このスリーブ10は基部10aとその一側面に前記カム溝6の端壁7側に向けて突設した突起部10bとで平面T字状に形成してある一方、カム溝6の端壁7にはこの突起部10bを収容するスリット12を形成してある。
【0034】
スリーブ10はその基部10aをカム溝6に収容してその一側端面を端壁7側の垂直な溝面に係合してプッシュ釦5を抜止めし、その反対側の端面の上端部を丸みをもって面取りしたカムフォロワ面10cとして、該カムフォロワ面10cを前記カム面8に摺接させ、そして、突起部10bをスリット12に収容係合して、端壁7とスリーブ10とをラップさせて配置してある。
【0035】
この実施形態では、前述のカム溝6とスリーブ10とを、プッシュ釦5の車両前方側の側部に偏寄させて配設してある。
【0036】
また、釦収容孔4の内奥部にはプッシュ釦5のリターンスプリング15が配設されるが、前記プッシュ釦5のカム溝6の車両後方側に隣接してスプリングシート孔13を形成して、このスプリングシート孔13と釦収容孔4の奥底部に突設したスプリングシート14とに亘ってリターンスプリング15を弾装して、該リターンスプリング15を前記カム溝6およびスリーブ10と平面視して並列に配設してある。
【0037】
また、釦収容孔4の奥底部には前記スリーブ10の突起部10bの突出端に摺接して、該スリーブ10の振れ止めを行うリブ突起16を突設してある。
【0038】
プッシュ釦5の内側端部の外周縁、例えば本実施形態にあっては車両前方側の側縁に、丸みをもった面取り部17を形成してあり、この面取り部17に対応する釦収容孔4の車両前方側の奥隅部を該面取り部17に合わせて丸みをもって形成してある。
【0039】
更に、本実施形態にあっては、釦収容孔4にプッシュ釦5を摺動ガイドする樹脂材からなるインナスリーブ18を嵌合固定してある。
【0040】
このインナスリーブ18の外側端部は釦収容孔4の開口周縁部を覆って装着するエスカッション部19として形成してある。
【0041】
また、前記プッシュ釦5のエスカッション部19から外側へ突出した外側端部は、段差部5aを境にして小径に、例えば、プッシュ釦5の車両後方側の側面と上,下面に段差部5aを設けて外側端部を小径に形成する一方、エスカッション部19にはこの段差部5aに係合する内周フランジ19aを曲折成形して、該段差部5aを隠蔽している。
【0042】
以上の実施形態のノブ構造によれば、図4に示した従来のノブ構造と同様にノブヘッド3を把持してプッシュ釦5をプッシュ操作すると、カム溝6のカム面8でスリーブ10の基部10aのカムフォロワ面10cを押圧して該スリーブ10を下方に押動し、ポジションピン作動ロッド9を下動させて図外のポジションピンのシフトパターン溝からの離脱を行わせて、変速操作レバーの変速操作を許容する。
【0043】
ここで、前記スリーブ10は平面T字状に形成してその突起部10bをカム溝6の端壁7に形成したスリット12に収容させているため、カム溝6はスリーブ10の基部10aを収容するだけの長さでその左右方向寸法を短くできることと併せて、これらスリーブ10とカム溝6の端壁7とのラップ配置によって、プッシュ釦5の長さを可及的に短くすることができ、従って、ノブヘッド3の左右方向寸法を小さくすることができて、ノブ2の小型化を実現することができると共にカム面8と当接するカムフォロワ面10cも従来並みの幅を維持しつつも従来より薄くなった基部10aの強度を突起部10bにより維持できる。
【0044】
特に、本実施形態ではカム溝6とスリーブ10の配置部をプッシュ釦5の車両前方側の側部に偏寄させる一方、該プッシュ釦5のリターンスプリング15を、これらカム溝6とスリーブ10の配置部に対して車両後方側にオフセットさせて平面視して並列に配設してあるから、釦収容孔4のリターンスプリング収容長さを短くすることができるから、図2に示すようにノブヘッド3の左右方向寸法を図4に示した従来のものと較べて著しく小さくすることができ、ノブ2をマニュアル式変速操作レバーと同程度に小型化してマニュアルタイプの握り感を得ることができる。
【0045】
しかも、プッシュ釦5の内側端部の車両前方側の側縁には丸みをもった面取り部17を形成してあって、この面取り部17に対応した釦収容孔4の車両前方側の奥隅部を該面取り部17に合わせて丸みをもって形成してあるから、図2に示すようにノブヘッド3の車両前方側の側部の車幅方向寸法を更に狭めて形成して握り感触を高めた場合でも、前記車両前方の奥隅部に対応した部分の肉厚が薄くなるのを回避できて、ノブヘッド3の握り感の向上と強度確保との両立を図ることができる。
【0046】
一方、前述のようにプッシュ釦5を短小化することによって、該プッシュ釦5のガタツキが懸念されるが、釦収容孔4にはプッシュ釦5を摺動ガイドするインナスリーブ18を嵌合固定してあるため、プッシュ釦5の短小化に伴うガタツキの発生がなく、品質感および信頼性を高めることができる。
【0047】
更に、プッシュ釦5の外側突出端部は段差部5aを境に小径に形成する一方、インナスリーブ18のエスカッション部19にはこの段差部5aに係合して該段差部5aを隠蔽する内周フランジ19aを曲折成形してあるから、プッシュ釦5の外側突出端部をエスカッション部19aとの間に隙間を生じることなく操作性のニーズに合わせて如何ようにも小径化することができて、より一層操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】本発明の一実施形態の分解斜視図。
【図4】従来の構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 シャフト
2 ノブ
4 釦収容孔
5 プッシュ釦
5a 段差部
6 カム溝
7 端壁
8 カム面
9 ポジションピン作動ロッド
10 スリーブ
10a 基部
10b 突起部
12 スリット
15 リターンスプリング
17 面取り部
18 インナスリーブ

Claims (4)

  1. フロアセンターに配設した変速操作機構の中空のシャフト端に固着したノブに、その一側に開口する釦収容孔を水平方向に形成して、該釦収容孔にプッシュ釦を摺動自在に挿入配置すると共に、釦収容孔の内奥部にプッシュ釦のリターンスプリングを配設し、かつ、プッシュ釦の内側端部に前記シャフト内に配設したポジションピン作動ロッドの上端部のスリーブを収容するカム溝を形成し、該カム溝にスリーブを収容してスリーブとカム溝の端壁とを係合させ、プッシュ釦のプッシュ操作によりカム溝の端壁と反対側のカム面でスリーブを下方に押動して、ポジションピン作動ロッドを下動させるようにした構造において、前記スリーブを基部とその一側面にカム溝の端壁側に向けて突設した突起部とで平面T字状に形成する一方、カム溝の端壁に該突起部を収容するスリットを形成して、これらカム溝の端壁とスリーブとをラップさせて配設すると共に、プッシュ釦の内側端部の外周縁に、丸みをもった面取り部を形成し、この面取り部に対応する釦収容孔の奥隅部を該面取り部に合わせて丸みをもって形成したことを特徴とする変速操作レバーのノブ構造。
  2. リターンスプリングをカム溝とスリーブの配置部分に隣接して、平面視してこれらカム溝およびスリーブと並列に配設したことを特徴とする請求項1記載の変速操作レバーのノブ構造。
  3. 釦収容孔にプッシュ釦を摺動ガイドするインナスリーブを嵌合固定したことを特徴とする請求項1,2記載の変速操作レバーのノブ構造。
  4. 釦収容孔の外側に突出したプッシュ釦の外側端部を、段差部を境に小径に形成する一方、インナスリーブの外側端部に該段差部に係合する内周フランジを形成したことを特徴とする請求項3記載の変速操作レバーのノブ構造。
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