JP3572654B2 - オーディオレートコンバータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、オーディオデータのサンプルレートを一定レートに変換するオーディオレートコンバータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特公昭63−67794号公報等に示されるように、テープ上に記録された番組を再生する際にその番組の時間長を高精度に伸縮する、いわゆるプログラムプレイが可能なVTRが知られている。
【0003】
ディジタルVTRで上述のプログラムプレイが行なわれる場合、オーディオ再生系をプログラムレートに合わせて動作させることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにオーディオ再生系をプログラムレートに合わせて動作させる場合、再生オーディオデータのサンプルレートは伸縮の度合に応じて正規レートからはずれたものとなる。例えば、正規レートが48KHzであるとき、プログラムプレイ時の再生オーディオデータのサンプルレートは48KHz±x%(±x%は変動分)となる。このとき、AES/EBUやSIFのシリアルインタフェースは、48KHzを保証できず、再生オーディオデータの代わりに48KHzのミュート信号を出力している。すなわち、再生オーディオデータをAES/EBUやSIFのシリアルインタフェースを使用して伝送することができなかった。
【0005】
そこで、この発明では、入力オーディオデータのサンプルレートに拘らずに、再生オーディオデータのサンプルレートを一定にして出力できるオーディオレートコンバータを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るオーディオレートコンバータは、入力オーディオデータをこの入力オーディオデータに同期して形成された書き込みアドレス信号に従ってデータメモリに書き込むメモリ書き込み制御手段と、入力オーディオデータを再生する再生装置の再生速度に基づいて、一定周期で形成された読み出しアドレス信号に従ってデータメモリよりオーディオデータを読み出すメモリ読み出し制御手段と、データメモリより読み出されるオーディオデータに対応して出力オーディオデータのサンプル位置で決まる係数データを、入力オーディオデータを再生する再生装置の再生速度に基づいて出力する係数データ出力手段と、データメモリより読み出されるオーディオデータおよび係数データ出力手段より出力される係数データを演算処理して出力オーディオデータを得る演算処理手段とを備えるものである。
【0007】
例えば、読み出しアドレス信号を、所定周期毎に書き込みアドレス信号との差が一定値となるように同期化処理をするアドレス同期化手段を設けるものである。また例えば、入力オーディオデータのサンプルレートが変化しているレート変換過渡期では、アドレス同期化手段は同期化処理を中止するものである。
【0008】
【作用】
この発明においては、入力オーディオデータを再生する再生装置の再生速度に基づいてデータメモリより一定周期で読み出されるオーディオデータと出力オーディオデータのサンプル位置で決まる係数データとを演算処理して出力オーディオデータを得るようにしているので、再生装置から再生される入力オーディオデータのサンプルレートに拘らずに、一定のサンプルレートの出力オーディオデータを得ることが可能となる。例えば、出力オーディオデータのサンプルレートを48KHzとすることで、AES/EBUやSIFのシリアルインタフェースを使用した伝送が可能となる。
【0009】
また、読み出しアドレス信号を、所定周期毎に書き込みアドレス信号との差が一定値となるように同期化処理をすることにより、例えばVTRではビデオデータの信号処理に対応するオーディオデータの遅延時間を確保でき、オーディオとビデオのリップシンクを保つことが可能となる。
【0010】
また、入力オーディオデータのサンプルレートが変化しているレート変換過渡期では読み出しアドレス信号と書き込みアドレス信号の位相関係は保証されず、同期化処理をすることで出力オーディオデータの不連続による異音の発生を招くおそれがあるが、レート変換過渡期で同期化処理を中止することで、異音の発生を防止することが可能となる。
【0011】
【実施例】
以下、図1を参照しながら、この発明の一実施例について説明する。本例は、48KHz±x%のサンプルレートの入力オーディオデータDAinに対して、48KHzのサンプルレートの出力オーディオデータDAoutを得るものである。
【0012】
図において、1は入力端子であり、この入力端子1には例えばVTRのプログラムプレイ時に得られる再生オーディオデータ(シリアルデータ)が入力オーディオデータDAinとして供給される。このオーディオデータDAinのサンプルレートPFSは48KHz±x%である。入力端子1に供給されるオーディオデータDAinはシリアル/パラレル変換回路2でパラレルデータに変換された後にメモリ3に書き込みデータWDATAとして供給される。
【0013】
メモリ3には書き込みアドレス発生回路4よりサンプルレートPFSに同期して書き込みアドレス信号WADが供給され、このアドレス信号WADに従ってデータWDATAの書き込みが行なわれる。一方、メモリ3には読み出しアドレス発生回路5よりサンプルレートFS(48KHz)に同期して読み出しアドレス信号RADが供給され、このアドレス信号RADに従って読み出しが行なわれる。メモリ3より出力される読み出しデータRDATAはデータ演算回路6に供給される。
【0014】
また、7は係数データが格納されたROMテーブルである。このROMテーブル7には読み出しアドレス発生回路5よりサンプルレートFSに同期して読み出しアドレス信号Coef.ADが供給され、このアドレス信号Coef.ADに従って読み出しが行なわれる。ROMテーブル7より読み出される係数データCoef.DATAはデータ演算回路6に供給される。
【0015】
ここで、データ演算回路6では、32次のオーバーサンプリング処理が行なわれるため、上述せずもメモリ3からは1/FSの時間内に入力オーディオデータDAinを構成する32サンプルのオーディオデータが1/256FSの周期でもって順次読み出される。この場合、32サンプルのオーディオデータは、図2に示すように、出力オーディオデータDAoutとして得ようとしているオーディオデータ(△印で図示)のサンプル位置の前後にそれぞれ位置する入力オーディオデータDAinの16サンプルのオーディオデータ(−16〜−1,1〜16の番号を付した○印で図示)で構成される。
【0016】
また、上述せずもROMテーブル7からは、メモリ3からの32サンプルのオーディオデータのそれぞれに対応して32個の係数データCoef.DATAが1/256FSの周期でもって読み出される。この32個の係数データCoef.DATAは出力オーディオデータDAoutとして得ようとしているオーディオデータのサンプル位置によって一義的に決定される。
【0017】
データ演算回路6では、1/FSの時間内に、メモリ3より読み出されるオーディオデータとそれに対応するROMテーブル7より読み出される係数データとが順次乗算され、そして32個の乗算結果が加算されて出力オーディオデータDAoutとして得ようとしているオーディオデータが形成される。そして、データ演算回路6からは1/FSの周期でもって出力オーディオデータDAoutを構成するオーディオデータが出力され、従って出力端子8にはサンプルレートがFSである出力オーディオデータDAoutが得られる。
【0018】
また、9はPLL回路であり、このPLL回路9にはシステムコントローラ(図示せず)より256FSの周波数を有する基準クロックCLKおよびVTRの再生速度を示す速度データSPDが供給される。速度データSPDは通常再生時には「1000」であって、プログラムプレイ時で再生速度がずれるときは「1000±n」となる。例えば、再生速度が1%だけ上昇するとき速度データSPD=1010となり、逆に再生速度が1%だけ下降するとき速度データSPD=990となる。
【0019】
図3は、PLL回路9の具体構成を示している。図において、基準クロックCLKは分周器11で1/256に分周されて、FS(48KHz)の周波数を有する読み出しクロックRCKが形成される。また、この読み出しクロックRCKが分周器12で1/1000に分周されて、FS/1000(48Hz)の周波数を有する同期パルスPSが形成される。また、基準クロックCLKは分周器13で1/1000に分周されて位相比較信号SRPが形成され、この位相比較信号SRPは位相比較器14に供給される。
【0020】
また、15は分周器であり、この分周器15には速度データSPDが供給され、その分周比が1/SPDに設定される。電圧制御発振器16の出力信号は分周器15で1/SPDに分周された後に位相比較器14に供給される。そして、位相比較器14の比較出力信号が電圧制御発振器16に制御信号として供給される。位相比較器14、分周器15、電圧制御発振器16による位相ロックループによって、分周器15より出力される位相比較信号SCPは分周器13より出力される位相比較信号SRPと位相および周波数が等しくなるように制御される。
【0021】
この場合、位相比較信号SRP,SCPの周波数は、256FS/1000(12.288KHz)となるため、電圧制御発振器16の出力信号の周波数は、入力オーディオデータDAinのサンプルレートPFS(48KHz±x%)の256倍の周波数を有するものとなる。この電圧制御発振器16の出力信号は分周器17で1/256に分周されて、PFS(48KHz±x%)の周波数を有する書き込みクロックWCKが形成される。
【0022】
以上のPLL回路9の構成においては、上述したように位相比較信号SRPおよびSCPの位相がロックするように制御される。また、分周器13より出力される位相比較信号SRPは基準クロックCLKを1/1000に分周したものであり、基準クロックCLKを1/256に分周し、さらに1/1000に分周して得られる同期パルスPSとは位相がロックしている。つまり、同期パルスPSは、基準クロックCLKに対しても、電圧制御発振器16の出力信号に対しても一定の位相関係で位相ロックしていることになる。
【0023】
図1に戻って、書き込みアドレス発生回路4にはPLL回路9より出力される書き込みクロックWCKが供給される。書き込みアドレス発生回路4では書き込みクロックWCKに同期して上述した書き込みアドレス信号WADが形成される。
【0024】
また、読み出しアドレス発生回路5には、PLL回路9より出力される読み出しクロックRCK、基準クロックCLK、速度データSPDおよび同期パルスPSが供給され、書き込みアドレス発生回路4より書き込みアドレス信号WADが供給され、さらにシステムコントローラ(図示せず)よりレート変換過渡期(VTRの再生速度、従って速度データSPDが変化している期間)に対応してハイレベル「H」となるレート変換過渡信号STTが供給され、上述した読み出しアドレス信号RAD,Coef.ADが形成される。
【0025】
図4は、読み出しアドレス発生回路5の具体構成を示している。図において、速度データSPDは11ビットのパラレルデータとして加算器21に供給されてオフセットOFS1が加算された後に加算器22を介して12ビットデータとしてラッチ回路23に供給される。このラッチ回路23には周波数がFS(48KHz)の読み出しクロックRCKがラッチパルスとして供給され、その立ち下がりタイミングで12ビットデータがラッチされる。そして、上位2ビットはキャリーデータCARとなると共に、下位10ビットは加算器24でオフセットOFS2が加算されて距離データDSTとなる。距離データDSTは加算器22に供給される。
【0026】
ここで、オフセットOFS1は再生速度に応じて制御される。すなわち、再生速度が通常再生時より大きくなる(SPD>1000)ときはOFS1=「24」とされ、逆に再生速度が通常再生時より小さくなる(SPD<1000)ときはOFS1は「0」とされる。また、オフセットOFS2は再生速度およびキャリーデータCARに応じて制御される。すなわち、再生速度が通常再生時より大きくなるとき、キャリーデータCARが「1」であるときはOFS2=「0」とされ、キャリーデータCARが「2」であるときはOFS2=「24」とされる。一方、再生速度が通常再生時より小さくなるとき、キャリーデータCARが「1」であるときはOFS2=「24」とされ、キャリーデータCARが「0」であるときはOFS2=「0」とされる。
【0027】
ラッチ回路23より出力される2ビットのキャリーデータCARは読み出しアドレス信号RADを出力するためのカウンタ25に供給される。この場合、キャリーデータCARが「0」、「1」および「2」であるときそれぞれメモリ3(図1参照)より読み出される入力オーディオデータDAinの32サンプルのオーディオデータが0サンプル、1サンプルおよび2サンプルだけずれるように、読み出しクロックRCKの立ち下がりのタイミングでカウンタ25のインクリメント動作が行なわれる。そして、カウンタ25より、読み出しクロックRCKの各周期内に、基準クロックCLKの周期でもって32サンプル分の読み出しアドレス信号RADが順次出力される。
【0028】
また、加算器24より出力される距離データDSTは、入力オーディオデータDAinの各サンプル位置間を1000等分して「24」〜「1023」で表した場合に、出力オーディオデータDAoutとして得ようとしているオーディオデータのサンプル位置(図2の△印参照)を示すものとなる。この距離データDSTが決まると、入力オーディオデータDAinの32サンプルのオーディオデータとの位置関係が決まるので、この32サンプルのオーディオデータにそれぞれ対応する係数データCoef.DATAは一義的に決まることになる。この距離データDSTは係数アドレス発生器26に供給され、メモリ3より出力されるオーディオデータに同期して、読み出しクロックRCKの各周期内に基準クロックCLKの周期でもって32個分の読み出しアドレス信号Coef.ADが順次出力される。
【0029】
図5は、+1%だけ速度アップした場合における読み出しアドレス発生回路5の動作を示すものである。同図Aは読み出しクロックRCK、同図Bは速度データSPD、同図Cは加算器21の出力データ、同図Dは加算器22の出力データ、同図Eはラッチ回路23より出力される10ビットデータ、同図Fはラッチ回路23より出力されるキャリーデータCAR、同図Gは加算器24より出力される距離データDST、同図HはオフセットOFS1、同図IはオフセットOFS2を示している。
【0030】
この場合、読み出しクロックRCKに同期して距離データDSTは「24」→「34」→「44」→・・・→「1014」→「24」→・・・のように変化していく。そして、基本的には距離データDSTの変化に伴って入力オーディオデータDAinの32サンプルのオーディオデータが1サンプルだけずれるようにされるが(CAR=「1」)、距離データDSTが「1014」から「24」に変化する場合には2サンプルだけずれるようにされる(CAR=「2」)。これは、距離データDSTが「1014」から「24」に変化する場合、出力オーディオデータDAoutとして得ようとするオーディオデータのサンプル位置が、入力オーディオデータDAinのオーディオデータのサンプル位置を2個飛び越えた位置に移動するからである。
【0031】
図6は、−1%だけ速度ダウンした場合における読み出しアドレス発生回路5の動作を示すものである。同図A〜Iはそれぞれ図5A〜Iに対応したデータを示している。この場合、読み出しクロックRCKに同期して距離データDSTは「1023」→「1013」→「1003」→・・・→「33」→「1023」→・・・のように変化していく。そして、基本的には距離データDSTの変化に伴って入力オーディオデータDAinの32サンプルのオーディオデータが1サンプルだけずれるようにされるが(CAR=「1」)、距離データDSTが「33」から「1023」に変化する場合にはずれないようにされる(CAR=「0」)。これは、距離データDSTが「33」から「1023」に変化する場合、出力オーディオデータDAoutとして得ようとするオーディオデータのサンプル位置が、入力オーディオデータDAinのオーディオデータのサンプル位置を飛び越えない位置に移動するからである。
【0032】
図4に戻って、書き込みアドレス信号WADはラッチ回路27に供給される。このラッチ回路27には読み出しクロックRCKがラッチパルスとして供給され、その立ち下がりタイミングで書き込みアドレス信号WADがラッチされる。そして、ラッチ回路27でラッチされた書き込みアドレス信号WADは減算器28で一定値LVが減算された後にカウンタ25にロードデータとして供給される。一定値LVは、例えばVTRにおけるビデオデータの信号処理による遅延時間(例えば4フィールド期間)に対応するメモリ3のアドレス間隔に設定される。
【0033】
また、同期パルスPSはアンドゲート29に供給される。このアンドゲート29にはレート変換過渡信号STTがインバータ30を介してゲート制御信号として供給される。レート変換過渡期でないときはレート変換過渡信号STTがローレベル「L」であるため、同期パルスPSはアンドゲート29を介してカウンタ25にロードパルスとして供給される。そして、読み出しアドレスデータRADとして減算器28より出力されるロードデータ(WAD−LV)がロードされる。一方、レート変換過渡期のときはレート変換過渡信号STTがハイレベル「H」であるため、同期パルスPSはカウンタ25に供給されず、上述したロード動作は行われない。なお、上述したようにメモリ3からは1/FSの時間内に入力オーディオデータDAinを構成する32サンプルのオーディオデータが読み出されるが、ロードデータ(WAD−LV)は最初のサンプルのオーディオデータの読み出しアドレスとなる。
【0034】
以上説明したように本例においては、入力端子1にサンプルレートがPFS(48KHz±x%)の入力オーディオデータDAinが供給される場合、出力端子8にはサンプルレートがFS(48KHz)の出力オーディオデータDAoutを得ることができる。したがって、VTRでプログラムプレイが行なわれる場合であっても、出力オーディオデータDAoutのサンプルレートを48KHzとすることで、AES/EBUやSIFのシリアルインタフェースを使用した伝送が可能となる等の効果がある。
【0035】
また本例においては、図4に示すように、48Hz毎に同期パルスPSによって、読み出しアドレス発生回路5のカウンタ25に減算器28より出力されるロードデータ(WAD−LV)が読み出しアドレスデータRADとしてロードされ、読み出しアドレス信号RADは書き込みアドレス信号WADに対して一定値LVだけ遅れるように同期化処理が行なわれる。そのため、一定値LVをVTRにおけるビデオデータの信号処理による遅延時間に対応するメモリ3のアドレス間隔に設定することで、オーディオとビデオのリップシンクを保つことができる。
【0036】
また、レート変換過渡期ではPLL回路9は位相ロック状態にないため、読み出しアドレス信号WADと書き込みアドレス信号RADの位相関係は保証されず、同期化処理をすることで出力オーディオデータDAoutの不連続による異音の発生を招くおそれがあるが、本例ではレート変換過渡期にカウンタ25に同期パルスPSが供給されることがなく同期化処理が中止されるため、異音の発生を防止することができる。
【0037】
なお、上述実施例におけるPFS(48KHz±x%)、FS(48KHz)等のサンプルレートは一例であって、これに限定されるものでないことは勿論である。
【0038】
【発明の効果】
この発明によれば、入力オーディオデータを再生する再生装置の再生速度に基づいてデータメモリより一定周期で読み出されるオーディオデータと出力オーディオデータのサンプル位置で決まる係数データとを演算処理して出力オーディオデータを得るようにしているので、再生装置から再生される入力オーディオデータのサンプルレートに拘らずに、一定のサンプルレートの出力オーディオデータを得ることができる。例えば、出力オーディオデータのサンプルレートを48KHzとすることで、AES/EBUやSIFのシリアルインタフェースを使用した伝送を行うことができる。
【0039】
また、読み出しアドレス信号を、一定周期毎に書き込みアドレス信号との差が一定値となるように同期化処理をすることにより、例えばVTRではビデオデータの信号処理に対応するオーディオデータの遅延時間を確保でき、オーディオとビデオのリップシンクを保つことができる。
【0040】
また、入力オーディオデータのサンプルレートが変化しているレート変換過渡期では読み出しアドレス信号と書き込みアドレス信号の位相関係は保証されず、同期化処理をすることで出力オーディオデータの不連続による異音の発生を招くおそれがあるが、レート変換過渡期間で同期化処理を中止することで異音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るオーディオレートコンバータの一実施例を示す構成図である。
【図2】オーバーサンプリング処理等の説明のための図である。
【図3】PLL回路の構成を示す図である。
【図4】読み出しアドレス発生回路の構成を示す図である。
【図5】読み出しアドレス発生回路の動作(+1%速度アップ)を示す図である。
【図6】読み出しアドレス発生回路の動作(−1%速度ダウン)を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子
3 メモリ
4 書き込みアドレス発生回路
5 読み出しアドレス発生回路
6 データ演算回路
7 ROMテーブル
8 出力端子
9 PLL回路
11〜13,15,17 分周器
14 位相比較器
16 電圧制御発振器
21,22,24 加算器
23,27 ラッチ回路
25 カウンタ
26 係数アドレス発生器
28 減算器
29 アンドゲート
30 インバータ
Claims (3)
- 入力オーディオデータをこの入力オーディオデータに同期して形成された書き込みアドレス信号に従ってデータメモリに書き込むメモリ書き込み制御手段と、
上記入力オーディオデータを再生する再生装置の再生速度に基づいて、一定周期で形成された読み出しアドレス信号に従って上記データメモリよりオーディオデータを読み出すメモリ読み出し制御手段と、
上記データメモリより読み出されるオーディオデータに対応して出力オーディオデータのサンプル位置で決まる係数データを、上記入力オーディオデータを再生する再生装置の再生速度に基づいて出力する係数データ出力手段と、
上記データメモリより読み出されるオーディオデータおよび上記係数データ出力手段より出力される係数データを演算処理して出力オーディオデータを得る演算処理手段とを備えることを特徴とするオーディオレートコンバータ。 - 上記読み出しアドレス信号を、所定周期毎に上記書き込みアドレス信号との差が一定値となるように同期化処理をするアドレス同期化手段を設けることを特徴とする請求項1記載のオーディオレートコンバータ。
- 上記入力オーディオデータのサンプルレートが変化しているレート変換過渡期では、上記アドレス同期化手段は上記同期化処理を中止することを特徴とする請求項2記載のオーディオレートコンバータ。
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