JP3572479B2 - 駅自動進路制御装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
【0001】
本発明は、駅構内に存在する進路を自動制御する駅自動進路制御装置に係り、特に、複数の線区(…本線,…線)/線別(上下の別)を有するか、または本線と入出区が混在する駅を対象として、駅構内に存在する進路を自動制御するに好適な駅自動進路制御装置に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来、大規模な駅構内に存在する進路を制御する場合、膨大な制御対象となる設備に対応するために、大型の計算機を導入したり,または負荷軽減のために、制御対象とする範囲を複数の領域に分割して分散型構成の制御装置を導入したりする構成が採用されている。
【0003】
ここで、大規模な駅に存在する設備などの制御対象の範囲を複数の領域に分割する場合は、分割された領域内に存在する設備を互いに共有しないように制御対象の範囲を分割している。また分割された領域の境界部には照査てこに代表されるように、分割された領域内の1か所のみで設定する権利を持った設備を設置し、一方の領域から他方の領域に列車を運行させる場合には、照査てこを操作したときにのみ列車の走行を可能とするようにしている。このため、制御対象とする範囲が互いに設備を共有しないように分割された駅に、各分割された領域に対応づけて自動進路制御装置を導入する場合は、分割された領域の境界部に配置される照査てこに対しては自動進路制御しないか、自動進路制御したとしても、分割された領域毎に設けられた自動進路制御装置のうち照査てこが配置された個所も自動進路制御装置のみが一方的に自動進路制御する方式が採用されている。なお、この種の技術としては、例えば特開平4−287765号公報に記載されているものが挙げられる。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来技術のうち大型の計算機を導入する方式を採用した場合、莫大な初期投資が必要となるだけでなく、1台の制御装置で駅すべての設備を制御対象とするため、設備の改修時などにおいては大型計算機を用いた制御装置を停止することが余儀なくされ、制御装置の停止による影響範囲が大きく、保守性が悪いという問題点がある。
【0005】
一方、大規模な駅に存在する進路や設備を制御対象とする範囲を複数の領域に分割し、各領域に対応づけて自動進路制御装置を設置する方式を採用した場合には、分割された領域の境界部に照査てこなどのような設備を設けなければならず、しかも照査てこで代表されるような設備を設けた場合、列車衝突などに対して保安上の安全を確保するために複雑な現場設備の構成が必要となり、新規に分割範囲を設けることは多大な設備の変更が必要となるという問題点がある。さらに、照査てこのような跨りの設備は、駅を構成する設備が存在する範囲のうち一つの分割の範囲でしか取り扱えないので、一つの分割範囲に設置された設備(制御装置)が停止した際には、その設備の設定ができなくなり、分割範囲を跨いだ列車の走行ができなくなる。
【0006】
また、1台の装置で駅すべての設備を制御したり、制御対象となる設備を複数のグループに分割したりするいずれの方法を採用しても、自動進路制御装置そのものの保守や設備変更など、自動制御対象設備の変更に伴う自動進路制御装置の改修時には、装置全体を停止する必要がある。このため、保守や設備の変更に関係しない他の設備を使用する列車であっても、装置全体の停止に伴って、自動制御による列車の運行ができなくなる。
【0007】
本発明の目的は、複数の線区/線別、本線列車と入出区車両の混在といった多種多様な列車が走行する駅を対象として、この駅に存在する進路と列車の運行に関連する設備とを列車の運行形態別に分割して設備変更時の影響範囲を縮小できる駅自動進路制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、運行形態の相異なるダイヤの各々に所属する列車が使用する進路群と複数の設備とを有する駅において、前記駅の進路群と複数の設備とを前記運行形態の相異なるダイヤの各々に所属する列車が共用する進路と設備とを含んで運行形態別のダイヤ毎のエリアに分割し、該エリアに存在する設備と進路を制御する所属別自動進路制御手段を各エリア毎に設け、前記各所属別自動進路制御手段は、互いに協調をとりながら所属ダイヤ毎の列車の進路構成を決定し、この決定を基に、前記複数の設備を制御して列車の進路構成を形成させる連動装置との間で情報を授受する駅自動進路制御装置を提案する。
【0009】
前記駅自動進路制御装置を構成するに際しては、以下の要素を付加できる。
【0010】
(1)前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車の制御順序を規定した制御順序情報を記憶するとともに、対象とする列車の在線状態に関する在線情報を入力し、記憶した制御順序情報と入力した在線情報を互いに送受信し、記憶した制御順序情報と入力した在線情報および受信した情報を基に協調の取れた進路構成を決定する。
【0011】
(2)前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車の運行に関連する設備の状態を示す状態情報を入力し、この状態情報とダイヤに関するダイヤ情報とを基に対象とする列車の動きを追跡し、追跡した列車の位置を基に在線情報を生成するとともに生成した在線情報のうち運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報を相互に送受信し、生成した在線情報と受信した在線情報およびダイヤに関するダイヤ情報を基に追跡した列車に対する進路構成を決定する。
【0012】
(3)前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車の運行に関連する設備の状態を示す状態情報を入力し、この状態情報とダイヤに関するダイヤ情報とを基に対象とする列車の動きを追跡し、追跡した列車の位置を基に在線情報を生成するとともに生成した在線情報のうち運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報を相互に送受信し、生成した在線情報と受信した在線情報およびダイヤに関するダイヤ情報を基に追跡した列車に対する進路構成を決定し、対象とする列車のみが使用する進路と運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報と対象とする列車のダイヤに関するダイヤ情報とに基づいて対象とする列車のみが使用する進路における使用順序に関する単独進路使用順序情報と運行形態の異なる他の列車と共用する進路における使用順序に関する競合進路使用順序情報を対象とする列車についてそれぞれ生成するとともに、前記競合進路使用順序情報を相互に送受信し、生成した競合進路使用順序情報と受信した競合進路使用順序情報とから相互に協調の取れた競合進路使用順序情報を生成し、生成した単独進路使用順序情報と相互に協調の取れた情報として生成した競合進路使用順序情報に従って進路構成の要求を連動装置に対して順次出力する。
【0013】
(4)前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車に関する進路構成の実行が連動条件(列車が在線しているので進路設定不可といったフェールセーフの論理)によって一定時間以上経過してもなされないときに、使用順序の変更に関する順序変更情報を互いに送受信し、この送受信による順序変更情報に従って相互に協調の取れた競合進路使用順序情報を修正し、修正した競合進路使用順序情報に従って進路構成の要求を連動装置に対して出力する。
【0014】
(5)前記各所属別自動進路制御手段は、生成した競合進路使用順序情報と受信した競合進路使用順序情報とから相互に協調の取れた競合進路使用順序情報を生成するに際して、他の所属別自動進路制御手段から競合進路使用順序情報に関連する情報として切離しモードの情報を受けたときには、この情報を送信した所属別自動進路制御手段からの競合進路使用順序情報を除外する。
【0015】
前記手段によれば、駅に存在する進路と設備を列車の運行形態別に複数のグループに分割し、各グループに属する進路や設備を運行形態の相異なる列車が共用するときに、互いに協調を取りながら所属ダイヤ毎の列車の進路構成を決定し、決定された進路構成を基に列車の進路を形成させるので、グループ毎に列車の進路を自動制御できるとともに、各グループの所属別自動進路制御手段はすべての情報を保有する必要が無く、設備の変更に伴う範囲を縮小でき、保守性を大幅に高め、システム構成の危険を分散できる。また、各グループの所属別自動進路制御手段が列車の制御順序を規定した制御順序情報と列車の在線状態に関する在線情報を送受信して協調制御するので、低負荷状態で駅全体の列車に関する進路を自動制御できる。さらに、設備の変更時や設備の保守時などにおいて、一部の所属別自動進路制御手段が停止して切離しモードとなったときには、停止した所属別自動進路制御手段から発生する競合進路使用順序情報を除外するので、他のグループに属する正常な所属別自動進路制御手段によって正常な他のグループの列車の運行を継続できる。
【発明の実施の形態】
【0016】
次に、図1〜図7を参照して、本発明による駅自動進路制御装置の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明による駅自動進路制御装置の一実施形態の全体構成を示す図である。図1において、X駅は、運行形態の相異なるダイヤに所属する列車がそれぞれ使用する進路群とこれら進路群の構成に関連する複数の設備を有する駅であって、運行形態の相異なるダイヤに所属する列車がそれぞれ共用する進路と設備を有する駅として構成されており、このX駅には、X駅用駅自動進路制御装置10が設けられている。駅自動進路制御装置10は、二重系構成の所属別自動進路制御装置(所属別自動進路制御手段)11,12,13,14,15,16を三種類備えており、所属別自動進路制御装置11,12はA線区上り用ダイヤに所属する列車の進路を自動制御するように構成されている。所属別自動進路制御装置13,14はA線区下り用ダイヤに所属する列車の進路を自動制御するように構成されており、所属別自動進路制御装置15,16は入出区用ダイヤに所属する列車の進路を自動制御するように構成されている。所属別自動進路制御装置11〜16は、各系統毎に信号線20,21,信号線22,23,信号線24,25を介してそれぞれ協調制御ネットワーク26に接続されており、駅自動進路制御装置10を構成するすべての所属別自動進路制御装置と相互に通信が可能になっている。さらに所属別自動進路制御装置11,12は信号線27を介して連動画面端末装置17に、所属別自動進路制御装置13,14は信号線28を介して連動画面端末装置18に、所属別自動進路制御装置15,16は信号線29を介して連動画面端末装置19にそれぞれ接続されている。各連動画面端末装置17,18,19は、オペレータの操作に伴う画像として、例えば、各所属別自動進路制御装置が管理する列車の状態、制御対象とする設備の状態を画像表示できるとともに、オペレータの操作に伴って、ダイヤ情報を変更入力できる。さらに各所属別自動進路制御装置11〜16は、系統毎に信号線30,31,信号線32,33,信号線34,35を介して信号線36に接続されており、信号線36は3系統の信号線37,38,39を介して三重系の連動装置40,41,42に接続されている。連動装置40,41,42はそれぞれ三系統の信号線43,44,45を介して信号線46に接続され、信号線46は、信号機47,転てつ器48,軌道回路49に代表される多数の現場設備と接続されている。
【0018】
そして連動装置40〜42は、各所属別自動進路制御装置11〜16からの進路構成の要求に応答して、そのときの現場の状態と、保安上の安全をチェックするためにあらかじめ入力された連動図表を基に、進路構成の要求に問題が無いかどうかを判定し、判定の結果、進路構成に問題が無ければ、信号線46に接続された信号機47や転てつ器48に対して現示出力制御や転てつ器48を転換制御して進路構成を実行する。一方、要求された進路構成に問題があると判定したときには、要求元の所属別自動進路制御装置に対して、進路構成が不可能である旨の電文を返す。
【0019】
各所属別自動進路制御装置11〜16から各連動装置40〜42に進路構成の要求を出力するに際して、本実施形態では、運行形態の相異なるダイヤに所属する列車間での重複使用を許容した状態で、X駅に存在する信号機47には転てつ器48などの複数の設備や運行形態の相異なるダイヤに所属する列車がそれぞれ使用する進路群(軌道回路49によって構成される進路)を運行形態別に3つのグループに分割し、各グループに属する設備などをそれぞれ所属別自動進路制御装置11〜16で分担して制御している。すなわち、X駅に存在する複数の設備や進路群を3つのグループに分割し、エリア50に存在する設備や進路をA線区上り用所属別自動進路制御装置11,12で制御し、エリア51に存在する設備や進路をA線区下り用所属別自動進路制御装置13,14で制御し、エリア52に存在する設備や進路を入出区用所属別自動進路制御装置15,16で制御することとしている。各エリア50,51,52には設備や進路が重複して存在しており、各エリア50,51,52に存在する設備や進路を制御するために、各所属別自動進路制御装置11〜16は互いに協調を取りながら進路構成のための演算を実行する。例えば、各所属別自動進路制御装置11〜16は、連動装置40〜42を経由して入力される現場設備の状態を示す状態情報を入力し、この状態情報とダイヤ情報を基に対象とする列車の動きを追跡し、追跡した列車の位置を基に在線情報を生成するとともに、生成した在線情報のうち運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報を相互に送受信し、生成した在線情報と受信した在線情報およびダイヤ情報を基に追跡した列車に対する進路構成を決定し、この決定に従った進路構成の要求を各連動装置40,41,42に出力する。
【0020】
以下、各所属別自動進路制御装置11〜16の具体的構成について説明する。なお、各所属別自動進路制御装置11〜16は同一の構成であるため、所属別自動進路制御装置101を所属別自動進路制御装置13に、連動画面端末装置102を連動画面端末装置18に対応づけて説明する。
【0021】
図2は、所属別自動進路制御装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【0022】
所属別自動進路制御装置101は、各種データを記憶する記憶手段として、複数の所属別自動進路制御装置に対応するために、相互に情報を送受信する際、共有設備に対して互いに異なる設備コード体系を自系の設備コード体系に変換するためのデータを格納する共有設備コード変換データベース153,ダイヤに関するダイヤ情報を記憶するダイヤデータベース131などのデータベースを備えている。さらに、各種の処理演算をする処理ブロックとして、順序判断処理ブロック179,駅状態情報送受信処理ブロック180,モード管理処理ブロック182,共有順序変更問い合わせ処理ブロック181を備えている。順序判断処理ブロック179では、複数の所属別自動進路制御装置間で、共有設備を制御順序に従って使用するための協調管理に関する処理をする。駅状態情報送受信処理ブロック180では、各所属別自動進路制御装置が保有する順序情報ならびに列車の在線情報をすべて送受信する。モード管理処理ブロック182は、他の所属別自動進路制御装置から受信した情報が正当なものであるか否かを判定するためのモードを管理する。共有順序変更問い合わせ処理ブロック181は、他の所属別自動進路制御装置で計算された列車の優先順位により、自系の装置が管理する列車が一定時間以上待たされた場合に、順序変更を他の所属別自動進路制御装置に問い合わせ、対象とする列車が不正に遅延するのを防ぐ。さらに、処理部として、運行形態の相異なるダイヤに所属する列車が互いに共用する進路に在線している列車の情報を駅状態情報送受信処理ブロック180からコピーするコピー列車情報作成処理部147,ダイヤ情報を基に対象とする列車を追跡する列車追跡処理部114,ダイヤ情報,在線情報などを基に対象とする列車の進路構成を求め、進路構成を要求する自動進路制御処理部119などを備えて構成されており、連動装置インタフェイス部105が信号線32,36を介して連動装置40〜42に接続されている。
【0023】
連動装置インタフェイス部105は、連動装置40〜42で収集された現場設備の状態情報である表示情報104を取り込み、この情報を表示情報106として表示情報データベース107に、例えば2秒周期で格納する。表示情報データベース107に格納された情報は表示情報108として周期的に画像表示処理部109に伝送される。画面表示処理部109は、設備定数データベース112に格納されている画面表示用の線路図に関する作画用データと表示情報108を基に設備の状態に関する画像信号を生成し、この画像信号110を連動画面端末装置102に出力して画面上に設備の状態を表示させる。また表示情報データベース107に格納された表示情報は、列車追跡処理部114により表示情報113として参照される。列車追跡処理部114は、参照した表示情報113中の軌道回路落下(回路のショート)/扛上(回路のオープン)の変化と、設備定数データベース112に格納されている軌道回路と進路との対応づけを示す列車追跡用データ115を基に列車の移動を認識し、さらにダイヤデータベース131に格納されている当該所属別ダイヤ(A線区下り用ダイヤ)に関するダイヤ情報176を参照することにより、当該所属別ダイヤに所属する列車の位置やダイヤ上に格納されている列車の属性,列車の現在の遅延時間(時間,分,秒)などの情報を在線情報177として在線列車情報データベース116に格納する。ただし、列車追跡処理部114は、同一列車に対して複数の所属別自動進路制御装置が重複して列車追跡するのを防止するために、例外的に、共用設備における列車は新規に認識しない。またデータベース116に格納された在線列車情報は在線列車情報117として画面表示処理部109によって周期的に参照され、在線列車情報に関する画像が設備の状態に関する画像とともに連動画面端末装置102の画面上に表示される。この在線列車情報の内容としては、例えばダイヤ上に格納されている列車の番号(以下、列車番号)や列車の遅延時間などに関する情報が、列車に対する制御の保留状態の正常・異常の別を示す色を用いて表示される。またこのとき、共用する進路に在線する列車のうち他の所属別自動進路制御装置の対象となる列車の在線情報もコピー列番として在線列車情報データベース116に格納されているので(詳細は後述)、コピー列番も画面上に表示される。さらに在線列車情報は画面表示に用いられるだけでなく、在線列車情報162として駅状態情報送信処理部164によって周期的に参照され、この情報は駅状態情報165として他の所属別自動進路制御装置に送信される。
【0024】
一方、順序判断処理ブロック179に属する所属別順序判断処理部134は、ダイヤデータベース131に登録されている列車の時刻情報132を参照するとともに設備定数データベース112に格納されている番線や競合点の位置・パターン情報133を参照することにより、当該所属別ダイヤに所属する列車だけの制御順序に関する情報135を生成して所属別順序情報データベース136に格納する。この所属別順序情報データベース136には、以下の情報が格納される。
【0025】
(1)所属別番線使用順序
当該所属別ダイヤに所属する列車が、番線(ホームトラック)を使用する順番(当駅終着の本線列車であれば到着、当駅始発の本線列車であれば出発、入出区車両・構内入換車両・当駅通過または当駅着発の本線列車であれば当該番線を使用する順番:当該所属別ダイヤに所属する列車のみが使用する進路における使用順序=単独進路使用順序)
(2)所属別競合点使用順序
当該所属別ダイヤに所属する列車が、線路の交差部である転てつ器を含むてっ査軌道回路部(以下、競合点と称する)を通過する順番:運行形態が相異なるダイヤに所属する他の列車と共用する進路における使用順序(競合進路使用順序)
所属別順序情報データベース136には、当該所属別ダイヤに所属する列車に関する情報のみが登録されているので、この情報のみを用いたのでは他の装置との間で協調制御できない。そこで、本実施形態においては、他の所属別自動進路制御装置が対象とする列車と共用する番線や競合点(共有部)においては他の所属別ダイヤに所属する列車も進路として使用することを考慮し、順序判断処理部138において、他の所属別ダイヤに所属する列車の共有部における制御順序となる共有部順序情報159を共有部順序情報データベース158から取り込み、所属別順序情報137、共有部順序情報159を基に、駅自動進路制御装置全体としての番線使用順序ならびに競合点使用順序を計算し、計算結果139を順序情報データベース122に格納することとしている。この計算は、番線使用順序・競合点使用順序共に、所属別順序情報データベース136と共有部順序情報データベース158に登録されている列車のうち登録されている使用予定時刻が早い列車から順に再度組み合わせるとともに並べ換えてなされる。この順序情報データベース122に格納された情報は、駅状態情報送信処理部164によって周期的に参照され(符号161)、駅状態情報165として他の所属別自動進路装置に対して、例えば、2秒周期で送信される。
【0026】
共有部順序判断処理部146は、協調制御ネットワーク26を経由して他の所属別自動進路制御装置から、例えば2秒周期で送信されてくる駅状態情報141を駅状態情報受信処理部142が受信したときに、受信情報143を共有設備コード変換データ155に従って自系の設備コード体系に変換し、変換した設備コード体系に関する情報を駅状態情報157として共有部順序情報データベース158に格納する。この共有部順序情報データベース158には、以下の情報が登録される。
【0027】
(1)共有部番線使用順序
他の所属別自動進路制御装置で計算された番線使用順序から、他の所属別ダイヤに所属する列車と共用する番線を使用する順序(競合進路使用順序)
(2)共有部競合点使用順序
他の所属別自動進路制御装置で計算された競合点使用順序から、他の所属別ダイヤに所属する列車が共用する競合点を使用する順序(競合進路使用順序)
ところで、順序判断処理部138は、データベース158の内容およびデータベース136の内容を参照して装置全体としての制御順序を決定する。この際、駅状態情報送信元である他の所属別自動進路制御装置のモードにより、その所属別自動進路制御装置から送信された駅状態情報(順序情報)を採用するか除外するかを決定する。このモードに関する情報はモード情報データベース151に格納されている。すなわち、自系の所属別自動進路制御装置101に関するモードは連動画面端末装置102からの指令126に基づいて、画面入力処理部127が、モード情報148をモード管理処理部149に入力すると、モード情報150としてモード情報データベース151に格納される。また他の所属別自動進路制御装置から送信されたモード情報は駅状態情報受信処理部142によって受信されたモード情報145として格納される。そしてモード情報データベース151に格納されたモード情報のうち自系の所属別自動進路制御装置101のモードに関する情報はモード情報163として駅状態情報送信処理部164に出力され、この装置から他の所属別自動進路制御装置にモード情報165として周期的に送信される。
【0028】
モードの種類と、そのモードに対する順序判断処理との関係は以下のようになる。
【0029】
(1)オンライン稼動中
オンライン稼動中とは、当該所属別自動進路制御装置は正常に自動制御していることを示し、オンライン稼動中の所属別自動進路制御装置から受信した駅状態情報は信用できる情報であるので、共有部順序情報を考慮し、所属別順序情報とマージして順序情報が生成される。
【0030】
(2)手動介入中
手動介入中とは、当該所属別自動進路制御装置は正常に稼動中であるが、何らかの要因により自動制御を停止し、手動で進路を設定しているかまたは当該所属別自動進路制御装置から一定時間以上情報が伝送されてきていない異常状態であることを示す。そして手動介入中のモードである所属別自動進路制御装置からは、駅状態情報は送信されてくるものの、自動制御を前提とした順序情報は信用できないので、手動介入中の所属別自動進路制御装置と共有する設備に関する番線と競合点については、自系の所属別自動進路制御装置の順序を保留し、このモード情報は順序情報データベース122に登録しない。
【0031】
(3)切離し中
切離し中とは、当該所属別自動進路制御装置は現在補修中または計画的な停止作業などの状態であり、自動制御・手動による進路構成のいずれもしないことを宣言している状態を示す。切離し中のモードである所属別自動進路制御装置からの駅状態情報中の順序情報は無効とみなすことができるので、所属別順序情報データベース136に格納されている所属別順序情報と、切離し中以外の所属別自動進路制御装置から送信された順序情報のみを考慮して生成された順序情報が順序情報データベース122に登録される。
【0032】
自動進路制御処理部119は、所属別ダイヤに所属する列車が、ダイヤ情報132に含まれる行先と、その順番通りに行先に到達できるように、連動装置40〜42に対して進路構成を要求する。そして進路構成を要求するに際して、自動進路制御処理部119は、例えば、2秒周期で在線列車情報データベース116を参照して在線列車情報118を取り込み、在線列車情報118に含まれる列車の情報を検索して進路構成をチェックする。
【0033】
この進路構成のチェック条件としては、
(A)在線列車情報データベース116に登録されている当該列車の位置と、設備定数データベース112から取り込んだ制御開始点(符号121)を過ぎている
(B)ダイヤデータベース131を参照して(ダイヤ情報124)算出可能な時刻であって、当該列車に対する制御対象となる進路とその進路における制御予定時刻を経過している
(C)順序情報データベース122を参照して(順序情報123)、当該列車が制御を予定している進路上にある競合点の制御順位が1位になっている
(D)順序情報データベース122を参照し、当該列車が使用を予定している番線の番線使用順位が1位になっている
(E)在線列車情報データベース116を参照して(在線列車情報118)、当該列車が制御を予定している進路上に、コピー列車を含む進路構成の障害となる列車はいない
の項目が挙げられる。そしてこの進路構成のチェック条件をすべて満たしているときには、自動進路制御処理部119から連動装置インタフェイス部105に対して進路構成の要求125が電文で出力され、この進路構成の要求が電文140として連動装置40〜42に伝送される。一方、上記の進路構成チェック条件をすべて満たしていないときには、当該列車に関する進路構成チェック条件の制御保留要因コード120を在線列車情報データベース116に登録する。
【0034】
共有順序変更問い合わせ処理部169は、例えば、2秒周期で在線列車情報データベース116を参照し、自動進路制御処理部119が在線列車情報データベース116に登録した制御保留要因コード168を取り込み、ある一定時間以上、他の列車の順序により制御が待たされていることを検知した場合、順序変更情報170を他の所属別自動進路制御装置に対して送信する。この場合、順序情報データベース122を参照して得られる情報166を基に、制御順位1位の列車を登録している装置として、自系の装置を含む所属別自動進路制御装置に対して順序変更の問い合わせに関する要求電文を送信する。この問い合わせ電文175を受信した所属別自動進路制御装置は、共有順序変更応答処理部173がその列車の位置や制御予定時刻を、在線列車情報データベース116を参照することにより、問い合わせのあった列車の順序を一時保留してよいかどうかを判定し、その結果を問い合わせ要求元の装置に対して応答情報174として送信する。このとき応答電文171を受信した共有順序問い合わせ処理部169が変更OKの電文を受信した場合には、順序情報データベース122に制御順位1位の列車の順序を保留する旨の情報167を書き込むことにより、制御を待たされた列車に対する進路構成が可能となる。一方、共有順序問い合わせ処理部169が変更NGの電文を受信した場合は、そのまま順序1位の列車が通過するのを待つことになる。なお、この場合、順序変更は競合進路使用順序情報の変更としてなされる。
【0035】
図3は、各所属別自動進路制御装置の制御対象を分割するときの考えかたを説明するための簡単なモデル駅の構成を示す図である。
【0036】
A線区下り用ダイヤに所属する列車の進入口(○○方進入口)201とA線区上り用ダイヤに所属する列車の進入口(××方進入口)226は駅構内の軌道回路202〜213に接続されており、各軌道回路202〜213はそれぞれAT,BT,CT,DT,ET,FT,GT,HT,JT,KT,LT,MTで示されている。これら軌道回路のうちAT,MT,HT,CT,LT,KTは線路の分岐となる転てつ器を有する軌道回路であり、これらの軌道回路には競合点K1,K2,K3,K4,K5,K6が設定されている。また軌道回路BT,FT,JT,DTは駅構内の進路の発点または着点として、軌道回路BTは下り本線、軌道回路FTは中線、軌道回路JTは上り本線、軌道回路DTは引上線を示す番線としての意味を持っている。そしてこれらの番線を使用する列車のダイヤにはこの番線を使用する時刻が登録されている。また軌道回路BTとFTとの間にはプラットホーム214が設けられ、軌道回路JTの近傍にはプラットホーム215が設けられている。これらのプラットホームは乗降客が番線に到着した列車に乗り降りする際に利用するものである。また各軌道回路近傍には本線の場内信号機または出発信号機を示す信号機216,217,218,219,220,221,222,223が設けられており、引上線205には、入出区や構内入れ換えに使用する入換信号機224,225が設けられている。 図4は、進路構成する軌道回路や設備の属性を示す図表である。
【0037】
ここで、駅自動進路制御装置10を3種類の所属別自動進路制御装置に分けて導入するときの例について説明する。
【0038】
まず、3つの所属別ダイヤについては
(ア)A線区下り用ダイヤ
(イ)A線区上り用ダイヤ
(ウ)入出区用ダイヤ
に分け、それぞれのダイヤに対応づけて所属別自動進路制御装置11〜16を設置する。すなわち所属別自動進路制御装置11,12がA線区上り用ダイヤに所属する列車の自動進路を制御するものとして、所属別自動進路制御装置13,14がA線区下り用ダイヤの列車の自動進路を自動制御するものとして、所属別自動進路制御装置15,16が入出区用ダイヤに所属する列車の進路を自動制御するものとして設置される。そして各所属別自動進路制御装置11〜16が制御対象とする進路は、
(ア)A線区下り用ダイヤ:1R,2R,5R,6R
(イ)A線区上り用ダイヤ:3R,4L,7L,8L
(ウ)入出区用ダイヤ :9R,10L
となる。
【0039】
一方、各所属別自動進路制御装置11〜16の競合点は、
(ア)A線区下り用ダイヤ:K1,K2,K4,K5
(イ)A線区上り用ダイヤ:K2,K3,K5,K6
(ウ)入出区用ダイヤ :K4
となり、K2,K5がA線区下りと、A線区上りの所属別自動進路制御装置11〜14の共有競合点となり、K4がA線区下りと入出区の所属別自動進路制御装置13,14,15,16の共有競合点となる。
【0040】
また各所属別自動進路制御装置の番線は、
(ア)A線区下り用ダイヤ:下り本線、中線
(イ)A線区上り用ダイヤ:上り本線、中線
(ウ)入出区用ダイヤ :下り本線、引上線
となり、中線がA線区下りとA線区上りの所属別自動進路制御装置11〜14の共有番線となり、下り本線がA線区下りと入出区の所属別自動進路制御装置13,14,15,16の共有番線となる。
【0041】
次に、図3に示す駅に設置されたA線区下り用所属別自動進路制御装置13,14を主体として、列車を運用する方法について説明する。
【0042】
図5は、競合点使用順序の一例を示す図であり、図6は、A線区下り用所属別自動進路制御装置13に所属する競合点使用順序の一例を示す図である。
【0043】
競合点を登録するに際して、まず、競合点K1を例にとると、A線区下りダイヤに所属する列車の所属別競合点使用順序は列車番号1001,1003,1005の列車がそれぞれ番線(下り本線)に到着する前に競合点K1を通過する順序を示しているので、A線区下りダイヤの着時刻に従って各列車の所属別競合点使用順序を登録する。この所属別競合点使用順序は所属別順序情報データベース136に登録される。このとき、A線区上り、入出区用のダイヤに所属する列車は競合点K1を通過しないので、A線区上りと入出区用の所属別自動進路制御装置11,12,15,16で登録する列車は無い。このため、競合点K1に関する競合点使用順序のうち順序情報データベース122に登録される競合点使用順序は、A線区下りの所属別競合点使用順序と同一の順序で登録される。
【0044】
次に、競合点K2を例にとると、A線区下りダイヤに所属する列車の所属別競合点使用順序は中線に到着する列車が番線(中線)に到着する前に競合点K2を通過する順序を示している。そこで、列車1003が中線に到着する時刻(9:20)で競合点K2における所属別競合点使用順序を登録する。一方、競合点K2においては、A線区上りダイヤに所属する列車1004が中線を出発する際に通過する。このため、列車1004が中線を出発する時刻(9:16)で競合点K2における所属別競合点使用順序を登録する。この情報はA線区上りの所属別自動進路制御装置11,12に登録された後、A線区下り所属別自動進路制御装置13,14に伝送され、共有部順序データベース158に登録される。この結果が順序判断処理部138で処理されると、順序情報データベース122に登録される競合点使用順序(競合点K2における使用順序)は登録時刻が早い順序で登録される。すなわち列車1004が1位に登録され、列車1003が2位に登録される。競合点K4,K5ついても同様に列車の到着時刻の早い順序で登録される。
【0045】
図7は、A線区下りの所属別自動進路制御装置13,14が対象とする列車の番線使用順序を示す図である。
【0046】
まず、下り本線(BT)については、図5に示すA線区下りダイヤの中で下り本線に到着する列車は1001,1005の2列車であり、これらの列車に関する所属別番線使用順序は、各列車の到着時刻が早い順番で所属別順序情報データベース136に登録される。このとき、下り本線を共用する入出区用ダイヤについては下り本線に到着する列車が無いため、順序情報データベース122には、所属別番線使用順序と同一内容の番線使用順序に関する情報が登録される。
【0047】
ここで、列車がA線区下りの進入口201から進入してきた場合を想定する。A線区下りの所属別自動進路制御装置13,14は、列車追跡処理部114において、図5に示すA線区下りのダイヤに従って進入してきた列車を列車1001として認識し、列車1001に関する位置などの在線情報を在線列車情報データベース116に登録する。このとき、自動進路制御処理部119はダイヤデータベース131を検索し、A線区下りの進入口201側から進入した列車1001は下り本線203に到着した後、軌道回路206側に出発する列車であることを認識すると、図4に示すデータを基に、列車1001に関する進路構成として、進路1Rと進路5Rを演算によって求める。さらに自動進路制御処理部119は、図6に示す競合点使用順序と図7に示す番線使用順序を参照し、図4に示すデータから、列車1001が使用する進路1Rと進路5Rに含まれる競合点K1,K4、番線の上り本線の使用順序が1位であることが判定すると、登録された使用順序に従って列車1001の運行が可能であると判定し、列車1001に関する進路構成の要求を連動装置40〜42に出力する。
【0048】
次に、列車1001が下り本線203に進入した後、他の列車がA線区下りの進入口201に進入してきた場合を想定する。このとき列車1001は進入済であるので、列車追跡処理部114は、列車1001の後から進入してきた列車を、図5のダイヤから列車1003として認識するとともに、列車1003は中線207に到着した後、この中線を出発する列車であることを認識し、図4に示すデータを基に列車1003の進路構成として進路2R,6Rを演算によって求める。ここで、競合点使用順序を参照すると、競合点K2,K5共に1位の列車はA線区上りの列車1004である。また番線使用順序のうち中線については1位が列車1004である。そこでA線区下り用所属別自動進路制御装置13,14からA線区上りの所属別自動進路制御装置11,12に対して、列車1004との順序の変更を問い合わせる。このときA線区上りの所属別自動進路制御装置11,12から変更OKの応答を受けたときには、使用順序を変更し、変更された使用順序に従って進路構成を要求する。一方、A線区上りの所属別自動進路制御装置11,12から変更NGの応答を受けたときには、列車1004が通過した後、列車1003の競合点使用順序・番線使用順序が1位となるのを待って、列車1003に対する進路構成の要求を出力する。
【0049】
実施形態によれば、駅を使用する全列車の本線の線区と線別/入出区車両/構内入換車両の別というような運行形態の相異なるダイヤに所属する列車がそれぞれ使用する進路群とこれら進路群の構成に関連する複数の設備を有する駅のうち運行形態の相異なるダイヤに所属する列車がそれぞれ共用する進路と設備を有する駅を対象として、運行形態の相異なるダイヤに所属する列車間での重複使用を許容した状態で進路群と複数の設備を運行形態別に3つのグループに分割したときのグループに対応づけて3種類の所属別自動進路制御装置を設け、各所属別自動進路制御装置により、互いに協調を取りながら所属ダイヤ毎の列車の進路構成を決定し、この決定に従って連動装置に対して進路構成を要求するため、設備変更時の影響範囲を縮小でき、保守性を大幅に高め、システム構成の危険を分散できる。
【0050】
また、本実施形態によれば、各所属別自動進路制御装置間で協調を取りながら列車の進路を制御しているため、照査てこなどの設備を追加することなく列車の運行を主眼として、列車の進路を自動的に制御できる。
【0051】
さらに、本実施形態によれば、各グループの所属別自動進路制御手段が列車の制御順序を規定した制御順序情報と列車の在線状態に関する在線情報を送受信して協調制御すると、低負荷状態で駅全体の列車に関する進路を自動制御できる自動進路制御装置が得られる。
【0052】
実施形態によれば、設備の変更時や設備の保守時などにおいて、一部の所属別自動進路制御手段が停止して切離しモードとなったときには、停止した所属別自動進路制御手段から発生する競合進路使用順序情報を除外するので、他のグループに属する正常な所属別自動進路制御手段によって正常な他のグループの列車の運行を継続できる。
【発明の効果】
【0053】
本発明によれば、進路群の構成に関連する複数の設備を有する駅のうち運行形態の相異なるダイヤに所属する列車がそれぞれ共用する進路と設備を有する駅を対象として、進路群と複数の設備を、運行形態の相異なるダイヤに所属する列車間での重複使用を許容した状態で運行形態別に複数のグループに分割したときのグループに対応づけて複数の所属別自動進路制御手段を設け、各所属別自動進路制御手段により、互いに協調を取りながら所属ダイヤ毎の列車の進路構成を決定し、この決定に従って連動装置との間で情報を授受するので、各グループの所属別自動進路制御手段はすべての情報を保有する必要が無く、設備変更時の影響範囲を縮小でき、保守性を大幅に高め、システム構成の危険を分散できる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明による駅自動進路制御装置の一実施形態の全体構成を示す図である。
【図2】所属別自動進路制御装置の詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】各所属別自動進路制御装置の制御対象を分割するときの考えかたを説明するための簡単なモデル駅の構成を示す図である。
【図4】進路構成する軌道回路や設備の属性を示す図表である。
【図5】ダイヤの構成の一例を示す図である。
【図6】競合点使用順序の一例を示す図である
【図7】列車の番線使用順序の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0055】
10 駅自動進路制御装置
11,12 A線区上り用所属別自動進路制御装置
13,14 A線区下り用所属別自動進路制御装置
15,16 入出区用所属別自動進路制御装置
17,18,19 連動画面端末装置
26 協調制御ネットワーク
40,41,42 連動装置
47 信号機
48 転てつ器
49 軌道回路
50,51,52 エリア

Claims (6)

  1. 運行形態の相異なるダイヤの各々に所属する列車が使用する進路群と複数の設備とを有する駅において、前記駅の進路群と複数の設備とを前記運行形態の相異なるダイヤの各々に所属する列車が共用する進路と設備とを含んで運行形態別のダイヤ毎のエリアに分割し、該エリアに存在する設備と進路とを制御する所属別自動進路制御手段を各エリア毎に設け、前記各所属別自動進路制御手段は、互いに協調をとりながら所属ダイヤ毎の列車の進路構成を決定し、この決定を基に、前記複数の設備を制御して列車の進路構成を形成させる連動装置との間で情報を授受することを特徴とする駅自動進路制御装置。
  2. 請求項1に記載の駅自動進路制御装置において、
    前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車の制御順序を規定した制御順序情報を記憶するとともに、対象とする列車の在線状態に関する在線情報を入力し、記憶した制御順序情報と入力した在線情報を互いに送受信し、記憶した制御順序情報と入力した在線情報および受信した情報を基に協調の取れた進路構成を決定することを特徴とする駅自動進路制御装置。
  3. 請求項1に記載の駅自動進路制御装置において、
    前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車の運行に関連する設備の状態を示す状態情報を入力し、この状態情報とダイヤに関するダイヤ情報とを基に対象とする列車の動きを追跡し、追跡した列車の位置を基に在線情報を生成するとともに生成した在線情報のうち運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報を相互に送受信し、生成した在線情報と受信した在線情報およびダイヤに関するダイヤ情報を基に追跡した列車に対する進路構成を決定することを特徴とする駅自動進路制御装置。
  4. 請求項1に記載の駅自動進路制御装置において、
    前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車の運行に関連する設備の状態を示す状態情報を入力し、この状態情報とダイヤに関するダイヤ情報とを基に対象とする列車の動きを追跡し、追跡した列車の位置を基に在線情報を生成するとともに生成した在線情報のうち運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報を相互に送受信し、生成した在線情報と受信した在線情報およびダイヤに関するダイヤ情報を基に追跡した列車に対する進路構成を決定し、対象とする列車のみが使用する進路と運行形態の異なる他の列車と共用する進路における在線情報と対象とする列車のダイヤに関するダイヤ情報とに基づいて対象とする列車のみが使用する進路における使用順序に関する単独進路使用順序情報と運行形態の異なる他の列車と共用する進路における使用順序に関する競合進路使用順序情報を対象とする列車についてそれぞれ生成するとともに、前記競合進路使用順序情報を相互に送受信し、生成した競合進路使用順序情報と受信した競合進路使用順序情報とから相互に協調の取れた競合進路使用順序情報を生成し、生成した単独進路使用順序情報と相互に協調の取れた情報として生成した競合進路使用順序情報に従って進路構成の要求を連動装置に対して順次出力することを特徴とする駅自動進路制御装置。
  5. 請求項4に記載の駅自動進路制御装置において、
    前記各所属別自動進路制御手段は、対象とする列車に関する進路構成の実行が連動条件によって一定時間以上経過してもなされないときに、使用順序の変更に関する順序変更情報を互いに送受信し、この送受信による順序変更情報に従って相互に協調の取れた競合進路使用順序情報を修正し、修正した競合進路使用順序情報に従って進路構成の要求を連動装置に対して出力することを特徴とする駅自動進路制御装置。
  6. 請求項5に記載の駅自動進路制御装置において、
    前記各所属別自動進路制御手段は、生成した競合進路使用順序情報と受信した競合進路使用順序情報とから相互に協調の取れた競合進路使用順序情報を生成するに際して、他の所属別自動進路制御手段から競合進路使用順序情報に関連する情報として切離しモードの情報を受けたときには、この情報を送信した所属別自動進路制御手段からの競合進路使用順序情報を除外することを特徴とする駅自動進路制御装置。
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