JP3572405B2 - 振動吸収性管継手 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は振動吸収性管継手に係り、製鉄所における連続鋳造設備や熱間圧延設備の如きに対する配管路において応力吸収を充分に図り、流体を確実に供給すると共に耐久性に優れた継手機構を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
製鉄所における連続鋳造設備や熱間圧延設備においては移動時における強力な作動力によって相当の振動を伴い、このような設備に冷却水等を供給する配管路にあっては管軸方向および管軸直角方向において相当に強大な衝撃的作動に伴う振動が発生することとなり、そうした強力な振動作動に耐えて流体を確実に供給することは容易でなく、また耐久性などにおいても劣ったものとならざるを得ないので従来から種々の検討ないし発表がなされていても上記のような作動条件下において安定な作用を得られない不利を有している。
【0003】
即ちこのような連続鋳造設備などの供給配管系について従来採用されている管継手の代表例としては、伸縮可撓性を適当に補足すべく図6に示すように中間部をU字状に屈曲成形11したゴム質シール材10の両端部に係着部12を対設し、それら係着部12にそれぞれ鋳鉄製の端部材13を係着部材14によって取付けたものであって、このような端部材13の止着部15に対し管路部材の端部フランジを緊締止着し、シール材10の屈曲端部10aにおいてそれぞれシールするようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記した図6に示されたような従来のものにおいては管軸方向および管軸に直角な方向における振動を何れも吸収することができるとしても耐久性が充分に得られず、特にゴム質のシール材が大きく外面に露出しているものであることから高温且つ苛酷な使用条件において損傷が多く、定期的に大きなシール材の全般を交換することが必要で、コスト高とならざるを得ない不利がある。
【0005】
更にこの図6に示したような従来のものについて、その不利点をカバーすべくその一部に金属質などの剛性部材を装着しようとしてもそうした剛性部材を可撓性部材の外面に覆着固定することが容易でなく、成程被覆装着したとしても取扱操作時に離脱分離し易く、安定且つなじんだ被覆装着状態を確保できない不利がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記したような従来のものにおける技術的課題を解消することについて検討を重ね、ソケットに対して取付けられたガイドリングとの間に内装されたシールリングとスラストリングを円周方向において間隙を採って設けた機構を採用することによって前記したような不利のない機構を得ることに成功したものであって、以下の如くである。
【0007】
(1) ソケットと該ソケットの端面に配設されたガイドリングとの間に管軸直角方向において間隙を採る断面楔形の弾性シールリングとスライドリングとをそれらの楔形斜面を接合させて設け、前記シールリングに上記したソケットに対向した管端フランジ部またはフランジ部材に設けられた内管を挿入接合させたことを特徴とする振動吸収性管継手。方向において間隙を採って断面楔形のシールリングとスライドリングとを設け、前記シールリングに上記したソケットに対向した管端フランジ部またはフランジ部材に設けられた内管を挿入接合させたことを特徴とする振動吸収性管継手。
【0008】
(2) スライドリングが剛体製であり、シールリングがゴム質その他の弾性材料であることを特徴とする(1)項に記載の振動吸収性管継手。
【0009】
(3) シールリングが半径方向内面側に空洞部を形成すると共にソケットに対する接合端面側にも空洞部を形成したことを特徴とする(1)および(2)項に記載の振動吸収性管継手。
【0010】
【作用】
ソケットと該ソケットに対して取付けられたガイドリングとの間に管軸垂直の円周方向において間隙を採って断面楔形の弾性シールリングと剛体製スライドリングとを設けたことにより管軸直角方向における振動吸収性を充分に確保し、また管軸直角方向におけるスラストリング、シールリングの変形性を適切に得しめる。
【0011】
前記シールリングに上記したソケットに対向した管端フランジ部またはフランジ部材に設けられた内管を挿入接合させたことにより気密化を図るシールリングは前記内管の外面とソケットの側面に軽く接触した程度でセットされ、しかも内部流体圧を利用してスライドリングとの間に自動的シール向上効果を得しめてシールの完全化を図る。
【0012】
上記のようにして管軸方向および管軸直角方向の何れにおいてもシールリングが有効且つ的確に移動して自動的シール関係を形成し、しかも管路構成部材に応力を発生させることがない。従ってまた各部材に変質やへたりを来すことが少く、耐久性を充分に向上する。
【0013】
長期使用によりゴム質の如きであるシールリングが変形、変質したような場合においてもこれらの部材を取換えるだけで、機能を完全状態に更新せしめる。
【0014】
スライドリングが剛体製であり、シールリングがゴム質その他の弾性材製であることによってシールリングのみでシール作用し、楔形をなしたスライドリングが該シールリングのシール作用を的確化するように押圧して安定なシール関係を形成する。
【0015】
シールリングが半径方向内面側に空洞部を形成すると共にソケットに対する接合端面側にも空洞部を形成したことにより、該シールリングの接合面積が小で比較的軽い押圧力で安定なシール関係を形成する。
【0016】
【実施例】
上記したような本発明によるものの具体的な実施態様を添付図面に示すものについて説明すると図3に示す如くソケット2と該ソケット2に対して連結子6で取付けられたガイドリング5の内側部に間隙8を存せしめて断面楔形のスラストリング4とシールリング3とを内装し、一方前記ガイドリング5に対してスピゴットパイプのようなフランジ部材1を設け、該フランジ部材1には上記したシールリング3およびスラストリング4の内側に挿入される内管7を設けたものである。
【0017】
なお前記したようなソケット2には螺孔9が形成され、またフランジ部材1にも螺孔9aが形成されており、これらの螺孔9、9a部分に対して接続すべき管路部材を図1、図2に示すような連結部材6で連結することにより上記したような連続鋳造機などに対する冷却水を供給するように構成されるものであり、内管7の端部とソケット2の段部2aとの間、内管7とソケット2およびガイドリング5の内面との間にもそれぞれ図4に示すような間隙16および18が採られている。
【0018】
上記したような本発明によるものは前記間隙16側に向けたリップ部3dと内腔3bとをもったシールリング3が内管7の外面とソケット2の端面に軽く接触した程度の条件で組立てるだけでシールリング3のリップ部3cに流体圧を受けることにより有効且つ自動的にシール関係を確保した継手となることは明かである。
【0019】
また上記のようにシールリング3が軽く接触した程度で組立てられたものであるからこのシールリング3は管軸方向および管軸直角方向の何れにおいてもスムースに移動することができ、そうした作用によっても管路構成部材に応力を発生させることがないものであり、しかも少くとも外面は剛体部材に収容されているものであるから耐久性の頗る高い機構とすることができる。
【0020】
シール作用は単一のゴムリングで長さ方向および半径方向の何れにおいても自在に得られ、狭い限定されたスペースにおいても確実に採用せしめ、また小型部材である前記ゴムリング3を交換するだけで充分にそのシール機能を更新し得るので耐用性に優れた特質を十二分に発揮せしめ、低コストに確実な機能を発揮せしめる。
【0021】
本発明においては前記したような構成において、スライドリング4は金属質などの剛性体とし、シールリング3のみをゴム質などによる弾性材製とすることが適切であり、このようにすることによりスライドリング4によりシールリング3を有効に緊圧して好ましい的確なシール状態を形成することができる。
【0022】
また本発明によるものは前記したシールリング3において図4に示すように内管7の接合面に第1の凹入内腔3aを形成すると共にソケット2における接合面にも第2の凹入内腔3bを位置せしめ、それらの内腔3a、3bにおける外側部にリップ部3c、3cを設けると共に内腔3a、3bの中間に接合突部3dを形成することが好ましい。
【0023】
即ちこのような図4の構成によるときはシールリング3がリップ部3c、3cとそれらの中間における接合突部3dのみで接合シールすることとなり、凹入内腔3aが半径方向側、凹入内腔3bが軸方向側において夫々好ましい振動吸収作用をなし、振動吸収性において卓越した構成となる。しかも内部流体圧に対してはリップ部3c、3cによって流体圧力に比例した接合シール作用が得られ、シール特性においても好ましいことは明らかである。なお、この場合において接合突部3dは内管7にタッチしてシールリング3のセット関係を安定化する。
【0024】
更に本発明によるものはシールリング3に関して別に図5に示すように上記した図4の内腔3bとそのリップ部3d部分に金属質などの剛性部材20を取付けソケット2側における設定状態を的確化し、安定した設定を得しめることができる。シールリング3が安定することによって振動条件下におけるシール作用も安定化する。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したような本発明によるときは連続鋳造設備や熱間圧延機の如き、高温と高度の振動条件とを伴うような条件下において管路部体間の好ましい安定したシール目的を達成せしめ、応力などの発生することのない条件下で耐用性の高いシール接続を的確に達成し、低コストに有効な連結接続を得しめて安定した冷却水などの流体供給を得しめるものであるから工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動吸収性管継手のソケット側から見た端面図である。
【図2】そのフランジ部材側から見た端面図である。
【図3】本発明によるものの組立て状態を示した部分切欠側面図である。
【図4】シールリングについての好ましい断面構造およびその設定状態を示した部分的な拡大断面図である。
【図5】同じくシールリングについての好ましい別の断面構造と設定状態の部分的拡大断面図である。
【図6】従来の振動吸収性管継手についての1例を示した部分切欠側面図である。
【符号の説明】
1 フランジ部材
2 ソケット
2a その段部
3 シールリング
3a 凹入内腔
3b 凹入内腔
3c リップ部
3d 接合突部
4 スライドリング
5 ガイドリング
6 連結子
7 内管
8 間隙
9 螺孔
9a 螺孔
10 従来のゴム質シール材
10a その屈曲端部
11 その屈曲成形部
12 係着部
13 従来のものにおける端部材
14 係着部材
15 止着部
16 間隙
17 連結部材
18 間隙
20 剛性部材
Claims (3)
- ソケットと該ソケットの端面に配設されたガイドリングとの間に管軸直角方向において間隙を採る断面楔形の弾性シールリングとスライドリングとをそれらの楔形斜面を接合させて設け、前記シールリングに上記したソケットに対向した管端フランジ部またはフランジ部材に設けられた内管を挿入接合させたことを特徴とする振動吸収性管継手。
- スライドリングが剛体製であり、シールリングがゴム質その他の弾性材料であることを特徴とする請求項1に記載の振動吸収性管継手。
- シールリングが半径方向内面側に空洞部を形成すると共にソケットに対する接合端面側にも空洞部を形成したことを特徴とする請求項1および請求項2に記載の振動吸収性管継手。
Priority Applications (1)
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JP01879894A JP3572405B2 (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 振動吸収性管継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01879894A JP3572405B2 (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 振動吸収性管継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07208668A JPH07208668A (ja) | 1995-08-11 |
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Family
ID=11981616
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP01879894A Expired - Lifetime JP3572405B2 (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 振動吸収性管継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3572405B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101449950B1 (ko) * | 2013-07-17 | 2014-10-15 | 서규선 | 벽체 관통 설치 배관용 클램프 |
-
1994
- 1994-01-20 JP JP01879894A patent/JP3572405B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07208668A (ja) | 1995-08-11 |
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