JP3571682B2 - シャープペンシル筆記体 - Google Patents
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、筆記部を選択的に軸先より突出させるようにした複式筆記具に搭載されるシャープペンシル筆記体の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、軸内の複数のノック操作部に固定された複数の筆記体を、軸内に設けた縦溝に沿ってそれぞれ摺動自在として、選択的にひとつの筆記体の先端を軸先から突出させて係合し、それぞれが突出することにより他の筆記体の係合を解除してリターンスプリングの作用により軸内に収納させるようにしたシャープペンシルやボールペン等の複数の筆記体を組み合わせた複式筆記具が知られている。
【０００３】
また、先軸とガイド筒の先方を固定し、ガイド筒に設けた複数の案内溝に、摺動コマを後端に止着した複数の筆記体をガイド筒と摺動コマとの間にリターンスプリングを附勢して、それぞれ軸方向に前後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面を有した円筒カムを、ガイド筒に対して回動且つ軸推移可能に設けて、それぞれの摺動コマをカム斜面に当接させることにより円筒カムの回転によって摺動コマを交互に前後動させて、それぞれの筆記体の先端を軸先から選択的に出没可能としたシャープペンシルやボールペン等の筆記体を備えた複式筆記具が知られている。
【０００４】
また更に、複数の筆記体を内包し、且つ、任意の筆記体の突出する前端部から後端部に亙って中空にされた筒体と、該筒体の後部を包み且つ、筒体の筒体の前後方向に沿って進退動可能にされたノック体と、ノック体の後部に揺動可能に支持され、ノック体の前進により前記複数の筆記体の内の任意のものを前記筒体前端部から突出させる筆記体選択部（選択する筆記体側の後端に自重を利用して振り子の先端を当接させる方式）と、前記任意の筆記体の突出した状態を維持する筆記状態維持部と、その突出した筆記体を没入させる筆記体没入部とを有するシャープペンシルやボールペン等の筆記体を備えた複式筆記具が知られている。
【０００５】
上記の様なさまざまな複式筆記具に搭載されるシャープペンシル筆記体は、後端に装着部を有しており、複式筆記具本体に設けられた芯パイプに芯が補充されると共に、装着部が芯パイプの前端に着脱可能に装着されている。
また、複式筆記具に搭載される従来例のシャープペンシル筆記体は、図３の従来例１、図４の従来例２で示される。
従来例１のシャープペンシル筆記体１７は、口金８の後端付近を掴んで装着部１８を芯パイプに装着する。また、従来例２のシャープペンシル筆記体１９は、軸継ぎ手２０の外周部で固着されたガイドパイプ２２の中間部を掴んで装着部２１を芯パイプに装着する。そのため、装着に手加減をしないと口金が後退、即ちチャックが前進することになって、芯を繰り出してしまい、その出過ぎた芯を戻すために再度口金を後退させ、そのとき曲げ方向にこじる力がかかって芯を折ってしまうなどの問題がおきている。
【０００６】
また更に、図３に示される従来例１は、チャック１０の後端に中継体１３の先端が接続され、中継体１０の後端に装着部１８が接続されてなり、華奢なチャックの後端に接続された中継体と、チャックを後方に附勢するコイルスプリング１５が露出した構造であるため剛性が不足し、口金８と装着部１８との中間部が曲がりやすい欠点がある。そのため部材間の寸法精度が低いと、先軸先端口より突出する際に中間部が湾曲してしまい、芯パイプから新たな芯を繰り出す場合に芯が挿通（自重落下）されない問題がおきる。また、極端な場合には、挿通した芯が折れやすくなる問題がおきる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、単純な構造を維持しつつ、コスト上昇を極力避けた方法で、上記問題を解決した複式筆記具用のシャープペンシル筆記体の提供を可能とすることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成する為に以下の構成を有する。
請求項１に記載の発明に係るシャープペンシル筆記体は、少なくとも一本をシャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、選択的に筆記体の先端を軸先から突出させてなる複式筆記具に搭載されてなるシャープペンシル筆記体であって、
当該シャープペンシル筆記体は、軸継ぎ手の前端に締め具を介してチャックの頭部が配置され、その外側に、内面先端部に保持チャックが固定された口金の後端内面が軸継ぎ手に圧入等によって固定されて、軸継ぎ手の軸心を貫通したチャックの後端に中継体の前端が接続されると共に、軸継ぎ手の後端と中継体に設けられた段部との間に、チャックを後方に引き込むようにコイルスプリングが附勢され、中継体の後端に設けられた装着部の外周部にガイドパイプの後端部が固着されると共に、ガイドパイプの前端部が口金の後方外周部に相互間が摺動するのに支障のない隙間を有して被嵌されて、装着部が複式筆記具本体に設けられた芯パイプの前端に着脱自在で装着できるように構成されたことを特徴とする。
【０００９】
【実施例】
先ず、図１は本発明の実施例に使用される複式筆記具の一例を示しており、この複式筆記具は段落０００２で上述した例と一致するものである。
図に示すように、後軸３の側面には後端部に至り複数箇所で縦溝が穿設されており、それぞれの縦溝にはスプリングで後方に附勢された状態でノック操作部が嵌挿され、それぞれのノック操作部の前方には筆記体が一体に接合されている。
【００１０】
ノック操作部４は、クリップと兼用して設けられており、その前端には芯パイプ５の後端部が固着され、芯パイプ５の内径部にはシャープ芯が収納される。
また、芯パイプ５の先端部にはシャープペンシル筆記体７が着脱可能に装着され、また他のノック操作部の後端部にはボールペン筆記体６がやはり着脱可能に装着されている。また、複式筆記具は、少なくとも一本をシャープペンシル筆記体として、シャープペンシルやボールペン等の複数の筆記体を組み合わせてさまざまに構成される。
【００１１】
図２は本発明の実施例であるシャープペンシル筆記体７を示すものである。
口金８は内面部に複数の段部を有し、その先端部に合成ゴム樹脂製の保持チャック９が圧入及びカシメ等により固定されている。また口金８の後端内面には軸継ぎ手１２が圧入等によって固定されている。尚、口金の後端内面と軸継ぎ手の外面との間に螺子部を設けて、相互を着脱可能となすこともできる。
【００１２】
また、軸継ぎ手１２の軸心部内孔をチャック１０が貫通し、チャック１０の頭部は軸継ぎ手１２の前端に突出してチャック１０の頭部と軸継ぎ手１２前端との間に締め具１１が遊嵌されている。また、軸継ぎ手１２の軸心を貫通したチャック１０の後端に中継体１３の前端が接続されると共に、軸継ぎ手１２の後端と中継体１３の外周に設けられた段部１３ａとの間に、チャック１０を後方に引き込むようにコイルスプリング１５が附勢され、中継体１３の後端外周に筒状の装着部１４の前方部が固着され、その前方部の後方にやや大径の軸部１４ａが設けられて、軸部１４ａの外周に筒状のガイドパイプ１６の後端部が固着されると共に、ガイドパイプ１６の前端部が口金８の後方外周部に相互間が摺動するのに支障のない隙間を有して被嵌される。尚、ガイドパイプ１６の前端部が口金８の外周部に前方まで被嵌されるほど落下衝撃など対する剛性も強化されるが、口金８の先端が軸先から突出し、且つ芯を繰り出す際に口金に対しガイドパイプ１６がノック前進するのに支障のない位置で決められる。
【００１３】
以上により、装着部１４の内面が複式筆記具本体に設けられた芯パイプ５前端外面に係合し、着脱可能に装着される。
尚、実施例では、中継体１３の後端外周に別体の装着部１４の前方部が固着されて構成されているが、中継体と装着部は一体となすこともできる。
【００１４】
【作用】
図１は筆記部の収納状態を示しているが、ノック操作部４の後端部をノックして軸先方に摺動させ、シャープペンシル筆記体７の先端を先軸２の先端口から突出状態に係止させる。その状態でノック操作部４の後端部をノックすると口金８の先端から芯が繰り出される。
その際、口金８が先軸２の先端口に求心されるために、芯パイプ５は大きく湾曲されるが、通常は芯パイプ内に収容された芯は自重でシャープペンシル筆記体７に供給される範疇に設けられている。しかしながら、搭載する筆記体の数を多くするとか、細い芯パイプ内に芯をなるべく多く収納するとかの場合には支障があるので、そのような場合にはノック操作部と芯パイプとの間にフレキシブルなジョイントを設けることで解決することができる。
また、ガイドパイプ１６によって、華奢なチャックの後端に接続された中継体と、チャックを後方に附勢するコイルスプリングが露出した従来の剛性不足となる要因が解決され、従来例１のシャープペンシル筆記体１７のように、口金８と装着部１８との中間部が曲がり、芯が挿通（自重落下）されない問題が発生しない。
【００１５】
また、実施例のシャープペンシル筆記体７を芯パイプ５に装着する際には、ガイドパイプ１６を掴んで装着１４を芯パイプ５の前端に装着するので、いくら力が加わっても芯が繰り出される問題はない。従って、従来例のシャープペンシル筆記体のように、装着時に手加減をしないと口金が後退、即ちチャックが前進することになって、芯を繰り出してしまったり、その出過ぎた芯を戻すために再度口金を後退させ、そのとき曲げ方向にこじる力がかかって芯を折ってしまうなどの問題がおきない。
【００１６】
【発明の効果】
本発明の構成及び作用は以上の通りであり、シャープペンシル筆記体の中間部が曲がり、芯が挿通（自重落下）されない問題や、装着時に手加減をしないと芯を繰り出してしまったり、また出過ぎた芯を戻すために芯を折ってしまう等の問題が、単純な構造で、コストにさほどの負担をかけることなく提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に使用される複式筆記具の一例を示す、一部非断面の縦断面図である。
【図２】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図３】従来例１を示す縦断面図である。
【図４】従来例２を示す縦断面図である。
【符号の説明】
１ 複式筆記具
２ 先軸
３ 後軸
４ ノック操作部
５ 芯パイプ
６ ボールペン筆記体
７ シャープペンシル筆記体
８ 口金
９ 保持チャック
１０ チャック
１１ 締め具
１２ 軸継ぎ手
１３ 中継体
１３ａ 段部
１４ 装着部
１４ａ 軸部
１５ コイルスプリング
１６ ガイドパイプ
１７ シャープペンシル筆記体
１８ 装着部
１９ シャープペンシル筆記体
２０ 軸継ぎ手
２１ 装着部
２２ ガイドパイプ
【産業上の利用分野】
本発明は、筆記部を選択的に軸先より突出させるようにした複式筆記具に搭載されるシャープペンシル筆記体の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、軸内の複数のノック操作部に固定された複数の筆記体を、軸内に設けた縦溝に沿ってそれぞれ摺動自在として、選択的にひとつの筆記体の先端を軸先から突出させて係合し、それぞれが突出することにより他の筆記体の係合を解除してリターンスプリングの作用により軸内に収納させるようにしたシャープペンシルやボールペン等の複数の筆記体を組み合わせた複式筆記具が知られている。
【０００３】
また、先軸とガイド筒の先方を固定し、ガイド筒に設けた複数の案内溝に、摺動コマを後端に止着した複数の筆記体をガイド筒と摺動コマとの間にリターンスプリングを附勢して、それぞれ軸方向に前後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面を有した円筒カムを、ガイド筒に対して回動且つ軸推移可能に設けて、それぞれの摺動コマをカム斜面に当接させることにより円筒カムの回転によって摺動コマを交互に前後動させて、それぞれの筆記体の先端を軸先から選択的に出没可能としたシャープペンシルやボールペン等の筆記体を備えた複式筆記具が知られている。
【０００４】
また更に、複数の筆記体を内包し、且つ、任意の筆記体の突出する前端部から後端部に亙って中空にされた筒体と、該筒体の後部を包み且つ、筒体の筒体の前後方向に沿って進退動可能にされたノック体と、ノック体の後部に揺動可能に支持され、ノック体の前進により前記複数の筆記体の内の任意のものを前記筒体前端部から突出させる筆記体選択部（選択する筆記体側の後端に自重を利用して振り子の先端を当接させる方式）と、前記任意の筆記体の突出した状態を維持する筆記状態維持部と、その突出した筆記体を没入させる筆記体没入部とを有するシャープペンシルやボールペン等の筆記体を備えた複式筆記具が知られている。
【０００５】
上記の様なさまざまな複式筆記具に搭載されるシャープペンシル筆記体は、後端に装着部を有しており、複式筆記具本体に設けられた芯パイプに芯が補充されると共に、装着部が芯パイプの前端に着脱可能に装着されている。
また、複式筆記具に搭載される従来例のシャープペンシル筆記体は、図３の従来例１、図４の従来例２で示される。
従来例１のシャープペンシル筆記体１７は、口金８の後端付近を掴んで装着部１８を芯パイプに装着する。また、従来例２のシャープペンシル筆記体１９は、軸継ぎ手２０の外周部で固着されたガイドパイプ２２の中間部を掴んで装着部２１を芯パイプに装着する。そのため、装着に手加減をしないと口金が後退、即ちチャックが前進することになって、芯を繰り出してしまい、その出過ぎた芯を戻すために再度口金を後退させ、そのとき曲げ方向にこじる力がかかって芯を折ってしまうなどの問題がおきている。
【０００６】
また更に、図３に示される従来例１は、チャック１０の後端に中継体１３の先端が接続され、中継体１０の後端に装着部１８が接続されてなり、華奢なチャックの後端に接続された中継体と、チャックを後方に附勢するコイルスプリング１５が露出した構造であるため剛性が不足し、口金８と装着部１８との中間部が曲がりやすい欠点がある。そのため部材間の寸法精度が低いと、先軸先端口より突出する際に中間部が湾曲してしまい、芯パイプから新たな芯を繰り出す場合に芯が挿通（自重落下）されない問題がおきる。また、極端な場合には、挿通した芯が折れやすくなる問題がおきる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、単純な構造を維持しつつ、コスト上昇を極力避けた方法で、上記問題を解決した複式筆記具用のシャープペンシル筆記体の提供を可能とすることにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成する為に以下の構成を有する。
請求項１に記載の発明に係るシャープペンシル筆記体は、少なくとも一本をシャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、選択的に筆記体の先端を軸先から突出させてなる複式筆記具に搭載されてなるシャープペンシル筆記体であって、
当該シャープペンシル筆記体は、軸継ぎ手の前端に締め具を介してチャックの頭部が配置され、その外側に、内面先端部に保持チャックが固定された口金の後端内面が軸継ぎ手に圧入等によって固定されて、軸継ぎ手の軸心を貫通したチャックの後端に中継体の前端が接続されると共に、軸継ぎ手の後端と中継体に設けられた段部との間に、チャックを後方に引き込むようにコイルスプリングが附勢され、中継体の後端に設けられた装着部の外周部にガイドパイプの後端部が固着されると共に、ガイドパイプの前端部が口金の後方外周部に相互間が摺動するのに支障のない隙間を有して被嵌されて、装着部が複式筆記具本体に設けられた芯パイプの前端に着脱自在で装着できるように構成されたことを特徴とする。
【０００９】
【実施例】
先ず、図１は本発明の実施例に使用される複式筆記具の一例を示しており、この複式筆記具は段落０００２で上述した例と一致するものである。
図に示すように、後軸３の側面には後端部に至り複数箇所で縦溝が穿設されており、それぞれの縦溝にはスプリングで後方に附勢された状態でノック操作部が嵌挿され、それぞれのノック操作部の前方には筆記体が一体に接合されている。
【００１０】
ノック操作部４は、クリップと兼用して設けられており、その前端には芯パイプ５の後端部が固着され、芯パイプ５の内径部にはシャープ芯が収納される。
また、芯パイプ５の先端部にはシャープペンシル筆記体７が着脱可能に装着され、また他のノック操作部の後端部にはボールペン筆記体６がやはり着脱可能に装着されている。また、複式筆記具は、少なくとも一本をシャープペンシル筆記体として、シャープペンシルやボールペン等の複数の筆記体を組み合わせてさまざまに構成される。
【００１１】
図２は本発明の実施例であるシャープペンシル筆記体７を示すものである。
口金８は内面部に複数の段部を有し、その先端部に合成ゴム樹脂製の保持チャック９が圧入及びカシメ等により固定されている。また口金８の後端内面には軸継ぎ手１２が圧入等によって固定されている。尚、口金の後端内面と軸継ぎ手の外面との間に螺子部を設けて、相互を着脱可能となすこともできる。
【００１２】
また、軸継ぎ手１２の軸心部内孔をチャック１０が貫通し、チャック１０の頭部は軸継ぎ手１２の前端に突出してチャック１０の頭部と軸継ぎ手１２前端との間に締め具１１が遊嵌されている。また、軸継ぎ手１２の軸心を貫通したチャック１０の後端に中継体１３の前端が接続されると共に、軸継ぎ手１２の後端と中継体１３の外周に設けられた段部１３ａとの間に、チャック１０を後方に引き込むようにコイルスプリング１５が附勢され、中継体１３の後端外周に筒状の装着部１４の前方部が固着され、その前方部の後方にやや大径の軸部１４ａが設けられて、軸部１４ａの外周に筒状のガイドパイプ１６の後端部が固着されると共に、ガイドパイプ１６の前端部が口金８の後方外周部に相互間が摺動するのに支障のない隙間を有して被嵌される。尚、ガイドパイプ１６の前端部が口金８の外周部に前方まで被嵌されるほど落下衝撃など対する剛性も強化されるが、口金８の先端が軸先から突出し、且つ芯を繰り出す際に口金に対しガイドパイプ１６がノック前進するのに支障のない位置で決められる。
【００１３】
以上により、装着部１４の内面が複式筆記具本体に設けられた芯パイプ５前端外面に係合し、着脱可能に装着される。
尚、実施例では、中継体１３の後端外周に別体の装着部１４の前方部が固着されて構成されているが、中継体と装着部は一体となすこともできる。
【００１４】
【作用】
図１は筆記部の収納状態を示しているが、ノック操作部４の後端部をノックして軸先方に摺動させ、シャープペンシル筆記体７の先端を先軸２の先端口から突出状態に係止させる。その状態でノック操作部４の後端部をノックすると口金８の先端から芯が繰り出される。
その際、口金８が先軸２の先端口に求心されるために、芯パイプ５は大きく湾曲されるが、通常は芯パイプ内に収容された芯は自重でシャープペンシル筆記体７に供給される範疇に設けられている。しかしながら、搭載する筆記体の数を多くするとか、細い芯パイプ内に芯をなるべく多く収納するとかの場合には支障があるので、そのような場合にはノック操作部と芯パイプとの間にフレキシブルなジョイントを設けることで解決することができる。
また、ガイドパイプ１６によって、華奢なチャックの後端に接続された中継体と、チャックを後方に附勢するコイルスプリングが露出した従来の剛性不足となる要因が解決され、従来例１のシャープペンシル筆記体１７のように、口金８と装着部１８との中間部が曲がり、芯が挿通（自重落下）されない問題が発生しない。
【００１５】
また、実施例のシャープペンシル筆記体７を芯パイプ５に装着する際には、ガイドパイプ１６を掴んで装着１４を芯パイプ５の前端に装着するので、いくら力が加わっても芯が繰り出される問題はない。従って、従来例のシャープペンシル筆記体のように、装着時に手加減をしないと口金が後退、即ちチャックが前進することになって、芯を繰り出してしまったり、その出過ぎた芯を戻すために再度口金を後退させ、そのとき曲げ方向にこじる力がかかって芯を折ってしまうなどの問題がおきない。
【００１６】
【発明の効果】
本発明の構成及び作用は以上の通りであり、シャープペンシル筆記体の中間部が曲がり、芯が挿通（自重落下）されない問題や、装着時に手加減をしないと芯を繰り出してしまったり、また出過ぎた芯を戻すために芯を折ってしまう等の問題が、単純な構造で、コストにさほどの負担をかけることなく提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に使用される複式筆記具の一例を示す、一部非断面の縦断面図である。
【図２】本発明の実施例を示す縦断面図である。
【図３】従来例１を示す縦断面図である。
【図４】従来例２を示す縦断面図である。
【符号の説明】
１ 複式筆記具
２ 先軸
３ 後軸
４ ノック操作部
５ 芯パイプ
６ ボールペン筆記体
７ シャープペンシル筆記体
８ 口金
９ 保持チャック
１０ チャック
１１ 締め具
１２ 軸継ぎ手
１３ 中継体
１３ａ 段部
１４ 装着部
１４ａ 軸部
１５ コイルスプリング
１６ ガイドパイプ
１７ シャープペンシル筆記体
１８ 装着部
１９ シャープペンシル筆記体
２０ 軸継ぎ手
２１ 装着部
２２ ガイドパイプ
Claims (1)
- 少なくとも一本をシャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、選択的に筆記体の先端を軸先から突出させてなる複式筆記具に搭載されてなるシャープペンシル筆記体であって、
当該シャープペンシル筆記体は、軸継ぎ手の前端に締め具を介してチャックの頭部が配置され、その外側に、内面先端部に保持チャックが固定された口金の後端内面が軸継ぎ手に圧入等によって固定されて、軸継ぎ手の軸心を貫通したチャックの後端に中継体の前端が接続されると共に、軸継ぎ手の後端と中継体に設けられた段部との間に、チャックを後方に引き込むようにコイルスプリングが附勢され、中継体の後端に設けられた装着部の外周部にガイドパイプの後端部が固着されると共に、ガイドパイプの前端部が口金の後方外周部に相互間が摺動するのに支障のない隙間を有して被嵌されて、装着部が複式筆記具本体に設けられた芯パイプの前端に着脱自在で装着できるように構成されたことを特徴とするシャープペンシル筆記体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001322919A JP3571682B2 (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | シャープペンシル筆記体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001322919A JP3571682B2 (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | シャープペンシル筆記体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003127588A JP2003127588A (ja) | 2003-05-08 |
| JP3571682B2 true JP3571682B2 (ja) | 2004-09-29 |
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ID=19139885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001322919A Expired - Fee Related JP3571682B2 (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | シャープペンシル筆記体 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102648099A (zh) * | 2009-12-03 | 2012-08-22 | 三菱铅笔株式会社 | 自动铅笔 |
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|---|---|---|---|---|
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| JP5279297B2 (ja) * | 2008-02-27 | 2013-09-04 | 株式会社パイロットコーポレーション | スライド式の複合筆記具 |
| JP5279535B2 (ja) * | 2009-02-02 | 2013-09-04 | 株式会社パイロットコーポレーション | スライド式の複合筆記具 |
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2001
- 2001-10-22 JP JP2001322919A patent/JP3571682B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102648099A (zh) * | 2009-12-03 | 2012-08-22 | 三菱铅笔株式会社 | 自动铅笔 |
| CN102648099B (zh) * | 2009-12-03 | 2015-04-22 | 三菱铅笔株式会社 | 自动铅笔 |
Also Published As
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|---|---|
| JP2003127588A (ja) | 2003-05-08 |
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Legal Events
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