JP3570651B2 - 麺類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は麺類の製造方法、それに用いる麺類用穀粉組成物および該方法または麺類用穀粉組成物を用いて得られる麺類に関する。より詳細には、本発明は、粘弾性に優れていてソフトでモチモチしており且つ滑らかさに富んでいて、良好な食感を有し、しかも異味や異臭がなくて食味および風味にも優れる麺類、その製造方法、およびそれに用いる麺類用穀粉組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
うどん、素麺、冷麦、日本そば、中華麺、皮類などの麺類は、一般に小麦粉を主体として、必要に応じてそば粉、米粉、大麦粉、澱粉類などの他の穀粉類を配合してなる穀粉類に、食塩、かん水(かん粉)、乳化剤、ゲル化剤、着色料などを適宜添加して製造されている。近年、麺類の市場では、ソフトでモチモチしていて粘弾性に富み、しかも滑らかさに優れる麺類の要望が強くなっている。そのため、そのような食感の麺類を得るために、小麦粉に澱粉、乳化剤、ゲル化剤などを添加して麺類をつくることが行われている。しかしながら、澱粉、乳化剤、ゲル化剤などを添加すると、麺類にソフト感やモチモチ感は多少付与されるものの、食感の改良効果は未だ不充分であり、むしろ食味や風味の低下を招く場合が多い。
【0003】
また、麺類の食感を改良するために、アミラーゼやプロテアーゼなどの酵素を利用して麺類の物性を改良しようとする試みも従来から多くなされており、そのような従来技術として、
(1)麺類用の原料に、L−アスコルビン酸酸化酵素と、L−アスコルビン酸またはL−アスコルビン酸塩類の一方或いは両方を添加する方法(特開平4−29945号公報);
(2)製菓、製パン、製麺等の澱粉質食品の改質を目的とする、乳化剤を含有し且つ澱粉類及び/又は酵素を含有する油脂組成物(特開平4−207143号公報);
(3)麺類などの小麦粉食品中にアミラーゼおよび増粘多糖類を含有させたもの(特開平6−12648号公報);
(4)麺類などの小麦粉食品中にアミラーゼ、グルコアミラーゼおよびグルコースオキシダーゼからなる3種類の酵素を含有させたもの(特開平6−296467号公報);
を挙げることができる。
【0004】
しかしながら、上記(1)〜(4)の従来技術による場合は、いずれも、食感の向上効果が充分ではなく、得られる麺類の食感がソフトになり過ぎて粘弾性が不足していたり、滑らかさに欠けたものとなり易く、また生地がだれてしまって製麺時の作業性などが不良になるという欠点がある。しかも、上記(4)の従来技術による場合は、3種類の酵素を用いる必要があるため、各酵素の添加量の調整が必要であり、製麺作業を複雑なものにしている。
【0005】
また、上記した従来技術とは別に、(5)麺類における斑点(スペック)の発生防止および色調変化の抑制を目的として穀粉材料にアスコルビン酸を0.01〜0.1重量%添加して麺類を製造する方法(特開平6−7100号公報)が提案されている。しかしながら、この(5)の従来技術では、アスコルビン酸は、麺類における斑点の発生および色調変化の抑制を専ら目的として用いられており、アスコルビン酸が麺類の食感の向上に寄与するということは一切認識されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、粘弾性に優れていてソフトでモチモチしており且つ滑らかさに富んでいて良好な食感を有し、しかも異味や異臭がせず、食味や風味にも優れる高品質の麺類、その製造方法、およびそのような麺類の製造に用いる麺類用穀粉組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成すべく本発明者らが検討を重ねた結果、本発明者らは、酸性プロテアーゼとアスコルビン酸類を添加して麺類を製造すると、粘弾性に優れていてソフトでモチモチしており且つ滑らかさに富んでいて良好な食感を有し、しかも異味や異臭がなくて食味や風味にも優れる高品質の麺類が得られることを見出して本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を添加して製麺することを特徴とする麺類の製造方法である。
【0009】
そして、本発明は、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を添加してあることを特徴とする麺類用穀粉組成物である。
【0010】
さらに、本発明は、上記した方法で得られる麺類および上記の麺類用穀粉組成物を用いて得られる麺類である。
【0011】
そして、上記した本発明の麺類の製造方法、麺類用穀粉組成物、および麺類においては、穀粉類1kg当たり、酸性プロテアーゼが3000〜40000unitおよびアスコルビン酸類が5〜1000mgの割合で好ましく添加される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳細に説明する。
上記のように、本発明では、酸性プロテアーゼとアスコルビン酸類を併用添加して麺類を製造することが必要であり、各々の単独使用では、食感に優れしかも食味や風味においても優れる、高品質の麺類を得ることができない。
【0013】
本発明で用いる酸性プロテアーゼは、その蛋白質分解反応の至適pHが酸性域にある蛋白分解酵素を言い、通常、pH5.5以下の酸性域で蛋白質を円滑に分解し得るものであって且つ食品に使用可能な酸性プロテアーゼであればいずれも使用でき、その起源、調製法、純度などは問わない。そのうちでも、本発明では、pH5.0以下の酸性域に至適pHを有する酸性プロテアーゼがより好ましく用いられる。そのような酸性プロテアーゼとしては、例えばペプシンなどを挙げることができる。細菌類や、真菌類(酵母、カビなど)にも酸性プロテアーゼを産生するものがあり、例えば、Rhizopus属の菌類に由来する酸性プロテアーゼ、Asperugillus属の菌類に由来する酸性プロテアーゼなどを用いることができる。更に、豚胃粘膜などから得られる酸性プロテアーゼ(ペプシンの1種)なども使用できる。また、酸性プロテアーゼは高純度のものであっても、または純度の低いものであってもよい。さらに、本発明では1種類の酸性プロテアーゼのみを用いても、または2種以上の酸性プロテアーゼを用いてもよい。
【0014】
プロテアーゼとしては、パパインなどのように、蛋白質分解反応の至適pHが中性域にある中性プロテアーゼも知られているが、製麺時に酸性プロテアーゼの代わりに中性プロテアーゼを単独で、またはアスコルビン酸類と併用して添加しても、本発明で目的としている、食感および食味に優れる麺類を得ることができない。
【0015】
酸性プロテアーゼの添加量は麺類の種類、麺用原料の配合組成、製麺法などによって変わり得るが、一般的には、製麺用の穀粉類(複数の穀粉を用いている場合はその合計量)1kg当たり、酸性プロテアーゼを3000〜40000unitの割合で添加するのが、粘弾性に優れていてソフトでモチモチし、滑らかさに富む良好な食感を有し、且つ異味や異臭がなくて食味や風味に優れる高品質の麺類が円滑に得られる点から好ましく、6000〜25000unitの割合で添加するのがより好ましい。
酸性プロテアーゼの添加量が、穀粉類1kg当たり、3000unit未満の場合は、ソフトでモチモチしていて且つ滑らかな食感の麺類が得られにくくなり、一方40000unitを超えると、食感の低下が生じたり、麺類に異味が発生し易くなる。また、高価な酸性プロテアーゼを多量に使用するため製麺コストが高くなる。
ここで、本明細書でいう“麺類用の穀粉類1kg当たりの酸性プロテアーゼの添加量”は、穀粉類以外の他の成分(例えば食塩や水など)を除いた、穀粉類のみの重量をベースとする添加量である。
さらに、本明細書でいう酸性プロテアーゼの活性[unit(力価)]は、以下の実施例の項に記載する方法で測定したときの値をいう。
【0016】
また、本発明でいうアスコルビン酸類には、L−アスコルビン酸、その塩類(例えばL−アスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸カリウム、L−アスコルビン酸カルシウムなど)、D−イソアスコルビン酸、その塩類(例えばD−イソアスコルビン酸ナトリウム、D−イソアスコルビン酸カリウム、D−イソアスコルビン酸カルシウムなど)、エリソルビン酸、その塩類(例えばエリソルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸カリウム、エリソルビン酸カルシウムなど)などのアスコルビン酸またはその塩類、アスコルビン酸類縁化合物またはその塩類が包含される。本発明では、アスコルビン酸類として、前記した化合物のうちの1種のみを使用しても、または2種以上を併用してもよい。
本発明で用いるアスコルビン酸類は、天然の還元剤として変色防止などの目的で多くの食品で用いられており、麺類の色調改良効果についても報告されている[例えば上記した(5)の従来技術]。しかしながら、アスコルビン酸を酸性プロテアーゼと併用添加して麺類を製造すると、食味および風味を良好に保ちながら、食感を向上させ、粘弾性に優れソフトでモチモチしていて且つ滑らかな麺類が得られるという知見は従来得られておらず、本発明によって初めて見いだされたものである。
【0017】
アスコルビン酸類の添加量(2種以上のアスコルビン酸類を用いる場合はその合計量)は、麺類の種類、麺用原料の配合組成、製麺法などによって変わり得るが、一般的には、製麺用の穀粉類(複数の穀粉を用いている場合はその合計)1kg当たり、アスコルビン酸類を5〜1000mgの割合で添加するのが、粘弾性に優れていてソフトでモチモチし、滑らかさに富む良好な食感を有し、且つ異味や異臭がなくて食味や風味に優れる高品質の麺類が円滑に得られる点から好ましく、20〜250mgの割合で添加するのがより好ましい。
アスコルビン酸類の添加量が、穀粉類1kg当たり、5mg未満の場合は粘弾性に優れソフトでモチモチしており且つ滑らかさに富む、食感の良好な麺類が得られにくくなり、一方1000mgを超えると麺類に異味を生じて食味が低下したものになり易い。
ここで、本明細書でいう“麺類用の穀粉類1kg当たりのアスコルビン酸類の添加量”も、酸性プロテアーゼの場合と同様に、穀粉類以外の他の成分(例えば食塩や水など)を除いた、穀粉類のみの重量をベースとする添加量である。
【0018】
麺類を製造する際の酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の添加方法は特に制限されず、麺生地中に酸性プロテアーゼとアスコルビン酸類を均一に添加混合し得る方法であればどのような方法で行ってもよい。例えば、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の両方をそのまま粉末状で穀粉類に添加しても、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の一方をそのまま粉末状で穀粉類に添加し残りの一方を麺生地を調製する際の加水用の水に溶解させて添加しても、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の両方を加水用の水に一緒にまたは個別に溶解して添加しても、麺生地の混練の途中に酸性プロテアーゼとアスコルビン酸類の両方をそのまま粉末状でまたは水に溶解して生地中に添加しても、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の一方を穀粉類に粉末状で添加し残りの一方を麺生地の混練の途中に粉末状または水に溶解して生地に添加してもよい。
上記した添加方法のうちで、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の両方をそのまま粉末状で、または加水用の水に溶かして、麺生地を調製する混練作業の前または混練の初期の段階で添加するのが、麺生地中に酸性プロテアーゼとアスコルビン酸類を均一に混合分散させることができるので好ましい。
【0019】
また、穀粉類中に酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類の両方をそのまま乾燥した粉末状で添加したものは、それ自体で麺類用穀粉組成物として長期保存が可能であり、そのまま麺用粉(麺用プレミックス粉)として流通、販売することができ、したがって本発明は酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を乾燥状態で添加してあるそのような麺類用穀粉組成物を本発明の範囲に包含する。
そして、酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を含有する前記した麺類用穀粉組成物を用いた場合には、それに水、食塩、必要に応じて従来周知の添加剤を添加して常法にしたがって製麺を行うだけで、粘弾性に優れソフトでモチモチしていて、且つ滑らかで、食感に優れ、しかも食味にも優れる麺類を極めて簡単に製造することができる。
【0020】
本発明では、穀粉類として、麺類の製造に通常用いられている小麦粉、米粉、大麦粉、そば粉、澱粉類、大豆粉等などの穀粉類を使用することができる。
また、本発明では、穀粉類以外に、麺類の種類などに応じて、従来から汎用されている副原料や添加剤、例えば食塩、かん水(かん粉)、乳化剤、ゲル化剤、着色料、防腐剤、ビタミン類、ミネラル類、アミノ酸などの栄養強化剤、山芋粉、卵または卵製品、茶粉末、海草粉末などの1種または2種以上を使用することができる。
【0021】
また、本発明では、麺類を製造する際の製麺方法や製麺装置、製麺条件などは特に制限されず、目的とする麺類の種類などに応じて、通常使用されている方法および装置、条件などを採用して行えばよい。限定されるものではないが、本発明で採用し得る製麺法としては、例えば、穀粉類に酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を添加し、加水混練して得た麺生地を、常法により複合−圧延−麺線への切出しを行って麺類を製造する方法;麺生地を棒状にした後に順次延伸して最終の太さの麺線にまでするいわゆる手延べ式製麺法;麺帯を所定の太さに切り出した後さらに延伸して最終の麺線にする手延べ風製麺法;麺生地を麺棒等で板状にし、それを包丁で切り出すいわゆる手打式製麺法;酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を添加した麺生地を押出機から麺線状に押出す押出製麺法などを挙げることができる。
【0022】
本発明では麺類の種類は特に制限されず、うどん、平めん(ひもかわうどん)、冷麦、そうめん、日本そば、麺皮類(ギョウザ、シュウマイ、春巻き、ワンタンの皮等)などの麺類を製造することができる。そして、それらの麺類は、生麺、茹麺、蒸麺、半乾燥麺、乾燥麺、冷凍麺、即席麺などの任意の形態で流通販売することができる。ただし、生麺については、過度の酵素作用を防ぐために、冷蔵(10℃以下)状態にしておくのが好ましい。
【0023】
【実施例】
以下に本発明を例により具体的に説明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。また、下記の実施例で用いたプロテアーゼ[酸性プロテアーゼおよびパパイン(中性プロテアーゼ)]の活性および反応至適pH、α−アミラーゼおよびL−アスコルビン酸酸化酵素の活性は下記のようにして測定した。
【0024】
《プロテアーゼの活性の測定》
(a)基質液の調製:
カゼイン(MERCK社製「ハンマステンカゼイン」)1.0gを秤量し、0.1M乳酸水溶液約30mlを加えて撹拌しながら穏やかに加熱溶解後、pHメーターを用いて0.1M乳酸ナトリウム水溶液と0.1M乳酸水溶液でpH3.0に規正し、0.1M乳酸緩衝液(pH3.0)20mlを添加した後、蒸留水で全量を100mlにする。
(b)プロテアーゼによる蛋白質(カゼイン)の分解反応:
上記(a)で調製した基質液(調製当日のもの)2mlを試験管に量りとり、30℃の恒温槽中にて10分間プレインキュベートする。別に同様に30分間プレインキュベートした酵素液(プロテアーゼ液)1mlを前記の基質液に加えて30℃にて10分間正確に反応させる。10分間反応後、直ちに0.4Mトリクロロ酢酸水溶液4mlを加えて反応を停止させ、そのまま20分間恒温槽中に放置して完全に沈殿を生成させる。その後、No.2濾紙(ADVANTEC社製)にて生成した沈殿を濾過して除去し、濾液1mlを別の試験管に量りとり、そこに0.4M炭酸ナトリウム水溶液5mlを加えて撹拌した後、Folin試薬(和光純薬製 Phenol試薬を5倍に希釈して使用)1mlを加えて十分に震盪する。
【0025】
(c)吸光度の測定:
上記(b)で得られた液を30℃にて20分間加熱した後、660nmにおける吸光度(A1)を測定する。
なお、対照として、上記(a)で調製した基質液に、まず0.4Mトリクロロ酢酸水溶液4mlを加えてから、上記(b)で用いたのと同じ酵素液(プロテアーゼ液)1mlを加えて、20分間恒温槽中に放置して完全に沈殿を生成させ、その後No.2濾紙(ADVANTEC社製)にて生成した沈殿を濾過して除去し、濾液1mlを別の試験管に量りとり、そこに0.4M炭酸ナトリウム水溶液5mlを加えて撹拌した後、Folin試薬(和光純薬製 Phenol試薬を5倍に希釈して使用)1mlを加えて十分に震盪した液を調製し、その660nmにおける吸光度(A0)を測定する。
さらに、上記とは別に、濃度既知の複数のチロシンの標準液1mlに0.4M炭酸ナトリウム水溶液5mlを加えて十分に震盪して発色させて、その660nmにおける吸光度を測定して標準曲線を作成する。
【0026】
(d)プロテアーゼの活性の算出:
上記の反応条件で、1分間に1μgのチロシンを遊離するのに要するプロテアーゼの量を1unitとし、下記の数式▲1▼により、プロテアーゼの活性を算出する。
【0027】
【数1】
プロテアーゼの活性(unit)=(A1−A0)×F×7×0.1×N ▲1▼
式中、
F=チロシンの標準曲線より求めた660nmにおける吸光度を1上昇させるのに必要なチロシン量(μg)
N=プロテアーゼ液の希釈倍率
【0028】
《プロテアーゼの反応至適pHの測定法》
pH3、4、5および6の乳酸緩衝液を用いて、上記のプロテアーゼの活性の測定法に準じてプロテアーゼ活性を測定し、プロテアーゼ活性の最も高いpHを反応至適pHとした。
すなわち、カゼイン(MERCK社製「ハンマステンガゼイン」)1.0gを秤量し、0.1M乳酸水溶液約30mlを加えて撹拌しながら穏やかに加熱溶解後、pHメーターを用いて0.1M乳酸ナトリウム水溶液と0.1M乳酸水溶液でpHを目的の値に規正し、目的とするpHと同じpHの0.1M乳酸緩衝液20mlを添加した後、蒸留水で全量を100mlにして基質液を調製し、その基質液を用いて上記と同様にしてプロテアーゼの活性を測定して反応至適pHを求めた。
【0029】
《α−アミラーゼの活性の測定法》
α−アミラーゼの活性は、下記に説明するように、澱粉をα−アミラーゼによって分解し、生成する還元糖の量をソモジー・ネルソン法によって定量することによって測定した。
(a)α−アミラーゼの活性の測定:
乾重量0.5gの可溶性澱粉(ナカライテスク株式会社製)を約40mlの蒸留水に懸濁し、沸騰浴中で溶解した後、50mlになるように蒸留水を用いて調整し、それを0.1M酢酸緩衝液(pH4.5)50mlと混合して基質溶液とする。該基質溶液の0.3mlを試験管に採取して、40℃で5分間インキュベートし、そこに同様に5分間プレインキュベートした試料酵素溶液(試料酵素1000mgを蒸留水100mlに正確に溶解した酵素溶液)0.2mlを添加して良く混和し40℃にてインキュベートする。試料酵素溶液の添加から正確に20分経過後に、ソモジ試薬[調製法は以下の(b)に示す]0.5mlを添加混合して反応を停止させる。α−アミラーゼ反応のブランクテストとしては、前記の基質溶液0.3mlにソモジ試薬0.5mlを添加混合後に試料酵素溶液0.2mlを添加したもの(インキュベートしないもの)を用いる。次いで、試験管をガラス玉で蓋をして、激しく沸騰した湯浴中で正確に10分間加熱した後、直ちに冷水で冷やし、これにネルソン試薬[調製法は以下の(c)に示す]1.0mlを加え撹拌して発色させ、蒸留水8.0mlを加えて15分間静置した後、500nmにおける吸光度を分光光度計(株式会社日立製作所製「220A」)にて測定する。予めマルトースを標準として作成しておいた検量線より、生成した還元糖の濃度(μmol/ml)を求める。酵素反応液中のマルトース濃度(M)(μmol/ml)およびブランクテスト溶液中のグルコース濃度(M0)(μmol/ml)より、以下の数式▲3▼により試料酵素液中の酵素活性を算出する。その際に、以下の数式▲3▼に示すように、上記の反応によって1分間に1μmolのマルトースに相当する還元糖を産生する酵素量を1unitとする。そして、下記の数式▲2▼によって算出される試料酵素液の酵素活性から、試料酵素液を調製する際の試料酵素の濃度に応じて試料酵素中の酵素活性を求める。
【0030】
【数2】
試薬酵素液の酵素活性(unit/ml)={(M−M0)×0.5}/(20×0.2) ▲2▼
【0031】
(b)ソモジ試薬の調製法:
約250mlの蒸留水に無水Na2CO324gとロッシェル塩12gを溶解し、これに10%CuSO4・5H2O水溶液40mlをかきまぜながら加え、さらにNaHCO316gを加えて溶解する。別に、約500mlの蒸留水に無水Na2SO4180gを加熱溶解し、更に沸騰下に加熱して溶存する空気を追い出す。冷却後、両液を混合し、蒸留水を加えて1リットルとする、1週間室温にて遮光保存した後、その上清をソモジ試薬として使用する。
【0032】
(c)ネルソン試薬の調製法:
約450mlの蒸留水に、(NH4)6Mo7O24・4H2Oの25gを溶解し、これに撹拌しながら濃硫酸21mlを加える。別に蒸留水25mlにNa2HAsO4・7H2Oの3gを溶解したものを調製しておき、これを前記の溶液に加えて、蒸留水を加えて1リットルにし、37℃に24時間保った後、褐色試薬瓶に保存して使用する。
【0033】
《L−アスコルビン酸酸化酵素の活性の測定法》
L−アスコルビン酸酸化酵素の活性は、以下に説明するように、酵素反応によって消費される溶存酸素の量を溶存酸素計を用いて測定する。
すなわち、80mMリン酸−40mMクエン酸(pH5.7)、ゼラチン12.5mg(予め沸騰浴中で溶解)および2.8mM L−アスコルビン酸からなる基質溶液22.5mlを25℃で5分間のインキュベートし、そこに同様に5分間プレインキュベートした酵素溶液2.5mlを添加して反応を開始させる。反応中の溶存酸素の変化をペンレコーダーを装着した携帯式デジタルDO/O2/TEMPメーター(セントラル株式会社製)によってモニターし、反応開始後1〜4分間の溶存酸素量の減少カーブの傾きより酵素活性を求める。なお、酵素反応のブランクとして、酵素溶液の代わりに蒸留水を用いて同様に溶存酸素の変化を測定し、酵素を添加した場合の値より差し引く。上記の反応により1分間に1μmolのO2を消費するのに必要な酵素量を1unitとする。
【0034】
《実施例 1》
(1) 小麦粉(日清製粉株式会社「特雀」)1000gに、Rhizopus属菌由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−5027」:反応至適pH4)または豚胃粘膜由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−6887:反応至適pH3)を、下記の表2に示す量で添加し、さらに下記の表2に示す量のL−アスコルビン酸と食塩30gおよび水350g(L−アスコルビン酸と食塩は水に予め溶解させておく)を加えて、12分間混合してそぼろ状の生地を得た。
(2) 上記(1)で得た生地を製麺ロールにてロール間隙3.6mmで麺帯にまとめ、室温下(約20℃)に、ビニール袋中で30分間熟成させた。熟成後、この麺帯をさらに製麺ロールにて圧延して約2.5mm厚の麺帯にした後、No.10角切り刃を用いて麺線に切り出して生うどんを製造した後、直ちに下記の方法で茹で上げた。
(3) 上記(2)で得た生うどん各100gづつを充分量の沸騰水(pH5〜6に調整)中にて、茹で歩留りが310±2%になるように茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに冷水中で水洗し、ざるに上げて水を切った。
なお、麺の茹で歩留りは、下記の数式▲3▼により算出した。
【0035】
【数3】
茹で歩留り(%)=(A/B)×100 ▲3▼
式中、A=生麺100gを茹で上げて水切りした後の茹で麺の重量(g)
B=茹で上げ前の生麺100g中の小麦粉の重量(g)
【0036】
(4) 上記(3)で得られた茹で麺の食感および食味を下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
(5) 酸性プロテアーゼの代わりにα−アミラーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「A−2771」)、L−アスコルビン酸酸化酵素(SIGMA CHEMICAL Co.製「A−0157」)またはパパイン(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−4762」;反応至適pH6)およびL−アスコルビン酸を表2に示す割合で添加した以外は、上記した(1)および(2)と同様にして生うどんを製造し、上記(3)と同様にして茹で歩留りが310±2%になるように茹上げ、水洗してからざるにあげた。得られた茹で麺の食感および食味を上記(4)と同様にして10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
上記の表2の結果から、小麦粉に酸性プロテアーゼとL−アスコルビン酸を添加してうどんを製造している、実験番号5〜29による場合は、粘弾性および滑らかさに優れていて食感が良好であり、しかも異味がなくて食味にも優れる高品質の麺が得られること、その際に小麦粉1kg当たり酸性プロテアーゼを3000〜40000unitおよびアスコルビン酸類を5〜1000mgの割合で添加するのが好ましく、特に小麦粉1kg当たり酸性プロテアーゼを6000〜25000unitおよびアスコルビン酸類を20〜250mgの割合で添加するのがより好ましいことがわかる。
それに対して、酸性プロテアーゼのみを添加している実験番号3および4の場合は麺の粘弾性の向上効果が充分ではないこと、またL−アスコルビン酸のみを添加している実験番号2による場合は麺の粘弾性および滑らかさが、酸性プロテアーゼおよびL−アスコルビン酸を添加しない対照例(実験番号1)の場合に比べてむしろ劣ったものになっていることがわかる。
【0040】
さらに、上記の表2の実験番号30〜35の結果から、酵素として酸性プロテアーゼを添加せずに、α−アミラーゼ、L−アスコルビン酸酸化酵素またはパパインを添加した場合には、L−アスコルビン酸の添加の有無に拘わらず、麺の粘弾性および滑らかさの向上が十分ではなく、酵素の種類によっては麺の食感が酵素およびL−アスコルビン酸の両方を添加しない対照例(実験番号1)に比べてむしろ劣ったものになること(実験番号32〜34の場合)がわかる。
【0041】
《実施例 2》
(1) 小麦粉(日清製粉株式会社「特雀」)1000gに、Rhizopus菌由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−5027」)を下記の表3に示す割合で添加し、さらに下記の表3に示す量のL−アスコルビン酸と食塩30gおよび水350g(L−アスコルビン酸と食塩は水に予め溶解させておく)を加えて、それ以外は実施例1の(1)および(2)と同様にして生うどんを製造した後、直ちに下記の方法で茹で上げた。
(2) 上記(1)で得た生うどん各100gづつを充分量の沸騰水(pH5〜6に調整)中にて、茹で歩留りが280±2%になるように茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに温度4℃の冷水中で水洗・氷冷し、水中から取り出して水を切った。なお、麺の茹で歩留りは、上記の数式▲3▼により算出した。
(3) 上記(2)で水きりした麺を直ちに約200gずつビニール袋に秤りとってビニール袋の口を完全にシールし、冷蔵庫(4℃)にて2日間保存した。
(4) 上記(3)の保存後に、麺を冷蔵庫より取り出し、ビニール袋から出して、充分量の沸騰水中で1分間茹でて、直ちに冷水中で水洗し、水を切り、その食感および食味を上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0042】
【表3】
【0043】
上記の表3の結果から明らかなように、小麦粉に酸性プロテアーゼおよびL−アスコルビン酸を添加してチルド保存茹うどんを製造している実験番号40〜56による場合は、酸性プロテアーゼおよびL−アスコルビン酸を添加しない実験番号36の対照例の麺に比べて、粘弾性および滑らかさに優れていて食感が良好であり、しかも異味がなくて食味にも優れる高品質の麺が得られており、かかる結果から本発明はチルド保存する茹麺においても、食感の向上効果があることがわかる。
【0044】
《実施例 3》
(1) 小麦粉(日清製粉株式会社「特雀」)1000gに、Rhizopus属菌由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−5027」)を下記の表4に示す割合で添加し、さらに下記の表4に示す量のL−アスコルビン酸と食塩30gおよび水350g(L−アスコルビン酸と食塩は水に予め溶解させておく)を加えて、それ以外は実施例1の(1)および(2)と同様にして生うどんを製造した後、直ちに下記の方法で茹で上げた。
(2) 上記(1)で得た生うどん各100gづつを充分量の沸騰水(pH5〜6に調整)中にて、茹で歩留りが280±2%になるように茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに温度4℃の冷水中で水洗・氷冷し、水中から取り出して水を切った。なお、麺の茹で歩留りは、上記の数式▲3▼により算出した。
(3) 上記(2)で水切りした麺を直ちに約200gずつ専用のトレーに盛り付け、急速冷凍庫で冷凍して−30℃に1時間冷凍し、凍結した茹で麺をトレイより取り出して、ビニール袋にいれて、冷凍庫(−15℃)で10日間保存した。
(4) 上記(3)の冷蔵保存後に、麺を冷凍庫より取り出し、ビニール袋から出して、充分量の沸騰水中で1.5分間茹でて、直ちに冷水中で水洗し、水を切り、その食感および食味を上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0045】
【表4】
【0046】
上記の表4の結果から明らかなように、小麦粉に酸性プロテアーゼおよびL−アスコルビン酸を添加して冷凍茹でうどんを製造している実験番号60〜75による場合は、粘弾性および滑らかさに優れていて食感が良好であり、しかも異味がなくて食味にも優れており、かかる結果から本発明は冷凍麺においても、食感の向上効果があることがわかる。
【0047】
《実施例 4》
(1) 小麦粉(日清製粉株式会社「特雀」)1000gに、Rhizopus属菌由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−5027」)15000unitおよびL−アスコルビン酸50mgを粉体混合して、麺類用小麦粉組成物を調製した。
(2) 上記(1)で調製した麺類用小麦粉組成物に、食塩30gおよび水350g(食塩は水に予め溶解させておく)を加えて、12分間混合してそぼろ状の生地を得た。
(3) 上記(2)で得た生地を用いて、実施例1の(2)と同様にして生うどんを製造した後、該生うどん各100gづつを充分量の沸騰水(pH5〜6に調整)中にて、茹で歩留りが310±2%になるように茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに冷水中で水洗し、ざるに上げて水を切った。
(4) 上記(3)で得られた茹で麺の食感および食味を上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、粘弾性は4.2点、滑らかさは4.5点および食味は3.0点であり、粘弾性および滑らかさに優れていて食感が良好であり、しかも異味がなくて食味にも優れる高品質の麺が得られた。
(5) この実施例4の結果から、穀粉類に酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を粉末状態で添加して麺類用穀粉組成物を予め調製しておき、その麺類用穀粉組成物を用いて麺類を製造した場合にも、食感および食味に優れる高品質の麺類が得られることがわかる。
【0048】
《実施例 5》
(1) 小麦粉(日清製粉株式会社「特雀」)1000gに、Rhizopus属由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−5027」)を15000unit添加した。
さらに、L−アスコルビン酸の代わりに、L−アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウムおよびD−イソアスコルビン酸から選ばれる1種のアスコルビン酸類50mgと食塩30gおよび水350g(前記アスコルビン酸類と食塩は水に予め溶解させておく)を加えて、10分間混合してそぼろ状の生地を得た。
(2) 上記(1)で得た生地を用いて、実施例1の(2)と同様にして生うどんを製造した後、該生うどん各100gづつを充分量の沸騰水(pH5〜6に調整)中にて、茹で歩留りが310±2%になるように茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに冷水中で水洗し、ざるに上げて水を切った。
(3) 上記(2)で得られた茹で麺の食感および食味を上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
【0049】
【表5】
【0050】
上記の表5の結果から、酸性プロテアーゼと併用するアスコルビン酸類が、アスコルビン酸の塩類や、アスコルビン酸の類縁化合物である場合にも、食感および食味に優れる高品質の麺類が得られることがわかる。
【0051】
《実施例 6》
(1) 小麦粉(日清製粉株式会社「特ナンバーワン」)1000gに、Rhizopus属菌由来の酸性プロテアーゼ(SIGMA CHEMICAL Co.製「P−5027」)を、下記の表7に示す量で添加し、さらにL−アスコルビン酸50mgと食塩10gおよび水360g(L−アスコルビン酸と食塩は水に予め溶解させておく)を加えて、12分間混合してそぼろ状の生地を得た。
(2) 上記(1)で得た生地を製麺ロールにてロール間隙3.2mmで麺帯にまとめ、室温下(約20℃)に、ビニール袋中で60分間熟成させた。熟成後、この麺帯をさらに製麺ロールにて圧延して約1.0mm厚の麺帯にした後、型抜き用の円筒(直径8cm)にて円形に切り出して、生餃子皮を製造した。
(3) 上記(2)で得た生餃子皮に肉と野菜の混合物を調味した具を12g/個の割合で載せて成型し、0.5気圧で8分間蒸しあげた。蒸しあげ後、直ちに急速凍結して冷凍餃子とし、−20℃に10日間保存した後、フライパンを用いて調理した。
(4) 上記(3)で得られた餃子の耳の部分の食感および食味を下記の表6に示す評価基準にしたがって10名のパネラーにより点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表7に示すとおりであった。
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
上記の表7の結果から、小麦粉に酸性プロテアーゼとL−アスコルビン酸を添加して製造した実験番号82〜87の餃子皮は、ソフト感およびモチモチ感に優れていて食感が良好であり、しかも異味がなくて食味にも優れていることがわかる。
それに対して、酸性プロテアーゼのみを添加している実験番号81の餃子皮はその食感の向上効果が充分ではないこと、またL−アスコルビン酸のみを添加している実験番号80の餃子皮は対照例(実験番号79)の餃子皮に比べてその食感がむしろ劣ったものになっていることがわかる。
【0055】
【発明の効果】
本発明による場合は、粘弾性に優れていてソフトでモチモチしており且つ滑らかさに富んでいて、良好な食感を有し、しかも異味や異臭がなくて食味および風味にも優れる高品質の麺類を得ることができる。
Claims (5)
- 酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を添加して製麺することを特徴とする麺類の製造方法。
- 穀粉類1kg当たり、酸性プロテアーゼを3000〜40000unitおよびアスコルビン酸類を5〜1000mgの割合で添加して麺類を製造する請求項1の製造方法。
- 酸性プロテアーゼおよびアスコルビン酸類を添加してあることを特徴とする麺類用穀粉組成物。
- 穀粉類1kg当たり、酸性プロテアーゼを3000〜40000unitおよびアスコルビン酸類を5〜1000mgの割合で添加してある請求項3の麺類用穀粉組成物。
- 請求項1または2の方法により得られるか、或いは請求項3または4の麺類用穀粉組成物を用いて得られる麺類。
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