JP3570612B2 - 負イオンの発生方法と装置及び微粒子の荷電方法と捕集装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負イオンの発生に係り、特に、光電子放出材に紫外線及び/又は放射線を照射する負イオンの発生方法と装置及びそれによる微粒子の荷電方法と捕集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を負イオンを主に電気的に安定な空間を得る分野について説明する。従来、負(陰)イオンを発生せしめる方法としては、電極にマイナスの高電圧を印加する方法が知られているが、この方法はオゾンの発生や微粒子の発生の問題があった。また、高電圧の電気を用いるので安全性に問題があり、またコストが高いという問題があった。
一方、現在、作業雰囲気は、微粒子の存在しない、かつ電気的に安定した(電位が低い)超高度清浄度空間が要求されている。また、例えばバイオテクノロジーの分野では生体の代謝機能や生理機能を衰えさせない作業空間が要求されている。半導体分野や液晶分野では電気的に安定な(電位が低い)、静電気の発生の恐れのない作業空間が要求され、過剰な正(陽)イオンは中和されている。
【0003】
現状の技術による作業空間においては、正負の両イオンが存在するが、作業内容や自然現象等により正イオンが過剰となる場合が多かった。この原因の1つとして、負イオンは正イオンに比べて移動度が大きい(移動速度が早い)ので、負イオンは早く移動するので消費されてしまう。その結果として、正イオンが過剰になってしまうと考えられる。即ち、
(1)密閉された室内や作業空間では負イオンが極端に減少する。
(2)気流により通常の浮遊微粒子は正に帯電する。
(3)半導体工場のクリーンルームでは、高圧電源による空間放電や作業場での分子摩擦等で、正に帯電した微粒子や空気分子が多い。
【0004】
この様な雰囲気では、生体は新陳代謝を悪くし、生理機能の衰えの原因となる欠点があった。すなわち、生体内、例えば人体を例にとれば、負イオンが減少すれば体調に変化を生ずると言われる。人体は無数の細胞から形成されており、個々の細胞は細胞膜で包まれていて、細胞はその膜を通して栄養分を吸収したり、老廃物を排出したりして活動を行っている。この細胞は外側が正イオン、内側が負イオン性を帯び、負イオンが減少し正イオンが過剰となると、栄養分の吸収や老廃物の排出が困難となる現象が起き、新陳代謝を悪くし、生理機能の衰えの原因となる。
このような現状に対して、本発明者らは光電子放出材を用いた負(陰)イオン発生とその利用、光電子から負イオンを発生させ微粒子を荷電させ利用する方法及び装置を提案した。提案した発明を次に例示する。
【0005】
(1)負イオン発生、特公平8−10616号、特開平7−57643号各公報(2)荷電;
▲1▼ 清浄気体、あるいは清浄化空間:特公平3−5857号、特公平6−74909号、特公平6−74910号、特公平7−110342号各公報
▲2▼ 分級:特開平3−42057号公報、
▲3▼ 微粒子の測定:特公平6−25731号、特開平2−47536号公報
提案したこれらの方法及び装置は、利用先によっては効果的であるが、利用先によっては、更に改善を行い実用性を向上させる必要がある。
【0006】
例えば、図4はクリーンルームにおける流通系気体の清浄化への利用であり、クリーンベンチ2内に微粒子の荷電・捕集部Aを設けたクラス1000のクリーンルーム1の構成図を示す。図4において、微粒子の荷電・捕集部Aは、主に網状の光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材から、光電子放出のための電場設定用の電極5、荷電微粒子の捕集材6により成り、7は、クリーンルーム内の空気8−1を荷電・捕集部Aに送るためのファン、9は粗フィルタである。クリーンルーム内の微粒子を含む空気8−1は、ファン7により粗フィルタ9を介して微粒子の荷電・捕集部Aに送られ、該荷電・捕集部Aにて先ず微粒子が光電子により生じた負イオンによって荷電される。荷電微粒子は後方の荷電微粒子捕集材6にて捕集され、清浄空気8−3となり作業台10の近傍は清浄に保持される。
【0007】
微粒子の荷電・捕集部Aでは、電極5を用いた電場下で網状の光電子放出材3に紫外線ランプ4から紫外線が照射され、光電子放出材3の表面(紫外線照射される両側)に光電子が放出される。
該光電子は、網状の光電子放出材の裏面より導入される空気に接触し、該空気の流れ8−2により該光電子放出材の表面方向に負イオンが効果的に生成する。該負イオンは、荷電・捕集部Aの入口から入った近傍の微粒子と付着し、微粒子は荷電される。帯電微粒子は、後流の荷電・微粒子捕集材(本例では静電フィルタ)6にて捕集される。
このような構成の場合、すなわち、光電子放出材3からの光電子放出のための電極5を、光電子放出材3の表面に設置すると、放出光電子(負イオン)は、該電極5に捕集されてしまうので、放出された光電子(負イオン)が有効利用されないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を、効果的な電場の設定により解決し、放出された光電子(負イオン)が有効に空間中に発生できる負イオンの発生方法と装置、及びそれを用いた微粒子の荷電方法と捕集装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、気体通過性の光電子放出材の表面及び/又は裏面に、紫外線及び/又は放射線を照射しながら、該光電子放出材の裏面より気体を導入して、該光電子放出材の表面に負イオンを発生させる負イオンの発生方法において、該光電子放出材の裏側に設置した電極により電場を設定して行うこととしたものであり、また、気体通過性の光電子放出材と、該光電子放出材の表面及び/又は裏面に紫外線及び/又は放射線を照射する照射源と、前記光電子放出材の裏面から気体を導入する導入口とを有する負イオンの発生装置において、該光電子放出材の裏側に電場を設定するための電極材を設置することとしたものである。
また、本発明では、前記の負イオンの発生方法で負イオンを発生させ、該発生した負イオンで気体中の微粒子を荷電する微粒子の荷電方法としたものであり、さらに、本発明では、前記の負イオン発生装置と、該発生負イオンで荷電された微粒子を捕集する装置とを有する気体中の微粒子の捕集装置としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、次の2つの知見に基づいてなされたものである。
(1)電場下で、気体通過性の光電子放出材の表面及び/又は裏面に、紫外線及び/又は放射線を照射しながら、該光電子放出材の裏面より気体を導入すると、該光電子放出材から光電子が放出され、放出された光電子は負イオンに変化する(エアロゾル研究、第8巻、第3号、p239〜248、1993)。
該負イオン(負イオン富化気体)は、オゾンレスであるので、各分野に好適に利用できる。
【0011】
例えば、
▲1▼ 先端産業における過剰な正イオンの中和。
▲2▼ アメニティ、すなわち、負イオン富化の空間は、人体に対して、快適(そう快感)が得られる。
▲3▼ 食品類の鮮度維持、菌類の増殖防止。
▲4▼ 負イオンによる微粒子の荷電とその利用。
すなわち、従来の負イオン発生法はコロナ放電方式であるので、オゾン発生や微細な粒子の発生があり、利用分野が制限された。
(2)上記電場の設定においては、光電子放出材の裏面(光電子放出材に対して、気体が流入する方向)に、光電子放出用の電極を設置し、該光電子放出材と電極間に電場を形成すると、放出光電子(負イオン)は、電極上への捕集による減少がないので、利用すべき空間へ効率良く放出される。
【0012】
次に、本発明の夫々の構成を詳細に説明する。
光電子放出材は、紫外線照射により光電子を放出するものであれば何れでも良く、光電的な仕事関数が小さなもの程好ましい。効果や経済性の面から、Ba,Sr,Ca,Y,Gd,La,Ce,Nd,Th,Pr,Be,Zr,Fe,Ni,Zn,Cu,Ag,Pt,Cd,Pb,Al,C,Mg,Au,In,Bi,Nb,Si,Ti,Ta,U,B,Eu,Sn,P,Wのいずれか、又はこれらの化合物又は合金又は混合物が好ましく、これらは単独で又は2種以上を複合して用いられる。複合材としては、アマルガムの如く物理的な複合材も用い得る。
例えば、化合物としては酸化物、ほう化物、炭化物があり、酸化物にはBaO,SrO,CaO,Y2 O5 ,Gd2 O3 ,Nd2 O3 ,ThO2 ,ZrO2 ,Fe2 O3 ,ZnO,CuO,Ag2 O,La2 O3 ,PtO,PbO,Al2 O3 ,MgO,In2 O3 ,BiO,NbO,BeOなどがあり、またほう化物には、YB6 ,CdB6 ,LaB5 ,NdB6 ,CeB6 ,EuB6 ,PrB6 ,ZrB2 などがあり、さらに炭化物としてはUC,ZrC,TaC,TiC,NbC,WCなどがある。
【0013】
また、合金としては黄銅、青銅、リン青銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt%)、CuとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及びBaとAlとの合金を用いることができ、上記AgとMgとの合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの合金が好ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱したり、或いは薬品で酸化することによっても得ることができる。
さらに他の方法としては、使用前に加熱し、表面に酸化層を形成して長期にわたって安定な差羽化層を得ることができる。この例としては、MgとAgとの合金を水蒸気中で300〜400℃の温度の条件下で、その表面に酸化膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長期間にわたって安定なものである。
【0014】
また、本発明者が、すでに提案したように、光電子放出材を多重構造としたものも好適に使用できる(特開平3−108696号公報)。また、適宜の母材上に、薄膜状に光電子を放出し得る物質を付加し、使用することもできる(特開平4−152296号公報)。
この例として、紫外線透過性物質(母材)としての網状ガラス上に、光電子を放出し得る物質として、Auを薄膜状に付加したものがある(特公平7−93078号公報)。
光電子放出材は、上記のようにガラス材上への付加の他に、セラミック材、SUS材、Cu−Zn材など安価で加工性に優れた材料に、適宜に付加して用いることができる。
【0015】
次に、本発明の特徴である光電子放出材の形状について述べる。光電子放出材の使用形状は、気体通過性でかつ紫外線及び/又は放射線の照射面積が広いものであればいずれでも良い。使用形状は、通常金網状、ハニカム状、線状、格子状、繊維状のものが、圧損が少なく加工性が良いことから好ましい。
上記形状の母材への光電子放出材の付加の方法は、適宜の材料の表面に周知の方法でコーティング、あるいは付着させて作ることができる。例えば、イオンプレーティング法、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキによる方法、塗布による方法、スタンプ印刷による方法、スクリーン印刷による方法を適宜用いることができる。
薄膜の厚さは、紫外線又は放射線照射により光電子が放出される厚さであれば良く、母材の材質、形状、付加の方法により適宜に決めることができる。
【0016】
光電子放出材は、光触媒と一体化して用いると光電子放出材がセルフクリーニング、即ち汚染物質が付着しても除去されるので適用先によっては好ましい(特開平9−294919号公報)。
このような材料として、Ti材を酸化し、TiO2 を生成させ、その上にAuを付加したものである。
光電子放出材からの光電子放出のための照射源は、照射により光電子を放出するものであればいずれでも良い。本例で述べた紫外線の他に電磁波、レーザ、放射線が適宜に適用分野、装置規模、形状、効果等で選択し、使用できる。この内、効果、操作面の面で、紫外線及び/又は放射線が通常好ましい。
【0017】
紫外線の種類は、その照射により光電子放出材が光電子を放出しうるものであれば何れでも良く、適用分野によっては、殺菌(滅菌)作用を併せてもつものが好ましい。紫外線の種類は、適用分野、作業内容、用途、経済性などにより適宜決めることができる。例えば、バイオロジカル分野においては、殺菌作用、効率の面から遠紫外線を併用するのが好ましい。該紫外線源としては、紫外線を発するものであれば何れも使用でき、適用分野、装置の形状、構造、効果、経済性等により適宜選択し用いることができる。
このような、紫外線源は、通常、水銀灯、水素放電管、キセノン放電管、ライマン放電管などを適宜使用出来る。光源の例としては、殺菌ランプ、ブラックライト、蛍光ケミカルランプ、UV−B紫外線ランプ、キセノンランプがある。
この内、殺菌ランプ(波長:254nm)は、微粒子(粒子状物質)に共存する浮遊菌類、微生物類などに殺菌(滅菌)作用があることから利用分野や装置の種類によっては好ましい。
【0018】
次に、電極を説明する。
光電子放出材への紫外線の照射による光電子の発生は、光電子放出材(負極)と、後述の電極(正極)間に電場(電界)を形成して行うと、光電子放出材からの光電子の放出が効果的に起こる。
電極は、前記の光電子放出材から光電子の発生を効果的に起こすために、光電子放出材(負極)と対をなして設置し、電極(正極)との間に電場を形成するものであり、その設置位置が、本発明の特徴である。
即ち、該電極は、光電子放出材の裏側(光電子放出材に対して、気体が流入する方向)に設置される。
電極材は、周知の導電性材料が適宜に利用できる。例として、SUS材、Cu−Zn材、W材がある。
また、その形状は、光電子放出材との間に電場の形状ができるものであれば、何れも良く、網状、ロッド状、板状、格子状、棒状、等適宜の形状が利用できる。
電場の電圧は、一般に0.1V/cm〜4kV/cmである。
【0019】
放射線の照射は、その照射により光電子放出材が光電子を放出しうるものであれば何れでもよく、従来周知の方法で照射出来る。例えば、放射線としてはα線、β線、γ線などが用いられ、照射手段としてコバルト60、セシウム137、ストロンチウム90などの放射性同位元素、又は原子炉内で作られる放射性廃棄物及びこれに適当な処理加工した放射性物質を線源として用いる方法、原子炉を直接線源として用いる方法、電子線加速器などの粒子加速器を用いる方法などを利用する。
加速器で電子線照射を行う場合は、低出力で行うことで、高密度な照射が出来、効果的となる。加速電圧は、500kV以下、好ましくは、50kV〜300kVである。利用分野によっては、殺菌作用を併せてもつものが好ましい。例えば、殺菌作用を持つ 137Cs,60Co線源が好ましい。また、放射線は一般的にはしゃへい等取扱いに難があり、実用には障害となっているが、この様な場合には簡易なしゃへい、例えば紙によるしゃへいで効果がある軟X線(ソフトX線)が有効である。
【0020】
照射源は、適用分野、作業内容、用途、経済性などにより適宜決めることができる。例えば、バイオロジカル分野において、殺菌作用も併用した照射を行うのが好ましい。また、人の近傍で行う場合は、上記のごとくしゃへいが簡便にできる照射源が好ましい。光電子放出材への該照射は、表面及び/又は裏面に適用分野、装置形状、規模、要求性能などにより、適宜に選択して行うことができる。光電子放出材、電極材の種類や形状の選択は、光電子放出部の形状、構造、適用分野、装置の種類、あるいは期待する効果(要求性能)等により、適宜選択し、あるいは必要により予備試験を行い、決めることができる。
【0021】
次に、負イオンを微粒子の荷電に利用し、荷電微粒子を捕集・除去して清浄化気体あるいは清浄化空間を得る分野における荷電微粒子の捕集材(集じん材)について説明する。
荷電微粒子の捕集材(集じん材)は、荷電微粒子が捕集できるものであればいずれでも使用できる。通常の荷電装置における集じん板、集じん電極等各種電極材や静電フィルター方式が一般的であるが、スチールウール電極、タングステンウール電極のような捕集部自体が電極を構成するウール状構造のものも有効である。エレクトレット材も好適に使用できる。また、本発明者がすでに提案したイオン交換フィルター(又は繊維)を用いて捕集する方法も有効である(特公平5−9123号、特公平6−87997号各公報)。
【0022】
該イオン交換フィルターは、荷電微粒子の捕集に加えて、共存する酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気性ガス等も同時に捕集できるので実用上好ましい。使用するアニオン交換フィルター及びカチオン交換フィルターの種類、使用量及びその比率は、気体中に荷電微粒子の荷電状態やその濃度或いは同伴する酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気性ガスの種類、濃度等に応じて適宜決めることができる。
例えば、アニオン交換フィルターは負荷電微粒子や酸性ガスの捕集に、またカチオン交換フィルターは正電荷の微粒子やアルカリ性ガスの捕集に効果的である。フィルターの使用量やその比率は、上述の捕集すべき物質の濃度や濃度比率に対して、これらに見合う量を、装置の適用分野、形状、構造、効果、経済性等を考慮して適宜決めれば良い。捕集は、これらの捕集方法を単独で、又はこれらの方法を2種類以上組合せて適宜用いることが出来る。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
図1は、クリーンベンチ2内に微粒子の荷電・捕集部Aを設けた半導体工場におけるクラス1,000のクリーンルーム1の構成図を示す。
図1において、微粒子の荷電・捕集部Aは、主に網状の光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材3から光電子を放出するための電場設定用の電極5、荷電微粒子の捕集材6により構成される。
ここで、該電場用電極5は、光電子放出材3の裏面(光電子放出材に対して気体が流入する方向)に設置される。
7は、クリーンルーム内の空気8−1を荷電・捕集部Aに送るためのファン、9は粗フィルタである。クリーンルーム内の微粒子を含む空気8−1は、ファン7により粗フィルタ9を介して微粒子の荷電・捕集部Aに送られ、該荷電・捕集部Aにて先ず微粒子が光電子により生じた負イオンによって荷電される。荷電微粒子は後方の荷電微粒子捕集材6にて捕集され、清浄空気8−3となり作業台10の近傍は高清浄に保持される。
【0024】
微粒子の荷電・捕集部Aでは、電極5を用いた電場下で網状の光電子放出材3に紫外線ランプ4から紫外線が照射され、光電子放出材3の表面に光電子が放出される。
該光電子は、電極5の作用を受け、電極5の方向に向かい、ここで、流入する空気8−2中の水分や、酸素の作用を受け、負イオンに変化する。
該負イオンは、流入空気8−2中の微粒子に付着し、微粒子は荷電される。
ここで、負イオンは、電極5に捕集される途中で、流入空気8−2中の微粒子に付着するので、生成負イオンは効果的に利用される。帯電微粒子は、後流の荷電微粒子捕集材にて捕集され、出口空気8−3はクラス10よりも清浄な超清浄空気が得られる。
本例の紫外線ランプ4は、殺菌ランプ、光電子放出材3は、網状SUSにAuメッキしたもの、電場用電極5は、網状SUS材である。
【0025】
実施例2
図2は、負イオンの快適空間(アメニティ)への利用であり、負イオン発生器Aを有するリフレッシュルーム11の構成図を示す。図2において、負イオンは、主に光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材3から、光電子放出のための電場設定用電極5、送気ファン7、除塵フィルタ9より成る負イオン発生器Aにて発声される。
ここで、該電場設定用電極5は、光電子放出材3の裏面に設置される。
リフレッシュルーム11内の空気8−1は、送気ファン7により、先ず除塵フィルタ9により除塵され、微粒子が除去された清浄空気となる。
一方、網状の光電子放出材3は紫外線ランプ4より紫外線照射されており、該光電子放出材表面に光電子が放出される。
該光電子は、電極5の作用を受け、電極5の方向に向かい、ここで流入する空気8−2中の水分や酸素の作用を受け、負イオンに変化する
【0026】
該負イオンは、流入する空気8−2の流れ作用を受け、負イオン富化空気が負イオン発生器Aの出口8−3より放出される。12は、人であり、負イオン富化空気により人は快適(そう快感)になり作業能率が向上する。
ここで、負イオン発生のための空気は、先ず本例のようなフィルタ及び/又は本発明者が提案した光電子を用いる荷電・捕集方式(例、特公平3−5857号、特公平6−74909号、特公平6−74910号、特公平7−110342号各公報)により除塵を行う。これは、除塵された清浄空気を用いることにより、光電子放出材2から放出された光電子が、効果的に空気負イオンとなるためである。本例における放出負イオン濃度は5×104 個/ml〜6×104 個/mlである。
本例の紫外線ランプ4は、殺菌ランプ、光電子放出材3は、網状SUSにAuを蒸着法で付加したもの、電場用電極5は網状SUS材である。
【0027】
実施例3
図3は、クリーンルームの搬送空間へ負イオンの放出を行い(除電を行い)、電気的に安定な空間への利用であり、一体化された除電用負イオン発生器Aを有するガラス基板の搬送装置13の構成図を示す。図3において、負イオンは、主に光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材3から光電子を放出するための電場設定用電極5、送気ファン7、フィルタ9より成る負イオン発生器Aにて発生される。クラス1,000のクリーンルーム内の空気8−1は、送気ファン7により、先ずHEPAフィルタ9により除塵され、微粒子が除去された清浄空気(8−2)となる。
一方、網状の光電子放出材3は紫外線ランプ4より紫外線照射されており、該光電子放出材表面に光電子が放出される。
【0028】
該光電子は、電極5の作用を受け、電極5の方向に向かい、ここで流入する空気8−2中の水分や酸素の作用を受け、負イオンに変化する。
該負イオンは、流入する空気8−2の流れの作用を受け、負イオン富化空気が負イオン発生器Aの出口8−3より放出される。14は、搬送装置13で搬送中のガラス基板であり、除電前(Bの位置)では3,000〜3,500Vの電位を有するが、除電後(Cの位置)では10V以下まで下がる。
本例の紫外線ランプは、殺菌ランプ、光電子放出材3は、網状Cu−ZnにAnをスパッタリング法で付加したもの、電場用電極5は網状SUS材である。
【0029】
実施例4
図2に示した構成の負イオン発生器に下記条件で、下記試料空気を導入して、光電子放出材に紫外線照射を行い、負イオン測定器を用い、負イオン発生器出口の負イオン濃度を調べた。
負イオン発生器の大きさ;30×30×60cm、
光電子放出材;金網状SUSにAuをスパッタリング法により付加したもの、
紫外線ランプ;殺菌ランプ(254nm)、
電極;金網状SUSを図のごとく設置し、10V/cm付加(光電子放出材(負)、電極材(正))、
負イオン濃度測定器;イオンテスター(0.4cm2 /V・S以上の電気移動度を持つもの)、
【0030】
結果
結果を表1に示す。表1には比較として、電極を光電子放出材の表側(図2において、ランプの上方)に設置した場合を示す。
【表1】
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)気体通過性の光電子放出材に、紫外線及び/又は放射線照射して、該光電子放出材から負イオンを得るに際し、光電子放出材の裏側に電極を設置し、該
光電子放出材と電極間に電場を形成することにより、
(a)有効利用できる負イオン量が増加した。これは、生成負イオンが気流の流れ方向に進むので、電極に捕集されにくくなるためと推定される。
(b)微弱の電場の設定のみで、負イオンの放出が一層効果的となった。
(c)上記により実用性が向上した。
【0032】
(2)上記により、負イオンを利用する次の分野の実用性が向上した。
(a)電気的に安定な空間を作る分野。
(b)生体の代謝機能や生理機能を衰えさせない生体に対する快適な作業空間を作る分野。
(c)食品の鮮度維持や菌類の増殖防止の分野。
(d)気体中あるいは空間中の微粒子を荷電して利用する分野、例えば清浄化気体あるいは清浄化空間を得る分野、微粒子の測定を行う分野、微粒子の分離、分級や表面改質、制御を行う分野。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微粒子の捕集装置を備えたクリーンルームの構成図。
【図2】本発明の負イオン発生装置を備えたリフレッシュルームの構成図。
【図3】本発明の負イオン発生装置を一体化したガラス基板搬送装置の構成図。
【図4】従来の微粒子の捕集装置を備えたクリーンルームの構成図。
【符号の説明】
1:クリーンルーム、2:クリーンベンチ、3:光電子放出材、4:紫外線ランプ、5:電場設定用電極、6:荷電微粒子捕集材、7:ファン、8:空気の流れ、9:粗フィルタ、10:作業台、11:リフレッシュルーム、12:人、
13:ガラス基板搬送装置、14:ガラス基板、
A:空気清浄化部(負イオン発生部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、負イオンの発生に係り、特に、光電子放出材に紫外線及び/又は放射線を照射する負イオンの発生方法と装置及びそれによる微粒子の荷電方法と捕集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術を負イオンを主に電気的に安定な空間を得る分野について説明する。従来、負(陰)イオンを発生せしめる方法としては、電極にマイナスの高電圧を印加する方法が知られているが、この方法はオゾンの発生や微粒子の発生の問題があった。また、高電圧の電気を用いるので安全性に問題があり、またコストが高いという問題があった。
一方、現在、作業雰囲気は、微粒子の存在しない、かつ電気的に安定した(電位が低い)超高度清浄度空間が要求されている。また、例えばバイオテクノロジーの分野では生体の代謝機能や生理機能を衰えさせない作業空間が要求されている。半導体分野や液晶分野では電気的に安定な(電位が低い)、静電気の発生の恐れのない作業空間が要求され、過剰な正(陽)イオンは中和されている。
【0003】
現状の技術による作業空間においては、正負の両イオンが存在するが、作業内容や自然現象等により正イオンが過剰となる場合が多かった。この原因の1つとして、負イオンは正イオンに比べて移動度が大きい(移動速度が早い)ので、負イオンは早く移動するので消費されてしまう。その結果として、正イオンが過剰になってしまうと考えられる。即ち、
(1)密閉された室内や作業空間では負イオンが極端に減少する。
(2)気流により通常の浮遊微粒子は正に帯電する。
(3)半導体工場のクリーンルームでは、高圧電源による空間放電や作業場での分子摩擦等で、正に帯電した微粒子や空気分子が多い。
【0004】
この様な雰囲気では、生体は新陳代謝を悪くし、生理機能の衰えの原因となる欠点があった。すなわち、生体内、例えば人体を例にとれば、負イオンが減少すれば体調に変化を生ずると言われる。人体は無数の細胞から形成されており、個々の細胞は細胞膜で包まれていて、細胞はその膜を通して栄養分を吸収したり、老廃物を排出したりして活動を行っている。この細胞は外側が正イオン、内側が負イオン性を帯び、負イオンが減少し正イオンが過剰となると、栄養分の吸収や老廃物の排出が困難となる現象が起き、新陳代謝を悪くし、生理機能の衰えの原因となる。
このような現状に対して、本発明者らは光電子放出材を用いた負(陰)イオン発生とその利用、光電子から負イオンを発生させ微粒子を荷電させ利用する方法及び装置を提案した。提案した発明を次に例示する。
【0005】
(1)負イオン発生、特公平8−10616号、特開平7−57643号各公報(2)荷電;
▲1▼ 清浄気体、あるいは清浄化空間:特公平3−5857号、特公平6−74909号、特公平6−74910号、特公平7−110342号各公報
▲2▼ 分級:特開平3−42057号公報、
▲3▼ 微粒子の測定:特公平6−25731号、特開平2−47536号公報
提案したこれらの方法及び装置は、利用先によっては効果的であるが、利用先によっては、更に改善を行い実用性を向上させる必要がある。
【0006】
例えば、図4はクリーンルームにおける流通系気体の清浄化への利用であり、クリーンベンチ2内に微粒子の荷電・捕集部Aを設けたクラス1000のクリーンルーム1の構成図を示す。図4において、微粒子の荷電・捕集部Aは、主に網状の光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材から、光電子放出のための電場設定用の電極5、荷電微粒子の捕集材6により成り、7は、クリーンルーム内の空気8−1を荷電・捕集部Aに送るためのファン、9は粗フィルタである。クリーンルーム内の微粒子を含む空気8−1は、ファン7により粗フィルタ9を介して微粒子の荷電・捕集部Aに送られ、該荷電・捕集部Aにて先ず微粒子が光電子により生じた負イオンによって荷電される。荷電微粒子は後方の荷電微粒子捕集材6にて捕集され、清浄空気8−3となり作業台10の近傍は清浄に保持される。
【0007】
微粒子の荷電・捕集部Aでは、電極5を用いた電場下で網状の光電子放出材3に紫外線ランプ4から紫外線が照射され、光電子放出材3の表面(紫外線照射される両側)に光電子が放出される。
該光電子は、網状の光電子放出材の裏面より導入される空気に接触し、該空気の流れ8−2により該光電子放出材の表面方向に負イオンが効果的に生成する。該負イオンは、荷電・捕集部Aの入口から入った近傍の微粒子と付着し、微粒子は荷電される。帯電微粒子は、後流の荷電・微粒子捕集材(本例では静電フィルタ)6にて捕集される。
このような構成の場合、すなわち、光電子放出材3からの光電子放出のための電極5を、光電子放出材3の表面に設置すると、放出光電子(負イオン)は、該電極5に捕集されてしまうので、放出された光電子(負イオン)が有効利用されないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を、効果的な電場の設定により解決し、放出された光電子(負イオン)が有効に空間中に発生できる負イオンの発生方法と装置、及びそれを用いた微粒子の荷電方法と捕集装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、気体通過性の光電子放出材の表面及び/又は裏面に、紫外線及び/又は放射線を照射しながら、該光電子放出材の裏面より気体を導入して、該光電子放出材の表面に負イオンを発生させる負イオンの発生方法において、該光電子放出材の裏側に設置した電極により電場を設定して行うこととしたものであり、また、気体通過性の光電子放出材と、該光電子放出材の表面及び/又は裏面に紫外線及び/又は放射線を照射する照射源と、前記光電子放出材の裏面から気体を導入する導入口とを有する負イオンの発生装置において、該光電子放出材の裏側に電場を設定するための電極材を設置することとしたものである。
また、本発明では、前記の負イオンの発生方法で負イオンを発生させ、該発生した負イオンで気体中の微粒子を荷電する微粒子の荷電方法としたものであり、さらに、本発明では、前記の負イオン発生装置と、該発生負イオンで荷電された微粒子を捕集する装置とを有する気体中の微粒子の捕集装置としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、次の2つの知見に基づいてなされたものである。
(1)電場下で、気体通過性の光電子放出材の表面及び/又は裏面に、紫外線及び/又は放射線を照射しながら、該光電子放出材の裏面より気体を導入すると、該光電子放出材から光電子が放出され、放出された光電子は負イオンに変化する(エアロゾル研究、第8巻、第3号、p239〜248、1993)。
該負イオン(負イオン富化気体)は、オゾンレスであるので、各分野に好適に利用できる。
【0011】
例えば、
▲1▼ 先端産業における過剰な正イオンの中和。
▲2▼ アメニティ、すなわち、負イオン富化の空間は、人体に対して、快適(そう快感)が得られる。
▲3▼ 食品類の鮮度維持、菌類の増殖防止。
▲4▼ 負イオンによる微粒子の荷電とその利用。
すなわち、従来の負イオン発生法はコロナ放電方式であるので、オゾン発生や微細な粒子の発生があり、利用分野が制限された。
(2)上記電場の設定においては、光電子放出材の裏面(光電子放出材に対して、気体が流入する方向)に、光電子放出用の電極を設置し、該光電子放出材と電極間に電場を形成すると、放出光電子(負イオン)は、電極上への捕集による減少がないので、利用すべき空間へ効率良く放出される。
【0012】
次に、本発明の夫々の構成を詳細に説明する。
光電子放出材は、紫外線照射により光電子を放出するものであれば何れでも良く、光電的な仕事関数が小さなもの程好ましい。効果や経済性の面から、Ba,Sr,Ca,Y,Gd,La,Ce,Nd,Th,Pr,Be,Zr,Fe,Ni,Zn,Cu,Ag,Pt,Cd,Pb,Al,C,Mg,Au,In,Bi,Nb,Si,Ti,Ta,U,B,Eu,Sn,P,Wのいずれか、又はこれらの化合物又は合金又は混合物が好ましく、これらは単独で又は2種以上を複合して用いられる。複合材としては、アマルガムの如く物理的な複合材も用い得る。
例えば、化合物としては酸化物、ほう化物、炭化物があり、酸化物にはBaO,SrO,CaO,Y2 O5 ,Gd2 O3 ,Nd2 O3 ,ThO2 ,ZrO2 ,Fe2 O3 ,ZnO,CuO,Ag2 O,La2 O3 ,PtO,PbO,Al2 O3 ,MgO,In2 O3 ,BiO,NbO,BeOなどがあり、またほう化物には、YB6 ,CdB6 ,LaB5 ,NdB6 ,CeB6 ,EuB6 ,PrB6 ,ZrB2 などがあり、さらに炭化物としてはUC,ZrC,TaC,TiC,NbC,WCなどがある。
【0013】
また、合金としては黄銅、青銅、リン青銅、AgとMgとの合金(Mgが2〜20wt%)、CuとBeとの合金(Beが1〜10wt%)及びBaとAlとの合金を用いることができ、上記AgとMgとの合金、CuとBeとの合金及びBaとAlとの合金が好ましい。酸化物は金属表面のみを空気中で加熱したり、或いは薬品で酸化することによっても得ることができる。
さらに他の方法としては、使用前に加熱し、表面に酸化層を形成して長期にわたって安定な差羽化層を得ることができる。この例としては、MgとAgとの合金を水蒸気中で300〜400℃の温度の条件下で、その表面に酸化膜を形成させることができ、この酸化薄膜は長期間にわたって安定なものである。
【0014】
また、本発明者が、すでに提案したように、光電子放出材を多重構造としたものも好適に使用できる(特開平3−108696号公報)。また、適宜の母材上に、薄膜状に光電子を放出し得る物質を付加し、使用することもできる(特開平4−152296号公報)。
この例として、紫外線透過性物質(母材)としての網状ガラス上に、光電子を放出し得る物質として、Auを薄膜状に付加したものがある(特公平7−93078号公報)。
光電子放出材は、上記のようにガラス材上への付加の他に、セラミック材、SUS材、Cu−Zn材など安価で加工性に優れた材料に、適宜に付加して用いることができる。
【0015】
次に、本発明の特徴である光電子放出材の形状について述べる。光電子放出材の使用形状は、気体通過性でかつ紫外線及び/又は放射線の照射面積が広いものであればいずれでも良い。使用形状は、通常金網状、ハニカム状、線状、格子状、繊維状のものが、圧損が少なく加工性が良いことから好ましい。
上記形状の母材への光電子放出材の付加の方法は、適宜の材料の表面に周知の方法でコーティング、あるいは付着させて作ることができる。例えば、イオンプレーティング法、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、メッキによる方法、塗布による方法、スタンプ印刷による方法、スクリーン印刷による方法を適宜用いることができる。
薄膜の厚さは、紫外線又は放射線照射により光電子が放出される厚さであれば良く、母材の材質、形状、付加の方法により適宜に決めることができる。
【0016】
光電子放出材は、光触媒と一体化して用いると光電子放出材がセルフクリーニング、即ち汚染物質が付着しても除去されるので適用先によっては好ましい(特開平9−294919号公報)。
このような材料として、Ti材を酸化し、TiO2 を生成させ、その上にAuを付加したものである。
光電子放出材からの光電子放出のための照射源は、照射により光電子を放出するものであればいずれでも良い。本例で述べた紫外線の他に電磁波、レーザ、放射線が適宜に適用分野、装置規模、形状、効果等で選択し、使用できる。この内、効果、操作面の面で、紫外線及び/又は放射線が通常好ましい。
【0017】
紫外線の種類は、その照射により光電子放出材が光電子を放出しうるものであれば何れでも良く、適用分野によっては、殺菌(滅菌)作用を併せてもつものが好ましい。紫外線の種類は、適用分野、作業内容、用途、経済性などにより適宜決めることができる。例えば、バイオロジカル分野においては、殺菌作用、効率の面から遠紫外線を併用するのが好ましい。該紫外線源としては、紫外線を発するものであれば何れも使用でき、適用分野、装置の形状、構造、効果、経済性等により適宜選択し用いることができる。
このような、紫外線源は、通常、水銀灯、水素放電管、キセノン放電管、ライマン放電管などを適宜使用出来る。光源の例としては、殺菌ランプ、ブラックライト、蛍光ケミカルランプ、UV−B紫外線ランプ、キセノンランプがある。
この内、殺菌ランプ(波長:254nm)は、微粒子(粒子状物質)に共存する浮遊菌類、微生物類などに殺菌(滅菌)作用があることから利用分野や装置の種類によっては好ましい。
【0018】
次に、電極を説明する。
光電子放出材への紫外線の照射による光電子の発生は、光電子放出材(負極)と、後述の電極(正極)間に電場(電界)を形成して行うと、光電子放出材からの光電子の放出が効果的に起こる。
電極は、前記の光電子放出材から光電子の発生を効果的に起こすために、光電子放出材(負極)と対をなして設置し、電極(正極)との間に電場を形成するものであり、その設置位置が、本発明の特徴である。
即ち、該電極は、光電子放出材の裏側(光電子放出材に対して、気体が流入する方向)に設置される。
電極材は、周知の導電性材料が適宜に利用できる。例として、SUS材、Cu−Zn材、W材がある。
また、その形状は、光電子放出材との間に電場の形状ができるものであれば、何れも良く、網状、ロッド状、板状、格子状、棒状、等適宜の形状が利用できる。
電場の電圧は、一般に0.1V/cm〜4kV/cmである。
【0019】
放射線の照射は、その照射により光電子放出材が光電子を放出しうるものであれば何れでもよく、従来周知の方法で照射出来る。例えば、放射線としてはα線、β線、γ線などが用いられ、照射手段としてコバルト60、セシウム137、ストロンチウム90などの放射性同位元素、又は原子炉内で作られる放射性廃棄物及びこれに適当な処理加工した放射性物質を線源として用いる方法、原子炉を直接線源として用いる方法、電子線加速器などの粒子加速器を用いる方法などを利用する。
加速器で電子線照射を行う場合は、低出力で行うことで、高密度な照射が出来、効果的となる。加速電圧は、500kV以下、好ましくは、50kV〜300kVである。利用分野によっては、殺菌作用を併せてもつものが好ましい。例えば、殺菌作用を持つ 137Cs,60Co線源が好ましい。また、放射線は一般的にはしゃへい等取扱いに難があり、実用には障害となっているが、この様な場合には簡易なしゃへい、例えば紙によるしゃへいで効果がある軟X線(ソフトX線)が有効である。
【0020】
照射源は、適用分野、作業内容、用途、経済性などにより適宜決めることができる。例えば、バイオロジカル分野において、殺菌作用も併用した照射を行うのが好ましい。また、人の近傍で行う場合は、上記のごとくしゃへいが簡便にできる照射源が好ましい。光電子放出材への該照射は、表面及び/又は裏面に適用分野、装置形状、規模、要求性能などにより、適宜に選択して行うことができる。光電子放出材、電極材の種類や形状の選択は、光電子放出部の形状、構造、適用分野、装置の種類、あるいは期待する効果(要求性能)等により、適宜選択し、あるいは必要により予備試験を行い、決めることができる。
【0021】
次に、負イオンを微粒子の荷電に利用し、荷電微粒子を捕集・除去して清浄化気体あるいは清浄化空間を得る分野における荷電微粒子の捕集材(集じん材)について説明する。
荷電微粒子の捕集材(集じん材)は、荷電微粒子が捕集できるものであればいずれでも使用できる。通常の荷電装置における集じん板、集じん電極等各種電極材や静電フィルター方式が一般的であるが、スチールウール電極、タングステンウール電極のような捕集部自体が電極を構成するウール状構造のものも有効である。エレクトレット材も好適に使用できる。また、本発明者がすでに提案したイオン交換フィルター(又は繊維)を用いて捕集する方法も有効である(特公平5−9123号、特公平6−87997号各公報)。
【0022】
該イオン交換フィルターは、荷電微粒子の捕集に加えて、共存する酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気性ガス等も同時に捕集できるので実用上好ましい。使用するアニオン交換フィルター及びカチオン交換フィルターの種類、使用量及びその比率は、気体中に荷電微粒子の荷電状態やその濃度或いは同伴する酸性ガス、アルカリ性ガス、臭気性ガスの種類、濃度等に応じて適宜決めることができる。
例えば、アニオン交換フィルターは負荷電微粒子や酸性ガスの捕集に、またカチオン交換フィルターは正電荷の微粒子やアルカリ性ガスの捕集に効果的である。フィルターの使用量やその比率は、上述の捕集すべき物質の濃度や濃度比率に対して、これらに見合う量を、装置の適用分野、形状、構造、効果、経済性等を考慮して適宜決めれば良い。捕集は、これらの捕集方法を単独で、又はこれらの方法を2種類以上組合せて適宜用いることが出来る。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
図1は、クリーンベンチ2内に微粒子の荷電・捕集部Aを設けた半導体工場におけるクラス1,000のクリーンルーム1の構成図を示す。
図1において、微粒子の荷電・捕集部Aは、主に網状の光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材3から光電子を放出するための電場設定用の電極5、荷電微粒子の捕集材6により構成される。
ここで、該電場用電極5は、光電子放出材3の裏面(光電子放出材に対して気体が流入する方向)に設置される。
7は、クリーンルーム内の空気8−1を荷電・捕集部Aに送るためのファン、9は粗フィルタである。クリーンルーム内の微粒子を含む空気8−1は、ファン7により粗フィルタ9を介して微粒子の荷電・捕集部Aに送られ、該荷電・捕集部Aにて先ず微粒子が光電子により生じた負イオンによって荷電される。荷電微粒子は後方の荷電微粒子捕集材6にて捕集され、清浄空気8−3となり作業台10の近傍は高清浄に保持される。
【0024】
微粒子の荷電・捕集部Aでは、電極5を用いた電場下で網状の光電子放出材3に紫外線ランプ4から紫外線が照射され、光電子放出材3の表面に光電子が放出される。
該光電子は、電極5の作用を受け、電極5の方向に向かい、ここで、流入する空気8−2中の水分や、酸素の作用を受け、負イオンに変化する。
該負イオンは、流入空気8−2中の微粒子に付着し、微粒子は荷電される。
ここで、負イオンは、電極5に捕集される途中で、流入空気8−2中の微粒子に付着するので、生成負イオンは効果的に利用される。帯電微粒子は、後流の荷電微粒子捕集材にて捕集され、出口空気8−3はクラス10よりも清浄な超清浄空気が得られる。
本例の紫外線ランプ4は、殺菌ランプ、光電子放出材3は、網状SUSにAuメッキしたもの、電場用電極5は、網状SUS材である。
【0025】
実施例2
図2は、負イオンの快適空間(アメニティ)への利用であり、負イオン発生器Aを有するリフレッシュルーム11の構成図を示す。図2において、負イオンは、主に光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材3から、光電子放出のための電場設定用電極5、送気ファン7、除塵フィルタ9より成る負イオン発生器Aにて発声される。
ここで、該電場設定用電極5は、光電子放出材3の裏面に設置される。
リフレッシュルーム11内の空気8−1は、送気ファン7により、先ず除塵フィルタ9により除塵され、微粒子が除去された清浄空気となる。
一方、網状の光電子放出材3は紫外線ランプ4より紫外線照射されており、該光電子放出材表面に光電子が放出される。
該光電子は、電極5の作用を受け、電極5の方向に向かい、ここで流入する空気8−2中の水分や酸素の作用を受け、負イオンに変化する
【0026】
該負イオンは、流入する空気8−2の流れ作用を受け、負イオン富化空気が負イオン発生器Aの出口8−3より放出される。12は、人であり、負イオン富化空気により人は快適(そう快感)になり作業能率が向上する。
ここで、負イオン発生のための空気は、先ず本例のようなフィルタ及び/又は本発明者が提案した光電子を用いる荷電・捕集方式(例、特公平3−5857号、特公平6−74909号、特公平6−74910号、特公平7−110342号各公報)により除塵を行う。これは、除塵された清浄空気を用いることにより、光電子放出材2から放出された光電子が、効果的に空気負イオンとなるためである。本例における放出負イオン濃度は5×104 個/ml〜6×104 個/mlである。
本例の紫外線ランプ4は、殺菌ランプ、光電子放出材3は、網状SUSにAuを蒸着法で付加したもの、電場用電極5は網状SUS材である。
【0027】
実施例3
図3は、クリーンルームの搬送空間へ負イオンの放出を行い(除電を行い)、電気的に安定な空間への利用であり、一体化された除電用負イオン発生器Aを有するガラス基板の搬送装置13の構成図を示す。図3において、負イオンは、主に光電子放出材3、紫外線ランプ4、該光電子放出材3から光電子を放出するための電場設定用電極5、送気ファン7、フィルタ9より成る負イオン発生器Aにて発生される。クラス1,000のクリーンルーム内の空気8−1は、送気ファン7により、先ずHEPAフィルタ9により除塵され、微粒子が除去された清浄空気(8−2)となる。
一方、網状の光電子放出材3は紫外線ランプ4より紫外線照射されており、該光電子放出材表面に光電子が放出される。
【0028】
該光電子は、電極5の作用を受け、電極5の方向に向かい、ここで流入する空気8−2中の水分や酸素の作用を受け、負イオンに変化する。
該負イオンは、流入する空気8−2の流れの作用を受け、負イオン富化空気が負イオン発生器Aの出口8−3より放出される。14は、搬送装置13で搬送中のガラス基板であり、除電前(Bの位置)では3,000〜3,500Vの電位を有するが、除電後(Cの位置)では10V以下まで下がる。
本例の紫外線ランプは、殺菌ランプ、光電子放出材3は、網状Cu−ZnにAnをスパッタリング法で付加したもの、電場用電極5は網状SUS材である。
【0029】
実施例4
図2に示した構成の負イオン発生器に下記条件で、下記試料空気を導入して、光電子放出材に紫外線照射を行い、負イオン測定器を用い、負イオン発生器出口の負イオン濃度を調べた。
負イオン発生器の大きさ;30×30×60cm、
光電子放出材;金網状SUSにAuをスパッタリング法により付加したもの、
紫外線ランプ;殺菌ランプ(254nm)、
電極;金網状SUSを図のごとく設置し、10V/cm付加(光電子放出材(負)、電極材(正))、
負イオン濃度測定器;イオンテスター(0.4cm2 /V・S以上の電気移動度を持つもの)、
【0030】
結果
結果を表1に示す。表1には比較として、電極を光電子放出材の表側(図2において、ランプの上方)に設置した場合を示す。
【表1】
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)気体通過性の光電子放出材に、紫外線及び/又は放射線照射して、該光電子放出材から負イオンを得るに際し、光電子放出材の裏側に電極を設置し、該
光電子放出材と電極間に電場を形成することにより、
(a)有効利用できる負イオン量が増加した。これは、生成負イオンが気流の流れ方向に進むので、電極に捕集されにくくなるためと推定される。
(b)微弱の電場の設定のみで、負イオンの放出が一層効果的となった。
(c)上記により実用性が向上した。
【0032】
(2)上記により、負イオンを利用する次の分野の実用性が向上した。
(a)電気的に安定な空間を作る分野。
(b)生体の代謝機能や生理機能を衰えさせない生体に対する快適な作業空間を作る分野。
(c)食品の鮮度維持や菌類の増殖防止の分野。
(d)気体中あるいは空間中の微粒子を荷電して利用する分野、例えば清浄化気体あるいは清浄化空間を得る分野、微粒子の測定を行う分野、微粒子の分離、分級や表面改質、制御を行う分野。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の微粒子の捕集装置を備えたクリーンルームの構成図。
【図2】本発明の負イオン発生装置を備えたリフレッシュルームの構成図。
【図3】本発明の負イオン発生装置を一体化したガラス基板搬送装置の構成図。
【図4】従来の微粒子の捕集装置を備えたクリーンルームの構成図。
【符号の説明】
1:クリーンルーム、2:クリーンベンチ、3:光電子放出材、4:紫外線ランプ、5:電場設定用電極、6:荷電微粒子捕集材、7:ファン、8:空気の流れ、9:粗フィルタ、10:作業台、11:リフレッシュルーム、12:人、
13:ガラス基板搬送装置、14:ガラス基板、
A:空気清浄化部(負イオン発生部)
Claims (4)
- 気体通過性の光電子放出材の表面及び/又は裏面に、紫外線及び/又は放射線を照射しながら、該光電子放出材の裏面より気体を導入して、該光電子放出材の表面に負イオンを発生させる負イオンの発生方法において、該光電子放出材の裏側に設置した電極により電場を設定して行うことを特徴とする負イオンの発生方法。
- 気体通過性の光電子放出材と、該光電子放出材の表面及び/又は裏面に紫外線及び/又は放射線を照射する照射源と、前記光電子放出材の裏面から気体を導入する導入口とを有する負イオンの発生装置において、該光電子放出材の裏側に電場を設定するための電極材を設置したことを特徴とする負イオンの発生装置。
- 気体通過性の光電子放出材の表面及び/又は裏面に、紫外線及び/又は放射線を照射しながら、該光電子放出材の裏面より気体を導入して、該光電子放出材の表面に負イオンを発生させ、該発生した負イオンで気体中の微粒子を荷電する微粒子の荷電方法において、該光電子放出材の裏側に設置した電極により電場を設定して行うことを特徴とする微粒子の荷電方法。
- 気体通過性の光電子放出材と、該光電子放出材の表面及び/又は裏面に紫外線及び/又は放射線を照射する照射源と、前記光電子放出材の裏面から気体を導入する導入口とを有する負イオン発生装置と、該発生負イオンで荷電された微粒子を捕集する装置とを有する微粒子の捕集装置において、前記負イオン発生装置の光電子放出材の裏面に電場を設定するための電極材を設置したことを特徴とする気体中の微粒子の捕集装置。
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1998
- 1998-09-21 JP JP28361398A patent/JP3570612B2/ja not_active Expired - Fee Related
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