JP3570123B2 - シェル鋳型接合装置、シェル鋳型の造型方法およびその鋳型の造型装置 - Google Patents

シェル鋳型接合装置、シェル鋳型の造型方法およびその鋳型の造型装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、上型と下型との半割状になっている上下一対のシェル鋳型の合わせ面に接着剤を介在させて、両鋳型を背面側から押圧して、両鋳型を接合するシェル鋳型接合装置、シェル鋳型の造型方法およびその鋳型の造型装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例のシェル鋳型接合装置としては例えば実開昭61−182647号公報に記載のものがある。
すなわち、上下シェル鋳型の合わせ面を基準面として下型シェル鋳型に凹部を設け、この凹部に側方から自在に係脱し得る係止部材を備え、この係止部材を下型シェル鋳型の上方に配置した後、下型シェル鋳型を押上げ、係止部材に係合させることにより、上下シェル鋳型の位置決めを行なうものである。
【0003】
しかし、この従来装置においては、下型シェル鋳型に設けられた凹部に側方から係脱する係止部材を必要とする関係上、構造が複雑になると共に、係止部材と下型シェル鋳型の動きを同期させなければならず、装置の作動制御も複雑化する。
【0004】
また、下型シェル鋳型の下面に当接して、下方から下型シェル鋳型を押上げる押上げ手段により、下型シェル鋳型を押上げて係止部材に係止させる際、下型シェル鋳型の肉厚が必ずしも一定ではないため、係止部材の下型シェル鋳型への係合度合いが不安定になり、このため、上下シェル鋳型を支持する支持力が不足し、上下シェル鋳型を保持している時に、これら上下シェル鋳型が自重で撓み、延いては上下シェル鋳型の内部に形成された部品形成用(鋳造用)のキャビティにも歪みが発生する問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、複雑な構成を伴うことなく、また鋳型の肉厚のばらつきの影響を受けることなく充分な力で上下シェル鋳型を支持することができるのは勿論、支持手段に対応する第一押圧手段の押圧タイミングを第二押圧手段に対応する第一押圧手段のそれに比して早く設定することで、先に基準となる面精度のよい合わせ面にて位置合わせを行ない、その後、接着用の押圧力を付加することで、上下シェル鋳型のフランジ部分の波打ち、歪みを確実に防止することができ、しかも、支持手段に対応する第一押圧手段の押圧力を、第二押圧手段に対応する第一押圧手段の押圧力に対して大に設定することで、位置合わせの精度向上を図ることができるシェル鋳型接合装置の提供を目的とする。
【0006】
の発明はまた、貫通孔に対応するエジェクトピンのストローク量を他のエジェクトピンのストローク量よりも大に設定することで、造型された鋳型のエジェクトと同時に貫通孔を形成することができ、別途貫通孔を形成する必要がない鋳型の造型装置の提供を目的とする。
【0007】
この発明の一実施態様においては、貫通孔形成用の駆動源と、エジェクトピン押上げ用の駆動源とをエジェクトプレートにより兼用することができる鋳型の造型装置の提供を目的とする。
【0008】
この発明はさらに、金型と鋳型とを分離するエジェクト時に貫通孔を同時形成することができるシェル鋳型の造型方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明によるシェル鋳型接合装置は、上下一対のシェル鋳型の合わせ面に接着剤を介在させて両鋳型を圧接接合するシェル鋳型接合装置において、上下鋳型のうち何れか一方の鋳型にはその背面側から他方の鋳型との合わせ面まで貫通する貫通孔が設けられ、上記一方の鋳型の背面側から上記貫通孔に挿入され、上記他方の鋳型との合わせ面に当接する支持手段と、上記他方の鋳型の背面側に当接し、該他方の鋳型を押圧し、上記支持手段と共に他方の鋳型を挟持する第一押圧手段と、上記一方の鋳型の背面を支持する第二押圧手段とを備え、上記支持手段に対応する第一押圧手段の押圧タイミングは第二押圧手段に対応する第一押圧手段のそれに比較して早く設定され、上記支持手段に対応する第一押圧手段の押圧力を、第二押圧手段に対応する第一押圧手段の押圧力に対して大に設定したものである。
【0010】
この発明による鋳型の造型装置は、一面側から他面側まで貫通する貫通孔を有するシェル鋳型を造型する鋳型の造型装置であって、金型の造型面の一部を構成すると共に造型後、造型面から所定のストローク移動することにより金型からシェル鋳型を押上げ分離するエジェクトピンを備えると共に、所定のエジェクトピンを上記貫通孔に相当する箇所に配置し、該エジェクトピンのストローク量は他のそれより大に設定されたものである。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記エジェクトピンはエジェクトプレートと離間して配置されると共に、エジェクトプレートの移動でピン押上げ作動が行なわれ、上記貫通孔に対応するエジェクトピンの長さはその他のピンよりも長く設定された鋳型の造型装置であることを特徴とする。
【0012】
この発明によるシェル鋳型の造型方法は、上下一対のシェル鋳型の合わせ面に接着剤を介在させて両鋳型が圧接接合されるシェル鋳型の造型方法において、貫通孔に挿入する支持手段と協動して両鋳型を挟持すると共に、両鋳型の背面を挟持した状態で圧接接合する接合工程と、上記接合工程の前工程で、かつ鋳型造型工程の後工程において、金型と鋳型とを分離するエジェクト時に前記貫通孔を形成するものである。
【0013】
【発明の作用及び効果】
この発明のシェル鋳型接合装置によれば、一方の鋳型にその背面側から他方の鋳型との合わせ面まで貫通する貫通孔を設けると共に、この貫通孔に挿入して他方の鋳型との合わせ面に当接する支持手段と、この支持手段との間で鋳型を挟持する第一押圧手段と、一方の鋳型の背面を支持する第二押圧手段との間で鋳型を挟持する第一押圧手段とを設ければよいので、既存のシェル鋳型接合装置に若干の改良を加えるだけで、装置の構成を複雑にすることなく、また下型シェル鋳型の肉厚のばらつきの影響も受けることなく、充分な力で上下シェル鋳型を支持することができて、延いては鋳型の平面度(レベル)を精度よく確保することができる効果がある。
【0014】
また、支持手段に対応する第一押圧手段の押圧タイミングを、第二押圧手段に対応する第一押圧手段のそれに比較して早く設定したので、支持手段と第一押圧手段とで先に基準となる面精度のよい合わせ面を挟持して位置合わせを行ない、このレベル確保の後に、第二押圧手段と第一押圧手段とで接着用の押圧力を付加することができる。この結果、上下シェル鋳型のフランジ部分の波打ち、歪みを確実に防止することができる効果がある。
【0015】
しかも、支持手段に対応する第一押圧手段の押圧力を、第二押圧手段に対応する第一押圧手段の押圧力に対して大に設定したので、強い押圧力により位置合わせの精度向上を図り、接着用の押圧力が付加されてもレベルを確保する押圧手段の移動がなくレベルが狂うことがない効果がある。
【0016】
因に上述の押圧力の関係が逆の場合には位置合わせの精度変化をきたす懸念があるが、上記構成により位置合わせの確実な精度向上を達成することができる効果があり、上下シェル鋳型のフランジ部分の波打ち、歪みをより一層良好に防止することができる効果がある。
【0017】
この発明の鋳型の造型装置によれば、貫通孔に対応するエジェクトピンのストローク量を他のエジェクトピンのストローク量よりも大に設定したので、造型された鋳型のエジェクトと同時に、貫通孔に対応する大ストローク量のエジェクトピンにより貫通孔を形成することができる。この結果、別途貫通孔を形成する必要がなく、造型工程(なかんずく貫通孔形成工程)の短縮を図ることがでる効果がある。
【0018】
この発明の一実施態様によれば、上述の貫通孔を形成するピン長の長いエジェクトピンと、造型後のシェル鋳型を押上げ分離するエジェクトピンとを共通のエジェクトプレートにより駆動することができるので、駆動源を兼用(共通)することができる効果がある。
【0019】
この発明のシェル鋳型の造型方法によれば、金型と鋳型とを分離するエジェクト工程において上述の貫通孔と同時形成することができる効果がある。
【0020】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面はシェル鋳型接合装置およびその鋳型の造型装置を示す。まず、図1乃至図4を参照してダンプ式造型装置(シェルモールディングマシン)について説明する。
【0021】
図1において、このダンプ式造型装置1は、加熱手段としてガス加熱炉2、レール3に沿ってガス加熱炉2およびダンプボックス4下方間を水平往復動可能なパターンキャリッジ5と、このパターンキャリッジ5にパターンプレート6を介して上載された金型7と、ダンプボックス4の下方に設けられた昇降台8と、昇降台8位置の金型7をダンプボックス4下面に押付ける昇降手段としてのエレベータ9と、エジェクト時に作用するエジェクトシリンダ10と、後述するエジェクトピン14,15に対して離間して配置されたエジェクトプレート11とを備えている。
【0022】
而して、予めガス加熱炉2内において、プレヒート(予備加熱)した金型7をパターンキャリッジ5によりダンプボックス4下方の昇降台8間で移動させ、この昇降台8上の金型7をエレベータ9でダンプボックス4の下面に押付けた後に、同ボックス4内のシャッタを開いて予備加熱された金型7の形状面上に熱硬化性の砂を落下させ、次に回転中心となる支持部12,12を中心として金型7およびダンプボックス4を180度回転させて、余分な砂(熱硬化していない砂)をボックス4内に還流落下させ、次にシャッタを閉じて、金型7およびダンプボックス4を再び180度回転させた後に、エレベータ9にて金型7を下降させる。
【0023】
下降後の金型7をパターンキャリッジ5で再びガス加熱炉2内に挿入して、金型7の形状面上の砂を再び焼き固め、この後、パターンキャリッジ5により金型7を図1に実線で示すエジェクト装置に移動させる。この時、上述の金型7上には図2に示す如きシェル鋳型13(下型)が造型されている。
【0024】
上述の金型7は該金型7の造型面(図2の上側の面参照)の一部を構成すると共に、造型後、造型面から所定のストローク移動することにより金型から下型13を押上げ分離する複数のエジェクトピン14,15を備えているが、貫通孔16(図4参照)に相当する箇所に配置されたエジェクトピン14はその他のエジェクトピン15の全長よりも所定長さLだけ大に設定(ストローク量およびピン長ともに大に設定)されており、造型された下型シェル鋳型13のエジェクトと同時に貫通孔16を形成すべく構成している。
【0025】
また上述の金型7の貫通孔16形成部にはピン孔17が穿設された突起18を有し、突起18の先端には凹部19を形成すると共に、この凹部19の孔縁にエッジ部20を形成して、貫通孔16の形成時に抜き取り部21(図3、図4参照)が容易に外れるように構成している。
【0026】
而して、図2に示す状態からエジェクトシリンダ10(図1参照)の操作によりエジェクトピン14,15の下端から所定距離下方に配置されるエジェクトプレート11を図3に示す如く上昇させると、エジェクトピン14がエジェクトプレート11に当接し上昇を開始する。さらにエジェクトプレート11が上昇すると全長の長い、つまり上昇ストロークの大きいエジェクトピン14のピン押上げ作動が行なわれ、該エジェクトピン14により、まず下型シェル鋳型13の貫通孔16形成部から抜き取り部21が抜き外され、この図3に示す状態からさらにエジェクトプレート11を上昇させると、図4に示すように下型シェル鋳型13が金型7からエジェクトされる。なお、図4はエジェクト中途段階を図示している。また、エジェクトされた下型シェル鋳型13はその金型7側の面は精度が確保されているが背面側の精度は不充分となり、肉厚にばらつきが生ずる。
【0027】
次に図5乃至図14を参照してシェル鋳型接合装置について説明する。
図5、図6、図7はシェル鋳型接合装置23の全体概略構成を示し、このシェル鋳型接合装置23は複数のフレームを組合わせて基台24を構成し、この基台24上に門形の架構25を取付けている。
【0028】
上述の基台24上にはシリンダ26(水平往復動手段)の操作により固定側の案内ローラ27と可動側のレール28とに沿って金型セット位置としての手前側と、図7に実線で示す両金型の接合位置との間を水平移動する下型支持機構29が配設されている。
一方、上述の架構25にはシリンダ30(昇降手段)の操作により図5に示す上限位置と図6に示す下限位置との間を昇降する上型押圧機構31が配設されている。
【0029】
上述の上型押圧機構31はガイドロッド32,33を有し、一方のガイドロッド33にはセンシングプレート34を取付けこのセンシングプレート34が架構25上に立設した支柱35側の第1センサS1と第2センサS2との間を上下動することにより、上型押圧機構31の上下限位置が制御される。
【0030】
ここで、上述の下型支持機構29はダンプ式造型装置1にて造型された下型シェル鋳型(以下単に下型と略記する)13を支持するものであり、上型押圧機構31は同様に造型された上型シェル鋳型(以下単に上型と略記する)36を押圧するものである。
【0031】
また上述の上型36と下型13とは、それらの合わせ面37にボンド等の接着剤が塗布された状態で接合され、こら両型36,13は下型支持機構29に支持されている。
さらに下型13に予め形成された貫通孔16は下型13の背面側から他方の鋳型としての上型36との合わせ面37まで貫通するものである。
【0032】
図8は図6の要部拡大断面図、図9は図8のA−A線に沿う平面概略レイアウト図、図10は図9のB−B線矢視断面図で、上型押圧機構31と下型支持機構29の詳細構造を示す。
【0033】
まず下型支持機構29の構造について述べると、この下型支持機構29は2枚重ね構成の底板38と、左右の側板39,39と、前後の側板40,40とでボックス41を構成し、図10に示すように図示左側の側板40の上部外面にボルト42を介して長尺のクランプ部材43を着脱可能に取付ける一方、図10の図示右側の側板40の上部外面にはボルト44を介して短寸必要数のクランプ部材45を着脱可能に取付けている。
【0034】
而して、上述の前後の側板40,40間に複数枚のビーム46(この実施例では図8、図9に示す如く7枚のビーム)を水平に配設し、これらビーム46の両端を上述のクランプ部材43,45により段替え可能に固定している。
上述の各ビーム46において下型13の貫通孔16と対応する位置には、下型13の背面側(図10の下側)から上述の貫通孔16に挿入され、上型36との合わせ面37に当接する支持手段としての支持柱47を取付けている。
【0035】
この支持柱47はフランジ部47a、ネジ部47bを有し、図13、図15にも示す如くビーム46に穿設された開口の口縁にフランジ部47aとネジ部47bに螺合したダブルナット48とで挟持固定されている。
また上述の支持柱47の下端は底板38に取付けられた位置精度向上用の座板49に当接され、支持柱47の位置精度向上が図られている。
【0036】
この支持柱47のフランジ部47aよりも上部は図14に示す如く略長円形の廻り止め構造に形成され、この支持柱47の長円部にはボルト50を用いて二股構造のブラケット51を固定し、このブラケット51には補助支持柱52を上下動可能に取付けている。
【0037】
この補助支持柱52は下型13における貫通孔16近傍背面に当接して、下型13を支持する補助支持手段であって、上述のブラケット51に穿設された孔部51aに配設され、上部に鍔部52aを有し、下端のネジ部52bにはナット53を螺合すると共に、鍔部52aとブラケット51上面との間にはコイルスプリング54(付勢手段)を巻回張架している。
上述のコイルスプリング54のバネ力(付勢力)は次のように設定されている。
【0038】
すなわち下型支持機構29なかんずく複数の補助支持柱52に下型13のみを載せた図13に示す状態下にあっては支持柱47の上端と合わせ面37との間に若干の距離g(ャップ)が形成され、支持柱47上端が合わせ面37よりも距離gだけ相対的に下がった位置にあり、この図13に示す状態から図15に示すように上型36を載せると、上型36の自重によりスプリング54力に抗して補助支持柱52が下動して、支持柱47の上端と合わせ面37とが一致するように上述のバネ力が設定されている。
【0039】
また上述の各ビーム46の所定部には下型13の背面を支持する第二押圧手段としてのエアシリンダ55を取付けている。このエアシリンダ55はそのピストンロッド先端に円柱状のピラー56を着脱可能に螺合したものである。
【0040】
次に上型押圧機構31の構造について述べると、この上型押圧機構31は天板57と、左右の側板58,58と、前後の側板59,59とでボックス60を構成し、図10に示すように図示左側の側板59の下部外面にボルト61を介して長尺のクランプ部材62を着脱可能に取付ける一方、図10の図示右側の側板59の下部外面にはボルト63を介して短寸必要数のクランプ部材64を着脱可能に取付けている。
【0041】
而して、上述の前後の側板59,59間に複数枚のビーム65(この実施例では図8に示す如く7枚のビーム)を水平に配設し、これらビーム65の両端を上述のクランプ部材62,64により段替え可能に固定している。
【0042】
上述の各ビーム65所定部には上型36の背面側(図10の上面側)に当接し、上型36を押圧し、支持柱47と共に下型13を挟持する第一押圧手段としてのエアシリンダ66と、同様に上型36の背面側(図10の上面側)に当接し、上型36を押圧し、エアシリンダ55と共に下型13を挟持する別の第一押圧手段としてのエアシリンダ67とを取付けている。
【0043】
上述のエアシリンダ66はそのピストンロッド先端に円柱状のピラー68を着脱可能に螺合したものであり、同様にエアシリンダ67はそのピストンロッド先端に円柱状のピラー69を着脱可能に螺合したものである。
【0044】
ここで、支持手段としての支持柱47と上下方向に対向するエアシリンダ66(第一押圧手段)としてはシリンダ径が大で、押圧力が大きいものを用い、第二押圧手段としてのエアシリンダ55と上下方向に対向するエアシリンダ67(第一押圧手段)としてはエアシリンダ66と比較してシリンダ径が小で、押圧力が小さいものを用いている。
【0045】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
まず、図1に示す造型装置1により述した如く下型13を造型する。この下型13の造型に際して、下型13を金型7からエジェクトさせる時、このエジェクトと同時に貫通孔16が形成される。同様に上述の造型装置1により上型36も造型する。
【0046】
このようにして造型された上型36、下型13のうち、まず下型13のみを手前側へ引き出された下型支持機構29にセットする。つまり図13に示すように支持柱47と下型13の貫通孔16とを対応させ、貫通孔16近傍における下型13背面を補助支持柱52で支持する。
【0047】
次に下型13における上型36との合わせ面37にボンド等の接着剤を塗布した後に、この接着剤を介して下型13に上型36を被せる。この時、図15に示すように上型36の自重によりコイルスプリング54のバネ力に抗して補助支持柱52が下動するので、支持柱47上端と合わせ面37とが一致し、両型13,36の水平度が確保される。
【0048】
次に水平往復動手段としてのシリンダ26により下型支持機構29および上型36、下型13を図5、図7に示す接合位置へ移動させる。
次に図5に示す上限位置の上型押圧機構31をシリンダ30の操作により図6に示す下限位置へ下降させて、図10に示す状態となす。
【0049】
次に図10に示す状態から図11に示すように支持柱47と対向する押圧力の大きいエアシリンダ66のピストンロッドを突出させて、比較的強い力にて支持柱47とピラー68とで上型36を挟持し、合わせ面の水平度、平面度(レベル)を確保する。
【0050】
次に図11に示す状態から図12に示すように上下方向に対向する相対的に押圧力の小さい各エアシリンダ67,55のピストンロッドをそれぞれ突出させて、相対的に弱い力にて上下のピラー69,56で上型36および下型13を挟持し、予め塗布された接着剤により上型36と下型13とを完全に接合させる。
【0051】
接着剤の接着に要する所定時間の経過後、上型押圧機構31を上限位置(図5参照)へ復動させ、その後、互に接着された上型36、下型13が取出されて一連のシェル鋳型接合工程が終了するが、両型36,13により形成された部品形成用のキャビティ70にはその後の鋳造工程において溶湯が注湯される。
【0052】
以上要するに上記実施例のシェル鋳型接合装置によれば、下型13にその背面側から上型36との合わせ面37まで貫通する貫通孔16を設けると共に、この貫通孔16に挿入して上型36との合わせ面37に当接する支持柱47と、この支持柱47との間で鋳型13,36を挟持する第一押圧手段(エアシリンダ66、ピラー68参照)と、下型13の背面を支持する第二押圧手段(エアシリンダ55、ピラー56参照)との間で鋳型を挟持する第一押圧手段(エアシリンダ67、ピラー69参照)とを設ければよいので、既存のシェル鋳型接合装置に若干の改良を加えるだけで、装置の構成を複雑にすることなく、また下型シェル鋳型の肉厚のばらつきの影響も受けることなく、充分な力で上下シェル鋳型36,13を支持することができて、延いては鋳型36,13の平面度(レベル)を精度よく確保することができる効果がある。
【0053】
また、支持柱47に対応する第一押圧手段(エアシリンダ66、ピラー68参照)の押圧タイミングを、第二押圧手段(エアシリンダ55、ピラー56参照)に対応する第一押圧手段(エアシリンダ67、ピラー69参照)のそれに比較して早く設定したので、支持柱47と第一押圧手段(エアシリンダ66、ピラー68参照)とで先に基準となる面精度のよい合わせ面37を挟持して位置合わせを行ない、このレベル確保の後に、第二押圧手段(エアシリンダ55、ピラー56参照)と第一押圧手段(エアシリンダ67、ピラー69参照)とで接着用の押圧力を付加することができる。この結果、上下シェル鋳型36,13のフランジ部分の波打ち、歪みを確実に防止することができる効果がある。
【0054】
しかも、支持柱47に対応する第一押圧手段(エアシリンダ66、ピラー68参照)の押圧力を、第二押圧手段(エアシリンダ55、ピラー56参照)に対応する第一押圧手段(エアシリンダ67、ピラー69参照)の押圧力に対して大に設定したので、強い押圧力により位置合わせの精度向上を図り、接着用の押圧力が付加されてもレベルが狂うことがない効果がある。
【0055】
因に上述の押圧力の関係が逆の場合には位置合わせの精度変化をきたす懸念があるが、上記構成により位置合わせの確実な精度向上を達成することができる効果があり、上下シェル鋳型36,13のフランジ部分の波打ち、歪みをより一層良好に防止することができる効果がある。
【0056】
なお、上記実施例で示したように、シェル鋳型はダンプ式造型装置(図1参照)にて造型される。このダンプ式造型装置はレジンサイドまたはコーテッドサイド等の砂を金型面上に落下してシェル鋳型が造型され、本来、下型シェル鋳型13の背面精度が低い。しかし、上述の押圧タイミングにより合わせ面37を基準としてレベル確保を図った後に、接着用の押圧力を付加するので、上下シェル鋳型36,13のフランジ部の波打ち、歪みを確実に防止することができる効果がある。
【0057】
また上記実施例の造型装置によれば、貫通孔16に対応するエジェクトピン14のストロークを他のエジェクトピン15のストロークよりも大に設定したので、造型された鋳型13のエジェクトと同時に、貫通孔16に対応する大ストロークのエジェクトピン14により貫通孔16を形成することができる。この結果、別途貫通孔を形成する必要がなく、造型工程(なかんずく貫通孔形成工程)の短縮を図ることがでる効果がある。
【0058】
さらに、貫通孔16を形成するピン長の長いエジェクトピン14と、造型後のシェル鋳型(下型13参照)を押上げ分離するエジェクトピン15と共通のエジェクトプレート11により駆動することができるので、駆動源を兼用(共通)することができる効果がある。
【0059】
加えて、上記実施例のシェル鋳型の造型方法によれば、上下一対のシェル鋳型13,36の合わせ面37に接着剤を介在させて両鋳型13,36が圧接接合されるシェル鋳型の造型方法において、貫通孔16に挿入する支持手段47と協動して両鋳型13,36を挟持すると共に、両鋳型13,36の背面を挟持した状態で圧接接合する接合工程と、上記接合工程の前工程で、かつ鋳型造型工程の後工程において、金型7と鋳型13とを分離するエジェクト時に前記貫通孔16を形成する方法であるから、鋳型13のエジェクトと同時に貫通孔16を形成することができる効果がある。
【0060】
この発明の構成と、上記実施例との対応において、
この発明の上下一対のシェル鋳型は、実施例の上型36、下型13に対応し、 以下同様に、
一方の鋳型は、下型13に対応し、
他方の鋳型は、上型36に対応し、
支持手段は、支持柱47に対応し、
第一押圧手段は、エアシリンダ66,67、ピラー68,69に対応し、
第二押圧手段は、エアシリンダ55、ピラー56に対応し、
押圧タイミングが早く、押圧力が大きい第一押圧手段は、エアシリンダ66、ピラー68に対応し、
押圧タイミングが遅く、押圧力が小さい第一押圧手段は、エアシリンダ67、ピラー69に対応し、
貫通孔に対応するエジェクトピンは、エジェクトピン14に対応し、
他のピンは、エジェクトピン15に対応するも
この発明は上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0061】
例えば上記エアシリンダ55,66,67としては油圧シリンダ等の他のアクチュエータを用いてもよく、支持柱47、補助支持柱52を上型押圧機構31にエアシリンダ66,67を下型支持機構29に設けると共に、貫通孔16を上型36側に形成する構成と成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鋳型の造型装置を示す側面図。
【図2】鋳造された鋳型のエジェクト前の状態を示す断面図。
【図3】エジェクト初期における抜き取り部の形成を示す断面図。
【図4】エジェクト時における貫通孔同時形成を示す断面図。
【図5】本発明のシェル鋳型接合装置の正面図。
【図6】上型押圧機構の下限位置を示す正面図。
【図7】図5の右側面図。
【図8】図6の要部拡大断面図。
【図9】図8のA−A線に沿う平面概略レイアウト図。
【図10】図9のB−B線矢視断面図。
【図11】支持手段と第一押圧手段による水平度確保状態を示す断面図。
【図12】第二押圧手段と第一押圧手段による両型の押圧状態を示す断面図。
【図13】支持手段に下型のみを載せた場合の説明図。
【図14】図13のC−C線矢視断面図。
【図15】支持手段に下型、上型を載せた場合の説明図。
【符号の説明】
11…エジェクトプレート
13…下型
14,15…エジェクトピン
16…貫通孔
36…上型
37…合わせ面
47…支持柱
55,66,67…エアシリンダ
56,68,69…ピラー

Claims (4)

  1. 上下一対のシェル鋳型の合わせ面に接着剤を介在させて両鋳型を圧接接合するシェル鋳型接合装置において、
    上下鋳型のうち何れか一方の鋳型にはその背面側から他方の鋳型との合わせ面まで貫通する貫通孔が設けられ、
    上記一方の鋳型の背面側から上記貫通孔に挿入され、上記他方の鋳型との合わせ面に当接する支持手段と、
    上記他方の鋳型の背面側に当接し、該他方の鋳型を押圧し、上記支持手段と共に他方の鋳型を挟持する第一押圧手段と、
    上記一方の鋳型の背面を支持する第二押圧手段とを備え、
    上記支持手段に対応する第一押圧手段の押圧タイミングは第二押圧手段に対応する第一押圧手段のそれに比較して早く設定され、
    上記支持手段に対応する第一押圧手段の押圧力を、第二押圧手段に対応する第一押圧手段の押圧力に対して大に設定した
    シェル鋳型接合装置。
  2. 一面側から他面側まで貫通する貫通孔を有するシェル鋳型を造型する鋳型の造型装置であって、
    金型の造型面の一部を構成すると共に造型後、造型面から所定のストローク移動することにより金型からシェル鋳型を押上げ分離するエジェクトピンを備えると共に、
    所定のエジェクトピンを上記貫通孔に相当する箇所に配置し、該エジェクトピンのストローク量は他のそれより大に設定された
    鋳型の造型装置。
  3. 上記エジェクトピンはエジェクトプレートと離間して配置されると共に、エジェクトプレートの移動でピン押上げ作動が行なわれ、上記貫通孔に対応するエジェクトピンの長さはその他のピンよりも長く設定された
    請求項2記載の鋳型の造型装置。
  4. 上下一対のシェル鋳型の合わせ面に接着剤を介在させて両鋳型が圧接接合されるシェル鋳型の造型方法において、
    貫通孔に挿入する支持手段と協動して両鋳型を挟持すると共に、両鋳型の背面を挟持した状態で圧接接合する接合工程と、
    上記接合工程の前工程で、かつ鋳型造型工程の後工程において、金型と鋳型とを分離するエジェクト時に前記貫通孔を形成する
    シェル鋳型の造型方法。
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