JP3569427B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に対してインクを吐出する記録ヘッドのインク吐出口形成面に付着したインクを吸収するためのクリーニング部材のインク吐出口方向の寸法を規制して印字品位を保つことを特徴とするインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
記録媒体の記録面に対してインクを吐出するインク吐出口を複数個有する記録ヘッドを備えるインクジェットプリンタにおいては、記録動作終了後、記録ヘッドにおける複数のインク吐出口が形成されるインク吐出口形成面に付着したインクは、インクの不吐出の原因、および、記録媒体の記録面におけるインクの着弾位置の正規の位置からのずれの原因となる虞があるのでインク吐出口形成面を清浄な状態に維持することが必要となる。
【0003】
そこで、インクジェットプリンタにおいては、図6に示されるように、記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sに付着したインクを除去するクリーニング部材保持体4が記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sと記録媒体RMの記録面との間に配されている。
【0004】
記録ヘッド2は、記録媒体RMの記録面に対して選択的に近接もしくは離隔可能に支持されている。これにより、記録ヘッド2の記録動作が行われる場合、記録ヘッド2は、図6の矢印Dの示す方向に沿って記録媒体RMの記録面に対して近接され、一方、記録ヘッド2の記録動作が行われない場合、記録ヘッド2は、図6の矢印Uの示す方向に沿って記録媒体RMの記録面に対して離隔して停止され待機状態となる。
【0005】
クリーニング部材保持体4は、図示が省略される移動機構部に連結される連結部材8により支持されており、記録ヘッド2が記録媒体RMの記録面に対して離隔し待機状態となる場合、図6の矢印Lの示す方向に沿って記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sに略平行に移動せしめられ記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sと記録媒体RMの記録面との間に配される。また、記録ヘッド2が図6の矢印Dの示す方向に沿って記録媒体RMの記録面に対して近接される場合、クリーニング部材保持体4は、図6の矢印Rの示す方向に沿って待機位置までインク吐出口形成面2Sに略平行に移動せしめられ停止状態とされる。
【0006】
クリーニング部材保持体4は、インク吐出口形成面2Sに付着したインクを拭いとる平板状のブレード部材6の下端部を支持する溝部4aと、溝部4aに平行に隣接して設けられインク吐出口形成面2Sに付着したインクを吸い取るインク吸収体10が収容される凹部4bとが設けられている。ブレード部材6は、例えば、弾性材料でインク吐出口形成面2Sの長手方向の長さに対応して作られ、インク吐出口形成面2Sのインク吐出口の配列方向に略平行に支持されている。また、凹部4bの開口端の周縁部には、停止中の記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sの乾燥を抑制すべく記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sの周囲に当接しそれを取り囲む一対のキャッピング部材12Aおよび12Bが相対向して設けられている。
【0007】
かかる構成のもとで、記録ヘッド2の記録動作終了後、記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sに付着したインクを除去するにあたっては、先ず、インク吸収体10が停止中の記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sの真下の位置に移動せしめられる。次に、記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sが予め設定された所定量下降せしめられる。これにより、図6に一点鎖線で示されるインク吐出口形成面2Sに付着したインクIKDは、インク吸収体10により吸い取られる。続いて、クリーニング部材保持体4は、さらに図6の矢印Lの示す方向に移動せしめられとき、インクが拭き取られたインク吐出口形成面2Sは、さらにブレード部材6の上端部により拭われることとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sに付着したインクを除去する場合、記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sとインク吸収体10のインク吐出口形成面2Sに対向する面との距離は、所定の許容範囲内に維持されることが要求される。
【0009】
なぜならば、その距離が、所定の許容範囲内に維持されない場合、即ち、その距離がインク吐出口形成面2Sがインク吸収体10に接触する程度に比較的短い場合、各インク吐出口内のインクがインク吸収体10により吸い出され記録動作の開始時、インクが吐出されない虞がある。また、その距離が、インク吐出口形成面2SのインクIKDが図6に実線で示されるようにインク吸収体10のインク吐出口形成面2Sに対向する面から離隔した状態となる距離である場合、インク吐出口形成面2Sに付着したインクは、インク吸収体10により吸い取られないこととなる。
【0010】
記録ヘッド2のインク吐出口形成面2Sとインク吸収体10のインク吐出口形成面2Sに対向する面との距離は、所定の基準位置に基づいて設定される記録ヘッド2の移動量とその所定の基準位置からインク吸収体10のインク吐出口形成面2Sに対向する面までの距離との差により決定されるのでインク吸収体10の寸法のバラツキを少なくすることが要求されるが、しかしながら、インク吸収体10は、柔軟な多孔質材料、例えば、ウレタンフォームなどの材料で作られるので加工寸法精度を高精度に要求することは一定の限界があり、また、その製造コストが嵩むこととなる。
【0011】
以上の問題点を考慮し、本発明は記録媒体に対してインクを吐出する記録ヘッドのインク吐出口形成面を清浄するクリーニング部材をインク吐出口形成面に対して相対的に移動させインク吐出口形成面を清浄することができるインクジェットプリンタであって、クリーニング部材としてのインク吸収体の寸法精度に左右されることなく記録ヘッドのインク吐出口形成面を確実に清浄することができるインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係るインクジェットプリンタは、インクを吐出するインク吐出口が形成されるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対して相対的に移動可能に配されるクリーニング部材保持体と、クリーニング部材保持体の収容部に配され記録ヘッドのインク吐出口形成面に選択的に近接しインク吐出口形成面に付着したインクを吸収するインク吸収部材と、前記インク吸収部材における前記インク吐出口形成面に対向する端面を該インク吐出口形成面に向けて隆起させて保持する係合片からなり、前記収容部に収容されるインク吸収部材におけるインク吐出口形成面に対向する端面の形状を制限する端面制限部材と、インク吸収部材により記録ヘッドのインク吐出口形成面に付着したインクを除去すべく、クリーニング部材保持体を記録ヘッドに対して相対的に移動させる駆動手段とを備えて構成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明に係るインクジェットプリンタの一例の概略構成を示す。
【0014】
インクジェットプリンタは、例えば、収容される紙票などの用紙34を1枚ずつ順次、後述する用紙搬送部24に送り出す給紙部20と、給紙部20からの用紙34を後述する記録部26の下方の位置を通過させるとともに印刷された用紙34′を下流側の排紙部30に搬送する用紙搬送部24と、用紙搬送部24からの印刷された用紙34′を順次積載し収容する排紙部30と、用紙搬送部24の上方に対向配置され搬送中の用紙34の記録面に対して順次、インクを吐出して記録動作を行う記録部26と、用紙搬送部24の下方に対向配置され記録部26に各色のインクをそれぞれ供給するインク供給部22と、記録部26と用紙搬送部24との間に配され記録部26の記録ヘッドにおけるインク吐出口形成面を選択的に清浄するクリーニング機構部28とを主要な構成要素として構成されている。
【0015】
給紙部20は、筺体38内に設けられ複数枚の用紙34が積載されるトレー部材36と、トレー部材36に積載された用紙34の最上端の位置にある用紙34を順次、一枚ずつ送出する分離給紙ローラ42とを含んで構成されている。
【0016】
所定の規格サイズを有する用紙34は、筺体38に設けられる用紙取入口を覆うカバー部材40が開状態とされるとき、用紙取入口を通じてトレー部材36に積載される。トレー部材36は、図示が省略される昇降駆動機構に連結されており、積載される用紙34が1枚ずつ送り出されるごとに昇降駆動機構により所定量上昇せしめられる。
【0017】
カバー部材40と筺体38との間には、カバー部材40の開閉状態を検出する開閉状態検出部40sが設けられている。
【0018】
分離給紙ローラ42は、その両端部が回動可能に筺体38に支持され、用紙34の搬送方向に略直交する方向に伸びている。分離給紙ローラ42の外周面には、筺体38に支持されるコイルスプリング46の付勢力によって押圧されるパッド44が摺接されている。分離給紙ローラ42は、図示が省略される駆動モータの出力軸に連結されている。駆動モータは、図示が省略される制御部により駆動制御される。制御部は開閉状態検出部40sからの検出出力に基づいてカバー部材40が閉状態とされるとき、所定のタイミングで駆動制御信号をそのモータに供給する。これにより、モータが駆動され1枚の用紙34が分離給紙ローラ42の外周面とパッド44とにより狭持されて記録部26側に送り出されることとなる。
【0019】
用紙搬送部24は、その上流側部分に配され分離給紙ローラ42に対向し給紙部20からの用紙34を協働して狭持し導入する搬送ローラ48および50と、下流側部分に配され搬送ローラ48および50に対向し印刷された用紙34′を協働して狭持し下流側に排出する搬送ローラ56および58と、搬送ローラ48と搬送ローラ56との間に巻装され用紙34を上流側から下流側に向けて搬送する搬送ベルト52と、搬送ローラ56と搬送ローラ48との間の中央位置に配され搬送ベルト52に所定の初張力を与えるテンショナーローラ54とを含んで構成されている。
【0020】
搬送ローラ48および50は、それぞれ、その両端部が回動可能に筺体に支持され分離給紙ローラ42に対して略平行に配されている。搬送ローラ48の一端には、駆動用モータの出力軸が連結されている。その駆動用モータは、制御部からの駆動制御信号に基づいて制御される。これにより、駆動制御信号が供給されるとき、搬送ローラ48は、搬送ベルト52および搬送ローラ50を伴って回転されることとなる。従って、搬送ベルト52上に載置された用紙34が下流側に向けて所定の速度で搬送されることとなる。
【0021】
排紙部30は、搬送ローラ56および58に対向して配され用紙搬送部24からの用紙34′を協働して狭持し排出する排紙ローラ60Aおよび60Bと、排紙ローラ60Aおよび60Bにより排出された用紙34′を順次積載収容するトレー部材62とを含んで構成されている。
【0022】
排紙ローラ60Bの一端には、駆動用モータの出力軸が連結されている。その駆動用モータは、上述の制御部からの駆動制御信号に基づいて制御される。駆動制御信号が供給されるとき、駆動用モータが作動状態とされることにより、排紙ローラ60Aおよび60Bが回転され用紙34′がトレー部材62上に排出されることとなる。
【0023】
記録部26は、上流側から下流側に向けて順次、所定の相互間隔をもって配列される記録ヘッド26Bk、26C、26M、および、26Yを含んで構成されている。記録ヘッド26Bkは、用紙34の記録面に対してブラックのインクを吐出するものとされ、記録ヘッド26Cは、用紙34の記録面に対してシアンのインクを吐出するものとされる。また、記録ヘッド26Mは、用紙34の記録面に対してマゼンタのインクを吐出するものとされ、記録ヘッド26Yは、用紙34の記録面に対してイエローのインクを吐出するものとされる。
【0024】
記録ヘッド26Bk〜26Yは、それぞれ、例えば、バブルジェット式とされる既知の構造を有している。記録ヘッド26Bk〜26Yにおける用紙34の記録面に対向する面には、複数のインク吐出口が用紙34の搬送方向に略直交する方向に配列されるインク吐出口形成面がそれぞれ形成されている。インク吐出口形成面における長手方向の長さは、搬送される用紙34の規格サイズの最大長さに対応した長さに設定されている。また、記録部26は、用紙34の搬送方向、および、搬送方向に対して略直交する方向に対して所定の位置に固定されるとともに、図2に示される矢印の示す方向に沿って記録ヘッド昇降機構制御部32により昇降動可能に支持されている。記録ヘッド昇降機構制御部32は、各記録ヘッド26Bk〜26Yのインク吐出口形成面を搬送される用紙34の記録面に対して近接し記録動作位置もしくは離隔させ待機位置をとらせるべく、記録部26の昇降動作の駆動制御を行う。
【0025】
記録ヘッド26Bk〜26Yのそれぞれの記録動作は、図示が省略される制御部からの駆動制御パルス信号に基づいて制御される。制御部からの駆動制御パルス信号は、用紙34に記録されるべき画像データに基づいて用紙34に記録される所定のライン分ごとに形成され、所定のタイミングで順次、記録ヘッド26Bk〜26Yに供給される。これにより、記録部26が記録ヘッド昇降機構制御部32により下降されて記録動作位置をとるとき、記録ヘッド26Bkが搬送中の用紙34の記録面に対して記録動作を行い、次に、記録ヘッド26Cが記録ヘッド26Bkにより記録されたその記録面に対して記録動作を行う。記録ヘッド26Cは、記録ヘッド26Bkにより形成された同一の画素にさらに重ねてインクを吐出し、あるいは、あらたな画素を形成するものとされる。続く記録ヘッド26Mおよび26Yにおいても同様に搬送中の用紙34の記録面に対して記録動作を行う。記録ヘッド26Bk〜26Yには、それぞれ、インク供給部22が接続されており、各色のインクがインク供給部22からそれぞれ供給される。
【0026】
インク供給部22は、ブラックのインクが貯留されるインクタンク22TBk、シアンのインクが貯留されるインクタンク22TC、マゼンタのインクが貯留されるインクタンク22TM、イエローのインクが貯留されるインクタンク22TYを含んで構成されている。各インクタンク22TBk〜22TYは、それぞれ、記録ヘッド26Bk〜26Yに対応して図示が省略される供給パイプにより接続されている。
【0027】
記録部26の記録ヘッド26Bk〜26Yにおけるインク吐出口形成面を清浄するクリーニング機構部28は、図1および図2に示されるように、各記録ヘッド26Bk〜26Yに対応してそれぞれ設けられるクリーニング部材保持体70と、4個のクリーニング部材保持体70の一端部を相互に連結する連結板76と、連結板76を支持するとともに連結板76を伴って用紙34の搬送方向に沿って往復動されるラック部材68と、ラック部材68の歯部68Aに噛み合わされるピニオンギヤ66を有する駆動モータ64とを含んで構成されている。
【0028】
ラック部材68は、図2において右端部に歯部68Aを有しており、筺体に固定される一対のスライドガイド部材75により摺動可能に支持されている。歯部68Aには、ピニオンギヤ66が噛み合わされている。
【0029】
ピニオンギヤ66を回動させる駆動モータ64は、制御部からの駆動制御信号に基づいて順方向もしくは逆方向可能に回転可能に制御される。記録部26が待機位置をとり、駆動モータ64が非作動状態とされる初期位置のとき、図2においてラック部材68の右端部が右方に突出するものとされて各クリーニング部材保持体70が各記録ヘッド26Bk〜26Yに対向する位置とされる。また、駆動モータ64が作動状態とされて順方向に回転されるとき、図2において矢印が示す方向、即ち、下流側に所定量移動され各記録ヘッド26Bk〜26Yの相互間に配される。さらに、駆動モータ64が作動状態とされて逆方向に回転されるとき、各クリーニング部材保持体70は上流側に向けて所定量移動され初期の位置に戻される。
【0030】
各クリーニング部材保持体70は、それぞれ、同一構造を有するのでそのうちの一つについて説明し、他のクリーニング部材保持体70についての説明を省略する。
【0031】
クリーニング部材保持体70における用紙34の搬送方向に略直交する方向の長さは、例えば、記録ヘッド26Bkのインク吐出口の配列方向に沿った長さにほぼ等しく設定されている。クリーニング部材保持体70は、その一端が連結板76に連結され、インク吐出口形成面を拭うブレード部材72の下端を支持する溝部70aおよび溝部70aに平行に設けられインク吐出口形成面に付着したインクを吸収するインク吸収体78が収容される凹部70bを有している。
【0032】
インク吐出口形成面に向けて突出するブレード部材72は、例えば、弾性材料としてのゴム材料で薄板状に作られている。ブレード部材72の上端は、近接される記録ヘッド26Bkのインク吐出口形成面よりも高い位置まで延びている。インク吸収体78は、例えば、多孔質材料としてのウレタンフォームで略直方体に作られている。また、インク吸収体78における記録ヘッド26Bkのインク吐出口形成面に対向する面には、端面制限部材としての網部材80が密着されて設けられている。網部材80は、例えば、金属材料で作られ凹部70bの内周部に圧入されている。その際、網部材80の記録ヘッド26Bkのインク吐出口形成面に対向する面は、凹部70bの開口端周縁部を形成する平面と同一平面上とされる。
【0033】
また、凹部70bの開口端周縁部には、記録ヘッド26Bkのインク吐出口形成面に当接することにより、インク吐出口形成面と網部材80との間の空間を外気に対して遮蔽する遮蔽部材としてのキャッピング部材74Aおよび74Bが相対向して一対設けられている。キャッピング部材74Aおよび74Bは、断面形状がU字状に例えば、弾性材料としてのゴム材料で作られている。キャッピング部材74Aおよび74Bの上端の位置は、ブレード部材72の上端の位置よりも低いものとされる。
【0034】
かかる構成のもとで、記録部26の各記録ヘッド26Bk〜26Yのインク吐出口形成面を清浄な状態にするにあたっては、記録部26が記録動作終了直後、待機状態とされる場合において、先ず、図2に示されるように、クリーニング部材保持体70は、そのキャッピング部材74Aおよび74Bが各記録ヘッド26Bk〜26Yに対向した位置に配される。
【0035】
次に、記録部26の各記録ヘッド26Bk〜26Yは、記録ヘッド昇降機構制御部32により、各記録ヘッド26Bk〜26Yのインク吐出口形成面がそれぞれ対応するキャッピング部材74Aおよび74Bの先端に当接し、かつ、網部材80から所定の隙間離隔する位置まで下降せしめられる。これにより、インク吐出口形成面に付着しているインクの大部分は、網部材80を伝わってインク吸収体78により吸収される。その際、網部材80の表面のインク吐出口形成面に対する相対位置のバラツキは、網部材80の厚さ方向の寸法精度が比較的高精度に維持されるのでインク吸収体78の寸法精度に左右されることなく比較的少なくなる。
【0036】
続いて、各クリーニング部材保持体70は、駆動モータ64が作動状態とされて順方向に回転されるとき、下流側に向けて所定量移動されて停止される。
【0037】
各クリーニング部材保持体70のブレード部材72が移動される際、ブレード部材72の先端部は湾曲されてインク吐出口形成面に摺接されることにより各記録ヘッド26Bk〜26Yのインク吐出口形成面が拭われる。これにより、各クリーニング部材保持体70は、図3に示されるように、各記録ヘッド26Bk〜26Yの相互間に配置される。
【0038】
続いて、各記録ヘッド26Bk〜26Yは、記録ヘッド昇降機構制御部32により、さらに図3の矢印の示す方向に沿って下降されて用紙34の記録面に対して所定距離、離隔した位置に停止された後、制御部からの駆動制御パルス信号に基づき記録動作を用紙34の記録面に対して開始する。
【0039】
図4および図5は、クリーニング部材保持体70の他の一例を示す。図1に示される例では、端面制限部材としての網部材80がインク吸収体78における記録ヘッド26Bkのインク吐出口形成面に対向する面に密着されて設けられた構成とされているが、その代わりに、図4および図5においては、端面制限部材としての係止爪84Aおよび84Bが各インク吐出口に対応して凹部70bの開口端周縁部に設けられるものとされる。なお、図4および図5においては、記録ヘッド26Bkに対向配置されるクリーニング部材保持体70を代表して示すとともに、図1に示される例において同一とされる構成要素については同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
【0040】
図4および図5においては、インク吸収体78と同様な材料で作られるインク吸収体82における凹部70bを形成する側壁に対応する面は、凹部70bの深さと略同一もしくは若干大なる長さを有している。
【0041】
係止爪84Aおよび84Bは、記録ヘッド26Bkのインク吐出口ごとに対応し複数個設けられている。係止爪84Aおよび84Bは、相対向して設けられ、その一端が開口端周縁部に結合され、他端はインク吸収体82における記録ヘッド26Bkのインク吐出口形成面に対向する面に当接している。これにより、凹部70bに収容されるインク吸収体82は、各係止爪84Aおよび84Bにより保持され、インク吸収体82における各係止爪84Aの先端と各係止爪84Bの先端との間には、それぞれ、略円弧状の隆起部82Pが形成されることとなる。隆起部82Pの頂点は、凹部70bの開口端周縁部を形成する平面と同一平面上に含まれる。なお、図4および図5においては、係止爪84Aおよび84B、および、隆起部82Pは、それぞれ、拡大して示される。
【0042】
その際、略円弧状の隆起部82Pの山の高さ、および、形状は、各係止爪84Aの先端と各係止爪84Bの先端との間の距離に応じて設定されることとなるので略円弧状の隆起部82Pのインク吐出口形成面に対する相対位置のバラツキは、インク吸収体82の寸法精度に左右されることなく比較的少なくなる。
【0043】
かかる構成のもとで、記録部26の各記録ヘッド26Bk〜26Yのインク吐出口形成面を清浄な状態にするにあたっては、記録部26が記録動作終了直後、待機状態とされる場合において、先ず、図2に示されるように、クリーニング部材保持体70は、そのキャッピング部材74Aおよび74Bが各記録ヘッド26Bk〜26Yに対向した位置に配される。
【0044】
次に、記録部26の各記録ヘッド26Bk〜26Yは、記録ヘッド昇降機構制御部32により、各記録ヘッド26Bk〜26Yのインク吐出口形成面がキャッピング部材74Aおよび74Bの先端に当接し、かつ、インク吸収体82の隆起部82Pから所定の隙間離隔する位置まで下降せしめられる。これにより、インク吐出口形成面に付着しているインクINDの大部分は、インク吸収体82の隆起部82Pを通じて確実に吸収される。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るインクジェットプリンタによれば、端面制限部材としての係合片が、インク吸収部材におけるインク吐出口形成面に対向する端面をインク吐出口形成面に向けて隆起させて保持し、インク吸収部材におけるインク吐出口形成面に対向する端面の形状を制限するので記録ヘッドのインク吐出口形成面とインク吸収部材のインク吐出口形成面に対向する端面との相互間距離のバラツキが抑制されクリーニング部材としてのインク吸収体の寸法精度に左右されることなく記録ヘッドのインク吐出口形成面を確実に清浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの一例のクリーニング機構部の要部を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの一例の全体の構成を示す概略構成図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの一例の動作説明に供される構成図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの一例のクリーニング機構部の他の例の要部を示す斜視図である。
【図5】図4に示される例における要部の断面図である。
【図6】従来装置のクリーニング機構部の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
26Bk,26C,26M,26Y 記録ヘッド
70 クリーニング部材保持体
72 ブレード部材
78,82 インク吸収体
80 網部材
82P 隆起部
84A,84B 係止爪

Claims (7)

  1. インクを吐出するインク吐出口が形成されるインク吐出口形成面を有する記録ヘッドに対して相対的に移動可能に配されるクリーニング部材保持体と、
    前記クリーニング部材保持体の収容部に配され前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に選択的に近接し該インク吐出口形成面に付着したインクを吸収するインク吸収部材と、
    前記インク吸収部材における前記インク吐出口形成面に対向する端面を該インク吐出口形成面に向けて隆起させて保持する係合片からなり、前記収容部に収容されるインク吸収部材におけるインク吐出口形成面に対向する端面の形状を制限する端面制限部材と、
    前記インク吸収部材により前記記録ヘッドのインク吐出口形成面に付着したインクを除去すべく、前記クリーニング部材保持体を前記記録ヘッドに対して相対的に移動させる駆動手段と、
    を具備して構成されるインクジェットプリンタ。
  2. 前記クリーニング部材保持体が前記記録ヘッドのインク吐出口形成面を拭うブレード部材を前記係合片に隣接してさらに備えることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記クリーニング部材保持体が、前記係合片の周縁部に前記インク吸収部材における前記インク吐出口形成面に対向する端面と該インク吐出口形成面との間の空間を該インク吐出口形成面と協働して選択的に遮蔽する遮蔽部材を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記駆動手段は、前記クリーニング部材保持体を、前記記録ヘッドのインク吐出口の配列方向に対して交差するように相対的に移動させることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記クリーニング部材保持体が、前記遮蔽部材の外側部分に前記記録ヘッドのインク吐出口形成面を拭うブレード部材を備えることを特徴とする請求項記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記係合片が金属材料で作られることを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記記録ヘッドは、インクを加熱し前記インク吐出口を通じて吐出させる電気熱変換素子を有することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
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