JP2005199549A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メンテナンス時に記録ヘッドを移動させることなく、メンテナンス時のインクの飛び散りによる搬送手段の搬送面の汚損を防ぐことを課題とする。
【解決手段】 記録ヘッド38と搬送ベルト58の間には隔壁88が設けられており、この隔壁88によってメンテナンス時のインク滴の飛び散りが防止される。メンテナンス時には、隔壁88を記録ヘッド38を取り囲む位置まで上昇させる。これにより、記録ヘッド38と隔壁88の上部との間の隙間をなくすことができ、記録ヘッド38からキャップ部材66を外すとき、また、記録ヘッド38のインク滴を吐出する面をワイピング部材68でワイピングするときに飛び散るインク滴を隔壁88で受けるので、搬送ベルト58にインク滴が付着することを防止できる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に関する。
現在、主に普及しているインクジェット方式の出力機器に、記録用紙を搬送しながら記録ヘッドを往復運動させて1ラインずつ印字を行うシリアルスキャンと呼ばれる印字方式のものがある。
この方式は小型・低コストであるが、用紙全体にわたって画像を形成するために記録ヘッドのスキャンが複数回必要となり、印字速度が遅いという欠点がある。この問題を解決するために、紙幅の記録ヘッドで印字を行なう非走査の印字方式として、固定された記録ヘッドに対して記録用紙が移動することによって記録が行われるインクジェット記録装置が用いられている。
ところで、一般にインクジェット記録装置では、たとえば、いわゆるダミージェットを行ってノズルの詰まりを解消したり、ノズル周囲をキャッピングしてインク乾燥に伴う増粘を防止したりする等、ノズルに対する回復動作を行うヘッド回復装置(メンテナンス装置)がインクジェット記録装置内に設けられている。
例えば、特許文献1には、メンテナンス時は、記録ヘッド全体を印字面から水平に移動させ、この移動した記録ヘッドの位置までメンテナンス装置を移動させるインクジェット記録装置が記載されている。しかし、記録ヘッド全体を印字面に対して平行にスライドさせるため、記録ヘッドが退避するスペースがインクジェット記録装置内に必要となり、インクジェット記録装置が大型化してしまう。
また、記録ヘッドを印字面から水平に移動させる駆動装置と、メンテナンス装置を記録ヘッド側へ移動させる駆動装置の二つの駆動装置が必要となり、構造が複雑となることで、コストアップ及び故障の発生回数増加の要因となる。
これに対して、特許文献2には、搬送ベルトにメンテナンス装置が通過可能な大きさの開口部を形成すると共に、開口部を挟んでインクジェット記録ヘッドと対向するように搬送ベルト内にメンテナンス装置を配置したインクジェット記録装置が記載されている。メンテナンス装置は、インクジェット記録ヘッドの方向に移動して、インク吐出面を覆ってインクを吸引する。そして、クリーニング部材でインクジェット記録ヘッドのインク吐出面をクリーニングする。
また、特許文献3には、周面に用紙媒体を巻き付けて搬送する円筒状の搬送ドラムの周囲に沿って記録ヘッドを配置し、搬送ドラムの内部の記録ヘッドと対向する位置にメンテナンス装置を有するインクジェット記録装置が記載されている。
これらの構成では、記録ヘッド全体を固定して、メンテナンス装置を記録ヘッドに対して垂直に移動させるので、記録ヘッドの退避スペースを必要としないため、インクジェット記録装置が大型にならない。
しかし、記録ヘッドを固定してメンテナンス装置を移動させることでメンテナンスを行うので、搬送ベルト又は搬送ドラムの搬送面の上方でメンテナンスが行われることになる。これによって、メンテナンス時にノズルからキャップ部材を取り外したときに飛び散ったインクが、搬送ベルトに付着してしまい、記録用紙を汚損してしまう。また、記録ヘッドのノズル面をワイピングする際にも、インクが飛び散って搬送ベルトを汚損することがある。
特開平2−179754号公報 特許第2693224号 特開平5−330030号公報
本発明は上記事実を考慮し、メンテナンス時に記録ヘッドを移動させることなく、メンテナンス時のインク吸引の際のインクの飛び散りによる搬送手段の搬送面の汚損を防ぐことを目的とする。
請求項1に記載の本発明は、記録媒体幅の吐出領域を持ち、記録媒体に対してインク滴を吐出する記録ヘッドと、前記記録ヘッドのインク滴吐出面と対向する位置に設置され、前記記録ヘッドのメンテナンスを行うキャップと、前記記録ヘッドと前記キャップの間へ該キャップの移動を許容する空間を持つように配置され、前記記録媒体を前記記録ヘッドの吐出領域へ搬送する搬送手段と、を有し、メンテナンス時に、前記記録ヘッドと前記搬送手段の間に位置し、前記搬送手段へのインクの飛び散りを防止する隔壁を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、記録ヘッドとメンテナンス装置の間に配置された搬送手段によって、記録媒体は記録ヘッドの吐出領域に搬送されて、記録ヘッドから記録媒体にインク滴が吐出される。一方、記録ヘッドと搬送手段の間には隔壁が設けられており、この隔壁によってメンテナンス時のインク滴の飛び散りが防止される。
メンテナンス時に、例えば記録ヘッドからキャップを外したとき、記録ヘッドとキャップの間にインク滴の飛び散りが発生する。このとき、飛び散ったインク滴は、記録ヘッドと搬送手段の間に設けられた隔壁に付着するので、記録媒体が汚れることがない。
請求項2に記載の本発明は、メンテナンス時とは、インク滴吐出面をワイピングする時、前記記録ヘッドから前記キャップを外した時、又はダミージェットの時であり、前記隔壁は前記記録ヘッドと前記キャップの間を移動可能であることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、メンテナンス時に、隔壁を記録ヘッドとキャップの間を移動させることで、記録ヘッドと隔壁の上部との間に隙間をなくすことができ、飛び散ったインク滴で搬送手段が汚損されるのを防止することができる。
例えば、記録ヘッドからキャップを外すときには、隔壁を記録ヘッドとキャップの位置まで移動させる。これにより、記録ヘッドからキャップを外すとき飛び散るインク滴を隔壁で受けるので、搬送手段にインク滴が付着することを防止できる。また、記録ヘッドのインク滴を吐出する面を清掃部材等によって清掃するとき、隔壁を記録ヘッドのインク滴を吐出する面近傍に移動させる。さらに、ダミージェット時には、隔壁を記録ヘッドとキャップの間に移動させる。これにより、飛び散ったインク滴は隔壁に付着するので、搬送手段がインク滴によって汚損されることが防止できる。
請求項3に記載の本発明は、前記隔壁は、前記キャップと前記記録ヘッドを囲う構造であることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、隔壁はキャップと記録ヘッドを囲う構造とされており、メンテナンス時に飛び散るインク滴(インクミストも含めて)は、確実に隔壁に受けられる。これにより、メンテナンス時に発生するインク滴によって、搬送手段が汚損されるのを防止することができる。
請求項4に記載の本発明は、前記隔壁は、互いに対面し、前記キャップと前記記録ヘッドとに渡る大きさの二枚の板部で形成され、前記搬送手段と前記キャップ及び前記記録ヘッドの間に位置することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、隔壁は、キャップと記録ヘッドに渡る大きさの二枚の板部で形成されており、メンテナンス時に飛び散るインク滴を確実に受けることができる。これにより、搬送手段がインク滴で汚損されるのを防止することができる。また、隔壁を形成する板部が二枚で済むため、隔壁を構成する部材のコストダウンに繋がる。
請求項5に記載の本発明は、前記隔壁は、前記キャップと前記記録ヘッドを囲む平面視にてコ字状の板部で形成され、前記記録ヘッドのインクの吐出面をワイピングする清掃部材が前記隔壁の開口部から進入することを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、隔壁をコ字状とすることで、隔壁には開口部が設けられた状態となり、この開口部から清掃部材を進入させることが容易となるので、清掃部材の移動幅を十分に確保することができる。
また、隔壁の開口部に清掃部材を配置することで、清掃部材を隔壁代わりにすることができる。これにより、清掃部材と隔壁が干渉する恐れがないので、清掃部材及び隔壁の位置出しが容易になる。
請求項6に記載の本発明は、前記清掃部材のワイピングの方向は、前記隔壁の板部に向かうことを特徴としている。
請求項6に記載の発明によれば、清掃部材を隔壁の板部に向かってワイピングさせることで、ワイピング時に飛び散るインク滴は板部に受けられる。これにより、ワイピング時に飛び散るインク滴が、搬送手段に付着するのを防止することができる。
請求項7に記載の本発明は、前記隔壁に、帯電部材を設置したことを特徴としている。
請求項7に記載の発明によれば、隔壁に帯電部材を設置することで、隔壁に電圧を印加して帯電させることができるので、メンテナンス時に飛び散ったインク滴が、隔壁に帯電した電荷に引き付けられて隔壁に付着する。また、ダミージェット時に記録ヘッドのノズルから吐出されたインク滴が、隔壁の間を通過する際、隔壁に帯電した静電気によって隔壁に付着するので、メンテナンス時やダミージェット時に飛び散ったインク滴が搬送手段に付着することが防止できる。
請求項8に記載の本発明は、前記記録ヘッドと前記キャップの間には、前記記録ヘッドが移動する時に退避し、ダミージェット時に前記記録ヘッドから吐出されるインク滴を受けるダミージェット受け手段が配置されたことを特徴としている。
請求項8に記載の発明によれば、記録ヘッドとキャップの間には、ダミージェット受け手段が配置されており、このダミージェット受け手段によって記録ヘッドから吐出されるダミージェットが受けられる。これにより、キャップを記録ヘッド近傍まで移動させなくても、ダミージェット時のインク滴をダミージェット受け手段で受けることができるので、ダミージェット後にすぐに印字を行う状態に入れる。従って、ダミージェット時にキャップを記録ヘッド近傍へ移動させ、印字時にはキャップを移動させる構造に比べて、タイムロスがないので、生産性が高くなる。
また、ダミージェット受け手段は、キャップが移動する時には退避するので、ダミージェット受け手段を記録ヘッドとキャップの間に配置しても、記録ヘッドをキャッピングする作業を妨げることがない。
請求項9に記載の本発明は、前記ダミージェット受け手段は、インクジェット記録装置に掛け渡された支軸と、一端が前記支軸に支持されたダミージェット受け板と、で構成されており、前記ダミージェット受け板が前記支軸を中心として前記キャップ側に回動することを特徴としている。
請求項9に記載の発明によれば、インクジェット記録装置には支軸が掛け渡されており、この支軸にはダミージェット受け板の端部が支持され、ダミージェット受け手段が形成されている。このダミージェット受け板は、メンテナンス時に、支軸を中心としてキャップ側に回動し、キャップが記録ヘッドに向かって移動する。このような構成によって、メンテナンス時にダミージェット受け手段が搬送面から退避するスペースを必要としないので、装置が大型にならない。
請求項10に記載の本発明は、前記ダミージェット受け手段は、メンテナンス時に回動して、前記隔壁の一部を構成することを特徴としている。
請求項10に記載の発明によれば、メンテナンス時にダミージェット受け板は支軸を中心としてキャップ側に回動する。このとき、ダミージェット受け板は隔壁の一部となり、メンテナンス時に飛び散ったインクは、このダミージェット受け板によっても受けられる。このように、ダミージェット受け板を隔壁の一部とすることで、隔壁の構成部材を少なくすることができる。
請求項11に記載の本発明は、前記ダミージェット受け手段には、吸収部材が設けられたことを特徴としている。
請求項11に記載の発明によれば、ダミージェット受け手段には吸収部材が設けられており、この吸収部材によって、ダミージェット受け手段に向けて記録ヘッドから噴出されたインク滴が吸収される。従って、ダミージェット時にダミージェット受け板に向けて噴出されたインク滴が、ダミージェット受け手段で跳ね返り、搬送ベルトに付着することが防止できる。
請求項12に記載の本発明は、前記ダミージェット受け手段には、前記記録ヘッドから吐出されるインク滴の着弾状態を検出する検出装置が設けられたことを特徴としている。
請求項12に記載の発明によれば、ダミージェット受け手段に設けられた検出装置によって、ダミージェットから吐出されるインク滴の吐出状態が調べられる。例えば、複数のノズルからインク滴が吐出される記録ヘッドにおいて、全てのノズルからインク滴が吐出されているかを、ダミージェット受け手段に設けられた電極にインク滴が着弾したときに通電するか否かで検出される。このように、インク滴が吐出されないノズルを検出するなど、記録ヘッドの吐出状態が常時管理されるので、記録媒体に画像乱れが生じることがない。
請求項13に記載の本発明は、前記検出装置は、前記記録ヘッドのノズルと同数又はそれより多い数の電極と、該電極に通電し、前記記録ヘッドのノズルから吐出されたインク滴の着弾の有無を判定する判定手段と、から構成されたことを特徴としている。
請求項13に記載の発明によれば、ダミージェット受け手段には記録ヘッドのノズルと同数の電極が設置されており、この電極に接続された判定手段によって電極が通電したか否かが判定される。そして、記録ヘッドの全てのノズルからのインク滴の着弾の有無が検出されるようになっている。
これにより、ダミージェット時に、記録ヘッドのノズルの状態が正常かを調べることができるので、記録媒体の画像の乱れを事前に防ぐことができる。
本発明は上記構成としたので、メンテナンス時に記録ヘッドを移動させることなく、メンテナンス時のインクの飛び散りによる搬送手段の搬送面の汚損を防ぐことができる。
本発明の第1実施例に係るインクジェット記録装置10について説明する。
(インクジェット記録装置の全体構成)
先ず、インクジェット記録装置10の全体構成について簡単に説明する。
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、記録媒体としての用紙を送り出す用紙供給部12と、用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴を吐出して用紙に画像形成する記録ヘッド38と、記録ヘッド38のメンテナンスを行なうメンテナンス装置64を備える記録部20と、記録部20で画像形成された用紙を排出する排出部22とから基本的に構成される。
用紙供給部12は、用紙が積層されてストックされているストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ枚葉してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とから構成されている。
レジ調整部14は、用紙がループ形成部28と用紙の姿勢を制御するガイド部材30が備えられており、この部分を通過することによって用紙のコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に進入する構成である。
記録部20には、記録ヘッド38、メンテナンス装置64及び記録ヘッド38とメンテナンス装置64の間へ用紙を搬送する搬送ベルト58が設けられており、搬送ベルト58で連続的に(停止することなく)搬送される用紙に対して、記録ヘッド38からインク滴が吐出され当該用紙に画像が形成される構成である。
また、排出部22は、記録部20で画像が形成された用紙を排紙ベルト32を介してトレイ34に排出するものである。
(記録ヘッドの構成)
次に、記録ヘッド38について、図2を参照して詳細に説明する。
用紙搬送方向(矢印X方向、以下、搬送方向という場合がある)に対して直交する用紙幅方向(矢印Y方向、以下、幅方向という場合がある)に対して単位記録ヘッド36が複数配置された記録ヘッド38が、用紙搬送方向に一定間隔で各色ごとに配設されている。
単位記録ヘッド36は、図3(A)に示すように、ノズル40が2次元状に配設されており、ピエゾインクジェット方式によりインク滴が吐出されるものである。この単位記録ヘッド36を用紙搬送方向に対して斜めに傾けて連続して配置することにより、用紙幅をカバーする印字領域を確保する。このように、単価の安い単位記録ヘッド36をノズル配列方向に連続して配置することによって、低コストで記録ヘッド36を構成することができる。
記録ヘッド38の印字領域は、図4に示すように、印字される用紙Pのうち用紙最大幅PWに対応して設定されている。ここで、印字領域とは、用紙の両端から印字しないマージンを引いた印字領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる最大用紙幅PWよりも大きくとっている。これは、用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いためである。
記録ヘッド38は、図2に示すように、搬送方向上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に印字されてフルカラー印字可能な構成となっている。なお、並べる色の順はこれに限らない。
(メンテナンス装置の構成)
図6に示すように、上流側の搬送ベルト58と下流側の搬送ベルト58の間の空間(記録ヘッド38に対向した位置)には、メンテナンス装置64が配置されている。メンテナンス装置64は、キャップ部材66とワイピング部材68から構成されている。
キャップ部材66は、図7に示すように、箱状の受け部70と、受け部70の開口周縁部に取り付けられたパッキン71(例えば、シリコーンゴム)とから構成されている。
受け部70の底面にはインク吸収体72が設けられ、記録ヘッド38(図6参照)から吐出されたインク滴を、インク吸収体72で保持する構成となっている。インク吸収体72の材料としては、ポリエステル系繊維材料等が用いられる。
また、キャップ部材66の底面には図示しないチューブが接続されており、吸引装置で負圧を発生させ、押接時に記録ヘッド38のノズル面のインクやゴミおよびノズルに溜まったインク滴を回収する構成となっている。
そして、ホームポジション(画像印字中で単位記録ヘッド36に対するメンテナンスを行っていない状態における位置)において、図6及び図13に示すように、キャップ部材66は、記録ヘッド38のノズル面の下方に位置するようになっている。
また、図5及び図6に示すように、キャップ部材66の長手方向に沿って、記録ヘッド38のノズル面をクリーニングするためのワイピング部材68が設けられている。
図6に示すように、ワイピング部材68とキャップ部材66は、共通基盤74の上に載置されている。共通基盤74の搬送方向と直行する側面には、ラック80が形成されており、ラック80には駆動ギア82が噛合している。駆動ギア82は駆動モータ78の駆動軸81に取り付けられており、駆動ギア82が回転すると駆動ギア82に噛合されたラック80を介して共通基盤74が移動するようになっている。
また、共通基盤74の下面には、用紙の搬送方向に沿ってガイド溝75が形成されており、共通基盤74が載置された支持板77に形成されたレール79にスライド可能に係合している。これにより、支持板77に取り付けられた駆動ギア82の回転によって、共通基盤74は用紙の搬送方向にスライドするようになっている。
また、支持板77の下面には、昇降装置48の偏心カム54が当接している。偏心カム54は、駆動モータ50の駆動軸52に取り付けられており、偏心カム54が回転して、支持板77を上下方向に移動させるようになっている。
支持板77の四隅には、図示しないガイドレールが設置されており、支持板77の四隅をスライド可能に支持している。これにより、支持板77は傾くことなく上下方向に移動する。また、支持板77の上下方向の移動に伴って、支持板77上に載置されたメンテナンス装置64も、上下方向に移動可能となっている。
図5に示すように、記録ヘッド38とメンテナンス装置64の間には、隔壁88が配設されている。隔壁88は、メンテナンス装置64及び記録ヘッド38を囲む大きさの四枚の矩形状の板から構成されており、長方形状の筒状となっている。
また、図6に示すように、隔壁88の側面には、移動方向に沿ってラック83が設けられており、このラック83には駆動モータ85の駆動軸84に取り付けられた駆動ギア87が噛合している。また、隔壁88の四隅には、図示しないガイド部材が設置されており、隔壁88はこのガイド部材によって傾くことなく水平姿勢を保ってガイドされる。これにより、駆動ギア87が回転すると、ラック83を介して隔壁88は上下方向に移動するようになっている。
ここで、図8のフローチャートに従って、メンテナンス時の隔壁88の動きを説明する。
まず、ステップ200において、メンテナンス装置64を駆動させる命令を受けると、ステップ202へ進んで搬送ベルト58上に用紙がないかどうかを検出する。用紙があると検出されれば、ステップ204へ進み用紙を排出する。用紙がないと検出されれば、ステップ206へ進む。
ステップ206では、図9に示すように、駆動ギア87が時計回りに回転し、隔壁88を搬送ベルト58の用紙搬送面よりも上方に移動させ、記録ヘッド38のノズル面を囲む。そして、ステップ208へ進み、キャッピング動作が行われる。ステップ208では、まず、図10に示すように、偏心カム54を回転させ、メンテナンス装置64を上昇させる。そして、メンテナンス装置64のキャップ部材66のパッキン71(図7参照)を、記録ヘッド38のノズル面に押接させる。これによって、ノズル面の気密性が確保され、インクの増粘、乾燥が防止されると共に、ノズル面へのゴミの付着を防止する。
次に、ステップ210へ進み、図示しない吸引装置で、記録ヘッド38のノズル面に押接させたキャップ部材66で密閉された空間の空気を吸引し、記録ヘッド38のノズル面のインクやゴミ、ノズルの溜まったインク滴を回収する。
そして、ステップ212へ進み、図11に示すように、偏心カム54を回転させてメンテナンス装置64をワイピング部材68の先端が当接する位置まで下降させる。このようにして、記録ヘッド38のノズル面からキャップ部材66を開放する動作が行われ、ステップ214へ進む。
ステップ214では、図12に示すように、駆動ギア82が時計回りに回転して、共通基盤74を用紙搬送方向に移動させる。これによって、共通基盤74上のワイピング部材68の先端が、ノズル面に当接しながら搬送方向へ移動して、ノズル面に付着した埃や乾燥したインク等を除去する。
ワイピング部材68がノズル面を通過すると、ワイピング動作を終了してステップ216へ進む。ステップ216では、偏心カム54が回転してメンテナンス装置64を下降させる。そして、駆動ギア82が反時計回りに回動し、共通基盤74を用紙搬送方向と反対方向へ移動させる。これによって、図13に示すように、ワイピング部材68及びキャップ部材66は、ホームポジションに復帰する。
また、ステップ218で、駆動ギア87が反時計回りに回転し、搬送ベルト58の搬送面の下まで隔壁88を下降させ、隔壁88をホームポジションに復帰させる。そして、記録ヘッド38は印字開始状態になる。
次に、ダミージェットの動作について説明する。
ダミージェットは、非印字時、あるいは複数の用紙を連続印字中に所定枚数の印字が終了する度に、後続の用紙先端が到達する前に行なう。すなわち、任意のノズル40(図3参照)からキャップ部材66に向かってインク滴の吐出(いわゆるダミージェット)が行なわれる。
ダミージェットが行われるとき、まず、図14(A)に示すように、駆動ギア87を回転させ、隔壁88の上面が搬送ベルト58の搬送面よりも上になる位置まで上昇させる。次に、図14(B)に示すように、昇降装置48の偏心カム54を回転させ、キャップ部材66を記録ヘッド38近傍まで上昇させる。そして、記録ヘッド38のノズル40からキャップ部材66に向かってインク滴を吐出する。これにより、ダミージェット時に記録ヘッド38から吐出されるインク滴は隔壁88に付着するので、搬送ベルト58にインク滴が付着するのを防止できる。
なお、ダミージェットを行なうのは、全単位記録ヘッド36の全ノズル40でも良いし、選択された単位記録ヘッド36、あるいは、所定時間インク滴の吐出を行なっていないノズル40のみでも良い。
例えば、単位記録ヘッド36の全ノズル40からインク滴の吐出(ダミージェット)を行なうことによって、インク(特に水性インク、溶剤インク)の乾燥による吐出性能の変化を初期化することができる。また、インクがほとんど乾燥しない油性インク、ソリッドインクであっても、印字によって記録ヘッド38内部のインク流路等に付着した気泡の排除、あるいはノズル面に付着したゴミの除去を行なうことができ、ノズル40のインク滴の吐出性能を初期化することができる。
また、図14(C)に示すように、隔壁88、キャップ部材66を上昇させず、これらがホームポジションにある位置でダミージェットを行ってもよい。この場合でも、記録ヘッド38から吐出されたインク滴がキャップ部材66に受けられる間に飛び散るインク滴が、記録ヘッド38とキャップ部材66の間にある隔壁88で受けられるので、搬送ベルト58にインク滴が付着するのを防止することができる。さらに、隔壁88が記録ヘッド38のノズル面を囲うまで上昇してダミージェットを行う。
次に、本発明の第1の実施形態に係る作用について説明する。
記録ヘッド38とメンテナンス装置64の間に配置された搬送ベルト58によって、用紙は記録ヘッド38の吐出領域に搬送されて、記録ヘッド38から用紙にインク滴が吐出される。一方、記録ヘッド38と搬送ベルト58の間には隔壁88が設けられており、この隔壁88によってメンテナンス時のインク滴の飛び散りが防止される。
図10及び図12に示すように、メンテナンス時には、隔壁88を記録ヘッド38を取り囲む位置まで上昇させる。これにより、記録ヘッド38と隔壁88の上部との間の隙間をなくすことができ、記録ヘッド38からキャップ部材66を外すとき、また、記録ヘッド38のインク滴を吐出する面をワイピング部材68でワイピングするときに飛び散るインク滴を隔壁88で受けるので、搬送ベルト58にインク滴が付着することを防止できる。また、ダミージェット時には、図14に示すように、隔壁88の上面が搬送ベルト58の搬送面よりも上になる位置まで隔壁88を上昇させる。これにより、飛び散ったインク滴は隔壁88に付着するので、搬送ベルト58がインク滴によって汚損されることが防止できる。
また、隔壁88はキャップ部材66と記録ヘッド38を囲う構造とされており、メンテナンス時に飛び散るインク滴は、確実に隔壁88によって受けられる。これにより、メンテナンス時に発生するインク滴によって、搬送ベルト58が汚損されるのを防止することができる。
なお、本実施形態においては、駆動ギア87を駆動させることで隔壁88を移動させる構成としたが、ラックアンドピニオン、ホールねじ、ソレノイド、リニアアクチュエータ等で隔壁88を移動させることもできる。隔壁88を移動させる方法については、上記構成に限定されない。
また、本実施形態においては、隔壁88を上昇させることで、メンテナンス時及びダミージェット時にインク滴が搬送ベルト58に付着するのを防止する構成としたが、必ずしも、隔壁88を上昇させる構成にする必要はない。図13に示すように、記録ヘッド38と搬送ベルト58の間に隔壁88を固定することで、メンテナンス時及びダミージェット時に隔壁88を上昇させなくても、搬送ベルト58にインク滴が飛び散るのを防ぐことができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については、説明を割愛する。
図15(A)に示すように、隔壁89は、長手方向の一辺を開口した平面視にてコ字状となっている。隔壁89の開口側には、メンテナンス装置64のワイピング部材68が配置されている。これにより、ワイピング部材68は、隔壁89の開口側に対向した面に向かってワイピングを行う。
次に、本発明の第2の実施形態の作用について説明する。
図15(A)に示すように、隔壁89をコ字状とすることで、隔壁89には開口部が設けられた状態となり、この開口部からワイピング部材68を進入させることが容易となり、また、ワイピング部材68の移動幅を十分に確保することができる。
さらに、ワイピング部材68を隔壁89の開口側に対向した一辺に向かってワイピングさせることで、ワイピング時に飛び散るインク滴は、隔壁89の開口部に対向した一辺に付着する。
また、隔壁89の開口部にワイピング部材68を配置することで、キャッピング動作時にワイピング部材68が隔壁の役目を果たすことになる。このように、ワイピング部材68を隔壁89の一辺として用いることで、ワイピング部材68と隔壁89が干渉する恐れがないので、ワイピング部材68及び隔壁89の位置出しが容易になる。
なお、本実施形態では、隔壁89を平面視にてコ字状としたが、図15(B)に示すように、用紙の搬送方向と直交する方向に二枚の板材を用いて形成した隔壁90を用いてもよい。このように、隔壁は、インクの飛び散りを防止できれば、特に上記構成に限定されない。
次に、本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については、説明を割愛する。
図16に示すように、隔壁88の長手方向端部には、隔壁88に電圧を印加して帯電させる電圧印加装置98が取り付けられている。
次に、本発明の第3の実施形態の作用について説明する。
図16に示すように、隔壁88に電圧印加装置98を設置することで、隔壁88は電圧が印加されて帯電し、メンテナンス時に飛び散ったインク滴が隔壁88の電荷に引きつけられて、隔壁88に付着する。また、ダミージェット時に飛び散るインク滴が隔壁88の間を通過する時、隔壁88に帯電した電荷によって隔壁88に付着する。
従って、隔壁88に電圧を印加することで、メンテナンス時やダミージェット時に、インク滴が搬送ベルトに付着することが防止できる。
次に、本発明の第4の実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、第1の実施形態と同様の部分については、説明を割愛する。
図17に示すように、隔壁93の長手方向に沿って支軸92が隔壁93の角部に掛け渡されている。支軸92には、記録ヘッド38から吐出されるインク滴の吐出領域よりも大きい面積を有する板状のダミージェット受け板94の端部が接続されており、支軸92が接続された端部を軸として、回動するようになっている。また、支軸92は、図示しないトーションばねで矢印H(図18参照)と反対方向に付勢されている。
さらに、ダミージェット受け板94の軸部には、図示しないストッパーが設けられており、トーションばねに押されて水平の姿勢でダミージェット受け板94を保持する構成となっている。なお、ダミージェット受け板94は、水平姿勢のとき、搬送ベルト58の搬送面より下方にあり、用紙と触れないようになっている。
また、ダミージェット受け板94の記録ヘッド38側の面には、吸収部材96が設けられている。吸収部材96は、ポリエステル系繊維材料で形成されており、この吸収部材96によってダミージェット受け板94に向けて記録ヘッド38から吐出されたインク滴が吸収される。従って、ダミージェット時にダミージェット受け板94に向けて吐出されたインク滴が、ダミージェット受け板94で跳ね返り、搬送ベルト58に付着することが防止できる。
なお、本実施形態においては、ダミージェット受け板94に、インク滴を吸収させるための吸収部材96を設ける構成としたが、ダミージェット受け板94自体を、ポリエステル系繊維材料等の吸収体で形成しても、ダミージェット時に記録ヘッド38から吐出されるインク滴をダミージェット受け板94で吸収することができる。また、吸収部材96は、ポリエステル系繊維材料だけでなく、インク滴を吸収する部材であれば、種々の部材で形成することができる。
次に、本発明の第4の実施形態の作用について説明する。
図17に示すように、ダミージェット時に、記録ヘッド38から吐出されるインク滴は、水平姿勢を維持したダミージェット受け板94によって受けられる。これにより、キャップ部材66を記録ヘッド38側まで移動させなくても、ダミージェット時のインク滴をダミージェット受け板94で受けることができるので、ダミージェットを行ってすぐに印字を行う状態に入ることができる。従って、ダミージェット時にキャップ部材66を記録ヘッド38側へ移動させ、印字時にはキャップ部材66をホームポジションまで戻す構造に比べてタイムロスが少ないので、印字速度が速くなる。
一方、メンテナンス時には、駆動ギア87(図6参照)を回転させ、隔壁93を上昇させる。このとき、図18(B)に示すように、ダミージェット受け板94は、記録ヘッド38によってメンテナンス装置64側へ押され、支軸92を軸として矢印H方向に回動する。
また、図18(C)に示すように、偏心カム54を回転させてメンテナンス装置64を上昇させる。そして、記録ヘッド38のノズル面は、キャップ部材66のパッキン71(図7参照)に押接され、メンテナンス動作が行われる。
このようにして、メンテナンス時にダミージェット受け板94をキャップ部材66側へ回動させることで、メンテナンス時にダミージェット受け板94を搬送面に対して水平方向へスライドさせるスペースを必要としないので、インクジェット記録装置が大型にならない。
メンテナンス動作が終了すると、偏心カム54を回動させてメンテナンス装置64をホームポジションまで下降させると同時に、駆動ギア87を反時計回りに回転させて隔壁93をホームポジションまで下降させる。隔壁93が下降すると、ダミージェット受け板94は支軸92に取り付けられたトーションばねの付勢力によって、図18(A)に示すように水平姿勢に戻るようになっている。
なお、ワイピング時には、図示しない移動機構によって隔壁88を用紙搬送方向と反対方向に移動させる。これにより、ワイピング部材68のワイピング動作は、ダミージェット受け板94によって妨げられることがない。
また、本実施形態では、隔壁93は記録ヘッド38とキャップ部材66を囲う形状となっているが、平面視にて略コ字状や、用紙搬送方向と直交する方向に二枚の板材を用いて形成した隔壁を用いてもよい。この場合、メンテナンス時にダミージェット受け板94がキャップ部材66側に回動して隔壁の一部を構成するので、ダミージェット受け板94によってもメンテナンス時に飛び散ったインクが受けられる。
次に、本発明の第5の実施形態に係るインクジェット記録装置について説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様の部分については、説明を割愛する。
図19に示すように、ダミージェット受け板142には、電極144が設けられている。電極144は、記録ヘッド38のノズル40(図3参照)と同数設けられている。電極144には、図示しない判定装置が接続されており、判定装置は図示しない制御装置に接続されている。
次に、本発明の第5の実施形態の作用について説明する。
記録ヘッド38のノズル40からインク滴が吐出されたとき、インク滴はノズル40と対向した位置にあるダミージェット受け板142に設けられた電極144に当接する。電極144はインク滴が付着すると、電極144に接続された判定装置によって電極144の通電が確認され、判定装置に接続された制御装置に信号が送られる。制御装置では、判定装置からすべての電極144で通電したとの信号を受けると、記録ヘッド38のノズル40のインク滴の吐出状態は正常と判断し、記録ヘッド38へ印字開始の信号を送る。また、一部の電極144が通電していないという信号を判定装置から受け取ると、ノズルのインク滴の吐出状態は異常と判断して、記録ヘッド38へ印字中止の信号を送り、インクジェット記録装置の表示部にエラーメッセージを表示させるようになっている。
このように、インク滴が吐出されないノズル40をダミージェット受け板94に設けられた電極144によって検出することで、記録ヘッド38のノズル40のインク滴の吐出状態が常時管理されるので、用紙に画像乱れが生じることがない。
なお、本実施形態では、用紙を搬送する搬送部が、上流側の搬送ベルトと下流側の搬送ベルトで構成されたインクジェット記録装置について説明したが、搬送部の構成は上記構成に限られない。
例えば、図20に示すような搬送部で構成されたインクジェット記録装置にも、本発明を適用することができる。
ここで、この搬送部について簡単に説明する。
用紙の搬送方向と直交する方向の上流側には、所定の間隔で単位記録ヘッド160が設けられている。下流側には、上流側の単位記録ヘッド160の非印字領域をカバーするようにして、単位記録ヘッド160が設けられている。上流側の単位記録ヘッド160及び下流側の単位記録ヘッド160で印字されない領域(非印字領域)には、搬送ベルト162が架け渡されている。非印字領域は印字領域と交互に配置されているので、搬送ベルト162も交互に配置され、いわゆる千鳥状となっている。
このような構成の搬送部を有するインクジェット記録装置に本発明を適用する場合には、搬送される用紙Pを挟んで単位記録ヘッド160と対向する位置、すなわち、搬送ベルト162の間の印字領域に、単位記録ヘッド160と一対一で対応するようにしてメンテナンス装置164を配置する。メンテナンス装置164と記録ヘッド160の間には、メンテナンス装置164及び記録ヘッド160を囲む大きさの隔壁166が配設されている。なお、隔壁166は、第1の実施形態と同様に、上下方向に移動する構成となっており、図21に示すように、メンテナンス時には、記録ヘッド160を取り囲む位置まで隔壁166が上昇する。
このように、メンテナンス時には、隔壁166によって単位記録ヘッド160が取り囲まれる構造となっているので、メンテナンス時に飛び散るインク滴は、隔壁166に付着する。これにより、メンテナンス時に発生するインク滴によって、搬送ベルト162が汚損されるのを防止することができる。
また、第1の実施形態と同様に、ダミージェット時には、隔壁166の上面が搬送ベルト162の搬送面よりも上にくる位置まで隔壁166が上昇する。これにより、ダミージェット時にインク滴が搬送ベルト162に付着するのを防止できる。
さらに、本実施形態においても、図22(A)に示すように、二枚の板材を用いて形成した隔壁168や、図22(B)に示すように、一辺を開口した平面視にてコ字状とした隔壁170を用いてもよい。この場合、ワイピング動作は、隔壁168、170の板部に向かって、矢印J及び矢印K方向に行う構成とすることで、ワイピング動作時に飛び散るインク滴は板材によって受けられ、搬送ベルト162が汚損されることがない。
本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の記録部の概略平面図である。 (A)本発明の第1の実施形態に係る単位記録ヘッドのバリエーションの説明図であり、(B)記録ヘッドのバリエーションの説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の印字領域の説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の隔壁の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の移動機構及び隔壁の構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るキャップ部材の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の移動状態を示すフローチャートである。 (A)本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の動きを示す斜視図であり、(B)側面図である。 (A)本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の動きを示す斜視図であり、(B)側面図である。 (A)本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の動きを示す斜視図であり、(B)側面図である。 (A)本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の動きを示す斜視図であり、(B)側面図である。 (A)本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の動きを示す斜視図であり、(B)側面図である。 (A)〜(C)本発明の第1の実施形態に係るメンテナンス装置の駆動機構及び隔壁の動きを示す側面図である。 (A)本発明の第2の実施形態に係る隔壁の正面図であり、(B)他の実施形態の隔壁の正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る隔壁の構成を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係る隔壁の構成を示す分解斜視図である。 (A)〜(C)本発明の第4の実施形態に係る隔壁の駆動状態を示す概略構成図である。 本発明の第5の実施形態に係るダミージェット受け板を示す斜視図である。 本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す斜視図である。 (A)、(B)本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す斜視図である。 (A)、(B)本発明のその他の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す斜視図である。
符号の説明
10 インクジェット記録装置
38 記録ヘッド
58 搬送ベルト(搬送手段)
62 無端ベルト
64 メンテナンス装置
66 キャップ部材(キャップ)
68 ワイピング部材(清掃部材)
88 隔壁
89 隔壁
90 隔壁
92 支軸(ダミージェット受け手段)
94 ダミージェット受け板(ダミージェット受け手段)
96 吸収部材
98 帯電部材
142 ダミージェット受け板(ダミージェット受け手段)
144 電極(検出装置)
160 単位記録ヘッド(記録ヘッド)
162 搬送ベルト(搬送手段)
164 メンテナンス装置
166 隔壁

Claims (13)

  1. 記録媒体幅の吐出領域を持ち、記録媒体に対してインク滴を吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドのインク滴吐出面と対向する位置に設置され、前記記録ヘッドのメンテナンスを行うキャップと、
    前記記録ヘッドと前記キャップの間へ該キャップの移動を許容する空間を持つように配置され、前記記録媒体を前記記録ヘッドの吐出領域へ搬送する搬送手段と、
    を有し、
    メンテナンス時に、前記記録ヘッドと前記搬送手段の間に位置し、前記搬送手段へのインクの飛び散りを防止する隔壁を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. メンテナンス時とは、インク滴吐出面をワイピングする時、前記記録ヘッドから前記キャップを外した時、又はダミージェットの時であり、前記隔壁は前記記録ヘッドと前記キャップの間を移動可能であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記隔壁は、前記キャップと前記記録ヘッドを囲う構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記隔壁は、互いに対面し、前記キャップと前記記録ヘッドとに渡る大きさの二枚の板部で形成され、前記搬送手段と前記キャップ及び前記記録ヘッドの間に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記隔壁は、前記キャップと前記記録ヘッドを囲む平面視にてコ字状の板部で形成され、前記記録ヘッドのインクの吐出面をワイピングする清掃部材が前記隔壁の開口部から進入することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記清掃部材のワイピングの方向は、前記隔壁の板部に向かうことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記隔壁に、帯電部材を設置したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録ヘッドと前記キャップの間には、前記記録ヘッドが移動する時に退避し、ダミージェット時に前記記録ヘッドから吐出されるインク滴を受けるダミージェット受け手段が配置されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記ダミージェット受け手段は、インクジェット記録装置に掛け渡された支軸と、一端が前記支軸に支持されたダミージェット受け板と、で構成されており、前記ダミージェット受け板が前記支軸を中心として前記キャップ側に回動することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記ダミージェット受け手段は、メンテナンス時に回動して、前記隔壁の一部を構成することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記ダミージェット受け手段には、吸収部材が設けられたことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記ダミージェット受け手段には、前記記録ヘッドから吐出されるインク滴の着弾状態を検出する検出装置が設けられたことを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記検出装置は、前記記録ヘッドのノズルと同数又はそれより多い数の電極と、該電極に通電し、前記記録ヘッドのノズルから吐出されたインク滴の着弾の有無を判定する判定手段と、から構成されたことを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
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