JP2008168529A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置全体の大型化を抑制できると共に、搬送装置の形状に関係なく払拭時には液体噴射ヘッドのノズル形成面全体を確実に払拭することができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクジェット式プリンタは、ノズル形成面38に形成されたノズル開口37からインクを噴射する記録ヘッド13と、用紙を記録ヘッド13のノズル形成面38に対向する対向位置に向けて搬送する搬送ベルト64と、記録ヘッド13のノズル形成面38を払拭する払拭部材50を有する払拭装置22と、記録ヘッド13及び搬送ベルト64のうち少なくとも一方を互いに接近及び離間する所定方向に相対移動させる相対移動装置とを備える。そして、その所定方向において払拭部材50は搬送ベルト64から見て記録ヘッド13側に配置されている。
【選択図】図11

Description

本発明は、インクジェット式プリンタなどの液体噴射装置に関する。
従来、ターゲットとしての用紙に対する印刷を高速に行うための液体噴射装置として、例えば特許文献1に記載のインクジェット式プリンタ(以下、「従来プリンタ」という。)が提案されている。この従来プリンタは、図12に示すように、用紙100の搬送方向(X方向)と直交する方向において液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド101が用紙100の幅方向(Y方向)の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるフルラインタイプのプリンタであり、記録ヘッド101の下方には用紙100を搬送するための搬送装置102が設けられている。
この従来プリンタにおける記録ヘッド101は、用紙100に液体としてのインクを噴射可能な複数の単位ヘッド部103を備えた構成とされている。すなわち、記録ヘッド101は、X方向前側においてY方向に沿って等間隔に配置された複数の単位ヘッド部103を有する前側単位ヘッド組と、X方向後側においてY方向に沿って等間隔に配置された複数の単位ヘッド部103を有する後側単位ヘッド組とから構成されている。搬送装置102は、図12においてY方向に延びる駆動軸104を備え、該駆動軸104は、駆動モータ105から付与された駆動力によって回転するようになっている。また、搬送装置102には、駆動軸104のX方向側に配置された第1従動軸106Aと、駆動軸104の反X方向側に配置された第2従動軸106Bとが設けられている。そして、駆動軸104と第1従動軸106Aとの間及び駆動軸104と第2従動軸106Bとの間には、無端状をなす複数の搬送ベルト107がY方向において隣り合う単位ヘッド部103の間に配置されるように所定間隔をおいて離間して掛装されている。
また、上記従来プリンタには、図13に示すように、各単位ヘッド部103のメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット108が各搬送ベルト107の下方に設けられている。このメンテナンスユニット108には、各単位ヘッド部103に個別対応する払拭部材109が複数設けられている。そして、各単位ヘッド部103のノズル形成面110を払拭する場合には、各払拭部材109がY方向において隣り合う搬送ベルト107間を各単位ヘッド部103のノズル形成面110に向けて上昇するようになっている。そして、該各払拭部材109の上端側部位を各単位ヘッド部103のノズル形成面110にそれぞれ当接させた状態で各払拭部材109をX方向に沿ってそれぞれ摺動させることにより、各単位ヘッド部103のノズル形成面110が各払拭部材109によってそれぞれ払拭されるようになっていた。
ここで、各払拭部材109のY方向における幅が各単位ヘッド部103のY方向における幅よりも狭かった場合、各単位ヘッド部103のノズル形成面110のうち、払拭部材109に当接する払拭領域ではインクが払拭される一方、払拭部材109にて払拭不能な非払拭領域ではインクの払拭がされない。しかも、ノズル形成面110の非払拭領域には、払拭部材109によるノズル形成面110の払拭時に該ノズル形成面110の払拭領域から払拭されたインクの一部が払拭部材109のY方向における両端部から非払拭領域側に移動してしまうことがある。その結果、各単位ヘッド部103のノズル形成面110の非払拭領域には、ノズル形成面110から払拭部材109によって払拭しきれなかったインクが溜まってしまい、このインクが印刷中の用紙Pに付着してしまうおそれがあった。
しかし、メンテナンスユニット108には、各搬送ベルト107のY方向における幅がY方向において隣り合う単位ヘッド部103同士の間の間隔よりも狭いため、Y方向における幅が単位ヘッド部103のY方向における幅広の払拭部材109を設けることが可能になる。そして、このような払拭部材109を設けた場合には、単位ヘッド部103のノズル形成面110の払拭時に各払拭部材109によって各単位ヘッド部103の全体を払拭できるようになっている。したがって、用紙100への印刷時にノズル形成面110から払拭しきれなかったインクが用紙100に付着してしまうような印刷不良の発生が抑制されるようになっていた。
特開2005−67127号公報
ところで、単位ヘッド部103のY方向における幅よりも幅広の払拭部材109をY方向において隣り合う搬送ベルト107の間で昇降移動させるためには、各搬送ベルト107を、それぞれのY方向における幅がY方向において隣り合う単位ヘッド部103同士の間隔よりも狭くなるように形成する必要がある。しかしながら、各搬送ベルト107のY方向における幅を狭くしてしまった場合には、このような搬送ベルト107を備えた搬送装置102による用紙100の搬送能力が低下してしまうおそれがあった。
そこで、搬送装置102による用紙100の搬送能力の低下を抑制する方法としては、3組以上(例えば4組)の単位ヘッド組をX方向に配置し、各単位ヘッド組においては、Y方向において隣り合う単位ヘッド部103同士の間隔を図12に示す単位ヘッド部103同士の間隔よりも広くする。そして、各搬送ベルト107のY方向における幅が図12に示す搬送ベルト107のY方向における幅よりも幅広になるように搬送装置102を構成する方法が考えられる。ところが、この場合、記録ヘッド101がX方向において大型化してしまう結果、プリンタ全体が大型化してしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、装置全体の大型化を抑制できると共に、搬送装置の形状に関係なく払拭時には液体噴射ヘッドのノズル形成面全体を確実に払拭することができる液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、ノズル形成面に形成されたノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッドと、ターゲットを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対向する対向位置に向けて該対向位置の側方から前記ノズル形成面に沿って搬送する搬送装置と、前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に摺接することにより該ノズル形成面を払拭する払拭部材を有する払拭装置と、前記液体噴射ヘッド及び前記搬送装置のうち少なくとも一方を前記液体噴射ヘッドのノズル形成面と前記搬送装置における前記対向位置での前記ノズル形成面に対する対向部位とが互いに対向した状態を維持しつつ接近及び離間する所定方向に相対移動させる相対移動装置とを備え、前記払拭部材は、前記所定方向において前記搬送装置から見た場合に前記液体噴射ヘッド側となる位置に配置されている。
この発明によれば、払拭部材は、液体噴射ヘッド及び搬送装置のうち少なくとも一方が相対移動装置の駆動によって互いに接近及び離間する所定方向において、搬送装置から見た場合には液体噴射ヘッド側となる位置に配置されている。そのため、払拭部材は、その形状や大きさ及び移動態様などが、払拭部材における非払拭時の位置が搬送装置から見て液体噴射ヘッドとは反対側に設定されていた従来技術の場合とは異なり、搬送装置を通過する必要がないので搬送装置によって制約を受けることはない。したがって、液体噴射ヘッドの大型化を抑制できると共に、液体噴射ヘッドのノズル形成面を払拭する際には、そのノズル形成面の払拭に適した形状や大きさ及び移動態様の払拭部材によってノズル形成面全体を確実に払拭することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、ノズル開口が形成されたノズル形成面を各別に有する複数の単位ヘッド部を備えた構成とされ、該各単位ヘッド部が前記ターゲットの搬送方向と交差する方向において該ターゲットの液体噴射領域全体に対して液体を噴射可能となるようにそれぞれ配置されており、前記払拭装置には、前記各単位ヘッド部に個別に対応するように前記払拭部材が複数設けられている。
この発明によれば、液体噴射ヘッドを構成する各単位ヘッド部のノズル形成面を、該各単位ヘッド部に個別対応する払拭部材によって確実に払拭することが可能になる。
本発明の液体噴射装置において、前記払拭装置には、前記各払拭部材を該各払拭部材が各々対応する単位ヘッド部のノズル形成面に摺接可能な摺接位置と該ノズル形成面に摺接不能な退避位置との二位置間で変位させる変位装置が、前記払拭部材毎に設けられている。
この発明によれば、変位装置によって各払拭部材を摺接位置と退避位置との二位置間で各別に変位させることにより、払拭時においてノズル形成面の払拭を行う単位ヘッド部を選択することが可能になる。
本発明の液体噴射装置において、前記払拭装置には、前記各払拭部材を前記各単位ヘッド部と個別に対応させた位置で支持する支持部材が前記ノズル形成面の払拭方向に沿って移動可能に設けられている。
この発明によれば、各払拭部材を支持する支持部材を払拭方向に移動させれば、複数ある単位ヘッド部の各ノズル形成面を各単位ヘッド部と個別に対応する各払拭部材により一斉に払拭することができる。
本発明の液体噴射装置において、前記搬送装置は、前記ターゲットを載置可能な搬送面を有する複数の搬送ベルトを備えた構成とされ、該各搬送ベルトが前記ターゲットの搬送方向と交差する方向において隣り合う搬送ベルト同士の間に前記各単位ヘッド部と対応する所定間隔をおいて離間するようにそれぞれ配設されており、前記各搬送ベルトにおける前記搬送面により前記搬送装置における前記ノズル形成面に対する対向部位が構成されている。
この発明によれば、搬送装置がターゲットを載置可能な搬送面を有する複数の搬送ベルトを備えた構成の場合にも、そうした各搬送ベルトの間を通過させて払拭部材を液体噴射ヘッドのノズル形成面に接触させるようにした従来技術の場合とは異なり、各搬送ベルトの間隔による制約を受けることがないので、払拭部材の設計自由度が一段と向上する。
本発明の液体噴射装置において、前記払拭装置には、前記払拭部材による前記液体噴射ヘッドのノズル形成面の払拭時に該ノズル形成面から払拭された液体を収容するための液体収容用凹部が前記払拭部材の基端部近傍に設けられている。
この発明によれば、液体噴射ヘッドのノズル形成面の払拭時に該ノズル形成面から払拭された液体は、払拭装置に設けられた液体収容用凹部内に収容されることになる。そのため、ノズル形成面から払拭された液体が搬送装置に向けて流下することが抑制される。
本発明の液体噴射装置において、前記液体収容用凹部内には、前記液体を吸収する液体吸収体が収容されている。
この発明によれば、液体収容用凹部内に収容された液体は、液体吸収体に吸収される。そのため、液体収容用凹部が傾いたような場合にも、その液体収容用凹部内の液体吸収体に吸収されている液体の搬送装置への流下が良好に抑制される。
以下、本発明を、インクジェット式プリンタに具体化した一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1(a)(b)に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ11は、略箱状をなす本体フレーム12(図1にて二点鎖線で示す。)を備えると共に、該本体フレーム12内の上側(Z方向側)には、ターゲットとしての用紙Pに液体としてのインクを噴射する液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド13が配設されている。この記録ヘッド13は、用紙Pの搬送方向(X方向)と略直交(交差)する用紙Pの幅方向(図1(a)(b)では紙面と直交する方向であって、図3(a)に示すY方向)の長さに対応した全体形状をなす、いわゆるフルラインタイプの記録ヘッドである。この記録ヘッド13には、それぞれ異なる色のインクを貯留する複数のインクカートリッジ(図示略)が図示しない供給チューブなどを介して接続されている。そして、印刷中、各インクカートリッジに貯留されたインクは、所定圧にそれぞれ調整された状態で記録ヘッド13に各別に供給されるようになっている。
本体フレーム12内において、記録ヘッド13の下方(反Z方向)には、記録ヘッド13の直下位置(対向位置)に向けて反X方向(対向位置の側方)から用紙Pを搬送する搬送装置14が設けられている。また、この搬送装置14の反X方向側(図1では右側)には、印刷前の用紙Pを積層状態で収容する給紙トレイ15Aを有する給紙機構15が配設されている。一方、搬送装置14のX方向側(図1では左側)には、印刷済みの用紙Pを収容する排紙トレイ16Aを有する排紙機構16が配設されている。さらに、搬送装置14の下方(反Z方向)には、記録ヘッド13をクリーニングするためのクリーニング装置17が設けられている。
搬送装置14の上方(Z方向)には、図2(a)に示すように、四角枠状をなす支持枠20が設けられ、該支持枠20は、図示しないブラケットを介して本体フレーム12に支持固定されている。また、支持枠20の内側には、図1(a)(b)に示すように、記録ヘッド13を支持する平面視略矩形板状のベース部材21(図3(a)参照)がZ方向及び反Z方向への移動が可能な状態で設けられている。さらに、支持枠20の下側(反Z方向側)には、支持枠20の下面に設けられた断面略L字状の支持部材20aにより、払拭装置22がY方向及び反Y方向(即ち、図1(a)(b)において紙面と直交する方向)への移動が可能な状態で支持されている。
支持枠20上の四隅には、Z方向に延びるロッド部材23がそれぞれ立設されている。また、支持枠20の四辺を構成する各枠部のうち反X方向側(図2(a)では右側)でY方向に沿う枠部20bには、その枠部20bに沿うように(即ち、用紙Pの幅方向となるY方向に向けて延びるように)第1回転シャフト24が図示しない支持部を介して回転可能な状態で支持されている。この第1回転シャフト24の両端部には、かさ歯車25がそれぞれ設けられている。また、支持枠20において第1回転シャフト24を支持した枠部20bには、図2(a)に破線で示すように、第1駆動モータ26が取着され、この第1駆動モータ26の回転が図示しない回転伝達機構を介して伝達されることにより第1回転シャフト24は回転するようになっている。
支持枠20の各枠部において用紙Pの搬送方向となるX方向に沿う両枠部20c,20d上には、図2(b)に示すように、X方向に沿って延びる第2回転シャフト27がそれぞれ設けられている。支持枠20上の四隅となる両枠部20c,20dの各端部には軸受け機能を有する支持部28がそれぞれ設けられており、各第2回転シャフト27は、それら各支持部28を介して支持枠20上に回転可能な状態で支持されている。また、各第2回転シャフト27の反X方向側の端部には、第1回転シャフト24のかさ歯車25と噛合するかさ歯車29がそれぞれ設けられている。そして、各第2回転シャフト27は、第1駆動モータ26の回転に基づき第1回転シャフト24が回転した場合に、両かさ歯車25,29を介して伝達される駆動力に基づいてそれぞれ回転するようになっている。さらに、各第2回転シャフト27においてロッド部材23とX方向において対応する各部位には、外歯型の第1ピニオン30がそれぞれ設けられている。
また、支持枠20におけるX方向に沿う両枠部20c,20dのうちY方向側(図2(a)では上側)に位置する枠部20cには、図2(a)(c)に示すように、回転軸31aが支持枠20よりも下方(反Z方向)に向けて延びる第2駆動モータ31が設けられている。さらに、支持枠20における反Z方向側には、X方向に延びる第3回転シャフト32が支持枠20から垂下形成された支持部33を介して回転可能な状態で支持されており、該第3回転シャフト32には、第2駆動モータ31の回転軸31aに設けられたウォーム34に噛合するウォームホイール35が設けられている。また、第3回転シャフト32の反X方向側の端部には、外歯型の第2ピニオン36が設けられている。そして、第3回転シャフト32は、ウォーム34とウォームホイール35とが噛合していることにより、第2駆動モータ31の回転に基づき回転するようになっている。なお、図2(c)においては、明細書の説明理解の便宜上、第2回転シャフト27等の記載を省略している。
次に、記録ヘッド13について図1及び図3に基づき以下説明する。
図1(a)(b)及び図3(a)に示すように、記録ヘッド13は、複数のノズル開口37が形成されたノズル形成面38を各別に有する複数(本実施形態では14個)の単位ヘッド部39を備えており、該各単位ヘッド部39がベース部材21に対して移動不能に支持されている。これら各単位ヘッド部39の下面にて構成される矩形状のノズル形成面38には、用紙Pの幅方向となるY方向に延びる複数(本実施形態では4つ)のノズル列が用紙Pの搬送方向となるX方向に所定間隔をおくようにしてそれぞれ形成されている。また、各単位ヘッド部39は、図3(a)に示すように、それら全ての単位ヘッド部39がY方向に沿った複数のヘッド列(本実施形態では4列)を形成するようにそれぞれ配置されている。
具体的には、X方向における前側(図3(a)では左側)の2つのヘッド列は、ヘッド列毎にY方向に沿って複数(本実施形態では4つ)の単位ヘッド部39が所定間隔をおいて離間するように配置されている。また、X方向における後側(図3(b)では右側)の2つのヘッド列は、ヘッド列毎にY方向に沿って複数(本実施形態では3つ)の単位ヘッド部39が所定間隔をおいて離間するように配置されている。そして、X方向における後側の2つのヘッド列を構成する各単位ヘッド部39は、X方向における前側の2つのヘッド列を構成する各単位ヘッド部39がY方向で隣り合う単位ヘッド部39同士の間に形成している所定間隔を埋めるようにそれぞれ配置されている。なお、上記所定間隔は、単位ヘッド部39におけるノズル形成面38のY方向における幅よりも短くなるように設定されている。
そのため、本実施形態の記録ヘッド13にて該記録ヘッド13の直下位置まで搬送された用紙Pに印刷を実行する場合において、X方向における後側の2つのヘッド列を構成する各単位ヘッド部39がインクを噴射できない位置には、X方向における前側の2つのヘッド列を構成する各単位ヘッド部39がインクを噴射するようになっている。したがって、本実施形態の記録ヘッド13は、該記録ヘッド13を構成する各単位ヘッド部39により、用紙Pの幅方向(Y方向)において該用紙Pのインク噴射領域(液体噴射領域)全体に対してインクを噴射可能となるように構成されている。
また、ベース部材21におけるX方向の両側縁には、それぞれ側板21aがベース部材21のZ方向側の面(表面)に裏面側の一部を当接させた状態で固定されている。そして、これら両側板21aにおいて、上記支持枠20に設けられた各ロッド部材23に対応する各位置には、図3(a)(b)に示すように、ボス部40がそれぞれ形成され、各ボス部40には、ロッド部材23をZ方向に挿通可能な貫通孔40aがそれぞれ貫通形成されている。また、各ボス部40の外周面には、第2回転シャフト27に固定された第1ピニオン30と噛合可能なラック状のラック部40b(図3(b)参照)が形成されている。そのため、第1回転シャフト24の回転に基づき各第2回転シャフト27が回転した場合には、該各第2回転シャフト27の各第1ピニオン30と各ボス部40のラック部40bとが噛合することにより、図1(a)(b)に示すように、ベース部材21(記録ヘッド13)がZ方向や反Z方向に移動するようになっている。
したがって、本実施形態では、第1駆動モータ26、第1回転シャフト24、各かさ歯車25,29、各第2回転シャフト27、該各第2回転シャフト27の第1ピニオン30及び各ボス部40のラック部40bにより、記録ヘッド13を搬送装置14に対して接近及び離間させる所定方向(Z方向)に相対移動させる相対移動装置が構成されている。なお、図3(a)に示すように、ベース部材21において、上記支持枠20に設けられた第2駆動モータ31に対応する位置には、該第2駆動モータ31とベース部材21との接触を回避するための切欠部41が形成されている。
次に、払拭装置22について図4〜図8に基づき以下説明する。
図4に示すように、払拭装置22には、略矩形板状をなす支持部材42が設けられている。この支持部材42には、記録ヘッド13を構成する各単位ヘッド部39に個別に対応する矩形状の挿通孔43が複数(本実施形態では14個)貫通形成されている。これら各挿通孔43は、それぞれのX方向における幅及びY方向における幅が対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38のX方向における幅及びY方向における幅よりも広くなるように形成されている。そのため、用紙Pに対する印刷時などに記録ヘッド13がZ方向において搬送装置14に接近するように移動する場合には、各単位ヘッド部39が個別に対応する挿通孔43内に挿通されるようになっている。その一方、記録ヘッド13が搬送装置14からZ方向において最も離間した場合、各単位ヘッド部39のノズル形成面38は、図1(b)に示すように、支持部材42のZ方向における面(上面)よりも僅かにZ方向側に位置するようになっている。
また、支持部材42上には、上述した第3回転シャフト32の第2ピニオン36(図4では一点鎖線で示す。)に噛合するラック44がY方向に沿うように設けられている。そして、第2駆動モータ31が回転した場合には、該第2駆動モータ31の回転態様に応じて、図4及び図5に示すように、支持部材42がY方向及び反Y方向に移動するようになっている。なお、図5に示すように、各単位ヘッド部39のノズル形成面38の払拭時に支持部材42がY方向に移動した場合、各挿通孔43に個別対応する各単位ヘッド部39(ノズル形成面38)のY方向側の端部は、各挿通孔43の反Y方向の端部よりも僅かに反Y方向側に位置するようになっている。
また、図6に示すように、支持部材42には、単位ヘッド部39のノズル形成面38を払拭する払拭機構45が単位ヘッド部39毎に各別に設けられている。これら各払拭機構45は、各々が対応する挿通孔43の反Y方向側の縁部近傍にそれぞれ配置されている。
各払拭機構45は、X方向に延びる軸部材46をそれぞれ備え、該各軸部材46は、対応する挿通孔43の反Y方向側の縁部から僅かにY方向側となる位置で挿通孔43の僅か上方域をX方向に横切って延びるように、図示しない支持部材を介して支持部材42上にそれぞれ回動不能に支持されている。また、各払拭機構45には、軸部材46の両端部を除く略全体を挿通した状態で、該軸部材46を中心に回転自在に構成された略筒状の回転部材47がそれぞれ設けられている。
これら各回転部材47において軸部材46よりもY方向側(即ち、挿通孔43の中央側)となる外周部位には、液体収容用凹部としての凹溝48がX方向に延びるようにそれぞれ形成されている。そして、各凹溝48内には、図7(a)(b)に示すように、液体吸収体としてのインク吸収体49(例えば、多孔質材料からなる吸収体)がそれぞれ収容されている。
また、各回転部材47には、各単位ヘッド部39におけるノズル形成面38のX方向の長さよりも長く形成された平板状をなす合成樹脂製の払拭部材50がインク吸収体49を収容した凹溝48よりも反Y方向側にそれぞれ配設されている。そして、払拭部材50がZ方向に沿う起立状態となった場合には、その先端側部位が単位ヘッド部39のノズル形成面38に摺接(当接)した状態で支持部材42がY方向に移動することにより、各単位ヘッド部39のノズル形成面38全体が各々対応する払拭部材50によってそれぞれ払拭されるようになっている。また、上述したように、各払拭部材50の基端部近傍に各凹溝48が形成されているため、各単位ヘッド部39のノズル形成面38の払拭時に該各ノズル形成面38から払拭されたインクなどが各凹溝48内のインク吸収体49に吸収されるようになっている。
また、各回転部材47の反X方向側の端部には、図6及び図7(a)に示すように、払拭部材50が起立状態となっている場合に、支持部材42の上面に対して約65度だけ斜め上方(図7(a)では右斜め上方)に延びた姿勢となる第1突出部51がそれぞれ突出形成されている。これら各第1突出部51は、払拭部材50が起立状態となっている場合に、頂面を円弧面状に形成された先端部(上端部)が払拭部材50の先端(上端)よりも上方(Z方向)に位置する長さに形成されている。そして、記録ヘッド13が下方(反Z方向)に向けて移動することにより上方から接近してきた場合には、その記録ヘッド13のベース部材21に先端部の頂面が当接するようにそれぞれ構成されており、各第1突出部51がベース部材21によって下方に押し込められることにより、起立状態にあった各払拭部材50が軸部材46を中心に回動するようになっている。また、第1突出部51には、軸部材46に巻着された捻りばね52の先端が係着されており、この捻りばね52は第1突出部51との係着によって回転部材47を常には払拭部材50が図7(a)に示す起立状態となるように同図における反A方向にそれぞれ付勢している。
その一方、各回転部材47のX方向側の端部には、図6及び図8(a)(b)に示すように、払拭部材50が起立状態となっている場合に、支持部材42の上面に対して第1突出部51とは反対側の斜め上方(図7(a)では左斜め上方、図8(a)では右斜め上方)に延びた姿勢となる第2突出部53がそれぞれ突出形成されている。すなわち、第2突出部53は、支持部材42の上面に対して第1突出部51よりも反A方向に更に約65度だけ変位した角度位置に設けられている。そして、これら各第2突出部53は、払拭部材50が起立状態となっている場合、導電性部材54(例えば鉄板)を取着した先端部が払拭部材50の先端(上端)よりも上方(Z方向)であって且つ第1突出部51の先端よりは下方に位置する長さに形成されている。
そして、記録ヘッド13が図7(a)に示す位置から下方(反Z方向)に向けて移動した場合には、記録ヘッド13のベース部材21が各回転部材47の第1突出部51を下方に押し込めるため、各回転部材47及び各払拭部材50は、各捻りばね52の付勢力に抗して図7(a)に示すA方向に回転し、図7(b)に示す状態になる。この場合において、各回転部材47の第2突出部53に設けられた導電性部材54は、図8(b)に示すように、支持部材42上に設けられた電磁石55にそれぞれ接触するようになっている。
そして、その状態から電磁石55に電流が供給されることなく記録ヘッド13がZ方向へ移動した場合、各回転部材47の第1突出部51には、該各第1突出部51を反Z方向に押し込める力が解消される。そのため、各回転部材47及び各払拭部材50は、各捻りばね52が各第1突出部51に付与する付勢力によって反A方向にそれぞれ回転し、図7(a)に示す状態になる。したがって、本実施形態では、記録ヘッド13のベース部材21、各回転部材47の第1突出部51及び各捻りばね52により、払拭部材50の位置を変位させる変位装置が構成されている。
一方、図示しない制御装置からの制御信号に基づき電磁石55に電流が供給された状態で記録ヘッド13がZ方向へ移動した場合、各電磁石55と該各電磁石55に個別対応する各第2突出部53に設けられた導電性部材54との間には、電磁力が働く。そのため、記録ヘッド13がZ方向へ移動して各回転部材47の第1突出部51を反Z方向に押し込める力が解消されても、各回転部材47及び各払拭部材50は、各捻りばね52が各第1突出部51に付与する付勢力に抗して、図7(b)に示す状態がそれぞれ維持される。すなわち、ベース部材21と第1突出部51との当接状態が解消された場合においても、払拭部材50の非起立状態(即ち、単位ヘッド部39のノズル形成面38と当接不能な状態)が維持される。
次に、搬送装置14について図1及び図9に基づき以下説明する。
図9に示すように、搬送装置14には、Y方向に延びる駆動軸60と、該駆動軸60に駆動力を付与するための駆動モータ61とが設けられ、駆動軸60は、駆動モータ61から付与された駆動力によって回転するようになっている。駆動軸60のX方向側には、Y方向に向けて延びる第1従動軸62が各単位ヘッド部39のうち最もX方向側に位置する単位ヘッド部39よりもX方向側に配設されている。また、駆動軸60の反X方向側には、Y方向に向けて延びる第2従動軸63が各単位ヘッド部39のうち最も反X方向側に位置する単位ヘッド部39よりも反X方向側に配設されている。なお、各従動軸62,63は、図1(a)に示すように、Z方向において駆動軸60と同一位置にそれぞれ配置されている。
駆動軸60と第1従動軸62との間には、図9に示すように、無端状をなす複数の搬送ベルト64が、Y方向において隣り合う単位ヘッド部39の間に位置するように、一定間隔をおいて離間するようにそれぞれ掛装されている。同様に、駆動軸60と第2従動軸63との間には、無端状をなす複数の搬送ベルト64が、Y方向において隣り合う単位ヘッド部39の間に位置するように、一定間隔をおいて離間するようにそれぞれ掛装されている。そして、各搬送ベルト64において用紙Pを載置可能な搬送面65は、各単位ヘッド部39のノズル形成面38に対向する位置において、該各ノズル形成面38と略平行となる。すなわち、搬送ベルト64においては、用紙Pを載置可能な搬送面65が記録ヘッド13のノズル形成面38に対する対向部位となる。
次に、クリーニング装置17について図1及び図10に基づき以下説明する。
図1(a)に示すように、クリーニング装置17は、搬送装置14よりも下方(反Z方向)に配置され、各単位ヘッド部39のノズル形成面38に形成された各ノズル開口37を取り囲んだ状態で単位ヘッド部39に当接可能に構成されたキャップ部材66が単位ヘッド部39毎に設けられている。そして、各キャップ部材66は、図10に示すように、昇降装置67の駆動により、Y方向において隣り合う搬送ベルト64同士の間を通って昇降移動するようになっている。
すなわち、クリーニング装置17は、図1(a),図7(b)及び図10に示すように、記録ヘッド13がベース部材21の下方への移動に伴い支持部材42の各挿通孔43に各単位ヘッド部39を挿通させた状態において、各キャップ部材66が各々対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38に当接する。そして、その状態において、図示しない吸引ポンプの駆動に基づきキャップ部材66内に負圧を発生させることにより、記録ヘッド13における各単位ヘッド部39のノズル開口37から増粘したインクや気泡などを強制的に吸引して除去するクリーニングを実行するようになっている。なお、本実施形態のクリーニング装置17には、単位ヘッド部39毎に個別に対応したキャップ部材66が設けられている。そのため、この記録ヘッド13のクリーニングは、クリーニングの必要のある単位ヘッド部39に対して選択的に実行することが可能である。
次に、記録ヘッド13のクリーニング終了後に、該記録ヘッド13を構成する各単位ヘッド部39のノズル形成面38を払拭する場合の作用について図11に基づき以下説明する。
さて、記録ヘッド13のクリーニングが終了すると、クリーニング時には図10に示すように各単位ヘッド部39に当接していた各キャップ部材66が昇降装置67の駆動により下方(反Z方向)に移動することにより、各単位ヘッド部39と各キャップ部材66とが非当接状態になる。そして、各キャップ部材66が搬送装置14の下方位置まで移動すると、昇降装置67の駆動が停止する。
また、図1(b)及び図7(a)に示すように、ベース部材21が第1駆動モータ26の駆動に基づきZ方向(上方)へ移動し、記録ヘッド13は各単位ヘッド部39が対応する挿通孔43から上方へ抜け出す。そして、記録ヘッド13は各単位ヘッド部39のノズル形成面38が支持部材42の上面よりも僅かに上方となる位置まで移動する。すなわち、起立状態にある払拭部材50が十分な払拭力をもって単位ヘッド部39のノズル形成面38と摺接可能な位置まで記録ヘッド13が移動する。そして、その状態において、各単位ヘッド部39のノズル形成面38に付着しているインクなどを払拭する払拭工程が実行される。なお、この際、各単位ヘッド部39のうちクリーニングが実行されなかった単位ヘッド部39に対応する払拭機構45については、ベース部材21が上方への移動を開始する前に、図示しない制御装置からの制御信号に基づき、その電磁石55に電流が供給される。
すると、支持部材42に設けられた各払拭機構45のうち、電磁石55に電流が供給されていない払拭機構45においては、回転部材47及び払拭部材50が各捻りばね52による各第1突出部51への付勢力によって反A方向にそれぞれ回転し、払拭部材50がZ方向に延びた起立状態となる(図7(a)参照)。すなわち、払拭部材50が、該払拭部材50に個別対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38に摺接可能な摺接位置に変位する。
その一方で、各払拭機構45のうち、電磁石55に電流が供給されている払拭機構45については、記録ヘッド13がベース部材21と共にZ方向へ移動しても、電磁石55と該電磁石55に当接する導電性部材54との間に電磁力が働くことにより、その回転部材47及び払拭部材50の反A方向への変位が規制される。すなわち、この場合、払拭部材50は、該払拭部材50に個別対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38に摺接不能な退避位置に配置される。
そして、この状態で第2駆動モータ31が回転すると、支持部材42が図4に示す位置からY方向に移動し始める。すると、摺接位置に配置された払拭部材50は、図11に示すように、該払拭部材50(払拭機構45)に個別対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38全体の払拭を実行する。一方、退避位置に配置された払拭部材50(払拭機構45)に個別対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38は、払拭されない。
そして、支持部材42が図5に示す位置まで移動すると、払拭装置22は、摺接位置に配置された払拭部材50が、個別対応する単位ヘッド部39のノズル形成面38を反Y方向側の端部からY方向側の端部まで摺動して払拭したことになるため、第2駆動モータ31が一旦停止する。その結果、払拭すべきノズル形成面38を有する単位ヘッド部39においては、そのノズル形成面38全体が払拭部材50によって確実に払拭されたことになる。なお、払拭部材50によってノズル形成面38から払拭されたインクは、払拭機構45の凹溝48内に収容されたインク吸収体49に吸収される。
そして、次には記録ヘッド13がベース部材21と共に更に上方へ移動し、全ての単位ヘッド部39のノズル形成面38を、起立状態にある(即ち、摺接位置に位置する)払拭部材50の上端部(Z側端部)よりも上方に配置させる。その後、第2駆動モータ31が逆方向に回転すると、図5に示す位置から支持部材42が反Y方向に移動し、該支持部材42が図4に示す位置まで移動すると、第2駆動モータ31の回転が停止する。そして、この支持部材42の図5に示す位置から図4に示す位置までの反Y方向の移動時には、単位ヘッド部39のノズル形成面38と該単位ヘッド部39に個別対応する払拭部材50とが摺接することはないため、各単位ヘッド部39のノズル形成面38が不必要に払拭されることもない。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)各払拭部材50を搭載した支持部材42は、第1駆動モータ26の回転によってZ方向(所定方向)に記録ヘッド(液体噴射ヘッド)13が移動した場合におけるノズル形成面38と搬送面65との間となる位置に配置されている。換言すると、各払拭部材50は上下方向において搬送ベルト64から見た場合に記録ヘッド13側となる位置に配置されている。そのため、払拭部材の形状や大きさ及び移動態様などに関しては、従来技術の場合とは異なり、搬送装置14によって制約を受けることはない。したがって、記録ヘッド13において用紙(ターゲット)Pに対する液体噴射時に該用紙Pと対向するノズル形成面38の全体を該ノズル形成面38の払拭に適した形状や大きさ及び移動態様の払拭部材によって確実に払拭することができる。
(2)支持部材42には、単位ヘッド部39毎に個別に対応した払拭部材50が設けられている。そのため、各単位ヘッド部39のノズル形成面38を、該各単位ヘッド部39に個別対応する払拭部材50によって確実に払拭することができる。
(3)ベース部材21と第1突出部51と捻りばね52とで構成された変位装置により、ノズル形成面38の払拭を行う単位ヘッド部39に対応する払拭部材50を摺接位置に位置させる一方、ノズル形成面38の払拭を行わない単位ヘッド部39に対応する払拭部材50を退避位置に位置させることができる。すなわち、変位装置が各払拭部材50を摺接位置と退避位置との二位置間で各別に変位させることにより、ノズル形成面38の払拭を行う単位ヘッド部39を選択することができる。
(4)各払拭部材50は、ノズル形成面38に沿う方向である払拭方向に沿って移動する支持部材42に設けられている。そのため、全ての払拭部材50を個々別々に移動させるための移動機構を払拭部材毎に設ける場合とは異なり、インクジェット式プリンタ11の小型化に貢献することができる。
(5)各払拭部材50は、Z方向(所定方向)に移動する単位ヘッド部39が各別に挿通される挿通孔43を複数有する支持部材42において各挿通孔43の近傍にそれぞれ配置されている。そのため、各払拭部材50を、該各払拭部材50に個別に対応する単位ヘッド部39の近傍に配置することが可能になるため、ノズル形成面38の払拭時における払拭部材50の移動距離を短縮することができる。すなわち、各単位ヘッド部39のノズル形成面38の払拭にかかる時間を短縮できる。
(6)また、支持部材42には、各払拭部材50の基端部近傍に凹溝(液体収容用凹部)48がそれぞれ形成されている。そのため、単位ヘッド部39のノズル形成面38の払拭時に該ノズル形成面38から払拭されたインク(液体)は、凹溝48内に収容されることになる。したがって、ノズル形成面38から払拭されたインク(「廃インク」ともいう。)が下方(反Z方向)に流下して、搬送装置14における各搬送ベルト64の搬送面65や搬送装置14によって搬送されてきた用紙Pを廃インクで汚してしまうことを抑制できる。
(7)しかも、凹溝(液体収容用凹部)48内に収容されたインク(液体)は、インク吸収体(液体吸収体)49に吸収される。そのため、払拭機構45が図7(b)に示すように傾いた状態になったとしても、ノズル形成面38から払拭されたインクが下方(反Z方向)に流下してしまうことを良好に抑制できる。
(8)各払拭部材50を搭載した支持部材42は、各搬送ベルト64よりも上方に配置されている。そのため、各搬送ベルト64の幅を、Y方向において隣り合う単位ヘッド部39同士の間隔よりも幅狭にする必要もない。したがって、搬送装置14による用紙Pの搬送効率の低下を良好に抑制できる。
なお、上記実施形態を以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、単位ヘッド部39のノズル形成面38の払拭を行った後、支持部材42を図5に示す位置から図4に示す位置に移動させる際において、各単位ヘッド部39を上方(Z方向)に移動させなくてもよい。この場合、摺接位置に位置する払拭部材50に個別対応する単位ヘッド部39は、1回の払拭工程(支持部材42の往復移動)により2回払拭されることになる。
・上記実施形態において、各単位ヘッド部39のノズル形成面38を払拭する場合に、搬送装置14(各搬送ベルト64)が反Z方向に移動する構成であってもよい。この場合、搬送装置14と共に支持部材42も反Z方向に移動するように構成することが望ましい。このように構成しても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・また、各単位ヘッド部39のノズル形成面38を払拭する場合に、ノズル形成面38と搬送面65が離間するように、記録ヘッド13がZ方向に移動すると共に搬送装置14が反Z方向に移動するような構成であってもよい。
・上記実施形態において、各凹溝48内にインク吸収体49を設けない構成であってもよい。このように構成した場合にも、上記(1)〜(6)の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、各払拭機構45には、凹溝48を設けなくてもよい。このように構成した場合にも、上記(1)〜(5)の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、支持部材42に形成される挿通孔43は、各単位ヘッド部39が構成する列毎に対応した形状のものであってもよい。この場合、支持部材42には、Y方向に延びる挿通孔43がX方向に沿って4つ形成されることになる。
・さらに、支持部材42は、単位ヘッド部39毎ではなく上記列毎に払拭機構45を設けた構成であってもよい。この場合、各単位ヘッド部39のノズル形成面38の払拭時における支持部材42のY方向への移動距離は、上記実施形態の場合に比して長くなる。
・上記実施形態において、各払拭機構45は、払拭部材50が変位不能な構成であってもよい。すなわち、各単位ヘッド部39のノズル形成面38を払拭する場合には、全てのノズル形成面38を必ず払拭する構成であってもよい。このように構成しても上記(1)(2)の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、支持部材42は、各単位ヘッド部39のノズル形成面38の非払拭時に記録ヘッド13の側方(例えば反Y方向側)に配置されてもよい。この場合、支持部材42には、挿通孔43を設けなくてもよい。このように構成しても上記(1)の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、各単位ヘッド部39の大きさは、単位ヘッド部39毎に異なってもよい。この場合、Y方向において隣り合う搬送ベルト64同士の間隔は、その間に位置する単位ヘッド部39の大きさや形状に対応した間隔にすることが望ましい。
・上記実施形態では、記録ヘッド13が複数の単位ヘッド部39を備えた構成であったが、記録ヘッド13は、一つのヘッドからなる構成であってもよい。
・上記実施形態において、搬送装置は複数のコロが用紙Pの搬送方向へ所定間隔をおいて並設された構成であってもよい。この場合、各コロの外周面の頂部同士をつなぐように搬送方向に延びる仮想平面が搬送面(対向部位)となる。
・上記実施形態においては、本発明にかかる液体噴射装置をインクジェット式プリンタに適用する場合について説明したが、こうしたプリンタに限らない他の液体噴射装置にも本発明は同様に適用することができる。例えば、ファクシミリや複写機等に用いられる印刷装置や、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ、あるいは面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、さらには精密ピペットとしての試料噴射装置等であってもよい。
(a)(b)は本実施形態におけるインクジェット式プリンタの模式図。 (a)は支持枠の概略平面図、(b)は支持枠の概略側面図、(c)は支持部材を移動させるための機構を示す概略側断面図。 (a)は記録ヘッドの概略平面図、(b)は記録ヘッドを移動させるための機構を示す概略側面図。 支持部材の概略平面図。 支持部材の概略平面図。 支持部材の一部拡大斜視図。 (a)(b)は払拭機構の概略構成を示す模式図。 (a)(b)は第2突出部と電磁石との関係を示す模式図。 搬送装置を示す概略平面図。 クリーニング装置の駆動態様を示す模式図。 単位ヘッド部のノズル形成面を払拭する様子を示す模式図。 従来のインクジェット式プリンタの一部の構成を示す模式図。 図12の13−13線矢視断面図。
符号の説明
11…インクジェット式プリンタ(液体噴射装置)、13…記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、14…搬送装置、21…ベース部材(変位装置)、22…払拭装置、24…第1回転シャフト(相対移動装置)、25,28…かさ歯車(相対移動装置)、26…第1駆動モータ(相対移動装置)、27…第2回転シャフト(相対移動装置)、30…第1ピニオン(相対移動装置)、37…ノズル開口、38…ノズル形成面、39…単位ヘッド部、40b…ラック部(相対移動装置)、42…支持部材、43…挿通孔、48…凹溝(液体収容用凹部)、49…インク吸収体(液体吸収体)、50…払拭部材、51…第1突出部(変位装置)、52…捻りばね(変位装置)、64…搬送ベルト、65…搬送面、P…用紙(ターゲット)。

Claims (7)

  1. ノズル形成面に形成されたノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    ターゲットを前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に対向する対向位置に向けて該対向位置の側方から前記ノズル形成面に沿って搬送する搬送装置と、
    前記液体噴射ヘッドのノズル形成面に摺接することにより該ノズル形成面を払拭する払拭部材を有する払拭装置と、
    前記液体噴射ヘッド及び前記搬送装置のうち少なくとも一方を前記液体噴射ヘッドのノズル形成面と前記搬送装置における前記対向位置での前記ノズル形成面に対する対向部位とが互いに対向した状態を維持しつつ接近及び離間する所定方向に相対移動させる相対移動装置とを備え、
    前記払拭部材は、前記所定方向において前記搬送装置から見た場合に前記液体噴射ヘッド側となる位置に配置されている液体噴射装置。
  2. 前記液体噴射ヘッドは、ノズル開口が形成されたノズル形成面を各別に有する複数の単位ヘッド部を備えた構成とされ、該各単位ヘッド部が前記ターゲットの搬送方向と交差する方向において該ターゲットの液体噴射領域全体に対して液体を噴射可能となるようにそれぞれ配置されており、
    前記払拭装置には、前記各単位ヘッド部に個別に対応するように前記払拭部材が複数設けられている請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記払拭装置には、前記各払拭部材を該各払拭部材が各々対応する単位ヘッド部のノズル形成面に摺接可能な摺接位置と該ノズル形成面に摺接不能な退避位置との二位置間で変位させる変位装置が、前記払拭部材毎に設けられている請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記払拭装置には、前記各払拭部材を前記各単位ヘッド部と個別に対応させた位置で支持する支持部材が前記ノズル形成面の払拭方向に沿って移動可能に設けられている請求項2又は請求項3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記搬送装置は、前記ターゲットを載置可能な搬送面を有する複数の搬送ベルトを備えた構成とされ、該各搬送ベルトが前記ターゲットの搬送方向と交差する方向において隣り合う搬送ベルト同士の間に前記各単位ヘッド部と対応する所定間隔をおいて離間するようにそれぞれ配設されており、前記各搬送ベルトにおける前記搬送面により前記搬送装置における前記ノズル形成面に対する対向部位が構成されている請求項2〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記払拭装置には、前記払拭部材による前記液体噴射ヘッドのノズル形成面の払拭時に該ノズル形成面から払拭された液体を収容するための液体収容用凹部が前記払拭部材の基端部近傍に設けられている請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記液体収容用凹部内には、前記液体を吸収する液体吸収体が収容されている請求項6に記載の液体噴射装置。
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