JP3569342B2 - 内視鏡の先端部 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、先端部本体の内部側の部分を金属で形成して、表面に露出する側の部分をプラスチックで形成した内視鏡の先端部に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡の先端部本体は、機械的強度確保の必要性から内部側の部分は金属で形成され、電気的安全性の必要性から表面側に露出する部分はプラスチックで形成されることが多い。そのような先端部本体は、金属部とプラスチック部とが離脱しないように、両部を確実に連結固定する必要がある。
【0003】
そこで従来は、プラスチック部に形成した突起部を金属部側の凹部に嵌め込んだり(実開昭62−6716号)、プラスチック部に形成した溝にテグスを通したり(実開平4−111301号)、金属部とプラスチック部とを接合してさらにそれを補強するための接合状態補強手段を設けていた(実公平6−49281号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、プラスチック部に形成した突起部を金属部側の凹部に嵌め込む構造は、組み立て易くてしかも嵌め込み部が抜け難いように形成するには部品加工が非常に難しい。
【0005】
また、溝にテグスを通すものは、テグスが切れる可能性があって離脱防止策として充分ではなく、接合状態補強手段を設けたものは、あくまでも接着の補強でしかないので機械的強度が必ずしも充分ではなく、部品数が増えてしまう問題もある。
【0006】
そこで本発明は、先端部本体の金属部とプラスチック部とを簡単な加工と作業で機械的に確実に連結することのできる内視鏡の先端部を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の先端部は、対物光学系等を内蔵して挿入部の先端に連結された先端部本体の内部側の部分を金属で形成すると共に表面に露出する側の部分をプラスチックで形成した内視鏡の先端部において、上記金属部と上記プラスチック部との境界部に開口する貫通孔を上記金属部に穿設すると共に、その貫通孔内に嵌合して貫通孔の他端側に突出する棒状の突起を上記プラスチック部に突設し、上記貫通孔内から突出した上記突起の突端部分を上記貫通孔の直径より太くなるように溶融して上記金属部に密接させたことを特徴とする。
【0008】
なお、上記突起と貫通孔が、上記先端部本体の中心軸からずれた位置に設けられているとよく、上記突起と貫通孔が、各々複数設けられているとよい。
また、上記突起に、内視鏡の内蔵物を挿通するための挿通孔が穿設されていてもよく、上記プラスチック部の後端側外周部が上記金属部の前端側に形成された筒状部内に嵌合するように形成されていて、上記突起が上記プラスチック部の後端外周面より外方に出っ張って形成されていてもよい。
【0009】
【実施例】
図面を参照して実施例を説明する。
図1ないし図4は、本発明の第1の実施例を示しており、図2は、内視鏡の挿入部の先端部分の斜視図、図3はその正面図、図1は側面断面図である。
【0010】
細長い可撓管によって形成された挿入部100の先端には、図示されていない操作部からの遠隔操作によって屈曲自在な湾曲部2が設けられていて、その先端部分に先端部本体1が連結されている。
【0011】
湾曲部2は、多数の節輪3をリベットによって回動自在に連結し、その外周に網状管5を被覆して、さらにゴムチューブ6等によって外装し、その端部を先端部本体1の外周面に緊縛、接合させて構成されている。
【0012】
先端部本体1は、外面に露出しないように内部側に設けられて湾曲部2の先端に連結されたステンレス鋼製の金属ブロック部1aと、金属ブロック部1aの前側に連結、固着されて外表面に露出する電気絶縁性のプラスチックブロック部1bとによって形成されている。
【0013】
本実施例の内視鏡は、管軸の前方を観察するようにしたいわゆる前方視型内視鏡であり、先端部本体1の先端面に観察窓7、照明窓8及び鉗子チャンネル出口孔9が配置されている。
【0014】
50は、例えばポリウレタンゴム等のように導電性がなくて弾力性のある材料によって形成された先端キャップであり、先端部本体1の外周面に、先端部本体1の先端側から被せて取り付けられている。
【0015】
そして、観察窓7の表面に向けて開口する送気送水ノズル11と、被写体に向けて前方に開口するジェット噴射ノズル12とが、先端キャップ50に形成されている。
【0016】
13と14は、送気送水ノズル11に連通するように先端部本体1に形成された送気管路と送水管路、15は、ジェット噴射ノズル12に連通するように先端部本体1に形成された副送水管路であり、挿入部1内に挿通されたチューブ(図示せず)に各々接続されている。
【0017】
図1に示されるように、観察窓7の内側には、対物光学系16が金属製の鏡枠17内に固着されて配置されている。鏡枠17の前半部外周部分には、電気絶縁性のプラスチック材からなる絶縁環21が接合されている。
【0018】
絶縁環21の外周面は、先端部本体1のプラスチックブロック部1bに形成された孔内に嵌合していて、その嵌合部にはシール用のOリング23が装着されている。
【0019】
鏡枠17の後部外周部には、金属製のシールドパイプ25が嵌着、接合されていて、シールドパイプ25内に例えば電荷結合素子(CCD)からなる固体撮像素子26が受像面を前向きにして固定されている。シールドパイプ25の外周面には、金属ブロック部1aとの間の電気絶縁を行うための絶縁テープが巻き付けられている。
【0020】
そして、その前側には、透明なカバーガラス27が密着して配置され、さらにその前面に、ローパスフィルタ28及びYAGレーザ光カットフィルタ29が貼着されている。
【0021】
このような透明部材27,28,29を通って、対物光学系16によって観察光像が固体撮像素子26の受像面に結像する。30は、光路周辺部分の不要光を遮るための遮光用マスクである。
【0022】
シールドパイプ25内には、固体撮像素子26に入出力される信号を処理するための電子部品が配線基板32に取り付けて配置され、信号ケーブル33がそこから後方に引き通されている。
【0023】
なお本発明は、このような固体撮像素子26を用いた電子的像伝送手段に代えて、イメージガイドファイババンドルを用いた光学的像伝送手段を用いた内視鏡に適用してもよく、硬性内視鏡に適用してもよい。
【0024】
図1に示されるように、先端キャップ50の後半部の内周面には、先端部本体1の外周面に周状に凹んで形成された円周溝1cに嵌まり込んで係合する係止用突起51が内方に向けて突設されており、先端キャップ50が先端部本体1に取り付けられた状態での抜け止めになっている。
【0025】
金属ブロック部1aとプラスチックブロック部1bとの連結部は、図1及び両部を分解図示した図4に示されるように、円柱状に形成されたプラスチックブロック部1bの後端部分と、円筒状に形成された金属ブロック部1aの前端部分とが嵌合接続されている。1dはプラスチックブロック部1b側の嵌合部、1eは金属ブロック部1a側の円筒部である。
【0026】
金属ブロック部1aには、信号ケーブル33及び照明用ライトガイドファイババンドルやチューブ類等各種内蔵物を挿通するための孔が軸方向に貫通して穿設されている。
【0027】
そして、それらの孔と平行に、プラスチックブロック部1bと連結するための径の異なる二つの貫通孔(以下、「連結孔」という)41,42が、各々プラスチックブロック部1bとの当接面に一端が開口し他端が後端面に開口するように、後方に向けて真っ直ぐに穿設されている。
【0028】
そして、プラスチックブロック部1bには、二つの連結孔41,42に位置を合わせて、それらの連結孔41,42内に嵌合する棒状の突起43,44が、金属ブロック部1aとの当接面である後端面から後方に真っ直ぐに突設されている。突起43,44は、プラスチックブロック部1bをモールド成形する際に、同じ金型により成形される。
【0029】
その突起43,44の長さは連結孔41,42の長さより長く形成されているので、突起43,44の突端部分は連結孔41,42の後端からさらに後方に突出する。
【0030】
この突起43,44の元の形状は、図4に示されるように一様な直径の棒状であるが、突起43,44を連結孔41,42内に嵌挿してプラスチックブロック部1bと金属ブロック部1aとをしっかりと密接させた後、連結孔41,42から突出する突起43,44の突端部分が加熱溶融されている。
【0031】
その結果、突起43,44の突端部分は、図1に示されるように、連結孔41,42の直径より太く形成されて、その部分が金属ブロック部1aの後端面に密接している。
【0032】
これによって、金属ブロック部1aとプラスチックブロック部1bとが抜けないように機械的にしっかりと連結されている。なお、プラスチックブロック部1bと金属ブロック部1aとの接触面には接着剤を塗布しておくとよい。
【0033】
また、この実施例では、連結孔41,42及び突起43,44が共に先端部本体1の中心軸位置からずれて配置されており、それによって、金属ブロック部1aとプラスチックブロック部1bとの相対的回転も規制されている。このように、嵌合位置を先端部本体1の中心軸位置からずらせば、連結孔41,42と突起43,44は一つだけにしてもよい。
【0034】
図5は、本発明の第2の実施例を示しており、連結孔41,42の後端部分に径の太い座ぐり部を形成して、突起43,44の突端溶融部をその座ぐり部内に収容することにより、突起43,44が金属ブロック部1aの後端面から後方に出っ張らないようにしたものである。
【0035】
図6ないし図9は、本発明の第3の実施例を示しており、図6は側面断面図、図7はVII−VII断面図、図8はVIII−VIII断面図、図9は分解斜視図である。なお、光学系その他の内蔵物部分は第1の実施例と同じなので、それらについては略示してある。
【0036】
この実施例においては、第1の突起47が、図9等に示されるように、プラスチックブロック部1bの嵌合面1dより部分的に外側に出っ張るように形成されている。
【0037】
したがって、金属ブロック部1aとプラスチックブロック部1bとを相対的に回転させる方向の力が加わったとき、第1の突起47に集中的な剪断応力が作用しないので、破損しにくい。
【0038】
また、太く形成された第2の突起48は、撮像部のシールドパイプ25を囲む筒状に形成されていて、シールドパイプ25が第2の突起48内に挿通された形になっている。金属ブロック部1a側の第2の連結孔46は第2の突起48と位置を合わせて穿設されている。
【0039】
このように形成することにより、突起形成のために必要なスペースを小さくして、しかも金属ブロック部1aとプラスチックブロック部1bとを強固に連結することができる。
【0040】
また、シールドパイプ25が先端部本体1の金属ブロック1aに接触しないので、シールドパイプ25の外周面に絶縁テープ等を巻き付ける必要がない。そして、シールドパイプ25の後端開口を絶縁性パテ等で埋めることによって、配線基板32と信号ケーブル33との接続部が密閉される。
【0041】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば連結用孔とそれに差し込まれる突起を3つ以上設けてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、先端部本体を形成する金属部に穿設した貫通孔に、プラスチック部に突設した棒状の突起を嵌合させて、貫通孔内から突出した突起の突端部分を貫通孔の直径より太くなるように溶融して金属部に密接させたことにより、金属部とプラスチック部とを簡単な加工と作業によって機械的に確実に連結することができる。
【0043】
そして、突起と貫通孔を先端部本体の中心軸からずれた位置に設けることにより、プラスチック部と金属部との相対的回転止めになり、突起と貫通孔を各々複数設けることにより連結強度が増大する。
【0044】
また、突起に、内視鏡の内蔵物を挿通するための挿通孔を穿設してその中に内蔵物を通せば、スペースを節約することができると共に、先端部本体の金属部と内蔵物との間の電気絶縁性が確保され、突起を金属部と嵌合するプラスチック部の後端外周面から外方に出っ張って形成すれば、突起に集中的に剪断応力が作用せず、破損しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の挿入部先端の側面断面図である。
【図2】第1の実施例の挿入部先端の斜視図である。
【図3】第1の実施例の挿入部先端の正面図である。
【図4】第1の実施例の先端部本体の分解斜視図である。
【図5】第2の実施例の挿入部先端の側面断面図である。
【図6】第3の実施例の挿入部先端の側面断面図である。
【図7】第3の実施例のVII−VII断面図である。
【図8】第3の実施例のVIII−VIII断面図である。
【図9】第3の実施例の先端部本体の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 先端部本体
1a 金属ブロック部
1b プラスチックブロック部
41,42 連結孔(貫通孔)
43,44 棒状の突起
Claims (4)
- 対物光学系等を内蔵して挿入部の先端に連結された先端部本体の内部側の部分を金属で形成すると共に表面に露出する側の部分をプラスチックで形成した内視鏡の先端部において、
上記金属部と上記プラスチック部との境界部に開口する貫通孔を上記金属部に穿設すると共に、その貫通孔内に嵌合して貫通孔の他端側に突出する棒状の突起を上記プラスチック部に突設し、上記貫通孔内から突出した上記突起の突端部分を上記貫通孔の直径より太くなるように溶融して上記金属部に密接させると共に、上記内視鏡の内蔵物を挿通するための挿通孔を上記突起に穿設したことを特徴とする内視鏡の先端部。 - 上記突起と貫通孔が、上記先端部本体の中心軸からずれた位置に設けられている請求項1記載の内視鏡の先端部。
- 上記突起と貫通孔が、各々複数設けられている請求項1又は2記載の内視鏡の先端部。
- 上記プラスチック部の後端側外周部が上記金属部の前端側に形成された筒状部内に嵌合するように形成されていて、上記突起が上記プラスチック部の後端外周面より外方に出っ張って形成されている請求項1、2又は3記載の内視鏡の先端部。
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