JP3569254B2 - 電子ビーム描画装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パターン位置誤差の少ない高精度な電子ビーム描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム描画装置は、試料であるガラスマスクやシリコンウェハなどを、所定の位置に移動可能な試料ステージ上に乗せて描画を行っている。このとき、試料やステージの温度が変動すると熱膨張による伸縮が起こり、描画パターンの位置ずれの原因となる。
【0003】
描画パターンの複雑化、大面積化に伴い、試料ステージの描画時の総移動距離が長くなり、摩擦熱による温度変化量が増加している。この問題に対して、たとえば特開昭56−15041号公報では、試料の温度を非接触で測定し、ステージの移動量や電子ビームの照射位置の補正を行っている。
【0004】
また、試料ステージを一定の温度に制御する冷却装置を設ける場合もあるが、その応答性は悪く、また試料ステージ全体を均一温度に保つのが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年のデバイスの微細化に伴い高精度な位置精度の描画が必要とされ、試料や試料ステージの温度変化に伴う部材の伸縮による位置誤差の減少及び補正が課題となっている。しかし、試料をガラスマスクプレートに限定すれば、試料ステージの材質である金属に比べて熱伝導率と熱膨張係数が小さいため、試料の温度変化量は少ない。また、温度変化によるガラスマスクプレート自身の伸縮による位置誤差は無視し得るほど少ない。従って、温度上昇に起因する位置誤差は、主に試料ステージの伸縮に伴うものである。
【0006】
試料ステージの伸縮は、試料ステージ上の測長用ミラーと試料位置との間の距離変動を引き起こす。電子ビームの制御は、試料ステージ位置からパターン描画位置を算出しているため、パターン描画中の上記距離の変動は、パターン位置誤差の原因となる。
【0007】
電子ビーム描画装置の試料ステージは、真空内で使用されることや試料の上下動を一定の許容範囲内に納めるため、可動部分を摺動させる方式が用いられている。摺動部分は摩擦係数とごみの発生の点から、面積が小さくかつ熱伝導率の小さい物質に限られる。そのため、摺動方式で長時間のステージの移動を行うと摺動部分から発生した熱が逃げにくく、また、放射による熱伝導も少ないため、試料ステージの温度はステージの移動量に応じて上昇する。その場合の試料ステージの温度分布は、熱源である摺動部位付近の温度が高く、試料付近では低いといった不均一な温度分布となっている。
【0008】
また、試料ステージに複数の材質を用いている場合が多いため、材質の熱膨張係数などから、その変形量を単純モデル化して補正を行うことは困難である。
【0009】
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点に鑑み、試料ステージの温度変化による試料の位置誤差を補正して高精度に描画を行う方法および装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、電子銃と電子ビームを収束する電子レンズと、電子ビームを偏向する偏向器と、試料を機械的に移動可能な試料ステージと、前記試料ステージを駆動する機構と、前記試料ステージの温度を少なくとも1点以上測定する機構と、その試料ステージの位置を測定する機構と、試料ステージ上に測定用ミラーとを具備する電子ビーム描画装置において、前記試料ステージの温度と、測定用ミラーと試料間の距離変動量を記録する手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
および/または、前記試料ステージの温度と、前記電子銃と試料間の距離変動量を記録する手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明の作用を説明する。予め試料ステージ上の複数点の温度変化量から、実験や有限要素解析などのシミュレーションによって作成された、試料ステージの温度上昇に伴う熱膨張による、試料ステージ上のレーザ測長用ミラーの鏡面と試料との距離の変化量を求め、この値に基づいた補正データを電子線描画装置内の記憶装置に記録しておく。また、同時に試料ステージの熱膨張に伴う鉛直方向の変化量に応じた補正データを記録しておく。そして、パターン描画時には、試料ステージに取り付けた複数の温度センサにより、試料ステージの各点の温度を測定し、記憶されている補正データから、その温度値に対応する補正データを求め、そのデータを電子ビーム偏向制御系又は、ステージ位置測定系もしくはその両方に反映させることによって、試料ステージの温度変化による試料の位置誤差を打ち消し、位置精度の高い描画を行う。
【0013】
また、鉛直方向の補正データを電子レンズ制御系に反映させることにより、試料の描画面鉛直方向の変動によるフォーカスずれを補正し、位置精度と線幅精度の高い描画を行う。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例を示す電子ビーム描画装置の概略図である。電子銃101から放射された電子ビーム102は、電子レンズ103で収束され、偏向器104で偏向されて、試料105上にパターンを描画する。電子ビーム102の収束量、つまり試料105の描画点でのフォーカスの調整は、制御計算機108から出力される電子ビーム収束制御量をレンズ制御用DA変換器117(以下、DACと略す)によりアナログ信号へ変換し、レンズ制御用アンプ118により増幅された電流を電子レンズ102に与え、発生する磁場により制御される。
【0015】
また、電子ビーム102の偏向量は、制御計算機108から出力される制御量を偏向制御用DAC115(以下、DACと略す)によりアナログ信号へ変換し、偏向制御用アンプ116により増幅された電圧を偏向器104に印加することで静電偏向により制御される。
【0016】
偏向器104の偏向領域外へのパターンの描画では、制御計算機108から試料ステージ106の移動制御量をステージ制御系112へ与え、モータと駆動ロッド等で構成されるステージ駆動系111によって、試料105のパターン描画位置が偏向領域内に収まるように、試料ステージ106を移動させて描画を行う。
【0017】
このとき、試料ステージ106上に設置している測定用ミラー113と干渉計114の距離Mをレーザ干渉測定器109によって計測し、その計測値を制御計算機108に入力する。そして、制御計算機108の中で計測データと、予め測定してある既知の測定用ミラー113と試料105との距離Lを加算して、試料105の位置を求め、これを偏向器104の制御量とステージ制御系112にフィードバックし、電子ビーム102の偏向制御と試料ステージ106の位置制御を行う。
【0018】
また、試料描画面高さ測定器119により、試料105へのパターンの描画前に、試料の描画面の高さKを測定しておく。実際にパターン描画をするときには、測定したデータに基づき制御計算機108において電子レンズ103の電子ビーム収束制御量を決定する。
【0019】
試料ステージの各部位の温度は、複数の温度センサ107によって測定される。予め、予備実験や有限要素解析などのシミュレーションにより、試料ステージ106の温度変化による熱膨張量を算出し、温度センサ107を取り付けた位置の温度と、その温度による熱膨張量を打ち消すような補正量を補正量演算器110に記録しておく。試料105に、パターンを描画する場合には、補正量演算器110により、温度センサ107で測定した試料ステージ106の温度に対応する補正量を算出し、この補正量を制御計算機108で、各制御量に加算して、試料ステージ106の熱膨張による位置誤差、またはフォーカスずれを補正する。
【0020】
図2は、図1の装置による試料の描画処理の流れを示すフローチャートである。ステップ201で、制御計算機108により描画が開始される。ステップ202ではレーザ干渉測定器により、試料ステージ106上の測定用ミラー113と干渉計114の距離Mを計測し、制御計算機108で距離Mと測定ミラー113と試料105の距離Lを加算し、試料105の位置を求める。次に、求めた位置情報をもとに、ステップ203で電子ビーム102の偏向制御量を、ステップ204で電子ビーム102の収束制御量を、ステップ205で試料ステージ106の移動制御量をそれぞれ制御計算機108で求める。
【0021】
その後、ステップ206で試料ステージ106上に取り付けられている温度センサ107により、試料ステージ106の各部の温度を測定し、その測定したデータを補正量演算器110へ入力する。ステップ207では、入力された温度データに対応するビーム偏向補正量を補正量演算器110で算出し、制御計算機108へ入力する。ステップ208では、制御計算機108がステップ203で求めたビーム偏向制御量と入力されたビーム偏向補正量を加算する。
【0022】
その後、制御計算機108から、ステップ209でステップ208で加算されたビーム偏向制御量を偏向制御用DACへ出力し、ステップ210で電子ビーム収束制御量をレンズ制御用DACへ出力し、ステップ211で試料ステージ106の移動制御量をステージ制御系112へ出力し、偏向器104、電子レンズ103、試料ステージ106の少なくとも一つを駆動する。
【0023】
その後、ステップ212で電子ビーム102を試料105へ照射し、試料105上にパターンを描画する。そして、ステップ213で試料105全体の描画が終了したかを制御計算機108で確認し、未終了であれば再びステップ202へ戻り、上記ステップ202〜212の処理を繰り返す。終了していれば、試料の描画終了となる。
【0024】
図3は、別の補正方法による描画処理の流れを示すフローチャートである。図示のように、ステップ202でレーザ干渉測定器109によって測定された試料ステージ106の位置のデータを求め、次にステップ206で温度データを測定し、ステップ301において測定した温度に対応する試料ステージ位置補正データを補正量演算器110で求める。その後、ステップ302で試料ステージ位置データと試料ステージ位置補正データを制御計算機108内で加算し、その位置情報を元に、ステップ203からステップ205において各制御量を算出し、ステップ209からステップ211で図2と同様の各制御を実行している。
【0025】
図4は、更に別の補正方法による描画処理を示すフローチャートである。図2のステップのうち、変更箇所はステップ207,208である。
【0026】
ステップ207を変更したステップ401では、補正量演算器110により、温度センサ情報を元にその温度に対応するステージ制御量補正データを求め、ステップ208を変更したステップ402において、試料ステージ移動制御量に加算している。この実施例では、試料ステージ106の移動制御量を補正することによって、試料ステージ106の熱膨張による試料105の位置誤差を低減することができる。
【0027】
図5は、更に別の補正方法による描画処理を示すフローチャートである。試料ステージ106の熱膨張量が電子ビーム102の偏向可能領域より大きい場合の例である。図示のように、ステップ206後のステップ501で、ビーム偏向補正データとステージ制御量補正データを取得し、ステップ208でビーム変更制御量へ加算し、またステップ402で試料ステージ移動制御量へ加算して、制御を行う。
【0028】
一般に偏向器104による電子ビーム102の偏向可能量は小さい。また、試料ステージ106の移動可能最小距離は、電子ビーム102の偏向可能量に比較して大きいため、上記のようにビーム変更制御量と試料ステージ移動制御量の補正を組み合わせた方法は、微小な補正量から大きな量の補正に幅広く対応することが可能となる。
【0029】
図6は、描画面鉛直方向の補正方法の実施フローを示している。試料ステージ106の熱膨張による試料105のパターン描画面の鉛直方向、つまり電子銃への方向の位置変動は、電子ビームのフォーカスずれの要因となり、線幅精度の悪化を招く。これを回避するためにステップ601において、補正量演算器110に温度センサ107によって測定した試料ステージ106の温度データを入力し、補正量演算器110から温度データに対応する電子レンズ制御補正データを求め、ステップ602において、求めた補正データを制御計算機108内で電子ビーム収束制御量に加算して、以下ステップ209からステップ214の処理を行う。
【0030】
この補正方法を行うことで、電子ビーム収束制御量を補正して、フォーカスずれを防ぐことが出来る。
【0031】
図7は、図2と図6の実施例を組み合わせることにより、偏向制御量と収束制御量の両方に補正データを加算して、位置精度及び線幅精度を向上させるものである。
【0032】
図8は、図2と図3と図6の実施例を組み合わせることで、偏向制御量と収束制御量および試料ステージ106の制御量に補正を加え、大きな補正量にも対応させている。
【0033】
次に、試料ステージ106の熱膨張によって発生する位置誤差について説明する。描画面積が大きく、描画時間も長いガラスマスクの描画では、通常金属製であるステージ材料に比べて、試料の熱伝導率と熱膨張率の両方共に小さい。ガラスマスクの温度変化は小さく、また、温度変化による位置誤差も少ない。従って、試料ステージの温度変化による位置誤差の主たる原因はステージを構成する金属の伸縮である。ステージの温度変化量をdT、ステージ材質の熱膨張率をα、ステージ位置測定点から試料固定点までの距離をLとすると、補正量dLは式(1)によって算出される。
【0034】
dL=αLdT (1)
図9は、試料ステージの構造を示したものである。パターンの描画を行うと、試料ステージ9Aの摺動部分からの摩擦熱で、試料ステージ9Aの温度が上昇する。この温度上昇は描画するパターンの種類や、密度、試料ステージの材質に依存して変化するが、時間的な変化は緩やかで、パターンの1ショット中の時間においては試料ステージの各温度の変動がないとみなせる。
【0035】
試料ステージ9A上には、レーザ干渉測長用ミラー9Bと9Cがあり、レーザ光によって位置を計測する。試料9Dはカセット9Eに実装されて、試料ステージ9A上に固定されている。カセット9Eでは、試料9Dを試料固定部材9Fと9Gにこれらとは逆側のばね9Hにより押圧して、支持している。このため、試料ステージ9Aまたは、カセット9Eの温度変化により伸縮が起こった場合にも、常に試料9Dに対して、試料固定部材9F、9G側の2辺が基準位置となる。
【0036】
試料ステージ9Aの位置は、測長用ミラー9Bと9Cの鏡面で測定される。試料9Dとの位置関係は、測長用ミラー9Bと9Cの鏡面と試料9Dとの距離Lx、Lyで規定されている。試料ステージ9Aの温度が上昇すれば、試料9Dは相対的に図示の矢印Aの方向に動き、LxとLyが長くなる。逆に温度が下降すれば矢印Bの方向に動いてLxとLyが短くなる。例えば、試料ステージ9Aの熱膨張係数αが10×10−6/℃、Lx、Lyが30mmであるとき、試料ステージの温度が0.1℃上昇すると、Lx、Lyの変化量は30nmとなる。このように、温度が0.1℃上昇しただけでも、30nmの位置誤差を発生する。従って、この温度変化による距離Lx、Lyの変動を正確に知ることが出来れば、試料9Dの位置誤差をなくすことが可能である。
【0037】
また、図10の試料ステージの側面図に示すように、試料ステージ106の温度変動は試料105の描画面水平方向の位置誤差だけでなく、描画面鉛直方向の位置Lzにも変動を発生させる。パターン描画時に鉛直方向の位置変動が生じると、電子ビームのフォーカスずれが発生し、線幅精度の悪化を引き起こす。また、同時に位置誤差を生じる。従って、試料ステージ106の温度変動による試料105の描画面鉛直方向の位置変動を求めておけば、線幅精度の悪化を低減することができる。
【0038】
実際には、温度センサを設置する位置や測定点数、更に試料ステージ9Aの材質や構造等の複雑な相関を含むため、試料ステージ9Aと試料9D、カセット9Eを、Lx、Lyの変化量を単純モデル化または関数化することが困難である。
【0039】
さらに試料ステージ上の温度分布により、熱膨張量が不均一となり、図11に示すように測定用ミラー9B、9Cの鏡面に対し試料9Dが回転してしまうことも考えられる。また、試料ステージ106の描画面鉛直方向についてみれば、試料105が傾いた状態になることも考えられる。
【0040】
そこで、事前に有限要素モデルを用いた熱変形解析や感度解析、もしくは試料ステージの温度と変形との関係を多点で計測する予備実験などにより、試料ステージ9Aの温度測定点の各温度状態における、試料ステージ9A上の測長用ミラー9Bと9Cの鏡面と試料9Dの距離の変動量から補正量を求め、補正データとして補正量演算器110に記録しておく。
【0041】
補正量は図11に示すような、Lxa,Lxb,Lya,Lybの変動量dLxa,dLxb,dLya,dLybに基づいて作成すると、試料9Aの回転も補正できる。
【0042】
そして、実際に試料9Dにパターンを描画する際には、試料ステージ9Aに取り付けた温度センサからの試料ステージ各点の温度情報を元に、補正量演算器110で補正データを算出する。制御計算機108はその補正データを用いて、温度変動による位置誤差を打ち消すように偏向器104の制御や、レーザ干渉測長器109の出力を補正する。また、試料ステージ106の温度変動による描画面鉛直方向の位置変動dLzは、電子ビームのフォーカス位置を補正データにより電子レンズ制御系117及び108へフィードバックして補正することにより、線幅精度、位置誤差をなくすことが可能になる。
【0043】
試料ステージの温度測定点は、実験もしくは有限要素解析、感度解析などにより、試料9Dと測長用ミラー9B、9Cの距離の変動との相関性が高い位置を求め、温度センサを配置するとよい。例えば、図12に示すように、測長用ミラー9B、9Cと試料9Dとの間に温度センサ12Aを配置してもよい。また、描画面鉛直方向については、温度のばらつきが大きいため、図13に示すように試料ステージ106の摺動面から、試料105までの間に複数点の温度センサ13Aを設けるとよい。
【0044】
図14に補正データの構成を示す。試料ステージに取り付けた温度センサの情報をキーとして、補正データを記録している。キーとなる温度の分解能は、補正の精度によるが、例えば0.01℃程度、つまり前述の例で考えると3nmの分解能で位置誤差の補正が可能であるように、分解能を設定すればよい。更に高精度な補正を行うのであれば、温度の分解能を高分解能化すればよいが、記録する補正データ量が膨大になるため、補正量演算器110の記録容量と必要な補正精度から、適切な温度の分解能を設定すればよい。
【0045】
図15に別の実施例を示す。ビーム位置補正用マーク14Aを用いて、ビーム補正を行う場合には、マーク位置が測長用ミラー9Bと9Cの鏡面とは別の位置にあることがある。このときには、図示のようにLxとLyをとって補正データを作成し、上述のような補正を行えばよい。
【0046】
この補正は、試料ステージ106の温度センサ107の温度変化量が、温度の分解能の最小単位を超えたときに行えばよいが、より簡便には一定の時間間隔、または試料ステージ106の移動ごとに行ってもよい。
【0047】
以上の実施例は、試料9Dとして、ガラスマスクを想定しているが、別の実施例として、図16に示すように、シリコンウェハ15Aでもよい。ただし、ウェハ直接描画では、チップ単位でビーム位置補正を行うので、描画面積がガラスマスクに比べて小さく補正の効果は少なくなる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、試料ステージの温度変化に起因する試料ステージと試料の位置変動、及び試料描画面鉛直方向の位置変動を補正することが出来るため、試料上の描画パターンの位置誤差及び線幅精度の悪化を低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す電子ビーム描画装置の概略図。
【図2】本発明の一実施例を示す電子ビーム描画装置の描画処理のフロー図。
【図3】本発明の別の実施例を示す描画処理のフロー図。
【図4】本発明の更に別の実施例を示す描画処理のフロー図。
【図5】本発明の更に別の実施例を示す描画処理のフロー図。
【図6】本発明の更に別の実施例を示す描画処理のフロー図。
【図7】本発明の更に別の実施例を示す描画処理のフロー図。
【図8】本発明の更に別の実施例を示す描画処理のフロー図。
【図9】試料ステージの構造を示す平面図。
【図10】試料ステージの構造を示す側面図。
【図11】試料ステージの変形による試料の位置変動を示す試料ステージの平面図。
【図12】温度センサ取り付け位置の例を示す試料ステージの平面図。
【図13】温度センサ取り付け位置の例を示す試料ステージの側面図。
【図14】一実施例による補正データの構成図。
【図15】別の実施例における試料ステージの構造を示す平面図。
【図16】別の試料での実施例を示す試料ステージの構造を示す平面図。
【符号の説明】
101…電子銃、102…電子ビーム、103…電子レンズ、104…偏向系、105,9D…試料、106,9A…試料ステージ、107,12A,13A…温度センサ、108…制御計算機、109…レーザ干渉測長器、110…補正量演算器、111…ステージ駆動機構、112…ステージ制御系、113,9B,9C…測長用ミラー、114…干渉計、115…偏向制御用デジタル/アナログ変換器(DAC)、116…偏向制御用アンプ、117…レンズ制御用デジタル/アナログ変換器(DAC)、118…レンズ制御用アンプ、119…試料描画面高さ測定器、9E…カセット、9F,9G…試料固定部材、9H…ばね、14A…ビーム位置補正用マーク、15A…シリコンウェハ。
Claims (3)
- 電子銃と電子ビームを収束する電子レンズと、電子ビームを偏向する偏向器と、試料を機械的に移動可能な試料ステージと、前記試料ステージを駆動する機構と、前記試料ステージの温度を少なくとも1点以上測定する機構とを具備する電子ビーム描画装置において、
前記試料ステージの温度と、前記電子銃と試料間の距離変動量を記録する記憶手段を備えたことを特徴とする電子ビーム描画装置。 - 請求項1において、
前記試料は試料ステージに保持されており、前記試料ステージの温度と前記記憶手段が記憶している前記データに基づいて、前記試料位置の補正を電子レンズの制御により行うことを特徴とする電子ビーム描画装置。 - 電子銃と、電子ビームを収束する電子レンズと、電子ビームを偏向する偏向器と、試料を機械的に移動可能な試料ステージと、前記試料ステージを駆動する機構と、前記試料ステージの温度を少なくとも1点以上測定する機構と、その試料ステージの位置を測定する機構と、試料ステージ上に測定用ミラーとを具備する電子ビーム描画装置において、
前記試料ステージの温度と、測定用ミラーと試料間の距離変動量と、前記電子銃と試料間の距離変動量と、を記録する記憶手段を備えたことを特徴とする電子ビーム描画装置。
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