JP3569218B2 - オンスクリーン表示フォントの回転装置と方法 - Google Patents

オンスクリーン表示フォントの回転装置と方法 Download PDF

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【0001】
本発明の分野
本発明は、フォントを回転させる装置と方法に関する。特に、オンスクリーン表示(OSD)フォントを回転させる装置と方法に関する。
【0002】
本発明の背景
近年、コンピュータが周辺分野にまで急速に普及し、多くの表示装置、例えば、ブラウン管(CRT)ディスプレイト液晶ディスプレイ(LCD)がその領域で益々重要な役割を果たしている。これらの表示装置の性能は、製造業者の最適なパラメータ、例えば、コントラスト、明るさ、垂直/水平方向の大きさ、幾何学的形状等とパラメータ校正に基本的に依存する。これらの複数のパラメータを介して最高の表示品質を得るために、オンスクリーンディスプレイ(OSD)はユーザに対話的な情報を提供する。OSDメッセージ表示モードに対する選択ボタンがある。要求信号を出すための選択ボタンをユーザが押すと、OSD装置はその要求信号を受信し、それがOSD装置の中央処理装置(CPU)に送られて、コントラスト、明るさ、垂直/水平方向の大きさが正確に制御される。さらに、ユーザは複数のパラメータの調整の効果をはっきりと観察できる。その上、映像の表示はOSDメッセージと重ねられる。
【0003】
しかしながら、表示装置が回転するとき、即ち、OSDメッセージが映像の表示と非同期であって、ユーザがOSDメッセージ内の複数のパラメータを見るのに不利である不適切な位置にOSDメッセージが設定されている場合は、従来のOSDメッセージは映像の表示に順応していない。このため、複数のパラメータの調整時に大きな逸脱が発生して不便な状態となる。ラインスキャンを行って完全に映像を表示するために、現状のほとんどの表示装置では表示装置の垂直/水平信号に対応してライン毎に連続的にスキャンする。従って、表示装置に対して、OSDメッセージのフォントを連続的に出力する必要がある。表示装置が回転してもOSD装置に適用される垂直/水平信号は不変なので、OSDメッセージと表示装置は非同期となる。その結果、OSDメッセージが映像の表示と調和しないためユーザにとって不適切なビュー位置となる。表示装置の回転後のOSDメッセージと映像の表示の関係を図1Aに示す。
【0004】
結果として、表示装置が回転すると、従来のOSDメッセージは映像の表示と同期がとれない。この状況では表示装置のパラメータを調整する際は極めて不便であり、また、多くのエラーを引き起こすことになる。さらに、従来のOSDメッセージのフォントはビットマップで構成されているので、OSDフォントの処理は非効率的である。OSDフォントを回転させる場合には多くのメモリを使うだけでなく、計算時間も増大する。
【0005】
本発明の概要
この観点から、OSDメッセージが映像の表示と非同期であるという問題に従来のOSD装置は直面している。
【0006】
そのため、本発明の主目的はOSDフォントを回転させても、ユーザが容易に見ることができる位置にOSDメッセージと映像の表示を行える装置と方法を提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、フォントベースの読み出し装置を利用してフォント読み出し専用メモリ(ROM)のコストを大幅に下げる装置と方法を提供することである。
【0008】
上の目的に従って、本発明はOSDフォントを回転させる装置と方法を提供する。このOSDフォントを回転させる装置は、中央処理装置(CPU)、フォントアドレス生成器、メモリ、フォントROM、デコーダ、シフトレジスタ、出力コントローラ、出力回路、同期信号生成器、表示装置を含むOSD回転装置を備える。
【0009】
CPUに複数のOSDフォントアドレスの読み込みを開始させるOSD表示要求がCPUに入力されると、いわば、OSDフォントアドレスに対応する複数のOSDフォントが生成されてメモリに格納される。次に、フォントアドレスに対応するOSDフォントが読み出されてデコーダに送られる。ここで、OSDフォントはフォントROMに初期的に格納されている。さらに、デコーダはOSDフォントに対して復号化処理を行って複数の回転フォントを形成する。これらの回転フォントは記憶媒体に格納され、出力回路に対して連続的に出力される。OSDメッセージと映像の表示が同期化するように、回転フォントを含むOSDメッセージが表示装置に表示される。
【0010】
オンスクリーン表示フォントを回転させて、OSDメッセージと映像を好適に表示する本発明の装置と方法について説明する。さらに、本発明では、フォントベースでOSDフォントを読み込むため、OSDフォントの回転処理時間は従来のOSDのビットマップの回転フォントよりも極端に短い。さらに、様々な回転角度のOSDフォントを使うことによって、複製されたOSDフォントの数を相当減らすことができる。
【0011】
添付の図面と共に以下の詳細な説明をよく理解することによって、本発明に係る上述の態様とその利点の多くを容易に正しく理解することができる。
【0012】
好適な実施形態の詳細な説明
本発明は、上述の欠点を改良するためにOSDフォントを回転させる装置と方法を提供する。
【0013】
ここで図1Bを参照すると、この図は表示装置の回転後のOSDメッセージと映像の表示の関係を示す。本発明は、OSDメッセージを生成し、表示装置でOSDメッセージと映像の表示が調和するように回転OSDフォントを形成する装置と方法を提供する。
【0014】
図2Aから図2Eを参照すると、これらの図はOSDフォントを回転させる基礎原理を示す。本発明の好適な実施形態では、OSDフォントの回転後に、表意文字、例えば、表意文字”P”が連続的に水平方向201に読み出される。しかしながら、OSDフォントの回転後に、表意文字は垂直方向203に読み出される必要があり、これがデコーダによってOSDフォントを復号化するために使われて回転OSDフォントが出力される。特に、図2Bから図2Eに示される様々なパタンをもつ表意文字に基づくOSDフォントを出力する場合は、表示装置上でOSDメッセージと映像の表示が常に調和する。その上、表意文字をパタン、アルファベット文字、数字、特殊文字と置きかえることができる。
【0015】
図2Aを参照すると、この図はOSDフォントのドットマトリクスを示す。本発明の好適な実施形態では、OSDフォントはドットマトリクス200型のメモリに格納される。言いかえれば、OSDフォントには、フォントROMにライン毎に格納された複数のドットが含まれる。また、OSDフォントを読み出す主要な特性は、一度にOSDフォントの個々のドット202ではなく、1つのOSDフォントを意味する”フォントベース”と呼ばれる。
【0016】
OSDフォントはmxnのドットマトリクスからなる。ここで、mとnは正の整数であり、m=12、n=18で、OSDフォントの総ドット数は216ドットとなることが望ましい。さらに、黒のドットのビット値は”1”と定義され、白のドットのビット値は”0”と定義され、ドットマトリクスの左側は最上位ビット(MSB)204として定義され、ドットマトリクスの右側は最下位ビット(LSB)206として定義される。
【0017】
図2Bを参照すると、この図はフォントROMにフォントベースで格納された第1のOSDフォントを示す。OSD回転装置は左側のMSBから右側のLSBまでの18ビットの各列210を一度に読み込み、完全なOSDフォントを形成するために、連続的に12回OSDフォントを読み込む。表意文字”P”の例では、もし表意文字の第6行212を示す必要があると、表意文字が完全に読み込まれるまで表意文字の18ビットの一列210が読み込まれるが、各列210の第6ビットだけが選択される。表意文字が12回順に読み込まれると、第6行212が完全に形成される。ここで、これらのそれぞれのビット値はMSBからLSBの順に”001100001100”である。
【0018】
図2Cを参照すると、この図はフォントROMにフォントベースで格納された第2のOSDフォントを示す。OSD回転装置は左側の上位のLSBから右側の下位のMSBまでの18ビットの各行216を一度に読み出し、OSDフォントを完全に形成するためにOSDフォントを12回連続的に読み出す。表意文字"P"の例では、もし表意文字の第6行220を示す必要があると、表意文字が完全に読み出されるまで表意文字の18ビットの一行216を一度に読み出す。第6行220が読み出されると、第6行220のデータが一度に完全に形成される。ここで、これらのそれぞれのビット値は図2Cの左側から右側の順に"001100001100000000"である。
【0019】
図2Dを参照すると、この図はフォントROMにフォントベースで格納された第3のOSDフォントを示す。OSD回転装置は左側の上位のMSBから右側の下位のLSBまでの18ビットの各行222を一度に読み出す。そして、OSDフォントを完全に形成するためにOSDフォントが12回連続的に読み出される。表意文字”P”の例では、もし表意文字の第6行224を示す必要があると、表意文字が完全に読み出されるまで表意文字の18ビットの一行222が一度に読み出される。第6行224が読み出されると、第6行224のデータが一度に完全に形成される。ここで、これらのそれぞれのビット値は図2Dの左側から右側の順に”000000001100001100”である。
【0020】
図2Eを参照すると、この図はフォントROMにフォントベースで格納された第4のOSDフォントを示す。OSD回転装置は左側のMSBから右側のLSBまでの18ビットの各列228を一度に読み出す。そして、OSDフォントを完全に形成するためにOSDフォントが連続的に12回読み出される。表意文字”P”の例では、もし表意文字の第6行230を表示する必要があれば、各列228の第6ビットだけが選ばれるその表意文字が完全に読み出されるまで、表意文字の18ビットの一列228を一度に読み出す。表意文字を12回順に読み出すと、第6行230が完全に形成される。ここで、これらのそれぞれのビット値はMSBからLSBまでの”000000001100”である。
【0021】
図3を参照すると、この図はOSDフォントの回転を示すシステムブロック図300である。システムブロック図300には、中央処理装置(CPU)306、フォントアドレス生成器308、メモリ310、フォントROM312、デコーダ314、シフトレジスタ316、出力コントローラ318、出力回路320、同期信号生成器304、表示装置322を備えるOSD回転装置302が含まれる。
【0022】
同期信号生成器304は表示装置322のスキャン周波数生成器であり、OSD回転フォントを含むOSDメッセージを映像の表示と表示方向で調和させるために、スキャン中に回転OSDフォントに対する基準信号として使われる。CPU306、例えば、マイクロ制御部(MCU)やデジタル信号プロセッサ(DSP)が、回転OSDフォントに対して重要な役割を果たす。CPU306は様々なバス(324、326)、例えば、制御バス、アドレスバス、データバスを使って、処理される信号とOSDフォントをOSD回転装置内の様々な要素に転送する。
【0023】
フォントアドレス生成器308は、所望のOSDフォントを形成するためにCPU306によって制御されるOSDフォントのアドレス生成器であり、同期生成器304を基準信号源として利用する。スタティックアクセスメモリ(SRAM)等のメモリ310は、所望のOSDフォントのフォントアドレスを格納するために使う中容量の記憶装置である。また、フォントROM312は、OSDメッセージのOSDフォントを格納するために使う中容量の記憶装置である。シフトレジスタ316である記憶媒体を使って、メモリに格納されるシリアルデータフォーマットにパラレルデータフォーマットを変換し、出力回路320に連続的に転送する。出力コントローラ318は、CPU306からの制御信号に基づいて出力回路320のOSDフォントの出力優先度を制御する出力制御装置である。
【0024】
赤、青、緑等のOSDフォントの色属性を受信することに加えて、出力装置である出力回路316はデータ変換を行って、回転フォントを表示装置322に送る。言いかえれば、OSDフォントのデジタル信号がアナログ信号に変換され、OSDフォントの属性と混合され、様々な表示装置322様々な標準インターフェイスカードに送られる。また、これらの表示装置322はCRTディスプレイ、ホームTV、LCDを備える。
【0025】
図4を参照すると、この図はデコーダ400の構成を示す。本発明の好適な実施形態のデコーダ400は、複数の復号化要素(4001、…、400m)、スキャンコントローラ404、出力セレクタ406を備える。B14001、…、Bm400m等として示される復号化要素の各々はCPU306の制御バス324から制御信号を受信する4つのチャネル412を備え、また、これらの信号を使って、4種類の角度、即ち、0°、時計回りに90°、反時計回りに90°、表示装置の時計回り、もしくは、反時計回りに180°に対応するOSDフォントの回転角度を制御することが好ましい。また、デコーダは、データバス326からのOSDフォント、例えば、フォントROM312等内のOSDフォントを連続的に受信するためにz本のデータチャネル線416を備え、また、各デコーダ要素(4001、…、400m)のそれぞれに接続された4つの出力チャネル414を備えることが望ましい。ここで、zはOSDフォントの数である。チャネル410のn本のラインがスキャンコントローラ404に接続されており、これによって、復号化後に回転OSDフォントの出力が制御される。
【0026】
復号化要素と同期生成器(不図示)にそれぞれ接続されるスキャンコントローラ404は、同期信号生成器304から信号を受信するためにチャネルのL1、L2、…、Ln−1、Lnとして示されるn本のライン410を備えているので、スキャンコントローラによってデコーダのスキャンシーケンスを完全に制御することができる。言いかえれば、スキャンコントローラは、水平/垂直同期信号に基づいてOSDフォントのドット出力を選択的に制御することができる。その上、スキャン選択には様々な座標軸が含まれる。例えば、フォントドットマトリクスの水平方向(X軸)と垂直方向(Y軸)である。
【0027】
復号化要素とCPUに接続されている出力セレクタ406は、D1、D2、…、Dn−1、Dnとして示され、かつ、データバスに接続されているn本の選択ライン408を備える。これにより、復号化処理要素の出力を受信して、回転OSDフォントの出力優先度を正確に制御することができる。D1はLSBであり、DnはMSBである。
【0028】
本発明の好適な実施形態によれば、デコーダが復号化するために12x18ドットの表意文字”P”を読み出すとき、図2Bに示される基礎原理に基づいて表示装置322は0°の位置に配置される。CPU306によって0°の位置が認識されると、例えば、第6行212、即ち、OSDフォントの12列の全てが復号化処理要素によって同時に読み出されるので、スキャンコントローラ404を操作することで第6行212を復号化して、シフトレジスタ316に選択的に出力することができる。即ち、LによってBがドット(1、6)をDに選択的に送ることが可能となり、残りのラインの動作も同じである。また、LによってB12がドット(12、 6)をD12に選択的に送って第6行212を形成することができる。これと同様の観点から、表意文字”P”のその他の行も形成される。最後に、表意文字”P”は第1行から第18行までが表示される。
【0029】
同様に、例えば、表意文字”P”のドットマトリクスの左辺と右辺が交換される。そして、第1の鏡像位置として定義される図2Bで上辺と底辺を標準的に定める。これによって、ドットマトリクスのMSBとLSBが交換される。即ち、MSBとしてD12はD1に交換され、LSBとしてD1はD12に交換される。また、OSDフォントの読み込み方法は変らない。即ち、第1のOSDフォントに基づいてLからL18までのOSDフォントが連続的にスキャンされる。
【0030】
さらに、ドットマトリクスの左辺と右辺を標準的に定め、第2の鏡像位置として定義される図2Bの上辺と底辺をひっくり返す。ドットマトリクスのMSBとLSBは互いに変わらないが、第1のOSDフォントに基づいてL18からLまでOSDフォントを連続的にスキャンするOSDフォントの読み込み方法が交換される。
【0031】
さらに、ドットマトリクスの左辺と右辺を交換し、第3の鏡像位置として定義される図2Bの上辺と底辺をひっくり返す。ドットマトリクスのMSBとLSBを交換する。即ち、MSBに対してD12をD1に切り替え、LSBに対してD1をD12に切りかえる。第1のOSDフォントに基づいてL18からLまでOSDフォントをスキャンするOSDフォントの読み込み方法を交換する。
【0032】
その結果、各OSDフォントは2次元で4つの位置をもち、各位置には4つの回転角が含まれているので、16(4x4)種類の回転OSDフォントが形成される。これによって、”b”、”d”、”p”、”q”等のOSDフォントを回転させることよって形成される複製のOSDフォントの数を減らすことができるため、OSDフォントを格納するためのメモリのコストを下げることができる。
【0033】
本発明の好適な実施形態では、デコーダが復号化する12x18ドット表意文字”P”を読み込んだ場合、図2Cで示される基本原理に基づいて表示装置は時計回りに90°の位置に配置される。CPU306によって時計回りの90°の位置が認められると、例えば、第6行220、即ち、OSDフォントの12個の全列が同時に復号化処理要素によって読み出されるので、スキャンコントローラを操作することによって第6行220を復号化して、シフトレジスタ316に選択的に出力することができる。即ち、Lによって、Bが第6行220のドットを選択し、D18からDまでのドットを連続的に転送して、第6行220を形成することができる。これと同様に、ドットマトリクスのその他の行も形成される。最後に、表意文字”P”の第1行216から第12行が表示される。同様に、鏡像位置として定義される図2Cのドットマトリクスの左辺と右辺が交換される。Lによって、Bは第6行220のドットを選択し、これらのドットをD18からDに連続的に転送して、第6行220を形成することができる。
【0034】
本発明の好適な実施形態では、デコーダが復号化するために12x18ドットの表意文字”P”を読み出したとき、表示装置は図2Dに示される基礎原理に基づいて反時計回りに90°の位置に配置される。CPU306によって反時計回りに90°の位置が認められると、例えば、第6行224、即ち、OSDフォントの12本の全列が復号化処理要素によって同時に読み出されるので、スキャンコントローラを操作することによって第6行224を復号化して、それをシフトレジスタ316に選択的に出力することができる。言いかえれば、Lによって、Bは第6行224のドットを選択し、これらのドットをD18からDに連続的に転送し、第6行224を形成することができる。これと同様に、ドットマトリクスのその他の行も形成される。最後に、表意文字”P”の第1行222から第12行が表示される。同様に、鏡像位置として定義される図2Dのドットマトリクスの左辺と右辺が交換される。Lによって、Bは第6行224のドットを選択し、これらのドットをDからD18に連続的に送り、第6行224を形成することができる。
【0035】
本発明の好適な実施形態では、デコーダが復号化するために12x18ドットの表意文字”P”を読み込むとき、図2Eで示される基礎原理に基づき時計回り、もしくは、反時計回りの180°の位置に表示装置322が配置される。CPU306によって、時計回り、もしくは、反時計回りの180°の位置が認められると、例えば、第6行230、即ち、OSDフォントの12本の全列が復号化処理要素によって同時に読み出されるので、スキャンコントローラを操作することによって第6行230を復号化して、それをシフトレジスタ316に選択的に出力することができる。言いかえれば、Lによって、B12はドット(1、6)をD12に選択的に転送し、残りのラインについても同様であり、LによってBがドット(12、6)をDに選択的に転送して第6行230を形成することができる。これと同様に考えて表意文字”P”のその他の行も形成される。最後に、表意文字”P”の第1行から第18行230が表示される。同様に、鏡像位置として定義される図2Eのドットマトリクスの左辺と右辺が交換される。Lによって、B12はドット(1、6)をDに選択的に転送することができ、残りのラインについての処理も同様であり、Lによって、Bはドット(12、6)をD12に選択的に転送して、第6行230を形成することができる。
【0036】
図5を参照すると、この図はOSDフォントの回転を示すフローチャート500である。開始工程502では、OSD表示要求がMCUやDSP等のCPU306に入力されるので、CPU306によって生成された制御信号がOSD回転装置の様々な要素に転送され、OSDフォントの読み出し処理の実行が開始する。
【0037】
OSDフォントを読み出す工程504では、フォントアドレス生成器308はCPU306からの信号に基づいて、所望のOSDフォントに対応するフォントアドレスを生成する。OSD回転装置では、同期生成器304によって生成された信号を基準信号として使う。ここで、回転OSDフォントを映像の表示と同期化させるために、同期信号はOSD表示の開始時間に一致してもよい。次に、OSDフォントアドレスがスタティックアクセスメモリ(SRAM)等のメモリに格納される。OSDフォントROMから選択された所望のOSDフォントがフォントアドレスに基づいて決定される。
【0038】
回転位置を決定する工程506では、CPU306がOSDフォント回転要求を受信した後で、本工程は表示装置322が回転したか否かを決定する。もし問い合わせに対する答えが否定であれば、本工程は工程518に進む。ここで、0°の位置で映像が表示されているので、OSDフォントは表示装置に直接入力される。もし、工程506での問い合わせに対する答えが肯定であれば、工程506は工程510に進む。ここで、様々な位置、例えば、時計回りの90°、反時計回りの90°、時計回り、もしくは、反時計回りの180°に映像を表示できるので、OSDフォントがデコーダによって復号される。
【0039】
時計回りの90°の位置で映像の表示を行う場合の原理を図2Cに示す。第6行220の例では、OSDフォントの12本の全行が第1行から第12行の復号化処理要素に連続的に読み込まれる。スキャンコントローラを介して第6行220がスキャンされて復号化処理が行われ、出力セレクタによってシフトレジスタ316に出力される。
【0040】
映像の表示が反時計回りの90°の位置である場合の原理が図2Dに示されている。第6行の例では、OSDフォントの全12行が第1行から第12行の復号化処理要素に連続的に読み込まれる。スキャンコントローラを介して第6行224がスキャンされて復号化処理が行われ、出力セレクタによってシフトレジスタ316に出力される。
【0041】
映像の表示が時計回り、もしくは、反時計回りの180°の位置である場合の原理が図2Eに示される。第6行230の例では、OSDフォントの全12列が第1列から第12列の復号化処理要素に連続的に読み込まれる。スキャンコントローラ404を介して第6行230がスキャンされて復号化処理が行われ、出力セレクタによってシフトレジスタ316に出力される。
【0042】
回転OSDフォントを格納する工程512では、デコーダによって復号化された回転OSDフォントがシリアルデータ型に変換され、シフトレジスタ316に一次的に格納され、出力回路320に順に提供される。
【0043】
赤、青、緑等のOSDフォント色と背景色の属性を受信することに加えてOSDフォントを出力する工程516では、出力装置である出力回路320はデータ変換を行って、回転フォントを表示装置322に送る。言いかえれば、OSDフォントのデジタル信号をアナログ信号に変換し、フォントの属性と一緒にして、様々な表示装置の様々な標準インターフェイスカードに送る。
【0044】
出力制御工程514では、出力コントローラ316は、CPU306からの制御信号に基づいてOSDフォントの出力優先度を制御する装置である。
【0045】
OSDメッセージの表示工程518では、CRTディスプレイ、TV、LCD等の表示装置322は、出力回路に供給されるOSDフォントやその他の関連属性を受信して表示する。
【0046】
オンスクリーン表示フォントを回転させてOSDメッセージと映像の表示を好適に行う本発明の装置と方法を要約して説明する。さらに、本発明では、OSDフォントがフォントベースで読み込まれるので、OSDフォントを回転させる処理時間は、従来のOSD回転フォントをビットマップで回転させる時間より相当短い。さらに、OSDフォントの様々な回転角を使うことによって、複製のOSDフォントの数を相当減らすことができる。
【0047】
当業者であれば理解できることであるが、本発明の上述の好適な実施形態は本発明を制限するものではない。本発明は、添付の請求項の精神と範囲に入る様々な修正や同様の構成を含むことを意図する。その範囲は広義の解釈がなされるべきであって、その修正と同様の構成の全てを包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1Aは、表示装置の回転後の従来のOSDメッセージと映像の表示の関係を示す図であり、図1Bは、本発明の表示装置の回転後のOSDメッセージと映像の表示の関係を示す図である。
【図2】図2Aから図2Eは、OSDフォントを回転させる本発明の基礎原理を示す。
【図3】図3は、本発明のOSDフォントの回転を示すシステムブロック図である。
【図4】図4は本発明のデコーダの図である。
【図5】図5は、本発明のOSDフォントの回転を示すフローチャートである。

Claims (19)

  1. OSD表示要求を受信し、中央処理装置(CPU)が制御信号を生成することによって複数のOSDフォントの回転を制御する、当該CPUと、
    前記CPUと同期信号生成器のそれぞれと接続され、前記同期信号生成器からの基準信号と前記制御信号を受信して複数のOSDフォントアドレスを生成するフォントアドレス生成器と、
    前記CPUと前記フォントアドレス生成器のそれぞれに接続され、前記複数のOSDフォントアドレスを格納するメモリと、
    前記CPUと前記メモリのそれぞれに接続され、前記複数のOSDフォントアドレスに対応する前記OSDフォントを供給するフォント読み出し専用メモリ(ROM)と、
    前記CPUと前記フォントROMのそれぞれに接続され、前記OSDフォントを回転させて複数の回転フォントを生成するために前記複数のOSDフォントを連続的に回転させるデコーダであって、前記デコーダは、
    前記制御信号を受信して復号化処理を実行する複数の復号化要素と、
    前記複数の復号化要素の各々と前記同期生成器のそれぞれと接続され、前記復号化処理中にスキャンシーケンスを制御するスキャンコントローラと、
    前記複数の復号化要素の各々と前記CPUに接続され、前記回転フォントの出力優先度を選択する出力セレクタと、
    を備える、デコーダと、
    前記回転フォントを受信する出力部であって、前記デコーダと前記CPUのそれぞれに接続され、前記回転フォントのデータフォーマットを変換するシフトレジスタと、前記シフトレジスタに接続され、OSDメッセージを形成する出力回路と、前記出力回路と前記CPUのそれぞれに接続され、表示シーケンスを制御する出力コントローラと、前記出力回路に接続され、前記OSDメッセージを表示して、前記表示装置上で前記映像の表示と前記OSDメッセージの同期化された表示を行う表示装置を含む、当該出力部を備える、
    オンスクリーン表示(OSD)フォントを回転させる装置。
  2. 前記復号化要素の各々は、複数のチャネルをそれぞれ備える請求項1記載の装置。
  3. 前記スキャンコントローラは複数のチャネルを備える請求項1記載の装置。
  4. 前記出力セレクタは複数のチャネルを備える請求項1記載の装置。
  5. 前記スキャンコントローラは、X軸とY軸からなるグループから選ばれた1つのスキャン選択を備える請求項1記載の装置。
  6. 前記出力セレクタはMSBからLSBへ出力された前記フォントの各々を備える請求項1記載の装置。
  7. 前記出力セレクタはLSBからMSBへ出力された前記フォントの各々を備える請求項1記載の装置。
  8. 前記同期化された表示は、
    前記表示装置が0°の位置にあるとき、前記映像の表示と前記OSDメッセージの前記同期化された表示を適切なビューが得られるように形成するための第1のOSDフォント位置と、
    前記表示装置が時計回りに90°の位置にあるとき、前記映像の表示と前記OSDメッセージの前記同期化された表示を適切なビューが得られるように形成するための第2のOSDフォント位置と、
    前記表示装置が反時計回りに90°の位置にあるとき、前記映像の表示と前記OSDメッセージの前記同期化された表示を適切なビューが得られるように形成するための第3のOSDフォント位置と、
    前記表示装置が時計回りに180°の位置にあるとき、前記映像の表示と前記OSDメッセージの前記同期化された表示を適切なビューが得られるように形成するための第4のOSDフォント位置とからなるグループから選ばれる1つの位置をさらに備える請求項1記載の装置。
  9. 前記OSDフォント位置の各々は、第1の鏡像位置、第2の鏡像位置、第3の鏡像位置からなるグループから選ばれた1つの各位置を備える請求項8記載の装置。
  10. 前記フォントROMは前記OSDフォントをそれぞれ格納するフォントベースの装置を有する請求項1記載の装置。
  11. 前記フォントROMは前記OSDフォントをそれぞれ読み出すフォントベースの装置を有する請求項1記載の装置。
  12. 前記表示装置はブラウン管(CRT)ディスプレイと液晶ディスプレイ(LCD)からなるグループから選ばれた1つを備える請求項1記載の装置。
  13. CPUに複数のOSDフォントアドレス読み込みを開始するように命令するOSD表示要求を前記CPUに入力させる工程と、
    メモリに格納された前記複数のOSDフォントアドレスに対応する複数のOSDフォントを生成する工程と、
    前記複数のフォントアドレスに対応する前記OSDフォントを読み出し、前記複数のOSDフォントをデコーダに送る工程であって、前記複数のOSDフォントはフォント読み出し専用メモリ(ROM)に初期的に格納される、当該工程と、
    制御信号に基づき複数の復号化要素を使って復号化処理を実行する工程と
    復号化処理中に同期生成器から同期化信号を受信するスキャンコントローラを使って、スキャンシーケンスを制御する工程と
    出力セレクタを使って、複数の回転フォントの出力優先度を選択する工程と
    前記複数の回転フォントをシフトレジスタに格納する工程と、
    前記シフトレジスタにある前記回転フォントを出力回路に連続的に出力する工程と、
    映像の表示と前記OSDメッセージが同期化された表示となるように、前記回転フォントを含むOSDメッセージを表示装置に表示する工程とを備える、
    オンスクリーン表示(OSD)フォントを回転させる方法。
  14. 前記復号化処理を実行する前記復号化要素の各々は複数のチャネルを備える請求項13記載の方法。
  15. 前記スキャンシーケンスを制御する前記スキャンコントローラは、複数のチャネルを備える請求項13記載の方法。
  16. 前記回転フォントの前記出力優先度を選択する前記出力セレクタは、複数のチャネルを備える請求項13記載の方法。
  17. 前記スキャンコントローラは、X軸とY軸からなるグループから選ばれたスキャン選択を備える請求項13記載の方法。
  18. 前記出力セレクタはMSBからLSBに出力された前記フォントの各々を備える請求項13記載の方法。
  19. 前記出力セレクタはLSBからMSBに出力された前記フォントの各々を備える請求項13記載の方法。
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