JP3569200B2 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射モードで表示を行うことが可能な液晶表示装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置は、薄型で低消費電力であるという特徴を生かして、ワードプロセッサやパーソナルコンピュータ、テレビ、ビデオカメラ、スチルカメラ、車載用モニター、携帯OA機器、携帯ゲーム機などに広く用いられている。
【0003】
液晶表示装置は、CRT(ブラウン管)やEL(エレクトロルミネッセンス)などとは異なり、自ら発光する自発光型の表示装置ではないため、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料から形成された画素電極(透明電極)を用いる透過型の液晶表示装置の場合には、液晶パネルの背後に蛍光管などの照明装置(いわゆるバックライト)を配置して、そこから入射される光によって表示を行う。透過型液晶表示装置は、後述する反射型液晶表示装置に比べ、表示品位は高いものの、消費電力が大きくなってしまうという問題を有していた。通常バックライトは液晶表示装置の全消費電力のうち50%以上を消費する。
【0004】
近年、透過型液晶表示装置の上記の問題を解決するために、金属などの反射特性を有する材料から形成された画素電極(反射電極)を用いた反射型液晶表示装置や、1つの画素に透明電極と反射電極とを備える透過反射両用型液晶表示装置などが開発されている。
【0005】
このように、反射モードで表示を行う機能を有する液晶表示装置は、周囲光を反射するための反射層を有する。この反射層が液晶パネルを構成する一対の基板の内側に設けられたタイプ(内付けタイプ)と、反射層を基板の外側(液晶層とは反対側)に設けたタイプ(外付けタイプ)とがある。内付けタイプは、基板(典型的にはガラス基板)の厚さの影響による二重映りの問題が発生しない点で優れている。また、内付けタイプの反射層は、典型的にはAlなどの導電性を有する金属層から形成されるので、画素電極(または画素電極の一部)としても利用することによって、構造を単純にすることができる。
【0006】
また、反射モードで良好なペーパホワイト特性を有する表示を実現するために、反射層が適度な拡散反射特性(配光分布)を有することが好ましい。反射面が鏡面に近いと、正反射(鏡面反射)が強く、周囲の像が写り込むという問題が発生することがある。逆に、拡散反射性が強すぎると、輝度が低下するという問題がある。ペーパホワイト特性と輝度とを両立できるように、反射層の拡散反射特性が調整される。
【0007】
内付けタイプの反射層(または反射電極)の形成方法として、本願出願人は、例えば、特開平9−292504号公報(対応米国特許第5、936、688号)に、フォトリソグラフィ工程と熱処理工程とを併用する方法を開示している。
【0008】
この方法は、例えば基板上に形成された感光性樹脂膜を所定のパターン(例えば、ポジ型の感光性樹脂膜に対しては円形の遮光部がランダムに配置されたフォトマスク)を有するフォトマスクを介して露光し、現像することによって、所定のパターンに応じた凹凸を形成する。凹凸状に加工された感光性樹脂膜を熱処理することによって、樹脂の熱だれ現象を利用して凹凸形状を滑らかにした後、滑らかな凹凸状(連続的な波状)の表面に金属層を堆積し、画素に応じた所定のパターンにパターニングすることによって反射層が形成される。
【0009】
感光性樹脂の露光工程には、一般に、ステッパ露光機や大型一括露光機などの露光機が使用されている。しかしながら、適度な拡散反射特性を有する反射層の表面形状を制御する凹凸状の表面を有する感光性樹脂を形成するための露光工程には、ステッパ露光機が好適に用いられる。これは、大型一括露光機は、一度で広い面積を露光することが可能である反面、ステッパ露光機に比べて、光の強度や平行度の面内ばらつきが大きく、良好な拡散反射特性を有する反射層を得ることが困難なためである。感光性樹脂膜の表面の凹凸形状が、反射層の表面形状を実質的に決めるので、凹凸形状が表示面全体に亘って均一でないと、反射層の拡散反射特性がばらつき、均一な表示ができないという問題が発生する。大型一括露光機を用いると、例えば、露光の中心付近が明るく、端部が暗い反射特性となり、実用的な反射層を得ることは難しい。
【0010】
すなわち、好適な拡散反射特性を有するように反射層の表面形状を制御するために、所定の表面形状の下地層を形成するためには、表示に直接影響しないコンタクトホールの形成とは異なり、精密にその形状を制御する必要がある。露光に用いる光の強度や平行度の面内分布が大きいと、表面形状を所定の形状に加工することができない。
【0011】
ステッパ露光機は、レンズ系で光源からの光を平行光に近づけているので、強度および平行度の面内ばらつきが小さいが、一度に露光できる面積が狭いという欠点がある。例えば、図23Aに示すように、ステッパ露光機で一度で露光できる領域87は直径6インチ(約152.4mm)程度であるため、凹凸が形成される領域86は最大でも対角6インチ程度の正方形である。そこで、例えば6インチ以上の露光をするには、図23Bに示すように、露光領域を分割して露光する、いわゆる分割露光を行う必要がある。まず、第1領域88aを第1回目に露光(露光可能領域89a、露光中心90a)し、その後、第2領域88bを第2回目で露光(露光可能領域89b、露光中心90b)する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ステッパ露光機を用いても、光の面内ばらつき(像の歪み:中心部では光線の平行度は高いが、端部では光線の平行度が低下する)が存在する。その結果、ステッパ露光機によって照射される光のパターンは、完全な平行光をフォトマスクに照射して得られる理想的なパターン(フォトマスクの透過領域のパターン)から歪んでしまう。その歪みの程度は周囲部ほど大きくなる。例えば、複数の円形の領域を照射するためのマスクを用いた場合、露光の中央部では円形のパターンが露光されるが、周辺部では所定のパターンである円形は得られず楕円形となる。1回の露光によって形成された凹凸状表面上に反射層を形成すると、露光の中心部から周辺部に向かって、凹凸パターンの形状が円から楕円に変化するのに伴い、反射特性が変化するものの、この反射特性の変化は連続的なので、表示品位の変化としてほとんど視認されない。
【0013】
一方、分割露光によって形成された凹凸状表面上に反射層を形成すると、分割露光の継ぎ目においては、凹凸パターンの形状が長軸方向(パターンのゆがみの方向)が互いに異なる楕円から楕円に変化するので、反射特性が不連続に変化し、露光の継ぎ目が表示品位の変化として観察されてしまう。その結果、分割露光した感光性樹脂膜上に反射層を形成すると、第1回目と第2回目の露光の「継ぎ目(境界)」が観察されてしまうという問題があった。
【0014】
ステッパ露光機の光の平行度の分布は、レンズ・ディストーションを補正することによってある程度均一のできるが、凹凸形状は強度や平行度の微少な変化の影響を受けて変化し、さらに反射特性は凹凸形状の微小な違いで大きく異なるので、レンズ・ディストーションの補正によって、実用的な反射特性を有する反射層を分割露光法で形成することは困難である。また、ステッパ露光機における光の強度および平行度の面内ばらつきは、1回の露光工程(1ショット)で露光される領域88aおよび88bの面積を小さくすることによっても向上することができる。しかしながら、この方法では、より多くの露光工程とそれに伴う位置合わせ工程が増えるため、生産効率が著しく低下するという問題がある。また、平行度の向上にも限界がある。
【0015】
さらに、分割露光においては、それぞれの露光工程において露光される領域は、露光領域の位置ずれ(フォトマスクのアライメント誤差)を考慮して、互いにいくらか重ね合わされる。分割露光において互いに重ね合わされる露光領域をここでは、継ぎ部(「境界領域」とも言う。)と呼ぶことにする。
【0016】
例えば、図24に示すような、フォトマスク82aと82bとを用いて、継ぎ部91が形成されるように分割露光を行うと、継ぎ部91の感光性樹脂膜の一部は、2回の露光工程において、フォトマスク82aおよび82bのそれぞれの透光部83aおよび83bを透過した光によって2回露光され、現像して得られる感光性樹脂膜の表面形状は、継ぎ部91以外の領域の感光性樹脂膜の表面形状と全く異なってしまう。従って、このようにして形成された感光性樹脂膜上に形成された反射層の反射特性も、継ぎ部91上とその他の領域上とで大きく異なることになる。特に、図25に示すように、継ぎ部91が画素内に形成されると、継ぎ部91における反射特性の変化が視認されやすく、表示品位が著しく低下する。
【0017】
また、特開平11−7032号公報は、継ぎ部を視認され難くする方法として、継ぎ部となる少なくとも1つの画素列に異なる露光を受けた画素が混在する(継ぎ部を画素単位でジグザグ状のパターンに設定する)ように、感光性樹脂を分割露光する方法を開示している。上記の公報は、また、継ぎ部となる少なくとも1つの画素列の画素のそれぞれが異なる露光を受けるように分割露光する方法を開示している。しかしながら、継ぎ部をジグザグにする方法では、行方向および列方向の両方において高い精度でフォトマスクを位置合わせする必要があり、十分な生産性を得ることが難しい。また、画素内に継ぎ部を形成する方法では、フォトマスクの位置合わせの微小なずれで、継ぎ部の反射特性が大きく変化するので、継ぎ部を視認され難くするためには、高い位置合わせ精度が必要となるので、十分な生産性を得ることが難しい。
【0018】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、生産性に優れ、且つ、分割露光の継ぎ部による表示品位の低下が抑制された、反射モードで表示が可能な液晶表示装置およびその製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域は、反射層が形成されない絶縁層を備える液晶表示装置の製造方法であって、前記凹凸状の表面を有する前記絶縁層を形成する工程は、感光性樹脂膜を形成する工程と、前記感光性樹脂膜の第1領域を第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、前記第1領域と異なる領域を含む、前記感光性樹脂膜の第2領域を第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、前記露光された感光性樹脂膜を現像する工程とを包含し、前記第1露光工程および第2露光工程は、前記第1領域と前記第2領域とが互いに重なる領域、または、前記第1領域と前記第2領域との間の領域として規定される境界領域が、前記列間領域にのみ形成されるように実行され、そのことによって上記目的が達成される。
【0020】
また、本発明の液晶表示装置の製造方法は、複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域には、反射層が形成されない液晶表示装置の製造方法であって、前記凹凸状の表面を有する前記絶縁層を形成する工程は、感光性樹脂膜を形成する工程と、前記感光性樹脂膜の第1領域を第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、前記第1領域と異なる領域を含む、前記感光性樹脂膜の第2領域を第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、前記露光された感光性樹脂膜を現像する工程とを包含し、前記第1露光工程および第2露光工程は、前記第1領域と前記第2領域とが互いに重なる領域、または、前記第1領域と前記第2領域との間の領域として規定される境界領域が、前記列間領域と、前記列間領域の両側の画素の反射領域の一部とに重なるように実行され、そのことによって、上記目的が達成される。
【0021】
前記第1および第2露光工程において、前記境界領域の前記感光性樹脂膜が露光されるパターンは、前記境界領域が位置する列間領域以外の列間領域と同じパターンであることが好ましい。
【0022】
前記第1および第2露光工程において、前記列間領域の前記感光性樹脂膜は、実質的に均一な強度分布の光に露光されるようにしてもよい。あるいは、前記第1および第2露光工程において、前記境界領域の前記感光性樹脂膜および前記境界領域が位置する列間領域以外の列間領域の前記感光性樹脂膜は、実質的に露光されないようにしてもよい。
【0023】
前記現像工程において、前記複数の画素によって形成される全ての列間領域の前記感光性樹脂膜が除去されるようにしてもよい。
【0024】
前記第1露光工程および前記第2露光工程において、前記境界領域の前記感光性樹脂膜が2回露光されることが無いように、前記第1露光工程および第2露光工程が実行されることが好ましい。
【0025】
本発明の液晶表示装置は、複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域は、反射層が形成されない絶縁層を備える液晶表示装置であって、前記絶縁層は、その上に形成された前記反射層が第1の反射特性を示す第1領域と、その上に形成された前記反射層が第2の反射特性を示す第2領域と、前記第1領域と第2領域との間に形成された第3領域とを有し、前記第3領域は、前記列間領域にのみ形成されている構成を備え、そのことによって上記目的が達成される。
【0026】
また、本発明の液晶表示装置は、複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域には、反射層が形成されない液晶表示装置であって、前記絶縁層は、その上に形成された前記反射層が第1の反射特性を示す第1領域と、その上に形成された前記反射層が第2の反射特性を示す第2領域と、前記第1領域と第2領域との間に形成された第3領域とを有し、前記第3領域は、前記列間領域および前記列間領域の両側の画素の反射領域の一部を含む構成を備え、そのことによって上記目的が達成される。
【0027】
前記第3領域に含まれる前記列間領域の前記少なくとも一部の前記絶縁層は、前記第3領域に含まれない列間領域と同じパターンの凹凸形状パターンを有することが好ましい。
【0028】
前記第3領域の前記絶縁層の表面は、実質的に平坦である構成としてもよい。
【0029】
前記複数の画素によって形成される全ての列間領域の前記絶縁層の少なくとも一部が除去されている構成としてもよい。
【0030】
前記複数の画素ごとに設けられたスイッチング素子と、前記スイッチング素子に走査信号を印加する走査配線と、前記走査配線に交差するように設けられ、前記スイッチング素子に表示信号を印加する信号配線とをさらに有し、前記走査配線および前記信号配線は、前記複数の画素の間に形成されている構成とすることが好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら、本発明による実施形態の液晶表示装置およびその製造方法を説明す。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
【0032】
実施形態の液晶表示装置100の断面図を図1Aに、平面図を図1Bに、それぞれ示す。図1Aは、図1B中の1A−1A’線に沿った断面図に相当する。
【0033】
液晶表示装置100は、マトリクス状に配列された画素が反射モードで表示を行う反射領域Rから構成されている反射型液晶表示装置(以下、「反射型LCD」と称する。)である。図1Aおよび図1Bでは、マトリクス状に配列された複数画素のうち1つの行に属する4つの画素(反射領域R)を図示している。4つの画素は、それぞれ異なる画素列に属する。例えば、信号配線(ソース信号線)に沿った方向に「列」が規定され、走査配線(ゲート信号線)に沿った方向に「行
が規定されるが、行と列とを逆にしても良い。
【0034】
本発明は、LCDの駆動方法や表示モードに関らず、反射モードで表示を行う反射領域を有するLCD(例えば、反射型LCDや両用型LCD)に広く適用できる。反射型LCD100は、アクティブマトリクス型LCDであり得、あるいは、単純マトリクス型LCDであっても良い。
【0035】
反射型LCD100は、第1基板100aと、第2基板100bと、これらの間に設けられた液晶層30とを有している。第1基板100aは、透明基板10と、透明基板10上に形成された絶縁層12と、絶縁層12上に形成された反射層14とを有している。第2基板100bは、透明基板20と、透明基板20上に形成された透明電極24とを有している。第1基板100aおよび/または第2基板100bには、必要に応じて、配向層やカラーフィルタ層(いずれも不図示)などが設けられる。
【0036】
ここでは、反射層14が、液晶層30に電圧を印加する電極としても機能する構成(以下、「反射電極」14と称する。)を例示するが、反射層と独立した電極を設けてもよい。反射電極14は、アクティブマトリクス型LCDにおいては、画素電極であり、単純マトリクス型LCDにおいては、例えば、短冊状の信号電極である。反射電極14と、液晶層30を介して対向する透明電極24が画素を規定する。なお、本願明細書においては、簡単さのために、表示の最小単位に対応する表示装置の領域を「画素」と呼ぶことにする。反射型LCDの画素は、反射領域Rのみで形成される。
【0037】
反射電極14は、適度な拡散反射特性を呈する凹凸状の表面(反射面)を有している。反射電極14の表面の凹凸形状は、その下に設けらている絶縁層12の表面の凹凸形状によって実質的に決められている。
【0038】
絶縁層12の表面の凹凸形状は、感光性樹脂を用いたフォトリソグラフィプロセス(露光工程と現像工程とを含む)によって形成されている。図1B中の参照符号12aは、絶縁層12の凸部を模式的に示している。凸部12aは、表示面法線方向から見たとき、典型的には円形を有しており、平面内にランダムに配置されている。図1Bに示されている複数の凸部12aは、露光工程において、露光された領域または露光されなかった領域であり、フォトマスク(不図示)の透光部または遮光部に対応する。凸部12aが露光部または未露光部のいずれに対応するかは、絶縁層12の形成に用いる感光性樹脂がネガ型であるか、ポジ型であるかによる。
【0039】
凹凸形状を正確に制御するために、反射型LCD100の表示領域を2つの領域(図1A中の第1領域S1および第2領域S2)に分割し、2つの領域のそれぞれに対して露光工程(第1露光工程および第2露光工程)を実行(分割露光)している。それぞれの露光工程は、フォトマスクのアライメントマージン(位置合わせマージン)を考慮して、第1領域S1および第2領域S2のそれぞれの一部が互いに重なる領域(図1A中の境界領域(継ぎ部に相当)S3)を形成するように露光されている。
【0040】
また、第1領域S1と第2領域S2とが互いに重なる境界領域S3は、隣接する画素列の間の領域(図1A中の列間領域V)の少なくとも一部を含む領域に形成されるように、露光工程が実行されている。図1Aおよび図1Bに示した例では、境界領域S3は、列間領域Vとその両側の反射領域Rの一部と重なる(含む)ように形成されているが、境界領域S3が列間領域V内にのみ存在するように、露光工程を実行しても良い。
【0041】
絶縁層12は、上述したような、分割露光プロセスを経て製造されているので、第1露光工程を経て凹凸形状が形成された第1領域S1の絶縁層12の表面と、第2露光工程を経て凹凸形状が形成された第2領域S2の絶縁層12の表面は、互いにわづかに異なる形状を有しいている。たとえ、第1露光工程と第2露光工程とを同じフォトマスクを用いて実行しても、互いに独立な操作を行うので、完全に同じ表面形状を得ることはほぼ不可能である。従って、第1領域S1および第2領域S2上に形成された反射電極14の拡散反射特性も互いに異なる。この拡散反射特性の違いは、表示品位の違いとして認識されることがしばしばある。
【0042】
さらに、2つの露光工程によってそれぞれが決定される、第1領域S1と第2領域S2とは、互いに重なるように露光工程が実行されているので、その重なり領域である境界領域S3の絶縁層12の表面形状は、第1領域S1および第2領域S2(境界領域S3を除く)の絶縁層12の表面形状と異なる。境界領域S3の表面形状と、第1領域S1および第2領域S2の絶縁層12の表面形状との違いは、境界領域のパターンだけが他の領域と異なるパターンのフォトマスクのセットを使わない限り(図8および図9を参照しながら後述する。)、第1領域S1と第2領域S2との表面形状の違いよりも大きい。
【0043】
以上のことから分かるように、上述の分割露光プロセスを経て形成された絶縁層12の表面は、その露光工程の違いに起因して、互い異なる表面形状の3つの領域を有する。この3つの領域は、図1Aに示したように、第1露光工程のみを経た第1領域R1と、第2露光工程のみを経た第2領域と、第1および第2露光工程を経た第3領域R3とである。
【0044】
なお、上述の分割露光プロセスでは、第1領域S1と第2領域S2とが互いに重なるように露光工程を実行したので、第1領域R1と第2領域R2との間の第3領域R3は、第1および第2露光工程の両方の露光工程を経ているが、後述するように(例えば、図4A)、第1露光工程で露光される第1領域S1と、第2露光工程で露光される第2領域S2とが互いに重ならず、間隙を有するように露光工程を実行してもよい。従って、露光工程における境界領域S3は、第1領域S1と第2領域S2とが互いに重なる領域、または、第1領域S1と第2領域S2との間の領域とする。また、露光工程によって決定される境界領域S3に対応する絶縁層12の領域を第3領域R3とする。図1Aに示したように、反射型LCD100における第3領域R3は、列間領域Vとその両側の反射領域(ここでは画素と一致)Rの一部とに重なるように形成されているが、上述したように、第3領域R3が列間領域V内に形成されるようにしてもよい。
【0045】
上述したように、本実施形態の反射型LCD100においては、分割露光プロセスを経て形成される絶縁層12の第3領域R3は、列間領域Vの少なくとも一部を含む領域に形成されている。列間領域Vには、反射電極14が形成されないので、第1領域R1や第2領域R2と表面形状が異なる第3領域R3が、表示に寄与する割合は、第3領域R3を反射領域R内に形成した構成に比べて小さくできる。従って、反射型LCD100においては、分割露光プロセスに起因する継ぎ目が視認され難い。
【0046】
例えば、図1Aおよび図1Bに示したように、列間領域Vとその両側の反射領域Rと重なるように第3領域R3を形成した構成においては、第3領域R3の内、列間領域Vを除いた領域の絶縁層12上に位置する反射電極14の部分が、表示に寄与するだけであり、継ぎ目は視認され難い。また、図2に示すように、列間領域Vの幅が、第3領域R3の幅に比べて広い構成においては、第3領域R3には反射電極14が形成されないので、第3領域R3は表示に全く寄与しないので、さらに、継ぎ目が視認され難い。
【0047】
列間領域Vの幅および第3領域R3の幅は、製造するLCDの仕様と露光装置(例えば、ステッパ装置)によるアライメント精度に依存して適宜設定される。一般に、表示輝度を向上するために反射電極14の面積が広い方が好ましいので、図1Aおよび図1Bに示した構成を採用し、継ぎ目が視認されないように、第3領域R3と反射領域Rとの重なり幅を設定することが好ましい。
【0048】
第3領域R3が反射領域Rと重なる構成を採用する場合、図3に示すように、全ての反射電極14の列間領域Vに隣接する部分(第3領域R3内に形成される反射電極14と実質的に同じ幅を有する)が、第3領域R3内に形成される反射電極14と実質的に同じ拡散反射特性を有するように絶縁層12をパターニングすることよって、継ぎ目をさらに視認され難くできる。第3領域R3に含まれる列間領域V以外の列間領域Vに対応して、第3領域R3と同様の表面形状に形成された絶縁層12の領域を、仮想第3領域(仮想継ぎ部)R3’と称することにする。仮想第3領域R3’が、第3領域R3と実質的に同じ幅(面積)を有し、且つ、同じ表面形状(拡散反射特性)を有するようにできれば、継ぎ目が視認され難くなる。
【0049】
しかしながら、境界領域のパターンだけが他の領域と異なるパターンのフォトマスクのセット(図8および図9参照)を用意しない限り、2回の露光工程を経る第3領域R3の絶縁層12の表面形状と、露光工程を1回しか経ない第1領域R1および第2領域R2内に形成される仮想第3領域R3’の絶縁層12の表面形状とを実質的に同じにすることは難しい。さらに、露光工程において、ハーフ露光(感光性樹脂の露光部または未露光部が完全に除去される光量の光を照射するのではなく、一部が残存する光量の光を照射する露光)を行う場合には、第3領域R3の絶縁層12の表面形状と仮想第3領域R3’領域の絶縁層12の表面形状とを同じすることは実質的に不可能である。
【0050】
そこで、図4Aおよび図4Bに示すように、第3領域R3および仮想第3領域R3’の(すなわち、全ての列間領域Vおよび全ての反射電極14の列間領域Vに隣接する部分に位置する)絶縁層12の表面に凹凸を形成せず、平坦な表面とすれば、露光条件のばらつきの影響をほとんど受け無いので、第3領域R3および仮想第3領域R3’の絶縁層12の表面形状を実質的に同じできる。すなわち、全ての反射電極14の列間領域Vに隣接する部分が、第3領域R3内に形成される反射電極14の部分と実質的に同じ反射特性を有するようにできるので、継ぎ目を視認され難くすることができる。
【0051】
さらに、平坦な表面上に形成された反射電極14の部分は、光を正反射(鏡面反射)するので、この部分で反射された光が表示に寄与する割合は、表面が凹凸形状を有する場合よりも小さい。従って、全ての反射電極14の列間領域Vに隣接する部分の反射特性と、第3領域R3内に形成される反射電極14の部分の反射特性との差が低減されるので、凹凸状表面とするよりも継ぎ目が視認され難い。この構成は、例えば、以下の様にして形成される。絶縁層12を形成する材料としてポジ型の感光性樹脂を用いた場合には、平坦な表面を形成する領域が未露光となるように露光工程を実行すればよいし、ネガ型の感光性樹脂を用いた場合には、平坦な表面を形成する領域を実質的に均一な強度分布の光で十分に露光(完全露光)すればよい。
【0052】
図4Aおよび図4Bに示したのとは逆に、図5Aおよび図5Bに示すように、第3領域R3および仮想第3領域R3’の絶縁層12を除去して、絶縁層12の下地の平坦な表面を露出させ、その上に反射電極14を形成してもよい。このような構成を採用しても、図4Aおよび図4Bに示した構成と同様に、継ぎ目を視認され難くできる。この構成は、以下の様にして形成される。例えば、絶縁層12を形成する材料としてネガ型の感光性樹脂を用いた場合には、感光性樹脂膜を除去する領域が未露光となるように露光工程を実行すればよいし、ポジ型の感光性樹脂を用いた場合には、感光性樹脂膜を除去する領域を実質的に均一な強度分布の光で十分に露光(完全露光)すればよい。
【0053】
さらに、図6Aおよび図6Bに示すように、第3領域R3および仮想第3領域R3’の絶縁層12の一部(絶縁層の厚さ方向)を除去することによって、その領域の絶縁層12の表面を平坦にしてもよい。この構成は、例えば、感光性樹脂膜(ネガ型およびポジ型のいずれの場合においても)を不完全露光(ハーフ露光)することによって形成される。なお、第3領域R3となる領域の感光性樹脂膜が2回露光されないようなフォトマスクを用いることが好ましい。
【0054】
図5Aと図5Bおよび図6Aと図6Bに示した構成は、図4Aおよび図4Bに示した構成に対して、下記の利点を有している。
【0055】
図4Aおよび図4Bに示した構成においては、第3領域R3および仮想第3領域R3’の絶縁層12の厚さが、他の領域よりも厚い。すなわち、第3領域R3および仮想第3領域R3’上の液晶層30の厚さが他の領域よりも薄い。このように、液晶層30の厚さが薄い領域においては、液晶層30を介して互いに対向する反射電極14と透明電極24とが導電性異物等によって短絡し易い。これに対し、第3領域R3および仮想第3領域R3’の絶縁層12の少なくとも一部(厚さ方向)を除去した構成(図5Bおよび図6B参照)を採用すると、これらの領域上の液晶層30の厚さは他の領域よりも厚くなるので、反射電極14と透明電極24との短絡の発生が抑制される。
【0056】
特に、画素列に対応して対向基板100bにストライプ状のカラーフィルタ層(典型的には、赤色層、緑色層および青色層を有する)を設け、隣接する色層同士を互いに重ね合わせることによって、画素列間を遮光する構造を採用した場合、色層の重ね合わせによって、列間領域Vの液晶層30の厚さが他の領域より薄くなる。従って、上述のような対向基板100bを備えたLCDにおいて、図4Bに示した構成を採用すると、反射電極14と透明電極24との短絡がさらに発生しやすくなるが、図5Bおよび図6Bに示した構成を採用すると、短絡の発生を短絡を効果的に抑制・防止することができる。
【0057】
さらに、第3領域R3および仮想第3領域R3’の絶縁層12の少なくとも一部(好ましくは全部)を除去した構成を採用すると、水平配向型液晶層(すなわち、電圧無印加時に液晶分子が基板表面に平行に配向する)を用いてノーマリホワイトモードの表示を行うECBモードのLCDの場合、液晶層30の厚さが厚い領域は、他の領域と異なる光路長を有する。従って、模式的に図7に示すように、第3領域R3および仮想第3領域R3’のLCDの反射率は、反射領域R(但し、ここでは、R3およびR3’を除く)のLCDの反射率と異なる。図7の電圧−反射率(LCDの輝度)曲線からわかるように、電圧無印加時においては、第3領域R3および仮想第3領域R3’の反射率は、反射領域Rの反射率よりも低いので、継ぎ目が視認され難い。但し、図7は反射型LCDの電圧一反射率特性を模式的に表現したものであり、実際の反射型LCDの電圧−反射率特性は、液晶材料、液晶層の厚さ、絶縁層の厚さ等の値に依存して変化する。
【0058】
上述したように、種々の構成によって継ぎ目を視認され難くすることができる。上述した構成のなかでも、列間領域Vの幅よりも第3領域R3の幅が広い構成において、列間領域Vの幅をできるだけ狭くし、反射電極14の面積を大きくとることによって、他の構成よりも明るい表示を実現できる。特に、図1Bに示したように、第3領域R3の反射電極14の表面を凹凸形状にすると、例えば図4Aに示した平坦な表面上に反射電極14を形成した構成よりも、明るい表示を実現することができる。但し、上述したように、図1Bに示した構成では、第3領域R3の絶縁層12の表面形状は、他の領域の絶縁層12の表面形状と異なる。また、図3に示したように、仮想第3領域R3’を設けても、第3領域R3の絶縁層12の表面形状は、仮想第3領域R3’の絶縁層12の表面形状と異なる。これは、第3領域R3だけが2回の露光工程を経るからである。
【0059】
そこで、第3領域R3の絶縁層12が2回露光されることが無いように、例えば、図8に示すようなフォトマスク30aおよび30bを用いれば、第3領域R3の絶縁層12の表面形状を他の領域の表面形状とほとんど一致させることができる。ここで、フォトマスク30aが有する透光部31aと、フォトマスク30bが有する透光部31bとは、第3領域R3に対応する領域において、互いに重なることが無く、且つ、両方の透光部31aおよび31bを組み合わせることによって、他の領域の透光部31aまたは31bと同様に分布(同じパターンを形成)している。
【0060】
あるいは、図9に示すフォトマスク32aおよび32bのように、一方のフォトマスク32aは第3領域R3に対応する領域に透光部33aを有さず、他方のフォトマスク32bは、第3領域R3に対応する領域に、他の領域と同じ分布で形成された透光部33bを有するフォトマスクを用いてもよい。
【0061】
上述したようなフォトマスクの組合せを用いれば、第3領域R3の感光性樹脂膜は、2つの露光工程のうちの一方の露光工程において露光されるので、他の領域と同様の凹凸形状が形成される。図8に示したフォトマスク30aおよび30bを用いると、第3領域R3の反射電極14の反射特性は、第1領域R1の反射電極14の反射特性と、第2領域R2の反射電極14の反射特性との中間の反射特性を有することになる。また、図9に示したフォトマスク32aおよび32bを用いると、第3領域R3の反射電極14の反射特性は、第1領域R1または第2領域R2のいずれかの反射特性を有することなる。従って、このようにして形成された第3領域R3の反射電極14の拡散反射特性は、2回の露光工程で露光されて形成される第3領域R3の反射電極14よりも、第1領域R1または第2領域R2の反射電極14の拡散反射特性に近いので、継ぎ目が視認され難い。さらに、このように第3領域R3を形成するためのパターンが相補的に形成されているフォトマスクを用いる方法は、感光性樹脂膜をハーフ露光する方法に適用することができる。
【0062】
TFT基板に反射電極が形成される液晶表示装置に本発明を適用する場合、列間領域Vは、バス配線(走査配線(ゲート信号線)および信号配線(ソース信号線))に対してどのような位置に設けてもよいが、列間領域Vがバス配線と重なるように設けることが好ましい。このような配置を採用すると、反射電極とバス配線とが互いに重なる部分の面積が小さくなるので、反射電極とバス配線との間に形成される容量値が小さくなり、表示品位が向上する。
【0063】
また、これまでは画素全体が反射領域となっている反射型LCDを例に、本発明の実施形態を説明したが、画素を透過領域(透過モードで表示を行う領域)と反射領域(反射モードで表示を行う領域)とに分割した両用型液晶表示装置や半透過反射電極を用いた半透過反射型液晶表示装置に本発明を適用することによって、上述の効果が得られる。特に、画素の内側に透過領域を形成し、外側に反射領域を形成した両用型液晶表示装置において、もっとも効果的にパターンの継ぎ目を視認され難くすることができる。
【0064】
さらに、対向基板(反射電極を有しない方の基板)の、列間領域Vに対応する領域に遮光パターン(いわゆるブラックマトリクス)を形成することによって、より効果的にパターンの継ぎ目を視認され難くすることができる。
【0065】
以下に、本発明による実施形態の液晶表示装置の具体例を説明する。
【0066】
(実施形態1)
図10は、実施形態1の透過反射両用型LCD200の平面図であり、図11は、図10に示した平面図における11A−11A’線断面図である。また、図12A,図12B、図12Cおよび図12Dは、両用型LCD200の製造工程を模式的に示したプロセス断面図である。
【0067】
本実施形態1における液晶表示装置は、例えば、以下のようにして製造される。
【0068】
図12Aに示すように、ガラス基板40上に、スパッタリング法によりAl、MoまたはTa等からなる金属薄膜を形成する。場合によっては、ガラス基板40の表面にベースコート膜としてTa2O5、SiO2などの絶縁膜を形成してもよい。
【0069】
次いで、この金属薄膜をパターニングすることによって、ゲート信号線42およびゲート電極42aを形成する。このとき、補助容量信号線56を同時に形成する。そして、絶縁性を高めるために、ゲート信号線42およびゲート電極42aを陽極酸化して、ゲート陽極酸化膜43を形成する。次いで、陽極酸化したゲート信号線42およびゲート電極42a上に、P−CVD法により厚さ約300nmのSiNx膜を積層して、ゲート絶縁膜44を形成する。さらに、このゲート絶縁膜44上に、CVD法により半導体層45(アモルファスSi)および電極コンタクト層46(リン等の不純物をドーピングしたアモルファスSiまたは微結晶Si)を連続して、それぞれ150nmおよび50nmの厚さに積層する。そして、この半導体層45および電極コンタクト層46をHCl+SF6混合ガスによるドライエッチング法によりパターニングする。
【0070】
続いて、図12Bに示すように、スパッタリング法により透明導電膜(ITO)を150nm積層する。これは、後にパターニングされて画素の透明電極47となる。そして、スパッタリング法によりAl、MoまたはTa等からなる金属膜を積層し、この金属膜を、画素部の透明電極47上に存在しないように、パターニングして、ソース信号線48(図10参照)、ソース電極50およびドレイン電極51を形成する。次いで、上記の透明導電膜をパターニングして、ソース信号線48、ソース配線49および透明電極47を形成する。なお、ソース信号線48、ソース配線(ソース信号線の分岐部)49およびソース電極(TFTのソース領域上に形成された電極)50は、上述したように2層構造(ITO層と金属層を含む)に限られず、単一の導電層を用いて一体に形成してもよい。そして、ドライエッチング法により電極コンタクト層46をパターニングして薄膜トランジスタ(TFT)のチャネル部を形成する。
【0071】
続いて、図12Cに示すように、感光性樹脂を塗布し、露光、現像および熱処理を行なうことにより、1000nm〜4000nmの膜厚の層間絶縁膜(単に「絶縁膜」とも言う。)52を形成する。
【0072】
なお、この層間絶縁膜52は、図10に示すコンタクトホール部53および透過表示部60部分については除去し、反射特性を向上させるために、バス配線以外の領域に複数の凹凸52aを形成する。凸部は、例えば、基板法線から見たときの形状が円で、直径が約4μm〜30μmの範囲にある。隣接する凸部間の間隔は、基板面内にランダムに配置されている。このような凸部は、例えば、直径が約4μm〜30μmの円形の遮光部(又は透光部)が、最も近い円間の距離が約1μm〜5μmでランダムに配置されたパターンを有するフォトマスクを用いて形成される。
【0073】
ここで、この画素部分における反射領域に存在する層間絶縁膜52上に凹凸パターンを形成する工程について、図13A,13B、図13Cおよび図13Dを参照しながら説明する。
【0074】
まず、図13Aに示すように、ランダムな位置に配置された円形の遮光パターン(上記感光性樹脂がポジ型の場合)を有するフォトマスク61をガラス基板40に平行に配置して、第1回目の露光を行う。なお、本実施形態1では、この第1回目の露光領域S1を露光する際に、露光領域S1の端部がバス配線63上に位置するように露光を行なう。
【0075】
次いで、図13Bに示すように、第1回目の露光領域S1と連続するようにフォトマスク61を配置して、第2回目の露光を行う。ここで、第2回目の露光領域S2の露光においても、同様に露光領域S2の端部がバス配線63上に位置するように露光を行い、第1回目の露光領域S1と第2回目の露光領域S2とのパターン継ぎ部S3がバス配線63上に位置するような構成とする。そして、必要に応じて、第3回目の以降の露光についても同様にして行なう。
【0076】
この状態で、図13Cに示すように、現像することにより所定領域に円形を有する凹凸を形成し、さらに、図13Dに示すように、熱処理することにより、熱だれによって凹凸の形状を滑らかにするとともに、熱硬化して最適な複数の凹凸52aを形成した。
【0077】
このように、本実施形態1では、凹凸52aが形成されていないバス配線63上にパターン継ぎ部S3(露光の境界領域S3、第3領域R3に対応)が位置するようにパターニングを行なっていることにより、継ぎ部R3を目立たなくすることを可能にしている。
【0078】
続いて、このように形成した凹凸パターンを含むガラス基板40上に、図12Dに示すように、スパッタリング法により反射膜を成膜する。本実施形態1では、反射膜としてAl/Mo積層膜を100/50nmの膜厚で成膜した。
【0079】
その後、硝酸+酢酸+リン酸+水からなるエッチャントを使用して、反射電極材料であるAl/Moを同時にエッチングして反射電極54を形成した。以上のようにして、本実施形態1における液晶表示装置200のTFT部分と画素部分とは完成する。
【0080】
最後に、配向膜塗布や対向基板との貼り合わせ、液晶材料の注入などの公知の液晶表示装置の製造方法を用い、背面にバックライトを設置して透過反射両用型の液晶表示装置200を完成させた。
【0081】
なお、得られた液晶表示装置200で表示を行ったところ、パネル全体にわたって反射特性にばらつきがなく、しかも露光ショット間における継ぎ目も目立たない均一な表示を実現することができた。
【0082】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2における液晶表示装置について図面を参照しながら説明する。
【0083】
図14は、本実施形態2で用いた反射型液晶表示装置300の平面図であり、図15は、図14に示す平面図における15A−15A’線断面図である。
【0084】
図14および図15に示すように、本実施形態2における液晶表示装置300は、上述した実施形態1と同様の手法により、ガラス基板40上に薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、続いて、層間絶縁膜52を形成した。なお、この層間絶縁膜52は、コンタクトホール部53部分については除去しておき、同時に、反射特性を向上させるために、バス配線(ゲート信号線42およびソース信号線48)以外の領域に複数の凹凸52aを形成しておく。
【0085】
その後、この画素部分における反射領域に存在する層間絶縁膜52上に凹凸パターンを形成する。ここでも、上述した実施形態1と同様で、第1回目の露光領域と第2回目の露光領域とのパターン継ぎ部S3がバス配線63上に位置するような構成とした。
【0086】
このように、本実施形態2でも、凹凸が形成されていないバス配線63上にパターン継ぎ部S3が位置するようにパターニングを行なっていることにより、継ぎ部R3を目立たなくすることを可能にしている。
【0087】
その後、反射電極54を形成して、本実施形態2における液晶表示装置300のTFT部分と画素部分とは完成する。そして、最後に配向膜塗布や対向基板との貼り合わせ、液晶の注入などの公知の液晶表示装置の製造方法を用い、反射型の液晶表示装置を完成させた。なお、反射電極54は、コンタクトホール53において接続電極47aに接続されている。接続電極47aは、実施形態1の両用型LCDの透明電極47と同様にして形成され、TFTのドレイン電極に接続されている。
【0088】
得られた液晶表示装置で表示を行ったところ、パネル全体にわたって反射特性にばらつきがなく、しかも露光ショット間における継ぎ目も目立たない均一な表示を実現することができた。
【0089】
(実施形態3)
図16は、本実施形態による透過反射両用型LCD400の平面図である。両用型液晶表示装置400の11A−11A’線に沿った断面図は、図11と実質的に同じなので、ここでは省略する。
【0090】
本実施形態の両用型LCD400は、先の図12A〜図12Dを参照しながら説明した方法と実質的に同じ方法で製造することができる。ただし、図17A、図17B、図17Cおよび図17Dを参照しながら説明するように、感光性樹脂膜のパターンニング工程において、パターン継ぎ部(露光の境界領域S3であり、第3領域R3に対応)にも凹凸を形成する点において、先の実施形態と異なる。
【0091】
先の実施形態と同様に、図12Aおよび図12Bの工程を実行した後、図12Cに示した工程において、感光性樹脂を塗布し、露光、現像および熱処理を行うことにより、1000nm〜4000nmの膜厚の層間絶縁膜52を形成する。なお、この層間絶縁膜52は、コンタクトホール部53および透過表示部60部分については除去し、反射特性を向上させるために、バス配線(例えば、ソース信号線48)上にも複数の凹凸52aを形成する。
【0092】
ここで、この画素部分における反射領域に存在する層間絶縁膜52上に凹凸パターンを形成する工程について、図17A〜図17Dを参照しながら説明する。
【0093】
まず、図17Aに示したように、ランダムな位置に配置された円形の遮光パターンを有するフォトマスク61’をガラス基板40に平行に配置して、第1回目の露光を行う。なお、本実施形態では、この第1回目の露光領域S1を露光する際に、露光領域S1の端部がバス配線63上に位置するように露光を行う。
【0094】
続いて、図17Bに示したように、第1回目の露光領域S1と連続するようにフォトマスク61’を配置して、第2回目の露光を行う。ここで、第2回目の露光領域S2の露光においても、同様に露光領域S2の端部がバス配線63上に位置するように露光を行い、第1回目の露光領域S1と第2回目の露光領域S2とのパターン継ぎ部S3がバス配線63上に位置するようにする。露光領域S1とS2は互いに重なり、重なった領域となるパターン継ぎ部S3の幅は、列間領域Vの幅ΔW1よりも広く(図16参照)、且つ、バス配線(ソース信号線48)の幅よりも広い。さらに、第3回目以降の露光が必要な場合は、上述した露光工程を繰り返す。
【0095】
上述したような露光工程の後、現像することにより、図17Cに示したように、所定領域に円形を有する凹凸52aが形成される。さらに、熱処理することにより、図17Dに示したように、熱だれによって凹凸52aの形状を滑らかにするとともに、熱硬化して最適な複数の凹凸52aを形成した。
【0096】
続いて、このように形成した凹凸パターンを含むガラス基板40上に、図12Dに示したように、スパッタリング法により反射膜を成膜する。本実施形態では、反射膜としてAl/Mo積層膜を100nm/50nmの膜厚で成膜した。
【0097】
その後、硝酸+酢酸+リン酸+水からなるエッチャントを使用して、Al/Moを同時にエッチングして、反射電極54を形成した。ここで、凹凸形成時のパターン継ぎ部S3が隣り合う反射電極54の間を含む領域に位置するようにパターニングすることで、パターン継ぎ部S3が目立たなくすることを可能にしている。以上のようにして、本実施形態における液晶表示装置のTFT部分と画素部分とは完成する。
【0098】
今回は、バス配線と反射電極54との間の容量を低減するために、バス配線上に隣り合う反射電極54の間がくるように反射電極54のパターニングを行ったので、凹凸形成時のパターン継ぎ部S3はバス配線63上に位置するようにパターニングを行った。これに限られず、例えば、図18に示すように、バス配線上に隣り合う反射電極54の間が位置しない場合であっても、凹凸形成時のパターン継ぎ部S3が隣り合う反射電極54の間になるようにパターニングすれば、継ぎ部R3を視認され難くすることができる。
【0099】
ここで、図16に示したように、継ぎ部R3と継ぎ部R3が存在しない隣り合う列間領域Vで凹凸パターンが異なり、継ぎ部R3に反射電極54の一部が存在すると、継ぎ部R3に隣接する反射電極54の反射率が、それ以外の反射電極54の反射率と異なってしまうため、継ぎ部R3が若干見えてしまうことがある。
【0100】
そこで、図19に示すように、継ぎ部R3の幅より列間領域Vの幅(ΔW2)を広くすることによって、より継ぎ部R3を目立たなくすることが可能である。しかしながら、図19に示した構成では、継ぎ部R3が視認され難い反面、反射電極54の面積が減少し、LCDの反射率(表示輝度)が低下してしまう。そこで、図20に示すように、継ぎ部R3が存在しない列間領域Vに対応して、継ぎ部R3と実質的に同じ構造(仮想継ぎ部R3’)を形成することによって、反射率の低下を伴わずに継ぎ部R3を視認され難くすることができる。
【0101】
しかしながら、複数の円形の遮光パターンを有するフォトマスク61を用いて凹凸を形成する場合には、特に、層間絶縁膜を膜厚分全部抜かずに、一部の膜を残して凹凸を形成する場合には、多重露光部が存在しないように凹凸形状を形成することは困難である。そこで、図21Aおよび図21Bに示すように、継ぎ部R3と仮想継ぎ部R3’(継ぎ部R3が存在しない隣り合う反射電極54の間を含む領域)を未露光にするか、または均一な強度分布の光で露光することで、表面形状を平坦にして、継ぎ部R3と仮想継ぎ部R3’の表面形状をほぼ同一にすることができる。また、平坦な反射面は光を正反射するので、表示への寄与は少なく、平坦な部分に反射電極54が形成されても、継ぎ部R3を視認され難くすることができる。
【0102】
勿論、先に説明したように、図8および図9に示したフォトマスクを用いて、パターン継ぎ部S3の感光性樹脂膜が2回露光されないようにして、凹凸形状を形成することによって、反射電極54に拡散反射特性を持たせながら、継ぎ部R3と仮想継ぎ部R3’との反射特性をほぼ同じに近づけることができ、継ぎ部R3を視認され難くすることができる。
【0103】
本実施形態では、画素電極を透過領域と反射領域に分割した透過反射両用型液晶表示装置として説明を行ったが、図22に示すような反射型液晶表示装置や半透過型液晶表示装置に対して本発明を適用した場合においても、同様な効果を得ることができる。
【0104】
また、仮想継ぎ部R3’は、必ずしも全ての列間領域Vに対応して形成する必要は無く、例えば、3行の画素列ごとに設けてもよい。さらに、仮想継ぎ部R3’の層間絶縁膜の表面を凹凸状とする領域と、平坦にする領域を混在するようにしてもよい。
【0105】
なお、上記の実施形態の説明においては、凹凸状の表面を有する層間絶縁膜を単層の感光性樹脂膜から形成したが、パターニングを施した感光性樹脂膜上に別の樹脂層(感光性を有しない樹脂でもよい。)を塗布しても良い。
【0106】
【発明の効果】
本発明によると、生産性に優れ、且つ、分割露光の継ぎ部による表示品位の低下が抑制された、反射モードで表示が可能な液晶表示装置およびその製造方法が提供される。本発明は、反射型LCD、透過反射両用型LCDおよび半透過型LCDに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明による実施形態の液晶表示装置100の模式的な断面図である。
【図1B】図1Aに示した液晶表示装置100の平面図である。
【図2】本発明による実施形態の他の液晶表示装置の平面図である。
【図3】本発明による実施形態のさらに他の液晶表示装置の平面図である。
【図4A】本発明による実施形態のさらに他の液晶表示装置の平面図である。
【図4B】図4Aに示した液晶表示装置の断面図である。
【図5A】本発明による実施形態のさらに他の液晶表示装置の平面図である。
【図5B】図5Aに示した液晶表示装置の断面図である。
【図6A】本発明による実施形態のさらに他の液晶表示装置の平面図である。
【図6B】図6Aに示した液晶表示装置の断面図である。
【図7】本発明による実施形態の液晶表示装置の電圧−反射率特性を示すグラフである。
【図8】本発明による実施形態の液晶表示装置の製造方法で用いられるフォトマスクを模式的に示す平面図である。
【図9】本発明による実施形態の液晶表示装置の製造方法で用いられる他のフォトマスクを模式的に示す平面図である。
【図10】実施形態1の透過反射両用型の液晶表示装置200の模式的な平面図である。
【図11】図10に示した液晶表示装置200の模式的な断面図である。
【図12A】液晶表示装置200の製造プロセスを説明するための模式的な断面である。
【図12B】液晶表示装置200の製造プロセスを説明するための模式的な断面である。
【図12C】液晶表示装置200の製造プロセスを説明するための模式的な断面である。
【図12D】液晶表示装置200の製造プロセスを説明するための模式的な断面である。
【図13A】液晶表示装置200の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図13B】液晶表示装置200の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図13C】液晶表示装置200の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図13D】液晶表示装置200の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図14】本発明による実施形態2の反射型液晶表示装置300の模式的な平面図である。
【図15】図14に示した反射型液晶表示装置300の模式的な断面図である。
【図16】本発明による実施形態3の透過反射両用型液晶表示装置400の模式的な平面図である。
【図17A】液晶表示装置300の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図17B】液晶表示装置300の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図17C】液晶表示装置300の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図17D】液晶表示装置300の凹凸状表面を有する層間絶縁膜52を形成するプロセスを説明するための模式的な断面である。
【図18】本発明による実施形態3の他の透過反射両用型液晶表示装置の模式的な平面図である。
【図19】本発明による実施形態3のさらに他の透過反射両用型液晶表示装置の模式的な平面図である。
【図20】本発明による実施形態3のさらに他の透過反射両用型液晶表示装置の模式的な平面図である。
【図21A】本発明による実施形態3のさらに他の透過反射両用型液晶表示装置の模式的な平面図である。
【図21B】図21Aに示した両用型液晶表示装置の模式的な断面図である。
【図22】本発明による実施形態3の反射型液晶表示装置の模式的な平面図である。
【図23A】ステッパ露光機を用いて1回で露光できる領域を模式的に示した図面である。
【図23B】2回の露光(分割露光)で露光できる領域を模式的に示した図面である。
【図24】一般的な分割露光プロセスの問題を説明するための模式図である。
【図25】分割露光による継ぎ目の配置を説明するための模式図である。
【符号の説明】
R 反射領域
S1 第1露光領域
S2 第2露光領域
S3 パターン継ぎ部(境界領域)
R1 第1領域
R2 第2領域
R3 第3領域(継ぎ部)
V 列間領域
10、20 ガラス基板
12 絶縁層(層間絶縁膜)
12a 凸部
14 反射層(反射電極)
24 透明電極(対向電極)
30a、30b、32a、32b フォトマスク
31a、31b、33a、33b 透光部
40 ガラス基板
42 ゲート信号線
42a ゲート電極
43 ゲート陽極酸化膜
44 ゲート絶縁膜
45 半導体層
46 電極コンタクト層
47 透明電極
47a 接続配線(コンタクト用引き出し配線)
48 ソース信号線
49 ソース配線
50 ソース電極
51 ドレイン電極
52 層間絶縁膜(絶縁層)
52a 凹凸
53 コンタクトホール部
54 反射電極
56 補助容量信号線
60 透過表示部
61、61’ フォトマスク
63 バス配線
86 一度のステッパ露光でのパターニング領域
87 一度のステッパ露光での最大露光可能領域
88a 第1回目のパターニング領域
88b 第2回目のパターニング領域
89a 第1回目の露光可能領域
89b 第2回目の露光可能領域
90a 第1回目の露光中心
90b 第2回目の露光中心
91 露光の継ぎ部
100、200、300 液晶表示装置
Claims (13)
- 複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域は、反射層が形成されない絶縁層を備える液晶表示装置の製造方法であって、
前記凹凸状の表面を有する前記絶縁層を形成する工程は、
感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜の第1領域を第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記第1領域と異なる領域を含む、前記感光性樹脂膜の第2領域を第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記露光された感光性樹脂膜を現像する工程とを包含し、
前記第1露光工程および第2露光工程は、前記第1領域と前記第2領域とが互いに重なる領域、または、前記第1領域と前記第2領域との間の領域として規定される境界領域が、前記列間領域にのみ形成されるように実行される、液晶表示装置の製造方法。 - 複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域には、反射層が形成されない液晶表示装置の製造方法であって、
前記凹凸状の表面を有する前記絶縁層を形成する工程は、
感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜の第1領域を第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記第1領域と異なる領域を含む、前記感光性樹脂膜の第2領域を第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記露光された感光性樹脂膜を現像する工程とを包含し、
前記第1露光工程および第2露光工程は、前記第1領域と前記第2領域とが互いに重なる領域、または、前記第1領域と前記第2領域との間の領域として規定される境界領域が、前記列間領域と、前記列間領域の両側の画素の反射領域の一部とに重なるように実行される、液晶表示装置の製造方法。 - 前記第1および第2露光工程において、前記境界領域の前記感光性樹脂膜が露光されるパターンは、前記境界領域が位置する列間領域以外の列間領域と同じパターンである、請求項1または2に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記第1および第2露光工程において、前記列間領域の前記感光性樹脂膜は、実質的に均一な強度分布の光に露光される、請求項3に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記第1および第2露光工程において、前記境界領域の前記感光性樹脂膜および前記境界領域が位置する列間領域以外の列間領域の前記感光性樹脂膜は、実質的に露光されない、請求項2に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記現像工程において、前記複数の画素によって形成される全ての列間領域の前記感光性樹脂膜が除去される、請求項2に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 前記第1露光工程および前記第2露光工程において、前記境界領域の前記感光性樹脂膜が2回露光されることが無いように、前記第1露光工程および第2露光工程が実行される、請求項1または2に記載の液晶表示装置の製造方法。
- 複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域は、反射層が形成されない絶縁層を備える液晶表示装置であって、
前記絶縁層は、その上に形成された前記反射層が第1の反射特性を示す第1領域と、その上に形成された前記反射層が第2の反射特性を示す第2領域と、前記第1領域と第2領域との間に形成された第3領域とを有し、
前記第3領域は、前記列間領域にのみ形成されている、液晶表示装置。 - 複数の画素列から構成されるマトリクス状に配列された複数の画素を有し、前記複数の画素のそれぞれは、反射モードで表示を行う反射領域を有し、前記反射領域は、凹凸状の表面を有する絶縁層と、前記絶縁層の前記凹凸状の表面上に形成された反射層とを有し、前記複数の画素列のうち互いに隣接する画素列の間の領域として規定される列間領域には、反射層が形成されない液晶表示装置であって、
前記絶縁層は、その上に形成された前記反射層が第1の反射特性を示す第1領域と、その上に形成された前記反射層が第2の反射特性を示す第2領域と、前記第1領域と第2領域との間に形成された第3領域とを有し、
前記第3領域は、前記列間領域および前記列間領域の両側の画素の反射領域の一部を含む、液晶表示装置。 - 前記第3領域に含まれる前記列間領域の前記少なくとも一部の前記絶縁層は、前記第3領域に含まれない列間領域と同じパターンの凹凸形状パターンを有する、請求項8または9に記載の液晶表示装置。
- 前記第3領域の前記絶縁層の表面は、実質的に平坦である、請求項9に記載の液晶表示装置。
- 前記複数の画素によって形成される全ての列間領域の前記絶縁層の少なくとも一部が除去されている、請求項9に記載の液晶表示装置。
- 前記複数の画素ごとに設けられたスイッチング素子と、前記スイッチング素子に走査信号を印加する走査配線と、前記走査配線に交差するように設けられ、前記スイッチング素子に表示信号を印加する信号配線とをさらに有し、前記走査配線および前記信号配線は、前記複数の画素の間に形成されている請求項8から12のいずれか1つに記載の液晶表示装置。
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