JP3569046B2 - 容器用ポンプ装置 - Google Patents

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JP3569046B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B11/00Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use
    • B05B11/01Single-unit hand-held apparatus in which flow of contents is produced by the muscular force of the operator at the moment of use characterised by the means producing the flow
    • B05B11/10Pump arrangements for transferring the contents from the container to a pump chamber by a sucking effect and forcing the contents out through the dispensing nozzle
    • B05B11/1001Piston pumps

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器の口筒部に装着して容器内の内容物を注出するポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
実公平7−13816号公報には、この種の容器用ポンプ装置の一つが開示されている。このポンプ装置は、中空筒状で内部がポンプ室になっていて下部に吸込口を有するシリンダを備えており、シリンダはキャップによって容器の口筒部に装着されている。シリンダの内部には、吸込弁とピストン本体とピストンバルブが組み込まれており、ピストン本体の上部にステムが連結され、ステムの先端に注出ノズルを備えたポンプヘッドが固定されている。
【0003】
上下を開口させた中空筒状をなすピストン本体と、このピストン本体に連結され内部を注出通路にされた中空筒状のステムは、シリンダ内を上下動可能であり、ピストン本体の外側には、シリンダの内周面及びピストン本体の外周面をシール状態に摺動するピストンパッキンがピストン本体に対して相対上下動可能に取り付けられている。このピストンパッキンは、ピストン本体の周壁部に軸線に対して直交する方向に設けた貫通孔を開閉する機能を有している。
【0004】
吸込弁はピストン本体の下側に配されており、シリンダの吸込口を開閉する弁体からガイドロッドを上方に延ばしており、このガイドロッドはピストン本体の下部開口からシール状態に且つ摺動可能に挿入している。
【0005】
シリンダと吸込弁とピストン本体とピストンバルブとで囲まれた空間はポンプ室を形成し、ポンプ室はピストン本体の前記貫通孔が開かれた時にステム内の注出通路に連通し、貫通孔がピストンバルブによって塞がれると注出通路から遮断される。
【0006】
このように構成された従来のポンプ装置では、ポンプヘッドを押し下げると、吸込弁が吸込口を塞ぎ、ステムと共にピストン本体が下降して、ピストンバルブが前記貫通孔を開放し、ポンプ室の内容物が貫通孔を介してステム内の注出通路に押し出され、ポンプヘッドの注出口から注出される。
【0007】
そして、押し下げられたピストン本体及びステムが、ピストン本体とシリンダとの間に設けたスプリングの弾性によってスプリングバックし押し上げられると、ピストンバルブが前記貫通孔を塞ぎながらピストン本体と共に上昇し、そのためポンプ室が負圧になり、吸込弁が上方に持ち上げられて吸込口が開き、容器内の内容物が吸込口からポンプ室内にポンプアップされる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
容器用ポンプ装置では、殆ど全ての部材をプラスチックで形成するのが一般的であるが、上述構成の従来の容器用ポンプ装置では、ピストン本体の周壁部に軸線に対して直交する方向に流路としての貫通孔を設けなければならず、ピストン本体を金型を用いて射出成型等する場合に、孔開けのために孔型の横抜きが必要で、金型構造が複雑になり、製造コストアップの一因になっていた。
【0009】
本発明はこのような従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、構造が簡単で、製造コストを下げることができる容器用ポンプ装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。(イ)中空筒状をなし、内部がポンプ室になっていて、下部にポンプ室に連なる吸込口が設けられ、容器の口筒部から容器内に挿入されて口筒部に固定されるシリンダと、(ロ)前記シリンダの吸込口を開閉する弁体及び該弁体から上方に延びるガイドロッドとを備え、前記シリンダの吸込口からポンプ室への流入を許し、ポンプ室から容器内部への流出を阻止する吸込弁と、(ハ)前記シリンダ内に昇降可能に取り付けられ、下部に前記ポンプ室を仕切る隔壁部及び該隔壁部から上方に起立して該隔壁部に形成した開口から吸込弁のガイドロッドがシール状態に且つ相対昇降可能に挿入される中空筒部を有する軸部を備え、隔壁部の外周面とシリンダの内周面との間に前記ポンプ室に連なる第1流路を有するピストン本体と、(ニ)中空筒状をなし、内部が注出通路になっており、下部を前記シリンダ内に昇降可能に挿入し、上部をシリンダから突出させ、下部開口から前記ピストン本体の軸部の上部を挿入させ、この軸部の外周面との間に注出通路に連なる第3流路を形成して軸部に連結固定されたステムと、(ホ)環状をなし、前記シリンダの内周面と前記ピストン本体の軸部の外周面との間に配されて、ピストン本体の隔壁部と前記ステムの下端との間を軸線方向に沿って移動可能に取り付けられ、ピストン本体の軸部の外周面との間に前記第1流路及び第3流路に連通する第2流路を形成し、シリンダの内周面を圧接摺動する第1シール部とステムの下部内周面を圧接摺動する第2シール部とピストン本体の隔壁部に当接して前記第1流路と第2流路を遮断する第3シール部を有するピストンバルブと、(ヘ)前記シリンダとピストン本体との間に設置されてピストン本体を上方に付勢するスプリングと、(ト)前記ステムの上端に固定され、ステムの注出通路内の内容物を注出せしめる注出口を有するポンプヘッドと、を備え、前記ポンプヘッドとステムとピストン本体の下降時にピストンバルブの第3シール部がピストン本体の隔壁部から離間して、第1流路と第2流路と第3流路を介してポンプ室とステムの注出通路が連通し、ポンプヘッドの注出口から内容物が注出可能となり、ポンプヘッドとステムとピストン本体の上昇時にピストンバルブの第3シール部がピストン本体の隔壁部に当接して第1流路と第2流路を遮断し、吸込弁が開いて容器内の内容物がシリンダの吸込口からポンプ室内にポンプアップされることを特徴とする容器用ポンプ装置である(請求項1に対応)。
【0011】
ピストン本体とステムが下降する時には、ピストンバルブの第3シール部がピストン本体の隔壁部から離反して第2流路を開放し、第1流路と第2流路と第3流路を介してポンプ室とステム内の注出通路が連通する。したがって、ピストン本体の下降により、ポンプ室内の内容物が第1流路、第2流路、第3流路を通り、注出通路を通って、ポンプヘッドの注出口から注出される。この内容物の注出経路はピストン本体の外側を経由しているので、ピストン本体の内部を流路とする必要がなく、ピストン本体に流路としての貫通孔を設ける必要もない。
【0012】
ピストン本体及びステムが上昇する時には、ピストンバルブの第3シール部がピストン本体の隔壁部に当接して第2流路を閉塞し、ポンプ室を注出通路から遮断する。したがって、ピストン本体の上昇により、吸込弁が吸込口を開放し、容器内の内容物が吸込口からポンプ室にポンプアップされる。
【0013】
また、本発明においては、前記吸込弁は、前記シリンダの吸込口を開閉する弁体と、この弁体から上方に延びるガイドロッドとを備え、前記ピストン本体の軸部は中空筒状をなし隔壁部には軸部の中空部に連なる開口が形成されており、この開口から軸部の中空部内に吸込弁のガイドロッドがシール状態に且つ相対昇降可能に挿入されるように構成する
【0014】
このように構成した場合には、ピストン本体の軸部内がステムの注出通路に連通するようになるが、ピストン本体の軸部の下端は吸込弁のガイドロッドによって塞がれるので、ピストン本体内は内容物の流路として機能するわけではなく、あくまで吸込弁のガイドロッドを案内するだけである。
【0015】
〈本発明の原材料〉
本発明の容器用ポンプ装置の各構成はプラスチックで形成することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1から図3の図面に基いて説明する。
図1及び図2は本発明の容器用ポンプ装置(以下、ポンプ装置と略称する)の断面図である。
【0017】
ポンプ装置は容器1の口筒部2に装着されており、その主要構成として、シリンダ10と、吸込弁20と、ピストン本体30と、ステム40と、ピストンバルブ50と、キャップ70と、ポンプヘッド80と、スプリング90と、吐出弁91と、パッキン92と、吸引管93を備えている。
【0018】
シリンダ10は上下を開口させた中空円筒状をなし、上部が大径筒部11、下部が小径筒部12になっており、大径筒部11の上端には径方向外方へ突出する環状のフランジ部13が設けられている。大径筒部11と小径筒部12との境界部内面には、内方へ突出する環状の弁座14が形成されており、この弁座14の内側が吸込口15になっている。大径筒部11の下端部内面には内方に突出して軸線方向に延びる板状のガイドリブ16が周方向に複数設けられており、各縦リブ16の途中には段差状のスプリング受部16aが形成されている。
【0019】
フランジ部13の下面には環状のパッキン92が接合されており、小径筒部12の内側には吸引管93の上端部が嵌着されている。吸引管93の下端は容器の底部近傍まで延びている。
【0020】
このシリンダ10の大径筒部11の内部に、吸込弁20とピストン本体30とステム40とピストンバルブ50とスプリング90が装着されている。
吸込弁20は棒状をなし、弁座14に着座離反可能な弁体21と、この弁体21の上部から上方に延びるガイドロッド22と、弁体部21の外周面に周方向所定間隔おきに設けられた複数のフィン23とを備えている。
【0021】
弁体21はシリンダ10のガイドリブ16の内側に摺動可能に挿入されている。この弁体21の先端外周部は凸曲面状に形成されていて、この先端外周部が弁座14の上面に着座して吸込口15を塞ぎ、先端外周部が弁座14から離反して吸込口15を開く。
【0022】
吸込弁20の各フィン23の径方向の先端は、シリンダ10のスプリング受部16aを越える位置まで延びており、各フィン23はシリンダ10のガイドリブ16間に挿入されている。
【0023】
ピストン本体30は吸込弁20の上方に配されており、シリンダ10に対して昇降可能に取り付けられている。ピストン本体30は、下部に形成された略円筒状の隔壁部31と、隔壁部31の天板部32を貫通する中空円筒状の軸筒部(軸部)33とを備えている。このピストン本体30の隔壁部31とシリンダ10の大径筒部11とによって囲まれた空間がポンプ室19になっている。
【0024】
隔壁部31の下部外周面には複数の縦リブ34が周方向等間隔に突設されている。この縦リブ34の外周面はシリンダ10の大径筒部11の内周面を摺動するようになっていて、隔壁部31の外周面と大径筒部11の内周面との間の縦リブ34間には第1流路35が形成される。軸筒部33の内部には、その下部開口から前記吸込弁20のガイドロッド22がシール状態に且つ摺動可能に挿入されており、このガイドロッド22によって軸筒部33の下部開口が塞がれている。
【0025】
軸筒部33の下部外周面には複数の縦リブ36が周方向等間隔に突設されており、軸筒部33の上部はステム40に連結されている。
ステム40はピストン本体30の上方に配されており、シリンダ10に対して昇降可能に取り付けられている。ステム40は上下を開口させた中空円筒状をなし、上部が小径筒部41、下部が大径筒部42になっていて、小径筒部41の上部内側が注出通路44になっている。
【0026】
小径筒部41の上部内周面には内方へ突出する環状の弁座43が設けられ、この弁座43の上側に球状の吐出弁91が挿入されていて、吐出弁91が弁座43に着座して注出通路44を閉塞し、吐出弁91が弁座43から離反して注出通路44を開放する。
【0027】
小径筒部41の内周面であって弁座43よりも下側には複数の縦リブ45が周方向等間隔に設けられており、この縦リブ45の内側にピストン本体30の軸筒部33の上部が嵌着固定され、ステム40とピストン本体30は一体化されている。この組み立て状態において、図3に示すように小径筒部41の内周面と軸筒部33の外周面との間の縦リブ45間には、注出通路44に連通する第3流路46が形成される。
【0028】
大径筒部42はピストン本体30の縦リブ36の外側に位置しており、大径筒部42の下端はピストン本体30の隔壁部31から上方に離間して位置している。
【0029】
一体化されたピストン本体30とステム40は、ピストン本体30の隔壁部31とシリンダ10のスプリング受部16aとの間に設けられたスプリング90によって常時上方に付勢されている。
【0030】
又、吸込弁20のフィン23がこのスプリング90の下端に掛止可能になっていて、図1のように吸込弁20の弁体21が弁座14から離間して、フィン23がスプリング90の下端に突き当たった時が吸込弁20の上限位置となる。
【0031】
ピストン本体30の縦リブ36の外側であって、ピストン本体30の隔壁部31とステム40の大径筒部42との間にピストンバルブ50が挿入されている。ピストンバルブ50は環状をなし、隔壁部31と大径筒部42の間においてピストン本体30及びステム40に対して上下動可能に取り付けられている。
【0032】
ピストンバルブ50の外側環状部51の外周面上下端部は第1シール部52,52としてシリンダ10の大径筒部11の内周面をシール状態に圧接摺動し、内側環状部53の外周面上端部は第2シール部54としてステム40の大径筒部42の内周面をシール状態に圧接摺動し、内側環状部53の下端部は第3シール部55としてピストン本体30の天板部32に当接離反可能になっている。
【0033】
又、内側環状部53の内周面はピストン本体30の縦リブ36の外周面を摺動し、ピストン本体30の軸筒部33の外周面と内側環状部53の内周面との間の縦リブ36間には、前記第1流路35と第3流路46とを接続する第2流路37が形成されている。この第2流路37は、ピストンバルブ50の第3シール部55がピストン本体30の天板部32に突き当たることによって閉塞され、第3シール部55が天板部32から離反することによって開放されて第1流路35と第3流路46とを接続する。このピストンバルブ50とピストン本体30によってピストンが構成される。
【0034】
そして、シリンダ10のフランジ部13をキャップ70に装着し、ステム40の上部にポンプヘッド80を固定することによって、ポンプ装置はユニット化されている。
【0035】
キャップ70は、容器1の口筒部2に螺合する螺筒部71と、螺筒部71の天板部72から上方に起立する首筒部73と、シリンダ10の大径筒部11内に挿入される制動筒部75とを備え、螺筒部71の上部内周面に掛止突起74が設けられ、制動筒部75の上部内周面に複数の縦リブ76が周方向等間隔に設けられている。
【0036】
キャップ70は、ステム40の小径筒部41を首筒部73に挿通し、制動筒部75をシリンダ10内に嵌入しつつ、シリンダ10のフランジ部13を螺筒部71に挿入して天板部72に突き当て、フランジ部13の下端外周縁を掛止突起74に掛止させることによって、シリンダ10に装着することができる。
【0037】
シリンダ10にキャップ70を装着することによって、シリンダ10内に組み込んだ各部材がシリンダ10から飛び出さなくなるとともに、ピストンバルブ50及びステム40の上限が規制される。
【0038】
即ち、ピストン本体30及びステム40はスプリング90によって上方に付勢されているが、ピストンバルブ50の外側環状部51の上端がキャップ70の制動筒部75の下端に突き当たってピストンバルブ50の上限が規制される。又、この時、ステム40の大径筒部42の外周面上端と縦リブ76の下端との間に若干の隙間が形成される。そして、ステム40及びピストンバルブ50の上限が規制される結果、シリンダ10内に組み込んだ各部材もシリンダ10から外に飛び出すことがない
ポンプヘッド80は、ステム40の小径筒部41の上部を嵌着せしめる内筒部81と、この内筒部81の外側を取り巻く外筒部82と、内筒部81の内部に連なり外筒部82を貫通して外方に突出する注出ノズル83とを備え、注出ノズル83の先端が注出口84として開口している。
【0039】
尚、外筒部82はキャップ70の首筒部73の内側に進入可能に配されており、ポンプヘッド80が上限位置にある時に外筒部82の下端が首筒部73の上端よりも若干下方に位置するように、寸法設定されている。
【0040】
このように組み立てられたポンプ装置は、シリンダ10を口筒部2から容器1内に挿入し、キャップ70を口筒部2に螺合することによって、フランジ部13とその下面に取り付けたパッキン92をキャップ70の天板部72と口筒部2の上端とで挟持固定し、容器1に固定される。
【0041】
図1はポンプヘッド80を押し下げる前の状態を示しており、この時にステム40及びピストン本体30は上限に位置し、ピストンバルブ50の第3シール部55がピストン本体30の天板部32に当接して第2流路37を閉塞している。
【0042】
この状態からポンプヘッド80を押し下げることによって、スプリング90の弾性に抗してステム40及びピストン本体30を下降させると、その下降初期にはピストンバルブ50は第1シール部52とシリンダ10の内周面との摩擦により静止しており、ステム40及びピストン本体30だけが下降する。その結果、ピストンバルブ50の第3シール部55が天板部32から離反して第2流路37を開放して、第1流路35と第3流路46が第2流路37を介して連通する。
【0043】
そして、ステム40の大径筒部42の下端がピストンバルブ50に突き当たった以降は、ピストンバルブ50はピストン本体30及びステム40と一体となって下降し、ピストン本体30及びステム40が下限に達するまでの間、第2流路37の開放状態は維持される。
【0044】
ピストン本体30が下降するとポンプ室19内が加圧され、この圧力によって吸込弁20が押し下げられ弁体21が弁座14に着座して、吸込口15を閉塞する。
【0045】
吸込口15が閉塞されると、ピストン本体30の下降によりポンプ室19内の内容物は第1流路35、第2流路37、第3流路46を通ってステム40の注出通路44に押し出され、吐出弁91を押し上げて、ポンプヘッド80の注出ノズル83を通り注出口84から注出される。図2はポンプヘッド80を押し下げてピストン本体30及びステム40を下限に位置せしめた状態を示している。
【0046】
次に、ポンプヘッド80から手を離すと、ピストン本体30及びステム40はスプリング90の弾性によりスプリングバックして押し上げられる。その上昇初期にはピストンバルブ50は第1シール部52とシリンダ10の内周面との摩擦により静止しており、ステム40及びピストン本体30だけが上昇する。その結果、ピストン本体30の天板部32がピストンバルブ50の第3シール部55に突き当たり、第2流路37を閉塞する。
【0047】
そして、天板部32が第3シール部55に突き当たった以降は、ピストンバルブ50はピストン本体30及びステム40と一体となって上昇し、ピストン本体30及びステム40が上限位置に達するまでの間、第2流路37の閉塞状態が維持される。
【0048】
ピストン本体30が上昇するとポンプ室19内が負圧状態となり、この負圧によって吸込弁20が持ち上げられ弁体21が弁座14から離反して、吸込口15が開く。吸込口15が開いた後は、ピストン本体30の上昇に伴って、容器1内の内容物が吸込口15からポンプ室19内にポンプアップされる。
【0049】
尚、本実施の形態ではポンプヘッド80の上昇時に吐出弁91が弁座43に着座して外気を遮断しているが、吐出弁91を装備しない場合には、ポンプヘッド80の上昇時に、注出口84を含むポンプヘッド80内の内容物がポンプ内部に引き込まれる。
【0050】
以上説明したように、このポンプ装置では、ピストン本体30とステム40との間に第3流路46を設けたことによって、内容物がポンプ室19からステム40内の注出通路44に流れる流路は、ピストン本体30の外側を通る経路になり、ピストン本体30の内部を流路とする必要がなくなる。
【0051】
したがって、ピストン本体30の小径筒部31には軸線に直交する方向に流路としての貫通孔を設ける必要がなくなり、ピストン本体30の構造が簡単になって、ピストン本体30の製造コストを下げることができ、ひいてはポンプ装置の製造コストを下げることができる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ピストン本体の隔壁部の外周面とシリンダの内周面との間に第1流路を設け、ピストン本体の軸部の外周面とピストンバルブとの間に第2流路を設け、ピストン本体の軸部の外周面とステムの内周面との間に第3流路を設け、第1流路と第2流路と第3流路を介してポンプ室とステム内の注出通路を連通可能にし、ピストン本体及びステムに対するピストンバルブの相対上下動により第2流路を連通遮断可能にしたことにより、内容物がポンプ室から注出流路に流れる流路はピストン本体の外側を通る経路になり、ピストン本体の内部を流路とする必要がなくなる。
【0053】
その結果、ピストン本体の軸部に軸線に直交する流路としての貫通孔を設ける必要がなくなり、ピストン本体の構造が簡単になって、ピストン本体の製造コストを下げることができ、ひいてはポンプ装置の製造コストを下げることができるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器用ポンプ装置においてポンプヘッドが上限に位置した状態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の容器用ポンプ装置においてポンプヘッドが下限に位置した状態を示す縦断面図である。
【図3】本発明の容器用ポンプ装置におけるピストン本体とステムの摺動部の横断面図である。
【符号の説明】
1 容器
2 口筒部
10 シリンダ
13 フランジ部
15 吸込口
19 ポンプ室
20 吸込弁
21 弁体
22 ガイドロッド
30 ピストン本体
31 隔壁部
33 軸筒部(軸部)
35 第1流路
37 第2流路
40 ステム
44 注出通路
46 第3流路
50 ピストンバルブ
52 第1シール部
54 第2シール部
55 第3シール部
70 キャップ
80 ポンプヘッド
84 注出口
90 スプリング

Claims (1)

  1. (イ)中空筒状をなし、内部がポンプ室になっていて、下部にポンプ室に連なる吸込口が設けられ、容器の口筒部から容器内に挿入されて口筒部に固定されるシリンダと、(ロ)前記シリンダの吸込口を開閉する弁体及び該弁体から上方に延びるガイドロッドとを備え、前記シリンダの吸込口からポンプ室への流入を許し、ポンプ室から容器内部への流出を阻止する吸込弁と、(ハ)前記シリンダ内に昇降可能に取り付けられ、下部に前記ポンプ室を仕切る隔壁部及び該隔壁部から上方に起立して該隔壁部に形成した開口から吸込弁のガイドロッドがシール状態に且つ相対昇降可能に挿入される中空筒部を有する軸部を備え、隔壁部の外周面とシリンダの内周面との間に前記ポンプ室に連なる第1流路を有するピストン本体と、(ニ)中空筒状をなし、内部が注出通路になっており、下部を前記シリンダ内に昇降可能に挿入し、上部をシリンダから突出させ、下部開口から前記ピストン本体の軸部の上部を挿入させ、この軸部の外周面との間に注出通路に連なる第3流路を形成して軸部に連結固定されたステムと、(ホ)環状をなし、前記シリンダの内周面と前記ピストン本体の軸部の外周面との間に配されて、ピストン本体の隔壁部と前記ステムの下端との間を軸線方向に沿って移動可能に取り付けられ、ピストン本体の軸部の外周面との間に前記第1流路及び第3流路に連通する第2流路を形成し、シリンダの内周面を圧接摺動する第1シール部とステムの下部内周面を圧接摺動する第2シール部とピストン本体の隔壁部に当接して前記第1流路と第2流路を遮断する第3シール部を有するピストンバルブと、(ヘ)前記シリンダとピストン本体との間に設置されてピストン本体を上方に付勢するスプリングと、(ト)前記ステムの上端に固定され、ステムの注出通路内の内容物を注出せしめる注出口を有するポンプヘッドと、を備え、前記ポンプヘッドとステムとピストン本体の下降時にピストンバルブの第3シール部がピストン本体の隔壁部から離間して、第1流路と第2流路と第3流路を介してポンプ室とステムの注出通路が連通し、ポンプヘッドの注出口から内容物が注出可能となり、ポンプヘッドとステムとピストン本体の上昇時にピストンバルブの第3シール部がピストン本体の隔壁部に当接して第1流路と第2流路を遮断し、吸込弁が開いて容器内の内容物がシリンダの吸込口からポンプ室内にポンプアップされることを特徴とする容器用ポンプ装置。
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