JP3567314B2 - 全自動洗濯機 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、洗濯を自動的に行う全自動洗濯機に係り、より詳しくは、洗濯時間の短縮化、洗濯機動作時の省電力化及び洗濯使用水量の節約等が可能な全自動洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
洗濯機が脱水運転するときは、一般に、脱水開始後しばらくは、定常回転よりも低い回転数によって運転される。これは、洗濯物に水が多量に含まれているときに定常回転まであげると、水槽と水槽の外装との間に泡が発生して排水効率が落ち、さらに泡が水槽の上部から逆流してくるためで、脱水運転開始後は、この定常回転よりも低い回転数で運転される。
この低速回転の制御方法として、一般にモータをON−OFFさせる間欠通電が低速脱水として用いられている(従来例1)。
【0003】
しかし、上記の間欠通電による低速脱水は、一定時間、間欠通電を行うもので、その時間は洗濯物の布量が最大のときを基準にしている。このため、最大の布量よりも少ない布量の場合は、間欠通電の時間は実際に必要とする時間よりも多くなるため、無駄な時間を費やすという問題があった。
【0004】
図21は、上記の問題点を解決するため、特開平5−269290号公報に開示された従来の洗濯機の間欠脱水運転を行う際の一例を示すブロック図である (従来例2)。図において、31は水槽内の洗濯物の量を検出する布量検知手段、32は布量判別手段、33は記憶手段である。また、34は水位検知手段、35は排水時間判別手段である。36は制御部で、37,38は制御部36を構成する間欠ON−OFF時間制御手段及び間欠運転時間制御手段であり、39,40はそれぞれ制御部36によって制御されるモータ駆動手段及び排水弁駆動手段である。
【0005】
上記のように構成した洗濯機の作用を説明する。まず、布量検知手段31によって水槽内の洗濯物の量について検出し、その検出値と記憶手段33にあらかじめ記憶してあった布量判別データを布量判別手段32によって比較する。そして、間欠通電のON−OFF時間及び間欠通電を行う総時間を間欠ON−OFF時間制御手段37と間欠運転時間制御手段38によって変更し、モータ駆動手段39によってモータを駆動させる。こうして、布量に応じて間欠運転時間を変更し、低速脱水を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成した従来の洗濯機による間欠脱水には、布量検出が必要であるが、これは洗濯行程の開始前に行われるため、検出される布量は、洗濯物が乾燥した状態における布量である。このため、含水率を考慮して補正するが、衣類の含水率は生地によって大きく異なるため、乾燥状態の衣類に含水状態の補正をかけた布量と実際に含水状態にある衣類の布量とでは、かなり重量に差がでてくる。
また、乾燥状態の検出布量に、精度の良い含水状態の補正をかけるか、又は乾燥状態の布量の精度のよい検出を行おうとすると、かなり複雑で難解になる。
さらに、検出手段として、マイクロコンピューターを用いるとかなり大きなプログラムとなり、さらに精度の良い補正を行う場合は、処理能力の高いマイクロコンピューターを用いなければならない。
また、洗濯とはまったく関係がない布量検出に時間をかけなければならないという問題もあった。
【0007】
特開昭59−168886号公報には、シャワー器を蓋に取り付け、シャワー注水しながら脱水するすすぎ脱水装置が開示されている(従来例3)。
また、特開昭60−119988号公報には、脱水槽のモータをON−OFFして間欠脱水する全自動洗濯機が開示されている(従来例4)。
さらに、特開昭61−213096号公報には、排水行程で水位レベルに基づいて脱水行程を行う脱水兼用洗濯機が開示されている(従来例5)。
また、実開平4−28888号公報には、外装の底部と上部とを連通する循環経路と循環経路に循環ポンプを設ける循環ポンプ付き洗濯機が開示されている(従来例6)。
しかしながら、上記の従来例3〜6によっても、従来例2で示された課題を十分に解決するものではない。
【0008】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、脱水時において含水状態の布量に応じた適切な間欠時間(ON−OFF時間)の設定を行うことができる全自動洗濯機を得ることを目的とする。
また、定常状態の回転数よりも低い回転数での脱水時間を、含水状態の布量に応じた適切なものにすることができる全自動洗濯機を得ることを目的とする。
さらに、すすぎ効率を高め、すすぎ時間を短縮し、洗濯行程時間を短縮化してモータの消費電力を低減し、脱水効果を向上させ、水跳ねを防止し、使用水量を節約して洗浄効果を向上させることができる全自動洗濯機を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる全自動洗濯機は、以下のように構成したものである。
(1) 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、脱水動作開始時に、一定時間、駆動手段をON−OFFさせて予め設定された間欠通電を行い、一定時間の経過後の回転数を検出手段によって検出し、検出された回転数から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、設定し直されたON−OFFによる間欠通電を行う制御手段と、を備え、一定の経過時間ごとに設定し直されたON−OFFでの間欠通電による脱水動作を行うようにしたものである。
【0012】
(2) 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、脱水動作開始時に、一定時間、駆動手段をON−OFFさせて予め設定された間欠通電を行い、一定時間の経過後の回転数を検出手段によって検出し、検出された回転数から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、設定し直すON−OFFのための一定経過時間も設定し直す制御手段と、を備え、設定し直された経過時間毎にON−OFFを設定し直してON−OFFさせる間欠通電による脱水動作を行うようにしたものである。
【0015】
(3) 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、経過時間を計測する計時手段と、脱水動作開始時に、水槽を駆動する駆動手段をON−OFFさせて間欠通電を行い、その回転数が一定の値を超えるまでの時間を計時手段によって検出し、検出された時間から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、設定し直されたON−OFFによる間欠通電を行う制御手段と、を備え、一定の経過時間ごとに設定し直されたON−OFFでの間欠通電による脱水動作を行うようにしたものである。
【0016】
(4) 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、経過時間を計測する計時手段と、脱水動作開始時に、水槽を駆動する駆動手段をON−OFFさせて間欠通電を行い、その回転数がある一定の値を超えるまでの時間を計時手段によって検出し、検出された時間から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、設定し直すON−OFFのための一定経過時間も設定し直す制御手段と、を備え、設定し直されたされた経過時間毎にON−OFFを設定し直してON−OFFさせる間欠通電による脱水動作を行うにようにしたものである。
【0028】
【作用】
(1) 脱水動作開始時に、一定時間、モータをON−OFFさせて間欠通電を行い、その回転数に応じた間欠通電の設定を行い、布量に対して適切な脱水力で適切な脱水時間によって脱水する。
【0029】
(2) 脱水動作開始時に、一定時間、モータをON−OFFさせて間欠通電を行い、その回転数に応じた間欠通電の設定を行い、布量に対して適切な脱水力で適切な脱水時間によって脱水する。
【0032】
(3) 脱水動作開始時に、一定時間、モータをON−OFFさせて間欠通電を行い、ある回転数を超えるまでの経過時間に応じた間欠通電の設定を行い、布量に対して適切な脱水力で適切な脱水時間によって脱水する。
【0033】
(4) 脱水動作開始時に、一定時間、モータをON−OFFさせて間欠通電を行い、ある回転数を超えるまでの経過時間に応じた間欠通電の設定を行い、布量に対して適切な脱水力で適切な脱水時間によって脱水する。
【0043】
【実施例】
実施例1
図1は発明の第1の実施例のブロック図、図2は模式図である。両図において、1は洗濯機、2は洗濯物を入れて洗濯を行う水槽、3はモータであり、4はモータ3からの動力によって水槽2を駆動する機構部、5はモータ3の動力を機構部4に伝達するベルトである。6はモータ3を駆動するためのモータ駆動手段、7はモータ駆動手段6を制御する制御手段、8はモータ3の回転数を検出して制御手段7に伝達する回転数検出手段、9は間欠通電を行うためのデータを記憶したデータ記憶手段で、制御手段7と接続されている。
【0044】
上記のように構成した本実施例の作用を図3のフローチャートを用いて説明する。洗濯機1が脱水運転開始(ステップS−1)直後、ある一定時間、ある一定のON時間とOFF時間によって間欠通電を行う(ステップS−2)ように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御し、モータ3を駆動させる。モータ3が駆動すると、モータ3の動力を受けた機構部4によって水槽2が駆動される。そして、先の一定のON−OFF時間で、一定時間中、間欠通電を行うと、水を含む布量の重さによって水槽2の負荷が変わるため、モータ3の回転数も変化する。この異なるモータ3の回転数を検出して(ステップS−3)、水槽2内の負荷に応じたON時間とOFF時間を設定し(ステップS−4)、その設定し直したON−OFF時間に従って間欠通電を行うように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御する。
【0045】
上記のように、モータ3の回転数を検出するため、ある一定時間、ある一定のON−OFF時間によって間欠通電を行うが、例えば、10秒間、1秒間ON、2秒間OFFで間欠的に通電を行うと、水槽2に接続されている4極の誘導モータ3の回転数は、表1に示すように、極小負荷で約330rpm、少量負荷で約260rpm、中量負荷で約200rpm、大量負荷で約160rpmとなる。
【0046】
【表1】
【0047】
この検出した回転数に基づいて、データ記憶手段9に設定されているON時間TONとOFF時間TOFF によって間欠通電を行うように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御し、モータ3を駆動する。
このON時間TONとOFF時間TOFF の設定は、例えば表2に示すように、回転数が330rpmである場合はTONが1秒でTOFF が2秒、回転数が260rpmである場合はTONが2秒でTOFFが2秒、回転数が200rpmである場合はTONが3秒でTOFF が3秒、回転数が160rpmである場合はTONが3秒でTOFF が3秒となる。
【0048】
【表2】
【0049】
このようにして、脱水開始時にモータ3の回転数を検出することで、水を含んだ洗濯物の正確な布量を検出することができる。また、モータ3の回転数を検出してON時間とOFF時間を設定することで、初期脱水に適切なON−OFF時間が設定でき、布量に適した低速回転数での脱水を行うことができる。さらに、初期の低速脱水の時間の中で回転数を検出するために、余計な時間を費やすことがない。また、間欠通電を行うため、脱水効果を低下させずにモータ3の平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
なお、洗濯機1が動作している状態において脱水運転は必ず行われるものであり、どのような目的のもとで行われる脱水運転であっても、脱水運転を行うときであれば本実施例を適用することができる。
【0050】
実施例2
図4は本発明の第2の実施例のフローチャートである。実施例1では検出された回転数に応じてON−OFF時間を設定したが、本実施例ではそのON−OFFによる間欠通電を行う時間T1 を設定する。第1の実施例の場合と同様に、脱水運転開始(ステップS−1)直後に、ある一定時間、ある一定のON時間とOFF時間によって間欠通電を行い(ステップS−2)、その後、モータ3の回転数を回転数検出手段8によって検出し(ステップS−3)、その検出された回転数に基づいてデータ記憶手段9に記憶されている間欠通電時間T1 時間を設定(ステップS−4)し、その間欠通電時間T1 に従い間欠通電を行うように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御する。
【0051】
上記のように、モータ3の回転数を検出するために、ある一定時間、ある一定のON−OFF時間によって間欠通電を行うが、例えば、10秒間の間、1秒間ON、2秒間OFFで通電を行うと、洗濯機1に接続されている4極の誘導モータ3の回転数は、表3に示すように、極小負荷で約330rpm、少量負荷で約260rpm、中量負荷で約200rpm、大量負荷で約160rpmとなる。
【0052】
【表3】
【0053】
この検出した回転数に基づいて、データ記憶手段9に設定されている間欠通電時間T1 中は、間欠通電による脱水を行うように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御し、モータ3を駆動する。このT1 時間の設定は、例えば表3に示すように、回転数が330rpmである場合はT1 が30秒、回転数が260rpmである場合はT1 が40秒、回転数が200rpmである場合はT1 が60秒、回転数が160rpmである場合はT1 が80秒となる。そして、上記のようにして設定されたT1 時間中は、実施例1で設定されたTONとTOFF 時間に従い、間欠通電される。
【0054】
このように、脱水開始時にモータ3の回転数を検出することで、水を含んだ洗濯物の正確な布量を検出して、初期脱水に必要な適切なON−OFF時間を設定し、さらに、布量に適した低速回転数での脱水時間を設定するため、布量に適した低速脱水時間となり、脱水時間を短縮することができる。即ち、脱水行程での無駄な時間を省略することで、洗濯全体での時間を短縮することができる。
さらに、初期の低速脱水の時間の中で回転数を検出するため、余計な時間を費やすことがない。また、間欠通電を行うため、脱水効果を落とさずにモータ3の平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
【0055】
実施例3
図5は本発明の第3の実施例のフローチャートである。第1の実施例では検出された回転数に応じたON−OFF時間を設定し、第2の実施例ではそのON−OFFによる間欠通電時間を設定したが、本実施例では、一定時間毎にON時間とOFF時間を設定し直して、脱水を行う。これは、洗濯物に含まれる水分の状況に応じた適切な回転数によって脱水を行うもので、脱水開始後、ある一定時間ごとに、布量に応じたON−OFF時間を設定する。
第1、第2の実施例と同様に、脱水運転開始(ステップS−1)後に、一定時間、一定のON−OFF時間による間欠通電を行い(ステップS−2)、モータ3の回転数を回転数検出手段8によって検出する(ステップS−3)。
【0056】
そして、その検出された回転数に基づいて、データ記憶手段9に設定された間欠通電のON−OFF時間を、ある一定時間ごとに設定し直し、その設定し直したON−OFF時間に従い、間欠通電を行うよう制御手段7によって、モータ駆動手段6を制御する。
即ち、ON−OFF時間を設定し直し(ステップS−4)、そのON−OFF時間に従い間欠通電を開始し、一定時間が経過したか否かを判断し(ステップSー5)、一定時間が経過した後はこれを更新する(ステップSー6)。そして、次の、設定し直したON−OFF時間に従い、間欠通電が行われる。
【0057】
ある一定時間、ある一定のON−OFF時間によって間欠通電を行うとき、布量の違いからモータ3の回転数は、例えば、10秒間の間、1秒間ON、2秒間OFFで通電を行うと、洗濯機1に接続されている4極の誘導モータ3の回転数は、表4に示すように、極小負荷で約330rpm、少量負荷で約260rpm、中量負荷で約200rpm、大量負荷で約160rpmとなる。
この検出された回転数に従い、脱水開始からある一定経過時間毎に、ON−OFF時間を設定し直す。
【0058】
【表4】
【0059】
例えば、表4に示すように、モータの回転数が330rpmである場合は、脱水開始から1分後は、TONを1秒、TOFF を2秒にし、2分後は、TONを2秒、TOFF を2秒に設定する。また、モータの回転数が260rpmである場合は、脱水開始から1分後は、TONを2秒、TOFF を2秒にし、2分後は、TONを3秒、TOFF を3秒に設定する。さらに、モータの回転数が200rpmである場合は、脱水開始から1分後は、TONを3秒、TOFF を3秒にし、2分後は、TONを3秒、TOFF を3秒に設定する。また、モータの回転数が160rpmである場合は、脱水開始から1分後は、TONを3秒、TOFF を3秒にし、2分後は、TONを3秒、TOFF を3秒に設定する。
なお、表4には2分後までのON−OFF時間しか記載されていないが、ON−OFF時間の更新は、脱水終了までの間であれば、何分後までであってもよい。
【0060】
このように、布量に応じたON−OFF時間を、ある一定時間ごとに変化させていくことで、布に含んだ水分量に適した脱水回転が可能となり、脱水効率を高めることができる。また、無駄な脱水を行わないことで、脱水時間を短縮できる。さらに、脱水効果を落とさずに平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
【0061】
実施例4
図6は本発明の第4の実施例のフローチャートである。第3の実施例では、ある一定時間ごとに、ON−OFF時間を設定したが、本実施例では、そのON−OFFによる間欠通電を設定するある一定時間も変えるようにしたものである。これにより、含水状態に応じてON−OFF時間の長さ及び間欠通電時間の長さを設定して、脱水効果を高めながら、脱水の無駄な時間を省くことができる。
【0062】
第1、第2、第3の実施例に示した場合と同様に、脱水運転開始(ステップS−1)後に、一定時間、一定のON−OFF時間による間欠通電を行い(ステップS−2)、モータ3の回転数を回転数検出手段8によって検出する(ステップSー3)。
そして、その検出された回転数に基づいて、データ記憶手段9に設定されたON−OFF時間を設定する(ステップS−4)。
さらに、そのON−OFFによる間欠通電時間Tn を設定し、その設定したTn が経過したか否かを判断し(ステップS−5)、経過していない間はその設定したTn が経過するまで、Tn 中のON−OFF時間によって間欠通電を行う。Tn が経過した際は、Tn 時間が更新され(ステップS−6)、次の、間欠通電時間Tn+1 とそのON−OFF時間が設定され、先と同様にして通電され、以下、同様の設定が繰り返される。こうして、制御手段7によってモータ駆動手段6が制御され、モータ3が駆動される。
【0063】
ある一定時間、ある一定のON−OFF時間によって間欠通電を行うと、布量の違いからモータ3の回転数は、例えば、10秒間の間、1秒間ON、2秒間OFFで間欠的に通電を行うと、水槽2に接続されている4極の誘導モータ3の回転数は、表2に示すように、極小負荷で約330rpm、少量負荷で約260rpm、中量負荷で約200rpm、大量負荷で約160rpmとなる。
この検出された回転数に従い、脱水開始から、布量に応じた経過時間ごとに、ON−OFF時間を設定し直す。
【0064】
例えば、表5に示すように、モータ3の検出回転数が330rpmである場合は、T1 が60秒、T2 が60秒、T3 が30秒、T4 が30秒である。この、データに従って、脱水開始後60秒(T1 )後に、そのON−OFF時間を設定し直す。また、脱水開始120秒(T1 +T2 )後に、ON−OFF時間を設定し直す。さらに、脱水開始150秒(T1 +T2 +T3 )後に、ON−OFF時間を設定し直す。さらに、脱水開始180秒(T1 +T2 +T3 +T4 )後に、ON−OFF時間を設定し直す。
【0065】
【表5】
【0066】
なお、モータの検出回転数が260rpmである場合は、T1 が60秒、T2 が60秒、T3 が40秒、T4 が40秒であり、検出回転数が200rpmである場合は、T1 が80秒、T2 が60秒、T3 が60秒、T4 が30秒であり、検出回転数が160rpmである場合は、T1 が80秒、T2 が60秒、T3 が60秒、T4 が40秒である。
また、表5には更新する経過時間を脱水開始から4区間分のON−OFF時間の更新時間が記載してあるが、ON−OFF時間の更新は、全脱水時間までの間であれば、何分割してもよく、分割された総時間が全脱水時間より短かくてもよい。さらに、検出回転数によって、分割回数が異なってもよい。
【0067】
このように、布量に応じたON−OFF時間を、布量に応じた時間ごとに変化させていくことで、布に含んだ水分量に適切な脱水回転が可能となり、脱水効率を高めることができる。また、適切な脱水時間を設定するため、無駄な脱水時間を費やすことがなくなり、無駄な脱水を省き、さらに脱水時間を短縮することができる。また、脱水効果を落とさずに平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
【0068】
実施例5
図7は本発明の第5の実施例を示すブロック図で、図1で示したブロック図に計時手段10を付加したものである。第1〜第4の実施例では、ある一定時間後の回転数を検出していたが、本実施例では、ある一定の回転数を越えるまでの時間を計時手段10によって検出し、水槽2内の布量に応じた値を設定して、間欠通電による脱水を行うように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御する。
【0069】
上記のように構成した本実施例の作用を図8のフローチャートを用いて説明する。まず、洗濯機1が脱水運転開始(ステップS−1)直後、ある一定のON時間とOFF時間、例えば、1秒間ON、2秒間OFFで間欠通電を行う(ステップS−2)ように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御して、モータ3を駆動する。こうして、モータ3からの動力をうけた機構部4が水槽2を駆動する。そして、この一定のON時間とOFF時間で間欠通電を行うと、水を含む布量の重さによって水槽2の負荷が変わるため、モータ3の回転数が変化する。そして、ある一定の回転数を超えたか否かが判断され(ステップS−3)、一定の回転数を超えたときはそれまでの経過時間を計時手段10によって検出して(ステップSー4)、その時間に応じた脱水のための間欠通電のデータを設定し(ステップSー5)、このデータに基づいた間欠通電を行うように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御し、モータ3を駆動する。
【0070】
モータ3の回転数がある一定の回転数を超えるまでの時間を検出するために、ある一定のON−OFFによって間欠通電を行う。例えば、1秒間ON、2秒間OFFでの間欠通電によって、水槽2に接続されている4極の誘導モータ3の回転数が250rpmを超える時間は、表6に示す通り、極少負荷の場合は約7秒であり、少量負荷の場合は約11秒、中量負荷の場合は約14秒であって、大量負荷の場合は約17秒である。
【0071】
【表6】
【0072】
この検出した時間に基づいて、データ記憶手段9に設定されている間欠通電のデータを設定する(表7、表8、表9、表10)。このデータは、第1〜第4の実施例に記載されたデータ(表1、表2、表3、表4、表5)と同じ考え方に基づくもので、第1〜第4の実施例のいずれも本実施例とは、回転数検出と時間検出が違うだけである。
【0073】
【表7】
【0074】
【表8】
【0075】
【表9】
【0076】
【表10】
【0077】
例えば、モータ3の回転数が250rpmを超える時間は、表6に示す通り、極少負荷の場合は約7秒であり、このときのON−OFF時間は、表7に示すように、TON1秒、TOFF 2秒である。他の経過時間の場合(11秒、14秒、17秒)も、同様にしてON−OFF時間が設定される(実施例1相当)。
また、例えば、モータ3の回転数が250rpmを超える時間は、表6に示す通り、極少負荷の場合は約7秒であり、このときの間欠通電時間T1 は、表8に示すように、30秒である(実施例2相当)。
さらに、例えば、モータ3の回転数が250rpmを超える時間は、表6に示す通り、極少負荷の場合は約7秒であり、このときに更新するON−OFF時間は、表9に示すように、脱水開始後1分後は、TONを1秒、TOFF を2秒にし、2分後は、TONを2秒、TOFF を2秒に設定する(実施例3相当)。
また、例えば、モータ3の回転数が250rpmを超える時間は、表6に示す通り、極少負荷の場合は約7秒であり、このときの更新する経過時間は、表10に示すように、T1 が60秒、T2 が60秒、T3 が30秒、T4 が30秒である(実施例4相当)。
【0078】
このように、第1の実施例から第4の実施例までのいずれかと本実施例とは、回転数検出と時間検出だけの違いであり、本実施例の時間検出の場合でも、第1の実施例から第4の実施例までのいずれの実施例とも同様の効果を有する。
即ち、水を含んだ洗濯物の正確な布量を検出でき、布量に適した低速回転数での脱水を行うことができ、脱水効率を高めることができ、脱水時間を短縮でき、省エネルギーを実現することができる等の効果がある。
【0079】
実施例6
図9は本発明の第6の実施例のブロック図である。1は洗濯機、3は水槽2を駆動するモータであり、6はモータ3を駆動するためのモータ駆動手段、7はモータ駆動手段6を制御する制御手段、8はモータ3の回転数を検出して制御手段7に送る回転数検出手段である。また、11は水槽2に水を霧状にして給水する給水口、12は制御手段7によって給水口11を動作させる給水口動作手段である。
【0080】
ところで、上記の洗濯機1の動作には、図10に示すように、洗い、すすぎ、脱水の行程があり、洗い行程には給水(K1)、洗浄(A1)の動作があり、すすぎ行程には排水(H1)、脱水(D1)、給水(K2)、洗浄(A2)の動作がある。また、脱水行程には排水(HE)、脱水(DE)の動作がある。従って、脱水動作をする洗濯機1には、脱水動作(DE)終了後に停止する脱水行程と、脱水動作(D1)終了後に給水(K2)するすすぎ行程の2行程が存在している。そして、D1、DEのいずれの脱水動作の場合も、制御手段7によってモータ3への通電が停止されても洗濯機1の水槽2はしばらくは回転を続ける。
【0081】
次に、本実施例の作用を、図11のフローチャーを用いて説明する。まず、脱水動作後の行程として、脱水動作後に停止する行程(脱水DEを有する脱水行程)であるか否かが判断され(ステップS−1)、DEを有する脱水行程である場合は給水はしない(ステップS−2)。一方、DEを有する脱水行程でない場合、即ち、脱水D1動作の終了後に給水K2動作を行うすすぎ行程である場合は、まず、モータ3への通電が停止したか否かが判断される(ステップS−3)。モータ3への通電が停止されて、水槽2ががフリーラン状態になったとき、回転数検出手段8によってモータ3がある一定の速度以下、例えば、定常回転数の1/2の回転数以下になったかどうかが判断される(ステップS−4)。そして、図12に示すように、定常回転数の1/2の回転数になったと検出したとき、給水を開始する(ステップS−5)ように、制御手段7によって給水口動作手段12を制御し、給水口11を動作させる。ここで、DEを有する脱水行程でない場合の脱水動作はD1のみの1回だけでなく、DEを有しない脱水動作であれば、給水は何回行なってもよい。
【0082】
なお、本実施例では、水を霧状にして給水しているため、水はねがないので定常回転数で給水を開始してもよい。しかし、水はねをより防止する意味において、ある一定の速度になったとき給水するようにしている。
このように、モータ3への通電の停止直後、又は停止と同時に給水を開始することによって、給水がブレーキ力となって水槽2にブレーキをかけることになり、それと同時に給水もされる。そのため、脱水動作時に通電を停止させて水槽2が停止するまで待つ必要がないので待ち時間が短縮され、さらに、脱水動作中に給水を行うため、脱水動作後の給水時間が大きく短縮され、全体の洗濯時間を短縮することができる。また、霧状給水により水はねを大きく低減させることができる。
【0083】
実施例7
図13は本発明の第7の実施例の要部断面図である。第6の実施例では、水を霧状にする給水口11を設けることによって水はねを防止するようにしたが、本実施例では水を洗濯機1内部の水槽2の下部から給水する給水口を備えたものである。
2は洗濯機1の水槽、3はモータ、4はモータ3からの動力によって洗濯機1を駆動する機構部、5はモータ3の動力を機構部4に伝えるベルトである。13は給水用の水路、14は水槽2の下部から水槽2内に給水するために水路13に設けた給水口、15は洗濯機1が動作するときに洗濯水流を起こすパルセータ、16は水槽2の外部に設けられた外槽である。
【0084】
上記のように構成した本実施例の作用を、図11のフローチャーを用いて説明する。脱水動作後の行程として、脱水動作後に停止する行程(脱水DEを有する脱水行程)であるか否かが判断され(ステップS−1)、DEを有する脱水行程である場合は給水はしない(ステップS−2)。一方、DEを有する脱水行程でない場合、即ち、脱水D1動作の終了後に給水K2動作を行うすすぎ行程である場合は、まず、モータ3への通電が停止したか否かが判断される(ステップS−3)。モータ3への通電が停止されてモータ駆動手段6が停止し、洗濯機1の水槽2ががフリーラン状態になったとき、回転数検出手段8によってモータ3がある一定の速度以下になったかどうかが判断される(ステップS−4)。そして、ある一定の回転数以下になったと検出したとき、給水を開始する(ステップS−5)ように、制御手段7によって給水口動作手段12を制御し、給水口14を動作させる。
この給水口14は水槽2の下部に設けられているので、水は水槽2の下部から給水される。
【0085】
本実施例では、水を水槽2の下部から給水しているため、水はねが洗濯機1の上部まで飛び出すことはない。このため、水槽2の定常回転数によって給水を開始してもよいが、水はねをより確実に防止するために、ある一定の速度になったときに給水するようにしている。
このようにして、モータ3の停止と同時に給水を開始することにより、水槽2に対して給水がブレーキ力となって洗濯機1にブレーキをかけることになり、それと同時に給水もされる。このために、脱水行程時にモータ3への通電を停止させて水槽2が停止するまでの待ち時間が短縮され、さらに脱水行程中に給水を行うため、脱水行程後の給水時間が大きく短縮され、全体の洗濯時間を短縮することにもつながる。
また、水槽2の下部から給水するようにしたので、水はねが水槽2の外まで飛び出さないようにすることができる。
【0086】
実施例8
図14は本発明の第8の実施例のブロック図で、洗濯機を脱水動作させながら水を給水することによってすすぎ効果を持たせるようにしたものである。1は洗濯機、3は洗濯機1の水槽2を駆動するモータであり、6はモータ3を駆動するためのモータ駆動手段、7はモータ駆動手段6を制御する制御手段、8はモータ3の回転数を検出して制御手段7に送る回転数検出手段である。11は洗濯機1の水槽に水を霧状にして給水する給水口、12は制御手段7によって給水口11を動作させる給水口動作手段である。9は間欠通電を行うためのデータが記憶されているデータ記憶手段、10は計時手段であり、それぞれ制御手段7と接続されている。
【0087】
上記のように構成した本実施例の作用を説明する。第1の実施例又は第5の実施例と同様に、脱水開始直後に、ある一定のON−OFF時間によって間欠通電を行い、一定時間経過後のモータ3の回転数又はモータ3がある回転数を超えるまでの経過時間を検出し、検出した値に応じた回転数によって回転するように、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御する。
例えば、1秒間ON、2秒間OFFによって10秒間間欠通電したときの回転数は、表1に示した通りであり、1秒間ON、2秒間OFFによって250rpmを超えるまでの時間は、表6に示す通りである。
【0088】
そしてこの検出値に対する回転数設定値は、表11に示すように、検出回転数330rpm、検出経過時間7秒であるときはON時間、OFF時間はそれぞれTON2秒、TOFF 3秒であり、検出回転数260rpm、検出経過時間11秒であるときはON時間、OFF時間はそれぞれTON3秒、TOFF 4秒であり、検出回転数200rpm、検出経過時間14秒であるときはON時間、OFF時間はそれぞれTON4秒、TOFF 5秒であり、検出回転数160rpm、検出経過時間17秒であるときはON時間、OFF時間はそれぞれTON5秒、TOFF 5秒である。
そして、上記のON−OFFによる間欠通電によって設定された回転数での脱水動作を行いながら、それと同時に、給水口11から霧状の給水することによって、すすぎ効果をもたせる。
【0089】
【表11】
【0090】
このようにして、検出した検出値に応じた回転数によって脱水運転を行い、それと同時に給水するようにしたので、水はねの少ない脱水すすぎを実現することができる。また、第6の実施例と同様に、水を霧状に給水する給水口11から給水するようにしたので、水はねを低減することができる。さらに、給水しながらの脱水すすぎであるので、すすぎ効果の高いすすぎを行うことができ、すすぎ時間を短縮でき、水道からの給水を減らせるため使用水量も節約することができる。
【0091】
実施例9
第8の実施例は中速回転脱水での霧状給水による脱水すすぎをおこなうものであるが、本実施例はかかる脱水すすぎを行う際、水槽2の下部から給水を行う。即ち、本実施例は、実施例8(図14のブロック図)と同様に制御され、実施例7(図13の縦断面図)と同様な構造であって、水槽2の下部から給水を行う給水口14を有している。
そして、第8の実施例と同様に、ある一定時間、ある一定のON−OFF時間によってモータ3へ間欠通電を行った際のモータ3の回転数の検出値、又は、ある一定のON−OFF時間でのモータ3への間欠通電によるある回転数を超えるまでの経過時間の検出値に応じた回転数での脱水を行う。そして、検出値と設定するON−OFF時間は、例えば、表11のように設定する。また、それと同時に水槽2の下部から給水も行い、すすぎ効果を出すようにする。
【0092】
このようにして、検出した検出値に応じた回転数によって脱水運転を行い、それと同時に給水することにより、水はねの少ない脱水すすぎを実現できる。また、水を水槽2の下部に設けた給水口14から給水するようにしたので、水はねを低減することができる。さらに、給水しながら脱水すすぎを行うので、すすぎ効果の高いすすぎを行うことができるため、すすぎ時間を短縮でき、水道からの給水を減らすことができるため、使用水量も節約することができる。
【0093】
実施例10
図15は本発明の第10の実施例を示すブロック図である。通常の洗濯機では、図10に示す行程で洗濯が行われるが、本実施例では、溜めすすぎを行うすすぎ行程において、通常のすすぎコースの他に、節水を目的とした節水すすぎコースを有する。図において、1は洗濯機、7は洗濯機1を制御する制御手段、17はすすぎの内容が記憶してあるすすぎコース記憶手段、18は節水コースにおけるすすぎ回数と水量を算出する算出手段である。
【0094】
上記のように構成した本実施例の作用を説明する。通常、すすぎ行程は図10に示すように、洗い行程が終了した後に行われ、排水(H1)、脱水(D1)によって洗濯物の水を切ってから、水を溜め(K2)、すすぐ(A2)ようになっている。しかしながら、本実施例においては、図15に示すように、すすぎコース記憶手段17によって、通常のすすぎか節水すすぎかが判別される。
通常のすすぎの場合は、通常のすすぎを行うように制御手段7によって洗濯機1が制御される。また、節水すすぎであるときは、すすぎ行程の中の洗浄(A2)における使用水量と回数が、すすぎコース記憶手段17によって設定される。
【0095】
例えば、通常コースのすすぎの回数を2回とし、そこで使用される水量を50l(リットル)とする。この場合のすすぎでの使用水量は、100l(リットル)となる。ここで、節水コースとしてのすすぎでは、使用水量を25l(リットル)にし、すすぎの回数を3回にする。この節水コースでの使用水量は75l(リットル)となり、使用水量を節約することができる。
ところで、すすぎは基本的に洗剤量を希釈するという考え方に基づいているが、1回の通常の水量を使用したすすぎでの希釈率を、この場合、10%であると仮定する。通常コースのすすぎでの希釈度は、0.1(10%)×0.1=0.01となる。
一方、節水コースでは、水量が半分になってしまうため、1回のすすぎでの希釈率は、通常のすすぎの希釈率と仮定した値の2倍の20%となる。従って、節水コースのすすぎでの希釈度は、0.2(20%)×0.2×0.2=0.008となり、通常のすすぎでの希釈度より小さくなる。これにより、水量が半分となった節水コースによるすすぎでも、すすぎ効果は低下することなく、逆に上昇することになる。
【0096】
すすぎの回数と水量は既に算出されており、すすぎコース記憶手段17に記憶してあるが、前記のような計算を、図15に示した算出手段18によって算出してもよい。
本実施例では、使用水量を半分にすることを前提に進めたが、上記のような節水が目的で、すすぎ効率が落ちない水量であれば、使用水量は半分でなくてもよい。
このように、節水することだけを焦点に当てた節水コースを設けることによって、一回の洗濯に必要とする水量を低減することができる。また、使用者の洗濯の方法に対する選択の幅を広げることができる。
【0097】
実施例11
図16は本発明の第11の実施例のブロック図である。1は洗濯機、3は洗濯機1を駆動するモータ、6はモータ駆動手段、7はモータ駆動手段6を制御する制御手段である。19は洗濯機1内の水位を検出して制御手段7に送る水位検出手段、20は洗濯物1の布量を検出して制御手段7に送る布量検出手段である。
【0098】
上記のように構成した本実施例の作用を説明する。図10に示すように、洗濯機1が排水動作をした後は、脱水動作が必ず行われる。そこで、まず、洗い行程の給水(K1)を開始する前に、布量検出手段20によって水槽2内の布量を検出する。また、洗濯機1が動作を開始し、洗濯機1が排水動作をしている場合は、水位検出手段19によって水位を検出する。そして、検出した布量に応じて設定してある水位よりも、水位が低くなったと水位検出手段19が検出したときは、制御手段7によってモータ駆動手段6を制御し、モータ3を駆動する。こうして、排水動作を行いながら脱水を開始するように動作する。
【0099】
このように、排水完了まで待って脱水を行う通常の洗濯ではなく、布量に応じた水位以下になったときに脱水を開始するため、排水量が減少して行く排水動作において、排水力を増加させ、排水動作終了直前及び脱水動作開始直後の排水効率を高めることができる。
また、脱水初期は、定常回転によって回転させることができないために、布量に応じた回転数での脱水を開始させることで、排水動作終了直前の無駄時間を省略でき、見かけ上、初期脱水の時間を短縮させ、脱水時間を短縮することができる。さらに、このことによって、洗濯総時間を短縮することができる。
【0100】
実施例12
図17は本発明の第12の実施例の縦断面図である。2は内部に注水するための穴を有する水槽、3はモータ、4はモータ3からの動力によって駆動する機構部、5はモータ3の動力を機構部4に伝達するベルトである。また、15は洗濯機1が洗浄動作を行うとき回転して洗濯水流を起こすパルセータ、16は水槽2の外部に設けられた外槽、21は水槽2の下面に取付けられた裏羽根である。
【0101】
上記のように構成した本実施例の作用を説明する。洗濯機1内に給水して水を入れると、水槽2と外槽16の間にも水が貯まっている状態となる。そして、洗濯機1が洗浄動作を行うと、パルセータ15が回転すると共に、水槽2も回転し、裏羽根21も水槽2の回転に伴って回転する。このため、水槽2の下部と外槽16の下部との間の水が、水槽2と外槽16の上部に汲み上げられる。そして、水位よりも高い位置に汲み上げられると、水槽2と外槽16の間に汲み上げられた水は、水槽2にあいた穴から、水槽2内に注水されるように流れる。こうして、洗浄状態の洗濯機1において、水が循環する。本実施例において、パルセータ15と水槽2の回転方向には言及していないが、同方向でも、別方向でもパルセータ15と水槽2が回転して洗浄動作を行うのであれば、どちらでもよいことはいうまでもない。
【0102】
従来は、水槽2は回転せず、パルセータ46のみが回転して洗浄動作を行っており、パルセータ46に付随した裏羽根21が回転することにより、ポンプの作用を行っていた。
本実施例では、洗浄動作において水槽2も回転する洗濯機1において、水槽2に裏羽根21を設けることで、水槽2にポンプ作用をさせ、水を循環させることで、洗浄効果を高めるものである。
【0103】
実施例13
図18は本発明の第13の実施例のブロック図である。1は洗濯機、3は水槽2を駆動するモータであり、6はモータ3を駆動するためのモータ駆動手段、7はモータ駆動手段6を制御する制御手段である。また、10は洗濯を行っている時間を計測する計時手段、22は洗濯機1内部の水を排水するための排水弁、23は制御手段7の指令によって排水弁22を駆動する排水弁駆動手段である。
【0104】
次に、洗濯機1が、図20に示すすすぎ行程内の洗浄動作(A2)を行っている際の作用を、図19を用いて説明する。まず、計時手段10によって、洗浄動作(A2)を行う時間を計測する。そして、この計時手段10は、洗浄動作(A2)の終了直前、例えば、1分前に、終了直前であることを知らせる信号を出力して、制御手段7に入力する。この信号によって、制御手段7は排水弁駆動手段23を制御し、排水弁22を動作させる。
なお、図20は従来の動作のタイムチャートを示すもので、洗浄動作(A2)の終了直後に制御手段に入力して、排水弁を動作させる場合を示している。
このように、本実施例では、洗浄動作と排水動作が重畳するように制御されるので、この重畳している時間は、排水しながらすすぎを行っていることになる。こうして、すすぎ行程中の洗浄動作とすすぎ行程又は脱水行程の排水動作を重畳させることにより、すすぎ行程又は脱水行程の時間を短縮させ、洗濯総時間を短縮化することができる。
【0107】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。なお、説明にあたっては、請求項の番号と同じ番号を付してそれぞれの請求項の効果を記述する。
(1) 布量に応じたON−OFF時間をある一定時間ごとに変化させていくようにしたので、布に含んだ水分量に対応して適切な脱水回転を行えるため、脱水効率を高めることができる。また、無駄な脱水を行わないので、脱水時間を短縮することができる。さらに、脱水効果を落とさずに平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
【0108】
(2) 布量に応じたON−OFF時間を布量に応じた時間ごとに変化させるようにしたので、布に含んだ水分量に対応して適切な脱水回転を行え、脱水効率を高めることができる。また、適切な脱水時間を設定するようにしたので、無駄な脱水時間を費やすことがなくなり、無駄な脱水を省き、上記(1)の場合よりもさらに脱水時間を短縮することができる。さらに、脱水効果を低下させずに平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
【0111】
(3) 布量に応じたON−OFF時間をある一定時間ごとに変化させていくようにしたので、布に含んだ水分量に対応して適切な脱水回転を行えるので、脱水効率を高めることができる。また、無駄な脱水を行わないので、脱水時間を短縮することができる。さらに、脱水効果を落とさずに平均消費電力を下げ、省エネルギーを実現することができる。
【0112】
(4) 布量に応じたON−OFF時間を布量に応じた時間ごとに変化させて行くようにしたので、布に含んだ水分量に対応して適切な脱水回転を行えるため、脱水効率を高めることができる。また、適切な脱水時間を設定するようにしたので、無駄な脱水時間を費やすことがなくなり、無駄な脱水を省き、上記3の発明よりもさらに脱水時間を短縮することができる。さらに、脱水効果を低下させることなく平均消費電力を下げ、省エネルギー化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例の模式図である。
【図3】本発明の第1の実施例の作用を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例の作用を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施例の作用を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の第4の実施例の作用を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第5の実施例のブロック図である。
【図8】本発明の第5の実施例の作用を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第6の実施例のブロック図である。
【図10】本発明の洗濯機の洗濯行程を示す説明図である。
【図11】本発明の第6の実施例の作用を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の第6の実施例の説明図である。
【図13】本発明の第7の実施例の要部を示す縦断面図である。
【図14】本発明の第8の実施例のブロック図である。
【図15】本発明の第10の実施例のブロック図である。
【図16】本発明の第11の実施例のブロック図である。
【図17】本発明の第12の実施例の要部を示す縦断面図である。
【図18】本発明の第13の実施例のブロック図である。
【図19】本発明の第13の実施例の説明図である。
【図20】従来の洗濯機の動作を示す説明図である。
【図21】従来の洗濯機の制御関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 洗濯機、6 モータ駆動手段、7 制御手段、8 回転数検出手段、9 データ記憶手段、10 計時手段、11,14 給水口、17 すすぎコース記憶手段、18 算出手段、19 水位検出手段、20 布量検出手段、21 裏羽根。
Claims (4)
- 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、
前記水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、
脱水動作開始時に、一定時間、前記駆動手段をON−OFFさせて予め設定された間欠通電を行い、前記一定時間の経過後の回転数を前記検出手段によって検出し、検出された該回転数から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、
該設定し直されたON−OFFによる間欠通電を行う制御手段と、を備え、
一定の経過時間ごとに設定し直されたON−OFFでの間欠通電による脱水動作を行うことを特徴とする全自動洗濯機。 - 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、
前記水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、
脱水動作開始時に、一定時間、前記駆動手段をON−OFFさせて予め設定された間欠通電を行い、前記一定時間の経過後の回転数を前記検出手段によって検出し、検出された該回転数から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、
前記設定し直すON−OFFのための前記一定経過時間も設定し直す制御手段と、を備え、
該設定し直された経過時間毎にON−OFFを設定し直してON−OFFさせる間欠通電による脱水動作を行うことを特徴とする全自動洗濯機。 - 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、
前記水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、
経過時間を計測する計時手段と、
脱水動作開始時に、前記水槽を駆動する駆動手段をON−OFFさせて間欠通電を行い、その回転数が一定の値を超えるまでの時間を前記計時手段によって検出し、検出された該時間から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、
該設定し直されたON−OFFによる間欠通電を行う制御手段と、を備え、
一定の経過時間ごとに設定し直されたON−OFFでの間欠通電による脱水動作を行うことを特徴とする全自動洗濯機。 - 給水、洗浄動作からなる洗い行程と、排水、脱水、給水、洗浄動作からなるすすぎ行程と、排水、脱水動作からなる脱水行程とを一つの水槽で行う全自動洗濯機において、
前記水槽を駆動する駆動手段の回転数を検出する検出手段と、
経過時間を計測する計時手段と、
脱水動作開始時に、前記水槽を駆動する駆動手段をON−OFFさせて間欠通電を行い、その回転数がある一定の値を超えるまでの時間を前記計時手段によって検出し、検出された該時間から含水状態の布量に応じた適切なON−OFFによる間欠通電に設定し直し、
前記設定し直すON−OFFのための前記一定経過時間も設定し直す制御手段と、を備え、
該設定し直されたされた経過時間毎にON−OFFを設定し直してON−OFFさせる間欠通電による脱水動作を行うことを特徴とする全自動洗濯機。
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