JP3566032B2 - ホログラムメモリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はホログラフィの原理を用いたホログラムメモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に従来のホログラムメモリ装置の一例を示す。図10に示すホログラムメモリ装置での情報記録は以下のようにして行われる。すなわち、まず、レーザ光源101から出射されたレーザ光が、ビームスプリッタ102で物体光と参照光に分離される。
【0003】
このうち物体光は、ページコンポーザとして機能する液晶パネル103を通過する。物体光は、液晶パネル103を通過する際に、面としての情報を付加され、ニオブ酸リチウム結晶からなるホログラム記録媒体104に入射するようになっている。なお、液晶パネル103により付加される情報のイメージは103aで示すようなものであり、イメージ103aにおいて、例えば白い部位が1を表すデジタルデータ、黒い部位が0を表すデジタルデータとなる。
【0004】
一方、参照光は、機械式のスキャナ105により偏向され、ビームスプリッタ106を透過し、格子状ミラー107に入射する。参照光は格子状ミラー107のいずれかの部分により反射され、ビームスプリッタ106、およびレンズ108を経てホログラム記録媒体104に入射する。
【0005】
物体光および参照光はホログラム記録媒体104内で干渉し、その干渉情報がホログラム記録媒体内に記録されるようになっている。本装置において、参照光のホログラム記録媒体105への入射角度は、スキャナ105によるビーム偏向角により決定されるようになっている。
【0006】
情報の読み出しを行う際には、情報が記録された場合と同じ角度で参照光をホログラム記録媒体104に照射することにより物体光が再生され、この再生された物体光はCCD109に導かれる。そしてCCD109は物体光を電気信号に光電変換し、この信号がデジタルデータに変換されるようになっている。
【0007】
図11にホログラムメモリ装置の他の従来例を示す。図11に示すホログラムメモリ装置での情報記録は以下のようにして行われる。ビームスプリッタ111により分離された参照光は、参照光の垂直方向および水平方向への偏向をそれぞれ行うAOD(acousto−optic deflector :音響光学素子)115、116を経て前記AOD115、116の状態に依存して変化する入射角度でホログラム記録媒体114に入射する。
【0008】
物体光は、AOD115、116を通過する参照光との周波数の整合性を取るための周波数補正用AOD112を経て、空間光変調器の役割を果たす液晶パネル113に入射し、液晶パネル113により情報を付加されてホログラム記録媒体114に入射する。物体光は、ホログラム記録媒体114内において参照光と干渉しホログラム記録媒体114に情報が記録される。
【0009】
なお、情報を読み出す場合には、AOD115、116を調節し、読み出そうとする情報が記録された時と同じ角度で、参照光をホログラム記録媒体114に入射させることにより、物体光が再生され、再生された物体光はCCD117により光電変換される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のホログラムメモリ装置には、以下のような問題点がある。
【0011】
まず、第1の従来例においては、空間光変調器として液晶パネルを使用しているため、物体光が液晶パネルを通過する際にレーザー光の散乱が生じる(反射型の液晶パネルを使用した場合も同様である)。
【0012】
また、第2の従来例においては、物体光に情報を付加する手段として液晶パネルを使用し、また、参照光を偏向する手段として、AODを使用しているため、物体光および参照光の両方に散乱が生じる。このため、第1の従来例と同様に回折効率の低下が生じることになる。
【0013】
このように物体光の散乱が生じて、ホログラム材料内における物体光の回折効率が低下すると、ホログラム材料への多重記録の際の多重度が制限されることになる。すなわち、空間光変調器として液晶パネル等を使用すると、ホログラム材料が本来有する多重記録特性が十分に生かされないことになる。
【0014】
また、上記第1および第2の従来例においては、ホログラム記録媒体に対する物体光および参照光の双方の入射位置を変更する有効な手段が設けられていない。このため、ホログラムメモリ装置の記憶容量は、ホログラム材料の多重記録特性にのみ依存することになり、ホログラムメモリ装置が本来有する膨大な記録容量を十分に生かすことはできない。
【0015】
本発明は、上記実状に鑑みなされたものであり、ホログラム材料が本来有する多重記録特性を十分に生かし、大容量記録を行うことができるホログラムメモリ装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明は、ホログラム記録媒体への情報の記録を少なくとも行うホログラムメモリ装置において、物体光および参照光を生成する手段と、前記物体光に情報を付加する空間光変調手段と、情報が付加された前記物体光をホログラム記録媒体内で合焦させる第1のフーリエ変換レンズと、その反射面と前記第1のフーリエ変換レンズの光軸とがなす角度を維持した状態でホログラム記録媒体の径方向に移動可能に設けられ、前記物体光を前記第1のフーリエ変換レンズの光軸方向に対して直交する方向に反射する第1の可動ミラーと、ホログラム記録媒体を前記第1のフーリエ変換レンズの光軸に対して45度傾斜した状態で回転可能に保持する手段と、前記参照光の光路上に順次設けられ、互いに平行な軸を中心として回動可能な第1および第2の反射鏡と、を備えたことを特徴としている。
【0017】
また、本発明は、ホログラム記録媒体からの情報の再生を少なくとも行うホログラムメモリ装置において、参照光を生成する手段と、前記参照光の光路上に順次設けられ、互いに平行な軸を中心として回動可能な第1および第2の反射鏡と、前記参照光をホログラム記録媒体に照射することにより再生された物体光の光路上に配置され、前記物体光を平行光とするフーリエ変換レンズと、ホログラム記録媒体から出射した前記物体光を、該物体光が前記フーリエ変換レンズの光軸方向に向かうように直角に反射するとともに、その反射面と前記フーリエ変換レンズの光軸とがなす角度を維持した状態でホログラム記録媒体の径方向に移動可能に設けられた可動ミラーと、ホログラム記録媒体を前記フーリエ変換レンズの光軸に対して45度傾斜した状態で回転可能に保持する手段と、を備えたことを特徴としている。
【0018】
また、本発明は、ホログラム記録媒体への情報の記録を少なくとも行うホログラムメモリ装置において、物体光および参照光を生成する手段と、前記物体光の光路上に順次設けられ、各々が前記物体光の光路に直交する第1の方向を向いた軸を中心として同時に回動可能な第1の物体光用反射鏡および第2の物体光用反射鏡と、前記第2の物体光用反射鏡により反射された物体光が入射するように設けられ、各々が前記物体光の光路に直交する第2の方向を向いた軸を有する複数のミラーを平面上に配置してなるミラーアレーデバイスと、前記第1および第2の物体光用反射鏡並びに前記ミラーアレーデバイスを経由した物体光をホログラム記録媒体内で合焦させるフーリエ変換レンズと、を備え、前記ミラーアレーデバイスの各ミラーは、当該ミラーに入射した物体光がホログラム記録媒体に入射しないように物体光を反射する第1の回動状態と、当該ミラーに入射した物体光がホログラム記録媒体に入射するように物体光を反射する第2の回動状態と、をとることができ、かつ前記第2の回動状態にある場合、その回動角度を連続的に変化させることができるように構成されていることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
第1の実施の形態
まず、第1の実施の形態について説明する。図1乃至図8は本発明の第1の実施の形態を示す図である。なお、以下の説明の理解を容易にするため、図1右下に示すように、XYZ座標系を設定し、必要に応じてこの座標系に基づいて説明を行う。なお、図1においてZ軸は紙面法線方向に延び、Z軸の正方向は紙面手前向きである。また、各図に付記された座標軸は図1の座標軸と対応するものである。
【0023】
図1に示すように、ホログラムメモリ装置には、干渉性の良い光、例えばレーザ光を発生する光源装置1と、光源装置1から出射されたレーザ光を物体光と参照光とに分離するビームスプリッタ2とが設けられている。
【0024】
ホログラムメモリ装置の物体光の光路上には、物体光を拡大し所定の断面積を有する平行光に整えるビームエキスパンダ3、第1の光路偏向器10A、物体光に情報を付加する空間光変調器としてアナログマイクロミラーアレーデバイス20(以下AMD20という)、フーリエ変換レンズ4a、ニオブ酸リチウム等のホログラム材料からなるホログラム記録媒体5、フーリエ変換レンズ4aと同一のフーリエ変換レンズ4bおよび光電変換素子としてCCD7が順次設けられている。
【0025】
一方、ホログラムメモリ装置の参照光の光路上には、第2の光路偏向器10Bが設けられている。
【0026】
前述したAMD20、フーリエ変換レンズ4a、ホログラム記録媒体5、フーリエ変換レンズ4bおよびCCD7は、フーリエ変換レンズ4a,4bの焦点距離と同一の距離をおいて等間隔に一直線上に並ぶように配置されている。
【0027】
次に、上述した各構成要素のうち光路偏向器10Bの構成について図2を用いて詳述する。
【0028】
光路偏向器10Bは、参照光の光路上に順次配置された回動ミラー(参照光用反射鏡)13、11および12を有している。
【0029】
このうち回動ミラー11、12は、各々の反射面が互いに対向するように設けられ、Z軸方向を向いたそれぞれの回動軸線11a,12aを中心として図示しないサーボモータ等の駆動手段により回動自在となっている。
【0030】
また、回動ミラー13は、回動ミラー11、12の回動軸線11a,12aと直交する方向を向いた回動軸線13aを中心として図示しないサーボモータ等の駆動手段により回動自在となっている。
【0031】
回動ミラー11の図2紙面法線方向(Z軸方向)の幅は、回動ミラー13のZ軸方向の幅より大きくなっている。また、回動ミラー12の反射面の幅w2は、回動ミラー11の反射面の幅w1より大きくなっている。
【0032】
なお、回動ミラー12の反射面の幅w2は、所定の回動範囲内で回動ミラー11が回動した場合、回動ミラー11の回動角度に関係なく回動ミラー11からの反射光を常に受光できる程度の幅であることが好ましい。また、回動ミラー11および回動ミラー13のZ軸方向の幅の関係も回動ミラー11、12の幅の関係と同様の考えで設定すればよい。
【0033】
このような構成を有する光路偏向器10Bは、一対の回動ミラー11、12の少なくともいずれか一方を回動させることにより、ホログラム記録媒体5への参照光のY軸方向の入射位置および入射角度を変更することが可能となっている。
【0034】
特に、この光路偏向器10Bは、以下に詳述するように回動ミラー11、12を同時に回動させることにより、ホログラム記録媒体5への参照光の入射位置を変更することなく入射角度のみを変更することができるようになっている。
【0035】
すなわち、図2に示すように、回動ミラー11、12が図2実線位置にある場合、回動ミラー11により反射された参照光は、回動ミラー12の反射面上の点P1を通りホログラム記録媒体5の点Qに入射する。
【0036】
この実線位置を基準として、回動ミラー11が二点鎖線位置となるように所定角度回動させ、これと並行して回動ミラー12が二点鎖線位置となるように所定角度時計方向に回動させる。これにより、回動ミラー11により反射された参照光は、回動ミラー12の反射面上の点P2を通り、回動ミラー11、12が実線位置にある場合と同様にホログラム記録媒体5内の点Qに入射する。
【0037】
以上の説明より理解できるように、光路偏向器10Bは、ホログラム記録媒体5への入射位置を変更することなく、ホログラム記録媒体5への入射角のみを変更することができる。なお、上記機能を実現するために回動ミラー11および回動ミラー12のそれぞれに要求される回転角の関係は幾何的演算により容易に算出することが可能である。
【0038】
また、物体光の光路上に設けられている光路偏向器10Aの構成は、光路偏向器10Bから回動ミラー13を除いたものに相当し、光路偏向器10Bの構成を説明する図2を鏡像反転し、図2におけるホログラム記録媒体5をAMD20に置き換えることによりその作用を理解することができる。すなわち、光路偏向器10Aは、AMD20への物体光の入射角度のみを変更するように作用するものである。
【0039】
次にAMD20の構成について詳述する。AMD20は、図3に概略的に示すように、非導電性物質からなる基板21と、この基板21上にアレー状(または碁盤目状若しくはマトリックス状)に複数配列された回動自在のマイクロミラー22を有している。各マイクロミラー22は、導電性物質からなる板状の部材上に反射性の金属皮膜を蒸着する等の手法により形成されている。
【0040】
なお、図3においては図面の簡略化のため、AMD20に具備されたマイクロミラー22の数は3行3列の合計9枚となっているが、この枚数に限定されるものではない。
【0041】
次に、各マイクロミラー22を回動自在とする駆動機構の構成について説明する。
【0042】
図4に示すように、各マイクロミラー22は、基板21上に設けられY軸方向を向いた支点部材25により支持されており、このマイクロミラー22には、一対のL字型の梁23が連結されている。
【0043】
梁23は適当な可撓性を有しており、また各梁23のマイクロミラー22と反対側の端部は、基板21上に設けられた梁用基材24により支持されている。マイクロミラー22は、マイクロミラー22と一体に形成された梁用基材24および梁23を介して電源装置27に接続されている。
【0044】
また、マイクロミラーの第1部分22aの下方には、電極26が基板21上に形成されており、電極26も電源装置27に接続されている。
【0045】
このように構成された駆動機構を具備するマイクロミラー22は、電源装置27により、マイクロミラー22および電極26に適宜電圧を印加してマイクロミラー22の第1部分22aと電極26との間に吸引力または反発力を作用させることにより支点部材25との接線を回動中心として回動することができるようになっている。
【0046】
すなわちマイクロミラー22は、マイクロミラー22および電極26の電位がともに0の場合、梁23の弾性により、図に示すように水平状態を保持している。
【0047】
電源装置27によりマイクロミラー22および電極26にそれぞれ異なる極性の電圧を印加することにより、マイクロミラー22の第1部分22aと電極26との間には吸引力が働く。この吸引力によりマイクロミラー22は支点部材25との接線を回動中心として回動する。
【0048】
この場合、マイクロミラー22の変位に伴い、梁23のZ軸方向を向いた長手方向部分23aは下方に向けて撓む。そして、前記長手方向部分23aがその弾性により初期状態(図4に示す状態)に復元しようとする力と前記吸引力とが釣り合う位置でマイクロミラー22は停止する。このようにしてマイクロミラー22は傾斜状態を採るようになる。
【0049】
なお、以上の説明から理解されるように、マイクロミラー22の傾斜角度は、マイクロミラー22と電極26との間に働く静電吸引力と、梁23のバネ力とのバランスにより決定されるため、マイクロミラー22と電極26との間の電位差を連続的に変化させることにより、マイクロミラー22の傾斜角度を連続的(アナログ的)に任意の角度に変化させることができる。
【0050】
また、マイクロミラー22を逆方向に回動させたい場合には、マイクロミラー22および電極26に印加する電圧の極性を同一にすればよい。このようにすれば、電圧の大きさに比例する反発力が両者の間に働くようになり、マイクロミラー22を上記と逆方向に任意角度で傾斜させることができる。
【0051】
なお、マイクロミラー22の駆動機構の構成は図4に示す構成に限定されるものではなく、図5に示すようなものとしても良い。この場合、マイクロミラー22は、マイクロミラー22を挟んで設けられた一対の梁用基材24からマイクロミラー22に向かってY軸方向に延びる一対の梁23により支持され、梁23のねじりに対するバネ性と静電吸引(または反発)力とのバランスにより、マイクロミラー22の傾斜角が決定される。
【0052】
次に、上記構成を有する本実施形態によるホログラムメモリ装置の作用について説明する。
【0053】
まず、ホログラム記録媒体5に情報を書き込む場合の作用について説明する。
【0054】
図1に示すように、光源装置1からレーザ光を出射すると、このレーザ光はビームスプリッタ2により物体光と参照光に分離される。
【0055】
物体光はビームエキスパンダ3を経て、所定の幅を有する光として第1の光路偏向器10Aの回動ミラー(参照光用反射鏡)11、12に順次入射する。第1の光路偏向器10Aの回動ミラー11、12の角度は予め調節されており、これによりAMD20への物体光の入射角度が決定されるようになっている。
【0056】
光路偏向器10Aを出た物体光はAMD20へ入射する。なお、光路偏向器10AからAMD20へ向かう物体光をYZ平面に平行な平面K2に投影すると図3に示すように均等な明るさの投影像が得られる。
【0057】
ここでAMD20を構成する各マイクロミラー22のうち反射面に符号Aが付されたマイクロミラー22は、その反射面がYZ平面に対して平行となっており、また、反射面に符号Bが付されたマイクロミラー22は、その反射面がYZ平面に対して平行となっている状態からY軸と平行な軸を中心として所定角度回転した状態にある(図3参照)。
【0058】
このため、AMD20に入射した物体光のうち符号Bを付したマイクロミラー22に入射した物体光は、フーリエ変換レンズ4aに入射しない方向にそらされ、符号Aを付したマイクロミラー22に入射した物体光のみが、フーリエ変換レンズ4aに向かうようになる。
【0059】
従って、フーリエ変換レンズ4aに向かう物体光をYZ平面に平行な平面K1に投影すると図3に示すような投影像が得られる。すなわち、符号Aを付したマイクロミラー22からの反射光が入射する部位のみ明るくなり、他の部位は暗くなる。
【0060】
以上の説明より理解できるように、物体光をAMD20の各マイクロミラー22により反射させ互いに異なる方向に導くことにより、物体光に情報を付加することができる。すなわち、例えば、明るい状態によりデジタルデータの1を表現させ、暗い状態によりデジタルデータの0を表現させるようにすることにより、物体光にデジタルデータ(2値情報)を付加することができる。
【0061】
AMD20により情報を付加された物体光は、フーリエ変換レンズ4aによりその光路の中心がY軸と平行な光となり、ホログラム記録媒体5内で合焦する。
【0062】
なお、ホログラム記録媒体5はYZ平面と平行な板状の部材であるが、物体光のホログラム記録媒体5への入射位置のうちY軸方向の入射位置を調節する場合には、光路偏向器10Aの回動ミラー11、12の角度を調節し、物体光のAMD20への入射角度を変更することにより行うことが可能である。
【0063】
また、物体光のホログラム記録媒体5への入射位置のうちZ軸方向の入射位置を調節する場合には、AMD20の各マイクロミラー22の回動角度を変更することにより行うことが可能である。例えば、図3において反射面に符号Aが付されたマイクロミラー22を適当な角度だけ回動させることにより、ホログラム記録媒体5への物体光の入射位置をZ軸方向へ移動させることが可能である。
【0064】
以上、光源装置1からホログラム記録媒体5へ至るまでの物体光の処理について説明したが、参照光は以下のように処理される。
【0065】
ビームスプリッタ2を出た参照光は、予め所定角度に調節された光路偏向器10Bの回動ミラー13、11、12に順次反射され、これにより、ホログラム記録媒体5の物体光が入射する位置と同じ位置に入射する。
【0066】
物体光と参照光はホログラム記録媒体5内で干渉し、ホログラム記録媒体5に干渉情報が記録される。
【0067】
なお、ホログラム記録媒体5の異なる位置に情報を書き込みたい場合には、光路偏向器10A,10BおよびAMD20を適当に調整することにより、ホログラム記録媒体5への物体光および参照光の入射位置を変更すればよい。
【0068】
また、ホログラム記録媒体5の同一位置に異なる情報を書き込みたい場合には、光路偏向器10Bの回動ミラー11、12のみを調整し、ホログラム記録媒体5に対する参照光の入射位置を変更することなく入射角度のみを変更すればよい。このようにすることにより、ホログラム記録媒体5の多重記録特性を利用してホログラム記録媒体5の同一部位に互いに異なる複数ページの情報を書き込むことができる。
【0069】
次に、ホログラム記録媒体5から情報を読み出す場合の作用について説明する。
【0070】
まず、ホログラム記録媒体5のうち読み出そうとする情報が記録されている部位に所定の入射角で参照光を照射し物体光を再生する。ホログラム記録媒体5からX軸と平行に出射した物体光は、フーリエ変換レンズ4bにより平行光(この平行光はAMD20により反射された物体光と等価なものである)とされ、フーリエ変換レンズ4bの焦点位置に位置するCCD7に入射する。
【0071】
すなわちCCD7の撮像面には、図3における平面K1に投影されたものと同じ像が投影される。CCD7はこの像を光電変換し、画像信号を図示しないデータ変換装置に送信する。そして前記データ変換装置は前記画像信号をデジタルデータに変換する。
【0072】
以上説明したように、本実施形態によれば、光路上に配置された回動自在な複数の反射鏡を利用することにより、ホログラム記録媒体5内の任意の部位に物体光および参照光を入射させることができる。このため、サイズの大きいホログラム記録媒体5を使用した場合でも、ホログラム記録媒体5を移動させることなくホログラム記録媒体5の任意の部位への情報の書き込みや、任意の部位からの情報の読み出しを容易に行うことができる。このため、ホログラムメモリ装置自体が本質的に持つ高速アクセス性を損なうことなく、大容量のホログラムメモリ装置を実現することができる。
【0073】
なお、例えば更に大きなホログラム記録媒体を使用する場合には、ホログラム記録媒体を複数の領域に分割し、情報の書き込みおよび読み出しの対象となる領域をフーリエ変換レンズの光軸上に位置するようにホログラム記録媒体自体を移動させる機構を設けてもよい。この場合、情報の書き込みおよび読み出しの対象となる領域内における物体光および参照光の入射位置の移動を反射鏡に行わせ、領域の移動は前記移動機構により行わせればよい。このようにすることにより更に記録容量の増大を図ることができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、物体光への情報付加を反射鏡により行っているため、液晶パネルを使用した場合のように物体光の散乱が生じることはない。このため、ホログラム記録媒体で回折効率の低下が発生することはなく、ホログラム記録媒体が本来有する多重記録性を十分に活用することができる。
【0075】
また、物体光に情報を付加する空間光変調器としてマイクロミラーアレーデバイスを使用しているため、一枚の反射鏡の質量は極めて小さい。このため、付加する情報の切換を極めて迅速に行うことができる。
【0076】
また、本実施形態においては、一対の回動ミラー11、12によりホログラム記録媒体への参照光の入射位置を変更することなく入射角度のみ変更可能とする機能を実現している。このため、ホログラムメモリ装置をコンパクトに構成することができる。
【0077】
従来のホログラムメモリ装置においては、前記機能を実現するために図12に示すようないわゆる4f系の構成が採用されている(従来技術の欄で図10および図11により説明したホログラムメモリ装置においても同様である)。このため、参照光の光路を偏向する手段(ミラーまたはAOD)からホログラム材料までの間の距離を、レンズの焦点距離の4倍分確保する必要があり、装置全体のコンパクト化の妨げとなっている。しかしながら、本実施形態によれば、少なくとも回動ミラー11、12が互いに干渉しないように回動できるスペースさえ確保すればよいため、従来のものより大幅なコンパクト化を図ることができる。
【0078】
なお、さらなる装置のコンパクト化が望まれる場合には、図6に示すように、回動ミラー12をアナログマイクロミラーアレーデバイス25に置換して光路偏向装置10Bを構成ればよい。このようにすることにより3つの回動ミラーのうち最大の反射面面積が要求され最も質量が大きくなる回動ミラー12自体を回動させる必要がなくなる。これにより、回動ミラー12を回動させるためのスペースが不要となるため、ホログラムメモリ装置をよりコンパクトに構成することができる。
【0079】
さらに、可動部分の質量低減により、ホログラム記録媒体5への参照光の入射位置および入射角度の調節をより迅速に行うことができる。なお、他の回動ミラー11、13についてもアナログマイクロミラーアレーデバイスに置換することが可能である。
【0080】
また、本実施形態によれば、情報付加に使用するマイクロミラーアレーデバイスを物体光のホログラム記録媒体への入射位置を調節する手段と兼用しているため、ホログラムメモリ装置の構成要素の数を減らすことができる。このため、ホログラムメモリ装置をよりコンパクトに構成することができる。
【0081】
以上、本実施形態の構成および作用効果について述べてきたが、本実施形態に示すAMD20の構成を以下のように変形することも可能である。
【0082】
[第1の変形例]
第1の変形例は、物体光に情報を付加する空間光変調器としてアレー状に配列されたマイクロミラー22に代えて、アレー状に配列された他の光学素子を空間光変調器として利用するものである。このような光学素子の一例としては、屈折率の変化により光の方向を変化させる層、例えば、ポッケルス効果(Pockels effect)またはカー効果(Kerr effect)により層の近傍に設けた電極に付加する電場の強度により屈折率を変化させる層や、屈折率異方性を持つ物質による層、具体的物質としてはKDP,ADP,LiNbO3(リチウムニオベート)等からなる層を有するものを使用することができる。このような光学素子を空間光変調器として使用した場合も、液晶パネルを使用した場合に比べれば、物体光の散乱を大幅に低減することができる。
【0083】
[第2の変形例]
第2の変形例は、AMD20の支持構造および駆動機構を変更して2自由度の位置決めを可能とするものである。
【0084】
すなわち、本変形例のAMD50においては、図7および図8に示すように、マイクロミラー52の側縁には導電性物質からなる弾性ヒンジ53が連結されている。弾性ヒンジ53はAMD50全体に共通の1枚の基板51上に突設されたスタッド電極54に固着されている。すなわちマイクロミラー52は弾性ヒンジ53を介してスタッド電極54に片持ちで支持されている。AMD50を構成する各マイクロミラー50のヒンジ53はすべてY軸方向を向いている。
【0085】
マイクロミラー52の真下の基板51上には、3つの電極55a,55b,55cが突設されている。これら電極55a,55b,55cのうち電極55a,55bは、マイクロミラー52のスタッド電極54に近い側の隅部側縁52a,52bに対応する位置であって弾性ヒンジ53の軸線に対して対称位置に配置されている。また、電極55cは、弾性ヒンジ53の延長線上、すなわち電極55a,55bを結ぶ線分を底辺とする二等辺三角形の頂点の位置に対応する位置に配置されている。
【0086】
このような駆動機構を有する各マイクロミラー52は、マイクロミラー52の電位と、電極55a,55b,55cの電位とを適宜組み合わせ、マイクロミラー52と電極55a,55b,55cとの静電吸引(または反発)力と、弾性ヒンジ53との復元力とを釣り合わせることにより、マイクロミラー52の反射面が弾性ヒンジ53を中心とした最大3自由度(実際に用いるのは2自由度)の位置決めができるようになっている。
【0087】
マイクロミラーの駆動機構を上記のようなものとすることにより、AMD50の状態を変更するだけで、ホログラム記録媒体5への物体光の入射位置をY軸方向およびZ軸方向の任意の位置に変更することができる。このため、より高速でのアクセスが可能となる。
【0088】
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明するが、以下の第2の実施の形態において第1の実施の形態と同一部分については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0089】
図9に示すように、第2の実施の形態において、ホログラム記録媒体5はスピンドルモータ35にチャッキングされた状態で回転可能な円盤形状の部材となっている。ホログラム記録媒体5は、Z軸方向から見た場合、X軸に対して45度回転した状態で傾斜している。
【0090】
物体光の光路上には、ビームエキスパンダ3、物体光に情報を付加するためのデジタルマイクロミラーアレーデバイス33(以下「DMD33」という)、フーリエ変換レンズ4a、可動ミラー36、ホログラム記録媒体5、可動ミラー37およびCCD7が順次設けられている。
【0091】
このうちDMD33としては、TI社(Texas Instrument Incorporated)製のものを使用することが可能であり、物体光への情報付加は第1の実施の形態においてAMD20を用いて行ったのと同様にして行うことができる。このDMD33は、DMD33を構成する各マイクロミラーの反射面が予め定められた2つの傾斜角度のみを採りうる点において、各マイクロミラー22の反射面の角度を連続的に変化させることができるAMD20と異なる。なお、DMDの構成自体は既にTI社から発表されているため、ここでの説明は省略する。
【0092】
次に、可動ミラー36、37について説明する。可動ミラー36、37の反射面は、Z軸方向から見た場合、X軸に対して45度回転した状態で傾斜している。可動ミラー36、37は、図示しないアクチュエータにより、入射する物体光の光路に対する反射面の傾斜角度、この場合具体的にはフーリエ変換レンズ4a、4bの(X軸方向を向いた)光軸に対する反射面の傾斜角度を維持したまま、X軸方向に平行移動できるようになっている。
【0093】
可動ミラー36、37およびホログラム記録媒体5が上述したように傾斜して設けられているため、フーリエ変換レンズ4aとホログラム記録媒体5との間の物体光の光路長は可動ミラー36の位置に関わらず一定であり、またホログラム記録媒体5とフーリエ変換レンズ4bとの間の物体光の光路長も、可動ミラー37の位置に関わらず一定である。
【0094】
一方、参照光の光路上には、固定ミラー6a,6bおよび光路偏向器10Bが順次設けられている。本実施形態における光路偏向器10Bは、第1の実施形態における光路偏向器10Bを構成する回動ミラー13が省略されている点のみが異なる。
【0095】
次に、上記構成を有する本実施形態の作用について説明する。
【0096】
まず、ホログラム記録媒体5に情報を書き込む場合の作用について説明する。
【0097】
光源装置1から出射されたレーザ光は、ビームスプリッタ2により物体光と参照光に分離される。
【0098】
このうち物体光は、ビームエキスパンダ3を経てDMD33に入射し、DMD33は、第1の実施の形態においてAMD20により行った手法と同様の手法により物体光に情報を付加する。
【0099】
DMD33により反射された物体光はX軸正方向を向いて進み、フーリエ変換レンズ4aを経て、予め所定の位置に移動した可動ミラー36に入射する。物体光は可動ミラー36によりY軸負方向に進路を変更され、予め所定の位相に回転した状態で停止するホログラム記録媒体5に入射する。
【0100】
この場合、前述したように、フーリエ変換レンズ4aとホログラム記録媒体5との間の光路長は、可動ミラー36の位置に関わらず常に一定となっているため、物体光は常にホログラム記録媒体5内で合焦する。このため、ホログラム記録媒体5のいかなる位置に情報を書き込む場合においても、高密度で正確に情報を書き込むことができる。
【0101】
一方、参照光は、固定ミラー6a,6bを順次経て、光路偏向器10Bに到達する。そして参照光は、光路偏向器10Bにより、ホログラム記録媒体5への入射位置および入射角度を定められ、ホログラム記録媒体5に入射する。
【0102】
なお、ホログラム記録媒体5の異なる部位に情報を書き込みたい場合には、可動ミラー36を平行移動させて物体光の入射位置を変更するとともに、光路偏向装置10Bによりホログラム記録媒体5への参照光の入射位置を変更すればよい。また、この状態で、ホログラム記録媒体5を回転させることにより、ホログラム記録媒体5の円周方向の異なる位置に情報を書き込むこともできる。
【0103】
なお、ホログラム記録媒体5の同一位置に異なる情報を書き込む場合には、光路偏向器10Bを調節することにより、ホログラム記録媒体への参照光の入射角度を変更すればよい。
【0104】
次にホログラム記録媒体5から情報を読み出す場合の作用について説明する。まず、スピンドルモータ35によりホログラム記録媒体5を回転させ所定の位置に停止させる。これと並行して、可動ミラー37を、読み出そうとする情報が書き込まれた際の可動ミラー36のX座標と同じX座標を採るように移動させる。
【0105】
次に、光路偏向器10Bを調節して、ホログラム記録媒体5の所定の位置に所定の入射角度で参照光を入射させ、Y軸負方向に進行する物体光を再生する。
【0106】
再生された物体光は、可動ミラー37によりX軸正方向に進路を変え、フーリエ変換レンズ4bに入射する。物体光は、フーリエ変換レンズ4bにより平行光に整えらえ、CCD7に入射する。そして第1の実施の形態と同様にして、物体光に付加された情報がデジタルデータに変換される。
【0107】
この場合、再生される物体光の出射位置とフーリエ変換レンズ4bとの間の物体光の光路長は、可動ミラー37の位置に関わらず一定となるため、物体光は可動ミラー37の位置に関わらず完全な平行光としてCCD7に入射する。このためCCD7における物体光からの情報読み出しをより正確に行うことができる。
【0108】
以上説明したように、本実施形態によれば、(1)ホログラム記録媒体5の回転、(2)可動ミラー36により、物体光の合焦位置をホログラム記録媒体5の半径方向移動させること、(3)光路偏向器10Bによりホログラム記録媒体5への参照光の入射位置および入射角度を変更すること、を組み合わせることにより膨大なページ数の情報を記録することができるホログラムメモリ装置を実現することができる。
【0109】
また、本実施形態によれば、可動ミラー36、37とホログラム記録媒体5と相対的角度関係が適切に設定されているため、極めて正確な情報の書き込みおよび読み出しを行うことができる。
【0110】
なお、以上説明した第1および第2の実施形態においては、反射面が数十ミクロンオーダのマイクロミラー22、52(AMD25のマイクロミラーを含む)を利用することを想定しているが、マイクロミラーを駆動するアクチュエータ(駆動機構)の性能が十分であれば、マイクロミラーのサイズに制限はなく、単なる「ミラー」であってもよい。。
【0111】
マイクロミラーのサイズの増加に伴う質量の増大に対しては、弾性ヒンジを機械的手段に変更したり、静電アクチュエータから電磁アクチュエータへ変更することが可能である。駆動機構を電磁アクチュエータとする場合には、例えば、電極に代えて平面状のコイルを基板上に配置するとともにマイクロミラーを磁性体材料により形成すればよい。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ホログラム材料が本来有する多重記録特性を十分に活用し、大容量記録が可能なホログラムメモリ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるホログラムメモリ装置の第1の実施の形態の構成を示す図。
【図2】光路偏向器の構成を示す図。
【図3】マイクロミラーアレーデバイスの構成概略および作用を示す図。
【図4】マイクロミラーアレーデバイスを構成するマイクロミラーの構成およびその駆動機構を示す図。
【図5】マイクロミラーアレーデバイスを構成するマイクロミラーの構成およびその駆動機構の他の例を示す図。
【図6】光路偏向器の他の構成を示す図。
【図7】2自由度の光路偏向を可能とするマイクロミラーの駆動機構の構成を示す斜視図。
【図8】2自由度の光路偏向を可能とするマイクロミラーの駆動機構の構成を示す平面図。
【図9】本発明によるホログラムメモリ装置の第2の実施の形態を示す図。
【図10】従来のホログラムメモリ装置を示す図。
【図11】従来のホログラムメモリ装置を示す図。
【図12】従来の参照光用の光学系を示す図。
【符号の説明】
4a,4b フーリエ変換レンズ
5 ホログラム記録媒体
11、12 物体光用および参照光用反射鏡(回動ミラー)
22、52微小反射鏡(マイクロミラー)
36、37 可動ミラー
Claims (5)
- ホログラム記録媒体への情報の記録を少なくとも行うホログラムメモリ装置において、
物体光および参照光を生成する手段と、
前記物体光に情報を付加する空間光変調手段と、
情報が付加された前記物体光をホログラム記録媒体内で合焦させる第1のフーリエ変換レンズと、
その反射面と前記第1のフーリエ変換レンズの光軸とがなす角度を維持した状態でホログラム記録媒体の径方向に移動可能に設けられ、前記物体光を前記第1のフーリエ変換レンズの光軸方向に対して直交する方向に反射する第1の可動ミラーと、
ホログラム記録媒体を前記第1のフーリエ変換レンズの光軸に対して45度傾斜した状態で回転可能に保持する手段と、
前記参照光の光路上に順次設けられ、互いに平行な軸を中心として回動可能な第1および第2の反射鏡と、
を備えたことを特徴とするホログラムメモリ装置。 - 前記第1のフーリエ変換レンズと平行な光軸を有し、前記物体光を平行光とする第2のフーリエ変換レンズと、
前記第1の可動ミラーと同一の角度で傾斜するとともに、その傾斜角度を維持したまま前記第1の可動ミラーと同一方向に移動可能な第2の可動ミラーと、
を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のホログラムメモリ装置。 - ホログラム記録媒体からの情報の再生を少なくとも行うホログラムメモリ装置において、
参照光を生成する手段と、
前記参照光の光路上に順次設けられ、互いに平行な軸を中心として回動可能な第1および第2の反射鏡と、
前記参照光をホログラム記録媒体に照射することにより再生された物体光の光路上に配置され、前記物体光を平行光とするフーリエ変換レンズと、
ホログラム記録媒体から出射した前記物体光を、該物体光が前記フーリエ変換レンズの光軸方向に向かうように直角に反射するとともに、その反射面と前記フーリエ変換レンズの光軸とがなす角度を維持した状態でホログラム記録媒体の径方向に移動可能に設けられた可動ミラーと、
ホログラム記録媒体を前記フーリエ変換レンズの光軸に対して45度傾斜した状態で回転可能に保持する手段と、
を備えたことを特徴とするホログラムメモリ装置。 - ホログラム記録媒体への情報の記録を少なくとも行うホログラムメモリ装置において、
物体光および参照光を生成する手段と、
前記物体光の光路上に順次設けられ、各々が前記物体光の光路に直交する第1の方向を向いた軸を中心として同時に回動可能な第1の物体光用反射鏡および第2の物体光用反射鏡と、
前記第2の物体光用反射鏡により反射された物体光が入射するように設けられ、各々が前記物体光の光路に直交する第2の方向を向いた軸を有する複数のミラーを平面上に配置してなるミラーアレーデバイスと、
前記第1および第2の物体光用反射鏡並びに前記ミラーアレーデバイスを経由した物体光をホログラム記録媒体内で合焦させるフーリエ変換レンズと、を備え、
前記ミラーアレーデバイスの各ミラーは、当該ミラーに入射した物体光がホログラム記録媒体に入射しないように物体光を反射する第1の回動状態と、当該ミラーに入射した物体光がホログラム記録媒体に入射するように物体光を反射する第2の回動状態と、をとることができ、かつ前記第2の回動状態にある場合、その回動角度を連続的に変化させることができるように構成されていることを特徴とする、ホログラムメモリ装置。 - 前記参照光の光路上に順次設けられるとともに、互いに平行な軸を中心として各々が回動可能な第1の参照光用反射鏡および第2の参照光用反射鏡を更に備えたことを特徴とする、請求項4に記載のホログラムメモリ装置。
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