JP3563852B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像形成装置に関し、特に電子写真方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、この種の画像形成装置を適用したファクシミリ装置は、通信回線を通じた他の画像形成装置あるいは通信装置との接続および通信、コピーのための画像の記録および画像の読み取り、そして、外部コンピュータとの間でのファクシミリ装置の通信、記録、読み取りの各手段の共有化などの形態で用いられている。以上の形態で動作を行っているとき以外の状態は、上記動作を行うための待機状態となっている。
【0003】
そして、上記ファクシミリ装置では、ユーザが設定できる電源オン/オフ切り換え手段がオン状態のとき、待機時又は動作時に拘らず、商用交流電源または自家発電交流電源の出力が装置の第1電源手段を介して装置内の制御素子に供給される電圧(以下、安定化出力電圧と呼ぶ)に変換される。このようにして、装置内の全ての制御素子に対して安定化出力電圧が供給されていた。
【0004】
このため、ファクシミリ装置の動的な通常の動作が何ら行われていない待機状態であっても、電力は通常の動作時と同様に消費されていた。この待機状態での電力消費を抑える方法のひとつとしては、待機中は前記安定化出力電圧への変換動作を中止し、同時に装置のひとつの制御素子(以下、待機制御用制御素子と呼ぶ)の電源を2次電池等の第2電源に切り換えて、その他の制御素子への通電を行わないようにしている。このように、電力の消費を抑える動作を以下に低消費電力動作モードと呼び、これに対して通常の動作で電力を供給する動作を以下に通常動作モードと呼ぶ。
【0005】
そして、各制御素子の電源である第1電源手段は通常動作モードから低消費電力動作モードへの遷移があると各制御素子への電力供給を中止し、これに替わって電力供給源が第2電源手段に移り、第2電源手段は待機中に動作する待機制御用制御素子のみを動作させる。低消費電力モード中に通常動作モードへの復帰信号が入力されると、低消費電力動作モードから通常動作モードへの復帰がなされる。
【0006】
また、低消費電力動作モードにおいては、制御素子の出力端子は低消費電力動作モード導入直前と同じ論理にラッチされ、制御素子の動作を行うためのクロック信号の入力も停止される。これにより、電力消費を極力抑えた状態で通常動作モードへの復帰信号のみを受付ける状態を確立する。この復帰信号は、通信回線を通じてのCI信号の検出、電話機のオフフックの検出、読み取り原稿有無信号の検出、または、外部インターフェースを通じた外部コンピュータからの起動命令、操作部からのキー入力により生成される。
【0007】
そして、通常動作への復帰と共に安定化出力電圧への変換動作が再開され、待機制御用制御素子の電源は第2電源手段から第1電源手段による安定化出力電圧の供給へ切り替わる。
【0008】
以上の方法を実施することにより、待機状態の期間には消費電力を大きく削減することができる。
【0009】
また、上記ファクシミリ装置において、画像形成装置では、電源投入時において、その記録動作の制御を行うための制御素子(以下、記録制御用制御素子と呼ぶ)が、その記録動作のための各種インストラクションを記述したROM(Read Only Memory)の内容を読み出して、電源投入時のプログラムルーチンを動作させる。この動作では、まず、ジャム検知、装置の開閉蓋の状態チェックが行われ、正常ならば転写材搬送用モータを駆動させてイニシャル回転を行なわせる。これにより、電子写真プロセス部の初期化、定着器への短時間通電時の温度検出による故障検知、トナー有無チェック等が行なわれる。この動作を完了するのに少なくとも電子写真プロセスの部の感光体ドラムを1回転させるための時間が必要であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の画像形成装置では、第1電源手段による安定化出力電圧への変換が中止されている場合、第2電源手段の消費を抑えるための待機制御用制御素子以外の制御素子には電源供給がなされておらず、当然に記録制御用制御素子への電源供給もなされていなかった。このため、記録制御用制御素子が動作状態となっても、その動作状態が待機状態からの遷移なのか、それとも装置の新規立ち上げ(電源投入)によるものなのかを判別することができず、毎回電源投入時と同様のプログラムルーチンを動作させてイニシャル回転が行なわれるようにしていた。
【0011】
従って、待機状態から動作状態へ復帰しても直ちに記録動作に入ることができず、例えば、通信時間の短いファクシミリ受信が行なわれるとイニシャル回転中のために記録ができなくなるという欠点があった。これは、故障でもないのに記録不可能としてメモリ代行受信という機能を使うことになるという不具合があった。
【0012】
また、従来の画像形成装置を外部機器の出力装置として用いた場合、外部機器より起動がかけられても、プリンタ準備が整っていないために、データを受信することができずに外部機器にエラーを返答してしまうという欠点を有していた。
【0013】
本発明の目的は、上記課題を解消するためになされ、装置が待機状態から動作状態へ復帰した場合、直ちに記録動作に入ることができる画像形成装置を提供することにある。
【0014】
また、本発明の別の目的は、記録不能な状態でイニシャル回転を実施するような無駄な動作を防止することができる画像形成装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る画像形成装置は、記録媒体上に形成すべき像を転写するための転写材を搬送する転写材搬送手段と、該転写材搬送手段を駆動する駆動手段と、通常の電力により装置を動作させる通常動作モードと前記通常の電力よりも低い低消費電力により前記装置を動作させる低消費電力動作モードとを切り替えて電力消費を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えた際、前記転写材搬送手段の駆動を禁止するための信号を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された信号に従って前記駆動手段による駆動を禁止する禁止手段とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1に係る画像形成装置において装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段を有し、前記禁止手段は、前記電源接続手段が接続状態にある状態で前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えた際前記生成手段により生成された信号に従って前記駆動手段による駆動を禁止する一方、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされたときは、前記生成手段により生成された信号に拘わらず前記駆動手段による駆動を許容することを特徴とする。
【0017】
請求項3に係る画像形成装置は、請求項1に係る画像形成装置において装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段と、装置内での転写材の詰まり状態を検出する詰まり状態検出手段とを有し、前記制御素子は、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされた際に前記詰まり状態検出手段により前記転写材の詰まり状態が検出されたとき、前記駆動手段による駆動を禁止する第2の禁止手段を有することを特徴とする。
【0018】
請求項4に係る画像形成装置は、請求項1に係る画像形成装置において装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段と、装置内での故障を検出する故障検出手段とを有し、前記制御素子は、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされた際に前記故障検出手段により故障が検出されたとき、前記駆動手段による駆動を禁止する第3の禁止手段を有することを特徴とする。
【0025】
請求項に係る画像形成装置は、記録媒体に画像を記録すると共に該記録のための準備処理を行う記録手段と、通常の電力により装置を動作させる通常動作モードおよび前記通常の電力よりも低い低消費電力により前記装置を動作させる低消費電力動作モードを有する電源手段と、該電源手段の前記通常動作モードと前記低消費電力動作モードとを切り替えて電力消費を制御する制御手段と、前記電源手段の装置への接続/切断を切り換える電源接続手段とを備え、前記電源接続手段により前記電源手段が切断から接続に切り換えられた場合、前記記録手段は前記準備処理を行い、前記制御手段により前記電源手段が前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えられた場合、前記記録手段は前記準備処理を行わないことを特徴とする。
【0026】
請求項に係る画像形成装置では、請求項に係る画像形成装置において前記記録手段は、前記低消費電力動作モードで電力供給されず、該電力供給の開始を受けて前記準備処理を開始し、前記制御手段は、前記電源手段を前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換える場合、前記記録手段による前記準備処理を禁止することを特徴とする。
【0027】
請求項に係る画像形成装置では、請求項に係る画像形成装置において前記記録手段は、前記制御手段から前記準備処理の実行命令を受けた場合、前記準備処理を実行し、前記制御手段は、前記電源接続手段による切断から接続への切り換えを検出した場合、前記記録手段に前記準備処理の実行命令を出力することを特徴とする。
【0028】
請求項に係る画像形成装置では、請求項に係る画像形成装置において前記記録手段は、前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、前記準備処理は、該搬送手段の駆動であることを特徴とする。
【0029】
請求項に係る画像形成装置では、請求項に係る画像形成装置において前記記録手段は、電子写真方式により前記記録媒体に画像を記録し、前記準備処理は、電子写真プロセス部の初期化、定着器の故障検知およびトナーの有無のチェックを含むことを特徴とする。
【0030】
請求項10に係る画像形成装置では、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項7に係る画像形成装置において前記電源接続手段は電源コードのプラグであり、前記電源の切断とは商用電源のインレットから前記プラグが抜かれた状態であり、前記電源の接続とは前記商用電源のインレットへ前記プラグが差し込まれた状態であることを特徴とする。
【0031】
請求項11に係る画像形成装置では、請求項1乃至請求項10いずれかに係る画像形成装置において前記画像形成装置はファクシミリ装置であることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る画像形成装置を適用したファクシミリ装置を例に挙げて説明する。
【0033】
[第1の実施の形態]
図1は本発明の一実施例であるファクシミリ装置の内部構成を示す側断面図でり、図2及び図3は図1に示したファクシミリ装置の外観斜視図である。同図において、例えば、1はファクシミリ装置の装置本体であり、その装置本体1内部に、主に、原稿搬送部2、読み取り部3、光学部4、画像形成部5、転写搬送部6、画像定着部7、通信部8(図4参照)、操作部9、表示部10、制御部11(図4参照)を有している。
【0034】
原稿搬送部2は、予備搬送押圧片2aと圧接した予備搬送ローラ2bおよび分離押圧片2cと圧接した分離ローラ2dによって原稿載置台12上に複数枚積載した原稿Sを1枚ずつ分離し、さらに給紙コロ2eと圧接した給紙ローラ2fで読り取り部3に搬送する。
【0035】
読み取り部3は密着型イメージセンサ(CS)14、原稿押さえ板15等で構成される。この密着型イメージセンサ14がLED(Light Emitting Diode)アレイを光源として原稿Sの画像情報面に光を照射し、その反射光をセルフォックレンズでセンサ素子に結像して画像情報を読み取る。このセンサ素子にて読み取られた画像情報は制御部11に送られ、ここでシェーディング補正、A/D(アナログ−ディジタル)変換等の処理を施される。その後、このディジタル化された画像信号は、光学部4または通信部8に送られ、本装置における記録処理または画像通信に用いられる。
【0036】
光学部4では、制御部11から送られる画像信号に従ってレーザスキャナ16のレーザダイオード(図示せず)が発光され、変調されたレーザビームが発生する。この変調されたレーザビームはコリメータレンズ18(図示せず)により平行光に変換された後、一定速度で回転する多面体ミラー19に入射される。多面体ミラー19から反射されたレーザビームは多面体ミラー19の前に配置された結像レンズ20により感光ドラム21上に焦点を結ぶ。
【0037】
多面体ミラー19が一定速度で回転すると、感光ドラム21上のレーザビームは一定速度で感光ドラム21上を走査する。感光ドラム21が一定速度で回転し、かつレーザビームが一定速度で感光ドラム21上を走査すると、感光ドラム21上に静電潜像が形成される。
【0038】
画像形成部5では、導電ドラムと光導電層で形成される感光体ドラム21の周りに一次帯電器22、現像器23、転写帯電器24、ブレード方式のクリーニング器(図示せず)、除電器(図示せず)とが構成されている。ここで、感光体ドラム21、一次帯電器22、現像器23、クリーニング器、除電器は、現像材回収容器27と共に装置本体の取付部材中に着脱自在に取り付けられるプロセスカートリッジ(図示せず)として一体的に収納されている。
【0039】
さて、感光体ドラム21、一次帯電器22、現像器23内の現像スリーブ23および転写帯電器24はモータM2により駆動される。駆動された感光ドラム21は、一次帯電器22の通過によりその表面を均一にマイナスに直接帯電された後、レーザダイオードよりレーザ光を受け露光される。このレーザ光の照射によって明部のマイナス電荷は中和され、静電潜像が形成される。この静電潜像は現像器23中の現像剤Tに近接すると、マイナス帯電した現像剤Tが潜像と現像器23間の電位差により感光体ドラム21表面にジャンプし、可視像化される。そして、転写帯電器24によってプラス電荷がかかると、感光体ドラム21上のトナー像は転写材P上に転写される。
【0040】
また、転写が終了した感光体ドラム21表面は、クリーニング器によって残留トナーが除去され、この後、一次帯電器22によってドラム電位を均一にされ、次の静電潜像の形成に備える。感光体ドラム21表面上より除去された残留トナーは現像剤回収容器27に回収される。転写材搬送部6では、第1カセット29、第2カセット30が装置本体1の所定部に引き出し可能に装着されている。第1カセット29、第2カセット30にセットされた転写材Pは選択的に搬送される。
【0041】
まず、第1カセット29にセットされた転写材Pを搬送する場合、給紙ソレノイドSL1(図示せず)の駆動によってモータM2の駆動を半円状の給紙ローラ29aに伝え、その回転によって転写材Pは1枚ずつ分離される。そして、分離された転写材Pは搬送ローラ31aにより搬送される。この際、レジセンサ(図示せず)により給送中の転写材Pの先端位置を検知して、感光体ドラム21に形成されたトナー像の先端と転写材Pの先端とが一致するように搬送タイミングをとることで、転写材Pは搬送ローラ31aによって感光体ドラム21と転写帯電器24との間に搬送される。
【0042】
次に、第2カセット30にセットされた転写材Pを搬送する場合、給紙ソレノイドSL2(図示せず)の駆動によってモータM2の駆動を半円状の給紙ローラ30aに伝え、その回転により転写材Pは1枚ずつ分離され、カセットから搬送ローラ30bによって搬送ローラ31aまで搬送される。その後、転写材Pは搬送ローラ31aにより搬送され、その際、レジセンサ(図示せず)により給送中の転写材Pの先端位置が検知され、感光体ドラム21に形成されたトナー像の先端と転写材Pの先端とが一致するように搬送タイミングをとることで、転写材Pは搬送ローラ31aによって感光ドラム21と転写帯電器24との間に搬送される。
【0043】
画像形成部5において、画像の転写を受けた転写材Pは、モータM2によって駆動される定着ローラ32及び排紙ローラ33によってさらに搬送され、転写材排紙トレイ34上に排出される。なお、給紙プロセスを実行する給紙部、排紙プロセスを実行する排紙部にはそれぞれ給紙センサ(図示せず)、排紙センサ(図示せず)が設けられ、そこで転写材Pの到達あるいは通過が検知される。転写材Pが所定の時間内に各給紙センサ、排紙センサに到達あるいは通過しない場合、転写材Pの搬送不良が生じたと判断し、その旨の表示が表示部によって行われる。
【0044】
また、装置本体1には、第1開閉蓋37、第2開閉蓋38、第3開閉蓋39、及び上カバー40が開閉自在に取り付けられている。第1開閉蓋37は排紙部における転写材詰まりを取り除くために使用され、第2開閉蓋38、第3開閉蓋39は給紙部における転写材詰まりを取り除くために使用され、上カバー40はプロセスカートリッジにおける転写材詰まりの取り除き処理及びプロセスカートリッジの着脱に使用される。
【0045】
画像定着部7は、ヒータ41、定着フィルム42、定着加圧ローラ32、排紙ローラ33等によって構成されている。ヒータ41は自身に密着させたサーミスタ43の抵抗値変化によりその表面温度を検知し、表面温度が一定となるように制御される。上記表面温度の熱により定着フィルム42は温められる。また、このヒータ41の熱容量は小さく、転写材Pが定着器に到達する前に所定の定着温度に達する。
【0046】
そして、画像形成部5において、トナー像の転写を受け、感光体ドラム21から分離、搬送されてくる転写材Pが、ヒータ41と定着加圧ローラ32により形成される定着ニップ部に突入すると、定着加圧ローラ32は転写材P上のトナーを定着フィルム42を介してヒータ41に圧接する。このときのヒータ41からの熱伝導によりトナーは軟化、溶融して、転写材Pに定着する。トナー像の定着を受けた転写材Pは記録紙排紙トレイ34上に排出される。
【0047】
通信部8は、通信回線や電話機等の通話機器と装置本体1を接続するものであり、画像通信データの変調、復調や有意信号の検出、信号経路の接続切り替え等を行う。
【0048】
操作部9は、複数のキー入力スイッチ及びキー入力を検出する回路等により構成されており、装置の動作指示及び各種情報の入力を行う。表示部10は、装置の状態、発呼する相手の電話番号、時刻情報及び操作手順等の表示を行う。制御部11は、上述した各部、各種機構の制御を行うものである。
【0049】
図4は図1に示したファクシミリ装置の制御系を示すブロック図である。同図において、制御部11は、ファクシミリ装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit )であり、プログラムに従って動作するMPU(Microprocessor Unit )111、このMPU111の動作の記述がなされたインストラクション群をプログラムとして格納したROM112、プログラムによる各種データ処理のワークエリアや画像情報の一時的記憶部として使用されるRAM113、画像の変倍、解像度変換等の処理を行う画像処理部114等により構成される。
【0050】
また、制御部11はカレンダや時計等の機能を有し、RAM113はバッテリバックアップによって停電などの不慮の障害などから保護される。
【0051】
本実施例によるファクシミリ装置の制御系は、制御部11と図4に示した各部とをインターフェースを通じて結合した構成をとるものである。
【0052】
操作部9は、テンキー115、ファンクションキー116、ワンタッチキー117、スタートキー118、ストップキー119等の各種キースイッチ等から構成される。
【0053】
表示部10は、各種メッセージの表示を行うLCD(Liquid Crystal Display)120、送信モード等の表示を行う各種LED121等から構成される。読み取り部3は、読み取りモータ等の駆動部122、画像読み取りを行う読み取りセンサ123、読み取った画像のシェーディング補正や2値化処理を行う画像処理部124、原稿検知等を行う各種センサ125等から構成される。
【0054】
記録部51は、記録モータ等の駆動部126、レーザスキャナや電子写真プロセスの制御を行う記録制御用制御素子(記録制御素子)44、記録する画像のスムージング等の処理を行う画像処理部128、記録紙等の有無検知を行う各種センサ129から構成される。
【0055】
通信部8は、発呼、着呼、画像データの符号化等を行う通信制御部130とDSU(Digital Service Unit)、NCU(Network Control Unit)からなる接続部131とを有しており、接続部130には通信網52、ハンドセット53が接続される。
【0056】
制御部外部インターフェース54は、制御部11から直接データの送受信を行うインターフェースであり、例えば、RS232C、SCSI、LAN(Local Area Network)等によって装置外部のコンピュータと接続することができ、外部コンピュータのスキャナ、プリンタ、通信手段として利用される。また、HDD(Hard Disk Drive )55は、大容量の不揮発性記憶装置として画像情報等の保持に使用される。
【0057】
そして、音響装置56は、制御部11に接続されて、送受信の報知やエラーを可聴音により行うための音源を有している。
【0058】
図5は図4に示した制御部11と記録部51の構成を示すブロック図である。図5において、記録制御用制御素子44は、ファクシミリ装置全体を制御するMPU111とインターフェースをとりながら、光学部4、画像形成部5、転写材搬送部6、画像定着部7等の記録制御を行うための信号の入出力を実行する。なお、MPU111は、待機状態(低消費電力動作モード)のときにも電源供給を受けて動作するものである。すなわち、MPU111は通常動作モードだけでなく低消費電力動作モードのときにも動作する待機制御用制御素子である。
【0059】
上記記録制御用制御素子44は、記録制御を行うための各種インストラクションを記述したROM、RAMよりインストラクションを読み出す手段、読み出したインストラクションを処理する処理手段、この処理手段が必要とする情報を記憶しておくための入出力が可能なRAM、処理回路によって作り出された信号を出力する出力手段とを有し、これらの手段の相互作用により制御を行っている。また、記録制御用制御素子44は電源供給開始に応じて自動的にイニシャル回転を行う。
【0060】
第1電源部47はスイッチング電源であり、スイッチ46がオンの後に商用交流電源あるいは自家発電交流電源等の交流電源49から電力供給を受け、装置の各部が必要とする電圧に変換して、電源を供給する。またMPU111より送出される信号により、電圧変換動作の変換/停止を切り替えることができる。記録制御用制御素子44は第1電源部47からのみ電源供給を受ける。
【0061】
第2電源部48は2次電池を有しており、装置への電源供給の接続/切断を行う電源スイッチ(SW)46がオンのときであって、かつ第1電源部47が電圧変換動作を停止しているときにMPU111に電源を供給する。
【0062】
MPU111は、低消費電力動作モードから通常動作モードに復帰するためのタイミングをはかる復帰信号を入力する入力端子111aを具備している。この入力端子111aは、装置に接続された外部機器からの起動信号、原稿検知信号、キー入力信号、CI信号、オフフック検出信号のそれぞれを復帰信号として受け付ける部位である。MPU111は、入力端子111aにおける復帰信号の状態を検出して、通常動作モード、低消費電力動作モード間の移行を制御する。
【0063】
例えば、低消費電力動作モードへの移行は、装置の読取り、記録、電話回線を使用した通信、外部機器との通信のいずれもが動作していないときに実行され、その後、第1電源部47へ動作停止指示が送出される。
【0064】
また、低消費電力動作モードから通常動作モードへの復帰は、電源SW46をリセットするか、装置の読取り、記録、電話回線を使用した通信、あるいは外部機器との通信を開始すればよく、この開始は復帰信号から判断される。
【0065】
そして、57、58はダイオードであり、第1電源部47、第2電源部48からMPU111への電源供給の逆流を防止するものである。また、59はフォトカプラであり、MPU111から第1電源部に動作停止信号を光信号に変換して伝えるものである。60は記録用制御素子44に接続されたタイマであり、イニシャル回転の時間計測等に使用される。
【0066】
次に動作について説明する。図6から図9は本実施例による動作を説明するフローチャートである。図6から図9に示したフローはMPU111による全体の制御と記録制御用制御素子44等の制御とを示したものであり、個々の動作は各部によって行われる。まず、ステップ101において、電源SW46がオンの状態になると以下の動作を開始する。
ステップ102から104において、第1電源部47を立ち上げて、MPU111と記録制御用制御素子44とに電源を供給させる。これでMPU111と記録制御用制御素子44とを立ち上げて、記録制御が可能な体制を整える。
【0067】
ステップ105において、MPU111から記録制御用制御素子44にイニシャル回転禁止信号が送られているか否かを検出する。記録制御用制御素子44はこの信号を送られていないことを検出した場合、ステップ106及びステップ107において、タイマ60にタイマカウントをスタートさせ、同時に記録モータM2をスタート(駆動)させる。これは記録モータM2によるイニシャル回転時間をタイマによりカウントしようとするものである。このイニシャル回転時間は予め決められているものとする。この予め決められた時間をT1とする。
【0068】
次のステップ108、109において、記録制御用制御素子44は、タイマ60のカウントが時間T1に達すると、記録モータM2をストップさせる。同時に、ステップ110において、タイマ60をストップして、タイマカウントをリセットする。その後、処理はステップ112に移行する。
【0069】
また、上記ステップ105において、記録制御用制御素子44がイニシャル回転禁止信号が送られていることを検出した場合、ステップ111に進み、MPU111に対してイニシャル回転禁止信号の停止要求コマンドを送出する。これにより、MPU111はイニシャル回転禁止信号の送出を停止する。その後、処理はステップ112に移行する。そして、ステップ112において、MPU111は電話回線を通じてCI信号が入力されたか否かを検出する。このCI信号は入力端子111aに入力されるものである。MPU111は、CI信号が入力されたことを検出した場合、CI信号検出処理フラグをセットして、処理をステップ114に移行する。また、入力されなかったことを検出した場合には、直接ステップ114に処理を移行する。
【0070】
ステップ114では、MPU111は操作部9の入力操作を示すキー入力信号が入力されたか否かを検出する。以降、この種の信号は、図5に示した如く、入力端子111aに入力されるものである。MPU111は、キー入力信号が入力されたことを検出した場合には、ステップ115の如く、キー入力処理フラグをセットして、処理をステップ116に移行する。また、入力さなかったことを検出した場合には、直接ステップ116に移行する。
【0071】
ステップ116では、読み取り部3に原稿Sがセットされたことを示す原稿検知信号がMPU111に入力されたか否かを検出する。入力されたことを検出した場合には、ステップ117の如く、原稿処理フラグをセットして、処理をステップ118に移行する。また、入力されなかったことを検出した場合には、直接ステップ118に移行する。
【0072】
ステップ118では、制御部外部インターフェース54を通じた外部コンピュータ等の外部機器(端末装置)による起動信号がMPU111に入力されたか否かを検出する。入力されたことを検出した場合には、ステップ119の如く、外部入力処理フラグをセットして、処理をステップ120に移行する。また、入力されなかったことを検出した場合には、直接ステップ120に移行する。
【0073】
ステップ120において、CI信号検出処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、ステップ121の如く、CI信号検出処理終了か否かを検出する。CI信号検出処理が終了していないことを検出した場合には、ステップ122に移行してCI信号検出処理を行い、さらに処理をステップ124に移行する。
【0074】
また、上記ステップ121において、CI信号検出処理終了を検出した場合には、ステップ123に移行してCI信号検出処理フラグをクリアし、処理をステップ124に移行する。なお、上記ステップ120において、CI信号検出処理フラグがセットされていないことを検出した場合には、直接処理をステップ124に移行する。
【0075】
ステップ124では、キー入力処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、ステップ125の如く、キー入力処理終了か否かを検出する。キー入力処理が終了していないことを検出した場合には、ステップ126に移行してキー入力処理を行い、さらにステップ128に移行する。
【0076】
また、上記ステップ125において、キー入力処理終了を検出した場合には、ステップ127に移行してキー入力処理フラグをクリアし、処理をステップ128に移行する。なお、上記ステップ124において、キー入力処理フラグがセットされていないことを検出した場合には、直接処理をステップ128に移行する。
【0077】
ステップ128では、原稿処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、ステップ129の如く、原稿処理終了か否かを検出する。原稿処理が終了していないことを検出した場合には、ステップ130の如く、原稿処理を行ない、さらにステップ132に移行する。
【0078】
また、上記ステップ129において、原稿処理終了を検出した場合には、ステップ131に移行して原稿処理フラグをクリアし、処理をステップ132に移行する。また、上記ステップ128において、原稿処理フラグがセットされていないことを検出した場合には、直接処理をステップ132に移行する。
【0079】
ステップ132では、外部入力処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、ステップ133の如く、外部入力処理終了か否かを検出する。外部入力処理が終了していないことを検出した場合には、ステップ134の如く、外部入力処理を行い、さらにステップ136に移行する。
【0080】
また、上記ステップ133において、外部入力処理が終了していることを検出した場合には、ステップ135に移行して外部入力処理フラグをクリアし、処理をステップ136に移行する。なお、上記ステップ132において、外部入力処理フラグがセットされていない場合には、直接処理をステップ136に移行する。
【0081】
ステップ136では、再度CI信号検出処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、処理をステップ112に戻す。また、セットされていないことを検出した場合には、処理をステップ137に進める。
【0082】
ステップ137では、再度キー入力処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、処理をステップ112に戻す。また、セットされていないことを検出した場合には、処理をステップ138に進める。
【0083】
ステップ138では、再度原稿処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、処理をステップ112に戻す。また、セットされていないことを検出した場合には、処理をステップ139に進める。
【0084】
ステップ139では、再度外部入力処理フラグがセットされているか否かを検出し、セットされていることを検出した場合には、処理をステップ112に戻す。また、セットされていないことを検出した場合には、処理をステップ140に進める。
【0085】
上述したステップ136から139において、いずれのフラグもセットされていないことを検出した場合には、装置が待機状態であるという判定を下して、ステップ140において、第1電源部動作停止信号を出力し、次のステップ141において、第1電源部47の動作を停止する。第1電源部47の動作を停止させることにより、ステップ142の如く、記録制御用制御素子44への電源供給がストップして、記録制御用制御素子44は動作を停止する。
【0086】
また、MPU111においても第1電源部47からの電源供給が断たれ、ステップ143の如く、電源供給源が第2電源部48に切り替わる。さらに、MPU111は、自身を低消費電力動作モードにセットする。
【0087】
低消費電力動作モードとなったMPU111は、復帰信号の入力端子111aによって、ステップ145の如く、電話回線を通じてCI信号が入力しているか否かを検出する。CI信号が入力していることを検出した場合には、ステップ146の如く、MPU111は通常動作モードに復帰し、ステップ147に移行してCI信号検出処理フラグをセットする。
【0088】
さらに、MPU111は、ステップ157に移行してイニシャル回転禁止信号を記録制御用制御素子44に対して出力するとともに、ステップ158において、第1電源部動作停止信号の第1電源部47への出力を停止し、ステップ159の如く、第1電源部47の動作を再開させる。そして、ステップ160の如く、MPU111への電源供給源は第2電源部48から第1電源部47に切り替わり、処理はステップ104に戻る。なお、上記ステップ145において、CI信号が入力していないことを検出した場合には、処理はステップ148に移行する。ステップ148では、MPU111は、復帰信号の入力端子111aによって、操作部9による入力操作があったか否かを検出する。入力操作があったことを検出した場合には、ステップ149の如く、MPU111は通常動作モードに復帰して、ステップ150の如く、キー入力処理フラグをセットして、処理をステップ157に移行する。
【0089】
さらに、MPU111は、ステップ157〜ステップS160において、上述の処理を行う。なお、上記ステップ148において、入力操作がないことを検出した場合には、処理をステップ151に移行する。
【0090】
ステップ151では、MPU111は、復帰信号の入力端子111aによって、読み取り部3に原稿がセットされたか否かを検出する。原稿がセットされたことを検出した場合には、ステップ152の如く、MPU111は通常動作モードに復帰して、ステップ153の如く、原稿処理フラグをセットして、処理をステップ157に移行する。
【0091】
さらに、MPU111は、ステップ157〜ステップS160において、上述の処理を行う。なお、上記ステップ151において、原稿がセットされなかったことを検出した場合には、処理をステップ154に移行する。
【0092】
ステップ154では、MPU111は、復帰信号の入力端子111aによって、外部インターフェース54を通じて外部コンピュータ等の外部機器から入力があったか否かを検出する。入力があったことを検出した場合には、ステップ155の如く、MPU111は通常動作モードに復帰して、ステップ156の如く、外部入力処理フラグをセットして、処理をステップ157に移行する。
【0093】
さらに、MPU111は、ステップ157〜ステップS160において、上述の処理を行う。なお、上記ステップ154において、入力がなかったことを検出した場合には、処理をステップ145に移行する。
【0094】
以上説明したように第1の実施の形態におけるファクシミリ装置によれば、低消費電力動作モードから通常動作モードへの切り換えの際にイニシャル回転を禁止するようにしたので、低消費電力動作モードから通常動作モードに移行した際に、イニシャル回転は行わず、これにより、装置が待機状態から動作状態へ復帰した場合、直ちに記録動作に入ることができるという効果がある。また、これはイニシャル回転を電源投入時にのみ実施する動作とすることができる。
【0095】
さらに、第1の実施の形態におけるファクシミリ装置によれば、通常動作モードとしてオフフックの動作も含められるので、待機状態から通常動作モードに復帰しても直ちにファクシミリ受信の記録動作に入ることができる。
【0096】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、上述した第1の実施の形態において、交流電源49の立ち上げ時におけるイニシャル回転の制御を新たに付加したものである。この第2実施例では、全体構成を第1実施例と同様とするため、その構成と動作について説明を省略し、以下に同様の符号を用いて説明する。
【0097】
図10は本発明の第2の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図であり、図11は第2の実施の形態のファクシミリ装置の主要な動作処理手順を説明するフローチャートである。まず、構成について、図10に示した如く、MPU111の入力端子111aには、図5に示した各信号の他に、不図示のセンサによって、転写材の詰まり状態を示す転写材詰まり検出信号と、記録不能な各種の故障状態を示す故障検出信号が信号線を通して電気的に接続されている。
【0098】
動作としては、図11に示した如く、ステップ104(図6)で記録制御用制御素子44の動作を開始させた後、ステップ201において、給紙部から排紙部までの搬送系に転写材による転写材詰まり状態が検出され、また、ステップ202において、故障状態が検出される。上記ステップ201、202により、転写材詰まり検出信号、故障検出信号のいずれか一方でもMPU111に検出された場合には、記録不能状態として、イニシャル回転を禁止するために、処理はステップ157に移行し、イニシャル回転禁止信号の送出が行われる。これに従って、モータM2は非動作状態を保持することになる。
【0099】
このように、第2の実施の形態では、予め異常が検出されているときのイニシャル回転を禁止することができる。これにより、記録不能な状態でイニシャル回転を実施するような無駄な動作を防止することができる。
【0100】
第1および第2の実施の形態では、イニシャル回転禁止信号を停止するために、ステップ111の如く、イニシャル回転禁止信号停止コマンドを送出したが、このコマンドの替わりにイニシャル回転禁止信号停止信号を送出してもよく、またMPU111がイニシャル回転禁止信号送出後、タイマを用いて一定時間後にイニシャル回転禁止信号の送出を停止するようにしてもよい。
【0101】
また、ハンドセット53を装置に接続している場合、装置が待機中であり、MPU111が低消費電力動作モードのときに、ハンドセット53がオフフックとなった場合も、CI信号の入力、キー入力、原稿セット或いは外部コンピュータ等の外部機器からの起動がなされた場合と同様に通常動作モードに移行するようにしてもよい。
【0102】
以上示したように、第2の実施の形態におけるファクシミリ装置によれば、低消費電力動作モードから通常動作モードに切り換える際に、イニシャル回転を禁止するようにしたので、装置が記録待機状態から動作状態に復帰した場合、直ちに記録動作に入ることができるという効果がある。
【0103】
また、イニシャル回転を電源投入時には必ず実施して、所要の部分の初期化や故障検知などの実行を確保できる。特に、低消費電力動作モードから通常動作モードへの移行が電源立ち上げによるものか、それとも記録待機状態からの遷移なのかを判断することが可能となり、通信時間の短いファクシミリ受信があっても、直ちに記録動作に入ることができる。これは、故障でもないのにわざわざメモリ代行受信を実行するような無駄な動作を除去できると共に、緊急なファクシミリに対してメモリから取り出すような時間の浪費を防止できる。
【0104】
[第3の実施の形態]
図12は第3の実施の形態におけるファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、前記第1の実施の形態と異なる部分について説明し、同一の部分については前記第1の実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0105】
電源接続部68はMPU111の指令にしたがって第1電源部47からの電力を記録部51側に供給するか否かを切り換える。MPU111は電源接続部68を制御して通常動作モードおよび低消費電力動作モード間を移行する。
【0106】
読み取り制御素子61は、密着型イメージセンサ123によって読み取った画像を適正なレベルにディジタル化し、画像処理による2値化処理を施す。CODEC−IC62は読み取り制御素子61により出力される2値化データをあらかじめ定められたMHあるいはMR方式で符号化し、画像RAM113に蓄積する。
【0107】
画像RAM113に蓄積された画像データは、送信あるいは記録に用いられる。ここで、低消費電力動作モードへの移行は、画像RAM113に記録しようとする所定ページ(本実施の形態では1ページ)分の画像データが蓄積されていない場合、あるいは記録が動作していない場合に実行される。
【0108】
低消費電力動作モードへの移行に際し、MPU111から電源接続部68に電源供給停止信号が送出される。また、低消費電力動作モードから通常動作モードへの復帰は、画像RAM113に記録しようとする1ページ分の画像データが蓄積されたことにより実行され、このとき同時にMPU111から電源接続部68に電源供給停止信号の送出が中止される。
【0109】
そして、電源接続部68への電源供給停止信号の送出を中止したことにより、第1電源部47から電源接続部68を介して記録制御素子44への通電動作が開始される。動作を開始した記録制御素子44は記録各部のジャムや故障などの状態検出を行い、記録動作を開始可能であるか否かを判断する。記録可能であれば、MPU111に記録動作可能信号を送出する。
【0110】
MPU111は記録動作可能信号を受け取ると、画像RAM113内のデータを再びCODEC−IC62によって復号化する。そして、記録画像データ制御素子64を介して複数のラインバッファを含むリングバッファ65に転送する。リングバッファ65にデータが満たされると、記録制御素子44に対して記録の起動がかけられ、記録動作が開始される。
【0111】
記録の起動によって記録制御素子44はモータM2を起動する。同時に記録制御素子44はMPU111に対し、記録動作中であることを報知する。モータM2のスローアップが終了した場合、第1カセット29あるいは第2カセット30にセットされた転写材Pを給紙ソレノイドSL1あるいはSL2によって回転する給紙ローラ29aあるいは30aによって1枚ずつ分離し、搬送する。
【0112】
搬送された転写材Pへの記録はレジセンサによってタイミングが取られる。転写材Pはアクチュエータ(図示せず)を作動させ、アクチュエータがレジセンサとして用いられているフォトインタラプタの光路を妨げる。これによって記録制御素子44は転写材Pの先端を検知する。
【0113】
転写材Pの先端検知と同時に記録制御素子44はタイマーカウンタT1を起動させる。タイマーカウンタT1の値が所定値に達したとき、記録制御素子44はMPU111に対し垂直同期信号を出力する。MPU111は垂直同期信号を受信するとタイマーカウンタT2を起動させる。
【0114】
タイマーカウンタT2の値が所定値に達したとき、MPU111は記録画像データ制御素子64に対し、レーザの光路内に設置された固定ミラー(図示せず)にレーザ光を入射することにより記録制御素子44から生成される水平同期信号の受信を許可する。
【0115】
記録画像データ制御素子64は記録制御素子44から一定時間おきに入力される水平同期信号に応じてリングバッファ65内のラインバッファから1ライン分の2値データを記録制御素子44に送出する。
【0116】
記録制御素子44はリングバッファ内65のラインバッファから送られてきた1ライン分の2値データに応じてレーザダイオードのオン/オフを行う。同時に画像形成部5を動作させ、感光ドラム21上にトナー像を形成する。トナー像が形成された感光ドラム21が転写材Pへの転写位置まで回転したとき、その転写開始が転写材Pの所定位置になるように垂直同期信号の送出タイミングが設定されている。
【0117】
転写材Pが画像の記録と共に搬送され、後端がアクチュエータを過ぎてアクチュエータがホームポジションに戻ったとき、アクチュエータはレジセンサに用いられているフォトインタラプタの光路を解放し、これによって記録制御素子44は転写材Pの後端を検知する。転写材Pの後端検出と同時に、記録制御素子44はタイマ3を起動する。そして、タイマ3が所定値に達したとき、記録制御素子44はMPU111に対し、改頁要求信号を送出する。MPU111は、記録制御素子44からの改頁要求信号に対し、さらに記録しようとする画像が存在するか否かをチェックし、存在する場合、記録制御素子44に対し改頁信号を送出する。
【0118】
記録制御素子44はMPU111から受けた改頁信号によって、再度第1カセット29あるいは第2カセット30にセットされた転写材Pを分離し、搬送して記録を行う。
【0119】
MPU111は、記録制御素子44からの改頁要求信号に対し、記録しようとする画像が存在しない場合、記録制御素子44に対し改頁信号を送出しない。記録制御素子44はタイマ3の既定範囲内に改頁信号を受け取らなかった場合、記録終了手順を行う。そして、記録終了手順終了後、MPU111に対し、記録動作中でないことを報知する。
【0120】
MPU111は、記録制御素子44から記録動作中でないことの報知を受けると、画像RAM113に記録しようとする画像データが少なくとも1ページ分存在するか否かをチェックする。
【0121】
上記画像データが存在する場合、記録のための画像データ処理を開始する。上記画像データが存在しない場合、MPU111から電源接続部48へ電源供給停止信号が送出され、第1電源部47から記録制御素子44への通電が停止される。これにより、ファクシミリ装置は通常動作モードから低消費電力動作モードに移行する。
【0122】
以上示したように、本実施の形態のファクシミリ装置によれば、実際に記録動作を行うとき以外は低消費電力動作モードとし、通常動作モードへの移行を記録動作が開始されるときに行うようにしたので、記録動作が行われていない待機状態では必要以上の電力が消費されないように制御される。
【0123】
図15は第3の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。この動作処理手順は、MPU111による全体制御と記録制御用制御素子44などの制御とを示したものであり、個々の動作は各部によって行われる。
【0124】
電源スイッチ46がオンすると(ステップS301)、第1電源部47のスイッチング電源が動作を開始する。そして、第1電源部47からMPU111に電源供給が開始され、MPU111が動作を開始する(ステップS302)。MPU111からLレベルの電源供給停止信号を出力する(ステップS303)。
【0125】
電源接続部68から記録制御素子44に電源供給が開始される(ステップS304)。そして、記録制御素子44が動作を開始する(ステップS305)。
【0126】
記録制御素子44は記録部51のイニシャル回転動作を開始する(ステップS306)。記録制御素子44はイニシャル回転処理終了後(ステップS307)、記録部51のイニシャル回転動作を停止させる。MPU111は画像RAM113に1ページ分の記録画像が蓄積済みか否かを判別する(ステップS308)。画像RAM113に1ページ分の記録画像が蓄積済みである場合、ステップS309に移行し、そうでない場合ステップS311に移行する。
【0127】
ステップS309では画像RAM113に蓄積された1ページ分の画像の記録を開始する。画像RAM113に蓄積された1ページ分の画像の記録終了を監視し(ステップS310)、その記録が終了するとステップS308に戻る。次の1ページ分の画像が画像RAM113に蓄積済みである場合、ステップS309で次の1ページの記録を開始し、それ以降、記録すべき画像がなくなるまでステップS308、S309、S310の処理を繰り返し実行する。
【0128】
一方、ステップS311では、MPU111からHレベルの電源供給停止信号を出力する。電源接続部68から記録制御素子44への電源供給を停止する(ステップS312)。記録制御素子44の動作を終了する(ステップS313)。
【0129】
1ページ分の画像が画像RAM113に蓄積済みか否かを判別する(ステップS314)。1ページ分の画像が画像RAM113に蓄積済みである場合、ステップS302に戻り、前述した処理を繰り返す。
【0130】
以上示したように、本実施の形態におけるファクシミリ装置によれば、ステップS314で1ページ分の画像が蓄積されたことが判別された後に、記録部51に対して電源供給するので、1ページ分の画像が蓄積される前に記録部に電源供給を開始するものに較べ、消費電力を少なくできる。
【0131】
また、画像RAM113に1ページ分の画像データが蓄積された際、低消費電力動作モードから通常動作モードに切り換えるようにしたので、無駄な電力消費を効果的に低減できる効果がある。
【0132】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態におけるファクシミリ装置は、前記第3の実施の形態におけるファクシミリ装置にイニシャル回転の制御を追加したものである。本実施の形態におけるファクシミリ装置の全体構成は前記第3の実施の形態と同様であるので、その構成および動作についての説明を省略し、同一の部分について同一の符号を用いることとする。
【0133】
図13は第4の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。記録制御素子44には図12に示した各信号の他にイニシャル回転禁止信号が信号線を通じて電気的に接続されている。
【0134】
ファクシミリ装置の動作について説明する。電源スイッチ46がオン状態になると、MPU111には電源供給が開始され、MPU111は動作を開始し、装置全体の制御が可能になる。ここで、MPU111は動作開始時から継続して、電源接続部68に対し、電源供給停止信号を送出する。また、MPU111は記録制御素子44に対し、イニシャル回転禁止信号を送出しない状態を継続する。電源接続部68は電源供給停止信号を検出すると、記録制御素子44および記録モータM2を含む記録部51に対し、電源供給を行わない。
【0135】
電力が供給されているMPU111は、ROM112に記述された手順に従い、プログラムの先頭アドレスからイニシャル手順を実行する。このイニシャル手順の中で、MPU111は電源接続部68に対し、電源供給停止信号の送出を中止する。この電源供給停止信号の送出中止により、電源接続部68は記録制御素子44および記録部51に電源供給を開始する。これにより、ファクシミリ装置は低消費電力動作モードから通常動作モードに移行する。
【0136】
電源供給が開始された記録制御素子44は、記録制御が可能になるための動作を実行する。ここで、電子写真方式を用いた画像形成装置では、電源立ち上げ時にまずジャム検知、装置の開閉蓋の状態チェックが行われ、正常である場合、転写材搬送用モータを駆動させてイニシャル回転を行わせる。これにより、電子写真プロセス部の初期化、定着器への短時間通電時の温度検出による故障検知、トナー有無チェックなどが行われる。この動作を完了するために少なくとも電子写真プロセス部の感光体ドラムを1回転させるための時間が必要である。
【0137】
この動作に際し、記録制御素子44は電源供給開始時に各種インストラクションを記述したROMの内容を読み出し、MPU111からイニシャル回転禁止信号が送出されているか否かをチェックする。記録制御素子44はMPU111からイニシャル回転禁止信号が送出されていないことを確認した後、電源投入時のプログラムルーチンによりイニシャル回転を含む上記動作を行うようになっている。
【0138】
記録制御素子44が動作を開始してイニシャル回転を終了するまでの間、記録制御素子44はMPU111に対し記録動作中の報知を継続する。そして、イニシャル回転終了後、記録動作中の報知を中止する。
【0139】
MPU111は、記録制御素子44からの記録動作中の報知が中止されたことを検出すると、電源接続部68に対し、電源供給停止信号の送出を開始する。これにより、電源接続部68は記録制御素子44および記録部51への電源供給を停止する。そして、ファクシミリ装置は通常動作モードから低消費電力動作モードに移行する。これが電源スイッチ46をオンにしたときのイニシャル回転に関わる制御である。
【0140】
つぎに、電話回線を通じた画像の受信、コピー動作のための画像データの読み取り、あるいは外部インターフェースを通じて外部コンピュータ機器から画像RAM113に1ページ分の画像データが蓄積されたときのイニシャル回転に関わる制御について説明する。
【0141】
画像RAM113に1ページ分の画像データが蓄積されると、電源接続部68への電源供給停止信号の送出が中止される。このとき同時に、MPU111は記録制御素子44に対し、イニシャル回転禁止信号を送出する。
【0142】
電源接続部68はMPU111から電源供給停止信号の解除を検出すると、記録制御素子44および記録モータM2を含む記録部51への電源供給を再開する。電源供給再開により、ファクシミリ装置は低消費電力動作モードから通常動作モードに移行し、また、記録制御素子44が立ち上がって記録制御が可能になる。
【0143】
記録制御素子44は、電源供給開始により記録動作のための各種インストラクションを記述したROMの内容の読み出しを開始し、手順を実行する。その手順の中で、記録制御素子44は、MPU111からイニシャル回転禁止信号が送出されているか否かをチェックする。ここで、記録制御素子44はMPU111からイニシャル回転禁止信号が送出されていることを確認して、イニシャル回転処理手順を実行せずにスキップして、記録手順の実行を開始する。
【0144】
以上示したように、第4の実施の形態におけるファクシミリ装置によれば、低消費電力動作モードから通常動作モードへの切り替えの際にイニシャル回転を禁止するようにしたので、低消費電力動作モードから通常動作モードに移行した際、イニシャル回転を行わず、これにより前記第3の実施の形態で得られる効果に加え、ファクシミリ装置が待機状態から動作状態に復帰した場合、直ちに記録動作に入ることができる。また、イニシャル回転を電源投入時に必ず実施して所要部分の初期化や故障検知等の実行を確保できる。
【0145】
図16は第4の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。前記第3の実施の形態と異なる部分を説明し、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0146】
ステップS401では、MPU111からLレベルのイニシャル回転禁止信号を出力する。ステップS402では、MPU111からHレベルのイニシャル回転禁止信号が出力されているか否かを判別し、Hレベルのイニシャル回転禁止信号が出力されている場合、ステップS308に移行し、出力されていない場合、ステップS306に移行する。ステップS403では、MPU111からHレベルのイニシャル回転禁止信号を出力する。
【0147】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態は、前記第4の実施の形態にさらにイニシャル回転制御を追加したものである。本実施の形態では、前記第4の実施の形態と同様の全体構成を有し、その同一の構成および動作についての説明を省略し、異なる部分について説明する。
【0148】
図14は第5の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。MPU111には図12、図13に示した各信号の他に、図示しないセンサによって転写材の詰まり状態を示す転写材詰まり検出信号と、記録不能な各種の故障状態を示す故障検出信号が信号線を通じて電気的に接続されている。
【0149】
ファクシミリ装置の動作については、以下の点が前記第4の実施の形態と異なる。図17は第5の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。前述のイニシャル手順の中で、MPU111は記録系の給紙部から排紙部までの搬送系に転写材の転写材詰まり状態あるいは故障状態があるか否かを検出する。転写材詰まり検出信号あるいは故障検出信号のいずれか一方がMPU111によって検出された場合、記録不能状態としてイニシャル回転を禁止する。
【0150】
また、ファクシミリ装置は、低消費電力動作モードから通常動作モードに移行する際、電源供給が開始された記録制御素子44は、前記第4の実施の形態で示した記録制御が可能な状態を整えるための動作と、MPU111で検出された記録不能の原因となる状態がないかどうかを調査するための動作とを実行する。
【0151】
この動作に際し、記録制御素子44は、電源供給開始時に記録動作のための各種インストラクションを記述したROMの内容を読み出し、MPU111からイニシャル回転禁止信号が送出されているか否かをチェックする。ここで、MPU111はイニシャル回転禁止信号が送出されていることを確認し、電源投入時のプログラムルーチンにより、イニシャル回転を行わずに状態チェックを行う。これにより、モータM2は非動作状態を保持することになる。
【0152】
このように、第5の実施の形態では、予め異常が検出されているときのイニシャル回転を禁止することができる。これにより、記録不能な状態でイニシャル回転を実施するような無駄な動作を防止できる。
【0153】
[第6の実施の形態]
前記第1の実施の形態では、記録制御素子44は電源供給開始に応じて自動的にイニシャル回転を行うが、第6の実施の形態では、MPU111からイニシャル回転実行信号が入力された場合に記録制御素子44はイニシャル回転を行う。
【0154】
また、MPU111は電源スイッチ46がオンしたとき、つまりMPU111が動作を開始したときにイニシャル回転実行信号を出力する。図18は第6の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。図19および図20は第6の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。図19において、図6と同一の処理については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0155】
ステップS601では、記録制御素子44は、MPU111からイニシャル回転実行信号が出力されているか否かを検出し、イニシャル回転実行信号が検出されている場合、ステップS106に移行する。イニシャル回転実行信号が検出されていない場合、ステップS602に移行する。ステップS602では、記録制御素子44は、MPU111にイニシャル回転実行信号停止コマンドを送出する。図20では、ステップS147、S150、S153、S156からステップS158に処理が進む。
【0156】
[第7の実施の形態]
図21は第7の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順の主要部を示すフローチャートである。本実施の形態における動作処理は前記第6の実施の形態における動作処理手順とほぼ同様であるので、図19および図20と同一の処理手順についての説明を省略し、異なる部分について説明する。
【0157】
即ち、図19のステップS104で記録制御用制御素子44の動作を開始させた後、ステップS201において、給紙部から排紙部までの搬送系に転写材による転写材詰まり状態が検出され、また、ステップS202において、故障状態が検出される。上記ステップS201、S202により、転写材詰まり検出信号、故障検出信号のいずれか一方でもMPU111によって検出された場合には、ステップ158に移行し、第1電源部47の動作停止信号をクリアする。また、ステップS202で転写材詰まり検出信号、故障検出信号のいずれも検出されない場合、ステップS601に進む。
【0158】
尚、前記第1〜第7の実施の形態において、電源スイッチ46(図5、図12、図13、図14、図18に図示)を省き、商用電源のインレットに電源コードのプラグ(図示せず)を差し込んだときに第1電源部47(図5、図12、図13、図14、図18に図示)への電力供給が開始されるようにすることもできる。このとき、ステップS101(図6、図19)およびステップS301(図15、図16、図17)の処理は「電源の投入」となる。
【0159】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る画像形成装置によれば、記録媒体上に形成すべき像を転写するための転写材を搬送する転写材搬送手段と、該転写材搬送手段を駆動する駆動手段と、通常の電力により装置を動作させる通常動作モードと前記通常の電力よりも低い低消費電力により前記装置を動作させる低消費電力動作モードとを切り替えて電力消費を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えた際、前記転写材搬送手段の駆動を禁止するための信号を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された信号に従って前記駆動手段による駆動を禁止する禁止手段とを有するので、低消費電力動作モードから通常動作モードへの切り換えの際に、生成手段により生成された信号に従って、禁止手段により転写材搬送手段の駆動を禁止してイニシャル回転を禁止するようにしたことにより、装置が待機状態から動作状態へ復帰した場合、直ちに記録動作に入ることができるという効果がある。
【0160】
請求項2に係る画像形成装置によれば、装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段を有し、前記禁止手段は、前記電源接続手段が接続状態にある状態で前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えた際前記生成手段により生成された信号に従って前記駆動手段による駆動を禁止する一方、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされたときは、前記生成手段により生成された信号に拘わらず前記駆動手段による駆動を許容するので、電源接続手段が切断状態から接続状態にされたときは、禁止手段により、前記生成手段により生成された信号に拘わらず前記駆動手段による駆動が許容されることにより、駆動手段による駆動を電源投入時に実施して所要の部分の初期化や故障検知等の実行を確保することができる。
【0161】
特に、低消費電力動作モードから通常動作モードへの移行が電源立ち上げによるものか、それとも待機状態からの遷移なのかを判断することが可能になり、通信時間の短いファクシミリ受信があっても、直ちに記録動作に入ることができる。これは、故障でもないのにわざわざメモリ代行受信を実行するような無駄な動作を除去できるとともに、緊急なファックスに対してメモリから取り出すような時間の浪費を防止することができる。さらに、外部機器の出力装置として起動がかけられると直ちに記録動作を開始できるので、従来のように外部機器に対してエラーを返答するようなことはなく、より一層の対応能力を向上させることができる。
【0162】
請求項3に係る画像形成装置によれば、装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段と、装置内での転写材の詰まり状態を検出する詰まり状態検出手段とを有し、前記制御素子は、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされた際に前記詰まり状態検出手段により前記転写材の詰まり状態が検出されたとき、前記駆動手段による駆動を禁止する第2の禁止手段を有するので、記録不能な状態で駆動手段により駆動するような無駄な動作を防止できる。
【0163】
請求項4にに係る画像形成装置によれば、装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段と、装置内での故障を検出する故障検出手段とを有し、前記制御素子は、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされた際に前記故障検出手段により故障が検出されたとき、前記駆動手段による駆動を禁止する第3の禁止手段を有するので、記録不能な状態で駆動手段により駆動するような無駄な動作を防止できる。
【0170】
請求項に係る画像形成装置によれば、記録媒体に画像を記録すると共に該記録のための準備処理を行う記録手段と、通常の電力により装置を動作させる通常動作モードおよび前記通常の電力よりも低い低消費電力により前記装置を動作させる低消費電力動作モードを有する電源手段と、該電源手段の前記通常動作モードと前記低消費電力動作モードとを切り替えて電力消費を制御する制御手段と、前記電源手段の装置への接続/切断を切り換える電源接続手段とを備え、前記電源接続手段により前記電源手段が切断から接続に切り換えられた場合、前記記録手段は前記準備処理を行い、前記制御手段により前記電源手段が前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えられた場合、前記記録手段は前記準備処理を行わないので、無駄な準備処理を行わずに済み、部品の寿命が短くなることを防止し、電力消費も少なくできる。
【0171】
請求項に係る画像形成装置によれば、前記記録手段は、前記低消費電力動作モードで電力供給されず、該電力供給の開始を受けて前記準備処理を開始し、前記制御手段は、前記電源手段を前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換える場合、前記記録手段による前記準備処理を禁止するので、無駄な準備処理を行わずに済み、部品の寿命が短くなることを防止し、電力消費も少なくできる。
【0172】
請求項に係る画像形成装置によれば、前記記録手段は、前記制御手段から前記準備処理の実行命令を受けた場合、前記準備処理を実行し、前記制御手段は、前記電源接続手段による切断から接続への切り換えを検出した場合、前記記録手段に前記準備処理の実行命令を出力するので、無駄な準備処理を行わずに済み、部品の寿命が短くなることを防止し、電力消費も少なくできる。
【0173】
請求項に係る画像形成装置によれば、前記記録手段は、前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、前記準備処理は、該搬送手段の駆動であるので、無駄に搬送手段を駆動しなくて済み、搬送手段を駆動する部品の寿命が短くなることを防止し、電力消費も少なくできる。
【0174】
請求項に係る画像形成装置によれば、前記記録手段は、電子写真方式により前記記録媒体に画像を記録し、前記準備処理は、電子写真プロセス部の初期化、定着器の故障検知およびトナーの有無のチェックを含むので、無駄に電子写真方式による記録の準備を行わずに済み、電子写真方式における部品の寿命が短くなることを防止し、電力消費も少なくできる。
【0175】
請求項10に係る画像形成装置によれば、前記電源接続手段は電源コードのプラグであり、前記電源の切断とは商用電源のインレットから前記プラグが抜かれた状態であり、前記電源の接続とは前記商用電源のインレットへ前記プラグが差し込まれた状態であるので、電源スイッチを省くことができ、部品点数を少なくして装置の製造コストを安価にできる。
【0176】
請求項11に係る画像形成装置によれば、前記画像形成装置はファクシミリ装置であるので、ファクシミリ装置が待機状態から動作状態へ復帰した場合、直ちに記録動作に入ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるファクシミリ装置の内部構成を示す側断面図である。
【図2】図1に示したファクシミリ装置の外観斜視図である。
【図3】図1に示したファクシミリ装置の外観斜視図である。
【図4】図1に示したファクシミリ装置の制御系を示すブロック図である。
【図5】図1に示した制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示したファクシミリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図7】図1に示したファクシミリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図8】図1に示したファクシミリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図9】図1に示したファクシミリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図11】第2の実施の形態のファクシミリ装置の主要な動作処理手順を説明するフローチャートである。
【図12】第3の実施の形態におけるファクシミリ装置の構成を示すブロック図である。
【図13】第4の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図14】第5の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図15】第3の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図16】第4の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図17】第5の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図18】第6の実施の形態におけるファクシミリ装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図19】第6の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図20】図19につづく第6の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図21】第7の実施の形態におけるファクシミリ装置の動作処理手順の主要部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 読み取り部
8 通信部
9 操作部
10 表示部
11 制御部
44 記録制御用制御素子
46 電源SW
47 第1電源部
48 第2電源部
49 交流電源
68 電源接続部
111 MPU
111a 入力端子
113 画像RAM

Claims (11)

  1. 記録媒体上に形成すべき像を転写するための転写材を搬送する転写材搬送手段と、
    該転写材搬送手段を駆動する駆動手段と、
    通常の電力により装置を動作させる通常動作モードと前記通常の電力よりも低い低消費電力により前記装置を動作させる低消費電力動作モードとを切り替えて電力消費を制御する制御手段とを備えた画像形成装置において、
    前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えた際、前記転写材搬送手段の駆動を禁止するための信号を生成する生成手段と、
    前記生成手段により生成された信号に従って前記駆動手段による駆動を禁止する禁止手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段を有し、前記禁止手段は、前記電源接続手段が接続状態にある状態で前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えた際前記生成手段により生成された信号に従って前記駆動手段による駆動を禁止する一方、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされたときは、前記生成手段により生成された信号に拘わらず前記駆動手段による駆動を許容することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段と、装置内での転写材の詰まり状態を検出する詰まり状態検出手段とを有し、前記制御素子は、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされた際に前記詰まり状態検出手段により前記転写材の詰まり状態が検出されたとき、前記駆動手段による駆動を禁止する第2の禁止手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 装置への電源の接続/切断を切り換える電源接続手段と、装置内での故障を検出する故障検出手段とを有し、前記制御素子は、前記電源接続手段が切断状態から接続状態にされた際に前記故障検出手段により故障が検出されたとき、前記駆動手段による駆動を禁止する第3の禁止手段を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 記録媒体に画像を記録すると共に該記録のための準備処理を行う記録手段と、
    通常の電力により装置を動作させる通常動作モードおよび前記通常の電力よりも低い低消費電力により前記装置を動作させる低消費電力動作モードを有する電源手段と、
    該電源手段の前記通常動作モードと前記低消費電力動作モードとを切り替えて電力消費を制御する制御手段と、
    前記電源手段の装置への接続/切断を切り換える電源接続手段とを備え、
    前記電源接続手段により前記電源手段が切断から接続に切り換えられた場合、前記記録手段は前記準備処理を行い、
    前記制御手段により前記電源手段が前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換えられた場合、前記記録手段は前記準備処理を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記記録手段は、前記低消費電力動作モードで電力供給されず、該電力供給の開始を受けて前記準備処理を開始し、
    前記制御手段は、前記電源手段を前記低消費電力動作モードから前記通常動作モードに切り換える場合、前記記録手段による前記準備処理を禁止することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  7. 前記記録手段は、前記制御手段から前記準備処理の実行命令を受けた場合、前記準備処理を実行し、
    前記制御手段は、前記電源接続手段による切断から接続への切り換えを検出した場合、前記記録手段に前記準備処理の実行命令を出力することを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  8. 前記記録手段は、前記記録媒体を搬送する搬送手段を備え、
    前記準備処理は、該搬送手段の駆動であることを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  9. 前記記録手段は、電子写真方式により前記記録媒体に画像を記録し、
    前記準備処理は、電子写真プロセス部の初期化、定着器の故障検知およびトナーの有無のチェックを含むことを特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  10. 前記電源接続手段は電源コードのプラグであり、
    前記電源の切断とは商用電源のインレットから前記プラグが抜かれた状態であり、
    前記電源の接続とは前記商用電源のインレットへ前記プラグが差し込まれた状態であることを特徴とする請求項2、請求項3、請求項4、請求項または請求項記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成装置はファクシミリ装置であることを特徴とする請求項1乃至請求項10いずれかに記載の画像形成装置。
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