JP3563797B2 - 画像検査方法および装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷産業等において使用される画像検査方法および装置に関する。特に、印刷機によって印刷された多色印刷画像をラインセンサカメラ、エリアセンサカメラ等で撮像してディジタル化した全色(フルカラー)画像データとし、検査基準となる印刷物画像データと検査対象の印刷物の画像データとを比較して、印刷物の不良を検出する画像検査方法および装置に関し、中間色の不良検出能力を向上するとともに、全色画像データを扱いながら白黒画像データ並みのメモリ容量、データ処理量で済む画像検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷機によって印刷される印刷物は、その印刷品質に問題がないか否かを印刷中に検査される。従来は印刷物が排出される印刷機の排出部に設けられた品質検査ステージにおいて印刷機のオペレータが常に目視検査を行うか、印刷機に折機が付属していて排出される印刷物を開かなければ検査できない場合は、印刷機のオペレータが短周期で印刷物を抜き取り目視検査を行っていた。この目視検査は大変作業負荷が大きい作業であるだけでなく、目視検査においては不良印刷物の見逃しが避けられず、人間によってではなく検査装置によって検査することが望まれている。
【0003】
絵柄が印刷された印刷物の検査装置においては、多くの場合、印刷物を撮像装置で撮像して得た画像信号をA/D変換してディジタル画像データとして記憶装置に記憶し、検査対象の画像データと検査基準の画像データを照合比較することによって検査が行われる。
図7は従来方式による画像データの容量および要求処理速度についての説明図である。図7において、101は印刷物の照明装置、カラー撮像カメラ、A/D変換機等からなる画像検出部、102は検査基準画像と検査対象画像の位置ずれを補償する位置ずれ補償部、103は検査基準画像と検査対象画像の照合を行って、不良の有無を検出する照合部である。
【0004】
多色印刷物の品質検査を行う従来の方法においては、例えば1画面の画素数が1024×1024、1画素のデータ長が1Byte、原色のRGBで3画面のデータ(3MByte)により、1枚の印刷物のデータが構成されていた。
図7に示すように、画像検出部101で検出されるRGB画像データの容量は1枚の印刷物当たりで3MByteであり、印刷速度を20枚/s(‘s’はメートル条約に基づく国際単位系のs、即ち‘秒’または‘sec’を表す)とすると、画像検出部101から送出されるデータ送出量は60MByte/sとなる。位置ずれ補償部102においては、その60MByte/sのデータ処理速度で位置ずれ補償を行い、照合部103においては同じく60MByte/sのデータ処理速度で照合を行う必要がある。また、この処理を行うために必要とする画像メモリの容量は、RGB基準画像データが3MByte、RGB検査画像データが3MByte、RGB閾値データが3MByteで少なくとも合計9MByteを必要とする。しかもその画像メモリは高速で読み書きが行えるメモリでなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来方式によれば、画像メモリの容量が大きく、データ処理速度として高速が要求されていた。従って技術的に困難があるだけでなく、たとえ技術的には実現できたとしても、データ処理装置のハードウェアが非常に高価なものとなり経済的には採算がとれず、全く実用できないものであった。
また従来方式によればRGB色空間全体を全く平等に扱っており、検査対象となっている印刷物に現れる色空間だけでなく、そうでない色空間も検査装置のシステム側からは同様のデータ処理対象の色空間として扱われ、データ処理の冗長性を有する。言い換えれば無駄がある。
さらにRGB各々について検査基準画像データと閾値データとを用い、RGB各々のデータが各々独立に照合されるため、原色のRGB各々の色変動を伴う不良に対しては不良検出感度が良いが、中間色だけに色変動を伴う不良に対しては感度が悪くなる。
【0006】
そこで本発明の目的は、データ処理を適正化して無駄を省き、画像メモリの容量が小さく、データ処理速度として高速が要求されず、中間色だけに色変動を伴う不良に対しても不良検出感度が良い、画像検査方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は下記の本発明によって達成される。即ち、
本発明は、検査基準となる全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が集中している領域を小さな多数の部分空間に分割し、色空間における色点が集中していない領域を大きな少数の部分空間に分割し、それら部分空間を特定するための部分空間番号を各部分空間に付す、色空間分割過程と、
2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから、2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係データを表とした色差テーブルを生成する色差テーブル生成過程と、
前記検査基準の全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号に各画素データを変換し部分空間番号基準データを得る、部分空間番号基準データ生成過程と、
検査対象の全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号に各画素データを変換し部分空間番号検査データを得る、部分空間番号検査データ生成過程と、
前記部分空間番号基準データと、前記部分空間番号検査データとの対応する位置の画素データの全てに対して前記色差テーブルを適用し、対応する位置の画素データの色空間における距離の大小データからなる比較画像データを得る画像比較過程と、
前記画像比較過程によって得られた比較画像データに基づいて良否判定を行う良否判定過程と、
からなる画像検査方法、である。
【0008】
また本発明は、前記色差テーブルにおける前記大小関係データは、前記部分空間番号で示される部分空間の色を代表する代表色を全ての前記部分空間について決定する代表色決定過程と、全ての2つの前記部分空間番号の組の代表色の間の色差データを演算する色差演算過程と、から得られる色差データであり、
前記良否判定過程は、前記検査基準画像データの全ての画素に対して決められた色差の良否判定の閾値からなる色差閾値データと、前記比較画像データとを対応する各画素ごとに大小比較し、色差閾値データより大きな比較画像データを有する画素がある場合に不良、そうでない場合に良とする良否判定過程である、
画像検査方法、である。
【0009】
また本発明は、少なくとも画像検出部と画像データ記憶部とデータ処理部と判定データ出力部とから構成される画像検査装置において前記データ処理部は、
検査基準となる全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が集中している領域を小さな多数の部分空間に分割し、色空間における色点が集中していない領域を大きな少数の部分空間に分割し、それら部分空間を特定するための部分空間番号を各部分空間に付して得た、全色画像データと部分空間番号との対応関係を記述した部分空間番号テーブルに基づき、全色画像データを部分空間番号に変換する全色画像データ/部分空間番号変換手段と、
2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係を記述した色差テーブルに基づき、前記検査基準の全色画像データに前記全色画像データ/部分空間番号変換手段を適用して得た部分空間番号基準データと、検査対象の全色画像データに前記全色画像データ/部分空間番号変換手段を適用して得た部分空間番号基準データとの対応する位置の画素データの全てに対して、色空間における距離の大小データからなる比較画像データを得て良否判定を行う良否判定手段と、
を有する画像検査装置、である。
【0010】
【作用】
本発明の画像検査方法によれば、色空間分割過程により、検査基準となる全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が集中している領域が小さな多数の部分空間に分割され、色空間における色点が集中していない領域が大きな少数の部分空間に分割され、それら部分空間を特定するための部分空間番号が各部分空間に付され、
色差テーブル生成過程により、2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから、2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係データを表とした色差テーブルが生成され、
部分空間番号基準データ生成過程により、前記検査基準の全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号に各画素データが変換され部分空間番号基準データが得られ、
部分空間番号検査データ生成過程により、検査対象の全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号に各画素データが変換され部分空間番号検査データが得られ、
画像比較過程により、前記部分空間番号基準データと、前記部分空間番号検査データとの対応する位置の画素データの全てに対して前記色差テーブルが適用され、対応する位置の画素データの色空間における距離の大小データからなる比較画像データが得るられ、
良否判定過程により、前記画像比較過程によって得られた比較画像データに基づいて良否判定が行われる。
【0011】
また本発明の画像検査方法によれば、前記色差テーブルにおける前記大小関係データは、代表色決定過程により、前記部分空間番号で示される部分空間の色を代表する代表色が全ての前記部分空間について決定され、色差演算過程により、全ての2つの前記部分空間番号の組の代表色の間の色差データが演算されて、得られる色差データであり、
前記良否判定過程は、前記検査基準画像データの全ての画素に対して決められた色差の良否判定の閾値からなる色差閾値データと、前記比較画像データとを対応する各画素ごとに大小比較し、色差閾値データより大きな比較画像データを有する画素がある場合に不良、そうでない場合に良とするである、従って、原色、中間色によらず、不良検出の感度が一定化される。
【0012】
また本発明の画像検査装置によれば、少なくとも画像検出部と画像データ記憶部とデータ処理部と判定データ出力部とから構成される画像検査装置において前記データ処理部は、
検査基準となる全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が集中している領域を小さな多数の部分空間に分割し、色空間における色点が集中していない領域を大きな少数の部分空間に分割し、それら部分空間を特定するための部分空間番号を各部分空間に付して得た、全色画像データと部分空間番号との対応関係を記述した部分空間番号テーブルに基づき、全色画像データ/部分空間番号変換手段により全色画像データは部分空間番号に変換され、
2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係を記述した色差テーブルに基づき、前記検査基準の全色画像データに前記全色画像データ/部分空間番号変換手段を適用して得た部分空間番号基準データと、検査対象の全色画像データに前記全色画像データ/部分空間番号変換手段を適用して得た部分空間番号基準データとの対応する位置の画素データの全てに対して、良否判定手段により色空間における距離の大小データからなる比較画像データが得られ良否判定が行われる。
【0013】
【実施例】
次に本発明について好適な実施例に基づき詳細な説明を行う。
図1は本発明を適用した画像検査方法およびそれを適用した装置の機能の全体を示すブロック図である。図1において、1はリニアセンサ、イメージセンサ等のカラー撮像カメラとその周辺装置からなりRGB画像信号を出力するRGBセンサ、2は検査の前処理を行うか検査を実行するかによってRGB画像信号の出力先を切り換える第1のセレクタ、3はRGB画像信号をA/D変換してディジタルRGB画像データとするとともにそのRGB画像データをインデックステーブルに基づいてインデックス画像データ(後述する部分空間番号を画素データとする画像データ)に変換するRGB/インデックス画像変換部、4は検査基準のインデックス画像データか検査対象のインデックス画像データかによってメモリの記憶場所を変更する第2のセレクタ、5はインデックス基準画像データ(後述する部分空間番号を画素データとする検査基準の画像データ)を記憶するインデックス基準メモリ、6はインデックス検査画像データ(後述する部分空間番号を画素データとする検査対象の画像データ)を記憶するインデックス検査メモリ、7はインデックス基準画像データとインデックス検査画像データとから色差テーブルに基づいて良否判定を行う良否判定部である。
【0014】
また、8の点線で囲まれた部分は画像検査を行う前処理を行う前処理部であり、9のテーブル作成部は検査基準のRGB画像信号をA/D変換してディジタルRGB画像データとするとともにそのRGB画像データから10のインデックステーブルと11の色差テーブルを作成する。
なお図1における矢印は情報の流れる方向を示し、矩形の線で囲まれたブロックは情報の検出、処理または記憶を行うブロックである。
【0015】
以上の図1に示す機能ブロックの構成において動作を説明する。
RGBセンサ1は印刷物のカラー画像を電気信号に変換する撮像カメラであって、例えばCCDラインセンサカメラによる主走査と印刷物が走行することによる副走査とを組み合わせて2次元の画像を撮像して電気信号に変換する。この場合主走査はCCDラインセンサカメラのクロックによって制御されており、副走査は印刷機の原動軸またはそれと同期する回転軸に取りつけられたロータリーエンコーダが出力するパルス信号によって制御される。従って印刷速度によらず印刷の周期に同調して印刷絵柄の同一部分が2次元走査される。
RGBセンサ1はCCDラインセンサカメラに限定されず、テレビジョンカメラ、ビデオカメラのような2次元の検出エリアを有するCCD,MOS等のタイプのエリアセンサカメラであってもよい。その場合はストロボスコープのような極短時間閃光を放射する光源を使用し印刷物の走行に同期して発光させて撮像するか、あるいは、エリアセンサカメラの電子シャッター機構を印刷物の走行に同期して作動させて撮像を行い、印刷の周期に同調して印刷絵柄の同一部分を撮像する。
【0016】
RGBセンサ1によって得られたRGB画像信号は第1のセレクタ2によってテーブル作成部9またはRGB/インデックス画像変換部3に出力される。まず、前処理部8に属するテーブル作成部9にRGB画像信号が出力され、それがデータ処理される過程を説明する。
前処理部8においては検査基準のRGB画像信号を入力データとして処理が行われる。即ち印刷機において刷り出しの見当合わせ(多色間の印刷位置合わせ)、色調合わせ等の調整が終了し、正紙(良品)が刷り出された後に印刷物をRGBセンサ1によって撮像したRGB画像信号を入力データとして処理が行われる。
テーブル作成部9は検査基準のRGB画像信号をA/D変換してディジタルRGB画像データとし画像メモリに記憶する。その画像のデータ容量は、例えば1画面の画素数が1024×1024、1画素のデータ長が1Byte、原色のRGBで3画面のデータ(3MByte)により構成される。このように1画素の色は3Byteのデータで表されており、区別できる色が224=1677万色であって極めて多いため、このようなデータで表現される色のことは、全色、フルカラー、またはトゥルーカラーと呼ばれる。
さらにテーブル作成部9はその検査基準のRGB画像データから、インデックステーブル10と色差テーブル11を作成する。その作成過程は、色空間分割過程と色差テーブル生成過程からなっている。一度図1から離れて、その過程を図2〜図4に基づいて説明する。
【0017】
図2は画像メモリに記憶された検査基準のRGB画像データに基づいてRGB色空間を部分空間に分割する色空間分割過程を模式的に示す図である。色空間分割過程は、その結果としてインデックステーブル10が生成される過程でもある。
RGB色空間を部分空間に分割する方法は基本的に、検査基準となるRGB画像データを構成する各画素データのRGB色空間における色点が集中している領域を小さな多数の部分空間に分割し、RGB色空間における色点が集中していない領域を大きな少数の部分空間に分割するように行われる。そして、分割されたそれら部分空間を特定するための部分空間番号が各部分空間に付される。
図2において(A)はRGB色空間に検査基準のRGB画像データを記入した状態を模式的に示すものである。即ちRGB画像データの1つの画素のデータが1つの色点としてRGB色空間に記入され、全部で1024×1024=100万個の色点がRGB色空間に記入されている。同じ色の色点が複数ある場合はRGB色空間のその色座標上に複数の色点が重ねられる。
前述のようにフルカラーによって区別できる色は1677万色あるが、一般の画像に含まれる実際の色は数千色に限定される。また、それらの色がRGB色空間に均一に分布することは極めてまれであり、色空間のいくつかの領域に色が集中し、逆に色の全く存在しない領域も存在する。図2(A)はその状態を模式的に示している。
【0018】
図2(B)は色点の集中度合いを求めるためにRGB色空間を均等な空間サイズの部分空間に分割した状態を模式的に示す図である。色点の集中度合いはRGB色空間を均等に分割して得た部分空間(均等距離部分空間と呼ぶ)に色点が含まれる数によって表すことができる。例えばRGB色空間をR軸,G軸,B軸を各々16に均等な長さに分割して16×16×16=4096の均等距離部分空間に分割する。そして各均等距離部分空間に含まれる色点の数を要素とする3次元の数値の配列が求められ、これをヒストグラム配列と呼ぶことにする。このヒストグラム配列には色点の集中度合いが表されている。
図2(C)はヒストグラム配列に基づいて、2つの部分空間に含まれる色点の数が均等となるようにRGB色空間を2つに分割した状態を模式的に示す図である。ただし、1つの色座標上に複数の色点が重ねられた場合には、1つではなく重ねられた数として数える。
このRGB色空間を2つに分割する分割面は、▲1▼前述の均等距離部分空間どうしを隔てる面に沿っており、▲2▼色点を含む均等距離部分空間に外接する直方体を想定し、R軸,G軸,B軸の中、その直方体の最も長い辺に平行な軸に直交する平面であり、かつ、▲3▼その直方体に含まれる色点の総数を最も正確に2分割する分割面として与えられる。
この分割によって、色点を含む均等距離部分空間に外接する直方体が2つになる。即ち2つの部分空間ができる。
【0019】
図2(D)は分割して得た各直方体に対して分割を繰返した状態を模式的に示す図である。図2(C)においてRGB色空間は、ほぼ同数の色点からなる2つの直方体に分割され、さらにその分割された直方体の各々に対して、再び、図2(C)における▲1▼〜▲3▼を条件として分割を行うと、ほぼ同数の色点からなる4つの直方体に分割される。さらにその分割された直方体の各々に対して、再び、図2(C)における▲1▼〜▲3▼を条件として分割を行うと、ほぼ同数の色点からなる8つの直方体に分割される。というように分割を繰り返した状態が図2(D)に模式的に示されている。
例えばこのような分割は8回繰り返されて、RGB色空間は、ほぼ同数の色点からなる256個の直方体、即ち部分空間に分割される。
図2(E)は各部分空間にその部分空間を特定するための部分空間番号(インデックスと呼ぶ)を付した状態を模式的に示す図である。図2(E)に示すように、RGB色空間は部分空間番号が付された複数の部分空間に分割され、それらの部分空間の大きさはそれぞれ異なっているが、前述のように、それぞれの部分空間に含まれる色点の数はほぼ同数である。この部分空間に含まれる色点に対応する画素データは、その部分空間番号によって置き換えることができる。そして、全ての部分空間番号の各々に対して代表色を決めておくと、置き換えた画素データである部分空間番号から、その画素の色を特定することができる。
【0020】
上述のようであるから、画素データ(RGBデータ)と部分空間番号とを対応させるテーブルを作成することができる。このテーブルは図1に示すインデックステーブル10のことである。すなわち、インデックステーブル10は、RGBデータからなる画素データのRGB色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号にRGBデータを置き換えて部分空間番号からなる画素データ(部分空間番号)に変換するための、RGBデータと部分空間番号の対応関係を記したテーブルである。
【0021】
次に上述のようにして得られた部分空間の代表色を決定する代表色決定過程について説明する。図3は代表色決定過程とそれに関連するデータ処理についての説明を表形式で示した図である。
図3(A)は色空間分割過程の一例を示した表である。前述と類似した分割方法であるが、前述の方法が2分割、4分割、8分割、16分割というように分割される度に部分空間が2倍の数になるのに対して、図3(A)の例では、分割される度に部分空間が1つづつ増える点で異なっている。すなわち図3(A)の例では、含まれる色点の数(画素数)が最も多い部分空間を分割する対象とし、その部分空間を色点の数がほぼ等しい2つの部分空間に分割し、所望の部分空間の数(減色したい色数)になるまで分割を繰り返す。
図3(B)は代表色決定過程の一例を示した数式の表である。図3(B)においてiは部分空間番号(インデックス)であり、部分空間番号がiの部分空間に含まれるj番目の画素の画素データをベクトル表示で(Rij,Gij,Bij)とすると、部分空間番号がiの部分空間の代表色はその空間に含まれる全ての画素のベクトルの各成分対して求められた平均値を成分とするベクトル(RCi ,GCi ,BCi )として求めることができる。
【0022】
図3(C)は部分空間番号を画素データとする画像データをカラー画像表示する方法について説明する表である。図3(C)に示すように、表示対象画像の全ての画素データ(RGBデータ)についてRGB色空間における色点が属する部分空間番号に置き換えを行って部分空間番号を画素データとする画像データを得る。その画像データをカラーCRTディスプレイに表示する場合には、画素データ(部分空間番号)を部分空間番号で特定される部分空間の代表色によって置き換えを行い、表示する。
後述するように本発明においては、印刷物の良否判定においても、RGBデータではなくて部分空間番号そのもの、もしくは代表色が良否判定の対象として使用される。
図3(D)は部分空間番号(インデックス)に対する代表色のRGB成分を示した代表色テーブルが画像検査装置のメモリに保持されていることを示す表である。この代表色テーブルを参照することによって前述の画像データ(画素データは部分空間番号)をカラーCRTディスプレイに表示することができる。
【0023】
以上で色空間分割過程(すなわちインデックステーブル生成過程)と、代表色決定過程(すなわち代表色テーブル生成過程)とについての説明を終え、次に色差テーブル生成過程について説明する。
色差テーブルは2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから、2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係データをテーブルとしたものである。したがってRGB色空間における部分空間の隣接関係から求めることができる。例えば、図2(E)において部分空間番号7で示される部分空間(部分空間7と呼ぶ、他も同様)は部分空間5,部分空間6,部分空間9,部分空間10,に隣接しており、部分空間1,部分空間2,部分空間3,部分空間4,部分空間8,部分空間11には隣接していない。そこで、部分空間番号7は部分空間5,部分空間6,部分空間9,部分空間10との色差は小さく、部分空間1,部分空間2,部分空間3,部分空間4,部分空間8,部分空間11との色差は大きいということになる。このようにして、全ての部分空間の2つからなる組について色差の‘大’‘小’を決めることができ、色差テーブルを生成することができる。
後述する印刷物の良否判定において、検査基準の画像と検査対象の画像との対応する画素の色差が演算された場合、上記色差テーブルにおいて色差が小であれば‘良’、色差が大であれば‘不良’と判定され、色差テーブルは良否判定の基準となる。
【0024】
次に色差テーブルの上記とは別の例を説明する。図4は後述する印刷物の良否判定において良否判定の基準として使用される色差テーブル、色差閾値テーブル、および、画素データを部分空間番号に置き換えた画像データ、の説明図である。
図4(A)は色差テーブルの説明図である。色差テーブルは部分空間の数の行と部分空間の数の列とからなる行列で表すことができる。実施例では部分空間は256あるから、色差テーブルは256×256の行列で表される。そしてi行j列の要素は、(部分空間iの代表色)と(部分空間jの代表色)との色差である。したがって、i=jの要素は‘0’であり、要素(i,j)=要素(j,i)である。
色差H(i,j)は、部分空間iの代表色を(ri,gi,bi)、部分空間jの代表色を(rj,gj,bj)とすれば、例えばRGB色空間でのユークリッド距離を用いて下記の数1で表すことができる。
【数1】
H(i,j)=ROOT((ri−rj)2 +(gi−gj)2 +(bi−bj)2 )
ただし、ROOT(X)はXの平方根を表す。
色差に上記の数1を用いるのではなく、計算は複雑になるが測色学的な色差を用いることができ、その場合はより人間の感覚に近い色差の数値が得られる。勿論その場合は照明光、フィルター、センサ等の総合した分光特性が測色学的なRGBと一致するか、補正を行って一致させることが必要である。
【0025】
図4(B)は画素データを部分空間番号に置き換えた画像データの構成を示す図である。実施例では縦横1024×1024画素で1画面であり図4(B)にはそれが示されている。この部分空間番号画像データには検査基準の画像データと検査対象の画像データとがあり、前者を部分空間番号基準データ(またはインデックス基準画像)、後者部分空間番号検査データ(またはインデックス検査画像)と呼ぶことにする。
図4(C)は色差閾値テーブルの説明図である。検査対象の印刷物を検出して得られた部分空間番号検査データの画素(n,m)の部分空間番号jと、部分空間番号基準データの画素(n,m)の部分空間番号iとから色差テーブルから色差H(i,j)を得て、色差H(i,j)により良否判定を行う場合において、色差閾値テーブルの画素(n,m)の色差閾値データは、色差H(i,j)がその値以上であると不良と判定される不許容値(あるいはその値以下であると良と判定される許容値)を示すデータである。
例えば、画素(n,m)の色差H(i,j)と画素(n,m)の色差閾値データE(n,m)について下記数2によって良否判定が行われる。
【数2】
H(i,j)<E(n,m)ならば‘良’
H(i,j)≧E(n,m)ならば‘不良’
このように利用される色差閾値テーブルは全画素に対して1つの定数であってもよい。しかし、全画素の各々について許容値を設定することによって、印刷物の画像の内容に応じて検査すべき領域とそうでない領域あるいは厳密に検査する領域とそうでない領域を決め細かに設定でき、検査の信頼性と質の向上とが図れる。
【0026】
さて、ここで図1に戻ることにする。以上で、テーブル作成部9、インデックステーブル10、色差テーブル11について詳述したから、図1における前処理部8についての説明を終える。なお、図1における前処理部8は検査装置のデータ処理部において行うことができるが、必ずしも検査装置において行う必要はない。他のデータ処理装置において前述の前処理部8におけるデータ処理を行って、検査が行われる前に必要なデータを検査装置に入力してもよい。
次に図1におけるメインのブロック、すなわち前処理部8で得た、検査基準画像データとそれから演算によって求められたデータに基づいて検査を実行する部分について説明する。
RGBセンサ1によって印刷物を撮像して得られたRGB画像信号は第1のセレクタ2によって、検査を実行する場合はテーブル作成部9ではなくてRGB/インデックス画像変換部3に出力される。
RGB/インデックス画像変換部3においては、まず検査基準の印刷物を撮像して得た検査基準のRGB画像信号を入力データとして処理が行われる。即ち検査基準のRGB画像信号はRGB/インデックス画像変換部3において色空間番号基準データ(インデックス基準画像)に変換されて、第2のセレクタ4を介してインデックス基準メモリ5に記憶される。
この色空間番号基準データは前処理部8においても得ることができるから、検査の実行の前に予め前処理部8からインデックス基準メモリ5に記憶することができる(図1の※1)。
【0027】
以上で検査を実行できる条件が画像検査装置に備わったことになる。次に、RGBセンサ1によって検査対象の印刷物を撮像して得られたRGB画像信号は第1のセレクタ2を介してRGB/インデックス画像変換部3に出力される。
RGB/インデックス画像変換部3においては、この検査対象のRGB画像信号を入力データとして処理が行われ、検査対象のRGB画像信号はRGB/インデックス画像変換部3において色空間番号検査データ(インデックス検査画像)に変換されて、第2のセレクタ4を介してインデックス検査メモリ6に記憶される。
次にインデックス基準メモリ5に記憶された色空間番号基準データと、インデックス検査メモリ6に記憶された色空間番号検査データとを用いて、良否判定部7において良否判定が行われる。この良否判定については図5によって説明する。
【0028】
図5は本発明の画像処理装置における良否判定部におけるデータ処理を説明する説明図である。
図5(A)は良否判定部における前処理としての位置ずれ補償を説明する図である。位置ずれはRGBセンサ1で印刷物を撮像した際の、検査基準の印刷物の位置と、検査基準の印刷物の位置の違いのことで、この違いは主として移送される印刷物のウェブが撮像位置において経時的に起こす、移送方向と直角な方向の位置ずれ(蛇行)とウェブの伸縮等による流れ方向の位置ずれによっている。したがって色空間番号基準データ(インデックス基準画像)と色空間番号検査データ(インデックス検査画像)には印刷物の位置ずれの影響が多かれ少なかれ含まれており、これが良否判定に無視しえない影響を与える場合には位置ずれ補償が行われる。
位置ずれ補償はRGB検査基準画像データとRGB検査対象画像データとの間で行うのではなくて、本発明においては色空間番号基準データと色空間番号検査データとの間で行われる。そうすることによって位置ずれ補正のデータ処理の負荷が大幅に軽減される。位置ずれ補償の方法は本発明においては問わないが、印刷物の特徴部分をデータから抽出してその座標を基準として位置ずれを補正する、両データ間の相関係数をx方向およびy方向ともに最大とするように位置ずれを補正する等の方法が知られている。
【0029】
図5(B)は良否判定部における主要部分の検査照合部を説明する図である。図5に示すように、インデックス基準メモリ5に記憶されている色空間番号基準データの画素(n,m)の値IMs(n,m)が部分空間番号iであり、インデックス検査メモリ6に記憶されている色空間番号検査データの画素(n,m)の値IMd(n,m)が部分空間番号jであったとする。色差テーブルにおいて画素(n,m)の色差H(i,j)を求める。また色差閾値テーブルにおいて画素(n,m)の色差閾値データE(n,m)を求める。そして検査照合部において前述の数2に示される演算が行われ、色空間番号検査データの画素(n,m)の良否判定が行われる。
検査照合部においてはnとmの数字の全ての組について、即ち色空間番号検査データの全ての画素について終了するまで上記を繰返し行う。その結果、1024×1024の画素の各々について‘良’または‘不良’のデータが得られることになる。
【0030】
ここで、▲1▼1画素でも‘不良’が有る場合に、その印刷物を‘不良’とする良否判定方法があるが、その他にも多くの良否判定方法がある。例えば、▲2▼画素の‘不良’が所定個数以上の場合は、その印刷物を‘不良’とする良否判定方法、▲3▼‘不良’の画素が孤立点(その画素の周りの画素は全て‘良’である孤立した不良画素)の場合はその印刷物を‘良’とし、所定個数以上不良画素が隣接する場合はその印刷物を‘不良’とする良否判定方法、等である。
本発明においては▲1▼〜▲3▼あるいはその他の如何なる方法も行うことができるが、本発明の特徴とは関係ないので詳細な説明は省略する。
【0031】
以上で本発明の画像検査方法および装置の機能動作の説明を終え、次に既に説明した図7の従来技術と対比させて本発明の特徴を説明する。図6は本発明の画像検査方法および装置による画像データの容量および要求処理速度についての説明図である。図6において、21は印刷物の照明装置、カラー撮像カメラ、A/D変換機等からなる画像検出部、22はRGB画像データを部分空間番号画像データに変換する画像変換部、23は検査基準画像と検査対象画像の位置ずれを補償する位置ずれ補償部、24は検査基準画像と検査対象画像の照合を行って、不良の有無を検出する照合部である。
図6に示すように、画像検出部21で検出されるRGB画像データの容量は1枚の印刷物当たりで3MByteであり、印刷速度を20枚/sとすると、画像検出部21から送出されるデータ送出量は60MByte/sとなる。ところが画像変換部22においてRGB画像データが部分空間番号画像データに変換されると部分空間番号画像データの容量は1枚の印刷物当たりで1MByteであり、印刷速度を20枚/sとすると、画像変換部22から送出されるデータ送出量は従来技術と比較して20MByte/sと1/3になる。
また位置ずれ補償部23においても、1/3の20MByte/sのデータ処理速度で位置ずれ補償を行い、照合部24においても同じく1/3の20MByte/sのデータ処理速度で照合を行うえばよい。また、この処理を行うために必要とする画像メモリの容量は、部分空間番号基準データが1MByte、部分空間番号検査データが1MByte、色差閾値テーブルが1MByte、色差テーブルが64kByteで合計が約5MByteで済む。しかもその画像メモリは1/3の速度で読み書きが行えるメモリで済む。
【0032】
以上本発明について実施例に基づき説明を行ったが本発明はこの実施例に限定されるものではなく本発明の技術思想において様々な態様で実施することができそれらも本発明に含まれることはいうまでもない。
例えば、色差テーブルと閾値テーブルは1対1に対応しているので、実施例の数2で示される比較演算を行って良否判定することは必須ではない。前処理の段階で比較演算を行いその結果を、“良”は“0”、“不良”は“0以外”のように置き換えた値を色差テーブルに書き込んでおく。検査段階では基準画像と検査画像から色差テーブルを参照し、書き込まれ数値を表引きするだけで判定が可能である。この場合、閾値テーブルの表引きが不要となり、前処理時間が増加するものの検査段階での処理速度が向上する。
【0033】
また例えば、色差テーブルにおける大小関係データは、実施例の数1で示される代表色間のユークリッド距離を使用することは必須ではない。次の▲1▼、▲2▼のように計算することもできる。
▲1▼部分空間の範囲データをもとに、最も遠い場合の距離データを算出する。すなわち、部分空間iの点X(Rimax,Gimin,Bimax)と部分空間jの点Y(Rjmin,Gjman,Bjmin)との間の距離を計算する。
▲2▼部分空間の範囲データをもとに、最も近い場合の距離データを算出する。すなわち、部分空間iの点X(Rimin,Gimax,Bimin)と部分空間jの点Y(Rjmax,Gjmin,Bjmax)との間の距離を計算する。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、データ処理を適正化して無駄を省き、画像メモリの容量が小さく、データ処理速度として高速が要求されず、中間色だけに色変動を伴う不良に対しても不良検出感度が良い、画像検査方法および装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像検査方法およびそれを適用した装置の機能の全体を示すブロック図である。
【図2】画像メモリに記憶された検査基準のRGB画像データに基づいてRGB色空間を部分空間に分割する色空間分割過程を模式的に示す図である。
【図3】代表色決定過程とそれに関連するデータ処理についての説明を表形式で示した図である。
【図4】後述する印刷物の良否判定において良否判定の基準として使用される色差テーブル、色差閾値テーブル、および、画素データを部分空間番号に置き換えた画像データ、の説明図である。
【図5】本発明の画像処理装置における良否判定部におけるデータ処理を説明する説明図である。
【図6】本発明の画像検査方法および装置による画像データの容量および要求処理速度についての説明図である。
【図7】従来方式による画像データの容量および要求処理速度についての説明図である。
【符号の説明】
1 RGBセンサ
2 第1のセレクタ
3 RGB/インデックス画像変換部
4 第2のセレクタ
5 インデックス基準メモリ
6 インデックス検査メモリ
7 良否判定部
8 前処理部
9 テーブル作成部
10 インデックステーブル
11 色差テーブル
21,101 画像検出部
22 画像変換部
23,102 位置ずれ補償部
24,103 照合部
Claims (3)
- 検査基準となる全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が集中している領域を小さな多数の部分空間に分割し、色空間における色点が集中していない領域を大きな少数の部分空間に分割し、それら部分空間を特定するための部分空間番号を各部分空間に付す色空間分割過程と、
2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから、2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係データを表とした色差テーブルを生成する色差テーブル生成過程と、
前記検査基準の全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号に各画素データを変換し部分空間番号基準データを得る、部分空間番号基準データ生成過程と、
検査対象の全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が属する部分空間の部分空間番号に各画素データを変換し部分空間番号検査データを得る、部分空間番号検査データ生成過程と、
前記部分空間番号基準データと、前記部分空間番号検査データとの対応する位置の画素データの全てに対して前記色差テーブルを適用し、対応する位置の画素データの色空間における距離の大小データからなる比較画像データを得る画像比較過程と、
前記画像比較過程によって得られた比較画像データに基づいて良否判定を行う良否判定過程と、
からなることを特徴とする画像検査方法。 - 前記色差テーブルにおける前記大小関係データは、前記部分空間番号で示される部分空間の色を代表する代表色を全ての前記部分空間について決定する代表色決定過程と、全ての2つの前記部分空間番号の組の代表色の間の色差データを演算する色差演算過程と、から得られる色差データであり、
前記良否判定過程は、前記検査基準画像データの全ての画素に対して決められた色差の良否判定の閾値からなる色差閾値データと、前記比較画像データとを対応する各画素ごとに大小比較し、色差閾値データより大きな比較画像データを有する画素がある場合に不良、そうでない場合に良とする良否判定過程である、
ことを特徴とする請求項1記載の画像検査方法。 - 少なくとも画像検出部と画像データ記憶部とデータ処理部と判定データ出力部とから構成される画像検査装置において前記データ処理部は、
検査基準となる全色画像データを構成する各画素データの色空間における色点が集中している領域を小さな多数の部分空間に分割し、色空間における色点が集中していない領域を大きな少数の部分空間に分割し、それら部分空間を特定するための部分空間番号を各部分空間に付して得た、全色画像データと部分空間番号との対応関係を記述した部分空間番号テーブルに基づき、全色画像データを部分空間番号に変換する全色画像データ/部分空間番号変換手段と、
2つの前記部分空間番号で示される部分空間の間の色空間における距離の大きさから2つの前記部分空間番号と前記距離の大小関係を記述した色差テーブルに基づき、前記検査基準の全色画像データに前記全色画像データ/部分空間番号変換手段を適用して得た部分空間番号基準データと、検査対象の全色画像データに前記全色画像データ/部分空間番号変換手段を適用して得た部分空間番号基準データとの対応する位置の画素データの全てに対して、色空間における距離の大小データからなる比較画像データを得て良否判定を行う良否判定手段と、
を有することを特徴とする画像検査装置。
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