JP4121605B2 - 撮像画像複合歪み検出装置 - Google Patents

撮像画像複合歪み検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基準画像と検査対象画像とを比較する検査装置において、基準画像と検査対象画像との間にある撮像画像の複合歪みの補正を行ってから比較を行うために、撮像画像複合歪みを検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば特公平1−47823号には、正常な印刷物が印刷された時点で走行印刷物の絵柄から読み取った画像データを基準画像データとして画像メモリに記憶しておき、その画像メモリから読み出した基準画像データを、印刷中の検査対象の印刷物から読み取った検査画像データと画素単位で比較して印刷物の良否判定を行う方式の検査装置に関する技術が記載されている。
【0003】
このように基準画像データと検査対象画像データとを画素単位で比較する場合、不良検出の精度を高めると両データ間の位置ずれが僅かである場合でも位置ずれを不良と誤検出し、位置ずれを不良と誤検出しないようにするためには不良検出の精度を低下させることが必要である。したがって、ある程度の位置ずれを避け得ない場合には要求を満足するに十分な検査性能が得られない。
そこで、たとえば特開平7−249122号には、基準画像データと検査対象画像データとの間の位置ずれを補正してから、両データを比較して検査するように構成した検査装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この検査装置は画像全体の平行移動に対しては位置ずれを補正することができる。ところが、印刷が行われ移送されるウェブの急激なテンション変動や蛇行、撮像カメラの振動、等が起きる場合には、撮像して得た画像は単純な平行移動の位置ずれだけではなく、平行移動、伸縮、スキュー、および、射影歪みやその他の歪みを複合した歪みを有している(図7参照)。ここでは複数の歪みが複合したものを複合歪みと呼ぶ。この複合歪みは、軟包装フィルムや建材化粧紙等に印刷が行われる場合に特に顕著である。この複合歪みに対しては、従来の平行移動に対する位置ずれ補正によっては対応することができない。
【0005】
そこで本発明の目的は、複合歪みを補正するために必要とされる、歪み量を検出する撮像画像複合歪み検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は下記の本発明によって解決される。すなわち、本発明の請求項1に係る撮像画像複合歪み検出装置は、ラインセンサカメラによる主走査とウェブの移送による副走査とを組み合わせて前記ウェブを撮像し、得られる画像検査のための基準画像と検査対象画像に対し、2次元に配置されたすくなくとも4つテンプレートを用い、前記基準画像と前記検査対象画像との位置ずれ量をそれらのテンプレートの各々について検出するテンプレートマッチング手段を有し、 前記テンプレートマッチング手段は、前記テンプレートの領域内でマッチング演算に適し実際に用いる実テンプレートの詳細位置を設定する実テンプレート設定手段と、天地方向の位置ずれ量を検出する天地方向位置ずれ量検出手段と、左右方向の位置ずれ量を検出する左右方向位置ずれ量検出手段と、から成り、 前記実テンプレート設定手段は、位置ずれを補正しようとする方向に対して、基準画像データの内の特定の領域であるテンプレートの輪郭強度を算出し、所定の強度以上の輪郭強度を有する画素の数を、その方向の画素列の各々に対して計数して画素数を求め、その画素数が所定の数以上ある画素列は実テンプレートとして選択可能な画素列とし(ステップS1)、 さらに、前記実テンプレート設定手段は、位置ずれを補正する方向の基準画像の複数の画素列に対して、その内の一つの対象画素列と、その対象画素列を所定の画素分ずらした画素列との画素ごとの差の絶対値を算出し、その差の絶対値と基準画像の輪郭から成る輪郭画像の対応する画素の画素値とを比較する。その差の絶対値が輪郭画像の画素の画素値を越える画素を有することから、その対象画素列が絵柄が繰返し成分だけではない画素列であると判定し、基準画像の各画素列の内でそのような画素列は選択可能画素列とし(ステップS2)、 さらに、前記実テンプレート設定手段は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の左右両側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の画素列の各々について、画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、そして、その補正値がゼロとなる画素列の数を対象画素列の右側方向と左側方向について求め、少ない方の数をその対象画素列の度数とし、基準画像に属する画素列の集合のすべてを対象画素列として度数を求め、その度数が最大または十分大きい画素列は選択可能画素列とし(ステップS3)、 さらに、前記実テンプレート設定手段は、上述のステップS1の選択可能画素列であり、かつ、ステップS2の選択可能画素列であり、かつ、ステップS3の選択可能画素列である画素列から位置ずれの補正値を検出に適用する実テンプレートとして設定する画素列を選択し(ステップS4)、 前記天地方向位置ずれ量検出手段は前記設定された天地方向の画素列の実テンプレートを用いて天地方向の位置ずれ量を検出し、 前記左右方向位置ずれ量検出手段は前記設定された左右方向の画素列の実テンプレートを用いて左右方向の位置ずれ量を検出する、ようにしたものである。
【0007】
本発明によれば、テンプレートマッチング手段により、基準画像と検査対象画像に対し2次元に配置されたすくなくとも4つテンプレートを用いて基準画像と検査対象画像との位置ずれ量がそれらのテンプレートの各々について検出される。すなわち、平行移動、伸縮、スキュー、射影等の歪みが複合した複合歪みを画像に対して2次元の各位置について得られた天地左右方向の位置ずれ量から検出することができる。したがって、複合歪みを補正するために必要とされる、複合歪み量を検出する撮像画像複合歪み検出装置が提供される。また、テンプレートマッチング手段は、実テンプレート設定手段と、天地方向位置ずれ量検出手段と、左右方向位置ずれ量検出手段とから成り、実テンプレート設定手段によりテンプレートの領域内でマッチング演算に適し実際に用いる実テンプレートの詳細位置が設定され、天地方向位置ずれ量検出手段により天地方向の位置ずれ量が検出され、左右方向位置ずれ量検出手段により左右方向の位置ずれ量が検出される。すなわち、マッチング演算に適した実テンプレートを用い、天地方向と左右方向の位置ずれ量を別々に演算する。したがって、位置ずれ量を良好な精度で高速に演算することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について実施の形態により説明を行う。図1は本発明の撮像画像複合歪み検出装置の構成を示す図である。図1において、1はテンプレートデータ、2は基準画像データ、3は検査対象画像データ、4は位置ずれ量データである。これらのデータは、一般的には記憶手段に記憶されており、必要に応じて記憶手段から読み取られ、また記憶手段へ書き込まれる。もちろん、検査対象画像データ3については、記憶手段を使用せず、撮像して得られるデータを直接的にパイプライン処理方式等の処理手段に導入して利用することができる。5はテンプレートマッチング手段である。テンプレートマッチング手段5はさらに細部から構成され、6は実テンプレート設定手段、7は天地方向位置ずれ量検出手段、8は左右方向位置ずれ量検出手段、9は全方向位置ずれ量検出手段である。
【0009】
テンプレートデータ1は画像データの内の特定の領域のデータである。画像データとしては、それに限定されるものではないが、通常は基準画像データが用いられる。図2はテンプレートの一例を示す図である。図2において、2はイメージで示した画像データ、T00,T01,T10,T11はテンプレートである。テンプレートデータ1は複数のテンプレートから構成され、図2に示す一例では4つのテンプレートT00,T01,T10,T11から構成される。矢印→はウェブの移送方向を示している。
【0010】
図2に示すように、テンプレートT00,T01,T10,T11は基準画像と検査対象画像に対して天地左右方向に、すなわち、2次元に配列されている。画像データ2は行列配置された複数の画素データによって構成されており、テンプレートT00,T01,T10,T11の各々も行列配置された複数の画素データによって構成されている。そして、行または列の一連の画素の集合としての横の画素列や縦の画素列を構成することができ、テンプレートT00,T01,T10,T11の各々は、それらの横の画素列や縦の画素列を要素として含んでいる。
【0011】
図1に示す実テンプレート設定手段6は、まず、基準画像データ2を読込み、その基準画像データ2の内の特定の領域のデータであるテンプレートデータ1を生成する。すなわち、上述のテンプレートT00,T01,T10,T11の各々を生成する。さらに、実テンプレート設定手段6は、テンプレートT00,T01,T10,T11の領域内でマッチング演算に適し実際に用いる実テンプレートの詳細位置を設定する。図3はマッチング演算に適する実テンプレートの一例を示す図である。図3に示す一例では、実テンプレートは縦の画素列で示されており、これは天地方向に配列した画素の集合である。この縦の画素列で示された実テンプレートを用いてテンプレートマッチング手段5は天地方向の位置ずれ量を演算する。
【0012】
図3に示すように、縦の画素列aは矩形のパターンのほぼ中央を通過する画素列である。この矩形のパターンの左右方向のエッジの位置を検出することによって天地方向の位置ずれ量を演算することができる。この矩形のパターンは左右方向の位置ずれに対して天地方向の位置が変化しない左右方向のエッジを有している。したがって、縦の画素列aは天地方向の位置ずれ量を演算するマッチング演算に適する実テンプレートである。
一方、縦の画素列bは矩形のパターンの右側のエッジ付近を通過する画素列であるこの画素列の場合は、左右方向の位置ずれに対してその矩形のパターンの右側のエッジが含まれることも含まれないこともあり得る。したがって、天地方向の位置ずれ量を演算するマッチング演算に適さず、実テンプレート設定手段6は縦の画素列bを実テンプレートとして用いることはない。
【0013】
また、縦の画素列cは傾斜したエッジを有するパターンのほぼ中央を通過する。左右方向の位置ずれに対して縦の画素列cが通過するその傾斜したエッジの位置は天地方向に変化する。したがって、天地方向の位置ずれ量を演算するマッチング演算に適さず、実テンプレート設定手段6は縦の画素列cを実テンプレートとして用いることはない。
また、縦の画素列dはほぼ等間隔で天地方向に配列する矩形パターを通過する画素列である。左右方向の位置ずれに対して縦の画素列dが通過するその矩形パターンのエッジの位置は天地方向に変化することはない。しかし、配列の間隔と同じ、またはその整数倍程度の天地方向の位置ずれが生じた場合に、位置ずれ演算を配列の間隔と同じ、またはその整数倍程度の大きさで誤る恐れがある。したがって、天地方向の位置ずれ量を演算するマッチング演算に適さず、実テンプレート設定手段6は縦の画素列dを実テンプレートとして用いることはない。
【0014】
上述のように、実テンプレート設定手段6は天地方向の位置ずれを検出するための実テンプレートを設定する場合には、天地方向の位置ずれに対してマッチング演算の評価数値(後述する)の変化が大きく、左右方向の位置ずれに対してマッチング演算の評価数値の変化が小さい縦の画素列を設定する。また、天地方向の位置ずれに対してマッチング演算の評価数値の変化が周期性を有する縦の画素列は避ける。
なお上述において、天地方向の位置ずれを検出するための実テンプレートの設定について説明したが、左右方向の位置ずれを検出するための実テンプレートの設定についても同様であるから説明は省略する。すなわち、「天地」を「左右」に、「縦」を「横」に置き換えれば同様である。
【0015】
図4は実テンプレートとして設定する画素列を選択する過程の一例を示すフロー図である。まず、ステップS1において、位置ずれを補正しようとする方向に対して、基準画像データの内の特定の領域であるテンプレートの輪郭強度を算出し、所定の強度以上の輪郭強度を有する画素の数を、その方向の画素列の各々に対して計数して画素数を求め、その画素数が所定の数以上ある画素列は実テンプレートとして選択可能な画素列とする。この処理により、基準画像と検査画像の位置ずれを補正に適用する画素列には、必ず輪郭部位の画素が含まれ、しかもその輪郭は所定の強度を有することとなる。したがって、一致度の評価数値の変化が大きく、正確な位置ずれの補正量を検出することができる。
【0016】
次のステップS2において、位置ずれを補正する方向の基準画像の複数の画素列に対して、その内の一つの対象画素列と、その対象画素列を所定の画素分ずらした画素列との画素ごとの差の絶対値を算出し、その差の絶対値と基準画像の輪郭から成る輪郭画像の対応する画素の画素値とを比較する。その差の絶対値が輪郭画像の画素の画素値を越える画素を有することから、その対象画素列が絵柄が繰返し成分だけではない画素列であると判定し、基準画像の各画素列の内でそのような画素列は選択可能画素列とする。この処理により、同じ絵柄が繰返す部分すなわち周期絵柄の部分だけを含む画素列を位置ずれの補正値の検出に適用する画素列として選択するようなことがなくなる。したがって、繰返し周期の倍数だけ離れた補正値が検出される恐れが無く、正確な位置ずれの補正値を検出することができる。
【0017】
次に、ステップS3において、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の左右両側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の画素列の各々について、画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出する。そして、その補正値がゼロとなる画素列の数を対象画素列の右側方向と左側方向について求め、少ない方の数をその対象画素列の度数とする。基準画像に属する画素列の集合のすべてを対象画素列として度数を求め、その度数が最大または十分大きい画素列は選択可能画素列とする。この処理により、その対象画素列の度数以下の範囲の位置ずれであれば、位置ずれを補正する方向と直交する方向に位置ずれがある場合においても、適正な位置ずれの補正値を検出することができる。
【0018】
次にステップS4において、上述のステップS1の選択可能画素列であり、かつ、ステップS2の選択可能画素列であり、かつ、ステップS3の選択可能画素列である画素列から位置ずれの補正値を検出に適用する実テンプレートとして設定する画素列を選択する。特定の実テンプレートに対し複数の画素列を選択することができ、1つに限定されない。たとえば、隣接する複数の画素列を選択することができる。
実テンプレート設定手段6は、上述のようにして、すべてのテンプレートの各々について、天地方向と左右方向の実テンプレートを設定する。すなわち、図2に示す一例において、4つのテンプレートT00,T01,T10,T11の各々について、天地方向の4つの実テンプレートと左右方向の4つの実テンプレートを設定する。
【0019】
図1に示す天地方向位置ずれ量検出手段7は検査対象画像データ3を読込み、天地方向の位置ずれを検出するための実テンプレートを用いて天地方向の位置ずれ量を演算する。天地方向位置ずれ量検出手段7は基準画像データ2の画素列であるその実テンプレートと、同じ位置(読込んだ画像データのアドレスが同じ)の検査対象画像データ3の画素列とを、天地方向に位置をずらしながら評価演算を行い評価数値を求め、一致度が最も高い評価数値の位置によって天地方向位置ずれ量を求める。
【0020】
一致度の評価数値としては、相関係数、対応画素の差の絶対値の総和、対応画素の差の自乗の総和、等を用いることができる。一致度の高い評価値は、相関係数では極大値(relative maximum)であるが、差の絶対値の総和と対応画素の差の自乗の総和では極小値(relative minimum)である。以下の数1に相関係数の計算式を、数2に差の絶対値の総和の計算式を、数3に差の自乗の総和の計算式を示す。
【数1】
Figure 0004121605
【数2】
Figure 0004121605
【数3】
Figure 0004121605
【0021】
図1に示す左右方向位置ずれ量検出手段8は検査対象画像データ3を読込み、左右方向の位置ずれを検出するための実テンプレートを用いて左右方向の位置ずれ量を演算する。左右方向位置ずれ量検出手段7は基準画像データ2の画素列であるその実テンプレートと、同じ位置(読込んだ画像データのアドレスが同じ)の検査対象画像データ3の画素列とを、左右方向に位置をずらしながら評価演算して評価数値を求め、一致度が最も高い評価数値の位置によって左右方向位置ずれ量を求める。
【0022】
図1に示す全方向位置ずれ量検出手段9は検査対象画像データ3を読込み、全方向の位置ずれを検出するための実テンプレートを用いて全方向の位置ずれ量を演算する。全方向の位置ずれを検出するための実テンプレートは、前述の天地方向の位置ずれを検出するための実テンプレートと、前述の左右方向の位置ずれを検出するための実テンプレートとを合わせた合体画素列である。全方向位置ずれ量検出手段7は基準画像データ2の画素列であるその実テンプレートと、検査対象画像データ3の画素列とを、全方向(天地左右方向)に位置をずらしながら評価演算して評価数値を求め、一致度が最も高い評価数値の位置によって全方向位置ずれ量を求める。
【0023】
その全方向(天地左右方向)に位置をずらす場合に、検査対象画像データ3の画素列の最初の位置(中心位置)は、天地方向位置ずれ量検出手段7によって得られた位置ずれ量を補正した天地方向の位置、および、左右方向位置ずれ量検出手段8によって得られ位置ずれ量を補正した左右方向の位置とする。この位置から所定の範囲(2次元の領域)に位置をずらしながら評価演算して評価数値を求め、一致度が最も高い評価数値の位置によって全方向(天地左右方向)位置ずれ量を求める。
このようにすることにより、実テンプレートとして合体画素列が用いられ、しかも、所定の範囲を絞り込む(小さくする)ことができるから、精密に位置ずれ量を演算できるとともに演算時間を短縮することができる。
【0024】
上述の位置ずれ量の演算について、演算の順を追って整理して説明する。図5は位置ずれ量を演算する過程を示す絵図である。図5に示す一例では、特定の実テンプレートに対し、隣接する複数の画素列が選択されていることが絵図に示されている。このように、隣接する複数の画素列が選択されている場合に、画素列の一方から順に得られる位置ずれ量を初期値として探索範囲を狭めれば、処理量を大幅に減らすことができる。通常、隣接する画素列では位置ずれ量の変化は大きくはないから、探索範囲を狭めても問題は生じない。
【0025】
まず、図5のステップS51において、天地方向位置ずれ量検出手段7は天地方向位置ずれ量を演算する。次に、ステップS52において、左右方向位置ずれ量検出手段8は左右方向位置ずれ量を演算する。次に、ステップS53において、全方向位置ずれ量演算手段9は、ステップS51とステップS52において得られた天地左右方向の位置ずれ量を補正した位置から所定の範囲に位置をずらしながら全方向(天地左右方向)位置ずれ量を求める。全方向位置ずれ量演算手段9によって得られる全方向(天地左右方向)位置ずれ量は、ステップS51とステップS52において得られた天地左右方向の位置ずれ量よりも、高い精度が得られる。
【0026】
天地方向位置ずれ量検出手段7、左右方向位置ずれ量検出手段8、および、全方向位置ずれ量演算手段9は、上述のようにして、すべてのテンプレートの各々について、全方向の位置ずれ量を演算する。すなわち、図2に示す一例において、4つのテンプレートT00,T01,T10,T11の各々について、天地方向の位置ずれ量と左右方向の位置ずれ量との2つづつ、合計8つの位置ずれ量を演算する。
【0027】
これら複数の位置ずれ量は、撮像して得られる検査対象画像データ3を、記憶手段を使用せず、直接的にパイプライン処理方式等の処理手段に導入して演算することができる。その場合には各テンプレートT00,T01,T10,T11の各々について、複数のプロセッサを用いて同時並行処理を行うことができ、処理速度を高速にすることができる。
【0028】
これら、合計8つの位置ずれ量に基づいて、図7に示すような、(a)平行移動、(b)伸縮、(c)スキュー、(d)射影、等の歪みを検出することができる。すなわち、4つのテンプレートT00,T01,T10,T11の各々について、天地方向の位置ずれ量が一致しており、また、左右方向の位置ずれ量も一致している場合には、基準画像データに対して検査対象画像データが平行移動している(平行移動歪みを有する)ことになる。
【0029】
また、4つのテンプレートの内、テンプレートT00,T01の2つと、テンプレートT10,T11の2つについて、天地方向に間隔が広がる位置ずれ量を有しており、一方、テンプレートT00,T10の2つと、テンプレートT01,T11の2つについて、左右方向に間隔が狭まる位置ずれ量を有している場合には、基準画像データに対して検査対象画像データが天地方向に伸び、左右方向に縮んでいる(天地伸び左右縮み歪みを有する)ことになる。
また、4つのテンプレートの内、テンプレートT00,T01の2つと、テンプレートT10,T11の2つについて、天地方向に間隔が狭まる位置ずれ量を有しており、一方、テンプレートT00,T10の2つと、テンプレートT01,T11の2つについて、左右方向に間隔が広がる位置ずれ量を有している場合には、基準画像データに対して検査対象画像データが天地方向に縮み、左右方向に伸びている(天地縮み左右伸び歪みを有する)ことになる。
【0030】
また、4つのテンプレートT00,T01,T10,T11の各々について、天地方向の位置ずれ量は一致しており、一方、テンプレートT00,T01の2つと、テンプレートT10,T11の2つについて、左右方向の位置ずれ量が異なっている場合には、基準画像データに対して検査対象画像データがスキュー歪みを有することになる。
また、4つのテンプレートT00,T01,T10,T11の各々について、天地方向の位置ずれ量と、左右方向の位置ずれ量がともに異なっている場合には、基準画像データに対して検査対象画像データが射影歪みを有することになる。
【0031】
基準画像データに対する検査対象画像データの平行移動歪みだけを検出するだけならば、テンプレートはすくなくとも1つあればよい。一方、基準画像データに対する検査対象画像データの平行移動歪み、伸縮歪み、スキュー歪み、射影歪みを検出する場合には、テンプレートはすくなくとも4つ必要である。図2に一例を示したような、4角に設けた4つのテンプレートT00,T01,T10,T11だけでなく、自由な位置により多くのテンプレートを用いることができる。その場合には、位置ずれ量として、▲1▼(何らかの原因で誤検出があった)極端な値のものを除いて位置ずれ量を判定する、▲2▼位置ずれ量の平均値を演算する、等の操作を行うことができる。すなわち、位置ずれ量を総合的に評価して精度や信頼性をより高めることができる。また、より複雑な部分伸縮などを受けた複雑複合歪みにも対応可能となる。
【0032】
図6は本発明の撮像画像複合歪み検出装置を印刷物の検査装置に適用した一例を示す図である。図6において、61はカメラユニット、62はカメラ制御部、63は印刷物検査装置本体、64は検査対象画像データメモリ、65は基準画像データメモリ、66は基準入力司令入力部、67は複合歪み検出手段、68は複合歪み補正比較部、69はパラメータ入力部である。
基準画像データメモリ65および検査対象画像データメモリ64は、いずれも、印刷物1単位分(印刷ユニットで行われる1周期分の印刷画面)をすくなくとも記憶できる記憶容量を有している。
【0033】
また、基準入力司令入力部66は、画像検査を始めるにあたって行う基準画像を撮影し基準画像データメモリ65へデータ入力を行う司令、そして続いて行う検査対象画像を撮影し検査対象画像データメモリ64へ入力を行う司令を行う。この司令によりセレクタの切替えが行われる。基準入力司令入力部66で基準画像データの入力が司令されると、図2のセレクタは基準画像データメモリ65に撮像データの入力接続を行うが、このときは複合歪み検出手段67、および、複合歪み補正比較部68は動作しない。一方、基準入力司令入力部66にて検査対象画像データの入力が司令されると、セレクタは検査対象画像データメモリ64に撮像データの入力接続を行う。
【0034】
そして、複合歪み検出手段67は検査対象画像と基準画像の平行移動歪み、伸縮歪み、スキュー歪み、複合歪み、または、それを示す位置ずれ量の検出を行い、その結果の平行移動歪み、伸縮歪み、スキュー歪み、射影歪み、等の複合歪み補正量、または、それを示す位置ずれ量の補正量を歪み補正比較部68に送る。そして、その複合歪み補正量、または、それを示す位置ずれ量の補正量を受け取った複合歪み補正比較部68は、その補正量を考慮して検査対象画像データと基準画像データとの比較を行う。
また、パラメータ入力部69は、複合歪み検出手段67、および複合歪み補正比較部68で用いられるパラメータを設定するための入力を行う。パラメータとしては、たとえば、射影歪み補正比較部68で検査対象画像データと基準画像データとの比較を行って、良否判定する場合の閾値を入力する。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、テンプレートマッチング手段により、基準画像と検査対象画像に対し2次元に配置されたすくなくとも4つテンプレートを用いて基準画像と検査対象画像との位置ずれ量がそれらのテンプレートの各々について検出される。すなわち、平行移動、伸縮、スキュー、射影等の歪みが複合した複合歪みを画像に対して2次元の各位置について得られた天地左右方向の位置ずれ量から検出することができる。したがって、複合歪みを補正するために必要とされる、複合歪み量を検出する撮像画像複合歪み検出装置が提供される。また、テンプレートマッチング手段は、実テンプレート設定手段と、天地方向位置ずれ量検出手段と、左右方向位置ずれ量検出手段とから成り、実テンプレート設定手段によりテンプレートの領域内でマッチング演算に適し実際に用いる実テンプレートの詳細位置が設定され、天地方向位置ずれ量検出手段により天地方向の位置ずれ量が検出され、左右方向位置ずれ量検出手段により左右方向の位置ずれ量が検出される。すなわち、マッチング演算に適した実テンプレートを用い、天地方向と左右方向の位置ずれ量を別々に演算する。したがって、位置ずれ量を良好な精度で高速に演算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮像画像複合歪み検出装置の構成を示す図である。
【図2】テンプレートの一例を示す図である。
【図3】マッチング演算に適する実テンプレートの一例を示す図である。
【図4】実テンプレートとして設定する画素列を選択する過程の一例を示すフロー図である。
【図5】位置ずれ量を演算する過程を示す絵図である。
【図6】本発明の撮像画像複合歪み検出装置を印刷物の検査装置に適用した一例を示す図である。
【図7】平行移動、伸縮、スキュー、射影の各歪みを示す図である。
【符号の説明】
1 テンプレートデータ
2 基準画像データ
3 検査対象画像データ
4 位置ずれ量
5 テンプレートマッチング手段
6 実テンプレート設定手段
7 天地方向位置ずれ量検出手段
8 左右方向位置ずれ量検出手段
9 全方向位置ずれ量検出手段
61 カメラユニット
62 カメラ制御部
63 印刷物検査装置本体
64 検査対象画像データメモリ
65 基準画像データメモリ
66 基準入力司令入力部
67 複合歪み検出手段
68 複合歪み補正比較部
69 パラメータ入力部

Claims (1)

  1. ラインセンサカメラによる主走査とウェブの移送による副走査とを組み合わせて前記ウェブを撮像し、得られる画像検査のための基準画像と検査対象画像に対し、2次元に配置されたすくなくとも4つテンプレートを用い、前記基準画像と前記検査対象画像との位置ずれ量をそれらのテンプレートの各々について検出するテンプレートマッチング手段を有し、
    前記テンプレートマッチング手段は、前記テンプレートの領域内でマッチング演算に適し実際に用いる実テンプレートの詳細位置を設定する実テンプレート設定手段と、天地方向の位置ずれ量を検出する天地方向位置ずれ量検出手段と、左右方向の位置ずれ量を検出する左右方向位置ずれ量検出手段と、から成り、
    前記実テンプレート設定手段は、位置ずれを補正しようとする方向に対して、基準画像データの内の特定の領域であるテンプレートの輪郭強度を算出し、所定の強度以上の輪郭強度を有する画素の数を、その方向の画素列の各々に対して計数して画素数を求め、その画素数が所定の数以上ある画素列は実テンプレートとして選択可能な画素列とし(ステップS1)、
    さらに、前記実テンプレート設定手段は、位置ずれを補正する方向の基準画像の複数の画素列に対して、その内の一つの対象画素列と、その対象画素列を所定の画素分ずらした画素列との画素ごとの差の絶対値を算出し、その差の絶対値と基準画像の輪郭から成る輪郭画像の対応する画素の画素値とを比較する。その差の絶対値が輪郭画像の画素の画素値を越える画素を有することから、その対象画素列が絵柄が繰返し成分だけではない画素列であると判定し、基準画像の各画素列の内でそのような画素列は選択可能画素列とし(ステップS2)、
    さらに、前記実テンプレート設定手段は、位置ずれを補正する方向と平行する方向の基準画像に属する画素列の集合の要素の一つである対象画素列と、その対象画素列の左右両側方向に画素単位で所定の範囲で離れて隣接する複数の画素列の各々について、画素列の位置関係をその列方向に変化した場合の一致度の評価数値から位置ずれの補正値を検出し、そして、その補正値がゼロとなる画素列の数を対象画素列の右側方向と左側方向について求め、少ない方の数をその対象画素列の度数とし、基準画像に属する画素列の集合のすべてを対象画素列として度数を求め、その度数が最大または十分大きい画素列は選択可能画素列とし(ステップS3)、
    さらに、前記実テンプレート設定手段は、上述のステップS1の選択可能画素列であり、かつ、ステップS2の選択可能画素列であり、かつ、ステップS3の選択可能画素列である画素列から位置ずれの補正値を検出に適用する実テンプレートとして設定する画素列を選択し(ステップS4)、
    前記天地方向位置ずれ量検出手段は前記設定された天地方向の画素列の実テンプレートを用いて天地方向の位置ずれ量を検出し、
    前記左右方向位置ずれ量検出手段は前記設定された左右方向の画素列の実テンプレートを用いて左右方向の位置ずれ量を検出する、
    ことを特徴とする撮像画像複合歪み検出装置。
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