JP3563609B2 - デジタル複合機システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複合機システムに関し、特にレーザ光を走査する回転偏向手段を備え、複数の拡張機能の中から所望の機能を選択可能なデジタル複合機システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は、レーザビーム走査により画像記録を行うプリンタ,ファクシミリ,デジタル複写機等における画像形成部の構成を示す図である。
【0003】
図13において、光源1は、半導体レーザの発光をコリメータレンズで平行光速化し、アパーチャ等で所定のビーム形状に形成する。光源1で発生させたレーザビームは、多角形ミラーをロータに取り付けたポリゴンスキャナ(回転偏向手段)2によって一方向に反復して偏向され、結像レンズ3により感光体6の記録面上にほぼ線状に結像走査される。そのため記録面を走査方向と垂直に移動させることにより、レーザビームを記録面上でラスタスキャンさせることができる。4は同期検知器、5は反射板である。
【0004】
従来、ポリゴンスキャナの駆動制御方式として2種類あった。第1の駆動制御方式は、装置本体の電源投入と同時にポリゴンスキャナを定格回転数で駆動するもので、画像記録を行っていない時間もポリゴンスキャナを定格回転数で回転させる制御方式である。
第2の駆動制御方式は、画像記録の開始制御信号を受けると定格回転数で駆動するもので、画像記録を行う間とその前後の一定時間以外は停止あるいは定格回転数以下で回転させる制御方式である。
【0005】
ここに、第1の駆動制御方式は、待機時に余分な電力を消費し、余計な騒音を発生させる原因となり、ポリゴンモータの寿命にも影響するので、第2の駆動制御方式が好ましい。従って、かなり多くのプリンタ,ファクシミリにおいては第2の駆動制御方式を採用している。
【0006】
しかし、従来のデジタル複写機(コピー単一機能のデジタル複写機)は、次の理由により第1の駆動制御方式を採用していた。即ち、一般に複写機ではユーザがコピースタートボタンを押下した後、コピー(複写物)が排紙口から排出されるまでのファーストコピー時間(ファーストプリント時間)をできるだけ短くすることが求められる。
つまりスタートボタンの押下後、ポリゴンスキャナが定格回転数に達しているという信号を確認し、記録開始を制御する通常の駆動制御方式を採用したのでは、ポリゴンスキャナの立上がり時間だけファーストプリント時間が長くなり、前述の要求に叶うことはできない。
そのため前述の如く、第1の駆動制御方式を採用せざるを得ず、それに伴い電力の消費と騒音の発生とポリゴンモータの寿命への悪影響とを余儀なくされていた。
【0007】
このような従来技術の欠点を解決する手段として、本願出願人は先にファーストプリント時間の短縮化を図ったデジタル複写機を提案した(特開平5−75801号公報)。この特開平5−75801号公報は、主としてポリゴンスキャナ(ポリゴンモータ)の寿命を延ばすために、原稿セット,操作部キーの押下等の情報に基づきポリゴンスキャナをプレ回転させるか否かを判断するようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しょうとする課題】
しかしながら、近年のデジタル複写機は前記従来のコピーのみ単一機能ではなく、コピー以外にファクシミリ機能やプリンタ機能等の複数の機能(拡張機能)を備えておき、ユーザはデジタル複写機の使用の都度、拡張機能の内の一つを選択し、所望の機能が発揮できるようになってきた。この種のデジタル複写機をデジタル複合機システムと称する。
このようなデジタル複合機システムであれば、1台で複数の機能を発揮させることができるので、例えばOA機器の床専有スペースの拡大・膨張を抑制することができる。
【0009】
そこで本発明の課題は、電力の消費と騒音の発生とポリゴンモータの寿命への悪影響を抑制したデジタル複合機システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1に記載のデジタル複合機システムは、電気信号で送られた画像イメージを光信号に変換し、前記光信号を回転偏向手段を介して画像形成手段上に画像形成を行う拡張機能を有するデジタル複合機システムにおいて、少なくとも当該デジタル複合機システムが実現可能な複数の拡張機能の細目条件を設定するための初期設定画面を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された初期設定画面の設定終了を表す初期設定終了キーと、前記回転偏向手段の回転を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、全ての印刷動作が終了したときに前記回転偏向手段を停止させ、前記初期設定終了キーが押下された場合にのみ、前記回転偏向手段をプレ回転させるように制御することを特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するために請求項2に記載のデジタル複合機システムは、電気信号で送られた画像イメージを光信号に変換し、前記光信号を回転偏向手段を介して画像形成手段上に画像形成を行う拡張機能を有するデジタル複合機システムにおいて、少なくとも当該デジタル複合機システムが実現可能な複数の拡張機能の細目条件を設定するための初期設定画面または前記複数の拡張機能に個別に対応した個別対応初期画面のいずれかを表示する表示手段と、前記表示手段に表示された初期設定画面の設定終了を表す初期設定終了キーと、前記回転偏向手段の回転を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、全ての印刷動作が終了したときに前記回転偏向手段を停止させ、前記初期設定終了キーの押下後に、前記拡張機能中のコピーの際の細目条件を設定するコピー初期画面が選択された場合にのみ、前記回転偏向手段をプレ回転させるように制御することを特徴とする。
【0012】
さらに、上記課題を解決するために請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のデジタル複合機システムにおいて、前記拡張機能として、少なくともコピー機能と、プリンタ機能と、ファクシミリ機能とを含むことを特徴とする。
【0013】
上記本発明によれば、制御手段は、全ての印刷動作が終了したときに回転偏向手段を停止させ、初期設定終了キーが押下された場合にのみ、回転偏向手段をプレ回転させるように制御するので、ファーストプリント時間を低下させることなく、電力の省エネと回転偏向手段の寿命の延長と回転偏向手段の回転による不必要な騒音の発生を抑えることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔I〕本発明の実施の形態の説明に先立ち、本明細書,図面で使用する用語を定義する。
【0015】
「画像読取装置」
光源を原稿に照射し、その反射光を固体撮像素子(CCD)で電気信号に変換し、必要な画像処理を行う機能を持った装置が使用される。
「画像形成装置」
電気信号で送られた画像イメージを電子写真,感熱,熱転写,インクジェット等の手段により普通紙,感熱紙等に形成する装置である。
【0016】
「拡張機能」または「アプリケーション(アプリと略記する)」
デジタル複合機システムの大きな特徴として、画像を電気信号に変換して読み込み、電気信号を「画像形成装置」で復元し、このとき読み取った電気信号を様々に変化させ、伝達する手段を持つことにより、従来の複写機(コピー単一機能の複写機)以外の分野に応用可能となることがある。前述のファクシミリ,プリント以外の装置としてスキャナ,ファイルシステム等に応用でき、その範囲は非常に広い。これらの拡張機能をアプリケーションと称する。
【0017】
「ビデオ信号」
「画像読取装置」で変換された画像の電気信号と、「画像形成装置」へ入力される画像の電気信号と、画像の電気信号とに対し、同期をとるための信号を纏めてビデオ信号と称する。
【0018】
「制御信号」,「コマンド」
「ビデオ信号」を、「画像読取装置や画像形成装置やアプリケーション」の間で送受するためには、各装置間で情報を相互に伝達する必要がある。この手段を制御信号またはコマンド発行と称する。
【0019】
「システム」,「システム制御」,「システムコントローラ」
最近のデジタル複写機では、1個のアプリケーションを搭載するのではなく、複数のアプリケーションを同時搭載するようになってきた。このように1つの資源を共有するデジタル複写機をシステム(デジタル複合機システム)と表現し、このシステムを制御するコントローラを「システム制御」,「システムコントローラ」と表現する。
【0020】
「資源」または「リソース」
複数アプリケーションから共有される機能ユニット単位を「資源」,「リソース」と表現する。前述のシステムコントローラは、このリソース単位でシステム制御を行っている。本実施の形態のデジタル複写機で管理している資源として、「画像読取装置」,「画像形成装置」,「操作部」,「メモリ」,「周辺機(DF=原稿仕送り装置,ソータ等)」がある。
【0021】
「差し込み出力」または「インターリーブ」
主に画像出力時の動作説明で用いられる。
通常、画像出力の際には、目的を同じくする一連の動作(=1ジョブ)が完了する迄は他の動作を実行しない。
例えば最近のデジタル複写機では機能が複合化され、複写機+FAX機能又はプリンタ機能、更にそれ以上の機器機能を1台の装置に集約している。しかし、その殆どが例えば複写機能が終了してからプリンタ出力に切り替えられるというように、機能単位(=ジョブ単位)の出力を行っている。
これに対して、1ジョブの出力中に他のジョブ出力を差し込んで出力することをインターリーブと表現する。例えば複写機のコピー物の出力中に、プリンタによるプリント出力を機械動作を止めることなく実現する。
【0022】
「初期設定」→画面は図10参照
よく使用する条件に合わせて、各機能の初期設定値を変更したり、操作の条件を設定することをいう。
初期設定には複写機システム全般の機能の設定を行う「システム初期設定」(図10の「1:システム」に対応)とコピーモードの機能の設定に限定した「コピー初期設定」とファクシミリモードの機能の設定に限定した「ファックス初期設定」等がある。
例えば、「システム初期設定」には、キー操作後、一定時間、何も操作を行わなかったときには、電源を入れたときの状態に戻す「オートクリア時間の設定」等があり、「コピー初期設定」にはセットできるコピー枚数の上限を変更する「コピーセット枚数の設定」や、「片面→両面」コピーで、裏面の左綴じ代幅の設定が可能な「両面コピー左とじ幅」等がある。
【0023】
「ファックス初期設定」には、受信した時間を印字する機能を選択する「受信時刻印字の設定」や、よく使用する相手の電話番号を登録する「宛て先登録」等がある。
なお、「初期設定」は、当該デジタル複合機システムに対して予め設定しておき、通常の使用(例えば単なるコピー)の際には「初期設定」を変更(再設定)することはない。
【0024】
「優先アプリケーション」/「優先立ち上げアプリケーション」
優先アプリケーションの設定はシステム初期設定の設定項目の1つであり、一番よく使用するアプリケーションを選択することによって、省エネモードからの復帰時や、或いは一定時間の無操作状態が継続された場合にその設定されたアプリケーションの画面に移行することによる操作性向上を目的とする設定項目である。
【0025】
「省エネモード」/「予熱モード」
国際エナジースター規格に従った低電力モード、或いはオフモードを称する。複写機の場合は、予熱モードと呼ばれることもあり、操作部のLEDやLCD描画を消灯し、更に定着制御装置のような負荷装置への電力供給を抑えたり、或いは停止した消費電力低減モードである。
【0026】
「自動用紙選択」
自動原稿給紙装置に原稿がセットされている場合は、自動原稿給紙装置にセットされた原稿サイズを検知し、コピー動作開始の指示が与えられたときに、この原稿サイズと合致するサイズが格納される給紙トレイからの給紙、並びに複写動作を行う。
一方、自動原稿給紙装置に原稿がセットされていない場合は、プラテンガラス上にセットされた原稿サイズを検知し、コピー動作開始の指示が与えられたときに、この原稿サイズと合致するサイズが格納される給紙トレイからの給紙、並びに複写動作を行う。「自動用紙選択」モードを選択するか否かは、コピー初期設定にて設定可能である。
【0027】
「優先給紙トレイ」
ユーザによっては、自動用紙選択が禁止が設定されている場合に、どの給紙トレイからの給紙を優先的に選択するかを予めコピー初期設定にて設定可能であるが、この設定されている給紙トレイを「優先給紙トレイ」と称する。
【0028】
〔II〕以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は本実施の形態のデジタル複合機システムDCの外観図、図2は操作部(操作パネル)の平面図、図3はシステム・ソフトの構成図、図4はシステム・ハードの構成図である。
【0029】
図1に示すように、デジタル複合機システムDCは、原稿自動給紙装置と、画像形成装置と、給紙トレイとを備えてなり、更に、ファクシミリ機能に必要な通信回線を接続する。
【0030】
図2に示すように、画像形成装置の上部手前に操作部200を備え、該操作部200は、プログラムモードの登録や呼び出しに用いるプログラム登録/呼び出しキー201と、例えば両面コピー中に片面コピーを割り込ませる際に用いる割り込みキー202と、初期設定(図10参照)を行うときに使用する初期設定キー203と、左方に[01]〜[28]で示すファクシミリモードのプログラムの割当てに使用するFAX短縮キー群204と、右方に[0] 〜[9] で示す種々の設定を行う他に、コピーモードのプログラムの割当てに使用するテンキー205とを備えている。
【0031】
また、206はコピー,ファクシミリ,プリンタの各アプリケーションへの切り替えキーで、押下されたキーに相当するアプリケーションへの操作部表示権を譲渡する。207はメニューキーであって、例えば図11における「縮小」「拡大」等を指定するハードキーである。208は「表示手段」である操作部LCDであって、メニューキー207の指定項目の作用を行う。
また、複数のアプリケーションを選択実行するマルチタスク型のシステムを構成するためには、機能単位をリソースとして扱い、1つのリソースを複数アプリケーションで共有するための管理を行う必要があり、この管理を行うのが図3に示すシステム制御層である。
【0032】
図3のデバイス制御層は、システム制御層からのコマンド,制御信号等の論理的指示から実際に装置を動かすためにクラッチ,センサ,モータ等の機械的入出力を駆動,入力する変換を行う。図中のアプリケーション層は、拡張機能としてコピー,プリンタ,ファクシミリ等の複数アプリケーションがシステム制御層から提供される機能により共存可能となる層である。
【0033】
図4のハード構成では、アプリケーション毎にCPUを持たせ、システム制御層,デバイス制御層を一つのCPUで制御しているが、各アプリケーション,システム制御,各リソースにCPUを持たせ、システム制御コントローラから各コントローラへのコマンドを制御信号線で伝達するハードウェアも考えられる。ここで、画像読取装置には原稿自動給紙(図示せず)が接続され、原稿セットセンサ情報や、原稿台にセットされた原稿サイズを検知するためのサイズ検知センサ情報等が入力される。このサイズ検知センサは反射型のセンサであり、原稿給紙台に数個並べられ、原稿がセットされたときにセンサ入力がON・OFFの組み合わせにて原稿サイズの検知が可能である。
【0034】
図4の画像形成装置は、回転偏向手段(ポリゴンモータ)を有したレーザ走査系を持ち、このポリゴンモータへは、回転を制御する制御手段としてのシステムコントローラから回転起動を指示するための起動信号=ONが出力され、この結果、回転数が定格回転数になった場合は、その旨を知らせるロック信号が入力される。記録紙への印刷は当然このポリゴンモータが定格回転数になっている状態に限定されるが、全ての印刷動作が終了すると、システムコントローラはポリゴンモータ停止するように起動信号=OFF出力を行う。なお、図4には、操作部の制御を行う為の操作部制御バスがあるが、前述の制御信号線を用いたコマンドのやり取りで行うことも当然考えられる。
【0035】
システム制御層では、図5に示すように、アプリケーション層から見た場合、全てのアプリケーション個別に仮想リソースが存在するような機能を提供する。この機能によってアプリケーション層では特にシステム状態を管理する必要がなく、システム制御層では全てのアプリケーションを同一条件で管理することが可能となる。即ち、アプリケーションは使用したいリソースが発生した時点で、システム制御に使用要求を送る。システム制御ではその時点でのリソース使用状況から判断して要求元アプリケーションに結果を送る。要求元アプリケーションでは結果により実行可能判断し、可能であれば実行する。基本的には同等の手順で実行権管理を行う。
【0036】
図3のシステムでは、リソースは1つずつしかない。この為、システム制御ではアプリケーション毎の仮想リソース使用要求が競合した場合、実際のリソース使用権を渡すために排他制御または時分割割付を行う必要がある。排他制御を行うか時分割割付を行うかはリソースの種類,ユーザ設定により異なってくる。
【0037】
図6,図7で補足説明するが、点線で囲まれたリソースは仮想リソースであり、実行(操作部の場合は表示)権をとっていない状態で、実線で囲まれたリソースは実行権をとった状態を示す。
図6ではコピーアプリケーションとプリンタアプリケーションでのインターリーブ動作を示している。
【0038】
今、コピーアプリケーションは、「操作部」,「画像形成装置」,「画像読取装置」リソース全ての実行権をとって実行中である。このときプリンタアプリケーションから「画像形成装置」リソースの使用要求のみがくると、ユーザ設定でインターリーブモード可能に設定されていると、システム制御は「画像形成装置」リソースを時分割割付制御する。時分割割付制御はリソースの実行権を複数アプリケーション間で動的に変更する。この結果、「画像形成装置」からの出力は、コピーアプリケーション出力とプリンタアプリケーション出力が混在されて出力される。この間「画像形成装置」を停止することなく変更可能とすることにより、両者の待ち時間を最小限に抑えられる。
【0039】
図7ではファックスアプリケーションが操作部の表示権を有し、プリンタアプリケーションとファックスアプリケーションの印刷動作の並列動作を示している。ファックスアプリケーションは、例えばファクシミリの送信モード等で、「操作部」と「画像読取装置」リソースのみを使用する場合で、一方プリンタアプリケーションはプリンタ出力等の「画像形成装置」リソースのみが必要な場合である。
この為、ファックスアプリケーションとファックスアプリケーションが同時にリソース要求してきても、リソースの競合が発生しないため、排他または時分割割付をする必要がなく、両アプリケーションの要求を受け入れることが可能である。従って、プリンタアプリケーションとファックスアプリケーションの動作は全く同時に行うことができる。
【0040】
次に動作を説明する。
(1)第1の動作
本動作は請求項1に対応する動作であり、図8を参照しつつ説明する。
【0041】
図8に示す如く、操作部200のキーが押下されたか否かを判断し(ステップS802)、キーが押下された場合は、初期設定画面301(図10参照。次に説明する)か否かをチェックし(ステップS803)、初期設定画面301でない場合はステップS805の処理によって印刷動作に備えてポリゴンモータのプレ回転動作を行う。ここに、プレ回転とは、前記ファーストコピー時間(ファーストプリント時間)が遅くならないようにするために、プリントスタート以前にポリゴンモータを回転させることをいう。
また、ステップS803で初期設定画面301の場合は、押下されたキーが初期設定終了キー1001(図10の右下参照)か否か判断し(ステップS804)、初期設定終了キー1001の場合は、ポリゴンモータのプレ回転を行うが(ステップS805)、初期設定終了キー1001以外のキー押下の場合は、ポリゴンモータのプレ回転は行わない。
【0042】
なお、図10に操作部上の初期設定キー203(図2参照)が押下されたときの「初期設定画面」301を示すが、初期設定画面301では、画面に表示されているメニューを選択することによって、ユーザの所望する種々の設定が可能である。この図10の画面にて終了キー1001が押下されることによって、初期設定画面からコピー初期画面302(図11)に復帰する。
図10に示す初期設定画面301では、操作部200上のコピー開始キー(スタートキー209)を押下しても、コピー動作は開始されないが、図11に示すコピー初期画面302の場合は、前記コピー開始キー209を押下すると同時にコピー動作が開始される。
【0043】
(2)第2の動作
本動作は請求項2に対応する動作であり、図9を参照しつつ説明する。
【0044】
図9に示すように、操作部200のキーが押下されたか否かを判断し(ステップS902)、キーが押下された場合は、初期設定画面301(図10)か否かをチェックし(ステップS903)、初期設定画面301でない場合は、905の処理によって印刷動作に備えてポリゴンモータのプレ回転動作を行う。
初期設定画面301の場合は、押下されたキーが「初期設定終了」キー1001か否かを判断し(ステップS904)、初期設定終了キー1001の場合は、更に初期設定からの復帰画面がコピー初期画面302(図11)か否かの判断を行い(ステップS906)、初期設定からの復帰画面がコピー初期画面302の場合はポリゴンモータのプレ回転を行うが(ステップS905)、初期設定終了キー1001以外のキー押下の場合は、ポリゴンモータのプレ回転は行わない。
【0045】
図10に示す初期設定画面301では、操作部200上のコピー開始キー(スタートキー)209を押下してもコピー動作は開始されないが、図11のコピー初期画面302の場合は、操作部上のコピー開始キー209を押下すると同時にコピー動作が開始される。
【0046】
また、図12は初期設定画面301(図10)からFAX機能へ復帰する場合のFAX初期画面303である。初期設定画面301からコピー初期画面302に復帰するか、FAX初期画面303に復帰するかは、初期設定移行前の画面がどちらの画面であるかに依存する。つまり、FAX初期画面303から初期設定画面301に移行した場合は、初期設定画面301からの復帰はFAX初期画面303であり、コピー初期画面302から初期設定画面301に移行の場合は、初期設定画面301からの復帰はコピー初期画面302である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、初期設定画面にてキーが押下された場合は、特に回転偏向手段のプレ回転起動の制御信号は発生しないが、初期設定画面の終了キーを押下した場合は、回転偏向手段のプレ回転起動の制御信号を発生するようにしているので、ファーストプリント時間を低下させることなく、電力の省エネと、回転偏向手段の寿命の延長と、回転偏向手段の回転による不必要な騒音の発生を抑えることができる。
また、初期設定画面にてキーが押下された場合は、回転偏向手段のプレ回転起動の制御信号は発生しないが、初期設定画面の終了キーを押下した場合に、初期設定からの復帰画面がコピー操作画面の場合は、印刷動作が行われる可能性が高いため、回転偏向手段のプレ回転起動の制御信号を発生するが、
初期設定画面からの復帰画面がFAX操作画面の場合は、直後に印刷動作が行われる可能性が低いために、回転偏向手段のプレ回転起動の制御信号を発生しないようにしているので、コピーモードのファーストプリント時間を低下させることなく、電力の省エネと、回転偏向手段の寿命の延長と、回転偏向手段の回転による不必要な騒音の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のデジタル複合機システムの外観図である。
【図2】同実施の形態の操作部の平面図である。
【図3】同実施の形態のシステムソフトの構成図である。
【図4】同実施の形態のシステムハードの構成図である。
【図5】同実施の形態におけるアプリケーション層とシステム制御層の関係を示す図である。
【図6】同実施の形態におけるコピーアプリケーションとプリンタアプリケーションのインターリーブ動作の関係を示す図である。
【図7】同実施の形態におけるファクシミリアプリケーションとプリンタアプリケーションの並列動作の関係を示す図である。
【図8】同実施の形態における第1の動作のフローチャートである。
【図9】同実施の形態における第2の動作のフローチャートである。
【図10】同実施の形態における初期設定画面を示す図である。
【図11】同実施の形態におけるコピー初期画面を示す図である。
【図12】同実施の形態におけるファクシミリ初期画面を示す図である。
【図13】 レーザビーム走査により画像記録を行うプリンタ,ファクシミリ,デジタル複写機等における画像形成部の構成を示す図である。
【符号の説明】
DC デジタル複合機システム
200 操作部
201 プログラム登録/呼び出しキー
202 割り込みキー
203 初期設定キー
204 FAX用短縮キー群
205 テンキー
206 アプリケーション切り替えキー
207 メニューキー
208 操作部LCD(表示手段)
209 スタートキー
301 初期設定画面
302 コピー初期画面(個別対応初期画面)
303 FAX初期画面(個別対応初期画面)
1001 初期設定終了キー
Claims (3)
- 電気信号で送られた画像イメージを光信号に変換し、前記光信号を回転偏向手段を介して画像形成手段上に画像形成を行う拡張機能を有するデジタル複合機システムにおいて、
少なくとも当該デジタル複合機システムが実現可能な複数の拡張機能の細目条件を設定するための初期設定画面を表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された初期設定画面の設定終了を表す初期設定終了キーと、
前記回転偏向手段の回転を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、全ての印刷動作が終了したときに前記回転偏向手段を停止させ、前記初期設定終了キーが押下された場合にのみ、前記回転偏向手段をプレ回転させるように制御することを特徴とするデジタル複合機システム。 - 電気信号で送られた画像イメージを光信号に変換し、前記光信号を回転偏向手段を介して画像形成手段上に画像形成を行う拡張機能を有するデジタル複合機システムにおいて、
少なくとも当該デジタル複合機システムが実現可能な複数の拡張機能の細目条件を設定するための初期設定画面または前記複数の拡張機能に個別に対応した個別対応初期画面のいずれかを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示された初期設定画面の設定終了を表す初期設定終了キーと、
前記回転偏向手段の回転を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、全ての印刷動作が終了したときに前記回転偏向手段を停止させ、前記初期設定終了キーの押下後に、前記拡張機能中のコピーの際の細目条件を設定するコピー初期画面が選択された場合にのみ、前記回転偏向手段をプレ回転させるように制御することを特徴とするデジタル複合機システム。 - 前記拡張機能として、少なくともコピー機能と、プリンタ機能と、ファクシミリ機能とを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデジタル複合機システム。
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