JP3562580B2 - 自動決済型コインランドリーシステムおよび方法と記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャッシュレス化された、自動決済型コインランドリーシステムおよび方法と記録媒体に関する。なお、本明細書における「洗濯」とは、洗濯物を洗濯機により洗濯する行為に加え、洗濯された洗濯物を乾燥機により乾燥させる行為も含む。
【0002】
【従来の技術】
従来、コインランドリーは、洗濯機および乾燥機を新規に購入して洗濯をするよりも、洗濯の度に洗濯機および乾燥機の利用料金を支払う方が費用対効果で考えると有利である、独身者、あるいは単身赴任者等に多く利用されている。
【0003】
このようなコインランドリーの一般的な利用方法を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
【0004】
まず、ユーザは、洗濯物を洗濯するために、コインランドリーへと出向く(ステップ301)。
【0005】
次に、コインランドリー内で、他のユーザが利用していない空きの洗濯機および乾燥機があるかどうかをユーザが確認する(ステップ302)。もし、空いている洗濯機および乾燥機が無ければ、他のユーザによって現在使用されている洗濯機および乾燥機が空くまで待機することとなる(ステップ303)。もし、洗濯機あるいは乾燥機が空いているなら、洗濯物を洗濯機あるいは乾燥機に投入する(ステップ304)。
【0006】
ユーザは、例えば、洗濯機および乾燥機に付属している硬貨投入口に投入可能な硬貨が100円硬貨のみといったように指定されている場合、その指定された硬貨を所持しているかどうか確認し(ステップ305)、もし、ユーザが紙幣あるいは、指定された100円硬貨以外の硬貨しか所有していなければ、コインランドリーに設置している両替器、あるいは、コインランドリーに両替器が設置されていない場合は、コインランドリー外でなんらかの手段により紙幣を硬貨に両替してくる(ステップ306)。
【0007】
次に、洗濯物の量によって異なる洗濯時間分だけ洗濯機および乾燥機を作動させるため、洗濯時間に応じて指定された料金の硬貨を洗濯機および乾燥機に付属している硬貨投入口に投入する(ステップ306)とともに、ユーザが所持している洗剤を洗濯機内に投入する。
【0008】
次に、洗濯機の蓋を閉じ、スタートボタンを押すことにより、洗濯機による洗濯が開始される(ステップ308)。
【0009】
指定された洗濯時間が経過することで洗濯が終了する(ステップ309)と、例えば、洗濯機はブザー音を発してユーザに、洗濯が終了したことを知らせる(ステップ310)。ここで、ユーザがコインランドリー内にいる場合は、洗濯機の蓋を開けて、洗濯機の中から洗濯し終わった洗濯物を取り出し(ステップ311)、洗濯を終了する。もし、ユーザがコインランドリー内にいない場合は、ユーザがコインランドリーに戻ってくるまで、洗濯機内に洗濯物を保持したまま待機する(ステップ312)。そして、ユーザが戻ってきて、洗濯機内に洗濯物を取り出すことにより、他のユーザがこの洗濯機を利用することができることとなる。乾燥機に関しても、やはり、同様のステップがなされる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のコインランドリーの場合、以下のような課題を生じる場合がある。
【0011】
第1の課題は、予約システムがないため、ユーザはコインランドリーまで出向かなければ洗濯機および乾燥機の利用状況を確認することができないということである。このため、わざわざコインランドリーまで出向いたにもかかわらず、使用可能な空きの洗濯機および乾燥機がない場合、洗濯機および乾燥機が使用可能になるまで待機を強いられることとなる。また、ユーザが待機を嫌い、適当な頃合いを見計らって、再度コインランドリーに出向いたとしても、別のユーザが空いた洗濯機および乾燥機を先に使用していた、あるいは、洗濯に要する時間が長いことからユーザが設置場所から離れている場合が多く、洗濯し終わった洗濯物が洗濯機あるいは乾燥機から取り出されずに放置されたままとなり、結局、さらに待機せざるを得ないといった場合もあり、ユーザが時間を有効に利用できなくなる場合があった。
【0012】
第2の課題は、洗濯機および乾燥機が備えている硬貨投入口が限定された硬貨のみ投入可能としているため、ユーザが限定された硬貨を所持していない場合は、両替する必要があり、場合によっては利用できないということである。このため、ユーザは、コインランドリーの利用にあたり、予め利用可能な硬貨を準備しておかねばならないといった負担を強いていた。
【0013】
第3の課題は、自動決済ができないため、運営会社は利用料金を設置場所まで回収する必要があるということである。このため、運営会社は、集金に時間と人件費を要するだけでなく、24時間営業等、深夜も営業を行っている場合、利用料金の盗難対策を講じる必要もあり、運営会社にも経済的な負担を強いる場合があった。
【0014】
第4の課題は、洗濯機および乾燥機の蓋を施錠することができないため、洗濯物が盗難される場合があるということである。
【0015】
そこで、本発明は、利用料金の自動決済、ならびに、洗濯物の盗難防止、ユーザへの遠隔通知機能を備えた、自動決済型コインランドリーシステムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の自動決済型コインランドリーシステムは、ネットワークと接続する機能を有する通信端末、電子錠により施解錠される電子ロック手段、前記電子ロック手段の施錠から解錠までの時間を測定する時間測定手段、洗濯機および乾燥機を有する複数の洗濯手段を備えた、少なくとも1つのコインランドリーと、
前記コインランドリーを利用するユーザにより操作され、前記ネットワークと接続する機能を有する携帯端末と、
前記ネットワークと接続する機能を有し、前記通信端末から送信されてきた、前記時間測定手段の測定結果に基づく前記ユーザによる前記洗濯手段の利用料金を、前記ユーザが開設している口座の金融機関および前記コインランドリーの運営業者の各端末に送信するサーバとを有することを特徴とする。
【0017】
上記の通りの本発明の自動決済型コインランドリーシステムは、ユーザが、洗濯機および乾燥機を含む洗濯手段の電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間を洗濯手段の時間測定手段で測定し、この測定時間をユーザによる洗濯手段の利用時間とした利用料金に関する情報が洗濯手段の通信端末からサーバに送信される。そして、サーバは、この利用料金をユーザが開設している口座の金融機関およびコインランドリーの運営業者の各端末に送信するシステムである。このため、コインランドリーの運営業者は、ユーザの口座から利用料金を引き落とすことができ、コインランドリーにおいてのキャッシュレス化を図ることができる。また、電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間を利用料金としているため、洗濯終了後、ユーザが電子ロック手段を解錠するまで料金は加算されることとなるので、洗濯が終了したにもかかわらず、ユーザが洗濯物を放置しておくことで洗濯手段が占有されるのを防止することができる。
【0018】
また、サーバは、ユーザが携帯端末によりアクセスした時点で、ユーザの使用可能な洗濯手段の有無を検索して検索結果を携帯端末に送信するとともに、使用可能な洗濯機がある場合には、電子錠を携帯端末に送信するものであってもよい。この場合、ユーザは、コインランドリーに直接行かずとも、使用可能な洗濯手段があるかどうかを確認でき、使用可能な洗濯手段があり、ユーザがこの洗濯手段を使用する場合、サーバから送信されてきた電子錠で洗濯手段の電子ロック手段を施錠できるため、盗難防止のため、洗濯中、コインランドリーに拘束されるといったことから解放される。
【0019】
サーバは、洗濯手段による洗濯が終了する所定の時間前に、洗濯の終了予告情報を携帯端末に送信するものであってもよい。この場合も、ユーザは、洗濯の終了時間を気にする必要がないため、洗濯中、コインランドリーに拘束されるといったことから解放される。
【0020】
サーバは、口座からの利用料金の引き落としに関する情報を携帯端末に送信するものであってもよい。
【0021】
サーバは、利用料金をユーザが携帯端末の利用契約をしている業者の端末に送信するものであってもよい。
【0022】
本発明の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法は、ネットワークを介して接続された、電子錠により施解錠される電子ロック手段、前記電子ロック手段の施錠から解錠までの時間を測定する時間測定手段、洗濯機および乾燥機を有する複数の洗濯手段を備えた、少なくとも1つのコインランドリーと、前記コインランドリーを利用するユーザにより操作される携帯端末と、前記コインランドリーの運営を管理するためのサーバとを用いた自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法であって、
前記時間測定手段による測定結果を、前記洗濯手段に設けられた、前記ネットワークと接続する機能を有する通信端末により、前記サーバに送信する工程と、前記サーバが、前記通信端末から送信されてきた、前記時間測定手段の測定結果に基づく前記ユーザによる前記洗濯手段の利用料金を、前記ユーザが開設している口座の金融機関および前記コインランドリーの運営業者の各端末に送信する工程とを含むことを特徴とする。
【0023】
上記の通りの本発明の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法は、ユーザが洗濯手段の電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間を洗濯手段の時間測定手段で測定し、この測定時間をユーザによる洗濯手段の利用時間とした利用料金に関する情報が洗濯手段の通信端末からサーバに送信される。そして、サーバは、この利用料金をユーザが開設している口座の金融機関およびコインランドリーの運営業者の各端末に送信する。このため、コインランドリーの運営業者は、ユーザの口座から利用料金を引き落とすことができ、コインランドリーにおいてのキャッシュレス化を図ることができる。また、本発明の方法によれば、電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間を利用料金としているため、洗濯終了後、ユーザが電子ロック手段を解錠するまで料金は加算されることとなるので、洗濯が終了したにもかかわらず、ユーザが洗濯物を放置しておくことで洗濯手段が占有されるのを防止することができる。
【0024】
また、本発明の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法は、サーバが、ユーザが携帯端末によりアクセスした時点で、ユーザの使用可能な洗濯機の有無を検索して検索結果を携帯端末に送信するとともに、使用可能な洗濯機がある場合には、電子錠を携帯端末に送信する工程を含むものであってもよいし、サーバが、洗濯機による洗濯が終了する所定の時間前に、洗濯の終了予告情報を携帯端末に送信する工程を含むものであってもよい。
【0025】
さらに、本発明の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法は、サーバが、口座からの利用料金の引き落としに関する情報を携帯端末に送信する工程を含むものであってもよいし、サーバが、利用料金をユーザが携帯端末の利用契約をしている業者の端末に送信する工程を含むものであってもよい。
【0026】
本発明の記録媒体は、ネットワークを介して接続された、電子錠により施解錠される電子ロック手段、前記電子ロック手段の施錠から解錠までの時間を測定する時間測定手段、洗濯機および乾燥機を有する複数の洗濯手段を備えた、少なくとも1つのコインランドリーと、前記コインランドリーを利用するユーザにより操作される携帯端末と、前記コインランドリーの運営を管理するためのサーバとを用いた自動決済型コインランドリーシステムの自動決済を行う処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記サーバが、前記洗濯手段に設けられた、前記ネットワークと接続する機能を有する通信端末から送信されてきた、前記時間測定手段の測定結果に基づく前記ユーザによる前記洗濯手段の利用料金を、前記ユーザが開設している口座の金融機関および前記コインランドリーの運営業者の各端末に送信する処理とを実行するためのプログラムを記録している。
【0027】
上記の通りの本発明の記録媒体は、洗濯手段の通信端末からサーバに送信されてくる、ユーザが洗濯手段の電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間を洗濯手段の時間測定手段で測定し、この測定時間をユーザによる洗濯手段の利用時間とした利用料金に関する情報を、サーバが、この利用料金をユーザが開設している口座の金融機関およびコインランドリーの運営業者の各端末に送信する処理を実行するプログラムが記録されている。このため、コインランドリーの運営業者は、ユーザの口座から利用料金を引き落とすことができ、コインランドリーにおけるキャッシュレス化を図ることができる。また、電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間を利用料金としているため、洗濯終了後、ユーザが電子ロック手段を解錠するまで料金は加算されることとなるので、洗濯が終了したにもかかわらず、ユーザが洗濯物を放置しておくことで洗濯手段が占有されるのを防止することができる。
【0028】
また、本発明の記録媒体は、サーバが、ユーザが携帯端末によりアクセスした時点で、ユーザの使用可能な洗濯手段の有無を検索して検索結果を携帯端末に送信するとともに、使用可能な洗濯手段がある場合には、電子錠を携帯端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録したものであってもよいし、サーバが、洗濯手段による洗濯が終了する所定の時間前に、洗濯の終了予告情報を携帯端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録したものであってもよい。
【0029】
さらに、本発明の記録媒体は、サーバが、口座からの利用料金の引き落としに関する情報を携帯端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録したものであってもよいし、サーバが、利用料金をユーザが携帯端末の利用契約をしている業者の端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録したものであってもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の自動決済型コインランドリーシステムのシステム構成図の一例を示す。
【0031】
本実施形態の自動決済型コインランドリーシステムは、モバイル端末である携帯電話2を所持するユーザ1と、蓋を施錠する電子ロック装置4、電子ロック装置4用のタイマ5、およびデータをパケット単位に分割して送信するパケット通信端末6を有する、コインランドリー11内に設置された複数の洗濯機および乾燥機3と、洗濯機および乾燥機3の利用状況等を管理するためのサーバ9を有する中央管理センター8と、ユーザ1の携帯電話2、洗濯機および乾燥機3のパケット通信端末6、および中央管理センター8のサーバ9が接続された通信網である公衆回線網7とを含む。
【0032】
記録媒体10は、本実施形態の自動決済型コインランドリーシステムにより本実施形態の自動決済方法を実行するためのプログラムが記録されており、このプログラムが記録媒体10からサーバ9に読み込まれ、サーバ9の動作を制御する。
【0033】
各洗濯機および乾燥機3は、24時間稼動可能で、公知の構造を有するものであり、それぞれ番号が付されている。
【0034】
電子ロック装置4は、洗濯機および乾燥機3の蓋を施解錠するためのものであり、この電子ロック装置4の施解錠は中央監視センター8のサーバ9からユーザ1の携帯電話2に送信された電子錠によって行われるものである。
【0035】
タイマ5は、洗濯機および乾燥機3の蓋の施錠時間、すなわち、洗濯機および乾燥機3が洗濯に要する時間を計測するためのものである。
【0036】
パケット通信端末6は、タイマ5で計測された洗濯に要する時間の、例えば5分前に、洗濯が終了する旨についての情報をパケット化して公衆回線網7を介してユーザ1の携帯電話2へ送信する。また、このパケット通信端末6は、タイマ5で計測された洗濯機および乾燥機3の蓋の施錠時間を、公衆回線網7を介して中央監視センター8のサーバ9に送信する。
【0037】
中央監視センター8のサーバ9は、コインランドリー11を運営する業者により操作されるものであってもよく、適宜の箇所に設けられたコインランドリー11の稼動データを所有しており、ユーザ1からの申し込みに応じて、コインランドリー11内の洗濯機および乾燥機3の稼働データをユーザ1の携帯電話2へ送信する。サーバ9は、この稼働データとして、サーバ9が検索した使用可能な洗濯機および乾燥機3に付された番号および使用可能な洗濯機および乾燥機3の電子錠である暗証番号、あるいは、使用可能な洗濯機および乾燥機3がない場合には、その旨および洗濯機および乾燥機3が使用可能になるまでの予測待機時間等を送信するものであってもよい。
【0038】
また、中央監視センター8のサーバ9は、パケット通信端末6から送信された洗濯機および乾燥機3の施錠時間を基づいて、ユーザ1による洗濯機および乾燥機3の利用料金を算出し、ユーザ1の携帯電話2に利用料金を送信するとともに、ユーザ1の口座から利用料金を引き落とす。
【0039】
次に、図2を用いて、本実施形態の自動決済型コインランドリーシステムによる、自動決済方法の処理手順を説明する。
【0040】
まず、ユーザ1は、携帯電話2によって、中央監視センター8のサーバ9にアクセスする(A1)。
【0041】
このアクセスに対して、サーバ9は、ユーザ1が登録しておいた、例えば、ユーザ1が最もよく利用するコインランドリー11で、現在使用可能な洗濯機および乾燥機3があるかどうかを検索し、空きの洗濯機および乾燥機3があるなら、その情報として洗濯機および乾燥機3に付された番号をユーザ1の携帯電話2に送信する(A2)。そして、さらに、使用可能な洗濯機および乾燥機3の電子錠をユーザ1の携帯電話2に送信する(A3)。
【0042】
なお、現在使用可能な洗濯機および乾燥機3がない場合には、図3に示すように、サーバ9は、現在使用可能な洗濯機および乾燥機3がない旨の情報をユーザ1の携帯電話2に送信する(A7)とともに、洗濯機および乾燥機3が使用可能になるまでの予測待機時間等を送信する(A8)。この予測待機時間は、例えば、別のユーザが、洗濯機および乾燥機3の電子錠を施錠することで洗濯を開始してから、電子錠を解錠するまでではなく、洗濯機および乾燥機3が停止するまでの時間に基づくもので、そして、最も早く空きになりそうな洗濯機および乾燥機3の終了時刻等であってもよい。また、現在使用可能な洗濯機および乾燥機3がない旨の情報を受け取ったユーザ1は、洗濯機および乾燥機3が使用可能となった時点でその旨の通知を要求する信号を中央監視センター8に送信するものであってもよい(A9)。利用可能な洗濯機および乾燥機3が見つかった場合には、上述した信号A2および信号A3を送信、すなわち、洗濯機および乾燥機3に付された番号、および使用可能な洗濯機および乾燥機3に対応する電子錠をユーザ1の携帯電話2に送信する。
【0043】
電子錠を受け取ったユーザ1は、洗濯機および乾燥機3に電子錠である暗証番号を入力する。暗証番号が入力されることで洗濯機および乾燥機3の蓋の電子ロック装置4は解錠され洗濯が開始可能な状態になる。そして、ユーザ1は、洗濯物を洗濯機および乾燥機3に投入し、洗濯機および乾燥機3の蓋を閉めて電子ロック装置4により施錠する。この施錠により入力された暗証番号、すなわち、電子錠が、パケット通信端末6から中央監視センター8のサーバ9へと送信される(A3a)。そして、これにより洗濯機および乾燥機3による洗濯が開始される。
【0044】
洗濯終了5分前になると、中央監視センター8のサーバ9からユーザ1の携帯電話2へと、洗濯終了5分前の情報が送信される(A4)。なお、5分というのは一例であり、これ以外の時間であってもよいのは言うまでもない。
【0045】
洗濯終了5分前の通知を受け取ったユーザ1は、コインランドリー11で洗濯終了まで待機し、洗濯が終了した時点でユーザ1は、利用申し込み後に受け取った電子錠である暗証番号を洗濯機および乾燥機3に対して入力することで洗濯機および乾燥機3の蓋の電子ロック装置4を解錠する。
【0046】
洗濯機および乾燥機3のタイマ5は、洗濯を開始するため洗濯機および乾燥機3の蓋を電子ロック装置4により施錠したA3aの時点から、洗濯が終了して電子ロック装置4を解錠したA3bの時点までの時間を、ユーザ1による洗濯機および乾燥機3の利用時間と見なして洗濯機および乾燥機3の利用料金を計算し、パケット通信端末6から中央監視センター8のサーバ9へと送信する(A5)。そして、洗濯機および乾燥機3の利用料金の情報を受信した中央監視センター8のサーバ9は、不図示のコインランドリー運営会社、ユーザ1が契約している電話会社、およびユーザ1が口座を開設している金融機関に洗濯機および乾燥機3の利用料金の情報を送信する。さらに、洗濯機および乾燥機3は、表示手段によりユーザ1に対して利用料金を表示して通知するものであってもよい。
【0047】
そして、洗濯機および乾燥機3の利用料金は、ユーザ1の口座から引き落とされるとともに、その旨が中央監視センター8のサーバ9からユーザ1の携帯電話2に送信され(A6)、電話会社から領収書をユーザ1に発送される。
【0048】
以上説明したように本実施形態の自動決済方法によれば、携帯電話2を利用することにより、利用料金の支払いを自動決済しているので、コインランドリー11の利用に際してキャッシュレス化を可能となる。これにより、ユーザ1が指定された硬貨に両替をする必要がなくなるとともに、コインランドリー11を運営する運営会社も、洗濯機の利用料金の盗難対策の必要もなくなる。
【0049】
また、ユーザ1は、中央監視センター8のサーバ9にアクセスすることでコインランドリー11の利用状況を把握できるため、洗濯機および乾燥機3が使用可能であることが確認できたときのみコインランドリー11へ出向けばよく、無駄足を踏むことがなくなる。さらに、洗濯終了時間に関する情報が携帯電話2に通知されるため、ユーザ1は、洗濯中、コインランドリー11に拘束されることがない。
【0050】
また、洗濯中の洗濯機および乾燥機3の蓋を電子ロック装置4で施錠するので、ユーザ1が洗濯機および乾燥機3を利用している間ユーザ1以外は、洗濯機および乾燥機3の蓋を開くことができず、よって、洗濯物の盗難等を防ぐことができる。
【0051】
さらに、利用料金は電子ロック装置4の施錠時間により算出されるため、ユーザ1が洗濯に要する時間以上に洗濯機および乾燥機3を占有している状態にした場合は追徴料金が徴収されることとなり、特定のユーザによる洗濯機および乾燥機3の占有状態を回避できる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザが洗濯手段の電子ロック手段を電子錠により施錠してから解錠するまでの時間をユーザによる洗濯手段の利用時間とした利用料金に関する情報が洗濯手段の通信端末からサーバに送信され、サーバは、この利用料金をユーザが開設している口座の金融機関およびコインランドリーの運営業者の各端末に送信するため、コインランドリーの運営業者は、ユーザの口座から利用料金を引き落とすことができ、コインランドリーにおいてのキャッシュレス化を図ることができる。また、施錠から解錠するまでの時間を利用料金としているため、洗濯終了後、解錠するまで料金は加算されることとなるので、洗濯が終了したにもかかわらず、ユーザが洗濯物を放置しておくことで洗濯手段が占有されるのを防止することができる。
【0053】
また、コインランドリーの運営業者は、利用料金をコインランドリーの設置場所まで回収する必要がなくなることで集金に要する時間と人件費を節約できるとともに、利用料金の盗難対策を講じる必要もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である、自動決済型コインランドリーのシステム構成図である。
【図2】図1に示した自動決済型コインランドリーのシステムによる、自動決済方法の処理手順を示す図である。
【図3】図1に示した自動決済型コインランドリーのシステムによる、使用可能な洗濯機がない旨の情報を通知する場合の処理手順を示す図である。
【図4】従来のコインランドリーの一般的な利用方法を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ユーザ
2 携帯電話
3 洗濯機および乾燥機
4 電子ロック装置
5 タイマ
6 パケット通信端末
7 公衆回線網
8 中央監視センター
9 サーバ
10 記録媒体
11 コインランドリー
Claims (15)
- ネットワークと接続する機能を有する通信端末、電子錠により施解錠される電子ロック手段、前記電子ロック手段の施錠から解錠までの時間を測定する時間測定手段、洗濯機および乾燥機を有する複数の洗濯手段を備えた、少なくとも1つのコインランドリーと、
前記コインランドリーを利用するユーザにより操作され、前記ネットワークと接続する機能を有する携帯端末と、
前記ネットワークと接続する機能を有し、前記通信端末から送信されてきた、前記時間測定手段の測定結果に基づく前記ユーザによる前記洗濯手段の利用料金を、前記ユーザが開設している口座の金融機関および前記コインランドリーの運営業者の各端末に送信するサーバとを有することを特徴とする自動決済型コインランドリーシステム。 - 前記サーバは、前記ユーザが前記携帯端末によりアクセスした時点で、前記ユーザの使用可能な前記洗濯手段の有無を検索して検索結果を前記携帯端末に送信するとともに、使用可能な前記洗濯手段がある場合には、前記電子錠を前記携帯端末に送信する請求項1に記載の自動決済型コインランドリーシステム。
- 前記サーバは、前記洗濯手段による洗濯が終了する所定の時間前に、洗濯の終了予告情報を前記携帯端末に送信する請求項1または2に記載の自動決済型コインランドリーシステム。
- 前記サーバは、前記口座からの前記利用料金の引き落としに関する情報を前記携帯端末に送信する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動決済型コインランドリーシステム。
- 前記サーバは、前記利用料金を前記ユーザが前記携帯端末の利用契約をしている業者の端末に送信する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動決済型コインランドリーシステム。
- ネットワークを介して接続された、電子錠により施解錠される電子ロック手段、前記電子ロック手段の施錠から解錠までの時間を測定する時間測定手段、洗濯機および乾燥機を有する複数の洗濯手段を備えた、少なくとも1つのコインランドリーと、前記コインランドリーを利用するユーザにより操作される携帯端末と、前記コインランドリーの運営を管理するためのサーバとを用いた自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法であって、
前記時間測定手段による測定結果を、前記洗濯手段に設けられた、前記ネットワークと接続する機能を有する通信端末により、前記サーバに送信する工程と、前記サーバが、前記通信端末から送信されてきた、前記時間測定手段の測定結果に基づく前記ユーザによる前記洗濯手段の利用料金を、前記ユーザが開設している口座の金融機関および前記コインランドリーの運営業者の各端末に送信する工程とを含むことを特徴とする自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法。 - 前記サーバが、前記ユーザが前記携帯端末によりアクセスした時点で、前記ユーザの使用可能な前記洗濯手段の有無を検索して検索結果を前記携帯端末に送信するとともに、使用可能な前記洗濯手段がある場合には、前記電子錠を前記携帯端末に送信する工程を含む請求項6に記載の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法。
- 前記サーバが、前記洗濯手段による洗濯が終了する所定の時間前に、洗濯の終了予告情報を前記携帯端末に送信する工程を含む請求項6または7に記載の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法。
- 前記サーバが、前記口座からの前記利用料金の引き落としに関する情報を前記携帯端末に送信する工程を含む請求項6ないし8のいずれか1項に記載の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法。
- 前記サーバが、前記利用料金を前記ユーザが前記携帯端末の利用契約をしている業者の端末に送信する工程を含む請求項6ないし9のいずれか1項に記載の自動決済型コインランドリーシステムの自動決済方法。
- ネットワークを介して接続された、電子錠により施解錠される電子ロック手段、前記電子ロック手段の施錠から解錠までの時間を測定する時間測定手段、洗濯機および乾燥機を有する複数の洗濯手段を備えた、少なくとも1つのコインランドリーと、前記コインランドリーを利用するユーザにより操作される携帯端末と、前記コインランドリーの運営を管理するためのサーバとを用いた自動決済型コインランドリーシステムの自動決済を行う処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記サーバが、前記洗濯手段に設けられた、前記ネットワークと接続する機能を有する通信端末から送信されてきた、前記時間測定手段の測定結果に基づく前記ユーザによる前記洗濯手段の利用料金を、前記ユーザが開設している口座の金融機関および前記コインランドリーの運営業者の各端末に送信する処理とを実行するためのプログラムを記録した記録媒体。 - 前記サーバが、前記ユーザが前記携帯端末によりアクセスした時点で、前記ユーザの使用可能な前記洗濯手段の有無を検索して検索結果を前記携帯端末に送信するとともに、使用可能な前記洗濯手段がある場合には、前記電子錠を前記携帯端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録した請求項11に記載の記録媒体。
- 前記サーバが、前記洗濯手段による洗濯が終了する所定の時間前に、洗濯の終了予告情報を前記携帯端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録した請求項11または12に記載の記録媒体。
- 前記サーバが、前記口座からの前記利用料金の引き落としに関する情報を前記携帯端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録した請求項11ないしのいずれか13に記載の記録媒体。
- 前記サーバが、前記利用料金を前記ユーザが前記携帯端末の利用契約をしている業者の端末に送信する処理を実行するためのプログラムを記録した請求項11ないしのいずれか14に記載の記録媒体。
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