JP3562375B2 - 車両走行制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を減速しなければならない料金所等のゲート通過の走行制御を好適に行い得る車両走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、先行車がいるときには先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い、先行車がいないときには設定車速での定速走行を行うようにした車間距離制御装置が実用化されている。このような装置を用いることにより、車両走行時のドライバーの負担が軽減される。
【0003】
この種の装置を用いて先行車の追従制御を行う場合、例えば自車又は先行車が車線変更して、自車の前方に先行車がいなくなったときには、自車は設定車速での定速走行に入り、順調な走行が続けられる。ところが、例えば高速道路において、先行車を追従制御中に自車がインターチェンジで退出したりサービスエリアなどに入ろうとした場合、減速が必要にも拘わらず先行車がいなくなるので自車は設定車速まで加速するように動作して、ドライバーはブレーキ操作を余儀なくされるということが生じうる。
【0004】
そこで、特開平10−67255号公報では、このようなブレーキ操作の煩わしさを解消し、操作性を向上するようにした装置を提案している。この装置は、ナビゲーション装置から得られた目的地までの誘導経路に関する情報に基づいて、減速しなければならないノードへ接近したかどうかを判定し、減速ノードへ接近したと判定された場合には、車間距離制御型の定速走行制御を終了するというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記装置のように、減速ノードに接近したことにより車間距離制御型の定速走行制御を終了すると、例えば、有料道路の料金所のような減速ノード付近において先行車に接近することがあり、ドライバーにとってはブレーキ操作を行わなければならず煩わしい。また、ETC等の自動料金収集装置のゲートでは、車両は停止することなく指定車速で通過できるが、上記装置ではドライバーがブレーキ操作を行って指定車速に合せる必要があり、さらに、このような減速ノードを通過したのちは、先に終了した車間距離制御型の定速走行制御を再度セットしなければならないという問題がある。これらは安全性の面から、またドライバーの負担増を避けるためにも取り除かなければならない課題である。
【0006】
従って本発明の目的は、車両を減速しなければならない料金所等のゲート通過の走行制御を円滑に行い得る車両走行制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明の車両走行制御装置は、先行車がいるときには先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い、先行車がいないときには設定車速での定速走行制御を行う車間距離制御手段と、ナビゲーション装置及び道路状況受信部の少なくとも一方の情報に基づいて車両の停止又は指定車速以下の要求される車両通過用のゲートに自車が接近したかどうかを検出するゲート接近検出手段と、前記ゲート接近検出手段により自車がゲートに接近したことが検出されたときに先行車がいないときには、減速制御を行う減速制御手段とを備え、前記車間距離制御手段は、前記ゲート接近検出手段により自車がゲートに接近したことが検出されたときに先行車がいるときには、前記追従制御を行うことを特徴としている。
【0008】
ここで、車両の停止又は指定車速以下を要求される車両通過用ゲートとは、例えば有料道路の料金所、検札所、あるいはETC等の自動料金収集装置のゲートをいうが、これらに限られない
お、前記減速制御手段による減速は少なくとも車両通過用のゲートに要求される指定車速以下まで行なわれることが好ましい(請求項)。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る車両走行制御装置の一実施例を示すブロック構成図である。図のように、コントローラ10は本装置における各種検出・制御を行うものであり、車間距離制御手段11、ゲート接近検出手段12、減速制御手段13を備える。コントローラ10は、レーダー1、操作スイッチ2、車速センサ3、ナビゲーション装置4、道路状況受信部6などから各種信号を入力し、これらを処理して各種制御信号をそれぞれエンジン7、自動変速機(A/T)8、表示装置9に出力する。
【0010】
車間距離制御手段11は、先行車がいるときには先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い、先行車がいないときには設定車速での定速走行制御を行うものであり、レーダー1から得た先行車有無及び先行車までの車間距離情報と車速センサ3から得た車速情報に基づいてエンジン7及びA/T8を制御する。ゲート接近検出手段12は、ナビゲーション装置4及び道路状況受信部6の少なくとも一方の情報に基づいて車両の停止又は指定車速以下の要求される車両通過用のゲートに自車が接近したかどうかを検出する。例えば、有料道路の料金所ゲートへの接近はナビゲーション装置4からの情報に基づいて、またETCゲートへの接近は道路状況受信部6からの情報に基づいて、それぞれ検出される。減速制御手段13は、ゲート接近検出手段12により自車がゲートに接近したことが検出されたときに、エンジン7及びA/T8を制御して、自車を指定車速以下に減速制御する。
【0011】
図2(a)、(b)は、本実施例における動作の一例を示すフロー図である。ここでは、ETCゲートを通過する場合の例について説明する。本実施例では、同図(a)に示すように、通常は車間距離制御を行っており(ステップ21)、先行車がいるときには先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い、先行車がいないときには設定車速での定速走行制御を行う。このような状況において、ゲート接近検出手段12は、道路状況受信部6からの情報に基づいて自車がETCゲートに接近したかどうかを判断する(ステップ22)。接近したかどうかは、例えばETCから発信される信号を道路状況受信部6にて検出し、この信号より自車のETCゲートまでの距離が算出され、この算出距離が所定値以内かどうかで判断される。その結果、自車がETCゲートに接近したことが検出されないときには、ステップ21の車間距離制御に戻る。
【0012】
一方、自車がETCゲートに接近したことが検出されたときには、例えば表示装置9に「ETC接近」などと表示して、或いはその旨を音声で流してドライバーに情報提供を行い(ステップ23)、エンジン7及びA/T8を制御して減速制御に移行する(ステップ24)。そして先行車の有無を判断する(ステップ25)。これは、先行車の減速率が自車よりも大きい場合には、自車が先行車に接近しすぎる場合がありうるからである。この場合、先行車有りと判断されたときは、車間距離制御を行って先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い(ステップ26)、ステップ25に戻ってこれを繰り返す。
【0013】
また、ステップ25において先行車無しと判断されたときには、図2(b)に示すように、自車速が指定車速以下であるかどうかを判断する(ステップ27)。その結果、指定車速以下でないと判断されたときは、ステップ24の減速制御に戻る。更なる減速が必要だからである。これに対して、指定車速以下であると判断されたときには、今度は、自車がETCゲートを通過したかどうかを判断する(ステップ28)。そして、まだETCゲートを通過していないと判断されたときは、指定車速以下となった車速の維持制御を行い(ステップ29)、ステップ28に戻る。一方、自車がETCゲートを通過したと判断されたときには、自動的にステップ21の通常の車間距離制御に戻り、先行車がいるときには先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い、先行車がいないときには設定車速での定速走行制御を行うようにする。
【0014】
このように本発明では、有料道路の料金所やETC等の自動料金収集装置のゲートに接近したときには、自動的に自車を減速する。特に、ETCゲートに接近した場合には、自動的に、自車をゲートの指定車速以下に制御してゲートに到達させ、ゲートを通過したのちは通常の車間距離制御に戻るようにしている。これにより、ドライバーはブレーキ操作を行うことなく指定車速でゲートを通過でき、また、ゲート通過後は、従来のように解除された定速走行制御を再セットする必要がなくなるので、利便性が向上する。
さらに、自車減速時に先行車が出現したときには車間距離制御を行うように構成されているので、車両走行上の安全性が確保されるとともに、ドライバーはブレーキ操作の煩わしさから開放されるという利点がある。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、車両を減速しなければならない料金所等のゲート通過の走行制御を円滑に行い得る車両走行制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両走行制御装置の一実施例を示すブロック構成図である。
【図2】(a)、(b)は本実施例における動作の一例を示すフロー図である。
【符号の説明】
1 レーダー
2 操作スイッチ
3 車速センサ
4 ナビゲーション装置
6 道路状況受信部
7 エンジン
8 自動変速機(A/T)
9 表示装置
10 コントローラ
11 車間距離制御手段
12 ゲート接近検出手段
13 減速制御手段

Claims (2)

  1. 先行車がいるときには先行車の走行速度に応じた車間距離となるように追従制御を行い、先行車がいないときには設定車速での定速走行制御を行う車間距離制御手段と、
    ナビゲーション装置及び道路状況受信部の少なくとも一方の情報に基づいて車両の停止又は指定車速以下の要求される車両通過用のゲートに自車が接近したかどうかを検出するゲート接近検出手段と、
    前記ゲート接近検出手段により自車がゲートに接近したことが検出されたときに先行車がいないときには、減速制御を行う減速制御手段とを備え、
    前記車間距離制御手段は、前記ゲート接近検出手段により自車がゲートに接近したことが検出されたときに先行車がいるときには、前記追従制御を行う
    ことを特徴とする車両走行制御装置。
  2. 前記減速制御手段による減速は少なくとも車両通過用のゲートに要求される指定車速以下まで行なわれる
    ことを特徴とする請求項1記載の車両走行制御装置。
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