JP3561027B2 - マウントラバー - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えばエンジンとその吸気管との接続部間、または、エンジンまたは過給機とこの両者を接続するパイプとの接続部間等の内部を流体が流れる一対の接続対象間を防振可能に連結し、かつ、内部に上記流体を流す通路部が形成されているマウントラバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自然吸気の場合には単なるゴム弾性体のみからなるマウントラバーが用いられているが、過給機を通して過給する場合には比較的高い内圧及び熱が作用する他、油分と接触する場合があるため、図5に示すように、一対の取付部材a,aと、NBRもしくは水素添加NBRよりなる筒状のゴム弾性体bとを一体に加硫成形したマウントラバーが用いられている。そして、このようなマウントラバーにおいて、従来より、シール性を確保するために上記ゴム弾性体bの接続対象cと相対向する側の面にシールリップd,dを一体形成したものが知られている(例えば、実開平5−57482号公報参照)。この公報では、シールリップの形成位置よりも流体通路側位置のゴム弾性体に嵌合溝を設け、この嵌合溝内にゴム弾性体とは異なる材質のEPDMもしくはシリコンゴムによるゴムリングを装着して上記シールリップを支圧することにより、熱影響及び経時変化によりシールリップにへたりが生じた場合であっても、上記ゴムリングにより弾性が保持されて密封性が保持されることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のマウントラバーにおいては、一対の接続対象を連結支持するためのマウント部分と、シールのためのシールリップとが同じ材料を用いてゴム弾性体として一体に成形されているため、一対の接続対象間に取付けた状態のままにしておく場合はともかくとして、メンテナンス等のためにマウントラバーを上記両接続対象間から取り外した場合には、上記シールリップ及びゴム弾性体自体がへたっているため、一度取り外した後のマウントラバーを用いて再組付けを行うとシール性が損なわれることになる。このため、一度取り外した場合には新たなマウントラバーを組み付ける必要があり、使用者に新たなコストの負担を強いている。
【0004】
また、上記従来のマウントラバーでは、ゴム弾性体の材料特性上、あまり大きな弾性変形を期待し得ず両接続対象間の組付け寸法誤差の吸収、相対変位吸収及び振動吸収等のための弾性変形機能が十分ではない上に、主として耐油性を満足させかつ放射音の低減化を図るためにゴム弾性体を比較的厚肉にする必要があるため、上記弾性変形機能をさらに損なう傾向にあるものであった。しかも、上記ゴム弾性体を厚肉にしても、その材料特性上、耐熱性に限界(165℃程度)を有していた。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、弾性変形機能及びシール性を確保しつつ取り外し後のマウントラバーを用いた再組付けを可能とすることにある。加えて、十分な弾性変形機能と、放射音低減化及び高耐熱性等とを同時に満足させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、中央部にそれぞれ孔部を有し互いに離して相対向するよう配置されたドーナッツ板状の一対の取付部材と、これら一対の取付部材を互いに連結して内部に上記一対の孔部と連通する通路部を形成する筒状の主弾性体とを備え、一対の接続対象間に介装されて両接続対象の通路を互いに連通した状態に接続するマウントラバーを前提とする。このものにおいて、上記主弾性体を、上記一対の取付部材を互いに連結するよう両取付部材に対し両端がそれぞれ接着されて両取付部材間を互いに弾性支持する筒状のマウントラバー本体と、このマウントラバー本体とは別体に形成され、そのマウントラバー本体の内方側に非接着状態で着脱可能に配設されて内周面によって上記通路部が構成される筒状のシールラバーとを有するものとする。そして、上記シールラバーの両端開口縁を外周方向に拡開させ、上記各開口縁が、上記各取付部材と、この各取付部材相対向する接続対象との間に挟み込まれている構成とするものである。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、主弾性体として以下の空気室を備えたものとする。すなわち、マウントラバー本体を両取付部材の孔部間を外部と仕切るよう筒状に形成するとともに、シールラバーを上記マウントラバー本体に対し互いに離して、両者間に環状の空気室を密閉状態に区画形成するものとする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、マウントラバー本体の内周面に、通路部の延長方向中間位置に径方向内方に突出する凸部を形成するものである。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、各取付部材に対し、対応する接続対象と相対向する側の面に、孔部の孔縁から外周側に環状の凹段部を形成する。そして、シールラバーを、その両端の各開口縁が上記凹段部に内嵌された状態で各取付部材と各接続対象との間に挟み込むようにするものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1または請求項4記載の発明において、シールラバーの両端開口縁の少なくとも各接続対象と相対向する側の面に、その各接続対象の側に突出するシールリップを一体に形成するものである。
【0011】
また、請求項6記載の発明は、請求項1記載の発明において、マウントラバー本体を、通路部延長方向に対し蛇腹状に形成するものである。
【0012】
さらに、請求項7記載の発明は、請求項1記載の発明において、シールラバーを、高耐熱性ゴム材料により形成するものである。
【0013】
【作用】
上記の構成により、請求項1記載の発明では、主弾性体がマウントラバー本体と、これとは別体のシールラバーとから構成されているため、それぞれ個別の材料で形成することが可能になり、シール性の確保が上記シールラバーにより、弾性変形機能がマウントラバー本体によりそれぞれ図られ、これにより、マウントラバー本体の耐久性の向上をも図ることができる。その上、一対の接続対象間に装着後に取り外した場合にも、上記シールラバーのみ交換するだけで一対の取付部材及びマウントラバー本体は取り外したものを再使用することが可能になる。このため、全てが一体とされて全体の交換を要する従来のものと比べ、再組付けに要するコストが低減される。
【0014】
請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の発明による作用に加えて、マウントラバー本体とシールラバーとが径方向に互いに離され両者間に密閉された環状の空気室が形成されて、この空気室を含んで主弾性体が構成されることになるため、シールラバーの内周面により構成される通路内の流体通過に伴う放射音の伝達が上記空気室により抑制遮断され、外部への放射音拡散の低減化,防止が図られる上、マウントラバー本体への熱影響が抑制されてその耐熱性の向上及び耐久性の向上が図られる。
【0015】
請求項3記載の発明では、上記請求項2記載の発明による作用に加えて、マウントラバー本体の内周面の通路延長方向中間位置に内方に突出する凸部が形成されているため、通路部を通過する流体の内圧に応じてシールラバーの内周面が膨脹するに伴いそのシールラバーが上記凸部により支圧される。これにより、空気室が凸部により延長方向両側に区画され、空気室の遍在防止が図られて放射音低減の作用発揮がより確実になる。その上、通路部が比較的長くなるような場合であっても、上記凸部によりシールラバーが背後から支圧されることにより、上記通路部の形状を良好に保持することができる。
【0016】
請求項4記載の発明では、上記請求項1記載の発明による作用に加えて、マウントラバー本体の内部に位置付けられたシールラバーの両端開口縁がそれぞれ取付部材外面の凹段部に内嵌された状態で各接続対象との間に挟み込まれているため、各開口縁が上記凹段部の深さに対応する分だけ押圧される。このため、上記シールラバーの各開口縁を確実に所定の圧縮状態で挟み込むことができ、これにより、シール性の向上、耐久性の向上が図られる。
【0017】
請求項5記載の発明では、上記請求項1または請求項4記載の発明による作用に加えて、シールラバーの各開口縁の少なくとも接続対象と相対向する側の面にシールリップが形成されているため、シールラバーと接続対象との接合面におけるシール性の向上がより一層図られる。また、上記各開口縁の取付部材と相対向する側の面にもシールリップを設けた場合には、さらにシール性の確実化が図られる。
【0018】
また、請求項6記載の発明では、上記請求項1記載の発明による作用に加えて、マウントラバー本体が蛇腹状に形成されているため、マウントラバー全体の弾性変形機能がより大きくなる。
【0019】
さらに、請求項7記載の発明では、上記請求項1記載の発明による作用に加えて、シールラバーが高耐熱性ゴム材料により形成されているため、より高い耐熱性の向上が図られる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
<第1実施例>
図1〜図3は、本発明の第1実施例に係るマウントラバーを示し、1,1は一対の取付部材、2はこの一対の取付部材1,1を互いに連結する筒状のマウントラバー本体、3はこのマウントラバー本体2の内方側位置に位置付けられて筒壁部31の内周面によって流体通路部4を形成する筒状シールラバー、5はこのシールラバー3と上記マウントラバー本体2との間に密閉状態に区画形成される空気室である。これらマウントラバー本体2と、シールラバー3と、空気室5とによって、一対の取付部材1,1間を流体通路部4により連通した状態で連結支持して防振機能等を発揮する主弾性体6が構成されている。なお、図1の7及び図2の7,7は例えば吸気管の接続部等の接続対象であり、以下、説明の都合上、上記両接続対象7,7の流体通路71の通路軸X(図面の上下方向の軸)を用いて説明する。
【0021】
上記両取付部材1,1は、それぞれ上記通路軸Xに沿って貫通する孔部11を有するドーナッツ板状に構成されたものであり、通路軸X方向に所定の間隔を隔てて配置されている。この一対の取付部材1,1と上記マウントラバー本体2とは、上記一対の取付部材1,1をインサート材とした一体加硫成形により上記マウントラバー本体2が形成され、これにより、このマウントラバー本体2と両取付部材1,1とが加硫接着により一体に連結されている。また、上記各取付部材1,1の対応する接続対象7と相対向する面には、それぞれ孔部11の外周囲に孔部11から連続して広がる凹段部12が形成されており、この凹段部12の通路軸X方向の深さはシールラバー3の後述の開口縁32の肉厚との関係で所定のものに設定されている。そして、上記各取付部材1は周方向に所定間隔隔てた各位置を通路軸X方向に貫通する複数(図例では3本)の各ボルト13を介して対応する接続対象7に締結されるようになっている。
【0022】
上記マウントラバー本体2は、通路軸X方向の両端側部位である各取付部材1との接着部分側が径方向に分厚くされ、上記通路軸X方向中央側部位が径方向に薄肉にされ、かつ、その中央側部位が径方向内方に突出して環状の凸部21が形成されている。このように両端側部位で拡径され、中央側部位で縮径され全体として略蛇腹状に構成されて、両取付部材1,1間の通路路軸X方向に対する相対変位及びその方向に直交する径方向に対する相対変位に共に追随して弾性変形し易いようになっている。このマウントラバー本体2は、IIR(ブチルゴム),EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)やNBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム)等により形成され、中でも、撓み易くかつ耐久性のあるEPDMもしくはIIRを用いるのが好ましく、とりわけ、上記各取付部材1を構成する金属材料との接着性に優れるIIRを用いるのが好ましい。
【0023】
上記シールラバー3は、通路軸X方向に延びる上記の筒壁部31と、この筒壁部31の通路軸X方向両端からそれぞれ径方向に拡開されたフランジ状の開口縁32,32とが一体に形成されたものであり、上記各開口縁32の径方向所定位置の通路軸X方向両面にはそれぞれ通路軸X方向に突出するシールリップ33,33が周方向全周にわたり形成されている。上記の各開口縁32の肉厚は各取付部材1の凹段部12の深さよりわずかに大きくなるように設定されており、これにより、開口縁32が凹段部12の深さと同じ肉厚になるまで圧縮された場合に上記開口縁32が所定の圧縮復元力を発揮して、各取付部材1と接続対象7との両接合面に密に圧着してシールが行われるようになっている。そして、このシールラバー3は、上記のマウントラバー本体2の内周面側に内嵌されて両開口縁32,32がそれぞれ対応する取付部材1の凹段部12に嵌合した状態とされている(図1参照)。このようなシールラバー3は、耐油性に優れるFKM(フッ素ゴム),水素を添加したNBRやCO(エピクロロヒドリンゴム)等により上記マウントラバー本体2とは別体に形成され、中でも、高耐熱性(200℃程度)を有する点でFKMを用いるのが好ましい。
【0024】
なお、上記の流体通路部4は、接続対象7の流体通路71と同じ断面形状(図例では長円形)を有するように形成され、その流体通路71の断面形状に対応してマウントラバー本体2及びシールラバー3の形状が定められる。また、一対の取付部材1,1の形状は、上記の断面形状を考慮しつつ、接続対象7との関係で平面視で円形、四角形等の所望の形状を採用すればよい。
【0025】
上記構成のマウントラバーを一対の接続対象7,7間に取付けるには、各取付部材1を対応する側の接続対象7に押し当てて各ボルト13をナットにより締結すればよい(図2参照)。この締結により、シールラバー3の各開口縁32が圧縮される上、その各開口縁32の両シールリップ33,33が圧縮されて上記接続対象7と凹段部12との各接合面に密に圧着される。これにより、流体通路部4と両側の流体通路71,71とが確実にシールされた状態で連通する一方、マウントラバー本体2とシールラバー3との間の環状空間が確実に密封されて空気室5が形成される。
【0026】
このようなマウントラバーの場合、一対の取付部材1,1を介して一対の接続対象7,7を互いに接続する主弾性体6が、上記両取付部材1,1を互いに連結して支持するマウントラバー本体2と、これとは別体に形成されかつ間に空気室5を介して配置されたシールラバー3とにより構成されているため、マウントラバー本体2を弾性変形機能を重視した材料により、シールラバー3をシール性,耐熱性及び耐油性を重視した材料によりそれぞれ形成することが可能になり、上記マウントラバー本体2とシールラバー3とにそれぞれ個別の特性を付与することができる。これにより、従来の主として耐油性を重視した1種類のゴム材料により主弾性体を構成する場合と比べ、シール性,耐熱性及び耐油性を維持,向上させつつ、弾性変形機能を大幅に増大させることができる。このため、各接続対象7,7,の通路軸Xが偏心状態となるような一対の接続対象7,7の取付け位置誤差や、マウントラバー側の各部材の組付け寸法誤差等が生じている場合の吸収機能、及び、両接続対象7,7間の相対変位の吸収機能や振動伝達の遮断機能等を大幅に増大させることができる。
【0027】
一方、流体通路部4が背後を空気室5内の封入空気により支圧されたシールラバー3によって区画されて、上記シールラバー3とマウントラバー本体2との間が上記封入空気層によって遮断されているため、流体通路部4内を通過する流体に起因する放射音の外部への伝達が上記空気室5内の封入空気によって減衰,遮断される。これにより、放射音の外部への拡散をも十分に低減化させることができる。また、上記空気室5内の封入空気によって熱伝達も抑制,遮断されるため、流体通路部4を流れる流体からのマウントラバー本体2への熱伝達度合いを大幅に低減させることができ、マウントラバー本体2を弾性変形機能のために薄肉化してもその耐熱性の保持を図りつつ耐久性の向上を図ることができる。しかも、シールラバー3をFKMにより形成することにより、従来と比べ極めて高い耐熱性を発揮させることができる。加えて、上記シールラバー3がその流体通路部4の通路軸X方向中央位置でマウントラバー本体2の凸部21により背後から支持されるため、上記流体通路部4が通路軸X方向に比較的長いものであっても、すなわち、一対の接続対象7,7の間隔が比較的大きいものに本マウントラバーを適用する場合であっても、内圧作用下における上記流体通路部4の形状を良好に保持することができる上、空気室の遍在防止が図られて確実な放射音低減化を図ることができる。
【0028】
さらに、何等かのメンテナンスのために一旦取付けたマウントラバーを取り外しても、上記のごとくマウントラバー本体2の熱影響によるへたりがシールラバー3及び空気室5により大幅に抑制されるため、シールラバー3をのみ新たなものと交換するだけで一対の取付部材1,1及びマウントラバー本体2はそれまで取付けていたものを用いて再組付けを行うことができる。これにより、全て新たなものに交換する必要のあった従来のものと比べ、メンテンナンス時の再組付けに要するコストの低減化を図ることができる。
<第2実施例>
図4は、本発明の第2実施例に係るマウントラバーを示し、8は一対の取付部材1′,1′を互いに連結する筒状のマウントラバー本体、9はこのマウントラバー本体2とシールラバー3′との間に密閉状態に区画形成される環状の空気室である。これらマウントラバー本体8と、シールラバー3′と、空気室9とによって、一対の取付部材1′,1′間を流体通路部4により連通した状態で連結支持して防振機能等を発揮する主弾性体6が構成されている。
【0029】
上記マウントラバー本体8は、内周側が通路軸X方向に一直線状の内周面81とされる一方、外周側が径方向内方に向かい滑らかに湾曲する凹カーブとなる外周面82とされている。すなわち、通路軸X方向の両端側部位である各取付部材1′との接着部分側が径方向に分厚くされ、上記通路軸X方向中央側部位が径方向に薄肉にされ全体として略蛇腹状に構成されて、上記マウントラバー本体8は、第1実施例の場合と同様に、両取付部材1′,1′間の通路路軸X方向に対する相対変位及びその方向に直交する径方向に対する相対変位に共に追随して弾性変形し易いようになっている。このマウントラバー本体8の形成材料については、第1実施例のマウントラバー本体2と同様であるため、その説明を省略する。
【0030】
また、上記空気室9は、マウントラバー本体8の上記の内周面81とシールラバー3′の筒壁部31とにより区画されて通路軸X方向にほぼ同じ断面形状の環状の空間により形成されており、上記シールラバー3′の両開口縁32,32が一対の接続対象7(図4には一方のもののみ示す)に対し圧着されることにより内部に空気が封入された状態で密閉されるようになっている。
【0031】
なお、上記各取付部材1′を接続対象7に取付けるためのボルト13′,13′,…にはその軸部の付け根にセレーション加工が施されており、これにより、上記各ボルト13′は各取付部材1′に対し非回転状態で位置固定され、各接続対象7への取付け作業の容易化が図られている。
【0032】
このような構成の第2実施例においても、第1実施例と同様の作用,効果を得ることができる。
<他の態様>
なお、本発明は上記第1及び第2実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含するものである。すなわち、上記第1及び第2実施例では、シールラバー3,3′の各開口縁32に対し、好ましい態様として接続対象7の側の面のシールリップ33を流体通路部4のシールのために、凹段部12の側の面のシールリップ33を空気室5,9の密閉のためにそれぞれ設けているが、これに限らず、上記各開口縁32の圧縮復元力により上記のシール及び密閉を行うようにしてもよいし、または、少なくとも上記接続対象7の側の面にのみシールリップ33を設けて流体通路部4内の流体の漏出防止の高度化を図るようにしてもよい。
【0033】
また、上記第1及び第2実施例では、マウントラバー本体2,8を湾曲が1つとなるような蛇腹形状にしているが、これに限らず、上記湾曲が2以上になる蛇腹形状に上記マウントラバー本体を形成してもよい。この場合、第1実施例における凸部21を通路軸X方向に2つ以上形成するように構成することにより、シールラバー3の筒壁部31の背後からの支圧をより確実に行うことができる。
【0034】
さらに、上記第1実施例では上記凸部21の先端をシールラバー3の外周面から離して形成しているが、これに限らず、当初から上記凸部の先端がシールラバーの外周面に当接して支持した状態になるように形成してもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明におけるマウントラバーによれば、主弾性体をマウントラバー本体と、これとは別体に形成して通路部を構成するシールラバーとから構成しているため、それぞれ個別の材料で形成することが可能になり、シール性の確保を上記シールラバーにより、弾性変形機能の確保をマウントラバー本体によりそれぞれ図ることができる上、一対の取付部材を互いに連結するマウントラバー本体の耐久性の向上をも図ることができる。その上、一対の接続対象間に装着した後に取り外した場合にも、上記シールラバーをのみ交換するだけで一対の取付部材及びマウントラバー本体は取り外したものを再使用することができ、全てが一体とされて全体の交換を要する従来のものと比べ、再組付けに要するコストの低減化を図ることができる。従って、十分な弾性変形機能及びシール性を確保しつつ取り外し後のマウントラバーを用いた再組付けを可能とすることができる。
【0036】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果に加えて、マウントラバー本体とシールラバーとを径方向に互いに離して両者間に密閉された環状の空気室を形成して、この空気室を含んだものを主弾性体としているため、シールラバーの内周面により構成される通路部内の流体通過に伴う放射音の伝達を上記空気室により抑制遮断することができ、外部への放射音拡散の低減化,防止を図ることができる上、マウントラバー本体への熱影響を抑制,遮断してその耐熱性の向上及び耐久性の向上を図ることができる。従って、十分な弾性変形機能,シール性及び取り外し後の再使用の実現に加えて、放射音低減化及び高耐熱性とを同時に満足させることができる。
【0037】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明による効果に加えて、マウントラバー本体の内周面の流体通路延長方向中間位置に内方に突出する凸部を形成しているため、流体通路を通過する流体の内圧に応じてシールラバーの内周面が膨脹してもそのシールラバーが上記凸部により支圧され、空気室の遍在防止により放射音低減の作用発揮をより確実にすることができる上、一対の接続対象の間隔が比較的大きいものに適用する場合においても、シールラバーにより形成される通路部の形状を良好に保持することができる。
【0038】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果に加えて、マウントラバー本体の内部に位置付けられたシールラバーの両端開口縁をそれぞれ取付部材外面の凹段部に内嵌した状態で各接続対象との間に挟み込むようにしているため、各開口縁が上記凹段部の深さに対応する分だけ押圧されて、上記シールラバーの各開口縁を確実に所定の圧縮状態で挟み込むことができ、これにより、シール性の向上、耐久性の向上を図ることができる。
【0039】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項1または請求項4記載の発明による効果に加えて、シールラバーの各開口縁の少なくとも接続対象と相対向する側の面にシールリップを形成しているため、シールラバーと接続対象との接合面におけるシール性の向上をより一層図ることができる。また、上記各開口縁の取付部材と相対向する側の面にもシールリップを設けた場合には、さらにシール性の確実化及び空気室の密封状態維持の確実化を図ることができる。
【0040】
また、請求項6記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果に加えて、マウントラバー本体を蛇腹状に形成しているため、マウントラバー全体の弾性変形機能をより増大させることができる。
【0041】
さらに、請求項7記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明による効果に加えて、シールラバーが高耐熱性ゴム材料により形成されているため、より高い耐熱性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】図1のものを一対の接続対象間に取付けた状態を示す図1対応図である。
【図3】図1のものを分解した状態の斜視図である。
【図4】第2実施例を示す断面図である。
【図5】従来のマウントラバーを示す図1相当図である。
【符号の説明】
1,1′ 取付部材
2,8 マウントラバー本体
3,3′ シールラバー
4 流体通路部(通路部)
5,9 空気室
6 主弾性体
7 接続対象
71 流体通路(接続対象の通路)

Claims (7)

  1. 中央部にそれぞれ孔部を有し互いに離して相対向するよう配置されたドーナッツ板状の一対の取付部材と、これら一対の取付部材を互いに連結して内部に上記一対の孔部と連通する通路部を形成する筒状の主弾性体とを備え、一対の接続対象間に介装されて両接続対象の通路を互いに連通した状態に接続するマウントラバーにおいて、
    上記主弾性体は、
    上記一対の取付部材を互いに連結するよう両取付部材に対し両端がそれぞれ接着されて両取付部材間を互いに弾性支持する筒状のマウントラバー本体と、
    このマウントラバー本体とは別体に形成され、そのマウントラバー本体の内方側に非接着状態で着脱可能に配設されて内周面によって上記通路部が構成される筒状のシールラバーとを有し、
    上記シールラバーは、両端開口縁が外周方向に拡開され、
    上記各開口縁は、上記各取付部材と、この各取付部材相対向する接続対象との間に挟み込まれている
    ことを特徴とするマウントラバー。
  2. 請求項1において、
    主弾性体は、
    マウントラバー本体が両取付部材の孔部間を外部と仕切るよう筒状に形成されるとともに、シールラバーが上記マウントラバー本体に対し互いに離されて、両者間に密閉状態に区画形成された環状の空気室を備えている
    ことを特徴とするマウントラバー。
  3. 請求項2において、
    マウントラバー本体の内周面には、通路部の延長方向中間位置に径方向内方に突出する凸部が形成されている
    ことを特徴とするマウントラバー。
  4. 請求項1において、
    各取付部材には、対応する接続対象と相対向する側の面に孔部の孔縁から外周側に環状の凹段部が形成され、
    シールラバーは、その両端の各開口縁が上記凹段部に内嵌された状態で各取付部材と各接続対象との間に挟み込まれている
    ことを特徴とするマウントラバー。
  5. 請求項1または請求項4において、
    シールラバーの両端開口縁には、少なくとも各接続対象と相対向する側の面にその各接続対象の側に突出するシールリップが一体に形成されている
    ことを特徴とするマウントラバー。
  6. 請求項1において、
    マウントラバー本体は、通路部延長方向に対し蛇腹状に形成されている
    ことを特徴とするマウントラバー。
  7. 請求項1において、
    シールラバーが、高耐熱性ゴム材料により形成されている
    ことを特徴とするマウントラバー。
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