JP3559504B2 - 陸屋根等へのチャンネル材の取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、コンクリート製の陸屋根の上面に施工した防水材層が、経年劣化した時に、新しい防水材層に取替える代わりに、その上面に、波板等の耐久性にすぐれた屋根葺材を葺き重ねる工法を採用した場合の、屋根葺材の取付ベースとなるチャンネル材を、陸屋根上等に固定させる為の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
防水材層が老化した陸屋根を補修するのに、従来は、傷んだ防水シート等の防水材層を剥がしたうえ、新しい防水シートに張替える方法が、一般的に採られて来た。その場合に、古い防水シートを剥がす手間を省いて、その上に新しい防水シートを貼り重ねる方法も採られて来た。
ところが、従来の防水施工層の耐久性は、建物の寿命に比べればかなり短いので、その補修作業は、かなり頻繁に繰返す必要があった。
又、新しい防水シートを、古い防水シートの上に重ねて設けた場合に、両者がなじみ難い問題もあった。
【0003】
一方、工場や倉庫等の古いスレート葺き屋根等が傷んだ場合には、この古い屋根材を剥がす手間を省いて、その上に、金属波板等の新しい屋根葺材を葺き重ねる工法がしばしば採用されて来た。
【0004】
そこで、コンクリート製陸屋根に就いても、老化した防水材層はそのままにし置き、その上に、耐久性の優れた屋根葺材を、上記の工場等の場合と同様に葺き重ねれば、陸屋根の補修回数を大幅に減らすことが可能になる。
或いは、新築建物の場合は、陸屋根の雨仕舞工法として、従来の防水施工に代えて、上記の屋根葺材を葺き重ねる工法を流用することも考えられる。
【0005】
ところが、コンクリート製の陸屋根は、スレート等の屋根葺材とは較べものにならない程厚みがあるので、屋根葺材を固定させる方法に、はたと困惑することになる。
もっとも、コンクリート釘や、既設のコンクリート構造物に埋設する為の特殊なスタッドボルトを使う方法も考えられる。
然し、台風の襲来等を考えれば、既存のコンクリート釘やスタッドボルトでは、その耐引抜強度が極め不足する。
【0006】
そこで、本願発明者は、屋根葺材の取付用のスタッドボルトを、既設のコンクリート製の陸屋根等に強固・確実に植設する等の目的に好適した、スタッドボルトの能率的な植設工法を創案し、先に、「特願平9−348026」として特許出願している。
【0007】
以下に、この先願発明の概略内容を、図6によって説明する。
先ず、厚い陸屋根Cにボルト孔cを穿つ。そして、ゴム袋12をその下端に括り付けたパイプ11を、ボルト孔cに挿し込み、陸屋根Cの裏側に突出させたゴム袋12の中に、反応硬化性の合成樹脂原液13を注入したうえ、スタッドボルトEを落とし込む。
すると、樹脂の硬化に伴って、スタッドボルトEの下端に抜止用の樹脂製ボルト頭14が形成される。15は、パイプ11の上端に螺着した、落下止め用のナットである。
【0008】
この様にすれば、陸屋根Cの下側の天井裏からは、スタッドボルトEを挿し込めない状況にあっても、陸屋根Cの上側から、迅速・強固にスタッドボルトEを植設することが出来る。
【0009】
然る後、屋根葺材(図示略)の取付用ベースとなるチャンネル材Bを、スタッドボルトEに挿通させた略L形の押さえ金具16とナット17によって、陸屋根Cの上面の所定位置に固定させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記の先発明工法によると、図6に示した様に、屋根葺材の取付ベースとなるチャンネル材Bの頂面に、ボルトE、ナット17、及び押さえ金具16が突出した状態になる。
その為、本発明の実施例図としての図4から理解される様に、これ等の突出物が、チャンネル材Bの上面に、屋根葺材の取付金具(タイトフレーム)Fを取付ける作業を妨げることになる。
【0011】
又、陸屋根の上面は、屋根面全体としては平坦であるが、局部的に見れば、或る程度凹凸がある。それに対して、チャンネル材Bを簡単に水平に取付られる様にする為の対策が、上記の先願発明では不十分である。
更に、屋根葺工事の途中で雨が降れば、場所が既設建物の屋根であるだけに、ボルト孔からの漏水対策も大きな問題になる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、例えば、コンクリート製の陸屋根の上面の防水材層が経年劣化した時に、波板等の屋根葺材を、チャンネル材を介して陸屋根の上に葺き重ねる工法を採用した場合に、これ等の問題に容易に対処出来て、屋根葺作業を極力迅速・確実に行える様にする為の、チャンネル材の取付構造を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する為の、本発明による陸屋根等へのチャンネル材の取付構造は、防水材層が経年劣化した陸屋根の上に、波板等の屋根葺材を、チャンネル材を介して取付ける等の工法の為の、チャンネル材の取付け構造であって、既設のコンクリート製の陸屋根や壁体等の基盤Cに植設したスタッドボルトEと、スタッドボルトEによって基盤Cに取付けられ、チャンネル材Bを嵌合状態で受支持する受金具Aとを備えており、受金具Aは、金属帯板を上向きコ字形に折曲した如き形状を成して、その底面1aにスタッドボルトEを通すボルト孔3を設けた受溝部1と、底面1aの下側に一体に連結した角筒状の脚部2とを備えており、その開口部bを下向きにして受溝部1内に嵌め込ませたチャンネル材Bを、溶接により受溝部1に固定させたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施例に就いて、図1〜図5を参照しながら説明する。
本発明と、その先願発明である、既述の「特願平9−348026」との主たる相異点は、図6に示した従来の押さえ金具16に替えて、図1〜図3に示した受金具Aを用いたところにある。
【0015】
図4に、この受金具Aを用いて、防水材層が経年劣化した鉄筋コンクリート製の陸屋根(基盤)Cの上に、波板状の屋根葺材Dを、その取付ベース(骨組材)となるチャンネル材Bを介して葺き重ねた状態を、部分縦断面図として示した。
【0016】
図4中のEは、前記先願発明の工法によって、陸屋根Cの上面に植設したスタッドボルトである。
Fは、チャンネル材B上に固着されて、屋根葺材Dを直接支持する支持金具(タイトフレーム)で、金属帯板を、屋根葺材Dの波打形状合わせて折曲させた如き形態を備えている。
又、Hは、陸屋根Cの上に所定間隔を隔てて並列状に配置した木製角材で、葺いた屋根の荷重を確実に受け支える。そして、陸屋根Cの上側に、断熱用空隙を形成させる。
【0017】
図5は、図4のY−Y線に沿う縦断面図である。
陸屋根C上にスタッドボルトEを植設する工法に就いては、「従来の技術」の項で説明済みなので、ここでは省略する。
【0018】
受金具Aは、所定の形状に裁断した1枚の金属板(図示略)を折曲加工して、図1に示した立体形状に形作られている。
即ち、図5に示した様に、チャンネル材Bを、その開口部bを下向きにした状態で完全に嵌め込ませる為の、上向きコ字形をした受溝部1と、その底面1aの下側に一体に連設した角筒状の脚部2とを備えている。
【0019】
底面1aには、スタッドボルトEを通す長ボルト孔3を設けている。
角筒状の脚部2は、図1から理解される様に、底面1aの両側端から夫々直角に下向きに延びる対向側面2a,2aと、各対向側面2aの一方の側端から夫々直角に横向きに延びて、別の対向側面2aに達する対向側面2b,2bとから成る。
【0020】
次に、受金具Aを使って、陸屋根C上にチャンネル材Bを固定させるには、図5に示した様に、陸屋根C上の所定位置に植設済みのスタッドボルトEに、受金具Aの底面1aの長ボルト孔3を挿通させる。
そして、受金具Aを正しく位置決めしたうえ、スタッドボルトEに螺着したナット4を締結すれば、陸屋根C上に受金具Aを固定させる作業は簡単・迅速に終わる。
【0021】
次に、陸屋根の上に多数本の木製角材Hを、チャンネル材Bに対して直交方向に、所定の間隔を距てて並列状に配設する。
然る後、各受金具Aの受溝部1内に、チャンネル材Bを落とし込む。
【0022】
その際に、陸屋根Cが局部的にくぼんだ箇所があれば、その箇所では、図5中に仮想線で示した様に、チャンネル材Bの下面は、受溝部1の底面1a迄落ち込まず、浮き上がった状態となって、チャンネル材Bは水平に保たれる。
【0023】
そして、この様な状態で受溝部1内に収まったチャンネル材Bを、側壁1bに溶接すれば、陸屋根C上の所定位置にチャンネル材Bを固定させる作業は完結する。符号Gは、この溶接箇所を示している。
同様にして、多数本のチャンネル材Bを、互いに所定間隔を隔てて並列状に、木製角材H群の上に直交状に配設する。
【0024】
然る後、このチャンネル材B群の上に屋根葺材Dを葺く工法は、周知の従来工法と格別に異なることろは無い。
即ち、先ず、図4に示した様に、各チャンネル材Bの上面の全長にわたって、屋根葺材DのタイトフレームFを、溶接して固定させる。
【0025】
この取付作業の際に、図6に示した従来工法とは異なって、チャンネル材Bの上面には、スタッドボルトEや、押さえ金具16等の、邪魔な突出物が全く存在しない(図5参照)。
その為、支持金具Fの取付作業を、正確・迅速に、且つ、容易に行うことが出来る。
【0026】
支持金具Fを取付けを終えたら、図4に示した様に、その上に屋根葺材Dを被せ、支持金具の各山部に突設したボルト5と、ナット6によって、屋根葺材Dと、支持金具Fとの各山部を互いに強固に接合させれば、屋根葺作業は完了する。
【0027】
若し、チャンネル材Bの取付作業、及び屋根葺材D葺き作業の途中で雨が降っても、陸屋根Cに穿ったボルト孔cは、受金具Aの受溝部1及び角筒状の脚部2で包囲されているので、屋根裏への漏水の恐れは無い。
漏水の恐れを確実に無くすには、その恐れのある箇所に、コーキング材(図示略)を施せばよい。
【0028】
尚、チャンネル材Bを取付ける基盤は、陸屋根Cに限られず、例えば、コンクリート製の壁体等であってもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明によって明らかな様に、本発明による陸屋根等へのチャンネル材の取付構造によれば、以下に列挙した如き実用上の優れた効果が得られる。
(a) 屋根葺材の取付ベースとなるチャンネル材の上面には、従来技術とは異なって、その固定用のボルト・ナットや金具の類が突出せず、全く平坦である。 (b) その為、チャンネル材の上面への、タイトフレームの取付作業を、迅速・正確に行うことが出来る。
(c) チャンネル材は、溶接前は、受溝部内を上下動自在なので、陸屋根の上面に局部的な凹凸があっても、この陸屋根上に、簡単に水平に取付けられる。
(d) 陸屋根に設けたボルト孔は、受金具の受溝部と角筒状の脚部に包囲されているので、工事途中に降雨があっても、コーキング材を併用することによって、雨仕舞を心配しなくて済む。
(e)受金具は、1枚の金属板から能率的に量産出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、受金具の斜視図である。
【図2】同上、受金具の正面図である。
【図3】同上、受金具の側面図である。
【図4】同上、防水材層が経年劣化した陸屋根の上に、チャンネル材を介して屋根葺材を葺いた状態を示す、部分縦断面図である。
【図5】同上、チャンネル材を、押さえ金具を使って陸屋根上に固定させた状態を示す縦断面図である。
【図6】従来例を示すもので、チャンネル材を、押さえ金具を使って陸屋根上に固定させた状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
A 受金具
B チャンネル材
C 陸屋根(基盤)
D 屋根葺材
E スタッドボルト
F タイトフレーム(支持金具)
G 溶接箇所
H 木製角材
1 受溝部
1a 底面
1b 側壁
2 脚部
2a,2b 対向側面
3 長ボルト孔
4 ナット
5,6 ボルト・ナット
11 パイプ
12 ゴム袋
13 合成樹脂原液
14 樹脂製ボルト頭
15 ナット
16 押さえ金具
17 ナット
Claims (1)
- 防水材層が経年劣化した陸屋根の上に、波板等の屋根葺材を、チャンネル材を介して取付ける等の工法の為の、チャンネル材の取付構造であって、
既設のコンクリート製の陸屋根や壁体等の基盤Cに植設したスタッドボルトEと、
スタッドボルトEによって基盤Cに取付けられ、チャンネル材Bを嵌合状態で受支持する受金具Aとを備えており、受金具Aは、
金属帯板を上向きコ字形に折曲した如き形状を成して、その底面1aにスタッドボルトEを通すボルト孔3を設けた受溝部1と、
底面1aの下側に一体に連結した角筒状の脚部2とを備えており、
その開口部bを下向きにして受溝部1内に嵌め込ませたチャンネル材Bを、溶接により受溝部1に固定させたことを特徴とする陸屋根等へのチャンネル材の取付構造。
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