JP3558616B2 - 配管用継手及びこの継手を用いた配管構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管用継手に関し、詳しくは、異なる角度で配管される管同士の配管角度に対応して可動する継手及びこの継手を用いた配管構造に関する。
【0002】
【従来背景】
球面の凹凸嵌合によって折れ曲がり可能とし、異なる角度で配管される管同士を連結することができる継手には、例えば、特開平10−274371号公報に開示されているものがある。
【0003】
ところで、この継手の防水構造は、球面状をなすケース(凹球面部)に環状パッキンを装着し、ケースに球面リング(凸球面部)が嵌合された状態で、環状パッキンの弾性を利用した潰れ変形により、環状パッキンを球面リングに密着させて水密を確保するものである。
しかしながら、このような防水構造では、環状パッキンの潰れ変形からの反発力が接触抵抗となり、この接触抵抗が折り曲げ時におけるケースと球面リング相互の摺動の障害となっており、配管作業を円滑に行えない要因となっている。
例えば、環状パッキンの潰れ変形を小さくして反発力を低下させれば、接触抵抗は小さくなってスムースに摺動させることができるが、反発力が低下するということは、環状パッキンの球面リングに対する密着が不完全になって、水密性の確保ができないという事態が生じる可能性がある。
【0004】
又、連結管(管連結部)が球面リング(凸球面部)内に挿入されており、しかも、挿入された連結管の外周面には抜止用のストッパが突設されていることから、球面リング内に連結管の先端付近及びストッパによる突起物が存在してしまう。
つまり、このような突起物は、電線や電話線等を継手内に通すときの障害以外の何物でもでもないために、電線や電話線等が通し難く工期の遅れにつながる可能性がある。
その上、この突起物によって電線や電話線を傷つけてしまい、この傷から各種不具合が発生する可能性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで請求項1の発明は、水密性を確保した上で可動部の折り曲げ動作をスムースに行うことを課題とし、その課題を解決できる配管用継手の提供を目的とする。
さらに、請求項2の発明は、前記目的に加えて、配線作業が簡単にできる上に、傷付けることなく配線可能とする配管用継手の提供を目的とする。
さらに、請求項3の目的は、請求項1及び請求項2における継手を用いた具体的な配管構造であり、埋設される配管用継手及びシール材並びに管の保護に好適な配管構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために請求項1の発明は下記の技術的手段を採用する。
その技術的手段は、図1乃至図4に示すように、管4,5同士の配管角度に対応して、管連結部2,3相互の角度を任意に変更動作可能な可動部6を備え、その可動部6が球面同士の凹凸嵌合により構成されている継手において、凹球面部7と凸球面部8との間に、水密性と伸縮性と耐屈曲性と耐水性を有する素材からなるシール材A1を介在させて防水構造Aが構成され、該防水構造Aは、シール材A1の一端部を凹球面部7の一方を構成する嵌合凹球面部71の外周面に位置させ、他端部を凹球面部7の他方を構成する抜止リング72との接合面の間から凹凸両球面部間に、少なくとも嵌合凹球面部71と凸球面部8との間の隙間Cを閉塞可能な位置まで至るように挿通し、さらに、シール材A1の両端部を含む内側面の少なくとも一部又は全部を、当該内側面と接する継手1の周面に水密状に密着してなることである。(請求項1)
【0007】
請求項1の発明によれば、シール材A1が隙間Cを閉塞した状態で、シール材A1の両端部の内側面が該内側面と接する継手1の周面(図面では、凹球面部7における嵌合凹球面部71の外周面及び凸球面部8の周面)に水密状に密着して防水構造Aが構成される。
つまり、凸球面部8と嵌合凹球面部71との間の隙間Cを外側からシール材A1を被覆して密閉状態とする防水構造Aを有しているものであるので、図3に示すように凸球面部8と凹球面部7の嵌合が緩くても、又、シール材A1の外側面が、凹球面部7内周面に対して非接触であっても防水機能に全く支障がない。
そして、可動部6の折り曲げ動作時には、図2及び図3に示すように、シール材A1が伸縮することによって密閉状態を保持する。
したがって、可動部6の折り曲げ動作時において発生する摺動抵抗を緩和しながら確実な防水を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の継手の素材は、現在配管に使用される素材の全てを包含するが、好適には、配管作業や運搬時において取り扱い性が優れているFRPである。
シール材の素材は、水密性と伸縮性と耐屈曲性と耐水性を有する素材の全てを包含し、例えば、合成樹脂ラテックス系、ゴムラテックス系、フィルム系、又はこれに使用した樹脂を溶液とした溶液系(主に有機溶剤)等が挙げられる。
下記にその素材名を具体的に例示する。
【0009】
・合成樹脂ラテックス系
EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、PVAc(ポリ酢酸ビニル)、アクリル系(アクリロニトリルポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸等)等が挙げられる。
・ゴムラテックス系
NR(天然ゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリル−ブタジエンゴム)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム等が挙げられる。
・フィルム系
PVC(ポリ塩化ビニル)、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体:エチレン含量不問)、PA(ポリアミド:種類に制約無し→6ナイロン他)、PES(ポリエステル:制約無し→PET, PBT, 脂肪族ポリエステル等)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PEEA(ポリエチレンアクリル酸エチル)等が挙げられる。
・溶液系
前記エマルジョン、ラテックス系及びフィルム系に使用した樹脂の溶液(主に有機溶剤)、PE(ポリエチレン:密度不問)、PP(ポリプロピレン)等が挙げられる。
【0010】
シール材の素材に合成樹脂ラテックス系及びゴムラテックス系並びに溶液系を用いる場合には、例えば、これらの素材の選択された一つを凸球面部に塗布しこれが乾燥した後に凸球面部に密着状に形成される被膜がシール材となる。
又、フィルム系を用いる場合には、例えば、素材を凸球面部に被覆し、加熱してシュリンクすることによって、凸球面部に密着状に形成されるシール材となる。
このようにしたシール材による防水構造の構成方法は、例えば、凸球面部の凹球面部側の先端に密着しているシール材を剥離し、この剥離した部位のシール材を、凸球面部を凹球面部の一方を構成する嵌合凹球面部に嵌合する際に嵌合凹球面部の外周面に被せ、さらに、凹球面部の他方を構成する抜止リングを、嵌合凹球面部とでシール材を挟持した状態で嵌合凹球面部に嵌合固定することによって防水構造が構成される。
尚、本願発明は、防水構造の構成方法について前記した方法に限定されるものではなく、前記したシール材を用いて図示するような防水構造を構成する方法であればよいものである。
【0011】
又、図1乃至図3に示すように、前記凸球面部8の内側の管通路81が凸球面部8の始端部から終端部に向けて末広がり状に形成され、当該末広がり状部82の先端径を可動部の最大可動状態において、凹球面部7側の管連結部2の内周面よりも外側に位置する径にすることによって、可動部6内に突起が現れないようにする。(請求項2)
請求項2の発明によれば、可動部6の可動域内において可動部6内に突起物が存在しないので、配線作業や配線に対する障害が全くない。
【0012】
前記した継手1を用いた配管構造は、配管周りに、伸縮性と耐屈曲性と耐水性と耐食性を有する素材からなる保護フィルム10を、少なくともシール材A1を保護可能な態様で被覆される。(請求項3)
請求項3の発明によれば、保護フィルム10によって埋設配管において継手1にかかる土砂からシール材A1を保護するので、確実な防水構造を長期間保持することができる。
保護フィルム10の被覆態様としては、図示するように、現場において配管共々継手1を包むように被覆する態様や、当初から保護フィルムを継手に包み加熱してシュリンクすることによって、継手に密着状に被覆する態様(図示せず)が挙げられる。
ただし、例示した態様に限定するものではなく、少なくともシール材を保護できる態様であればよいものである。
保護フィルムの素材は、伸縮性と耐屈曲性と耐水性と耐食性を有する素材の全てを包含し、例えば、樹脂フィルム系、ゴム系等が挙げられる。
下記に保護フィルムの素材名を具体的に例示する。
【0013】
・フィルム系
PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン) 、PA(ポリアミド)PES(ポリエステル)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PVC(ポリ塩化ビニル)等、これらフィルムの二種以上の複合品が挙げられる。
・ゴム系
<TMA(熱可塑性エラストマー)>
SEBS(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)、SBS(スチレン−ブタジエン−ブロック共重合体)等が挙げられる。
<合成ゴム>
ゴムラテックスに使用されているゴム、ABR(アクリルブタジエンゴム)、ACM(アクリルゴム)、BR(ブタジエンゴム)、CHR(エプクロルヒドリンゴム)
EPDM(エチレン−プロピレンゴム)、FPM(フッ素ゴム:ETFE, FKM等を含む)
IIR(プチルゴム)、IR(イソプレンゴム)、NCR(ニトリル−クロロプレンゴム)
NCR(アクリロニトリル−イソプレンゴム)、SCR(スチレン−クロロプレンゴム)、
SI(シリコーンゴム)、SIR(スチレン−イソプレンゴム)、T(多硫化ゴム)
U(ウレタンゴム)、VP(ビニルピリジンゴム)等が挙げられる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明すると、図1乃至図3は本発明の継手1を示している。
継手1は、FRP製の左管連結部2と右管連結部3の間に、管4,5同士の配管角度に対応して、左管連結部2の軸線に対する右管連結部3の角度を任意に変更動作可能な可動部6を備えている。(配管構造は図4参照)
前記可動部6は、左管連結部2の後端に、内部に突起が現れないように一体に連設された凹球面部7と、右管連結部3の後端に、内部に突起が現れないように一体に連設された凸球面部8とを有し、これら両球面部を両管連結部2,3相互の角度を任意に変更動作可能に凹凸嵌合すると共に、両球面部間に防水構造Aを配して構成されている。
【0015】
前記可動部6をさらに詳述すると、凹球面部7は左管連結部2に一体成形された嵌合凹球面部71と、この部材に着脱自在に固定し、嵌合凹球面部71に嵌合された凸球面部8の抜止をする抜止リング72とで構成されている。
嵌合凹球面部71は、内外面共に球面とする断面半円状に形成され、抜止リング71は嵌合凹球面部71の開口外縁73に適合して嵌合可能な内径を有しており、この嵌合部分の周囲数箇所をボルト・ナット74によって締め付け固定される。
【0016】
一方、凸球面部8は、凹球面部7の内径よりも小径とする球面にされ、当該球面部分に対応する内周面を、球面の始端部から末広がり状に形成してある。
又、凸球面部8の先端縁の内径を、可動部6の最大可動状態において凹球面部7の管連結部2の内径よりも外側に位置する大きさにしてあり、これによって、可動部6の最大可動状態においても、可動部6内に突起物は全くなく、挿通される電話線や電線に影響を与えないようにしている。
【0017】
防水構造Aは、合成樹脂ラテックス系の素材からなるシール材A1を、嵌合凹球面部71の開口外縁73から凸球面部8の始端部に亘って被覆して構成されている。
詳述すると、嵌合凹球面部71の開口外縁73にシール材A1の端部が水密状に密着され、さらに、当該部位が前記抜止リング72と開口外縁73とで挟まれると共に、前記ボルト・ナット74による抜止リング72の締め付け固定によって確実に固着されている。
又、シール材A1は、内側面が前記開口外縁73から、凸球面部8と嵌合凹球面部71との隙間Cを塞ぐようにしながら凸球面部8に水密状に密着されており、さらに、外側面を凹球面部7の内周面と離間させている。
【0018】
前記した防水構造Aによれば、凸球面部8と嵌合凹球面部71との隙間Cを外側からシール材A1を被覆することによって密閉状態として防水を確実に保持する一方、凸球面部8と凹球面部7の嵌合を緩くして可動部6の折り曲げ動作を容易にし、シール材A1が伸縮することによって密閉状態を保持することができる。
【0019】
次に、前記構造の継手1を用いた配管構造Bを図1乃至図4に基づいて説明する。
本実施例の配管構造Bは、図面上左右方向の配管4を、折り曲げて連結した多数の継手1を介して上下方向の配管5と連結した態様のものであり、符号10は保護フィルムである。
保護フィルム10は、フィルム系の素材用いたシート状のものを、継手部分全体を包むようにして被覆してある。
この保護フィルム10により、凹球状部7と凸球状部8との隙間からの土砂の侵入を防ぎ、土砂によるシール材A1への悪影響を未然に防止することができ、長期間に亘ってシール材A1の防水機能を保持することができる。
継手1相互は、隣り合う継手1の左管連結部2と右管連結部3を連結管Dで連結してあり、両連結部と連結管Dの間にOリングD1を介在させて防水してある。
【0020】
尚、嵌合凹球状部と抜止リングの接合については、実施例で例示した接合構造以外にも、例えば、両者を圧入により接合する構造、又は、密着剤を用いて嵌合密着して接合する構造、さらには、フランジを用いてボルト・ナットで接合する構造等が挙げられる。(いずれも図示せず)
又、保護フィルムの被覆に関しては、実施例で例示した態様の場合においては、埋設作業中に土砂の状態によって被覆するか否かを作業者が判断して行ってもよいし、土砂の状態にかかわらず必ず被覆するようにしてもよいものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り下記の優れた効果を有する。
請求項1の発明によれば凸球面部と嵌合凹球面部との嵌合端部を外側からシール材を被覆して密閉状態とする防水構造を有しているものであるので、凸球面部と凹球面部の嵌合が緩くても、又、シール材の外側面が、凹球面部内周面に対して非接触であっても防水機能に全く支障がなく、しかも、可動部の折り曲げ動作時には、シール材が伸縮することによって密閉状態を保持する。
したがって、可動部の折り曲げ動作時において発生する摺動抵抗を緩和しながら確実な防水を行うことができる。
よって、上記目的を達成した優れた継手を提供することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、前記請求項1の効果に加えて、可動部内に突起物が存在せず、配線作業や配線に対する障害が全くないので、配線作業を遅延なく行なうことができるし、配線に対して傷をつけてしまうような危険性は全くないという効果を有する継手を提供することができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、前記請求項1及び請求項2の効果を有する継手を有し、しかも、少なくとも土砂の悪影響から土砂を保護する配管構造である。
つまり、保護フィルムによって、凹球状部と凸球状部との隙間からの土砂の侵入を防いで土砂によるシール材への悪影響を未然に防止するものである。
したがって、長期間に亘ってシール材の防水機能を保持することができるすぐれた効果を有する配管構造である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の継手の横断面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】可動部を動作させた状態の横断面図である。
【図4】本発明の配管構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1:継手 2,3:左右管連結部
4,5:管 6:可動部
7:凹球面部 71:嵌合凹球面部
72:リング 8:凸球面部
81:管通路 82:末広がり状部
10:保護フィルム A:防水構造
B:配管構造 A1:シール材
C:隙間
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管用継手に関し、詳しくは、異なる角度で配管される管同士の配管角度に対応して可動する継手及びこの継手を用いた配管構造に関する。
【0002】
【従来背景】
球面の凹凸嵌合によって折れ曲がり可能とし、異なる角度で配管される管同士を連結することができる継手には、例えば、特開平10−274371号公報に開示されているものがある。
【0003】
ところで、この継手の防水構造は、球面状をなすケース(凹球面部)に環状パッキンを装着し、ケースに球面リング(凸球面部)が嵌合された状態で、環状パッキンの弾性を利用した潰れ変形により、環状パッキンを球面リングに密着させて水密を確保するものである。
しかしながら、このような防水構造では、環状パッキンの潰れ変形からの反発力が接触抵抗となり、この接触抵抗が折り曲げ時におけるケースと球面リング相互の摺動の障害となっており、配管作業を円滑に行えない要因となっている。
例えば、環状パッキンの潰れ変形を小さくして反発力を低下させれば、接触抵抗は小さくなってスムースに摺動させることができるが、反発力が低下するということは、環状パッキンの球面リングに対する密着が不完全になって、水密性の確保ができないという事態が生じる可能性がある。
【0004】
又、連結管(管連結部)が球面リング(凸球面部)内に挿入されており、しかも、挿入された連結管の外周面には抜止用のストッパが突設されていることから、球面リング内に連結管の先端付近及びストッパによる突起物が存在してしまう。
つまり、このような突起物は、電線や電話線等を継手内に通すときの障害以外の何物でもでもないために、電線や電話線等が通し難く工期の遅れにつながる可能性がある。
その上、この突起物によって電線や電話線を傷つけてしまい、この傷から各種不具合が発生する可能性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで請求項1の発明は、水密性を確保した上で可動部の折り曲げ動作をスムースに行うことを課題とし、その課題を解決できる配管用継手の提供を目的とする。
さらに、請求項2の発明は、前記目的に加えて、配線作業が簡単にできる上に、傷付けることなく配線可能とする配管用継手の提供を目的とする。
さらに、請求項3の目的は、請求項1及び請求項2における継手を用いた具体的な配管構造であり、埋設される配管用継手及びシール材並びに管の保護に好適な配管構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために請求項1の発明は下記の技術的手段を採用する。
その技術的手段は、図1乃至図4に示すように、管4,5同士の配管角度に対応して、管連結部2,3相互の角度を任意に変更動作可能な可動部6を備え、その可動部6が球面同士の凹凸嵌合により構成されている継手において、凹球面部7と凸球面部8との間に、水密性と伸縮性と耐屈曲性と耐水性を有する素材からなるシール材A1を介在させて防水構造Aが構成され、該防水構造Aは、シール材A1の一端部を凹球面部7の一方を構成する嵌合凹球面部71の外周面に位置させ、他端部を凹球面部7の他方を構成する抜止リング72との接合面の間から凹凸両球面部間に、少なくとも嵌合凹球面部71と凸球面部8との間の隙間Cを閉塞可能な位置まで至るように挿通し、さらに、シール材A1の両端部を含む内側面の少なくとも一部又は全部を、当該内側面と接する継手1の周面に水密状に密着してなることである。(請求項1)
【0007】
請求項1の発明によれば、シール材A1が隙間Cを閉塞した状態で、シール材A1の両端部の内側面が該内側面と接する継手1の周面(図面では、凹球面部7における嵌合凹球面部71の外周面及び凸球面部8の周面)に水密状に密着して防水構造Aが構成される。
つまり、凸球面部8と嵌合凹球面部71との間の隙間Cを外側からシール材A1を被覆して密閉状態とする防水構造Aを有しているものであるので、図3に示すように凸球面部8と凹球面部7の嵌合が緩くても、又、シール材A1の外側面が、凹球面部7内周面に対して非接触であっても防水機能に全く支障がない。
そして、可動部6の折り曲げ動作時には、図2及び図3に示すように、シール材A1が伸縮することによって密閉状態を保持する。
したがって、可動部6の折り曲げ動作時において発生する摺動抵抗を緩和しながら確実な防水を行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の継手の素材は、現在配管に使用される素材の全てを包含するが、好適には、配管作業や運搬時において取り扱い性が優れているFRPである。
シール材の素材は、水密性と伸縮性と耐屈曲性と耐水性を有する素材の全てを包含し、例えば、合成樹脂ラテックス系、ゴムラテックス系、フィルム系、又はこれに使用した樹脂を溶液とした溶液系(主に有機溶剤)等が挙げられる。
下記にその素材名を具体的に例示する。
【0009】
・合成樹脂ラテックス系
EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、PVAc(ポリ酢酸ビニル)、アクリル系(アクリロニトリルポリアクリル酸エステル、ポリアクリル酸等)等が挙げられる。
・ゴムラテックス系
NR(天然ゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリル−ブタジエンゴム)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム等が挙げられる。
・フィルム系
PVC(ポリ塩化ビニル)、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体:エチレン含量不問)、PA(ポリアミド:種類に制約無し→6ナイロン他)、PES(ポリエステル:制約無し→PET, PBT, 脂肪族ポリエステル等)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PEEA(ポリエチレンアクリル酸エチル)等が挙げられる。
・溶液系
前記エマルジョン、ラテックス系及びフィルム系に使用した樹脂の溶液(主に有機溶剤)、PE(ポリエチレン:密度不問)、PP(ポリプロピレン)等が挙げられる。
【0010】
シール材の素材に合成樹脂ラテックス系及びゴムラテックス系並びに溶液系を用いる場合には、例えば、これらの素材の選択された一つを凸球面部に塗布しこれが乾燥した後に凸球面部に密着状に形成される被膜がシール材となる。
又、フィルム系を用いる場合には、例えば、素材を凸球面部に被覆し、加熱してシュリンクすることによって、凸球面部に密着状に形成されるシール材となる。
このようにしたシール材による防水構造の構成方法は、例えば、凸球面部の凹球面部側の先端に密着しているシール材を剥離し、この剥離した部位のシール材を、凸球面部を凹球面部の一方を構成する嵌合凹球面部に嵌合する際に嵌合凹球面部の外周面に被せ、さらに、凹球面部の他方を構成する抜止リングを、嵌合凹球面部とでシール材を挟持した状態で嵌合凹球面部に嵌合固定することによって防水構造が構成される。
尚、本願発明は、防水構造の構成方法について前記した方法に限定されるものではなく、前記したシール材を用いて図示するような防水構造を構成する方法であればよいものである。
【0011】
又、図1乃至図3に示すように、前記凸球面部8の内側の管通路81が凸球面部8の始端部から終端部に向けて末広がり状に形成され、当該末広がり状部82の先端径を可動部の最大可動状態において、凹球面部7側の管連結部2の内周面よりも外側に位置する径にすることによって、可動部6内に突起が現れないようにする。(請求項2)
請求項2の発明によれば、可動部6の可動域内において可動部6内に突起物が存在しないので、配線作業や配線に対する障害が全くない。
【0012】
前記した継手1を用いた配管構造は、配管周りに、伸縮性と耐屈曲性と耐水性と耐食性を有する素材からなる保護フィルム10を、少なくともシール材A1を保護可能な態様で被覆される。(請求項3)
請求項3の発明によれば、保護フィルム10によって埋設配管において継手1にかかる土砂からシール材A1を保護するので、確実な防水構造を長期間保持することができる。
保護フィルム10の被覆態様としては、図示するように、現場において配管共々継手1を包むように被覆する態様や、当初から保護フィルムを継手に包み加熱してシュリンクすることによって、継手に密着状に被覆する態様(図示せず)が挙げられる。
ただし、例示した態様に限定するものではなく、少なくともシール材を保護できる態様であればよいものである。
保護フィルムの素材は、伸縮性と耐屈曲性と耐水性と耐食性を有する素材の全てを包含し、例えば、樹脂フィルム系、ゴム系等が挙げられる。
下記に保護フィルムの素材名を具体的に例示する。
【0013】
・フィルム系
PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン) 、PA(ポリアミド)PES(ポリエステル)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、PVC(ポリ塩化ビニル)等、これらフィルムの二種以上の複合品が挙げられる。
・ゴム系
<TMA(熱可塑性エラストマー)>
SEBS(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン)、SBS(スチレン−ブタジエン−ブロック共重合体)等が挙げられる。
<合成ゴム>
ゴムラテックスに使用されているゴム、ABR(アクリルブタジエンゴム)、ACM(アクリルゴム)、BR(ブタジエンゴム)、CHR(エプクロルヒドリンゴム)
EPDM(エチレン−プロピレンゴム)、FPM(フッ素ゴム:ETFE, FKM等を含む)
IIR(プチルゴム)、IR(イソプレンゴム)、NCR(ニトリル−クロロプレンゴム)
NCR(アクリロニトリル−イソプレンゴム)、SCR(スチレン−クロロプレンゴム)、
SI(シリコーンゴム)、SIR(スチレン−イソプレンゴム)、T(多硫化ゴム)
U(ウレタンゴム)、VP(ビニルピリジンゴム)等が挙げられる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明すると、図1乃至図3は本発明の継手1を示している。
継手1は、FRP製の左管連結部2と右管連結部3の間に、管4,5同士の配管角度に対応して、左管連結部2の軸線に対する右管連結部3の角度を任意に変更動作可能な可動部6を備えている。(配管構造は図4参照)
前記可動部6は、左管連結部2の後端に、内部に突起が現れないように一体に連設された凹球面部7と、右管連結部3の後端に、内部に突起が現れないように一体に連設された凸球面部8とを有し、これら両球面部を両管連結部2,3相互の角度を任意に変更動作可能に凹凸嵌合すると共に、両球面部間に防水構造Aを配して構成されている。
【0015】
前記可動部6をさらに詳述すると、凹球面部7は左管連結部2に一体成形された嵌合凹球面部71と、この部材に着脱自在に固定し、嵌合凹球面部71に嵌合された凸球面部8の抜止をする抜止リング72とで構成されている。
嵌合凹球面部71は、内外面共に球面とする断面半円状に形成され、抜止リング71は嵌合凹球面部71の開口外縁73に適合して嵌合可能な内径を有しており、この嵌合部分の周囲数箇所をボルト・ナット74によって締め付け固定される。
【0016】
一方、凸球面部8は、凹球面部7の内径よりも小径とする球面にされ、当該球面部分に対応する内周面を、球面の始端部から末広がり状に形成してある。
又、凸球面部8の先端縁の内径を、可動部6の最大可動状態において凹球面部7の管連結部2の内径よりも外側に位置する大きさにしてあり、これによって、可動部6の最大可動状態においても、可動部6内に突起物は全くなく、挿通される電話線や電線に影響を与えないようにしている。
【0017】
防水構造Aは、合成樹脂ラテックス系の素材からなるシール材A1を、嵌合凹球面部71の開口外縁73から凸球面部8の始端部に亘って被覆して構成されている。
詳述すると、嵌合凹球面部71の開口外縁73にシール材A1の端部が水密状に密着され、さらに、当該部位が前記抜止リング72と開口外縁73とで挟まれると共に、前記ボルト・ナット74による抜止リング72の締め付け固定によって確実に固着されている。
又、シール材A1は、内側面が前記開口外縁73から、凸球面部8と嵌合凹球面部71との隙間Cを塞ぐようにしながら凸球面部8に水密状に密着されており、さらに、外側面を凹球面部7の内周面と離間させている。
【0018】
前記した防水構造Aによれば、凸球面部8と嵌合凹球面部71との隙間Cを外側からシール材A1を被覆することによって密閉状態として防水を確実に保持する一方、凸球面部8と凹球面部7の嵌合を緩くして可動部6の折り曲げ動作を容易にし、シール材A1が伸縮することによって密閉状態を保持することができる。
【0019】
次に、前記構造の継手1を用いた配管構造Bを図1乃至図4に基づいて説明する。
本実施例の配管構造Bは、図面上左右方向の配管4を、折り曲げて連結した多数の継手1を介して上下方向の配管5と連結した態様のものであり、符号10は保護フィルムである。
保護フィルム10は、フィルム系の素材用いたシート状のものを、継手部分全体を包むようにして被覆してある。
この保護フィルム10により、凹球状部7と凸球状部8との隙間からの土砂の侵入を防ぎ、土砂によるシール材A1への悪影響を未然に防止することができ、長期間に亘ってシール材A1の防水機能を保持することができる。
継手1相互は、隣り合う継手1の左管連結部2と右管連結部3を連結管Dで連結してあり、両連結部と連結管Dの間にOリングD1を介在させて防水してある。
【0020】
尚、嵌合凹球状部と抜止リングの接合については、実施例で例示した接合構造以外にも、例えば、両者を圧入により接合する構造、又は、密着剤を用いて嵌合密着して接合する構造、さらには、フランジを用いてボルト・ナットで接合する構造等が挙げられる。(いずれも図示せず)
又、保護フィルムの被覆に関しては、実施例で例示した態様の場合においては、埋設作業中に土砂の状態によって被覆するか否かを作業者が判断して行ってもよいし、土砂の状態にかかわらず必ず被覆するようにしてもよいものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り下記の優れた効果を有する。
請求項1の発明によれば凸球面部と嵌合凹球面部との嵌合端部を外側からシール材を被覆して密閉状態とする防水構造を有しているものであるので、凸球面部と凹球面部の嵌合が緩くても、又、シール材の外側面が、凹球面部内周面に対して非接触であっても防水機能に全く支障がなく、しかも、可動部の折り曲げ動作時には、シール材が伸縮することによって密閉状態を保持する。
したがって、可動部の折り曲げ動作時において発生する摺動抵抗を緩和しながら確実な防水を行うことができる。
よって、上記目的を達成した優れた継手を提供することができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、前記請求項1の効果に加えて、可動部内に突起物が存在せず、配線作業や配線に対する障害が全くないので、配線作業を遅延なく行なうことができるし、配線に対して傷をつけてしまうような危険性は全くないという効果を有する継手を提供することができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、前記請求項1及び請求項2の効果を有する継手を有し、しかも、少なくとも土砂の悪影響から土砂を保護する配管構造である。
つまり、保護フィルムによって、凹球状部と凸球状部との隙間からの土砂の侵入を防いで土砂によるシール材への悪影響を未然に防止するものである。
したがって、長期間に亘ってシール材の防水機能を保持することができるすぐれた効果を有する配管構造である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の継手の横断面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】可動部を動作させた状態の横断面図である。
【図4】本発明の配管構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1:継手 2,3:左右管連結部
4,5:管 6:可動部
7:凹球面部 71:嵌合凹球面部
72:リング 8:凸球面部
81:管通路 82:末広がり状部
10:保護フィルム A:防水構造
B:配管構造 A1:シール材
C:隙間
Claims (3)
- 管同士の配管角度に対応して、管連結部相互の角度を任意に変更動作可能な可動部を備え、その可動部が球面同士の凹凸嵌合により構成されている継手において、
凹球面部と凸球面部との間に、水密性と伸縮性と耐屈曲性と耐水性を有する素材からなるシール材を介在させて防水構造が構成され、
該防水構造は、シール材の一端部を凹球面部の一方を構成する嵌合凹球面部の外周面に位置させ、他端部を前記嵌合凹球面部と凹球面部の他方を構成する抜止リングとの接合面の間から凹凸両球面部間に、少なくとも当該両球面部の嵌合端部の隙間を閉塞可能な位置まで至るように挿通し、さらに、シール材の両端部を含む内側面の少なくとも一部又は全部を、当該内側面と接する継手の周面に水密状に密着してなることを特徴とする配管用継手。 - 前記凸球面部の内側の管通路が凸球面部の始端部から終端部に向けて末広がり状に形成され、当該末広がり状部の先端径を可動部の最大可動状態において凹球面部側の管連結部の内周面よりも外側に位置する径にすることによって、可動部内に突起が現れないようにしていることを特徴とする請求項1に記載の配管用継手。
- 請求項1又は請求項2に記載の配管用継手を用いた配管構造であって、配管周りに、伸縮性と耐屈曲性と耐水性と耐食性を有する素材からなる保護フィルムを、少なくともシール材を保護可能な態様で被覆していることを特徴とする配管構造。
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