JP3557958B2 - 同期モータ制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期モータについて、センサレスでロータの電気角を検出し、その運転を制御するモータ制御装置に関し、詳しくは該モータのロータが外力により強制的に回転させられている場合など通電しないで回転している状況下でモータの運転を開始する際の制御を行う制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
交流モータの一種として、多相交流を巻線に流し、該巻線による磁界と永久磁石による磁界との相互作用によりロータを回転させる同期モータがある。同期モータは、ロータの電気的な位置(以下、電気角と呼ぶ)に応じて巻線に流す多相交流を制御することにより、運転される。従来は、電気角をホール素子等のセンサにより検出して制御する方法が一般的であった。これに対し、センサの検出精度および故障に対する信頼性の向上を図るため、センサレスで電気角を検出する方法が提案されている。かかる方法には、例えば、特開平11−18483号記載の技術などがある。この技術によれば、同期モータのコイルに電気角検出用の電圧を印加し、それに応じてコイルに流れる電流に基づいて電気角を検出することができる。
【0003】
一方、例えば同期モータを車両などに適用した場合には、モータを運転していない場合でも、車両の走行に伴ってロータが回転させられる場合がある。センサレスでモータの運転を制御するためには、検出用電圧を印加する必要が生じるが、ロータの電気角が全く特定されていない状態で検出用電圧を印加すると、電気角によってはトルクショックを生じたり、異音を生じたりする場合がある。また、電気角検出にも時間を要するなど、弊害が大きい。
【0004】
かかる弊害を回避するため、ロータが外力により回転している状況下でセンサレスで電気角を検出する技術として、例えば、特開平11−75394号記載の技術が提案されている。これは、ロータの回転にコイルに生じる逆起電圧を利用して電気角を検出するものであり、コイルの各相を短絡させた際に逆起電圧に応じて流れる電流に基づいて電気角を検出する技術である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この技術により電気角を検出した場合、検出時のトルク変動や異音などの弊害が十分に解消し得ないという課題があった。これらの弊害は、短絡時にコイルに流れる短絡電流が原因であった。図10は三相同期モータについて、モータ電圧および電流の時間的変化を示すグラフである。ここではU相の電圧および電流変化のみを示した。モータが回転している間は、図示する通り誘導起電圧が正弦波状に変化する。SVで示した区間で各相を短絡させると、それに応じて領域SAに示す通り短絡電流が流れる。区間SVで短絡を中止しても、領域SAに示すとおり、短絡電流の減衰には相当の時間を要する。この電流が、トルク変動や異音などの弊害を招いていたのである。
【0006】
また、短絡電流が十分に減衰するまでは、モータの運転を開始することができないから、従来技術は、モータの起動時における制御の応答性が低いという課題、起動を開始するまでの待ち時間中に検出された電気角と現実の電気角との間に誤差が生じ、運転制御の制度が低下するという課題などもあった。
【0007】
本発明はこれらの課題を解決するためになされ、ロータが通電しないで回転している状況下でのモータの起動時の弊害を回避し、高い応答性で精度良くモータを制御する技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明では以下の構成を採った。本発明のモータ制御装置は、
ロータが通電せずに回転している状況にある同期モータについて、該ロータの電気的な回転位置を示す電気角を検出し、電源から該同期モータへの電圧の印加を開始可能な状態にする同期モータ制御装置であって、
前記同期モータに備えられたコイルへの通電を制御するスイッチング素子と、前記コイルのうち、ロータが回転中に誘導起電力を生じる複数相のコイルの一部を短絡させるように前記スイッチング素子を制御する短絡手段と、
該短絡時に前記同期モータに備えられているコイルに流れる短絡電流を検出する電流検出手段と、
該電流に基づいて前記ロータの電気角を算出する電気角算出手段と、
前記電流検出直後に、前記電源から、前記短絡電流を抑制する向きの所定の電圧が印加されるように前記スイッチング素子を制御する逆電圧印加手段とを備えることを要旨とする。スイッチング素子には、トランジスタ、サイリスタなど応答性に優れる種々の素子を適用することが望ましい。
【0009】
かかるモータ制御装置によれば、コイルに流れる短絡電流に基づいて電気角を検出するとともに、逆電圧を印加して短絡電流を抑制することができる。この結果、電気角の検出に必要な大きさ、期間で短絡電流を流すことができ、電気角検出時のトルク変動、異音などの弊害を抑制するとともに、ロータが回転している状況でモータを起動する際の応答性を向上することができる。
【0010】
ここで、特開平11−75394に記載の技術(以下、従来技術と呼ぶ)との比較を踏まえて、本発明の意義について説明する。従来技術と本発明とでは、各相を短絡させて電気角を検出する点で共通するが、主として電気角を検出した後のスイッチング素子の制御方法において大きく相違する。
【0011】
即ち、従来技術には、巻線を短絡させて巻線電流を検出してから一定期間経過後に、巻線電流がゼロになるようにスイッチングする旨が開示されている。具体的なスイッチング方法としては、スイッチング素子を全てターンオフすることのみが示されている。但し、通常、スイッチング素子には、帰還ダイオードが併設されていることが多く、また、スイッチング素子をターンオフしたからといって回路が物理的に遮断された訳ではない。一般にコイルに流れる電流は、インダクタンスに応じた時定数で徐々に減衰することが知られているから、スイッチング素子をターンオフしたからといって、電流は瞬時にゼロになる訳ではない。従って、従来技術では、短絡電流がゼロになるまでに比較的長時間を要し、この結果、トルク変動、異音、制御の応答性低下などの弊害が生じる。かかる弊害は、コイルに流れる電流が大きい場合、コイルのインダクタンスが大きい場合、ロータの回転数が高くコイルに大きな逆起電圧が生じるような場合に顕著に表れる。
【0012】
これに対し、本発明では、各相コイルに積極的に逆電圧を印加する点で従来技術と相違する。つまり、単純に各相のスイッチング素子をオフにするのではなく、電源から逆電圧が印加され、短絡電流と逆向きの電流が流れるように積極的にスイッチングするのである。こうすることにより、スイッチングにより流れる電流と短絡電流とが相殺され、より速やかに電流を減衰させることができる。
【0013】
本発明者は、コイルに流れる電流が大きい場合など、上述の種々の場面において、従来技術では、電気角検出時にトルク変動、異音といった看過し得ない弊害が生じることを見出し、主たる原因が短絡電流の減衰に長時間かかる点にあることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて案出されたものである。従来技術は、スイッチング素子をターンオフすることにより弊害を回避することができる程度の回転状態において電気角の検出、モータの制御を実現するものであるが、本発明は、電気角検出技術を実用的に適用できる範囲を、コイルに流れる電流が大きい場合、コイルのインダクタンスが大きい場合、ロータの回転数が高くコイルに大きな逆起電圧が生じるような場合にまで拡張した点に大きな意義がある。また、従来技術が適用可能であった範囲においても、トルク変動などの弊害をさらに抑制し、制御の応答性を向上することができる点にも意義がある。しかも、これらの作用を比較的簡単なスイッチングで得ることができる点にも意義がある。
【0014】
逆電圧は、種々の態様で印加することができる。例えば、本発明のモータ制御装置を、3相コイルを備えた同期モータに適用する場合においては、前記短絡手段は、該3相コイルを短絡させる手段であり、前記逆電圧印加手段は、前記各相の短絡電流の正負と逆方向で所定値の電圧を印加する手段であるものとすることができる。つまり、逆電圧の印加方向のみを設定し、電圧値は予め設定された所定値とする方法である。こうすれば、逆電圧の制御を容易に実現することができる。
【0015】
本発明において、逆電圧は、一定期間、一定の電圧値で印加するものとしてもよいが、前記短絡電流の状態を表すパラメータに応じて、前記逆電圧の印加期間を調整する手段を備えたり、前記印加電圧の値を設定する手段を備えるものとすることが望ましい。印加期間と印加電圧値の双方を調整するものとしてもよいし、印加期間のみ、又は印加電圧の値のみを調整するものとしてもよい。
【0016】
こうすれば、短絡電流をより速やかに減衰させるように逆電圧を印加することができる。上記パラメータとしては、電流値、電流の変化率などを適用でき、例えば、短絡電流が大きい場合には、逆電圧の値を大きくしたり、印加期間を長くしたりすることにより、速やかに減衰させることができる。短絡電流の変化率に応じて制御する場合には、例えば、短絡電流値が増大している場合に、逆電圧の値を大きくしたり、印加期間を長くしたりすればよい。また、短絡電流の値に応じて逆電圧の値、印加期間を制御すれば、ロータの回転に起因して生じる誘導起電圧の方向変化に追随して逆電圧を制御しやすいという利点、逆電圧を過剰に印加することにより短絡電流がオーバーシュートすることを回避しやすいという利点などがある。なお、短絡電流に応じて逆電圧の値および印加期間を設定する方法としては、式、テーブルなどを用いて設定する方法が挙げられ、例えば、比例制御などで設定することができる。逆電圧は、必ずしもパラメータに対して連続的に変化させる必要はなく、段階的に変化させるものであっても構わない。
【0017】
本発明の制御方法は、ロータが回転している場合に、適用するものとしてもよいが、ロータの回転数が電気角の検出に足る逆起電圧を生じ得る所定以上の回転数の場合に、前記短絡手段、電流検出手段、電気角算出手段、および逆電圧印加手段とを用いた制御を実行するものとしもよい。ロータの回転数が十分な起電力を得られない程に低い場合には、例えば、特開平11−18483に記載された技術などを適用して電気角を検出するものとしてもよい。このように起電力に応じて電気角の検出方法を切り替えることにより、それぞれ精度良く電気角を検出することができる。
【0018】
本発明は、上述のモータ制御装置に限らず、種々の態様で構成することができ、例えば、次に示すモータの制御方法として構成してもよい。
即ち、ロータが通電せずに回転している状況にある同期モータについて、該ロータの電気的な回転位置を示す電気角を検出し、電源から該同期モータへの電圧の印加を開始可能な状態にする同期モータの制御方法であって、
(a) 前記同期モータに備えられたコイルへの通電を制御するスイッチング素子を制御して、前記コイルのうち、ロータが回転中に誘導起電力を生じる複数相のコイルの一部を短絡させる工程と、
(b) 該短絡時に前記同期モータに備えられているコイルに流れる短絡電流を検出する工程と、
(c) 該電流に基づいて前記ロータの電気角を算出する工程と、
(d) 前記電流検出直後に、前記電源から、前記短絡電流を抑制する向きの所定の電圧が印加されるように前記スイッチング素子を制御する工程とを備える制御方法である。
【0019】
かかる制御方法によれば、先にモータ制御装置で説明したのと同様の作用により、モータ起動時におけるトルク変動、異音などを抑制するとともに、応答性を向上することができる。なお、制御方法として構成する場合においても、モータ制御装置の場合と同様、種々の付加的要素を考慮することができるのは、いうまでもない。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、実施例を用いて以下の順序で説明する。
A.装置の構成:
B.モータ起動制御:
C.第1の変形例:
D.第2の変形例:
E.第3の変形例:
【0021】
A.装置の構成:
図1は本実施例におけるモータ制御装置10の概略構成図である。モータ制御装置10は、制御対象である同期モータ18に電力を供給するためのインバータ14、電源16およびインバータ14のスイッチングを制御する制御ユニット12、該制御に用いられる情報の一つとしてモータ18の各相に流れる電流を検出する電流センサ26,27から構成される。電流センサが2つしか設けられていないのは、三相交流の各相電流の和は常にゼロになる特性から、2相の電流を検出しさえすれば、残余の1相の電流を算出することができるからである。
【0022】
インバータ14は、トランジスタインバータであり、同期モータ18のU,V,Wの各相について、電源16のプラス極に接続されたソース側トランジスタ(Tu+,Tv+,Tw+)とマイナス極に接続されたシンク側トランジスタ(Tu−,Tv−,Tw−)を一組にして設けられている。各トランジスタには、帰還ダイオード(Du+,Du−,Dv+,Dv−,Dw+,Dw−)が併設されている。シンク側トランジスタのゲート信号には、ソース側トランジスタのゲート信号がインバータINU,INV,INWで反転されて供給されるようになっており、ソース側とシンク側は同時にオンとならないようになっている。なお、図1では図示を省略したが、インバータ14には、これらのゲート信号とは別に全てのトランジスタをオフにするシャットダウン信号が入力可能となっている。
【0023】
インバータ14のスイッチングを制御する制御ユニット12は、CPU20、ROM21、RAM22、クロック23等を備えるマイクロコンピュータとして構成されている。制御ユニット12は、出力ポート25を介してU,V、W相に対応したゲート信号やシャットダウン信号を出力することによりインバータ14のスイッチングを制御する。これらの制御は、入力ポート24を介して入力されるモータ電流やモータ18の要求トルクをすることができる。制御ユニット12は、クロック23により同期をとりながら、ROM21に記憶された所定の制御プログラムをCPU20が処理することにより、例えば、U,V,W相を短絡させるようにインバータ14をスイッチングする短絡手段として機能したり、入力された電流に基づいて電気角を検出する電気角検出手段として機能したり、モータ18の回転中に各相コイルに生じる誘導起電力を打ち消すための逆電圧を印加するようにインバータ14をスイッチングする逆電圧印加手段として機能したりする。
【0024】
図2は同期モータ18の断面図である。同期モータ18は、いわゆる突極型の永久磁石モータであり、コイル43を巻回したステータ40と永久磁石を貼付したロータ30とからなる。ロータ30は、直交する4箇所に設けられた突極35〜38の中間位置に、永久磁石31〜34が貼付された構造をなしている。永久磁石31〜34は、ロータ30の半径方向に磁化されており、その極性は隣り合う磁石同士が互いに異なる磁極となっている。例えば、永久磁石31は外周面がN極であり、その隣の永久磁石32は外周面がS極となっている。ステータ40は、計12個のティース41を備え、その間に形成されたスロット42には、回転磁界を発生させるコイル43が巻回されている。
【0025】
上述した永久磁石31により形成される磁束が、回転軸中心を通ってロータ30を径方向に貫く軸をd軸と呼び、ロータ30の回転面内において前記d軸に電気的に直交する軸をq軸と呼ぶ。d軸およびq軸はロータ30の回転に伴い回転する軸である。本実施例では、ロータ30に貼付された永久磁石31、33は外周面がN極となっており、永久磁石32、34は外周面がS極となっていることから、d軸と幾何学的に45度方向にある軸がq軸となる。
【0026】
図3は同期モータ18の等価回路を示す説明図である。図示する通り、同期モータ18はU,V,Wの三相コイルと、回転軸中心回りに回転する永久磁石を有する等価回路により表され、d軸はこの等価回路において永久磁石のN極側を正方向として貫く軸として表される。また、電気角はU相コイルを貫く軸とd軸との回転角θとなる。
【0027】
ロータ30の電気角と電気的に所定の角度をなす磁界を生じるようにU,V,W相に流れる電流を制御して回転磁界を生じさせることによりモータ18は回転する。このようにモータ18の制御は、電気角に基づいてなされる。本実施例のモータ制御装置10は、以下に示す処理を実行することにより、電気角をいわゆるセンサレスで検出し、モータ18の運転を制御する。
【0028】
B.モータ起動制御:
図4はモータ起動制御処理ルーチンのフローチャートである。この処理は、非動作中の同期モータ18のロータ30が外力により強制的に回転させられている状態から、同期モータ18の運転を開始するための処理である。例えば、モータ18が車両に搭載されているような場合であって、モータは非動作中であるが、車両は別の動力源などにより走行中である状態からモータの運転を再開する場合などに実行される処理である。もちろん、いかなる場合にこの処理が実行されるかは、同期モータ18を搭載した装置の種類に応じて異なる。外力で強制的に回転させられている場合でなく、慣性で回転している状態で実行するものとしてもよい。
【0029】
先に説明した通り、同期モータ18の運転を制御するためには、ロータ30の電気角を検出する必要がある。モータ制御装置10は電気角を検出するセンサを備えないため、非動作中にロータ30が回転していると、その電気角は未知の状態である。従って、モータ起動制御処理ルーチンでは、まず、センサレスで電気角の検出を行い、その後、モータの起動を実行する。
【0030】
電気角の検出は、特開平11−75394記載の技術と同様の方法により行う。即ち、ロータ30が強制的に回転させられている状況下では、コイル43に誘導起電力が生じているから、この起電力によって各相に流れる電流を検出し、その値に基づいて電気角を検出するのである。
【0031】
かかる検出を行うため、制御ユニット12は、まずインバータ14のソース側トランジスタを全てオンにしてU,V,Wの3相を短絡させる(ステップS10)。この結果、各相にはロータ30の回転により生じた誘導起電力に起因して短絡電流が流れるため、これを検出する(ステップS20)。短絡電流の方向および大きさは、ロータ30の電気角および回転数に応じて変化する。但し、一般にコイル43に流れる電流は、インダクタンスに応じて変化することが知られており、短絡した瞬間の電流はゼロである。従って、短絡電流の検出は、電流センサ26,27の感度、コイル43のインダクタンス等を考慮して設定された所定時間待ってから行う。検出された電流値は、後で電気角の算出に用いられる。
【0032】
本実施例のモータ起動制御処理ルーチンでは、特開平11−75394記載の技術と異なり、短絡電流を検出した後、誘導起電圧とは逆方向の電圧を印加して短絡電流を速やかに減衰させる。このため、制御ユニット12は、逆電圧指令値および印加期間を設定し(ステップS30)、その結果に応じてインバータ14をスイッチングして逆電圧を印加する(ステップS40)。
【0033】
ここで逆電圧の設定について説明する。図5は誘導起電圧、電圧指令値、3相電流の様子を示す説明図である。ロータ30が回転している場合には、誘導起電圧が生じるが、U,V,W各相の電圧値は時間または電気角とともに変化する。ここで、時刻t1において、U,V,W相を短絡させ、所定時間経過した後、時刻t2において3相電流をそれぞれ検出したものとする。図示する通り、時刻t1では、U相にはプラス方向、V,W相にはマイナス方向の起電圧が生じているため、電流もそれぞれ誘導機電圧に応じた方向に流れる。
【0034】
かかる状況において、本実施例では、一定期間tvvだけ一定の電圧値を逆電圧として各相に印加する。但し、印加する電圧の方向は短絡電流の正負に応じて設定する。図5に示した例では、U相にプラス方向の短絡電流が流れているため、マイナス方向の電圧を逆電圧として印加する。V,W相にはマイナス方向の短絡電流が流れているため、プラス方向の電圧を逆電圧として印加する。このように、ステップS30では、短絡電流の正負に応じて各相の電圧値の符号のみを設定し、電圧値および印加期間は短絡電流の値に関わらず予め定めた一定値に設定する。このように比較的簡単な処理で、逆電圧を設定することにより、短絡電流を速やかに減衰させることができる。
【0035】
逆電圧を印加した後、制御ユニット12は、短絡電流に基づいて以下の手順で電気角を算出する(ステップS50)。U,V,W相の短絡電流をそれぞれiu,iv,iwとする。また、U相にプラスの電流を流した場合の磁界の方向をα軸、それに電気的に直交する方向をβ軸と定義し、それぞれの方向の電流をiα、iβと定義する。α軸、β軸は電気角θが値0の場合のd軸、q軸に相当する。このとき、iα、iβは、iu,iv,iwを用いて次式(1)の通り求められる。
iα=iu−iv/2+iw/2;
iβ=(√3)iv/2−(√3)iw/2 ・・・(1);
【0036】
一方、同期モータ18の電圧方程式を、角速度ωが一定、抵抗はゼロ、電圧および電流の初期値がゼロという条件下で解くとd軸電流id、q軸電流iqが次式(2)の通り求められる。
id= ψ(cosωt−1)/Ld;
iq=−ψ(sinωt−1)/Lq ・・・(2);
ここで、Ld,Lqは同期モータ18のd軸方向、q軸方向のインダクタンス、tは短絡後の経過時間、ψは逆起電力定数である。
【0037】
角速度ωは別途センサを設けるものとしても構わないが、例えば、特開平11−18483に記載の技術を適用それば、電流iu,iv,iwを用いて比較的容易に求めることができる。これは、短絡電流の振幅|I|がωと一義的な関係にあることを利用するものである。即ち、次式(3)で振幅|I|を算出し、予めωとの対応を記憶したテーブルを参照することによりωを求めるのである。
|I|=√(iu2+iv2+iw2−iu・iv−iv・iw−iw・iu) ・・・(3);
【0038】
図5に示した条件で短絡電流を検出した場合は、t=t2−t1と上式(3)で得られたωとを代入すれば、id,iqを算出することができる。また、上式(1)(2)の算出結果から、電気角θ(rad)は次式(4)の通り求められる。
θ=tan−1(iβ/iα)−tan−1(iq/id) ・・・(4);
【0039】
こうして電気角θを求めると、制御ユニット12は短絡電流が所定値以下になるまで待って(ステップS60)、モータを起動する(ステップS70)。即ち、トルク指令値に応じた電圧を検出された電気角に応じた方向に印加するのである。こうしてモータが起動されると、モータ起動制御処理ルーチンを終了し、モータの運転を制御する通常の処理に移行する。センサレスで同期モータ18の運転を制御する処理には、公知の種々の技術を適用可能であり、ここでは詳細な説明を省略する。
【0040】
以上で説明したモータ制御装置10によれば、短絡電流を検出した後、逆電圧を印加することにより、速やかに短絡電流を抑制することができる。例えば、図5に示す通り、本実施例では、時刻t2以降にU,V,W相の短絡電流が急速に減少し、時刻t3ではほぼ値0に減衰する。逆電圧を印加しない場合の電流変化の様子を図5に破線で示した。この場合、電流はコイルのインダクタンスに応じた時定数で徐々に減衰するため、時刻t4で値0になるまでに長時間を要する。逆電圧を印加する効果を実験例で示す。
【0041】
本実施例のモータ制御装置によれば、短絡電流を急速に減衰させることによって以下に示す利点が得られる。第1に短絡電流に起因するトルク変動を短期間に抑制することができ、その間に生じる異音を低減することができる。第2にモータの起動を速やかに行うことができるため、制御の応答性を向上することができる。この利点は、同期モータ18をハイブリッド車両など、高い応答性が要求される装置に適用した場合に特に意義が大きい。
【0042】
また、モータの起動が速やかに行えるということは、電気角を検出してからモータの起動までの期間が短いことを意味するから、その間に生じる電気角の推定誤差を抑制でき、起動当初から精度良くモータを制御することが可能となる。即ち、検出された電気角をθ0とし、検出から起動を行うまでの経過時間をtsとすると、起動時には、「θ=θ0+ω・ts」なる式で電気角θを推定して電圧を印加することになるが、ωは変動する可能性があるため、tsが短い程、電気角θの推定精度が高くなるのである。
【0043】
この他、本実施例のモータ制御装置は、従来から提案されているセンサレスでの制御装置に対し、新たなハードウェア構成を必要としないため、比較的簡単に上述の種々の効果を得ることができる利点もある。
【0044】
C.第1の変形例:
モータ制御装置10において、逆電圧の印加は、上述した態様に限られない。実施例では、逆電圧の印加方向のみを各相の短絡電流の符号に基づいて設定しており、印加する電圧値および印加期間は一定値とした。これに対し、短絡電流の値に応じて、各相に印加する期間および電圧値を変化させるものとしてもよい。かかる場合の制御処理を、第1の変形例として説明する。
【0045】
図6は第1の変形例における誘導起電圧、電圧指令値、3相電流の様子を示す説明図である。実施例(図5参照)の場合と同様、時刻t1において各相を短絡させ、時刻t2において短絡電流を検出したものとする。第1の変形例では、検出された短絡電流に応じて各相に印加する電圧値、印加期間を設定する。図6に示した状態では、U相電流は絶対値が大きいため、逆電圧の値vu、および印加期間tuも大きい。V相電流、W相電流は絶対値が小さいため、逆電圧の値vv,vwおよび印加期間tv,twもこの順番に小さくなる。逆電圧の方向は実施例と同じである。
【0046】
短絡電流の絶対値に応じた電圧値および印加期間tuの設定は、種々の方法により行うことができ、例えば、次式で設定することができる。
tu=iu・tmax/imax
ここで、imaxは想定される最大の電流値、tmaxはそのときの逆電圧の印加期間である。上式は短絡電流の値に比例して印加期間を変更する式となっている。tmaxはimaxを減衰させるのに適した印加期間を予め実験等で設定することができる。他の相についても同じ式を適用することができる。また、電圧値についても同様の考え方で設定することができる。
【0047】
ここでは、短絡電流の値に比例する場合を例示したが、非線形に変化させたり、段階的に変化させるものとしてもよい。短絡電流の値に応じて電圧値、印加期間を与えるテーブルを用意することもできる。また、上式のように短絡電流の値に応じてimax、tmaxを修正する考え方ではなく、純粋に短絡電流の関数で電圧値、印加期間を与えるものとしてもよい。
【0048】
このように短絡電流の値に応じた電圧値・印加期間で逆電圧を印加すれば、短絡電流をさらに速やかに減衰させることができる。即ち、図6に例示するように、減衰時に短絡電流がオーバーシュートし、値0付近で振動することを抑制することができる。この結果、電流が値0となる時刻t3’までの経過時間をさらに短縮することができる。
【0049】
なお、ここでは時刻t2で設定された電圧値および印加期間で逆電圧を印加する場合を例示した。逆電圧の印加を開始した後も、短絡電流の値に応じて電圧値および印加期間を徐々に変更していくものとしてもよい。但し、一旦設定した電圧値、印加期間で逆電圧を印加すれば、処理負担が軽く済むという利点がある。また、ここでは短絡電流に応じて電圧値、印加期間の双方を変化させる場合を例示したが、いずれか一方のみを変化させるものとしてもよい。
【0050】
D.第2の変形例:
実施例では、モータの回転速度に関わらず、単一の検出方法で電気角を検出していたが、モータの回転速度に応じて電気角の検出方法を使い分けるものとしてもよい。かかる場合の制御処理を第2の変形例として説明する。
【0051】
図7は第2の変形例におけるモータ起動制御処理ルーチンのフローチャートである。この処理では、制御ユニット12は、まず、モータの回転数Nを検出する(ステップS2)。次に、回転数Nと所定の基準回転数Nhとの大小を比較し(ステップS4)、回転数N>Nhのときは高速時処理(ステップS6)、その他の場合は低速時処理(ステップS8)を行う。高速時処理は、実施例で説明したモータ起動制御処理そのものである。低速時処理は、低速回転時に電気角を検出するのに適した処理であり、例えば、特開平11−18483において第2の電気角検出方法として開示されている技術を適用することができる。基準回転数Nhは両者の使い分けの判断基準となる値であり、それぞれの方法による電気角の検出精度を考慮して、設定すればよい。
【0052】
低速時処理の原理について説明する。図8はコイルに印加した電圧と電流の変化を示す説明図である。ここではU相の変化を示した。図示する通り、U相にステップ状の検出用電圧を印加すると、それに応じて電流が流れる。この電流はコイルのインダクタンスに応じて変化し、インダクタンスが小さいときは高いピーク値Im1、インダクタンスが大きいときは低いピーク値Im2となる。従って、検出用電圧を印加して一定期間経過した時点での電流値を検出すれば、インダクタンスを求めることができる。突極型の永久磁石モータの場合、電気角に応じてコイルの磁束密度が変化し、インダクタンスが変化することが知られているから、インダクタンスと電気角との関係を予めテーブル等で記憶しておけば、電気角を検出することができる。なお、U相のみに検出用電圧を印加した場合には、電気角として0〜2πの範囲で2つの解が得られるため、V相またはW相での検出結果と併せて行うなどして、単一の電気角を特定する。
【0053】
第2の変形例によれば、モータの回転数に応じて電気角の検出方法を使い分けることにより、電気角の検出精度を向上することができる。ここでは、回転数に応じて2つの処理を例示したが、当然、3種類以上を使い分けるものとしてもよい。また、低速時処理は、上述の処理に限定されるものではない。高速時処理も実施例に示した処理と同様、変形例の処理を適用するものとしてもよい。
【0054】
E.第3の変形例:
以上の実施例および変形例では、U,V,W相を基準として逆電圧の印加を行う場合を例示した。これに対し、d軸およびq軸を基準として逆電圧の印加を行うものとしてもよい。かかる場合の処理を第3の変形例として説明する。
【0055】
図9は第3の変形例におけるモータ起動制御処理ルーチンのフローチャートである。ここでは実施例(図4)との相違点のみを示した。図示する通り、第3の変形例では、短絡電流を検出した後(ステップS20)、電流が所定値以下になるまで待機(ステップS60)にいたるまでの処理が実施例と相違する。
【0056】
第3の変形例では、まず、短絡電流を用いて電気角を算出する(ステップS50)。算出方法は実施例と同じである。次に、電気角算出時に求められたd軸電流id、q軸電流iqに基づいて逆電圧Vd,Vqを設定する(ステップS52)。逆電圧Vd,Vqの値および印加期間は、第1の変形例と同じ考え方により設定することができる。もちろん、実施例と同様、一定の電圧値、印加期間に設定するものとしても構わない。通常、誘導起電圧は、主としてd軸方向に生じるから、正負の判定をするまでもなく、電圧の印加方向を設定することができる。
【0057】
こうして設定されたVd,Vqを2相/3相変換してU,V,W相の電圧vu,vv,vwに変換し(ステップS54),その電圧を印加する(ステップS56)。2相/3相変換は、周知の通り、次式により行うことができる。
vu=√(2/3) {Vd・cosθ −Vq・sinθ} ;
vv=√(2/3) {Vd・cos(θ−120) −Vq・sin(θ−120)} ;
vw= −( vu+vv ) ;
ここでθは電気角(deg)である。
【0058】
第3の変形例によれば、電気角検出後に逆電圧を印加するため、印加開始が若干遅れるものの、電気角に応じた適切な方向に逆電圧を印加することができる。また、U,V,W相の誘導起電圧が電気角に応じて周期的に変動するのに対し、d軸、q軸方向の誘導起電圧は回転数による増減が生じるのみであり、電気角による変動が生じないため、逆電圧の設定を比較的容易に行うことができる利点もある。
【0059】
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以上の制御処理はソフトウェアで実現する他、ハードウェア的に実現するものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例におけるモータ制御装置10の概略構成図である。
【図2】同期モータ18の断面図である。
【図3】同期モータ18の等価回路を示す説明図である。
【図4】モータ起動制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図5】誘導起電圧、電圧指令値、3相電流の様子を示す説明図である。
【図6】第1の変形例における誘導起電圧、電圧指令値、3相電流の様子を示す説明図である。
【図7】第2の変形例におけるモータ起動制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図8】コイルに印加した電圧と電流の変化を示す説明図である。
【図9】第3の変形例におけるモータ起動制御処理ルーチンのフローチャートである。
【図10】モータ電圧および電流の時間的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10…モータ制御装置
12…制御ユニット
14…インバータ
16…電源
18…同期モータ
20…CPU
21…ROM
22…RAM
23…クロック
24…入力ポート
25…出力ポート
26,27…電流センサ
30…ロータ
31〜34…永久磁石
35〜38…突極
40…ステータ
41…ティース
42…スロット
43…コイル
Claims (6)
- ロータが通電せずに回転している状況にある同期モータについて、該ロータの電気的な回転位置を示す電気角を検出し、電源から該同期モータへの電圧の印加を開始可能な状態にする同期モータ制御装置であって、
前記同期モータに備えられた3相コイルへの通電を制御するスイッチング素子と、
前記ロータの回転中に誘導起電力を生じる前記3相コイルを短絡させるように前記スイッチング素子を制御する短絡手段と、
該短絡時に前記3相コイルに流れる短絡電流を検出する電流検出手段と、
前記検出された短絡電流に基づいて前記ロータの電気角を算出する電気角算出手段と、
前記電流検出直後に、前記短絡電流を減衰させるために、前記検出された短絡電流の符号に応じて設定された正または負の符号を有する逆電圧が前記電源から前記3相コイルに印加されるように前記スイッチング素子を制御する逆電圧印加手段とを備えるモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置であって、
前記逆電圧の絶対値は、所定値であるモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置であって、
前記逆電圧印加手段は、前記短絡電流の状態を表すパラメータに応じて、前記逆電圧の印加期間を調整する手段を備えるモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置であって、
前記逆電圧印加手段は、前記短絡電流の状態を表すパラメータに基づいて、前記逆電圧の絶対値を設定する手段を備えるモータ制御装置。 - ロータの回転数が電気角の検出に足る逆起電圧を生じ得る所定以上の回転数の場合に、前記短絡手段、電流検出手段、電気角算出手段、および逆電圧印加手段とを用いた制御を実行する請求項1記載のモータ制御装置。
- ロータが通電せずに回転している状況にある同期モータについて、該ロータの電気的な回転位置を示す電気角を検出し、電源から該同期モータへの電圧の印加を開始可能な状態にする同期モータの制御方法であって、
(a) 前記同期モータに備えられた3相コイルへの通電を制御するスイッチング素子を制御して、前記ロータの回転中に誘導起電力を生じる前記3相コイルを短絡させる工程と、
(b) 該短絡時に前記3相コイルに流れる短絡電流を検出する工程と、
(c) 前記検出された短絡電流に基づいて前記ロータの電気角を算出する工程と、
(d) 前記電流検出直後に、前記短絡電流を減衰させるために、前記検出された短絡電流の符号に応じて設定された正または負の符号を有する逆電圧が前記電源から前記3相コイルに印加されるように前記スイッチング素子を制御する工程とを備える制御方法。
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