JP3557323B2 - 改良真空圧力スイング吸着プロセス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は圧力スイング吸着運転に関し、詳しくは改良真空圧力スイング吸着プロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力スイング吸着(PSA)及び圧力スイング吸着システムは、原料ガス混合物(以下、単に原料とも称する)の成分を所望通りに分離させるための技術として斯界に周知である。PSAプロセス実施に際しては、吸着されやすい成分と吸着されにくい成分とを含む原料を、高い吸着圧力下に、前記吸着されやすい成分を選択的に吸着する吸着剤を含む吸着床に通し、次いでこの吸着床を、1つ以上の吸着床を含むPSAシステムでの吸着−脱着−再昇圧サイクル運転上の追加量の原料をこの吸着床に導入するに先立って、吸着されにくい成分を吸着させるためのもっと低い吸着圧力に降圧し、この吸着されにくい成分を吸着床から除去する。従来のPSAプラクティスでは一般に多数の吸着床システムを用い、各吸着床でのPSAプロセスシーケンスを、システムの他の吸着床で実施するプロセスシーケンスと関連させたサイクルベースで行う。
【0003】
より高度に進化したPSAプロセスでは各吸着床は、全PSAプロセスサイクルにおける吸着プロセス中、大気圧より低い圧力、即ち真空範囲の低圧に降圧される。そうしたプロセスは真空圧力スイング吸着(VPSA)プロセスと称される。
PSA/VPSA分野での進歩にも関わらず、斯界には、空気のような原料から高純度の生成ガス(以下、単に生成物とも称する)、例えば酸素を、もっと有効で、吸着剤をずっと効率的(吸着床小型化の要因)に使用することができ、しかも従来技術を使用する他のプロセスよりも少ないエネルギーで生成することのできる圧力スイング吸着プロセスを提供するための一層の改善に対する要望がある。
【0004】
先に言及したように、PSAプロセスはゼオライトのような従来からの吸着床での原料の、選択的に吸着されやすいガスと、選択的には吸着されにくいガスとの吸着性の差に基づいている。既知のPSAプロセスでは2つ或は3つの吸着床ユニットを含むシステムを使用し、各吸着床が、或はそうした2つ或は3つの吸着床ユニットの最初の吸着床ユニットが、水分及び二酸化炭素を除去するための下側吸着層と、通過する原料から選択的に吸着されやすいガスを吸着させるための上層吸着床或は下層吸着床とを含み得、高圧に昇圧されることにより水及び二酸化炭素を選択的に除去する一方で、選択的に吸収されにくいガスを、昇圧の影響受けることなく、システムの第2の吸着床ユニットであり得るところの受容ユニットに送る。この場合、第2の吸着床ユニットは、この非吸着性のガスにより昇圧されて次ぎのサイクルでの流動に対する準備状態とされる。次ぎの吸着床ユニット、即ち第3の吸着床ユニット、或は2吸着床システムにおける最初の吸着床ユニットは、均圧タンク或は非吸着性の濃縮ガスの生成後、降圧される吸着床からパージされる中間圧力の排気ガスを通過させることによる逆流或は向流排気により浄化される。これにより吸着床ユニットは、引き続く再昇圧及び濃縮ガス生成のために浄化される。
【0005】
基本的なPSA/VPSAプロセスサイクルの改変及び変更が数多く研究され、商業的プロセス、例えば空気から酸素を生成するプロセスに適用されたものの、それらのシステムは低温蒸留法を使用する別法と比較した場合、特に大型プラントでの高純度酸素生成のためには一般にそれ程効率的ではなく、より資本集約的でもある。従って、本発明は、以下にも述べるように、空気から高純度の酸素を大量に、然もずっと小さい電力要件下に生成するための、より効率的なPSAプロセスを提供することを課題とするものである。
元になるPSAプロセスは米国特許第2,944,627号に示され、4つの基本的段階、即ち(1)吸着、(2)降圧、(3)パージ、(4)再昇圧の各段階を含んでいる。この米国特許のPSAプロセスの変更例が幾つか案出された。米国特許第3,430,418号に記載されたそうした変更プロセスの1つは生成ガスを連続生成するために少なくとも4つの吸着床を必要とするものであるが、4つの吸着床を用意するための余分のコストと複雑さとが、このPSAプロセスを、それ以下の吸着床を用いるシステムよりも経済的に好ましからざるものとしている。
【0006】
米国特許第3,636,679号には、圧縮空気と酸素生成物(均圧降下中の別の吸着床から得る)とが同一の吸着床の各端部位置から同時に導入される。2つの吸着床を使用するシステムを用いることで設備コストを更に節約しようとするための別のプロセスが米国特許第3,738,087号に記載され、ここでは昇圧吸着ステップを使用し、部分的に再昇圧した吸着床に原料(空気)を導入する。米国特許第5,223,004号には、以下のステップ、即ち、(1)サイクル出発時の低圧レベルから中間圧力レベルへの向流生成物昇圧、(2)無排気下での、中間圧力レベルから吸着圧力までの並流原料昇圧、(3)原料導入及び向流での生成物排気による生成ステップ、(4)原料導入の断続及び並流での部分的降圧による生成物排気、(5)サイクルの低圧レベルへの向流降圧による脱着、の各ステップを使用するPSAプロセスが記載される。
【0007】
本来のPSAプロセスの更に多くの変更例を文献に見出すことができる。例えば、米国特許第4,194,891号、第4,194,892号、第5,122,164号、には、サイクル時間の短いPSAプロセスが記載され、このプロセスでは粒子寸法のずっと小さい吸着剤を使用することで拡散抵抗を減少させ、米国特許第4,340,398号に記載されるPSAプロセスでは、3つ以上の吸着床を使用して吸着床再生に先立って排気ガスをタンクに移送し、この排気ガスを後に再昇圧のために使用する。更に、米国特許第3,788,036号及び第3,142,547号には、タンク均圧ステップを組み込んだ2吸着床PSAプロセスへのプロセス改変が記載され、ここでは、貯蔵したガスを別の吸着床のためのパージガスとして使用する。
より最近では、米国特許第4,781,735号に3つの吸着床を使用して酸素を生成するPSAプロセスが記載される。このプロセスでは、1つの吸着床の供給側端部を別の吸着床の供給側端部に接続して床底間(ボトム−ボトム)均圧を実施することによって酸素回収を助成させ、均圧時間の全部或は一部で、この床底間均圧と同時に床頂間(トップ−トップ)均圧を行なう。また米国特許第5,328,503号には、初期の降圧ステップを使用してパージガスを提供させ、続いて、随意的な吸着床間均圧ステップを行うPSAプロセスが記載される。この米国特許第5,328,503号のプロセスでは少なくとも2つの吸着床を使用し、生成物と原料とを組み合わせて吸着床を再昇圧させる。
【0008】
Suh及びWankatは、1989年発行のAIChE J.第35巻第523ページに、PSAプロセスでの、並流−向流を組み合わせた降圧ステップの使用を記載し、空気から酸素を生成するためには並流降圧ステップの追加は無益であること述べている。Liow及びKennyは、1990年発行のAIChE J.第36巻第53ページに、コンピューターシュミレーションを介して空気から酸素を生成するための“バックフィルサイクル”を記載し、向流(供給方向に関しての)生成物再昇圧ステップは、酸素リッチな生成物を生成するためのサイクルに含まれる場合には有益であると述べている。
【0009】
米国特許出願番号第08/319,692号には、酸素のような第1のガスを、この第1のガスと、吸着されやすい1つ以上のその他のガスとを含むガス混合物から分離させるための改良PSAプロセスが記載される。この改良PSAプロセスには、同時の均圧及び排気ステップと、これに続く、吸着床に対する同時の原料及び生成物による再昇圧ステップとを含んでいる。この改良PSAプロセスによれば、サイクル時間は全体的に早まり且つその効率も向上し、真空発生用のブロワ或は降圧用のブロワの利用度は100%に達し、使用電力も約15%低減する。
【0010】
この米国特許出願番号第08/319,692号の改良PSAプロセスの要点は、PSAプロセスの各種ステップをオーバーラップさせることで合計サイクル時間を短縮し、生産性を改善させることにある。他の重要なパラメーターには、各運転条件、即ち、高圧、低圧、均圧降下ステップの終了時圧力、生成物による昇圧ステップで使用する高純度生成物量、各ステップの割当て時間、サイクルでの各ステップの実施順、均圧降下のためのガスによる、還流及び均圧上昇のために必要なガスの提供を選択することが含まれる。他の吸着床が均圧降下ステップ中である時に均圧上昇ステップ中の吸着床の排気を同時に行うステップは独特のものである。このステップの割当時間は、ステップ終了時に、先行する吸着床がパージされ且つ部分的に昇圧されているように選択する必要がある。サイクルの次ぎのステップは、吸着床の各端部位置での、同時の生成物昇圧及び原料昇圧ステップと、これに続く、所望の吸着圧力への原料昇圧ステップとである。この改良PSAプロセスのその他の主要な特徴は、(a)同時の生成物昇圧及び原料昇圧ステップのために必要な生成物を、通常は生成物タンクから入手し或は生成ステップ中の他の吸着床から入手することであり、また、(b)並流降圧或は均圧降下用のガスを、別の吸着床の下流側端部か或は第2の貯蔵タンクのいずれかに送る点である。後者の場合、吸着床間を連絡する必要はなくこれが、PSAプロセス制御に一層の融通性を与える。
【0011】
斯界に於けるそうした望ましい進歩にも拘らず、PSA/VPSAプロセスは、特に高純度酸素の大量生成プラントにおいて、特に低温蒸留を使用する別法と比較して、尚、所望されるよりも低効率であり、より資本集約的である。従って、大規模商業プラントでの非常に望ましいPSA/VPSA技術の使用を容易化するための一層の改善が斯界では望まれている。吸着剤をもっと有効に利用できるようにする改善、即ち、吸着床寸法要因を克服することが特に望まれる。そうした改善を達成した改良PSA/VPSAプロセスによれば、高純度の酸素を原料空気から生成するための容量が、従来技術と比較して望ましく増大されよう。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
例えば原料(例えば空気)から選択的に吸着されにくい成分、例えば酸素を一段と効率的に生成するVPSAプロセスを提供することであり、
VPSA−空気原料システムによる酸素生成量を増大するプロセスを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、VPSAプロセスにおける吸着−脱着−再昇圧のプロセスシーケンスが提供され、より低い脱着圧力での酸素によるパージステップと、オーバーラップする供給及び均圧ステップと、定圧生成物(酸素)生成/吸着ステップとを含み、VPSAシステムの容量が所望通りに増大される。
【0014】
【発明の実施の形態】
前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスでは、PSAプロセスのサイクルに新規なシーケンスの運転ステップを組入れており、回転装置(例えばコンプレッサや真空ポンプ)のための非負荷時間が最短化され、生成物の回収量は増大され、吸着床寸法要因(BSF)は従来のPSAプロセスのサイクルと匹敵し或はそれ以上であり、電力消費量も従来の既知のPSAプロセスのサイクルより5乃至20%も小さい。この特許出願番号第08/319,692号のプロセスでのPSAプロセスのサイクルの運転ステップは以下の通りである。
【0015】
ステップ(I):原料(例えば空気)と、濃縮するべき生成物(例えば酸素)とを吸着床の各端部から吸着床に同時に導入し、これら原料(以下、単に原料とも称する)と生成物との一部を中間圧力レベルに再昇圧する。本ステップ(I)では生成物は、通常、生成物タンクから或は生成ステップ中の別の吸着床から入手する。
ステップ(IIa):中間圧力レベルから吸着圧力レベルへの原料昇圧(並流)。
ステップ(IIb):吸着及び全生成物生成。
ステップ(III ):生成物を、同時の昇圧及び排気ステップ中の別の吸着床に直接或は間接的(均圧タンクを通して)に移行させる並流降圧。前記間接モードでは並流降圧のための生成物は第2の貯蔵タンクに向う。この場合、吸着床間を連通させる必要はない。
【0016】
ステップ(IV):他の吸着床が、2吸着床PSAプロセスにおける同時の原料昇圧及び生成物昇圧ステップ中にある時の、排気のための向流排気或は向流降圧。
ステップ(V):排気のための一層の排気或は降圧。本ステップは第1の吸着床に対するステップ(IV)と同一であるが、他の吸着床は吸着及び全生成物生成(図1参照)ステップ中にある。
ステップ(VI):並流降圧(ステップIII )中の別の吸着床により或は並流降圧のためのガスを貯蔵する第2の貯蔵タンクから還流ガスが供給される、同時の向流昇圧及び向流排気ステップ。
【0017】
以上の各ステップは、2吸着床PSAプロセスのためのものとして図1A及び1Bに略示される。この、米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスに関する5つのポイントを挙げると、(a)吸着床間のための均圧ステップがパージステップにオーバーラップされそれにより、均圧上昇ステップ中の吸着床が同時に排気されること。(b)再生中の吸着床をパージするために必要な還流ガスの全量が、並流降圧(均圧降下)ステップ中の別の吸着床からの排気ガスによって供給されること。(c)生成物昇圧ステップと原料昇圧ステップとをオーバーラップさせ、続いて、原料昇圧ステップのみにより吸着圧力に昇圧させることで、より大きな生成物流量を実現すること。(d)各ステップをオーバーラップさせることにより合計サイクル時間が短縮されこれが、吸着床寸法要因を小さくすること。(e)真空ポンプ(図1参照)の非負荷時間が無いこと、即ち真空ポンプが100%利用されることである。
【0018】
前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスでは、均圧降下ステップのためのガスが、同時の均圧上昇及び排気ステップ中にある別の吸着床で必要とされる全てのガスを提供する。かくして、この、均圧上昇ステップとパージステップとをオーバーラップさせるステップは、従来のPSAプロセスで使用する従来からのパージステップと均圧ステップとを改変したものである。加えて、吸着床から窒素ウェーブフロントを押し出すために必要な全ての還流ガスが、均圧降下ステップ中の別の吸着床から提供される。このモード下での運転に際しては、低純度のガスを使用してパージステップと均圧上昇ステップとを組み合わせる。サイクルの次ぎのステップ(向流での生成物昇圧)では、通常は生成物貯蔵タンクからの高純度の生成物を使用し、吸着床の生成側端部位置でこの吸着床を昇圧すると同時に、原料を吸着床の供給側端位置から供給する。前記各ステップをオーバーラップさせることで、高い酸素生成速度下に(BSFは低減される)PSAプロセスサイクルが高速化される。更に、本サイクルでは従来のパージステップを使用しないことから、生成物は吸着床パージのために消費されることがない。また、同時の排気ステップ及び均圧上昇ステップ終了時の吸着床圧力は、前ステップ(排気ステップ)での圧力よりも高くなければならない。かくして、本ステップでの導入するガスの割り当て流量及び割り当て時間の何れをも、本ステップ終了時に吸着床がパージされ且つ部分的に昇圧されているよう、注意深く選択する必要がある。
【0019】
かくして、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスは、PSAプロセスの各種ステップをオーバーラップさせることにより合計サイクル時間を短縮しそれにより、生産性、運転条件(昇圧、降圧、均圧降下ステップ終了時の圧力、図1Aステップ1で使用する高純度の生成物量)の選択、各ステップの割り当て時間、サイクルにおける各ステップの実施順、均圧降下用のガスを使用しての、還流及び均圧上昇のために必要なガスの提供、を改善する。本サイクルのステップIII (図1A参照)は独特のものであり、本ステップIII では、均圧降下ステップ中の吸着床が、同時の昇圧及び排気ステップ中にある別の吸着床に対して開放される。本ステップIII の割り当て時間は、本ステップ終了時には前記別の吸着床がパージされ且つ部分的に昇圧されているように選択されるべきである。サイクルの次ぎのステップでは、前記別の吸着床の生成物昇圧と原料昇圧とを同時に行い、続いて、図3ステップIIaの、吸着圧力への原料昇圧を行なう。
例えば酸素生成のために前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスを実施するには、以下の各ステップを実行することができる。
【0020】
(I):吸着床の各端部に原料及び生成物が導入されるところの中間圧力レベルを、0.5乃至1.2atm(1.0atm=14.696psi(約1.033kg/m )の間で選択し、好ましくは約0.9atmとし、一方、高圧レベルを1.2乃至2.0atm間で選択し、好ましくは約1.42atmとし、低圧レベルは0.30乃至0.45atm間で選択し、好ましくは約0.35atmとする。
(II):生成ステップ中の吸着床圧力を、約0.9atmの中間圧力レベル(同時の生成物昇圧及び原料昇圧ステップ終了時の圧力)から約1.42atmの吸着圧力に上昇させ得る。或は別法として、同時の生成物昇圧及び原料昇圧ステップの後、排気を行なわずに原料昇圧を行い、吸着圧力を得た後、制御弁を開放して生成物を生成する。後者の場合、生成ステップ中の圧力は一定とする。
【0021】
(III ):原料導入を終了させ、吸着床を並流降圧し、排気ガスと、吸着剤に共吸着された軽量成分とを回収する。本ステップ中、圧力は約1.42atmの吸着圧力から約1.10atmに減少する。本ステップIII で収集されるガスを今後“排気ガス”と称する。排気ガスは第2の貯蔵容器(均圧タンク)に貯蔵し或は、同時の均圧上昇及び排気ステップ中の別の吸着床の生成側端部に直接供給することができる。後者の場合、ステップ終了時、吸着床はパージされ且つ部分的に昇圧される。かくして本ステップの割当て時間は、排気ガスの幾分かを供給側端部を介して吸着床の窒素(重量成分)ウェーブフロントを追出すための還流ガスとして使用する一方で、残余の排気ガスを部分的な生成物昇圧のために使用することから重要である。本ステップ中の吸着床圧力は約0.35atmから約0.60atmである。
(IV)及び(V):約0.35atmの低圧力レベルへの向流降圧による脱着。
(VI):吸着床が尚、排気ステップ中にある時、昇圧の第1段階を実施する。本ステップに必要なガスは、均圧降下ステップ中の別の吸着床から入手し、或は均圧降下ステップ中の別の吸着床から入手した排気ガスを貯蔵するために使用する第2のタンクから入手する。本ステップ中、排気ガスを受ける吸着床圧力は約0.35atmから約0.60atmに上昇する。
【0022】
この、米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスの基本的特徴は、図1A及び図1Bに示される2吸着床PSAプロセスの運転を記述することにより例示され得る。しかしながら、米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスでは、吸着床を1つ或は2つ以上使用し、またその他の運転条件(例えば他の圧力範囲)を使用して実施することもできる。図2には2吸着床PSAプロセスの概略ダイヤグラムが示され、図1A及び図1Bの2つの吸着床A及びBと、単数或は複数のコンプレッサ或はブロワ11と、単数或は複数の真空ポンプ13と、生成物貯蔵タンク18と、相互連結ライン及びバルブとから成り立っている。図3には、図1A及び1BのステップVI以降に開始されるプロセスサイクルの各ステップ実行中の圧力変化が示される。PSAプロセスの全サイクルは図1A、1B、2、3を参照して示される。図2のPSAプロセスは吸着剤を充填した2つの吸着床(A及びB)から成り、各吸着床が原料入口弁33或は35と、排気ガス出口弁34或は36とを有する。原料入口弁33及び35は、ブロワ或はコンプレッサ11を介して空気供給導管10と連結され、一方、排気ガス出口弁34及び36は真空ポンプ13を組み込んだ真空排気導管12と連結される。吸着床出口導管14及び15が、生成物貯蔵タンク18に連結した逆止弁17を介して弁5及び6を生成物導管16に連結する。弁10A及び12Aが、プロセスサイクルにパージステップが含まれる場合に、2つの吸着床間の連絡を可能とする。例えば、弁12Aを開放すると吸着床Aから生成物の一部が吸着床Bにパージガス流れとして供給される。同様に、弁10Aを開放すると吸着床Bから生成物の一部が吸着床Aにパージガスとして供給される。吸着床出口導管14及び15は弁2及び4によって相互に連結される。ダイヤグラムに示した全ての弁は、コンピューターシステム及びプログラムロジックを介して電子的に操作される。導管19が生成物貯蔵タンクに接続され、弁8及び9を介して吸着床B及びAの各々で生成物昇圧を実施するための生成物を供給する。
【0023】
図1A、1B及び2を参照して、2吸着床システムのためのVPSA O プロセスのサイクルの各ステップでの弁の開閉を説明する。全ての弁は、各ステップに示す場合を除き閉鎖されている。サイクル時間は約60秒であり、圧力範囲は低い方の0.35atmと、高い方の2.0atmとの間にある。
ステップI:吸着床に、その各端部から、ライン10を通して原料(空気)を、また生成物貯蔵タンク18から生成物(酸素)を夫々同時に導入する。この場合、吸着床Aの弁33と9とを開放し、これらの原料及び生成物が吸着床に流入する。またその間、弁36は放され、吸着床Bは排気ステップ中にある。
ステップII:原料昇圧及び全生成物生成。本ステップでは弁33及び5を開放し、吸着床Aは更に原料昇圧ステップを受ける。逆止弁17のプログラムロジックが、逆止弁17を開放して吸着床Aからの生成物を生成物貯蔵タンク18に送る時間を指示する。例えば、この原料昇圧及び全生成物生成ステップ中に一定圧力が必要である時、逆止弁17は、吸着床Aが生成物を生成物貯蔵タンク18に送達し得る所定の圧力に達した場合にのみ開放される。吸着床Aのための原料昇圧及び全生成物生成ステップ(ステップ2)中、吸着床Bは弁36を介しての排気ステップ中にある。
【0024】
ステップIII :並流降圧。前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスの1変形例では、弁33を閉じ、弁4を開放し、吸着床から排気ガスを回収してこれを吸着床Bに送り、吸着床Bを部分的に昇圧(吸着床Bの均圧上昇)し、次いでこの排気ガスを還流ガスとして使用して吸着床B内の窒素ウェーブフロントを吸着床Bの供給側端部に押しやる。この間、弁36は尚開放され、斯くして吸着床Bは均圧上昇ステップと排気ステップとを同時に受ける。前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスの別の変形例では、均圧降下ステップで収集した排気ガスを、吸着床Bのための別の貯蔵タンクに貯蔵する。この場合、吸着床間を連絡させる必要は無い。
ステップIV:弁34を開放して吸着床Aを向流排気し、弁35及び8を開放する。これにより、吸着床Bは同時の生成物昇圧及び原料昇圧ステップを受ける。
ステップV:弁34は尚開放され、吸着床Aが更に排気ステップを受ける一方で、弁35及び6が開放される。これにより吸着床Bは吸着圧力への原料昇圧ステップを受ける。逆止弁17のロジックが、吸着床Bからの生成物を生成物貯蔵タンク18に送達する時間を決定する。
ステップVI:弁35を閉じ、弁2を介して吸着床Bを降圧させる。弁2は吸着床A或は第2の貯蔵タンクに連結され、第2の貯蔵タンクは結局、吸着床Aに対する昇圧パージを提供する。この間、弁34は尚開放されそれにより、吸着床Aは均圧上昇ステップと排気ステップとを同時に受ける。
【0025】
図1A、1B及び2を参照して説明したプロセスサイクルに基づいてこれを幾分改変し、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスから離れることなく1つ以上のステップを或いはこれらステップの全体的機能を変更することも可能である。例えば、向流降圧のためのステップIVの前に、吸着床をその圧力が1.0atmになるまで開放させ、次いで排気ステップを実施しても良い。
図1A、1Bの各ステップを使用する図2に示す2吸着床PSAプロセスでは、図8A及び8Bに示す標準プロセスと比較して、もっと小さい吸着床の使用及びより少い電力消費下に、そうした標準プロセスに匹敵する酸素純度及び酸素回収量が創出され得る。また図2に示す2吸着床PSAプロセスでは、プロセスサイクルの各ステップ中の一方或いは他方の吸着床で真空ポンプが連続的に使用され、吸着床寸法小型化と電力消費量低減とが約5乃至20%の範囲に於て達成される。
【0026】
図4、5A及び5Bには、生成物貯蔵タンク18と均圧タンク20とを使用する2吸着床PSAプロセス運転のための別態様のシステムが示される。各弁の開閉を含む各ステップの実施は図2に関して説明したと同様であるが、ここでは2つの貯蔵タンクを使用することでプロセスの融通性は大幅に向上されている。例えば、図5A、5Bに示すプロセスサイクルでの個々のステップは一定の時間を要さず、かくして、圧力や成分といった物理的変数を使用して各ステップの割当時間を決定するのが容易でありそれにより、温度、圧力、生成物の可変的需要の変動に対しプロセスを調節することができる。吸着床間での移行が必要ないことから、各吸着床を個別に作動させ、プロセスを単一の吸着床ユニットの集合体とみなして行うことができる。しかしながら、単数及び複数のコンプレッサ及び真空ポンプを正しい寸法とし且つ割り当てるために、各吸着床のサイクル全体を他の吸着床のサイクルと或る程度同調させる必要がある。
【0027】
前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスで使用する装置では、頂部及び底部が浅い皿状の、円筒形状の吸着床を好ましく使用してガスを軸線方向に流しているが、その他の吸着床形状を使用することもできる。例えば、半径方向の吸着床を使用して圧力損失を低減させ、それに伴い電力消費量をも削減し得る。更に、多重吸着床を使用して異なる吸着剤を吸着床の種々の位置に充填することもできる。例えば、活性アルミナを吸着床の供給側端部に配置して原料流れから水分及び二酸化炭素を除去し、Li−Xゼオライトを活性アルミナの頂部に配置して空気から酸素リッチな生成物を分離させ得る。
図4及び5A、5Bの2吸着床システム及びプロセスは、図1A、1B、2及び3のプロセス及びシステムの提供するそれと匹敵する改善をもたらすが、生成物回収率に関する改善は若干に止まる。
【0028】
図6及び7には生成物貯蔵タンク18及び均圧タンク20を使用する単一吸着床プロセスの使用が例示される。装置の利用度を高めるために、図6のプロセスでは単一のコンプレッサ/ブロワ11を使用して、図7に例示する生成物昇圧及び排気ステップを行なう。図6及び7を参照してこのプロセスサイクルの各ステップを簡単に説明する。
【0029】
プロセスサイクルを、同時の原料昇圧及び生成物昇圧(図6及び7参照)から開始するとして、弁9、10、33は開放され、他の弁は閉じられる。逆止弁17は差圧逆止弁であり、吸着床Cの圧力が生成物貯蔵タンク18の圧力を上回った時にのみ開放される。或る時間経過した後に弁9を閉じ、ステップ2を開始する。ステップ2の間、原料昇圧ステップを弁10、33を介して続行すると逆止弁17が開放し、生成物が生成物貯蔵タンク18に入る。ステップ2の終了時点で弁33を閉じ、弁36を開放し、コンプレッサを非負荷状態とする。この間、吸着床は弁4が開放位置にある状態下に並流降圧され、排気ガスが均圧タンク20に収集される。逆止弁17はこの並流降圧ステップ(ステップIII )中は閉じていることを銘記されたい。ステップIII の間、弁9、10、33は閉じられる。ステップIII を終了した時点で弁12及び34を開放する一方、弁4、9、10、17、33、36を閉じる。こステップIVの間、吸着床C内のガスは弁34を介して吸着床を離れてコンプレッサに、その入口から流入する。
【0030】
図7に例示する次ぎのステップ(ステップV)は、ステップIV(排気ステップ)の続きである。最終ステップ(ステップVI)は、弁12及び34を尚開放したままで行なう。最終ステップの間は弁4を開放し、均圧タンク20からのガスが、吸着されたガスを脱着し且つ吸着床Cを部分的に加圧するための還流ガスを提供する。
単一吸着床プロセスをただ1例説明したが、単一吸着床プロセスのその他の改変を、本プロセスの基本的特徴を離れることなく容易に実施し得る。
図8A及び8Bには、サイクル時間が図6及び7のプロセスのそれよりも約10乃至20%長い従来のプロセスサイクルを使用する従来からのPSAプロセスが例示される。図8A及び8Bに示す記号ADは吸着及び全生成物生成を、PGはパージを、EQは均圧を、そしてEVは排気を夫々意味する。
【0031】
この従来のプロセスの電力消費量は本発明のプロセスのそれよりも大きいことを銘記されたい。図1A及び1Bに示す、同一の吸着剤を使用する前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスによれば、これら図8A及び8Bに示される従来のプロセスよりも電力消費量は著しく(15%以上)減少する。この、米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスが、図8A及び8Bに示される従来のプロセスサイクルに勝る点は、真空ポンプの利用度が100%に達する点である。
【0032】
前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスを、VPSA O プロセスを参照して説明し、このプロセスの特定の実施例を示したが、その他の実施例を、記載された特徴の、請求の範囲内での改変と共に使用することができる。例えば、プロセスサイクルを大気圧付近での真空圧力スイング吸着(VPSA)プロセスサイクルに限定せず、大気圧以上或いは大気圧以下での圧力スイング吸着プロセスサイクルを使用しても良い。かくして、本明細書及び請求の範囲で使用する“昇圧”、“高圧”、“中間圧力”、“降圧”等は、負圧のみならず正圧を含むものとする。故に、若干の真空圧力下にあるガスは、更に高い真空圧下の或いは負圧下のガスに対して“昇圧”下或いは“高圧”下にあると言える。この新規なプロセスサイクルを他のガス混合物の分離、例えば埋立地ガスやその他のガス混合物、例えば、選択的に吸着されにくい生成物成分としての水素と、選択的に吸着されやすい成分としての種々の不純物とを含む原料ガスからのN /CH分離のためにも使用し得る。前記不純物には、軽量の炭化水素、CO、CO 、NH 、H S、アルゴンそして水が含まれる。水素リッチな原料ガスは、触媒改質剤から出るガス、メタノール合成ループパージガス、分離アンモニア及びデメタナイザオーバーヘッドガス、蒸気改質炭化水素、アンモニア合成ループパージガス、電解質水素、水銀電池水素、の少なくとも1つが含まれる。前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスは、主成分が窒素或いはヘリウムであるガス混合物から、先に述べたような選択的に吸着されやすい任意の物質或いは全部を分離させるためにも有益である。
【0033】
前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスが、原料ガス混合物から濃縮ガスを生成するための望ましい真空圧力スイング吸着プロセスを提供し、この真空圧力スイング吸着プロセスが、吸着床の均圧及び排気を同時に行なうステップと、それに続く、吸着床の、同時の生成物昇圧及び原料昇圧ステップによる吸着床の昇圧とを含みそれにより、プロセスサイクル全体を高速化し且つ一段と効率化し、真空発生用のブロワのフルタイム使用を実現し、電力消費量を約15%も減少させることは当業者には明らかである。この米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスは、大気圧以上、大気圧、或いは大気圧以下の各圧力レベル下に実施され、PSAプロセスシステムを使用するガス一般の分離に適用され得る。
【0034】
本明細書で説明し且つ請求される一層の改善において、本発明では、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスに関する図1A及び1Bに示すプロセスシーケンスに、以下の追加のステップ、即ち、(1)パージステップ、(2)オーバーラップ均圧ステップ、(3)定圧生成物生成ステップの使用が組み込まれる。本発明によれば、供給用のコンプレッサのための負荷時間が更に最適化され、大気圧以下の脱着圧力を達成するために使用する真空ポンプの平均吸引圧力が増大され、VPSA設備の、同等の電力消費量下での生成量が以下の表に示すように増大される。
【0035】
(1)パージステップ:前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスのプロセスシーケンスへの、パージガスとしての生成物の導入は、ガス分離のためのVPSA設備の資本コストを追加せずにプラント能力を増大させることが所望されていることに基づくものである。生成物を使用するパージステップによりVPSAプロセスを、そうでない場合には不可能な大気圧以下での脱着圧力下で運転できるようになる一方、吸着床寸法要件は維持され、酸素回収量は最大化される。本ステップでは、パージガスとしての生成物、即ち酸素を吸着床の上端つまり生成側端部に導入し、一方、例えば空気である原料の、選択的に吸着されやすい窒素成分を除去するための排気或いは再賦活ステップを一層低い脱着圧力下に継続する。酸素によるパージ率は、低い脱着圧力を一定に或いはその圧力上昇を若干に止めるよう制御される。つまり、吸着床の圧力を基本的には前述の、低い、大気圧以下の脱着圧力に維持する。
【0036】
このパージステップを組み入れることにより、真空圧力レベルを低下させることなくプロセスサイクル時間を延長できるようになり、サイクル時間が延長されることで、原料量を増大させることなく吸着圧力が昇圧され且つより最適化される。原料量が増大すると物質移動抵抗作用が増大して吸着床の圧力が低下し、望ましからざることにVPSAシステムの性能も低下するのである。
パージステップは、低い吸着圧力を昇圧させることで、真空ポンプに対する平均吸引圧を上昇させる上でも貢献する。この特徴は、資本コストを増大させることなく、即ち、真空及び関連する吸着床の圧力を低下させることなく、真空システムの排出容量を増大させる。
【0037】
パージガスの使用は生成物昇圧の条件をも緩和する。酸素を生成する吸着床から供給される酸素をパージガスとして直接追加することにより、生成物昇圧のための生成物流量が等量分減少され得る。これにより、酸素サージタンク要件の低減が実現され得、その結果、酸素の送達圧力が上昇する。酸素サージタンクが小型化されることでプロセス全体に対する資本コストも減少する。
生成物昇圧の条件が緩和されることで、この生成物昇圧ステップの開始時点の高圧が許容されるようになることから、吸着床が本来完全に均圧されるまで均圧ステップを延長させることができるようになり、こうした完全な均圧により酸素回収量は増大する。
【0038】
(2)オーバーラップ均圧ステップ:本発明の改良プロセスのサイクルには、供給ステップに均圧ステップをオーバーラップさせることも含まれる。このオーバーラップは前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスにおける均圧ステップの短縮と、均圧ステップ終了時の原料再負荷の開始とを伴う。この特徴が、供給用のコンプレッサの負荷時間部分を増大させる一方で、吸着床の完全な均圧を可能とし、それに関連して生成物回収量をも増大させる。上記パージガスステップを使用してのこうした改善により、原料量を増大させることなく(原料昇圧ステップ中の吸着床における原料流量は取るに足らない量である)、プロセスサイクル当りの、吸着床への原料導入量を増大させることができる。本発明のこの特徴はまた、原料の所定の負荷率に対する物質移動抵抗作用の低減と吸着床圧力の降圧とを実現する一方で、吸着剤の利用度の向上と、供給用のコンプレッサ及び原料配管システムの利用度の向上とをもたらす。
【0039】
この、オーバーラップ均圧は真空ポンプの運転に影響を与える。かくして、真空ポンプの吸引力は、このオーバーラップ均圧ステップ中は均圧降下ステップ中の吸着床に対するものへと切り替えられる。これにより、吸着床排気中の真空ポンプの吸引圧力はずっと高くなる。この高い吸引圧力は、本ステップ中の排気量を増大させ、本発明のプロセスサイクルに関連する平均吸引圧力を高める上で大きく貢献する。これにより、システムの排気ガス除去容量の増大が、真空装置の追加や関連する吸着床の降圧を伴うことなく実現される。
【0040】
(3)定圧生成物生成ステップ:本発明のプロセスサイクルはまた、この、定圧生成物生成ステップと共に実施される。本ステップは、最大圧力、即ち、高圧力への原料昇圧ステップの継続を伴う。最大圧力を達成した後、生成物生成ステップを開始し、生成物流量を調節して前記最大圧力を一定に制御する。これにより、吸着システムからの酸素回収量が増大し、吸着システムからの生成量が最大化される。酸素回収量の増大は、吸着システムにおける原料平均圧力が上昇する結果得られるものであり、その影響で生成容量は2乃至3%増大し、この増大に応じて吸着床寸法及びコンプレッサの各要件も、若干のユニット電力消費量増大を伴うのみで低減される。
【0041】
本発明によれば、吸着床、原料及び真空のための各装置を含む設備全体に対する設備の利用度を向上させることが可能となる。原料設備の利用度の向上はまさに、オーバーラップ均圧ステップと関連する負荷時間部分の増大によるものであり、真空設備の利用度の向上は、パージステップと、オーバーラップする各ステップとを組み合わせたことによる排気ガス圧力プロフィールの平均吸引圧力の上昇によるものである。
吸着床の利用度は、原料負荷時間部分が増大され、排気ガス吸引圧力が高まることで原料及び排気ガスの処理量が増大するようになることと、サイクル時間が短縮されることによって向上する。ガス流れ特性上のこうした増大が、ガス流量の増大と、関連するガス損失を生じることなく得られることから、プロセス効率が犠牲になることはない。定圧生成物生成ステップが、吸着床の利用度を一段と最適化するという派生的な改善をもたらす。この特長は、原料の平均圧力の増大によるプロセスサイクルの酸素回収量の増大をもたらす。
【0042】
以下に、図9と、付随するプロセスのフローダイヤグラムを例示する図10A、10Bを参照して本発明を説明する。本実施例では2吸着床VPSAシステムを使用し、吸着床A及びBは各々、表示されたプロセスシーケンスをサイクルベースで受け、一方の吸着床が再生のために降圧され、他方の吸着床が昇圧され、また各々、追加量の原料から窒素を選択的に吸着し且つ生成酸素を回収するために使用される。吸着床Aでのプロセスシーケンスの10のステップに関する以下の説明は、説明された適宜のサイクルベースにおいて吸着床Bにも適合する。
【0043】
ステップ1は、オーバーラップする、原料吸着及び生成物昇圧であり、原料、例えば空気と、生成物、例えば酸素とを吸着床の供給側端部及び生成側端部の夫々に同時に導入し、吸着床を中間圧力レベルに部分的に昇圧する。本ステップ1は、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスでもステップIとして使用される。以下の表に要約する特定の例示実施例では、吸着床の圧力は、3秒間の本ステップ1の内に13psiから17psi(約0.91kg/cm から約1.20kg/cm )に上昇した。生成物昇圧のための生成物は、例えば酸素サージタンクから入手する。
ステップ2は、昇圧原料吸着ステップであり、原料、例えば空気を吸着床の供給側端部に追加し、吸着床を中間圧力レベルから所望の高い吸着圧力に並流昇圧する。吸着床の生成側端部、一般的には床頂への酸素ガス追加或いは床頂からの排気はない。これは、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスのステップIIaに相当する。本実施例では、7秒間のステップ2中に吸着床の圧力は17psiから22psi(約1.20kg/cm から1.55kg/cm )に上昇した。22psiの圧力は、所望される高い吸着圧力或いはそれに近い圧力である。
【0044】
ステップ3は、定圧生成物生成/原料吸着ステップであり、本ステップ3では原料、例えば空気を吸着床の供給側端部、代表的には床底に導入し、一方、生成物、例えば酸素を吸着床の生成側端部から除去する。本ステップ中、例示実施例での吸着床圧力は前記22psiに比較的一定に維持される。生成物、即ち酸素は、酸素サージタンクのみならず2吸着床システムの他の吸着床へも、或いはシステムが2つ以上の吸着床を有する場合にはその他の吸着床へも送られ、それらの吸着床でパージガスとして使用する。本ステップ3中の生成酸素の純度は比較的一定に保たれる。これは、以下に説明するステップ8で提供されるような再昇圧用ガスとしての酸素が、この定圧生成物生成ステップに先立ち、吸着床の生成側端部に高純度の酸素として追加導入されることに基づいている。これが、ステップ3の開始時点での酸素純度の乱高下を無くすのに役立つ。ステップ3は、窒素吸着フロントが吸着床の生成側端部位置に実際に表われる以前に終了する。本ステップ3は、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスのステップIIbと同様のものであるが、生成物の一部を使用して他の吸着床のためのパージガスを提供するという追加的な特長を有している。
【0045】
ステップ4は均圧降下ステップであり、吸着床をその生成側端部の側から並流降圧し、除去される排気ガスを直接的或いは間接的(即ち、別体の均圧タンクを通して)に、以下に説明するステップ9におけるような、同時の昇圧及び排気ステップ中の他の吸着床に移行させる。本ステップ4中に吸着床の供給側端部からガスが排出されることはない。吸着床の圧力は22psiから18psi(約1.55kg/cm から1.27kg/cm )に降圧される。吸着床から除去される酸素の濃度は所望の生成物純度、即ち90%から出発して低純度、即ち80乃至90%に低下し、本ステップ4の終了時には吸着床の生成側端部位置に、選択的に吸着された窒素吸着フロントが出現する。本ステップ4中にコンプレッサが排気されるが、これは、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスのステップIII に相当する。
【0046】
ステップ5は、降圧排気及びオーバーラップ均圧降下であり、選択的に吸着されやすい成分であるところの窒素が、真空ポンプを使用しての向流降圧によって吸着床の供給側端部から脱着及び除去される一方で、生成側端部での均圧降下により生成側端部から排気され、低圧からの再昇圧中にある2吸着床システムの他の吸着床の生成側端部に送られる生成物が、吸着床と吸着剤とを同時に並流降圧する。吸着床の生成側端部での酸素濃度は、前記80乃至90%の純度から出発して約70%へと低下する。本ステップ5は、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスには含まれない新規なものである。
【0047】
ステップ6及び7は降圧排気であり、吸着床がその供給側端部からの排気ガスにより向流降圧される一方で、2吸着床システムの他の吸着床が、同時の原料昇圧及び生成物昇圧ステップを受ける。これらのステップは前記米国特許出願番号第08/319,692号のステップIVに相当するものであるが、吸着床の圧力は17秒間の本ステップ6及び7中に13psi(約0/91kg/cm )から、もっと低い、大気圧以下(真空)の4psi(約0.28kg/cm )の脱着圧力に低下する。本ステップ6及び7中、吸着床の生成側端部位置でのガスの流入或いは流出はない。本ステップ6及び7の間、生成物の純度は最小酸素濃度である5乃至10%に急降下する。
【0048】
ステップ8は酸素パージステップであり、真空ポンプが吸着床の供給側端部から排気ガスを除去し続ける一方で、パージガスとしての酸素が吸着床の生成側端部に追加される。吸着床圧力は3秒間の本ステップ8中は一定に保持される。即ち、排気ガス流量と同一となるよう制御された酸素パージガスにより、大気圧以下の4psi(約0.28kg/cm )の低い脱着圧力レベルに保持される。排気ガス中の酸素濃度はほぼ一定であり或いは最小圧力レベルである5乃至10%よりも若干高い。本ステップ8も、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスには含まれないものである。
【0049】
ステップ9は昇圧排気及びオーバーラップ均圧であり、真空ポンプが吸着床の供給側端部から排気ガスを除去し続ける一方で、均圧のための酸素が吸着床の生成側端部に導入される。ブロワは本ステップ9中は運転を中断し、その間に排気させる。本ステップ9中、吸着床の圧力は、均圧のための酸素流量の方が排気されるガス流量よりも多いことから上昇する。吸着床の圧力は2秒間の本ステップ9中に4psiから6psi(約0.28kg/cm から0.42kg/cm )に上昇する。排気ガス中の酸素濃度は本ステップの終了時には若干増大する。これは、前記米国特許出願番号第08/319,692号のプロセスのステップVIに相当し、吸着床の生成側端部から吸着床の供給側端部の方向に偏倚された酸素フロントが、吸着床の供給側端部位置に出現することによるものである。ブロワは本ステップ9中は排気される。
【0050】
ステップ10は、圧力フィード及びオーバーラップ均圧であり、供給のためのブロワの運転が再開される。本ステップ10の開始が、プロセスサイクル全体における原料昇圧−吸着期間の開始となる。原料ガス混合物としての空気が供給用のコンプレッサにより吸着床の供給側端部に送られる。吸着床は同時に、別の吸着床、即ち、均圧降下中の吸着床Bからの排ガスによりその生成側端部側から昇圧される。吸着床の圧力は、2秒間のステップ10中に9psiから13psi(約0.63kg/cm から0.91kg/cm )に急上昇する。
【0051】
以下に示す表は、先に説明され且つ本発明の所望の実施例で使用する各ステップの各々の実際の所要時間と、各ステップでの平均の出発圧力及び終了圧力をまとめたものである。
【0052】
サイクルの説明表
パージと、オーバーラップさせての均圧とによる生成物昇圧
ステップの説明 時間(秒) 出発圧力(psi) 終了圧力(psi)ステップ1: 3 13 17
オーバーラップする、
原料吸着及び生成物
昇圧
ステップ2: 7 17 22
昇圧原料吸着
ステップ3: 10 22 22
定圧生成物生成/
原料吸着
ステップ4: 2 22 18
均圧降下
ステップ5: 2 16 13
降圧排気及びオーバー
ラップ均圧降下
ステップ6及び7: 17 13 4
降圧排気
ステップ8: 3 4 4
酸素パージ
ステップ9: 2 4 6
昇圧排気及びオーバー
ラップ均圧
ステップ10: 2 9 13
圧力フィード及びオー
バーラップ均圧
【0053】
本発明の改良プロセスは、前記米国特許出願番号第08/319,692号の、均圧をオーバーラップさせるステップをステップ5及び10として、また酸素パージに関連するステップをステップ3及び8として、その特長部分に含んでいる。先の説明から理解されるように、本発明の好ましい実施例は特に、原料昇圧吸着ステップのみを指向するステップ2及び7と、定圧生成物生成/吸着を指向するステップ3及び8とをプロセスサイクル中に含んでいる。
【0054】
添付する特許請求の範囲に記載する本発明の範囲を離れることなく、本明細書で説明した発明のプロセスサイクルに関する種々の変更及び改編を為し得る。かくして、本発明を供給空気からの酸素の分離及び回収に関して特に望ましいものとして説明したが、本発明は、例えば前述した如きその他の分離用途にも使用することができる。当業者には、本発明の特定の実施例に関して記載したプロセス条件、例えば運転圧力条件が例示目的のみのために提供されたものであり、添付する特許請求の範囲に記載する如き発明の範囲を限定或いは制限するものではないことも理解されよう。同様に、本発明の改良プロセスは、空気から選択的に吸着されやすい成分、例えば窒素を選択的に吸着し、また吸着床から選択的に吸着されにくい成分、例えば酸素を回収することのできる、商業的に入手し得る任意の所望の吸着剤、例えば13Xゼオライト系のモレキュラシーブ或いは、リチウム−交換ゼオライト(LiX)或いは混合カチオン吸着剤といったような進歩した吸着剤を含む吸着床を使用して行うことができる。
【0055】
本発明の好ましい実施例で使用する、先に説明した定圧生成物生成/吸着ステップ、即ちステップ3を、上述した理由から省略することもできる。本ステップ3を使用しない場合、生成物は、前記米国特許出願番号第08/319,692号のステップ(IIa)及び(IIb)におけるように吸着床から回収する。ステップ3を省略することでVPSAシステムからの生成量は減少し、ユニットの電力消費量も総体的に少なくなる。
本発明のプロセスサイクルを、先に説明したよりも高い脱着圧力を使用して運転することも可能である。そうした実施例ではシステムの生成能力は低下し、総体的にユニットの電力消費量も低下する。
【0056】
本発明はVPSA技術に望ましい一層の進歩をもたらす。先に述べた本発明の課題を達成することにより、VPSAプロセスを高い生成能力下に有益に使用することができる。本発明のプロセスは、商業的に重要な生成範囲である30乃至125TDPの範囲でVPSA−酸素を生成するために特に望ましく、かくして、VPSAシステムを、商業的に実用化されるVPSAプロセスに対する増大しつつある要望や需要をより効果的に満足させ得るものとする。
【0057】
【発明の効果】
例えば原料ガス混合物(例えば空気)から選択的に吸着されにくい成分、例えば酸素を一段と効率的に生成するVPSAプロセスが提供され、
VPSA−空気原料システムによる酸素生成量を増大するプロセスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】2つの吸着床を使用するシステムでの吸着床Aにおける、本発明の実施例に従う2吸着床システムのプロセスサイクルの各ステップの例示図である。
【図1B】吸着床Bでの、図1Aの各ステップの例示図である。
【図2】図1A及び1Bの2吸着床サイクルのためのフローシートである。
【図3】サイクル全体の異なる各ステップ中の吸着床の圧力変化を例示する時間/圧力のグラフである。
【図4】本発明の別態様に従う、吸着床間の連絡の無い2吸着床サイクルのためのフローシートである。
【図5A】2吸着床システムでの吸着床Aの、図4に例示するシステムのサイクルにおける各ステップの例示図である。
【図5B】2吸着床システムでの吸着床Bの、図4に例示するシステムのサイクルにおける各ステップの例示図である。
【図6】本発明の別態様に従う、単一吸着床プロセスのためのフローシートである。
【図7】本発明の別態様に従う、単一吸着床プロセスのための吸着床サイクルの例示図である。
【図8A】2吸着床システムの吸着床Aにおける従来の標準的吸着床サイクルの各ステップの、比較目的上の例示図である。
【図8B】2吸着床システムの吸着床Bにおける従来の標準的吸着床サイクルの各ステップの、比較目的上の例示図である。
【図9】本発明に従う2吸着床VPSAシステム運転のためのプロセスサイクルチャートである。
【図10A】図9の、米国特許出願番号第08/319,692号に記載される発明のプロセス上の特徴を、2吸着床システムの吸着床Aにおいて一体化したことを例示するプロセスフローダイヤグラムである。
【図10B】図9の、米国特許出願番号第08/319,692号の発明のプロセス上の特徴を2吸着床システムの吸着床Bにおいて一体化したことを例示するプロセスフローダイヤグラムである。
【符号の説明】
11 ブロワ
12 真空排気導管
13 真空ポンプ
14,15 吸着床出口導管
16 生成物導管
17 逆止弁
18 生成物貯蔵タンク
20 均圧タンク
33,35 原料入口弁
34,36 排気ガス出口弁

Claims (3)

  1. 吸収されにくい成分と吸着されやすい成分とを含む原料ガス混合物の内の前記吸着されにくい成分を、2つ以上の吸着床を有する吸着システムにして、各吸着床が前記吸着されやすい成分を選択的に吸着することのできる吸着剤を含む吸着システム内で、前記各吸着床内で真空圧力スイング吸着プロセスをサイクルベースで実施することにより分離するための方法であって、該方法が以下のステップ、即ち、
    )吸着床の供給側端部に原料ガス混合物を導入すると同時に、吸着床の生成側端部に生成ガスを追加することにより、吸着床圧力をより低い中間圧力から中間圧力に昇圧すること、
    )吸着床の供給側端部に原料ガス混合物を導入して吸着床圧力を中間圧力から高い吸着圧力に昇圧し、吸着床の該高い吸着圧力への昇圧の終了時に、吸着床の生成側端部から吸着されにくい成分を回収すること、
    原料ガス混合物を吸着床の供給側端部に導入し、生成ガスを吸着床の生成側端部から除去し、同時に、該生成ガスの一部を他の吸着床へ送りパージガスとして使用すること、
    )吸着床を、高い吸着圧力から中間圧力に並流降圧し、吸着床の生成側端部からの排ガスをシステムの別の吸着床で均圧のためのガスとして使用すること、
    吸着床の供給側端部から排気されるガスを使用して吸着床を向流降圧すると同時に、吸着床の生成側端部から排気され、システムにおける再昇圧中の他の吸着床で昇圧ガスとして使用するところの排気ガスにより吸着床を並流降圧し、吸着床圧力を中間圧力からより低い中間圧力に降圧すること、
    6,7)吸着床の供給側端部から吸着されやすい成分を排気させて吸着床を向流降圧し、吸着床圧力を中間圧力から、より低い、大気圧以下の脱着圧力に低下させること、
    吸着床の供給側端部から吸着されやすい成分であるところのガスを排気すると同時に、他の吸着床から排出された吸着されにくい成分の一部をパージガスとして吸着床の生成側端部に導入し、吸着床圧力が、前記大気圧以下の脱着圧力に基本的に維持されること、
    )吸着床の供給側端部から追加量のガスを排気すると同時に、吸着床の生成側端部から該吸着床に吸着されにくい成分を導入し、吸着床圧力を、前記大気圧以下の脱着圧力から中間圧力に昇圧すること、及び、
    10原料ガス混合物を吸着床の供給側端部に送り、吸着床は同時に、別の吸着床からの排ガスによりその生成側端部から昇圧されること、
    を含むことを特長としそれにより、吸着システムの生成容量が向上され且つプロセス全体の効率が助長されてなる方法。
  2. 原料ガス混合物が空気であり、吸着されにくい成分が酸素であり、吸着されやすい成分が窒素である請求項1に記載の方法。
  3. 吸着システムが2つの吸着床を含み、吸着剤がゼオライト系のモレキュラシーブを含んでいる請求項1に記載の方法。
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