JP3556254B2 - 生理用ショーツ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ナプキンの装着性及び着用感に優れた生理用ショーツに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の生理用ショーツは、前身頃、後身頃及びこれらと一体に形成された股布からなり、その股布幅も60〜80mmのものが殆どである。このため、市販されている生理用ナプキンの約3割(夜用としては約5割)を占めているフラップ付きナプキンを装着する場合には、従来の生理用ショーツのように股布幅が広いショーツにおいては、フラップ付きナプキンのフラップで股布をくるみにくく、ナプキン装着後の安定性が悪いという問題があり、更には、ナプキンから経血等が漏れた場合にショーツの外にまで漏らしてしまい寝具等を汚してしまうという問題がある。
【0003】
従って、本発明の目的は、夜用等の幅広のフラップ付きナプキンでも安定的に装着することができ、万一ナプキンから経血等が漏れた場合でもショーツの外に漏れることがない生理用ショーツを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、種々検討した結果、ショーツの内側に、生理用ナプキンを装着するための股布を別に設けることにより、上記目的を達成し得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は、ショーツの股布部の内側に、ナプキン装着用股布を有し、上記ナプキン装着用股布は、幅がショーツの股布部の幅よりも狭い股布片と一対の弾性紐とからなり、該一対の弾性紐は、該股布片の長手方向の両側縁に沿って該股布片にそれぞれ固定されており、上記一対の弾性紐の前端は、ショーツの前身頃のウエスト部に固定されており、上記一対の弾性紐の後端は、ショーツの後身頃のウエスト部に固定されていることを特徴とする生理用ショーツを提供することにより上記目的を達成したものである。
【0006】
【作用】
本発明の生理用ショーツは、ナプキン装着用股布に生理用ナプキンを装着して使用するので、幅広の生理用ナプキンでも安定して固定させることができ、また、ナプキンの装着性を低下させることなくショーツの股布部を広くすることができるので、万一経血等が生理用ナプキンから漏れた場合でも、ショーツの外に漏れる恐れが少ない。
【0007】
【実施例】
以下、添付図面を参照して、本発明の生理用ショーツを詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0008】
図1は本発明の一実施例を示す生理用ショーツの斜視図であり、図2は図1に示す生理用ショーツの展開図である。
【0009】
本実施例の生理用ショーツ1は、図1及び図2に示すように、ショーツ1の股布部4の内側に、ナプキン装着用股布10を有する。
【0010】
更に詳細に説明すると、本実施例の生理用ショーツ1において、上記ナプキン装着用股布10は、幅がショーツ1の股部4の幅よりも狭い股布片11と一対の弾性紐12,13とからなり、該一対の弾性紐12,13は、該股布片の長手方向の両側縁に沿ってそれぞれ固定され且つ該股布片11の後側端からそれぞれの後端が延在しており、上記股布片11の前側端は、上記一対の弾性紐12,13の前端と共に、ショーツ1の前身頃2のウエスト部2aに固定されており、上記一対の弾性紐12,13の後端はショーツ1の後身頃3のウエスト部3aの両側縁部近傍に固定されている。
【0011】
そして、上記股布片11をくるむようにして生理用ナプキン20が装着されている。また、上記生理用ナプキン20は、通常のフラップ付き生理用ナプキンである。
【0012】
このように、本実施例の生理用ショーツは、上記股布片の幅を上記ショーツの股布部の幅よりも狭くしてあるので、生理用ナプキンを安定して装着することができ、また万一生理用ナプキンから経血等が漏れた場合でもショーツの外にまで漏らす恐れが低い。
この際、上記ナプキン装着用股布の最小幅は、30mm〜70mmであるのが好ましい。
【0013】
また、上記生理用ショーツ1は、ナプキン装着用股布10が一対の弾性紐12,13を有しているので、生理用ナプキンを装着したショーツの着用時におけるフィット性に優れたものである。
また、上記股布片の長さL1 は、少なくとも上記ショーツの股布部を覆う程度の長さであることが好ましい。
【0014】
各部材を形成する材料について説明すると、上記前身頃2及び後身頃3の材料としては、伸縮性があり比較的通気性のあるものであれば公知の生地を使用することができ、またその厚みや、織り方や、その形状等も特に制限されるものではなく、その装いの季節環境に合わせて適宜に選択できる。
【0015】
また、上記のショーツの股布部は、液不透過性の防漏フィルムにより形成されているのが好ましい。
上記防漏フィルムとしては、公知の生地の裏面に接着材を介してフィルムを積層したものや、公知の生地の裏面にフィルム用樹脂をコーティングして皮膜フィルムを形成させたもの等を用いることができる。
【0016】
上記の接着材を介して積層する場合に用いるフィルムは、液に対して防漏性があり、且つ水蒸気透過性のあるものであり、例えば、透湿性を有した微多孔構造のフィルム、又はそれ自体透湿性を有する無孔構造フィルムであってもよい。
具体的には、熱可塑性樹脂にフィラーを加えて延伸した水蒸気透過性がある公知のシートや、四フッ化エチレン樹脂の微粉末からその融点以下の温度条件で未焼成のフィルムを形成し、得られたフィルムを急速に延伸してフィブリル状の微多孔構造を形成した後、加熱安定構造にしたフィルム等も好ましく用いることができる。
【0017】
また、顕著な多孔を有しない、いわゆる無多孔ストレッチタイプの透湿性フィルムを用いることもでき、具体的には、フィルム自体に透湿性を有する特殊ウレタン樹脂フィルム等が挙げられ、例えば、「カネボウラボックペレ」(商品名、カネボウ株式会社製)、「ポーラスK−III 」(商品名、帝人株式会社製)、「レポラ」(商品名、旭化成工業株式会社製)等の市販品を用いることもできる。
【0018】
公知の生地の裏面にフィルム用樹脂をコーティングして皮膜フィルムを形成させるには、具体的には、ポリウレタン等を用いてパイル状生地10の面にコーティング皮膜を形成し、その成膜時に微多孔を形成して透湿性を付与する方法があり、この際用いることができるフィルム用樹脂としては、例えば、「エントラント」(商品名、東レ社製)、「コーポラン」(商品名、ユニチカ社製)、「ファンセラ」(商品名、クラレ社製)、「レスピーノ」(商品名、大和紡社製)等が挙げられる。
【0019】
上記股布片を形成する材料としては、綿・ポリエステルなどの天笠編、トリコット編等が挙げられる。
また、上記弾性紐を形成する材料としては、ゴム等が挙げられる。
【0020】
本実施例の生理用ショーツを製造するには、通常公知の方法により前身頃2、後身頃3及び股布部4を縫合し、更に、ナプキン装着用股布10を付設して図2に示す形状とした後、前身頃2の側縁2bと後身頃3の側縁3bとを、また前身頃2の側縁2cと後身頃3の側縁3cとを縫合することにより、図1に示す生理用ショーツとすることができる。
【0021】
尚、本発明の生理用ショーツは、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明の生理用ショーツは、夜用等のフラップ付きナプキンでも安定的に装着することができ、万一ナプキンから経血等が漏れた場合でもショーツの外に漏れることがないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生理用ショーツの1実施例を表す斜視図である。
【図2】図2は、図1に示す生理用ショーツの展開図である。
【符号の説明】
1 生理用ショーツ
2 前身頃
2a 前身頃のウエスト部
3 後身頃
3a 後身頃のウエスト部
4 股布部
10 ナプキン装着用股布
11 股布片
12 弾性紐
13 弾性紐
20 生理用ナプキン
Claims (4)
- ショーツの股布部の内側に、ナプキン装着用股布を有し、
上記ナプキン装着用股布は、幅がショーツの股布部の幅よりも狭い股布片と一対の弾性紐とからなり、該一対の弾性紐は、該股布片の長手方向の両側縁に沿って該股布片にそれぞれ固定されており、
上記一対の弾性紐の前端は、ショーツの前身頃のウエスト部に固定されており、
上記一対の弾性紐の後端は、ショーツの後身頃のウエスト部に固定されていることを特徴とする生理用ショーツ。 - 上記一対の弾性紐は、上記股布片の後側端からそれぞれの後端が延在しており、
上記股布片の前側端は、上記一対の弾性紐の前端と共に、ショーツの前身頃のウエスト部に固定されており、
上記一対の弾性紐の後端は、ショーツの後身頃のウエスト部の両側縁部近傍に固定されている、
ことを特徴とする請求項1記載の生理用ショーツ。 - 上記ナプキン装着用股布の最小幅が30mm〜70mmであることを特徴とする請求項1記載の生理用ショーツ。
- 上記のショーツの股布部が液不透過性の防漏フィルムにより形成されていることを特徴とする請求項1記載の生理用ショーツ。
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