JP3555386B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーオン状態のとき、高速段側クラッチの解放及び低速段側クラッチの係合によるクラッチツウクラッチのダウンシフトを実行する自動変速機の油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機の特定の変速を実行する場合、2つのクラッチ(広義のクラッチであって、通常のクラッチとブレーキを含む)の係合と解放とを同時に行わなければならないことがよくある(いわゆるクラッチツウクラッチ変速)。この場合、各クラッチの係合と解放の同期を適確にとらないと、出力軸トルクが落ち込んだり、エンジンが噴き上がったりする。
【0003】
特公平6−8665号公報には、パワーオン状態のときのクラッチツウクラッチのダウンシフトを実行する場合の制御の例が示されている。この例では、ダウンシフトの指令が発生した際、まず、高速段側クラッチ油圧を低下させ、高速段側クラッチの伝達トルク容量の低下によりタービン回転速度が上昇したら、高速段側クラッチ油圧の低下を停止させ、タービン回転速度と低速段同期回転速度の偏差が所定値以下となったら、低速段側クラッチ油圧を上昇させてタービン回転速度を維持し、その後、高速段側クラッチ油圧の低下と低速段側クラッチ油圧の上昇を徐々に行って、クラッチの係合、解放を切換えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この制御では、高速段側クラッチ油圧の低下と低速段側クラッチ油圧の上昇の過程において、クラッチの諸元のばらつきや経時変化等により油圧の切換えが設計予定値からずれると、変速後半の変速ショックを招くおそれがあった。
【0005】
本発明は、このような従来の問題に鑑みてなされたものであって、パワーオン状態のときのクラッチツウクラッチのダウンシフトをより適確に制御し、変速ショックを和らげてスムーズな変速を可能にする自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、図1にその要旨を示すように、パワーオン状態のときに、高速段側クラッチの解放及び低速段側クラッチの係合によるクラッチツウクラッチのダウンシフトを実行する自動変速機の変速制御装置において、ダウンシフトを実行すべき判断があったことを検出する手段(ダウンシフト判断手段)と、ダウンシフトを実行すべき判断があったときに、高速段側クラッチ油圧を低下させる第1の制御手段と、該第1の制御手段の実行による変速機入力回転速度(変速機入力回転速度検出手段により検出される)の上昇の開始を検出する手段(上昇検出手段)と、該検出手段による上昇開始検出後、変速機入力回転速度の上昇速度が所定値となるように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する第2の制御手段と、該第2の制御手段の実行により変速機入力回転速度が低速段同期回転速度付近になったことを検出する手段(同期付近検出手段)と、該検出手段による同期付近検出後、低速段側クラッチ油圧を徐々に上昇させると共に、高速段側クラッチ油圧を変速機入力回転速度に基づいて前記ダウンシフトが終了するまでフィードバック制御する第3の制御手段とを備えたことにより、上記課題を解決したものである。
【0007】
なお、この明細書において「パワーオン状態」とは、エンジン側から車輪側に動力が伝達されている車両駆動状態を言うものとする。多くの場合、この車両駆動状態はアクセルが踏み込まれている状態と一致する。
【0008】
本発明においては、パワーオン状態においてダウンシフト判断があると、まず第1の制御手段が高速段側クラッチの油圧を低下させる。伝達トルク容量の減少により、高速段側クラッチが滑り始めると、変速機入力回転速度が上昇する。そして、検出手段が変速機入力回転速度の上昇開始を検出すると、第2の制御手段が、変速機入力回転速度の上昇速度が所定値となるように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する。次に、変速機入力回転速度が上昇して低速段同期回転速度付近になったこと(同期付近に達したこと)を検出手段が検出すると、第3の制御手段が、低速段側クラッチ油圧を徐々に上昇させると共に、高速段側クラッチ油圧を変速機入力回転速度に基づいてフィードバック制御する。
【0009】
なお、ここで言う「同期回転速度付近」の「付近」の語は、完全に同期回転速度に一致している必要はないことを示している。例えば極低温時に応答性を考慮して若干「手前」に設定したり、あるいは、後述する実施形態のように、「同期回転速度を若干越えた値」に設定することを禁止するものではない。
【0010】
本発明によれば、高速段側クラッチが滑り始めてから、変速機入力回転速度が低速段同期速度付近になるまでの間、変速機入力回転速度の上昇速度が所定値となるように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御するので、変速機入力回転速度の上昇をクラッチのばらつき等によらず、好適にコントロールすることができる。そして、変速機入力回転速度が低速段同期回転速度付近になってからは、低速段側クラッチ油圧を徐々に上昇させると共に、変速機入力回転速度を監視しながらフィードバック制御により高速段側クラッチ油圧を低下させるので、変速機入力回転速度の同期を的確にとりながらのスムーズな油圧の切換えを行うことができる。従って、クラッチのばらつきがあっても、変速ショックを緩和することができる。
【0011】
請求項2の発明では、第2の制御手段が、前記所定値を、変速途中において変速機入力回転速度の上昇速度が緩やかになるように変更する。又、請求項3の発明では、第2の制御手段が、前記所定値を、低速段同期回転速度と変速機入力回転速度の偏差に応じて設定する。このようにすると、変速全体のトルク変化が滑らかになる。
【0012】
請求項4の発明では、第3の制御手段が、変速機入力回転速度が変化しないように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する。これにより必要以上の変速機入力回転速度の上昇を抑制できる。又、請求項5の発明では、第3の制御手段が、変速機入力回転速度が低速段同期回転速度よりも僅かに高い値を目標値として、この目標値から変化しないように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する。このようにすれば、必要以上の変速機入力回転速度の上昇を抑制できると共に、フィードバック制御を実行するだけで高速段側クラッチ油圧を自動的に且つ確実に低下させることができる。
【0013】
請求項6の発明では、請求項1の構成に加えて、前記低速段側クラッチへのファーストクイックフィルの完了後、低速段側のクラッチが伝達トルク容量を持ち始めるまでの時間を検出し、その時間に基づいて低速段側クラッチへのファーストクイックフィル時間を学習補正する。又、請求項7の発明では、同様に該時間に基づいて低速段側クラッチ油圧の上昇のタイミングを学習補正する。このようにすれば、低速段側クラッチの諸元のばらつきによらず、一層良好に変速できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0015】
まず、本発明が適用される自動変速機の具体的な一例を図2にスケルトンで示す。この自動変速機2は、トルクコンバータ111、副変速部112及び主変速部113を備える。
【0016】
トルクコンバータ111は、ロックアップクラッチ124を備える。ロックアップクラッチ124は、ポンプインペラ126に一体化したフロントカバー127と、タービンランナ128を一体に取付けた部材(ハブ)129との間に設けられている。
【0017】
エンジン1のクランクシャフト(図示せず)はフロントカバー127に連結されている。タービンランナ128に連結された入力軸(変速機入力回転軸)130は、副変速部112を構成するオーバードライブ用遊星歯車機構131のキャリヤ132に連結されている。
【0018】
遊星歯車機構131のキャリヤ132とサンギヤ133との間には、クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向クラッチF0 は、サンギヤ133がキャリヤ132に対して相対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場合に係合するものである。又、サンギヤ133の回転を選択的に止めるためにブレーキB0 が設けられている。
【0019】
副変速部112の出力要素であるリングギヤ134は、主変速部113の入力要素である中間軸135に接続されている。クラッチC0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では、遊星歯車機構131の全体が一体となって回転するため、中間軸135は入力軸130と同速度で回転する。又、ブレーキB0 を係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態では、リングギヤ134が入力軸130に対して増速されて正回転する。従って、副変速部112は、ハイ・ローの2段の切換えを設定することができる。
【0020】
主変速部113は三組の遊星歯車機構140、150、160を備えており、これらの歯車機構140、150、160は以下のように連結されている。
【0021】
即ち、第1遊星歯車機構140のサンギヤ141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ152と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三者が連結されている。又、第3遊星歯車機構160のキャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に、第2遊星歯車機構150のリングギヤ153が、第3遊星歯車機構160のサンギヤ161に連結されている。
【0022】
この主変速部113の歯車列は、後進1段と前進4段を設定することができるものであり、それを実現するため、クラッチ及びブレーキが以下のように設けられている。
【0023】
第2遊星歯車機構150のリングギヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161と、中間軸135との間にクラッチC1 が設けられている。第1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2遊星歯車機構150のサンギヤ151と、中間軸135との間にクラッチC2 が設けられている。第1遊星歯車機構140及び第2遊星歯車機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブレーキB1 が配置されている。又、これらのサンギヤ141、151とケーシング171との間には、一方向クラッチF1 とブレーキB2 とが直列に配列されている。一方向クラッチF1 はサンギヤ141、151が逆回転(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)しようとする際に係合するものである。
【0024】
第1遊星歯車機構140のキャリヤ142とケーシング171との間にはブレーキB3 が設けられている。又、第3遊星歯車機構160のリングギヤ163の回転をとめる要素として、ブレーキB4 と一方向クラッチF2 とが、リングギヤ163とケーシング171との間に並列に配置されている。この一方向クラッチF2 は、リングギヤ163が逆回転しようとする際に係合するものである。
【0025】
上記の自動変速機2では、副変速部112がハイ・ローの二段の切換えを行うことができ、且つ、主変速部113が前進側で4段の変速を行うことができるので、全体で後進1段と前進8段の変速を行うことができる。これらの変速段を設定するための各クラッチ及びブレーキの係合作動表を図3に示す。
【0026】
図3において、○印は係合状態、●印はエンジンブレーキ時に係合状態、空欄は解放状態をそれぞれ示す。但し、◎で示すように、ここではニュートラル、リバースのほか、第1、2、3、4、5速段のみが使用される。
【0027】
図3から明らかなように、第3速段から第2速段へのダウンシフトがブレーキB2 (高速段側クラッチに相当)の解放と、ブレーキB3 (低速段側クラッチに相当)の係合によるクラッチツウクラッチ変速となっていることが分かる。
【0028】
図2に示すように、各クラッチ及びブレーキの係合あるいは解放は、油圧制御装置20内の電磁弁やリニアソレノイドが、コンピュータ30からの指令に基づいて駆動されることによって実行される。コンピュータ30には、各種センサ群40からの信号、例えば車速センサ41からの車速信号(出力軸回転速度の信号)、スロットルセンサ42からのスロットル開度信号(アクセル開度信号)、パターンセレクトスイッチ43からのパターンセレクト信号(運転者の選択した動力重視走行、燃費重視走行等の選択信号)、シフトポジションスイッチ44からのシフトポジション信号、ブレーキスイッチ45からのフットブレーキ信号等の基本的な信号の他、変速機入力回転速度センサ46からの入力軸130の回転速度(以下、「タービン回転速度NT」という)の信号が入力されている。
【0029】
なお、ブレーキB2 を解放させるときの油圧制御及びブレーキB3 を係合させるときの油圧制御自体については各種方法が従来公知であるため、詳細な説明は省略するが、ここではデューティソレノイド(リニアソレノイド)のデューティ比を、コンピュータ30で調整することで制御するようにしている。
【0030】
次に制御の内容について詳しく説明する。
【0031】
図4は第1実施形態としての制御動作の内容を示すタイムチャートである。このタイムチャートは、高速段側デューティ比(=高速段側クラッチの油圧制御のためのデューティソレノイドへ出力するデューティ比)と、高速段側クラッチ油圧と、低速段側デューティ比(=低速段側クラッチの油圧制御のためのデューティソレノイドへ出力するデューティ比)と、低速段側クラッチ油圧と、タービン回転速度NT(=変速機入力回転速度)との相互の関係を示している。この場合、デューティ比が100%のとき各クラッチにライン圧が100%供給され、デューティ比が0%のとき各クラッチの油圧がドレンされる。
【0032】
図4の左端の(a)で示す部分は、高速段側デューティ比が100%で高速段側クラッチが完全係合し、且つ、低速段側デューティ比が0%で低速段側クラッチが完全解放している第3速段の状態を示す。この状態から第2速段にパワーオンダウンシフトする場合、ダウンシフト指令(変速出力の発生)があると、まず、高速段側デューティ比を約50%程度の値DH1に低下させ、高速段側クラッチ油圧をスキップダウンさせる〔図の(b)で示す部分〕。
【0033】
同時に、低速段側デューティ比を100%に設定し、低速段側クラッチのファーストクイックフィル(FQF)を実施する〔図の(c)で示す部分〕。ファーストクイックフィルとは、クラッチが摩擦係合し始めるまでクラッチの隙間を詰めるために全開状態でオイルを急速導入する操作のことである。ファーストクイックフィルは、ここではタイマでセットした所定時間Tq だけ行う。ファーストクイックフィルが終了したら、低速段側デューティ比は、低速段側クラッチが容量を持たない程度のレベルDL1に一旦落としておく。
【0034】
高速段側デューティ比はその後、タービン回転速度NTが上昇を開始するまで徐々に一定速度ΔDH1で低下させていき、それにより高速段側クラッチ油圧を徐々に低下させていく(スィープダウン)。そして、高速段側クラッチ油圧の伝達トルク容量の低下によりタービン回転速度NTが上昇を開始したら〔図の(d)で示す部分〕、第2段階として、タービン回転速度NTの上昇速度を監視する。
【0035】
タービン回転速度NTの上昇開始のタイミングは、高速段の同期回転速度NHで推移して来たタービン回転速度NTがΔNT1だけ上昇し、且つ、タービン回転速度の上昇速度が所定値以上であることをもって検出する。タービン回転速度NTの上昇開始を検出したら、ある段階までは、タービン回転速度NTの上昇速度が所定値d/dt(NT1)となるように、高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する〔図の(e)で示す部分〕。即ち、常にタービン回転速度NTの上昇速度を監視しながら高速段側デューティ比を設定する。
【0036】
やがて、一定速度d/dt(NT1)で上昇していくタービン回転速度NTが、低速段の同期速度NLより所定量ΔNT2だけ下回った値に達したら〔図の(f)で示す部分〕、タービン回転速度NTの上昇速度を僅かに緩め(勾配が小さくなる方向)に修正し、上昇速度がd/dt(NT2)となるように、高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する〔図の(g)で示す部分〕。ただし、d/dt(NT1)>d/dt(NT2)である。その結果、緩やかな変化でタービン回転数が低速段の同期回転速度NL付近に到達する。
【0037】
タービン回転速度NTが低速段同期回転速度NL付近に達したことは、タービン回転速度NTと低速段同期回転速度NLとの偏差がゼロに近い正の所定値ΔNT3内に入ったことで検出する〔図の(h)で示す部分〕。
【0038】
タービン回転速度NTが低速段同期回転速度NL付近に達したことが検出されたら、低速段側デューティ比を一定の変化速度ΔDL1にすることで、低速段側クラッチ油圧をスィープアップする〔図の(i)で示す部分〕。又、高速段側クラッチ油圧は、タービン回転速度(の上昇速度)を維持するようにフィードバック制御する〔図の(j)で示す部分〕。
【0039】
最終的には、タービン回転速度NTが低速段同期回転速度NLとなり、低速段側デューティ比が100%、高速段側デューティ比が0%になった時点をクラッチの掴み替えが終了した時であると判断し、その段階で低速段側デューティ比を100%、高速段側デューティ比を0%に固定して、ダウンシフト制御を終了する。
【0040】
次に変速制御の内容をフローチャートに従って説明する。
【0041】
ここでは、制御の各段階ごとにフェイズ(phase )1〜4と命名する。
【0042】
図4に示すように、phase 1は、変速開始〜高速段側クラッチの滑り始めまでの段階を指す。phase 2は、タービン回転速度の上昇速度が第1の所定値d/dt(NT1)となるように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する段階を指す。phase 3は、タービン回転速度の上昇速度が第2の所定値d/dt(NT2)となるように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する段階を指す。phase 4は、高速段側クラッチを完全解放し低速段側クラッチを完全係合するまでの最終段階を指す。
【0043】
図5は変速制御の全体を示すフローチャートである。なお、フロー中のphase という記号は、phase フラグを示す場合もある。
【0044】
このフローでは、最初のステップ001において、パワーオンダウンシフトが要求されているか否かを判断する。ダウンシフト要求の出力は、図示されていない変速判断のフロー等において行われる。例えば、第3速段から第2速段へのダウンシフトが発生するか否かの判断は、スロットル開度及び車速のマップから現時点の走行状態が第3速段→第2速段のダウンシフト線を横切ったか否かで判断される。
【0045】
ステップ001がYESの場合、ステップ002でphase =0(非変速中)か否かを判断する。最初は前回の処理でphase =0となっているから、ステップ003に進んでphase =1とする。ステップ001がNOの場合、つまりphase =1〜4の場合はステップ003をパスする。いずれの場合もステップ004に進んで、現時点でのphase の値つまり最初は「1」をフラグmphase に入れる。
【0046】
以降、各phase のサブルーチン処理を実行する。即ち、phase =1であれば、ステップ005からステップ006に進んで、phase 1のサブルーチン処理を実行する。phase =2であれば、ステップ007からステップ008に進んで、phase 2のサブルーチン処理を実行する。phase =3であれば、ステップ009からステップ010に進んで、phase 3のサブルーチン処理を実行する。又、phase =4であれば、ステップ011にてphase 4のサブルーチン処理を実行する。そして、各phase 処理を実行したら、ステップ012において、現在のphase がステップ004で入れたmphase であるか否か、つまりphase フラグの値が切り替わっているか否かを判断し、NOであれば(切替わっていれば)ステップ004へ戻り、各phase 処理を実施する。又、YESであれば(切替わっていなければ)エンドとなる。
【0047】
図6にphase 1のサブルーチン処理のフローチャートを示す。
【0048】
この処理では、まずステップ101において、phase 1の終了条件が成立しているか否かを判断する。phase 1の終了判定は下記の2条件により行う。
(1)〔タービン回転速度NT−高速段同期回転速度NH〕>所定値ΔNT1
(2)タービン回転速度NTの上昇速度が所定値以上
【0049】
ステップ101がYES〔図4の(d)の部分に相当〕であればステップ102の処理を実施し、NOであればステップ103以降の処理を実施する。ステップ102ではphase を「2」とし、phase 2で実施するフィードバック制御の初期値として、出力中のデューティ比の設定及びフィードバック積分項のクリアを実施する。
【0050】
ステップ103以降の処理のうち、ステップ103〜106は、高速段側クラッチ油圧のデューティ比duhの制御に関するもので、最初はデューティ比duhが100%であるので、ステップ103からステップ104に進んで、高速段側デューティ比duhをDH1までスキップダウンする。次回以降は、ステップ103からステップ105に進んで、高速段側デューティ比duhを一定の速度ΔDH1でスィープダウンする。その際、ステップ106ではデューティ比duhが下がり過ぎないように下限ガード処理を実施する。そして、ステップ107に進む。
【0051】
ステップ107〜113は、低速段側クラッチ油圧のデューティ比dulの制御に関するもので、ステップ107ではファーストクイックフィル(以下「FQF」と略称する)完了フラグがONかどうか、ステップ108ではFQF実施中フラグがONかどうかを判定する。初回はFQF未実施であるから、ステップ107→108→109と進み、ステップ109にてFQFタイマをクリア・スタートする。そして、ステップ111に進んで、FQF実施中フラグをONし、低速段側デューティ比dulを100%にしてファーストクイックフィルを開始する。
【0052】
次回の処理ではステップ108の判断がYESになるので、ステップ110に進む。FQFタイマの値が所定時間Tq 以上になるまで、ステップ111に進んでファーストクイックフィルを継続し、所定時間Tq が経過したら、ステップ110からステップ112に進み、FQF完了フラグをONにすると共に、FQF実施中フラグをOFFにし、ステップ113に進んで低速段側デューティ比dulを一旦DL1に落とす。次の回の処理では、FQF完了フラグがONであるから、ステップ107の判断がYESになってステップ113に直接進み、低速段側デューティ比dul=DL1に固定する。このDL1は、低速段側クラッチが容量を持たないレベルの値である。
【0053】
図7にphase 2のサブルーチン処理のフローチャートを示す。
【0054】
この処理では、まずステップ201において、phase 2の終了条件が成立しているか否かを判断する。phase 2の終了判定は下記条件により行う。
(1)(低速段側同期回転速度NL−タービン回転速度NT)<所定値ΔNT2ここでは、ΔNT2は実際のタービン回転速度上昇速度のマップ値とする。
【0055】
ステップ201がYESであればステップ202の処理を実施し、NOであればステップ203以降の処理を実施する。ステップ202では、phase を「3」とする。
【0056】
ステップ203以降の処理のうち、ステップ203は高速段側クラッチ油圧のデューティ比duhの制御に関するもので、このステップ203で、タービン回転速度の上昇速度が所定値d/dt(NT1)となるようにフィードバック制御するための高速段側デューティ比duhを決定する。又、ステップ204〜210は低速段側クラッチのデューティ比dulの制御に関するもので、phase 1と同様の処理を行う。即ち、ファーストクイックフィルが未完了であれば、ファーストクイックフィルを実施し、ファーストクイックフィルが完了していれば、低速段側デューティ比dulとしてDL1を維持する。
【0057】
図8はphase 3のサブルーチン処理のフローチャートを示す。
【0058】
この処理では、まずステップ301において、phase 3の終了条件が成立しているか否かを判断する。phase 3の終了判定は下記の条件により行う。
(1)(低速段側同期回転速度NL−タービン回転速度NT)<所定値ΔNT3ここで、ΔNT3は0に近い正の定数であり、これによりタービン回転速度NTが低速段同期回転速度付近に至ったことを確認する。
【0059】
ステップ301がYESであればステップ302の処理を実施し、NOであればステップ303以降の処理を実施する。ステップ302ではphase を「4」とする。
【0060】
ステップ303以降の処理のうち、ステップ303は高速段側クラッチ油圧のデューティ比の制御に関するもので、このステップ303で、タービン回転速度の上昇速度が所定値d/dt(NT2)となるようフィードバック制御するための高速段側デューティ比duhを決定する。これによりタービン回転速度NTの上昇速度はそれまでのd/dt(NT1)より遅くなる。又、ステップ304〜310は低速段側クラッチのデューティ比dulの制御に関するもので、phase 1と同様の処理を行う。即ち、ファーストクイックフィルが未完了であれば、ファーストクイックフィルを実施し、ファーストクイックフィルが完了していれば、低速段側デューティ比dulとしてDL1を維持する。
【0061】
図9はphase 4のサブルーチン処理のフローチャートを示す。
【0062】
この処理では、まずステップ401において、phase 4の終了条件が成立しているか否かを判断する。phase 4の終了判定は下記条件により行う。
(1)(タービン回転速度NT−低速段側同期回転速度NL)<所定値ΔNT4ここで、ΔNT4は0に近い定数とする。
(2)高速段側デューティ比として0%を出力
(3)低速段側デューティ比として100%を出力
【0063】
ステップ401の判断がYESであればステップ402の処理を実施し、NOであればステップ403以降の処理を実施する。ステップ402では、変速終了処理としてphase を「0」に設定する。又、高速段側デューティ比duhを0%に固定し、且つ低速段側デューティ比dulを100%に固定する。又、高速段側クラッチのFQF完了フラグOFF(ドレンした方のFQF完了フラグをOFF)を実施する。なお、非変速中は、低速段側のFQF完了フラグは常にONとされている。
【0064】
ステップ403以降の処理のうち、ステップ403、404は高速段側クラッチのデューティ比duhの制御に関するもので、phase 3と同様に、タービン回転速度に基づき、その上昇速度が所定値d/dt(NT2)となるようにフィードバック制御するための高速段側デューティ比duhを決定する。なお、所定値d/dt(NT3)となるようにフィードバック制御してもよい。但しd/dt(NT3)<d/dt(NT2)である。この段階でphase 3と同様のフィードバック制御を実行すると、(高速段側クラッチが係合していたのではタービン回転速度NTは低速段同期回転速度NLより低下しようとしてしまうので)高速段側デューティ比duhは減少側に張り付かざるを得ず、高速段側クラッチが係合側に戻るのが防止されて確実にデューティ比duhが減少する。なお、そのままでは高速段側デューティ比duhがマイナスになる可能性があるので、ステップ404で高速段側デューティ比duhの0%ガードを実施している。これにより、高速段側デューティ比duhは最終的に0%に収束する。
【0065】
ステップ405〜415は低速段側クラッチのデューティ比に関するもので、そのうちステップ405、408〜413では、phase 1と同様の処理を行う。即ち、ファーストクイックフィルが未完了であれば、ファーストクイックフィルを実施し、ファーストクイックフィルが完了した場合は低速段側デューティ比dulとしてDL1にまで落とす。但し、phase 4に入っているため、ファーストクイックフィルが完了したら(あるいは既に完了していた場合は)、ステップ405→406を経てステップ414に進み、低速段側デューティ比dulをDL1から一定速度ΔDL1で徐々に上昇させていく(スィープアップ)。その際、ステップ415でデューティ比の100%ガード処理を行う。高速段側デューティ比duhが0%とならないうちは、ステップ406→414→415と進んでスィープアップを続けていき、高速段側デューティ比duhが0%になったら、ステップ406→407と進んで、強制的に高速段側デューティ比を100%とする。
【0066】
このように、phase 4において、タービン回転速度NTが低速段同期回転速度付近NLに達した後も、低速段側クラッチ油圧を徐々に上昇させるのに伴って、高速段側デューティ比をタービン回転速度NT(の上昇速度)に基づいたフィードバックにより決定するので、スムーズな油圧の切換えが可能となる。従って、変速ショックを和らげることができる。
【0067】
なお、前述の低速段側クラッチに対するファーストクイックフィルは、phase 1からphase 4までのどの段階で行ってもよいので、各phase のサブルーチンにファーストクイックフィルに関する処理ステップを入れているが、phase 1あるいはphase 2でファーストクイックフィルが確実に完了するものであれば、それ以降のサブルーチンからファーストクイックフィルに関する処理ステップを削除してもよい。
【0068】
次に第2の実施形態の制御の内容を説明する。
【0069】
前記第1実施形態の制御では、フィードバック制御をphase 2とphase 3の2段階で行っていたが、この実施形態では、1段階の処理で済ませるようにしている。即ち、図7のphase 2、3の処理を廃止して、図10に示すようにphase 2の処理を若干変更している。それ以外は前記実施形態と同様である。
【0070】
図10は先に示した図7のphase 2のフローに変更を加えたフローチャートを示す。
【0071】
前述の図7のものとの違いは、ステップ203をステップ203−1、203−2に変更した点、及びステップ202でphase に代入する値を「3」から「4」に変更した点である。更に、ステップ201での終了判定の条件を前述のphase 3のステップ301の条件と同じくした点である。
【0072】
この処理では、ステップ203−1において、低速段同期回転速度NLとタービン回転速度の偏差からフィードバック目標値d/dt(NTx)を決定する。ここで、d/dt(NTx)は、低速段同期回転速度NLとタービン回転速度NTの偏差が大きいほど大きな値に設定する。又、ステップ203−2において、タービン回転速度の上昇速度が所定値d/dt(NTx)となるようフィードバック制御するための高速段側デューティ比duhを決定する。
【0073】
このようにすることで、前記実施形態ではphase 2からphase 3にかけてタービン回転速度NTが折れ線状に変化することになっていたが、もっと滑らかにタービン回転速度を変化させることができるようになり、トルク変化も滑らかになる。特に、タービン回転速度の上昇し始めは上昇速度が急で、低速段同期回転速度に近付くに従い上昇速度が緩くなるので、低速段達成時点での変速ショックを一層緩和することができる。
【0074】
次に第3実施形態及び第4実施形態の制御の内容を説明する。
【0075】
図11は第3実施形態のphase 4のサブルーチン処理、図12は第4実施形態のサブルーチン処理の各フローチャートを示している。他のルーチンは第1実施形態と同様である。
【0076】
図11、図12のフローと図9のフローとの違いは、ステップ403をステップ403−1、403−2に変更したことである。それ以外のステップの処理内容は同じである。
【0077】
ステップ403−1においては、タービン回転速度に基づいて、その上昇速度d/dt(NT)が「0」となるように、即ち特定の値から変化しないようにフィードバック制御するための高速段側デューティ比duhを決定する。このようにすることで、変速終了時点での必要以上のタービン回転速度の上昇を抑えることができる。又、ステップ403−2においては、タービン回転速度=低速段側同期回転速度+所定値となるようフィードバック制御するための高速段側デューティ比duhを決定する。このようにすることにより、高速段側のデューティ比duhを一層確実に減少側に張り付かせることができ、高速段側クラッチの解放を(フィードバック制御に伴って自動的に)速やかに実現できる。
【0078】
次に本発明の第5の実施形態の制御の内容を説明する。
【0079】
この第5実施形態は、第1実施形態の内容(図9)に、低速段側クラッチのファーストクイックフィルについての学習機能を付け加えたものである。即ち、低速段側クラッチへの油の導入開始から該クラッチが伝達トルク容量を持ち始めるまでの時間を検出し、その時間に基づいて低速段側クラッチへのファーストクイックフィル時間を学習補正する機能を追加したものである。
【0080】
図13は第5実施形態のphase 4のサブルーチン処理のフローチャートを示している。図13のフローと図9のフローとの違いは、ステップ402をステップ402−1に変更した点、及びステップ406の後に416、417を加え、更にステップ414、415の後にステップ418を加えた点である。
【0081】
ステップ402−1では、第1実施形態でのステップ402の処理内容に、学習済みフラグをOFFにする処理(未学習状態とする処理)と、学習タイマ(後述)を「FF」に設定する処理を追加している。又、ステップ416では、学習タイマがFFであるか否かを判定し、YESの場合は前回の学習タイマFF(の値)が残ったままなのでステップ417で学習タイマFFをクリアする。このクリアに伴ってFQF完了フラグがONとなってからの時間(学習タイマ)のカウントアップが開始される。ステップ418では、学習制御処理として図14のサブルーチンを実行する。
【0082】
図14の学習制御では、ステップ501にて(今回の)学習済フラグがONか否かを判定し、YESの場合はリターンステップに行く。NOの場合つまり未学習時は、ステップ502でタービン回転速度の上昇速度が負(=低速段側クラッチが容量を持ち始めた)か否かを判定する。この判定がYESであれば、低速段側クラッチが容量を持ち始めたが故に低速段同期回転速度NLに向けてタービン回転速度NTが低下した[図4の(k)の時点に至った]と判断し、ステップ503〜506でその時点までにカウントされた学習タイマFFによりそれまで設定されていたファーストクイックフィル時間Tq の増減補正を実施する。この増減補正はヒステリシスを有するもので、第1、第2の2つの所定値(第1所定値<第2所定値)と学習タイマFFとを比較し、学習タイマFFが第1所定値よりも小さいか、第2所定値よりも大きいと判定されたときに、それぞれFQF時間Tq を減少又は増大補正するものである。その後テップ507では学習済フラグをONにする。
【0083】
以上により、ファーストクイックフィルの完了後、低速段側クラッチが伝達容量を持ち始めるまでの時間(学習タイマFFの値)に基づいてファーストクイックフィルの時間Tq を学習補正できるため、低速段側クラッチの諸元、特にパッククリアランスやリターンスプリングのバネ定数等がばらついても、所望の変速が可能となる。
【0084】
なお、この第5実施形態では、ファーストクイックフィル時間を学習する場合を示したが、低速段側クラッチのデューティ比の上昇タイミング(phase 4に入るタイミング)を学習するようにしてもよい。更に、図14のステップ502の条件を、「(タービン回転速度=低速段同期回転速度)が所定時間連続して成立したか否か(変速が確実に終了したか否か)」で判断するように変更してもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、変速機入力回転速度を監視しながら高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御するので、クラッチの諸元のばらつきによらず、スムーズな油圧の切換えを行うことができ、変速ショックを緩和することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明が適用された車両用自動変速機の概略を示すブロック図
【図3】上記自動変速機の各摩擦係合装置の車両状態を示す線図
【図4】前記自動変速機の制御特性を示すタイムチャート
【図5】前記自動変速機を制御するためのコンピュータにおいて実行される第1実施形態の制御のフローチャート
【図6】図5のフローチャートの中のphase 1のサブルーチンのフローチャート
【図7】図5のフローチャートの中のphase 2のサブルーチンのフローチャート
【図8】図5のフローチャートの中のphase 3のサブルーチンのフローチャート
【図9】図5のフローチャートの中のphase 4のサブルーチンのフローチャート
【図10】本発明の第2実施形態の制御フローの中のサブルーチンのフローチャート
【図11】本発明の第3実施形態の制御フローの中のサブルーチンのフローチャート
【図12】本発明の第4実施形態の制御フローの中のサブルーチンのフローチャート
【図13】本発明の第5実施形態の制御フローの中のサブルーチンのフローチャート
【図14】図13のフローの中のサブルーチンのフローチャート
【符号の説明】
B2 …ブレーキ(高速段側クラッチ)
B3 …ブレーキ(低速段側クラッチ)
NT…タービン回転速度
20…油圧制御装置
30…コンピュータ
40…各種センサ群

Claims (7)

  1. パワーオン状態のときに、高速段側クラッチの解放及び低速段側クラッチの係合によるクラッチツウクラッチのダウンシフトを実行する自動変速機の変速制御装置において、
    前記ダウンシフトを実行すべき判断があったことを検出する手段と、
    前記ダウンシフトを実行すべき判断があったときに、高速段側クラッチ油圧を低下させる第1の制御手段と、
    該第1の制御手段の実行による変速機入力回転速度の上昇の開始を検出する手段と、
    該検出手段による上昇開始検出後、変速機入力回転速度の上昇速度が所定値となるように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御する第2の制御手段と、
    該第2の制御手段の実行により変速機入力回転速度が低速段同期回転速度付近になったことを検出する手段と、
    該検出手段による同期付近検出後、低速段側クラッチ油圧を徐々に上昇させると共に、高速段側クラッチ油圧を変速機入力回転速度に基づいて前記ダウンシフトが終了するまでフィードバック制御しながら低下させる第3の制御手段と、
    を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2の制御手段が、前記所定値を、変速途中において変速機入力回転速度の上昇速度が緩やかになるように変更することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 請求項2において、
    前記第2の制御手段が、前記所定値を、低速段同期回転速度と変速機入力回転速度の偏差に応じて設定することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1において、
    前記第3の制御手段が、変速機入力回転速度が変化しないように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 請求項4において、
    前記第3の制御手段が、変速機入力回転速度が低速段同期回転速度よりも僅かに高い値を目標値として、この目標値から変化しないように高速段側クラッチ油圧をフィードバック制御することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  6. 請求項1において、更に、
    前記低速段側クラッチへの油の導入開始時に所定時間ファーストクイックフィルを実行する手段と、
    前記低速段側クラッチへのファーストクイックフィルの完了後、低速段側クラッチが伝達トルク容量を持ち始めるまでの時間を検出する手段と、
    該検出時間に基づいて前記低速段側クラッチへのファーストクイックフィルにおける前記所定時間を学習補正する手段と、
    を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  7. 請求項1において、更に、
    前記低速段側クラッチへの油の導入開始時に所定時間ファーストクイックフィルを実行する手段と、
    前記低速段側クラッチへのファーストクイックフィルの完了後、低速段側クラッチが伝達トルク容量を持ち始めるまでの時間を検出す手段と、
    該検出時間に基づいて前記低速段側クラッチ油圧の上昇開始のタイミングを学習補正する手段と、
    を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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