JP3554565B2 - パレットと、パレットユニットと、パレットに含まれる部材のためのブランク - Google Patents

Description

技術分野
本発明は、幾つかの平行な基礎けたとこれらの基礎けたに結合される１つのデッキとからなるパレットに関する。本発明はまた、パレットユニットと、基礎けたを製造するためのブランクとに関する。
背景技術
木材から製造される従来のパレットより安価でより簡単なその代替品を供することを主たる目的として、厚紙、紙および／またはボール紙から製造されるパレットが以前から提案されている。しかし、こうしたパレットは一般に受け入れられていない。その理由は、一般的に、耐荷力が弱すぎ、持ち上げフォークによる取り扱いが困難で、このパレットの技術的な品質に比して高価でありすぎ、製造者から利用者への輸送コストが非常に高く、材料の再生も難しいなどの特徴があるからである。
本発明の目的は、こうした一連の問題を解決することである。本発明は特に以下のような利点を備えることを目的としている。すなわち、
− 本パレットは、利用者の現場かまたはその近辺で適宜に製造できるような構造を有している。こうすれば、パレットの貯蔵スペースを一挙に減少させることができる。従来とは異なり、パレットの製造のために、あまりスペースを取らないシートやウェブ状の材料を貯蔵しておくことができる。
− 本パレットは絶対的にもそして特に自重との相対的関係においても非常に優れた耐荷力を有する。
− スペースを要する製造者から利用者へのパレットの運搬をやめ、例えば、サイズ処理された厚紙の堆積物からなる組立前の材料を運搬するようにする。
− 外部のパレット製造者のところで正確な数のパレットを製造し、そしてこれらのパレットを運搬しかつ貯蔵しなければならないという管理上の問題を解消することができる。従来とは異なり、パレットの利用者の現場かまたはその近辺にて、最小のスペースしか取らない組立前の材料を取り寄せ、機械に近接して貯蔵しておくことができる。
− 本パレットは非常に軽く作ることができ、そのことが、運送作業全体を容易にし、より多くの量を運搬できることを意味する。
− パレットがプラスチックコーティングされていない材料から作られていると、そのパレットは全面的に製紙業の範囲内で再生することができる。それでも、材料の適宜なサイズ処理によって、パレットはほとんど完全に耐水性にされている。たとえ、パレットが燃焼されてエネルギー生産のために使用されたとしても、発生する気体は紙を焼却した時に生じるものと同じである。
− 本パレットは、特に厳格な衛生上の要求条件を設定されている種類の工業においても、使い捨て可能なパレットとして使用することができるという利点がある。
− パレットが完成された後でも、素材を再生したり、焼却する前に、押しつぶしたり圧縮したりして最小の体積に戻しすことができる。
− 好ましい実施形態において、パレットは少数の構成部材、より明確にはデッキのためのブランクと基礎けたを作るためのブランクとから製造することができ、これは管理および製造技術に関する利点となる。
本発明は更に、基礎けたの製作に適合しているブランクを供することを目的としている。
本発明の上記のそしてその他の目的と利点は、後に記する特許請求の範囲に記載されていることにより特徴づけられる発明により達成できる。本発明の更にその他の特徴、態様、および利点は、考えられるパレットの２つの実施形態と、基礎けた製作のためのブランクと、パレット製造の１段階として含まれる方法にしたがった基礎けた製作のための装置とに関する以下の説明によって明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
本発明は以下のような添付の図面を参照しながら、下記により詳細に説明される。すなわち、図１は、本発明の考えられる第１の実施形態によるパレットの斜め上方から見た透視図であり、
図２は、斜め下方から見た同じパレットを示し、
図３は、パレットに含まれる１つの支持部材の透視図を表し、
図４は、本発明の好ましい第２の実施形態によるパレットの斜め上方から見た透視図であり、
図５は、この好ましい実施形態によるパレットに含まれている基礎けたの端面図を示し、
図６は、一方の長手方向の側面に向いた同じ基礎けたを縮小して示し、
図７は、基礎けた製作のためのブランクの平面図を表し、図８は、基礎けたに結合される前のデッキの側面図であり、
図９は、図７によるブランクから基礎けたを製作するための装置の側面図であり、
図10は、図９において矢印Ｘの方向から見た上記装置の上部を拡大して示したものであり、
図11は、基礎けたを製作するための手順の略図である。
パレットの考えられる第１の実施形態の説明
本パレット１は以下の主要部分、すなわちデッキ２と、パレット１の脚部を構成する数本の、この実施形態では３本の基礎けた３とからなっている。この実施形態では、素材はすべてサイズ処理された厚紙からなる。デッキ２はデッキ面４を形成するために折り目を入れ折り畳まれたサイズ処理された厚紙の平たいシートから作られており、平行な数枚のメインパネル５と、このメインパネルに平行な複数のエッジパネル６から成る。適宜な素材は、サイズ処理された複数の層から成る非プラスチックコーティングの厚紙で、各層は非プラスチック液体コーティングの厚紙、すなわち広範にサイズ処理された厚紙から成る。好ましい実施形態では、この多層の厚紙は約1,100g/m2の坪量を有する。デッキ２の下面には縦に延びる幾つかの平行な突出部８が作られるように、デッキ２を形成するシートはさらに折り重ねられている。突出部８の断面は、デッキ面４に近い位置から突出部の底面９に向かって下方に行くにしたがって水平方向の長さが増大しており、その底面９は持ち上げフォークのための持ち上げ面を形成する。より正確に述べれば、突出部８は三角形の横断面を有し、この三角形の底面９は上記持ち上げ面を構成する。上記三角形は二等辺三角形でありそしてこの三角形の頂点に向かって上方内側に傾斜している２つの側面は、10と11と示されている。デッキ面４のメインパネル５とエッジパネル６はこのようにして、上記三角形の頂点において互いに結合し、ここで三角形の２つの傾斜側面10、11は交わる。三角形の頂角V1はこの実施形態では約30゜である。この実施形態では、基礎けたまたは脚部３はサイズ処理され、折り目を入れ折り畳まれた厚紙から成る。この基礎けた３の横断面は底面15と傾斜側面16、17を有する二等辺三角形である。この実施形態では、頂角V2はやはり、ほぼ30゜である。脚部３の側面16、17はデッキの突出部８の側面10、11の約３倍の長さがある。
基礎けた／脚部３には、頂点20から出発して、基礎けたの上部においてある距離だけ下方に延びている三角形の凹部21がある。この凹部21は、デッキ２の下面の突出部８の横断面外側と同じ寸法と同じ形状をしている。凹部21は、デッキ面４上のメインパネル５の幅に相当する配置で基礎けた３に作られている。このようにして、突出部８を基礎けた内の凹部21に押し込むことによって、デッキ２は基礎けた３とあり継ぎされて連結されることが可能になる。突出部８の三角形の形状はこのようにして維持され、そして同時にデッキ２は、あり継ぎ部材自身すなわち突出部８および凹部21以外の固定材や接着剤を使用しないで、あり継ぎにより基礎けたにしっかりと固定される。
突出部８の下で基礎けた／脚部３の間に、持ち上げフォークのためのスペース23が形成され、持ち上げフォークは突出部８の底面９を持ち上げ面として利用する。
基礎けた／脚部３を強化するために、突出部８の下のスペースにおいて基礎けた３に補強材25が挿入される。図３は、このような安定補強材25の外観を拡大して示したものである。この補強材25もまたサイズ処理された厚紙から作られており、そして斜めの三角形26、27および28が左と右に交互に形成されるように、折り目を入れ折り畳まれている。補強材25の底面29が基礎けた／脚部３の底面15に載せられ、一方ではその平坦な上面30が突出部８の底面９に押し付けられるように、デッキ２の突出部８の下で補強材は脚部３に差し込まれる。三角形26および28の外面31は脚部３の側面16を支え、一方三角形27の対応する外面32は脚部の側面17を支持する。三角形26、27および28の隅33、34は脚部３の下隅に押し込まれる。補強材25はこのようにして脚部３の耐荷力を相当に高める。
上述のタイプのパレット１は、より大きなパレットを作るために、パネル５、６の縦方向にも、そしてその横方向、すなわち基礎けた３の縦方向にも連結することができる。前者の場合では、デッキ２の三角形の突出部８に差し込まれる三角形の棒の補助によって、複数のパレット１を連結することができる。このようにして、連結される複数パレット間をこれらの三角形の棒が貫通して延びている。これらの三角形の棒は、サイズ処理された厚紙を、三角形になるように折り重ねたもので形成されることが好ましい。後者の場合では、補強材25と同じ基本設計の延長補強材によって、複数のパレット１を連結することができるが、それは、このようにして連結される複数パレット間を貫通して延びるように、互いに結合される隣接の複数パレット１の基礎けた／脚部３に、これらの長い補強材を差し込むことによってなされる。もちろん、両者を組み合せることもできる。
パレットの第２の好ましい実施形態の説明
この実施形態は図４に示されており、そしていわゆる２分の１パレットの実施例を表している。（図１および２に示されているパレットはいわゆる４分の１パレットの実施例である。）これは、基礎けたがより長く、そしてデッキの下面の突出部の数と基礎けたの上部の対応する凹部の数とがそれに応じて多くなっていることを意味する。図１〜３の実施形態に直接的に対応するものを有する部分には、同じ参照番号が用いられており、そのためこれらの部材についてはここでは詳細に説明されず、その代わりに第１の実施形態に関する上記の説明で言及されている。対応するものではあるが構造に修正が施されている部分については、’を付けて前と同じ参照番号が用いられる。
上述の実施形態との相違は基礎けた3'における補強材または支持材25'の設計にある。上述の実施形態における補強材25は、作られた後に基礎けたに導入された幾つかの分離ユニットから成っているが、支持材25'は最初から基礎けた3'と一体になっており、そしてなかでも製造技術や管理およびコストに関して改良がなされている。基礎けた3'の設計は、図５により詳細に示されている。支持材25'は全く単純に、基礎けた3'の下部の形状に一致する外形を備えた二等辺の平行な台形の形態をなしている内管37からなる。より正確に述べると、支持材25'は、基礎けた3'が作られている材料を数回、内側に折り返したものからなる。このようにして支持材25'はそれぞれ、基礎けたの傾斜側面域では２つの内側の層38、39および40、41から、そして支持材25'の上部においては２つの層42、43から形成されている。基部15は２層からなるか、またはある区域では３層46、47、48から成る。基礎けたの上部49は１層のみ、すなわち、外側の２層44、45の連続からなり、そして支持材25'の上に三角形の断面を有する、上部の管または管路50を形成する。デッキ４の突出部８のための凹部21は、この上部49に形成される。層38、39および44と、層40、41および45とは、それぞれ２つの傾斜側面16および17の領域内にある層と言え、合成された基礎けたをさらに強化するサイズ処理によって、互いに連結される。
支持材25'の様々な層の基礎けた3'の外側の層への結合により、基礎けたの外側の層と支持部材とが一体的に結合されたユニットに形成され、基礎けた3'が非常に強化され、突出部８を介して支持材25'の上に載っているデッキ２を支持材25'が支持する力が増大される。支持材25'が基礎けた3'内の下方の内管37を形成することは、内管37を貫通する連結部材によって、幾つかのパレット1'を組み合わせて、より大きなユニットを形成することを可能にしている。生産技術に関する利点は、すでに上述されたが、パレット１と、特に基礎けた３の製造に関する以下の記述によってより詳しく説明される。
好ましい実施形態におけるパレット製造の説明
図７は基礎けた3'の製造のためのブランク52を示すものである。このブランクは、数本の平行な横方向の折り目の線によって、幾つかの平行なパネル46、38、42などに分割されている長方形の厚紙の板からなっている。これらのパネルは基礎けた3'の様々な層と同じ参照番号を与えられており、図５を参照して上記に説明されている。２つの傾斜壁16および17において外側の層を形成しそして上部49を形成することになる２つの「最後の」パネル44、45は、基礎けた3'の頂点20と一致する折り目の線20aにそってそれぞれ配置されている１組の穴21xおよび21yを有している。基礎けた3'がその最終形態を与えられ、頂点20が上方において、基礎けたを通る垂直な中央面の上に突き出すように配置されているとき、この穴21xおよび21yの形状と寸法は、穴21xおよび21yが突出部８の外側の断面形に一致するようになっている。このようにして穴21xおよび21yは、高さｈxyを有する三角形の形状をなしている。
ｈxy＝h/cos（V2/2）
ｈは図８における突出部８の高さであり、V2は基礎けた3'の頂角である。
凹部21xおよび21yの底53は突出部８の底面９の長さに一致しており、これは一方では、簡単な三角関数の計算にしたがえば、穴21xおよび21yの頂点の角度V3は突出部８の頂点の角度V1よりも幾分か小さいことを意味する。
穴21xおよび21yは折り目の線20aを横切る狭いすき間54を介して互いに連結している。折り目の線20aからの凹部21xおよび21yの高さｈxyは、パネル44および45の幅の半分より短く、より正確にはパネル44および45の幅の約３分の１である。
全ての他のパネル、すなわち「最後の」２つのパネル44、45以外の全てのパネルは全く穴がない。
図９および10は幾らか模式的に、図７に示されているブランク52から基礎けた3'を製作するための装置60を示しているが、本質的な特徴がよく判るようにこれらの図面から幾つかの細部が省略されている。架台61に回転するように取り付けられている３つの支持ローラ63、64、65の周囲で回転できるように、リング62が架台61に取り付けられている。このリング62はＶベルト67のためのＶベルト溝66をその外側に有しており、Ｖベルト67は、リング62を回転させるために、図９には示されていないが図10の駆動輪69を介してモータ68により駆動され得る。
リング62から水平方向にキャリアが延びていて、これは概略的に70という番号を付されている。このキャリア70は、内筒71と、外筒72と、中間のスクリュー73と、そしてその端末におけるブシュ74、75とからなっている。こうした構造によって、内筒71の周囲を外筒72が回転できると共に、ユニット70は高い曲げ抵抗を得ることができる。
その中心軸の回りを外筒72と共に回転可能な方法で、１対のダブルアームレバー77が、外筒72の外側端の近くに取り付けられている。リング62の中心に向かい合っているプレスローラ81は、２本の外側アーム79の間で回転可能に取り付けられており、そして空気圧シリンダ82の作用によりリング62の中心に向かう方向に押圧されるように配置されており、上記シリンダ82は圧縮ばねとして配置され、そして他の２つのアーム80に作用する。この空気圧シリンダ82はリング62に回転可能に取り付けられている。部材84もまた、キャリア70とプレスローラ81とに平行に、架台61から外側に向かって水平に延びており、そしてプレスローラ81の外側端まで延びている。この部材84は、筒にブランク52を巻回するとき、つまり補強材／補強支持材25'を形成する内管37を巻回するときに、芯を形成するように意図されているので、以後は内側コアと呼ぶ。
このコア84は支持材25'/内管37の内側の形状と一致する外形、すなわち二等辺の平行な台形の形状を有する。
また、基礎けた3'の上部にある管路50と同じ外形の三角形の横断面を有する外側の第２のコア85もある。この外側コア85は、装置60において、内側コア84の下に配置されており、そしてベルトシリンダ（いわゆるオリガ（Ｒ）シリンダ）86によって水平方向に前後に移動させることができる。外側コア85のための上部と下部の支持ローラはそれぞれ87と88の参照番号を付されている。図９は前進動作位置におけるコア85を示しており、この場合コア85の外側端にある穴（図示されていない）にはめ込まれている合わせピン89によって、コア85はその前端において内側コア84に連結されている。合わせピン89は、わきに移動させることができるように、内側コア84の外側端にあるホルダ90によって支持されており、そして外側コア85の動作位置において２つのコア84、85を互いに固着している。外側コア85は、ベルトシリンダ86によってリング62を介して動作位置に案内されたり、この位置から離れるように案内されたりする。図11において模式的に参照番号92として示されている２つの接着銃もある。これらの接着銃もまた、外側コア85と同様な方法で、例えばベルトシリンダのような可動部材によってリング62を介して前後に移動させられる。
図11も参照しながらこれから基礎けた3'の製造方法を説明する。リング62は、図11の段階Ａに相当する開始位置にあり、これは図10で示されている位置である。ブランク52は、パネル46が内側コア84内のスロット93に入るように案内される。装置60の動作は、センサ（図示されていない）と組み合わされたマイクロプロセッサ（図示されていない）により制御される。リング62は、段階Ａで示されている開始位置から時計回りに回転させられ、そしてプレスローラ81がブランク52を下に案内して、パネル38がコア84の第１の傾斜側面に折り畳まれる。これが段階Ｂである。次の局面、段階Ｃにおいては、第１の狭いパネル42がコア84の下方に折り重ねられる。その後、段階Ｄでは、パネル40はプレスローラ81によりコア84の第２の傾斜側面から上に折り重ねられる。パネル47がコア84の上に折り重ねられたとき、第１回めの回転は段階Ｅで完了する。この位置において、リング62は前記センサ（図示されていない）の指令によって停止する。噴霧銃92は可動キャリア部材（図示されていない）によってリング62を介して案内される。噴霧銃92はコア84の端まで前進し、そして次に再び戻る。この前進および後退運動の間、パネル38および40は接着剤を噴霧される。リング62はそれからもう一度回転する。これが段階Ｆ、Ｇ、ＨおよびＩである。これらの段階の間、パネル39、43、41および48はそれぞれの側面に折り重ねられ、パネル39および41の素材は、段階Ｅにおいて塗られた接着剤の繊維によって、パネル38および40に接着される。段階Ｉにおいて、リング62は更にもう一度停止される。接着銃92は改めてリング62を介して案内され、そして復帰運動の間、接着剤をパネル39および40に噴霧する。外側コア85は内側コア84の下の位置に案内され、そして図９に示されているように、上記合わせピン89によってこの位置に固定される。残りの素材、すなわち穴21xおよび21yを有する折り畳み部44および45は次に、段階ＪおよびＫにおいて折り重ねられ、接着剤を塗られたパネル39および41に接着される。外側コア85は、形成されている三角形の管路50から引き出される。最後に、段階Ｌでリング62はその開始位置に戻され、プレスローラ81は基礎けた3'の底面15の上に位置する。このようにして基礎けた3'は作られる。合わせピン89はわきに移動させられ、完成した基礎けた3'は図９における右方に装置60から抜き出される。
デッキ２もまた、図８に示されている形状を与えるように、折り重ねられる折り目の付いたブランクから作られる。最後に、デッキ２は、三角形の突出部８が基礎けたの上部49にはめ込まれることによって、数個の基礎けた3'、すなわち当該の実施形態では３つの基礎けたに結合される。
一般的な解説
下記の特許請求の範囲内において本発明が変形され得ることは、明らかであろう。このパレットの構成の背後にある本質的思想は、パレットの耐荷力は第１に基礎けた３および3'の下部の強さによって決定され、一方、基礎けたの上部は第１にデッキ２を基礎けた３、3'に固定する役割を果たすことである。したがって、基礎けたを作る素材は、基礎けたの前記下部に集中され、好ましい実施形態によれば、その厚さが３層から成り、その結果、前記下部は結合パネル42、43と共にデッキ２の突出部８のための強力な補強支持体を形成する。あるいは、補強支持体として分離支持材25が基礎けたへ挿入される。しかし、上に示されている幾つかの実施形態は単なる例であって、請求される特許の保護範囲を限定するものではないことは明らかであろう。また、特に基礎けた３、3'の形状は変形可能なものであることは明白である。基礎けたの三角形の横断面は好ましく、そして基礎けたの側面が傾斜していることも特に有利である。強度の観点から有利であるこの形状は、また、その横断面が二等辺の平行な台形である基礎けたを使用することによって達成されており、この台形は、デッキ４の上面を支えているより狭い上辺と複数の傾斜壁とを備えており、そして突出部８のための凹部もまた基礎けたのこのような上辺にまで延びている。厚紙以外の素材をデッキおよび基礎けたの製作のために用いることも考えられることがわかる。例えば、プラスチックシートを用いてデッキおよび基礎けたを作ることも考えられ、好都合なことに再生プラスチックも使用でき、折り目の線は、プラスチックシートに溝を付けて形成する。この場合、基礎けたの幾つかの異なる層は、例えばヒートシールによって互いに接合される。パレット、特に基礎けたを作るための方法もまた変更可能である。例えば、静止しているコアにブランクを巻回する代わりに、中心軸の周囲にコアを回転させて、逆に静止しているブランクを引っ張ることも可能である。

Claims (20)

1. 数個の平行な基礎けた（3,3'）と、該基礎けたに結合されているデッキ（２）とを含むパレットにおいて、
   前記デッキが、少なくとも実質的には互いに隣接している数枚の平行なパネル（５）からなるデッキ面（４）を形成するように折り畳まれた、折り畳み可能な素材のウェブまたはシートと、そのウェブまたはシートの下面で、かつ前記パネル間の接合部の下にある平行な突出部（８）とから構成されており、
   前記基礎けたが、前記突出部の垂直方向の高さ（ｈ）を十分に越える高さを有し、
   前記基礎けたが、前記デッキ面の下面と少なくとも実質的に同じ高さの点まで延びており、
   前記基礎けたの上部（49）が、前記デッキ面の前記下面にある前記突出部と同じ横断面を有する貫通凹部（21）を有し、
   前記デッキ面の前記下面にある前記突出部が前記基礎けたの前記上部にある前記凹部に挿入されており、その結果として、前記パレットは、前記突出部の下において前記基礎けたの間に持ち上げフォークのためのスペース（23）を有するように形成され、前記突出部の下面が前記持ち上げフォークのための持ち上げ面（９）を形成していることを特徴とするパレット。
2. 前記突出部（８）の断面が、前記デッキ（２）の前記デッキ面（４）に近い位置から下方に前記持ち上げ面または前記底面（９）に向かって増大する水平方向の長さを有している、請求項１に記載のパレット。
3. 前記デッキがあり継ぎによって基礎けた（３）に結合されており、すなわち前記突出部（８）および前記凹部（21）の横断面は本質的にあり継ぎ形状である、請求項２に記載のパレット。
4. 前記突出部（８）が三角形の横断面形状を有し、該三角形の底面が前記持ち上げ面（９）を構成している、請求項３に記載のパレット。
5. 前記基礎けたが、ウェブ状またはシート状のデッキ材を折り畳むことにより形成された、傾斜側壁を有する多角形、好ましくは三角形の横断面形状を有している、請求項１から４のいずれか１項に記載のパレット。
6. 前記デッキ面（４）が、互いに密接に隣接している平行で細長い数枚のパネルからなる、請求項１から５のいずれか１項に記載のパレット。
7. 前記突出部（８）が横断面において形成する三角形は二等辺三角形であり、該三角形の底面は水平であり、該三角形は上方に向かっている頂点を有し、その頂角（V1）は小さくとも20度で大きくとも40度、好ましくは小さくとも25度で大きくとも35度であり、前記凹部は前記頂点部に作られている、請求項６に記載のパレット。
8. 前記基礎けたは、上方に向かっている頂点を有する二等辺三角形の横断面形状を有し、その頂角（V2）は小さくとも20度で大きくとも40度、好ましくは小さくとも25度で大きくとも35度である、請求項１から７のいずれか１項に記載のパレット。
9. 前記基礎けたには、前記デッキ（２）の下面にある前記突出部の下に補強材（25、25'）がある、請求項１から８のいずれか１項に記載のパレット。
10. 前記補強材（25）は、前記基礎けたの下部に配置された分離部材からなり、前記突出部の底面（９）と同じ高さの点まで延びている、請求項９に記載のパレット。
11. 前記基礎けたが、折り畳むことによって、該基礎けた（3'）の外形を決定する少なくとも１周の巻きを含めて少なくとも２周は巻かれる、折り畳み可能な素材からなる１つの管と、やはり少なくとも１周の巻きにより形成され、該基礎けたの下部に前記補強材を形成する内管（37）とからなる、請求項９に記載のパレット。
12. 前記補強材を形成する前記内管はその横断面において左右対称の平行な台形の形状を有している、請求項11に記載のパレット。
13. 支持部材を含む各々の前記基礎けたは前記折り畳み可能な素材の１枚のウェブから作られている、請求項12に記載のパレット。
14. 坪量が700〜1500g/m²、好ましくは800〜1400g/m²、さらに便宜的には900〜1200g/m²のサイズ処理された多層厚紙から作られている、請求項１から13のいずれか１項に記載のパレット。
15. 前記厚紙が、前記多層厚紙を形成するために一緒にサイズ処理された厚紙の３層から５層の非プラスチックコーティング層からなる、請求項13に記載のパレット。
16. 請求項１から15のいずれか１項に記載のパレットの２つまたは３つ以上からなるパレットユニットにおいて、
    前記ユニットに含まれている前記パレット（１）が、各々の前記基礎けた（３、3'）を貫通して、または前記突出部（８）を貫通して、または前記基礎けた（３、3'）と前記突出部（８）の双方を貫通して、結合される前記パレットの間をも延びている連結部材によって互いに結合されていることを特徴とするパレットユニット。
17. 請求項１〜16のいずれか１項に記載のパレットに含まれる基礎けたのためのブランクにおいて、
    前記ブランクが、折り畳み可能な素材の長方形のウェブまたはシートからなり、
    前記ウェブが、折り目線によって互いに区画されている数枚の長くて狭い平行なパネルに分割されており、
    互いに隣接する前記パネルの少なくとも２枚（44、45）が、互いに向き合って配置され相似しているが鏡像になっていて、前記素材を貫通して前記パネルの間の前記折り目線（20a）に沿って配置されている一組の凹部（21x、21y）を有し、前記凹部が前記デッキの下面にある前記突出部と実質的に同じ形状を有し、
    このような凹部の各対が、連続穴を形成するために、接続部（54）によって前記折り目線をまたいで結合されていることを特徴とするブランク。
18. 前記凹部（21x、21y）が、前記基礎けたの側面（16、17）と上部（49）とを形成するパネル（44、45）にのみ配置されており、残りのパネル（46、38、42、40、47、38、43、41、48）は、このような凹部を欠いている、請求項17に記載のブランク。
19. 前記凹部を欠いている前記残りのパネルが、前記ブランク（52）の主要部分を形成する、請求項18に記載のブランク。
20. 前記凹部は、前記折り目線上に頂点を有しかつ該折り目線に平行な底辺を有する二等辺鋭角三角形の形状を実質的に有している、請求項16から19のいずれか１項に記載のブランク。

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