JP3554157B2 - 光走査光学系及びレーザービームプリンタ - Google Patents

光走査光学系及びレーザービームプリンタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光走査光学系及びレーザービームプリンタに関し、特に走査レンズ系に少なくとも2つの回折光学素子を設けることにより、該光走査光学系に環境変動(特に温度変化)が生じてもピント変化(収差変動)が生じない高精細印字に適した、例えばレーザビームプリンター(LBP)やデジタル複写機等の装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より回転多面鏡より成る光偏向器の各偏向面(反射面)で偏向反射された光束(光ビーム)を使用して被走査面上を光走査するようにした光走査光学系が種々と提案されている。
【0003】
これらで提案されている光走査光学系においては光偏向器の各偏向面の面倒れを補正する為、又fθ特性を得る為や像面湾曲等を補正する為、更には高解像力化を図る為にシリンドリカルレンズやトーリックレンズ等に回転非対称なガラス材料で形成された光学素子(ガラスレンズ)を用いて光学系を構成している。
【0004】
しかしながら上記に示したガラス材料より成るシリンドリカルレンズやトーリックレンズ等の光学素子は一般に重量があり、しかも非常に高価である為、装置全体の軽量化及び低コスト化を図るのが非常に難しかった。
【0005】
そこで近年ではこのような回転非対称な光学素子を安価で生産性の良いプラスチック材料の型成形で製作することにより、装置全体の軽量化及び低コスト化を図り、更には高解像力化にも寄与している。
【0006】
しかしながらこのプラスチック材料より成る光学素子(プラスチックレンズ)はガラス材料より成る光学素子に比べて周囲の環境変化(特に温度変化)により、その光学的特性が大きく変化するという問題点があった。
【0007】
例えば温度変化に対してその材質の屈折率や膨張率が大きく変化し、これにより光学素子の光学的屈折力(パワー)が変化し、ピント変化や像面湾曲変化等が生じる。特に高解像力、即ち高解像度を有するレーザービームプリンター等の光走査光学系では温度変化に伴なうピント変化をより正確に補正する為に走査レンズ系を構成する少なくとも一部のレンズを、その温度変化に伴なって光軸上移動させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようにプラスチックレンズを用いた従来の走査光学系では高解像力化が進行するほど環境変動(特に温度変化)に対するピント調整に、より正確さが求められ、これが装置全体を複雑化し、更には大型化になる傾向にあった。又コストの面からしてもコスト高になる等の問題点があった。そのためプラスチックレンズを使用する光走査光学系では高解像力化を追求するには、ある程度限界があった。
【0009】
本発明は上記の問題点を解決する為に走査レンズ系に互いに異なる回折作用を有する少なくとも2つの回折光学素子を設けることにより、該走査レンズ系にプラスチックレンズ(走査レンズ)を用いても、環境変動に伴なうピント変動(収差変動)を良好に補正することができる、高精細印字(高解像力化)に適したコンパクトな光走査光学系及びレーザービームプリンタの提供を目的とする。
【0010】
更に本発明は上記の回折光学素子を容易に製作することができる光走査光学系及びレーザービームプリンタの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の光走査光学系は、
(1) 光源手段から射出された光束を光偏向器に導光し、該光偏向器で偏向された光束を走査レンズ系により被走査面上に導光し、該被走査面上を光走査する光走査光学系において、
該走査レンズ系は少なくとも2つの回折光学素子を有し、該2つの回折光学素子のうち少なくとも一方の回折光学素子は主走査方向と副走査方向のうち、いずれか一方向に回折作用を有することを特徴としている。
【0012】
特に(1−1) 前記2つの回折光学素子のうち一方の回折光学素子は主走査方向に回折作用を有し、他方の回折光学素子は副走査方向に回折作用を有することや、
(1−2) 前記2つの回折光学素子のうち他方の回折光学素子は光軸に対し回転対称に回折作用を有することや、
(1−3) 前記2つの回折光学素子は前記走査レンズ系を構成する単一の光学素子の光学面に各々重畳されていることや、
(1−4) 前記単一の光学素子はプラスチック材料で形成されたレンズより成ることや、
(1−5) 前記光走査光学系の温度変化によって生じるピント変化を前記2つの回折光学素子のパワー変化と、前記光源手段の波長変動とで補正するようにしていることや、
(1−6) 前記光偏向器の偏向面と前記被走査面とは副走査断面内において、前記走査レンズ系によって光学的共役関係にあること、等を特徴としている。
本発明のレーザービームプリンタは、
(2) 上記 (1) (1−1) (1−6) の何れか1項の光走査光学系を用いて、前記被走査面上に設けた感光ドラムに光束を導光することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
【0014】
同図において1は光源手段であり、例えば半導体レーザーより成っている。2はコリメーターレンズであり、光源手段1から射出された発散光束(光ビーム)を略平行光束に変換している。3は開口絞りであり、通過光束(光量)を制限している。
【0015】
4はシリンドリカルレンズであり、副走査方向に所定の屈折力を有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面5aのほぼ線像として結像させている。従って光偏向器5に入射する光束は主走査方向に長手の線像となる。
【0016】
5は光偏向器であり、例えばポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
【0017】
6は走査レンズ系を構成するfθレンズであり、プラスチック材料で形成された非球面形状の単レンズ(光学素子)より成り、その単レンズ6の入射側(光偏向器側)の光学面としてのレンズ面(第1面)6aに副走査方向に回折パワーを有する第1の回折光学素子11を重畳しており、射出側(被走査面側)の光学面としてのレンズ面(第2面)6bに主走査方向に回折パワーを有する第2の回折光学素子12を重畳している。
【0018】
本実施形態におけるfθレンズ6は光偏向器5によって偏向された画像情報に基づく光束を被走査面である感光ドラム面8上に結像させる機能を有し、例えば主走査方向は光偏向器5で偏向された光束を感光ドラム面8上に結像させる作用を有し、副走査方向は光偏向器5の偏向面5a近傍に結像された線像を感光ドラム面8上に再結像させる作用を有している。更にfθレンズ6は光偏向器5の回転角にリニアに比例して光束が感光ドラム面8上を走査する、所謂fθ特性を有している。
【0019】
尚、副走査方向の光束に対して再結像系にするのは光偏向器5の回転軸に対する倒れが光ビーム像に及ぼす位置ずれを除去する、所謂倒れ補正を行なうためである。即ち、光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面8とは副走査断面内において、fθレンズ6によって光学的共役関係にある。
【0020】
本実施形態における第1、第2の回折光学素子11,12は通常の硝材(ガラス材)で形成されたレンズ(屈折型レンズ)とは異なり、波長に対する屈折率の変化率の度合いが1桁上で、かつアッベ数の符号が逆となる光学特性を有している。図5は硝材で形成されたレンズと回折光学素子との屈折率の分散の違いを示す説明図である。同図においてAが通常の硝材で形成されたレンズの光学特性、Bが本実施形態で用いる回折光学素子の光学特性である。
【0021】
また第1、第2の回折光学素子11,12は、所謂マルチ位相レベルと呼ばれるものであり、フォトマスクを用いてエッチングを繰り返して製作しても良く、又は切除して製作しても良い。いずれにしても一方のみの格子パターンなので製作は容易である。
【0022】
本実施形態において半導体レーザー1から射出した発散光束はコリメーターレンズ2により主走査方向において略平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)を制限してシリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。又副走査断面においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで偏向された光束はfθレンズ6を介して感光ドラム面8上に導光され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向(主走査方向)に光走査している。これにより記録媒体である感光ドラム面8上に画像記録を行なっている。
【0023】
本実施形態ではfθレンズ6のレンズ形状を主走査方向は8次までの関数で表わされる非球面形状とし、副走査方向は主走査方向(像高方向)に連続的に変化する球面より構成している。そのレンズ形状は、例えばfθレンズ6のレンズ面と光軸との交点を原点とし、光軸方向をX軸、主走査面内において光軸と直交する軸をY軸、副走査面内において光軸と直交する軸をZ軸としたとき、主走査方向と対応する母線方向が、
【0024】
【数1】
Figure 0003554157
(但し、Rは曲率半径、K,B ,B ,B は非球面係数)
なる式で表わされるものであり、また副走査方向(光軸を含む主走査方向に対して直交する方向)と対応する子線方向が
【0025】
【数2】
Figure 0003554157
なる式で表わされるものである。
【0026】
また本実施形態における回折光学素子の回折面は位相関数を各々φ ,φ ,φ として光軸からの高さをH、発振波長をλ、位相係数を各々C ,C ,C ,C ,C ,C14,C27としたとき
主走査方向に回折作用を有する場合は
【0027】
【数3】
Figure 0003554157
副走査方向に回折作用を有する場合は
【0028】
【数4】
Figure 0003554157
また後述するように光軸に回転対称に回折作用を有する場合は
【0029】
【数5】
Figure 0003554157
但し、H =Y +Z
なる式で表わされる。
【0030】
ここで光走査光学系が環境変動(特に温度変化)の影響で、例えば温度がdtだけ変化した場合を考える。この昇温によってfθレンズ6の屈折率nがdn/dt変化し、該fθレンズ6の屈折パワーが変化する。またこの昇温によって半導体レーザー1の発振波長λもdλ/dt変化し、第1、第2の回折光学素子11,12の回折パワーが変化する。
【0031】
尚、本実施形態ではfθレンズ6の屈折率変化及び半導体レーザー1の波長変化を以下のように定義する。
【0032】
dn/dt=−1.2e−4/℃
dλ/dt=0.255nm/℃
本実施形態ではこの温度変化によって生じるピント変動(収差変動)を2つの回折光学素子11,12のパワー変化と、半導体レーザー1の波長変動とで効果的に補正するようにしている。
【0033】
この際、主走査方向と副走査方向とのピントの補正量が互いに異なるので本実施形態では各々独立に補正できるように副走査方向に回折パワーを有する第1の回折光学素子11をfθレンズ6の第1面6aに重畳し、また主走査方向に回折パワーを有する第2の回折光学素子12をfθレンズ6の第2面6bに重畳することによって、上記の温度変化によって生ずるピント変動を補正している。
【0034】
表−1に本実施形態における光学配置とfθレンズ6の非球面係数及び第1、第2の回折光学素子(DOE)11,12の位相項を示す。
【0035】
【表1】
Figure 0003554157
図2は本実施形態における昇温前後の主走査方向及び副走査方向の像面湾曲と、歪曲収差(fθ特性)等を示した諸収差図であり、実線は常温での特性、点線は25℃昇温が生じたときの特性を示している。同図から分かるように温度上昇が生じても光学性能は実用上、問題のないレベルに維持することができる。
【0036】
このように本実施形態においては上述の如く互いに異なる方向に回折パワーを有する2つの回折光学素子11,12をfθレンズ6の両レンズ面6a,6bに各々重畳することにより、該fθレンズ6をプラスチック材料で形成しても、温度変化に伴なうピント変動(収差変動)を該2つの回折光学素子11,12の回折パワー変化と、半導体レーザー1の波長変動とで効果的に補正することができる。また第1、第2の回折光学素子11,12をfθレンズ6の両レンズ面6a,6bに各々分離させて重畳することによって、該回折光学素子11,12の回折面の形状が簡単になり、これにより第1、第2の回折光学素子11,12の製作を容易にして安価な加工ができ、かつ光学性能の調整を各走査方向に分離して行なうこともできる。
【0037】
尚、本実施形態では第1、第2の回折光学素子11,12を走査レンズ系を構成するfθレンズ6の両レンズ面に各々重畳したが、これに限定されることはなく、各々光路内に独立に設けて構成しても良く、またどちらか一方のみをfθレンズ6のレンズ面に重畳し、他方を独立に設けても良い。
【0038】
図3は本発明の実施形態2の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0039】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点はfθレンズの入射側のレンズ面に副走査方向に回折パワーを有する第1の回折光学素子を重畳し、射出側のレンズ面に光軸に対して回転対称に回折パワーを有する第2の回折光学素子を重畳したことである。その他の構成及び光学的作用は前述の実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0040】
即ち、同図において26は走査レンズ系を構成するfθレンズであり、プラスチック材料で形成された非球面形状の単レンズ(光学素子)より成り、その単レンズ26の入射側(光偏向器側)のレンズ面(第1面)26aに副走査方向に回折パワーを有する第1の回折光学素子21を重畳し、射出側(被走査面側)のレンズ面(第2面)26bに光軸に対して回転対称に回折パワーを有する第2の回折光学素子22を重畳している。
【0041】
走査レンズ系においてfθレンズ26は副走査方向に屈折力が強いので回折光学素子による補正力も強くしなければならない。そこで本実施形態では上述の如く第2の回折光学素子22を光軸に対して回転対称に回折パワーを有するように構成することにより、第1の回折光学素子21の副走査方向の補正力を弱めることができ、更にこのように構成することによって第1、第2の回折光学素子21,22の回折面の形状が簡単になり、これにより該回折光学素子の製作を容易にすることができる。
【0042】
本実施形態では光走査光学系の温度変化によって生じる主走査方向及び副走査方向のピント変動を上述した第1、第2の回折光学素子21,22のパワー変化と、半導体レーザー1の波長変動とで効果的に補正するようにしている。
【0043】
表−2に本実施形態における光学配置とfθレンズ26の非球面係数及び第1、第2の回折光学素子(DOE)21,22の位相項を示す。
【0044】
【表2】
Figure 0003554157
図4は本実施形態における昇温前後の主走査方向及び副走査方向の像面湾曲と、歪曲収差(fθ特性)等を示した諸収差図であり、実線は常温での特性、点線は25℃昇温が生じたときの特性を示している。同図から分かるように温度上昇が生じても光学性能は実用上、問題のないレベルに維持することができる。
【0045】
このように本実施形態では上述の如く副走査方向に回折パワーを有する第1の回折光学素子21と、光軸に対して回転対称に回折パワーを有する第2の回折光学素子22とをfθレンズ26の両レンズ面26a,26bに各々重畳することにより、該fθレンズ26をプラスチック材料で形成しても、温度変化に伴なうピント変動(収差変動)を2つの回折光学素子21,22の回折パワー変化と、半導体レーザー1の波長変動とで効果的に補正することができ、また該2つの回折光学素子21,22の製作も容易にすることができる。
【0046】
本実施形態で用いている回折光学素子の構成としては図6に示す1層のキノフォーム形状の1層構成のものや、図8に示すような格子厚の異なる(又は同一の)2つの層を積層した2層構成のもの等が適用可能である。
【0047】
図7は図6に示す回折光学素子101の1次回折光の回折効率の波長依存特性である。実際の回折光学素子101の構成は、基材102の表面に紫外線硬化樹脂を塗布し、樹脂部に波長530nmで1次回折光の回折効率が100%となるような格子厚dの層103を形成している。
【0048】
図7で明らかなように設計次数の回折効率は最適化した波長530nmから離れるに従って低下し、一方設計次数近傍の次数の0次回折光と2次回折光の回折効率が増大している。その設計次数以外の回折光の増加はフレアとなり、光学系の解像度の低下につながる。
【0049】
図8に示す2つの層104,105を積層した積層型の回折光学素子の1次回折光の回折効率の波長依存特性を図9に示す。
【0050】
図8では基材102上に紫外線硬化樹脂(nd=1.499、νd=54)からなる第1層104を形成し、その上に別の紫外線硬化樹脂(nd=1.598、νd=28)からなる第2層105を形成している。この材質の組み合わせでは第1層104の格子厚d1はd1=13.8μm、第2層105の格子厚d2はd2=10.5μmとしている。
【0051】
図9から分かるように積層構造の回折光学素子にすることで、設計次数の回折効率は、使用波長全域で95%以上の高い回折効率を有している。
【0052】
なお、前述の積層構造の回折光学素子として、材質を紫外線硬化樹脂に限定するものではなく、他のプラスチック材等も使用できるし、基材によっては第1層104を直接基材に形成しても良い。また各格子厚が必ずしも異なる必要はなく、材料の組み合わせによっては図10に示すように2つの層104と105の格子厚を等しくしても良い。
【0053】
この場合、回折光学素子の表面に格子形状が形成されないので、防塵性に優れ、回折光学素子の組立作業性を向上させることができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如く走査レンズ系に互いに異なる回折作用を有する少なくとも2つの回折光学素子を設けることにより、該走査レンズ系にプラスチックレンズ(走査レンズ)を用いても、環境変動に伴なうピント変動(収差変動)を良好に補正することができる、高精細印字(高解像力化)に適したコンパクトな光走査光学系及びレーザービームプリンタを達成することができる。
【0055】
更に本発明によれば上記の回折光学素子を容易に製作することができる光走査光学系及びレーザービームプリンタを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の主走査方向の要部断面図
【図2】本発明の実施形態1における昇温前後の主走査方向及び副走査方向の像面湾曲と歪曲収差を示す諸収差図
【図3】本発明の実施形態2の主走査方向の要部断面図
【図4】本発明の実施形態2における昇温前後の主走査方向及び副走査方向の像面湾曲と歪曲収差を示す諸収差図
【図5】硝材と回折光学素子の屈折率の分散の違いを示す説明図
【図6】本発明に係る回折光学素子の説明図
【図7】本発明に係る回折光学素子の波長依存特性の説明図
【図8】本発明に係る回折光学素子の説明図
【図9】本発明に係る回折光学素子の波長依存特性の説明図
【図10】本発明に係る回折光学素子の説明図
【符号の説明】
1 光源手段
2 コリメーターレンズ
3 開口絞り
4 シリンドリカルレンズ
5 光偏向器
6,26 走査レンズ系
11,21 第1の回折光学素子
12,22 第2の回折光学素子
8 被走査面(感光ドラム面)
101 回折光学素子
102 基材
103,104,105 層

Claims (8)

  1. 光源手段から射出された光束を光偏向器に導光し、該光偏向器で偏向された光束を走査レンズ系により被走査面上に導光し、該被走査面上を光走査する光走査光学系において、
    該走査レンズ系は少なくとも2つの回折光学素子を有し、該2つの回折光学素子のうち少なくとも一方の回折光学素子は主走査方向と副走査方向のうち、いずれか一方向に回折作用を有することを特徴とする光走査光学系。
  2. 前記2つの回折光学素子のうち一方の回折光学素子は主走査方向に回折作用を有し、他方の回折光学素子は副走査方向に回折作用を有することを特徴とする請求項1の光走査光学系。
  3. 前記2つの回折光学素子のうち他方の回折光学素子は光軸に対し回転対称に回折作用を有することを特徴とする請求項1の光走査光学系。
  4. 前記2つの回折光学素子は前記走査レンズ系を構成する単一の光学素子の光学面に各々重畳されていることを特徴とする請求項1、2又は3の光走査光学系。
  5. 前記単一の光学素子はプラスチック材料で形成されたレンズより成ることを特徴とする請求項4の光走査光学系。
  6. 前記光走査光学系の温度変化によって生じるピント変化を前記2つの回折光学素子のパワー変化と、前記光源手段の波長変動とで補正するようにしていることを特徴とする請求項1の光走査光学系。
  7. 前記光偏向器の偏向面と前記被走査面とは副走査断面内において、前記走査レンズ系によって光学的共役関係にあることを特徴とする請求項1の光走査光学系。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項の光走査光学系を用いて、前記被走査面上に設けた感光ドラムに光束を導光することを特徴とするレーザービームプリンタ。
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