JP2000221434A - 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置

Info

Publication number
JP2000221434A
JP2000221434A JP11025179A JP2517999A JP2000221434A JP 2000221434 A JP2000221434 A JP 2000221434A JP 11025179 A JP11025179 A JP 11025179A JP 2517999 A JP2517999 A JP 2517999A JP 2000221434 A JP2000221434 A JP 2000221434A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scanning
diffraction grating
axis
optical device
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11025179A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Fujimoto
誠 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP11025179A priority Critical patent/JP2000221434A/ja
Publication of JP2000221434A publication Critical patent/JP2000221434A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】環境変動(特に温度変化)に対する収差変動を
良好に補正することができる、対環境特性に優れたコン
パクトで簡易な構成の光走査光学装置及びそれを用いた
画像形成装置を得ること。 【解決手段】画像信号に応じて光源手段1から光変調さ
れ出射した光束を偏向手段5に導光し、該偏向手段によ
り偏向された光束を走査レンズ系11を介して被走査面
8上に導光し、該被走査面上を光走査する光走査光学装
置において、該走査レンズ系は単一の走査レンズ6より
成り、該走査レンズは主走査断面内において該偏向手段
側の第1面が非球面、該被走査面側の第2面が曲率半径
の符号が一定の面より成り、該第2面に回折格子が形成
されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光走査光学装置及び
それを用いた画像形成装置に関し、特に走査レンズ系に
回折格子(回折光学素子)を設けることにより、該走査
レンズ系を1枚の走査レンズで構成しながらも環境変動
(特に温度変化)による収差変動の補正を良好に行なう
ことができる、例えばレーザービームプリンタやデジタ
ル複写機等の装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザービームプリンタやデジ
タル複写機等に用いられる光走査光学装置においては、
例えばコンピューターやワードプロセッサー等からの文
字や図形等の画像信号に応じて光源手段から光変調され
出射した光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)
より成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を
有する走査レンズによって感光性の記録媒体(感光ドラ
ム)面上にスポット状に収束させ、その面上を光走査し
て画像記録を行なっている。
【0003】この種の光走査光学装置において高精度な
画像情報の記録を行なうには被走査面全体にわたって像
面湾曲が良好に補正されスポット径が揃っていること、
そして入射光の角度と像高とが比例関係となる歪曲収差
(fθ特性)を有していることが必要である。このよう
な光学特性を満たす光走査光学装置、もしくはその補正
光学系(fθレンズ)は従来より種々と提案されてい
る。特にレンズ枚数が2枚以上の補正光学系については
種々と提案され、実用化もされている。
【0004】これに対して、より簡素な光学系として補
正光学系を1枚のレンズで構成した光走査光学装置が、
例えば特開昭55-7727 号公報や特開昭58-5706 号公報等
で種々と提案されている。これらの公報で提案されてい
る光走査光学装置は球面レンズ1枚でfθレンズを構成
している。また特開昭63-50812号公報や特開平1-224721
号公報等で提案されている光走査光学装置はレンズ面に
トーリック面を用いながらfθレンズを構成している。
また特開昭54-87540号公報や特開昭54-98627号公報等で
提案されている光走査光学装置は単レンズに非球面項を
導入してfθレンズを構成している。更に特開昭62-138
823 号公報や特開昭63-157122 号公報や特開平2-87109
号公報等で提案されている光走査光学装置はレンズ面に
高次非球面を導入してfθレンズを構成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の光走査光学
装置(補正光学系)はfθレンズのレンズ面に非球面を
導入したため、製作上及びコスト上の制約からプラスチ
ック材よりなる1枚のプラスチック非球面fθレンズを
用いている。
【0006】このfθレンズをプラスチックレンズにす
ることにより、ガラスレンズに比べコストが下がった光
学系が可能となったが、その反面プラスチックレンズの
温度特性により高精細化できないという問題点が生じて
くる。つまり装置は使用状況に応じて内部温度が変動す
る。プラスチックは通常温度が高くなると屈折率は低く
なる。よって走査光学系の焦点位置は温度があがるとf
θレンズから遠ざかる方向に移動する。この温度変化に
よるピント変動よりスポット深度を広くする必要がある
ため、スポット径を小さくすることができず、高精細化
を図ることが難しかった。
【0007】本発明は走査レンズ系を適切に設定し、か
つ該走査レンズ系に回折格子(回折光学素子)を設ける
ことにより、該走査レンズ系を1枚の走査レンズで構成
しながらも環境変動(特に温度変化)に対する収差変動
を良好に補正することができる、対環境特性に優れ、か
つコンパクトで簡易な構成の光走査光学装置及びそれを
用いた画像形成装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光走査光学装置
は、(1-1) 画像信号に応じて光源手段から光変調され出
射した光束を偏向手段に導光し、該偏向手段により偏向
された光束を走査レンズ系を介して被走査面上に導光
し、該被走査面上を光走査する光走査光学装置におい
て、該走査レンズ系は単一の走査レンズより成り、該走
査レンズは主走査断面内において該偏向手段側の第1面
が非球面、該被走査面側の第2面が曲率半径の符号が一
定の面より成り、該第2面に回折格子が形成されている
ことを特徴としている。
【0009】特に(1-1-1) 前記回折格子は主走査断面内
において、該回折格子のパワーが光束の入射位置に応じ
て変化し、軸上から軸外へ向かう途中で極値を持つこと
や、(1-1-2) 前記回折格子は主走査断面内において、該
回折格子の位相量が光束の入射位置に応じて変化し、軸
上から軸外へ向かう途中で極値を持つことや、(1-1-3)
前記回折格子は主走査断面内において、該回折格子の位
相量が光束の入射位置に応じて変化し、軸上から軸外へ
単調に変化していることや、(1-1-4) 前記走査レンズは
主走査断面内において、第1面の曲率半径の符号が光束
の入射位置に応じて変化し、軸上から軸外へ向かう途中
で反転することや、(1-1-5) 前記走査レンズの第1面と
第2面のうち、少なくとも1面の子線の曲率が母線の曲
率と相関なく変化することや、(1-1-6) 前記回折格子は
環境変動によって発生する前記走査レンズ系の収差変動
を、該環境変動によって生じる前記光源手段から出射さ
れる光束の波長変動を利用することによって相殺するよ
うに機能していることや、(1-1-7) 前記回折格子は副走
査断面内において、該回折格子のパワーが光束の入射位
置に応じて殆ど変化しないことや、(1-1-8) 前記走査レ
ンズはプラスチック材料で形成されていること、等を特
徴としている。
【0010】本発明の画像形成装置は、(2-1) 上記(1-
1),(1-1-1) 乃至(1-1-8) のいずれか1項記載の光走査
光学装置を用いて画像形成を行なうことを特徴としてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】[実施形態1]図1は本発明をデ
ジタル複写機等の画像形成装置に適用したときの実施形
態1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)であ
る。
【0012】同図において1は光源手段としての例えば
半導体レーザーである。2は集光レンズであり、半導体
レーザー1から射出された光束(光ビーム)を弱収束光
束としている。3は開口絞りであり、通過光束径を整え
ている。4はシリンドリカルレンズであり、主走査断面
に関しては屈折力は有しておらず副走査断面に関して所
定の屈折力を有している。5は偏向手段としてのポリゴ
ンミラー(回転多面鏡)より成る光偏向器であり、ポリ
ゴンモーター等の駆動手投(不図示)により図中矢印A
方向に一定速度で回転している。Pはポリゴンミラー5
の偏向面5a上の偏向点、Lは主走査断面内におけるポ
リゴンミラー5への入射光束の集光点Qから偏向点Pま
での距離である。11はfθ特性を有する走査レンズ系
(fθレンズ系)であり、単一の走査レンズ(fθレン
ズ)6より成っている。本実施形態における走査レンズ
6は主走査断面内においてポリゴンミラー5側の第1面
6aが非球面より成り、被走査面8側の第2面6bが曲
率半径の符号が一定の面(球面)より成り、該第2面6
bにブレーズド回折格子より成る回折格子(回折光学素
子)7を形成したプラスチック非球面トーリツクレンズ
より成っている。8は被走査面としての感光ドラム面で
ある。
【0013】本実施形態において半導体レーザー1より
出射した発散光束は集光レンズ2により略平行光束に変
換され、開口絞り3によって所望のビーム形状に整形し
てシリンドリカルレンズ4に入射する。シリンドリカル
レンズ4に入射した光束のうち主走査断面内においては
そのままの状態で射出する。また副走査断面内において
は収束してポリゴンミラー5の偏向面5aにほぼ線像
(主走査方向に長手の線像)として結像する。そしてポ
リゴンミラー5の偏向面5aで反射偏向された光束は走
査レンズ6により感光ドラム面8上にスポット状に結像
され、該ポリゴンミラー5を矢印A方向に回転させるこ
とによって、該感光ドラム面8上を矢印B方向(主走査
方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体
である感光ドラム面8上に画像記録を行なっている。
【0014】本実施形態における走査レンズ6のレンズ
形状は、各レンズ面と光軸との交点を原点とし、光軸方
向をx軸、主走査面内において光軸と直交する軸をy
軸、副走査面内において光軸と直交する軸をz軸とした
とき、主走査方向に対応する母線は、
【0015】
【数1】 但し、Rは曲率半径、K,B4〜B10 は非球面係数副走査
方向に対応する子線は
【0016】
【数2】 但し、rは光軸上における曲率半径、d2〜d10 は各係数
なる式で表わされる。
【0017】尚、本実施形態において母線はその面の相
対座標系のX−Y平面と曲面の切断面であり、子線はそ
れに直交する方向の平面と曲面の切断面である。
【0018】本実施形態における回折格子7は走査レン
ズ6の第2面6bに形成されており、位相関数をΦ
(Y,Z)として、光軸との交点を原点とし、光軸方向
をX軸、主走査面内において光軸と直交する軸をY軸、
副走査面内において光軸と直交する軸をZ軸としたと
き、
【0019】
【数3】
【0020】
【数4】
【0021】
【数5】 ‥‥‥(3) 但し、C3 〜C65:位相多項式係数、λ:780nmな
る式で表わされる。
【0022】回折格子7の格子の高さhは走査レンズの
材質の屈折率nをn=1.52420としたとき、 格子の高さ(h)=回折次数×屈折率×波長 =1×1.52420×0.78μm=1.19μm である。
【0023】尚、本実施形態において走査レンズ6の第
2面6b上に形成した回折格子7はブレーズド回折格子
であるが、階段状の回折格子等でも良い。また本実施形
態では回折光として1次回折光を用いているが、他の次
数の回折光を用いても良い。
【0024】次に本実施形態における光学配置を以下に
示す。
【0025】 半導体レーザー1の発振波長 λ=780nm 集光レンズ2の集光点Q〜偏向点Pまでの距離 L=561.4mm ───────────────────────────────── 偏向点P〜走査レンズ6第1面までの距離 d1= 31.8mm 走査レンズ6肉厚 d2= 11.4mm 走査レンズ6第2面〜被走査面8までの距離 d3=114.5mm ───────────────────────────────── 偏向点P〜被走査面8までの距離 S =157.6mm ───────────────────────────────── 走査レンズ6屈折率 n=1.525420 fθ係数 f=130.0mm 走査角 θ=93度 最大像高 h=l05.0mm 表−1に走査レンズ6の非球面係数及び回折格子7の位
相係数を示す。
【0026】
【表1】 図2は回折格子に入射する光線又は射出する光線を示し
た説明図であり、光線の入射角又は射出角の符号を決め
る。図3は走査角96°の走査レンズにおいて最大像高
の光束を示した説明図であり、同図において最大像高の
光束が通過する回折格子の格子ピッチはおよそ6μmで
ある。図4は回折格子の説明図であり、同図において走
査レンズの第1面に入射する光束の入射角θ1 は最軸外
で面法線に対して−50°程度になる。図5は回折格子
の説明図であり、同図において走査レンズの第2面から
射出する光束の射出角θ2 は最軸外で面法線に対して+
20°程度である。
【0027】図6、図7、図8、図9は各々本実施形態
に係る回折格子7の説明図である。
【0028】図6は主走査断面内における位相量を示し
た説明図、図7は主走査方向の格子ピッチを示した説明
図、図8は主走査方向のパワーを示した説明図、図9は
副走査方向のパワーを示した説明図である。図6、図
7、図8、図9はともに横軸の座標がレンズ面上の長手
方向を示している。
【0029】本実施形態における回折格子7は図6に示
すように主走査断面内において、該回折格子7の位相量
が光束の入射位置に応じて変化し、軸上から軸外へ向か
う途中で極値を持つように構成されている。また図7に
示すように最大像高近辺で格子ピッチはおよそ10μm
である。また図8に示すように回折格子7の主走査方向
のパワーは光束の入射位置に応じて変化し、軸上から軸
外へ向かう途中で極値を持つよう構成されている。
【0030】本実施形態では図6に示したように位相量
が軸上から軸外へ向かう途中で極値をもつよう構成され
ているので、回折格子7の主走査方向のパワーの符号が
途中で反転している。つまり主走査方向においては回折
格子7が非球面効果のみを分担し、該回折格子7の主走
査方向のパワーの絶対値が大きくならないよう構成され
ている。回折格子7の主走査方向のパワーが大きくなる
と格子ピッチが小さくなり、型加工が困難になったり、
回折効率が低下するといった問題点が発生する。また図
9に示すように回折格子7の副走査方向のパワーは光束
の入射位置に応じて殆ど変化しないよう構成されてい
る。尚、殆ど変化しないとは、図9に示すように、横軸
に示す光束の入射位置に対し、縦軸に示すパワーはほぼ
一定であることを示す。パワーのバラツキは副走査方向
の像面の温度変化による変動を像高によらず補正するた
めに30%以下が望ましい。本実施形態では0.1%以
下のバラツキである。
【0031】図10は走査レンズ6の第1面6aの主走
査断面内における曲率を示した説明図である。同図にお
いて横軸の座標がレンズ面上の長手方向を示している。
同図に示すように走査レンズ6は主走査断面内において
第1面6aの曲率半径の符号が光束の入射位置に応じて
変化し、軸上から軸外へ向かう途中で反転している。
【0032】図11は回折格子7の格子ピッチ10μm
における1次回折光の回折効率の角度特性を示した説明
図である。同図において横軸は回折格子面への入射(射
出)角である。同図に示すように−50°近傍では殆ど
回折効率は0であり、+20°近傍ではほぼ最大値とな
る。よって走査レンズ6の第1面6aに回折格子7を形
成することは回折効率上、不可能であり、第2面6bに
形成することにより、ほぼ最大の回折効率を得ることが
できる。
【0033】本実施形態では上記の如く走査レンズ6の
第2面6bに回折格子7を形成している。そのため本実
施形態では型の加工のし易さから、該第2面6bを主走
査断面において曲率半径の符号が反転しないような加工
しやすい面より形成している。
【0034】また本実施形態では上述の如く主走査断面
内において回折格子7によるパワーの値を光束の入射位
置に応じて変化させ、軸上から軸外に向かう途中で極値
を持つように構成しており、また走査レンズ6の第1面
6aの主走査断面内における曲率半径の符号を光束の入
射位置に応じて変化させ、軸上から軸外へ向かう途中で
反転するよう構成している。これにより本実施形態では
主走査断面内における像面湾曲とfθ特性との補正を行
なっている。
【0035】また本実施形態においては正のパワーを有
するプラスチックレンズ(走査レンズ)6が温度が上昇
するとプラスチック材料の温度特性からピント位置がレ
ンズから離れる方向に移動する。また正のパワーを有す
る回折格子は、その焦点距離が波長に反比例するので光
源(半導体レーザー)1から出射される光束の波長が長
くなるとピント位置はレンズに近づく方向に移動する。
半導体レーザー1は温度が上昇するとその発振波長が長
くなる特性があるので、半導体レーザー1を用いた正の
パワーを有する回折格子7は温度が上昇すると、ピント
位置はレンズに近づく方向に移動する。よって正のパワ
ーを有するプラスチックレンズ6と回折格子7とは昇温
によるピント変動が逆であるので組み合わせることによ
り、環境変動(特に温度変化)による収差変動を補正す
ることができる。また回折格子7は格子ピッチを連続的
に変化させることによって局所的にパワーを変化させ非
球面効果を持たせることが容易であり、高精細化を図る
のに有効である。またレンズ面上に形成することも容易
であり、コストアップすることもない。
【0036】また本実施形態においては走査レンズ6の
第1面6aと第2面6bのうち、少なくとも1面の子線
の曲率が母線の曲率と相関なく変化するように構成して
いる。
【0037】図12は本実施形態における主走査方向の
像面湾曲を示した図である。同図において横軸は像高で
ある。実線が常温における像面湾曲であり、破線が20
°昇温した場合の像面湾曲である。常温における像面湾
曲は±1.0mm以内であり、良好に補正されている。
20°昇温した場合の像面移動量も最大0.5mmであ
り、問題のないレベルに収まっている。
【0038】図13は本実施形態における副走査方向の
像面湾曲を示した図である。同図において横軸は像高で
ある。実線が常温における像面湾曲であり、破線が20
°昇温した場合の像面湾曲である。常温における像面湾
曲は±1.6mm以内であり、良好に補正されている。
20°昇温した場合の像面移動量も最大0.4mmであ
り、問題のないレベルに収まっている。
【0039】図14は本実施形態におけるfθ特性を示
した図、図15は本実施形態における部分倍率を示した
図である。図14、図15において横軸は像高である。
実線が常温におけるグラフであり、破線が20°昇温し
た場合のグラフである。fθ特性、部分倍率ともに常温
において良好であり、20°昇温した場合の変化もわず
かである。
【0040】[実施形態2]図16は本発明をデジタル
複写機等の画像形成装置に適用したときの実施形態2の
主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
【0041】本実施形態において前述の実施形態1と異
なる点は主走査断面内において回折格子の位相量を光束
の入射位置に応じて変化させ、軸上から軸外へ単調に変
化するように設定したことである。その他の構成及び光
学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様
な効果を得ている。
【0042】即ち、同図において21はfθ特性を有す
る走査レンズ系(fθレンズ系)であり、単一の走査レ
ンズ(fθレンズ)16より成っている。本実施形態に
おいて走査レンズ16は主走査断面内においてポリゴン
ミラー5側の第1面16aが非球面より成り、被走査面
8側の第2面16bが曲率半径の符号が一定の面(球
面)より成り、該第2面16bにブレーズド回折格子よ
り成る回折格子(回折光学素子)17を形成したプラス
チック非球面トーリツクレンズより成っている。
【0043】前述の実施形態1では回折格子の主走査断
面の位相量を光束の入射位置に応じて変化させ途中で、
極値を持つように設定したが、本実施形態では軸上から
軸外へ単調に変化するように回折格子17の位相量を決
定している。即ち、本実施形態では前述した回折格子の
位相関数式(3)の位相項のy2 の係数であるC5 を0
に設定している。
【0044】次に本実施形態における光学配置を以下に
示す。
【0045】 半導体レーザー1の発振波長 λ=780nm 集光レンズ2の集光点Q〜偏向点Pまでの距離 L=548.9mm ───────────────────────────────── 偏向点P〜走査レンズ16第1面までの距離 d1= 32.6mm 走査レンズ16肉厚 d2= 10.0mm 走査レンズ16第2面〜被走査面8までの距離d3=115.7mm ───────────────────────────────── 備向点P〜被走査面8までの距離 S=158.3mm ───────────────────────────────── 走査レンズ16屈折率 n=l.525420 fθ係数 f=130.0mm 走査角 θ=93度 最大像高 h=l05.0mm 表−2に走査レンズ16の非球面係数及び回折格子17
の位相係数を示す。
【0046】
【表2】 図17、図18、図19、図20は各々本実施形態に係
る回折格子の説明図である。
【0047】図17は主走査断面内における位相量を示
した説明図、図18は主走査方向の格子ピッチを示した
説明図、図19は主走査方向のパワーを示した説明図、
図20は副走査方向のパワーを示した説明図である。図
17、図18、図19、図20はともに横軸の座標がレ
ンズ面上の長手方向を示している。
【0048】本実施形態における回折格子16は図17
に示すように主走査断面内において、その位相量が光束
の入射位置に応じて変化し、軸上から軸外へ単調に変化
するように構成されている。また図18に示すように最
大像高近辺で格子ピッチはおよそ5μmである。また図
19に示すように回折格子16の主走査方向のパワーは
光束の入射位置に応じて変化し、軸上から軸外へ向かう
途中で極値を持つよう構成されている。また図20に示
すように回折格子16の副走査方向のパワーは光束の入
射位置に応じて殆ど変化しないように構成されている。
本実施形態では、変化率は25%以下である。
【0049】図21は走査レンズ16の第1面16aの
主走査断面内における曲率を示した説明図である。同図
において横軸の座標がレンズ面上の長手方向を示してい
る。同図に示すように走査レンズ16は主走査断面内に
おいて第1面16aの曲率半径の符号が光束の入射位置
に応じて変化し、軸上から軸外へ向かう途中で反転して
いる。
【0050】図22は本実施形態における主走査方向の
像面湾曲を示した図である。同図において横軸は像高で
ある。実線が常温における像面湾曲であり、破線が20
°昇温した場合の像面湾曲である。常温における像面湾
曲は±1.0mm以内であり、良好に補正されている。
20°昇温した場合の像面移動量も最大0.5mmであ
り、問題のないレベルに収まっている。
【0051】図23は本実施形態にける副走査方向の像
面湾曲を示した図である。同図において横軸は像高であ
る。実線が常温における像面湾曲であり、破線が20°
昇温した場合の像面湾曲である。常温における像面湾曲
は±1.6mm以内であり、良好に補正されている。2
0°昇温した場合の像面移動量も最大0.4mmであ
り、問題のないレベルに収まっている。
【0052】図24は本実施形態におけるfθ特性を示
した図、図25は本実施形態における部分倍率を示した
図である。図24、図25において横軸は像高である。
実線が常温におけるグラフであり、破線が20°昇温し
た場合のグラフである。fθ特性、部分倍率ともに常温
において良好であり、20°昇温した場合の変化もわず
かである。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば前述の如く走査レンズ系
を適切に設定し、かつ該走査レンズ系に回折格子(回折
光学素子)を設けることにより、該走査レンズ系を1枚
の走査レンズで構成しながらも環境変動(特に温度変
化)に対する収差変動を良好に補正することができる、
対環境特性に優れたコンパクトで簡易な構成の光走査光
学装置及びそれを用いた画像形成装置を達成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の主走査断面図
【図2】 本発明の実施形態1の回折格子の説明図
【図3】 本発明の実施形態1の回折格子の説明図
【図4】 本発明の実施形態1の回折格子の説明図
【図5】 本発明の実施形態1の回折格子の説明図
【図6】 本発明の実施形態1の回折格子の位相量を示
す説明図
【図7】 本発明の実施形態1の回折格子の格子ピッチ
を示す説明図
【図8】 本発明の実施形態1の回折格子の主走査方向
のパワーを示す説明図
【図9】 本発明の実施形態1の回折格子の副走査方向
のパワーを示す説明図
【図10】 本発明の実施形態1の第1面の主走査方向
の曲率を示す説明図
【図11】 本発明の実施形態1の回折効率の角度特性
を示す説明図
【図12】 本発明の実施形態1の主走査方向の像面湾
曲を示す図
【図13】 本発明の実施形態1の副走査方向の像面湾
曲を示す図
【図14】 本発明の実施形態1のfθ特性を示す説明
【図15】 本発明の実施形態1の部分倍率を示す説明
【図16】 本発明の実施形態2の主走査断面図
【図17】 本発明の実施形態2の回折格子の位相量を
示す説明図
【図18】 本発明の実施形態2の回折格子の格子ピッ
チを示す説明図
【図19】 本発明の実施形態2の回折格子の主走査方
向のパワーを示す説明図
【図20】 本発明の実施形態2の回折格子の副走査方
向のパワーを示す説明図
【図21】 本発明の実施形態2の第1面の主走査方向
の曲率を示す説明図
【図22】 本発明の実施形態2の主走査方向の像面湾
曲を示す図
【図23】 本発明の実施形態2の副走査方向の像面湾
曲を示す図
【図24】 本発明の実施形態2のfθ特性を示す説明
【図25】 本発明の実施形態2の部分倍率を示す説明
【符号の説明】
1 光源手段(半導体レーザー) 2 コリメーターレンズ 3 開口絞り 4 シリンドリカルレンズ 5 偏向手段(光偏向器) 6,16 走査レンズ 7,17 回折格子 11,21 走査レンズ系 8 被走査面(感光ドラム面) P ポリゴンミラー面上の偏向点 Q コリメーターレンズからの光ビームの収束点

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号に応じて光源手段から光変調さ
    れ出射した光束を偏向手段に導光し、該偏向手段により
    偏向された光束を走査レンズ系を介して被走査面上に導
    光し、該被走査面上を光走査する光走査光学装置におい
    て、 該走査レンズ系は単一の走査レンズより成り、該走査レ
    ンズは主走査断面内において該偏向手段側の第1面が非
    球面、該被走査面側の第2面が曲率半径の符号が一定の
    面より成り、該第2面に回折格子が形成されていること
    を特徴とする光走査光学装置。
  2. 【請求項2】 前記回折格子は主走査断面内において、
    該回折格子のパワーが光束の入射位置に応じて変化し、
    軸上から軸外へ向かう途中で極値を持つことを特徴とす
    る請求項1記載の光走査光学装置。
  3. 【請求項3】 前記回折格子は主走査断面内において、
    該回折格子の位相量が光束の入射位置に応じて変化し、
    軸上から軸外へ向かう途中で極値を持つことを特徴とす
    る請求項1記載の光走査光学装置。
  4. 【請求項4】 前記回折格子は主走査断面内において、
    該回折格子の位相量が光束の入射位置に応じて変化し、
    軸上から軸外へ単調に変化していることを特徴とする請
    求項1記載の光走査光学装置。
  5. 【請求項5】 前記走査レンズは主走査断面内におい
    て、第1面の曲率半径の符号が光束の入射位置に応じて
    変化し、軸上から軸外へ向かう途中で反転することを特
    徴とする請求項1記載の光走査光学装置。
  6. 【請求項6】 前記走査レンズの第1面と第2面のう
    ち、少なくとも1面の子線の曲率が母線の曲率と相関な
    く変化することを特徴とする請求項1記載の光走査光学
    装置。
  7. 【請求項7】 前記回折格子は環境変動によって発生す
    る前記走査レンズ系の収差変動を、該環境変動によって
    生じる前記光源手段から出射される光束の波長変動を利
    用することによって相殺するように機能していることを
    特徴とする請求項1記載の光走査光学装置。
  8. 【請求項8】 前記回折格子は副走査断面内において、
    該回折格子のパワーが光束の入射位置に応じて殆ど変化
    しないことを特徴とする請求項1記載の光走査光学装
    置。
  9. 【請求項9】 前記走査レンズはプラスチック材料で形
    成されていることを特徴とする請求項1、5又は6記載
    の光走査光学装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1乃至9のいずれか1項記
    載の光走査光学装置を用いて画像形成を行なうことを特
    徴とする画像形成装置。
JP11025179A 1999-02-02 1999-02-02 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置 Pending JP2000221434A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11025179A JP2000221434A (ja) 1999-02-02 1999-02-02 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11025179A JP2000221434A (ja) 1999-02-02 1999-02-02 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000221434A true JP2000221434A (ja) 2000-08-11

Family

ID=12158788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11025179A Pending JP2000221434A (ja) 1999-02-02 1999-02-02 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000221434A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7053922B2 (en) * 2002-08-08 2006-05-30 Canon Kabushiki Kaisha Optical scanning apparatus, and image forming apparatus using such optical scanning apparatus
JP2007156174A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Canon Inc 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
WO2020035894A1 (ja) * 2018-08-13 2020-02-20 スタンレー電気株式会社 照明光学系
US11421847B2 (en) 2017-02-15 2022-08-23 Nalux Co., Ltd. Lens for headlamps of vehicles and method of using lens for headlamps of vehicles

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7053922B2 (en) * 2002-08-08 2006-05-30 Canon Kabushiki Kaisha Optical scanning apparatus, and image forming apparatus using such optical scanning apparatus
JP2007156174A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Canon Inc 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置
US11421847B2 (en) 2017-02-15 2022-08-23 Nalux Co., Ltd. Lens for headlamps of vehicles and method of using lens for headlamps of vehicles
WO2020035894A1 (ja) * 2018-08-13 2020-02-20 スタンレー電気株式会社 照明光学系
JPWO2020035894A1 (ja) * 2018-08-13 2021-09-09 スタンレー電気株式会社 照明光学系
US11248770B2 (en) 2018-08-13 2022-02-15 Stanley Electric Co., Ltd. Illumination optical system
JP7084009B2 (ja) 2018-08-13 2022-06-14 スタンレー電気株式会社 照明光学系

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3466863B2 (ja) 走査光学装置及びそれを用いた画像記録装置
EP1385037B1 (en) Scanning optical apparatus
US5808775A (en) Laser beam scanning optical apparatus
US5883732A (en) Optical scanner
JP3397624B2 (ja) 走査光学装置及びそれを具備するレーザビームプリンター
KR20010107742A (ko) 광학 주사 장치와 이를 사용하는 화상 형성 장치
JP3445092B2 (ja) 走査光学装置
JP3559711B2 (ja) 走査光学装置及びマルチビーム走査光学装置
JP2000221434A (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JP2956169B2 (ja) 走査光学装置
JP2000081584A (ja) 走査光学装置
JP2003107382A (ja) 走査光学系
JPH1090620A (ja) 光走査光学装置
JP3554157B2 (ja) 光走査光学系及びレーザービームプリンタ
JP3804886B2 (ja) 光走査装置用結像光学系
JP2000002848A (ja) 走査光学装置
JP3075056B2 (ja) 走査光学系
JPH09281422A (ja) 走査光学装置
JP3604881B2 (ja) 光走査光学装置及びレーザービームプリンタ
JP4652506B2 (ja) 走査光学装置
JP2001059946A (ja) 光走査光学装置及びそれを用いた画像形成装置
JPH06308382A (ja) 光走査光学系
JP2011191632A (ja) 光学素子及びそれを用いた光走査装置
JPH1144854A (ja) 光走査光学装置
JP2873912B2 (ja) ビーム整形光学系およびこれを備える光走査装置